JP2018165524A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機器内部空間への異物の侵入を低減することができる密封装置を提供する。【解決手段】機器は、円筒状の第1の構造部材と、第1の構造部材の孔の内部に配置される内側部分を有する第2の構造部材と、第2の構造部材の内側部分に連結されたフランジに固定または一体に形成されて第1の構造部材の端部を包囲する第3の構造部材を有する。密封装置は、第1の構造部材の孔の内周面に固定される第1のシール部材と、第2の構造部材の内側部分の外周面に固定され、第1のシール部材が摺動する第2のシール部材と、円環状または円筒状である第3のシール部材を備える。第3のシール部材は、一端面が第1の構造部材の端面に接触させられ、他の一端面が第1のシール部材に接触させられるように、第1の構造部材と第1のシール部材の間に挟まれる。第3のシール部材の外周面は、第3の構造部材の内周面に接触させられる。【選択図】図1

Description

本発明は、相対回転する複数の構造部材を有する機器に用いられる密封装置に関する。
従来、この種の密封装置として、例えば特許文献1に記載されているように、相対回転する二つの構造部材の一方、例えば回転軸に固定されるスリンガと呼ばれる回転シール部材と、相対回転する二つの構造部材の他方、例えばハウジングの軸孔の内周面に固定される固定シール部材とを有する密封構造が知られている。このような密封装置は、機器内部空間の潤滑剤、例えばグリースを密封するために使用される。回転シール部材にはフランジが設けられ、このフランジが大気側から機器内部空間への泥およびダストの侵入を防止または低減するので、例えば、鉄道車両の台車、焼結パレットの台車、建設機械、トラックのトラニオン式サスペンション、農業機械のような泥またはダストの多い環境で使用される機器に、このような密封装置が用いられている。
特許第4978074号公報
この種の密封装置を有する機器については、機器内部空間への泥、泥水またはダストといった異物の侵入を可能な限り低減できることが望ましい。
そこで、本発明は、機器内部空間への異物の侵入を低減することができる密封装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る密封装置は、円筒状の第1の構造部材の孔の内周面に固定される第1のシール部材と、前記第1の構造部材の前記孔の内部に配置される内側部分を有する第2の構造部材の前記内側部分の外周面に固定され、前記第1の構造部材と前記第2の構造部材が相対回転する時に、前記第1のシール部材が摺動する第2のシール部材と、前記第2の構造部材の前記内側部分に連結されたフランジに固定または一体に形成されて前記第1の構造部材の端部を包囲する第3の構造部材に接触させられる、円環状または円筒状である第3のシール部材とを備え、機器内部空間の潤滑剤を当該機器内部空間に密封する密封装置であって、前記第1のシール部材は、前記孔に固定される円筒体と、前記第2のシール部材に摺動可能に接触するリップ部と、前記円筒体よりも半径方向外側に広がっており、前記第1の構造部材の端面に対面する拡張部分とを有しており、前記第3のシール部材は、一端面が前記第1の構造部材の端面に接触させられ、他の一端面が前記第1のシール部材の前記拡張部分に接触させられるように、前記第1の構造部材と前記第1のシール部材の間に挟まれ、前記第3のシール部材の外周面は、前記第3の構造部材の内周面に接触させられる。
この密封装置が使用される機器は、円筒状の第1の構造部材と、第1の構造部材の孔の内部に配置される内側部分を有する第2の構造部材と、第2の構造部材の内側部分に連結されたフランジに固定または一体に形成されて第1の構造部材の端部を包囲する第3の構造部材を有する。この密封装置によれば、第1のシール部材が第1の構造部材の孔の内周面を封止し、第2のシール部材が第2の構造部材の内側部分の外周面を封止する。第2のシール部材のリップ部は第1のシール部材を封止する。また、第3のシール部材は、第1の構造部材の端面と第1のシール部材の間に挟まれ、さらに第3の構造部材の内周面に接触させられて、第3の構造部材と第1の構造部材の間の隙間を封止する。したがって、この密封装置においては、密封装置の大気側において、第3の構造部材と第1の構造部材の間の隙間が閉塞され、大気側から機器内部空間への異物の侵入を低減することができる。
本発明の他の一態様に係る密封装置は、円筒状の第1の構造部材の孔の内周面に固定される第1のシール部材と、前記第1の構造部材の前記孔の内部に配置される内側部分を有する第2の構造部材の前記内側部分の外周面に固定され、前記第1の構造部材と前記第2の構造部材が相対回転する時に、前記第1のシール部材が摺動する第2のシール部材と、前記第2のシール部材に固定または一体に形成されて前記第1の構造部材の端部を包囲する円筒壁部に接触させられる、円環状または円筒状である第3のシール部材とを備え、機器内部空間の潤滑剤を当該機器内部空間に密封する密封装置であって、前記第1のシール部材は、前記孔に固定される円筒体と、前記第2のシール部材に摺動可能に接触するリップ部と、前記円筒体よりも半径方向外側に広がっており、前記第1の構造部材の端面に対面する拡張部分とを有しており、前記第3のシール部材は、一端面が前記第1の構造部材の端面に接触させられ、他の一端面が前記第1のシール部材の前記拡張部分に接触させられるように、前記第1の構造部材と前記第1のシール部材の間に挟まれ、前記第3のシール部材の外周面は、前記円筒壁部の内周面に接触させられる。
この密封装置が使用される機器は、円筒状の第1の構造部材と、第1の構造部材の孔の内部に配置される内側部分を有する第2の構造部材を有する。この密封装置によれば、第1のシール部材が第1の構造部材の孔の内周面を封止し、第2のシール部材が第2の構造部材の内側部分の外周面を封止する。第2のシール部材のリップ部は第1のシール部材を封止する。また、第3のシール部材は、第1の構造部材の端面と第1のシール部材の間に挟まれ、さらに円筒壁部の内周面に接触させられて、円筒壁部と第1の構造部材の間の隙間を封止する。したがって、この密封装置においては、密封装置の大気側において、円筒壁部と第1の構造部材の間の隙間が閉塞され、大気側から機器内部空間への異物の侵入を低減することができる。
好ましくは、前記第3のシール部材の内周面は、前記第1のシール部材の外周面に接触させられる。この場合、第3のシール部材と第1のシール部材との間の封止がより確実になる。
前記第3のシール部材は、前記第1のシール部材の前記拡張部分に接合されていてもよい。この場合には、第3のシール部材と第1のシール部材を単一の部品として取り扱うことが可能であり、密封装置を機器に配備するときに、取り扱いが容易になりうる。
前記第3のシール部材は、前記第1のシール部材とは別個の部材であってもよい。この場合には、機器の構造が複雑な場合に、第3のシール部材を第1のシール部材とは異なる時に機器に配備することができるので、密封装置の機器への組み付けが容易になる場合がある。
本発明の一態様に係る密封構造は、円筒状の第1の構造部材と、前記第1の構造部材の孔の内部に配置される内側部分と前記内側部分に連結されたフランジを有する第2の構造部材と、前記第2の構造部材の前記フランジに固定または一体に形成されて前記第1の構造部材の端部を包囲する第3の構造部材と、前記第1の構造部材の前記孔の内周面に固定される第1のシール部材と、前記第2の構造部材の内側部分の外周面に固定され、前記第1の構造部材と前記第2の構造部材が相対回転する時に、前記第1のシール部材が摺動する第2のシール部材と、前記第3の構造部材に接触させられる、円環状または円筒状である第3のシール部材とを備え、前記第1のシール部材は、前記孔に固定される円筒体と、前記第2のシール部材に摺動可能に接触するリップ部と、前記円筒体よりも半径方向外側に広がっており、前記第1の構造部材の端面に対面する拡張部分とを有しており、前記第3のシール部材は、一端面が前記第1の構造部材の端面に接触させられ、他の一端面が前記第1のシール部材の前記拡張部分に接触させられるように、前記第1の構造部材と前記第1のシール部材の間に挟まれ、前記第3のシール部材の外周面は、前記第3の構造部材の内周面に接触させられる。
本発明の一態様に係る密封構造は、円筒状の第1の構造部材と、前記第1の構造部材の孔の内部に配置される内側部分と前記内側部分に連結されたフランジを有する第2の構造部材と、前記第1の構造部材の前記孔の内周面に固定される第1のシール部材と、前記第2の構造部材の内側部分の外周面に固定され、前記第1の構造部材と前記第2の構造部材が相対回転する時に、前記第1のシール部材が摺動する第2のシール部材と、前記第2のシール部材に固定または一体に形成されて前記第1の構造部材の端部を包囲する円筒壁部と、前記円筒壁部に接触させられる、円環状または円筒状である第3のシール部材とを備え、前記第1のシール部材は、前記孔に固定される円筒体と、前記第2のシール部材に摺動可能に接触するリップ部と、前記円筒体よりも半径方向外側に広がっており、前記第1の構造部材の端面に対面する拡張部分とを有しており、前記第3のシール部材は、一端面が前記第1の構造部材の端面に接触させられ、他の一端面が前記第1のシール部材の前記拡張部分に接触させられるように、前記第1の構造部材と前記第1のシール部材の間に挟まれ、前記第3のシール部材の外周面は、前記円筒壁部の内周面に接触させられる。
本発明の第1実施形態に係る密封装置が用いられた密封構造の断面図である。 図1の密封装置が用いられた他の密封構造の断面図である。 図1の密封装置の第1のシール部材および第3のシール部材の断面図である。 図1の密封装置の第2のシール部材の断面図である。 第3のシール部材の変形を示す断面図である。 第3のシール部材の他の変形を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る密封装置が用いられた密封構造の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る密封装置が用いられた密封構造の断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る実施形態を説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る図であり、相対回転する複数の部材を有する機器に用いられる密封装置を示す。本明細書において、「回転」とは360°以上回る運動だけでなく、360°未満の範囲内で回る運動も含み、さらには360°未満の範囲内で一方向および逆方向に回る運動も含む。
第1実施形態に係る密封装置10が配備される機器1は、同心に配置された3つの構造部材、すなわち円筒状の第1の構造部材2、第2の構造部材4、および円筒状の第3の構造部材6を備える。図1においては、機器1および密封装置10の左側部分のみが示されている。第1の構造部材2、第2の構造部材4、および第3の構造部材6は、いずれも剛体、例えば鋼から形成されている。
この実施形態では、第1の構造部材2は静止したハウジングであり、第2の構造部材4は回転部材である。第1の構造部材2は孔2Aを有する。第1の構造部材2の端部2Bは他の部分よりも細く形成されている。
第2の構造部材4は、第1の構造部材2の孔2Aの内部に配置される内側部分4Aと、内側部分4Aに連結されたフランジ4Bとを有する。この実施形態では、内側部分4Aは回転軸であり、フランジ4Bも内側部分4Aと共に回転する。フランジ4Bに関して「連結された」とは、内側部分4Aと別個のフランジ4Bが内側部分4Aに固定もしくは溶接されていること、およびフランジ4Bが内側部分4Aと一体に形成されていることを包括する。第2の構造部材4は、例えば乗物の車軸であり、フランジ4Bに車輪が取り付けられうる。
第3の構造部材6は、第2の構造部材4のフランジ4Bに固定されている。但し、図1Aに示すように、第3の構造部材6は、第2の構造部材4の一部分として、第2の構造部材4のフランジ4Bに一体に形成されていてもよい。いずれにせよ、第1の構造部材2の端部2Bを包囲する。第3の構造部材6と第1の構造部材2の間には、屈曲した隙間8が設けられている。この実施形態では、第3の構造部材6は、第2の構造部材4とともに回転し、大気A側から跳んでくる異物(泥、泥水およびダスト)を跳ね飛ばす。
第1実施形態に係る密封装置10は、第1のシール部材12、第2のシール部材14、および第3のシール部材16の組み合わせであるアセンブリである。これらを分解して示す図2および図3を必要に応じて参照されたい。
第1のシール部材12は、第1の構造部材2の孔2Aの内面に固定される。第2のシール部材14は、第2の構造部材4の内側部分4Aの外周面に固定され、第1の構造部材2と第2の構造部材4が相対回転する時に、第1のシール部材12が第2のシール部材14に摺動する。このように、第1のシール部材12が第1の構造部材2の孔2Aの内周面を封止し、第2のシール部材14が第2の構造部材4の内側部分4Aの外周面を封止し、孔2Aと内側部分4Aの隙間を第1のシール部材12と第2のシール部材14が協働して封止する。
第3のシール部材16は、第1の構造部材2の端面と第1のシール部材12の間に挟まれ、さらに第3の構造部材6の内周面に接触させられて、第3の構造部材6と第1の構造部材2の間の隙間8を封止する。
このようにして、密封装置10は、第1の構造部材2の内部にある機器内部空間Sから大気A側へ潤滑剤が漏出するのを防止または低減させる。また、密封装置10は、大気A側から機器内部空間Sへの異物の侵入を防止または低減させる。
この実施形態では、第1のシール部材12は、静止した第1の構造部材2に固定された固定シール部材であり、第2のシール部材14は、回転する第2の構造部材4の内側部分4Aに固定された回転シール部材である。第1のシール部材12は、第2のシール部材14に嵌め合わせられており、密封装置1の軸線方向に沿って大きな力を与えると、その嵌め合わせが解除されて取り外されうる。
第2のシール部材14は、第2の構造部材4の内側部分4Aに固定されるスリーブ18と、スリーブ18の端部に一体に連結されてその外側に放射状に広がるフランジ20とを有する。フランジ20は第2の構造部材4のフランジ4Bに接触させられる。回転軸4とスリーブ18の固定の方式は、限定されないが、例えば締まり嵌めであってよい。
第2のシール部材14は二重構造であって、弾性体、例えばエラストマーで形成された弾性環22と、弾性環22に密着し弾性環22を補強する剛体、例えば金属製の補強環24とを有する。補強環24は、スリーブ18の外側部分と、フランジ20を構成する。弾性環22は、補強環24の内周面に固着されてスリーブ18の内側部分を構成し、弾性環22の一部は第2の構造部材4の内側部分4Aの内周面に密着させられる内側シール部である。
第1のシール部材12も二重構造であって、弾性体、例えばエラストマーで形成された弾性環26と、弾性環26を補強する屈曲した形状の剛体、例えば金属製の補強環28とを有する。補強環28は、その大部分が弾性環26に埋設されており、弾性環26に密着している。
第1のシール部材12の弾性環26は、孔2Aに同心に配置される円筒体30を有する。円筒体30は、孔2Aに固定される外側シール部である。固定の方式は、限定されないが、例えば締まり嵌めであってよい。補強環28は、円筒体30に半径方向外側に向かう力を与え、円筒体30を孔2Aに強固に押圧する。
また、第1のシール部材12の弾性環26は、第2のシール部材14に摺動可能に接触する複数のリップ部、すなわちシールリップ部32、ダストリップ部34、ダストリップ部36、およびダストリップ部38を有する。シールリップ部32は、円筒体30から半径方向内側に突出し、周方向に連続している環状の突起である。シールリップ部32は、第2のシール部材14のスリーブ18の外周面に密封接触し、機器内部空間Sから大気A側への流体の漏れを防止または低減する。第2のシール部材14が第2の構造部材4とともに回転する時、スリーブ18の外周面はシールリップ部32に対して摺動する。
シールリップ部32の周囲には、シールリップ部32を半径方向内側に圧縮するためのガータースプリング40が巻かれている。シールリップ部32の周囲には、全周にわたって延びる受け溝が形成され、ガータースプリング40はこの受け溝に嵌め込まれている。ガータースプリング40は、シールリップ部32をスリーブ18に押し付ける力をシールリップ部32に与える。図1は、シールリップ部32およびその他のリップ部が第2のシール部材14に押し付けられて変形した状態を示し、図2はこれらのリップ部が弾性変形させられていない状態を示す。
ダストリップ部34,36は、円筒体30からフランジ4Bに向けて、かつ半径方向内側に斜めに延びている。ダストリップ部34,36の先端は、第2のシール部材14のスリーブ18の外周面に密封接触し、第2のシール部材14が回転軸4とともに回転する時、スリーブ18の外周面はダストリップ部34,36に対して摺動する。
ダストリップ部38は、円筒体30からフランジ4Bに向けて延びており、屈曲してさらに半径方向外側かつフランジ4Bに向けて斜めに延びる。ダストリップ部38の先端は、第2のシール部材14のフランジ20に接触し、第2のシール部材14が回転軸4とともに回転する時、フランジ20はダストリップ部38に対して摺動する。
ダストリップ部34,36,38は、主に大気A側から機器内部空間S側への異物の侵入を防止する役割を担う。但し、ダストリップ部34,36,38は、機器内部空間S側から大気A側への潤滑剤の流出を防止してもよい。
さらに第1のシール部材12は、円筒体30よりも半径方向外側に広がったフランジである拡張部分42を有する。拡張部分42は、第1の構造部材2の端面2Cに対面する。
この実施形態において、第2のシール部材14には孔2Aと同心の外側円筒部44が形成されている。外側円筒部44は、拡張部分42からフランジ4Bに向けて延びる。この実施形態では、外側円筒部44の先端は、第2の構造部材4のフランジ4Bに接触していないが、外側円筒部44は、フランジ4Bに接触させられて大気A側から機器内部空間S側への異物の侵入を防止するダストリップとして機能してもよい。但し、外側円筒部44は、フランジ4Bは不可欠ではない。この実施形態では、補強環28は、拡張部分42および外側円筒部44の内部に埋設されており、拡張部分42および外側円筒部44を補強する。
さらに密封装置10は第3のシール部材16を備える。第3のシール部材16は円環状または円筒状であって、孔2Aと同心に配置される。
第3のシール部材16は、一端面が第1の構造部材2の端面2Cに接触させられ、他の一端面が第1のシール部材12の拡張部分42に接触させられるように、第1の構造部材2の端面2Cと第1のシール部材12の拡張部分42の間に挟まれる。第3のシール部材16の外周面は、第3の構造部材6の内面に接触させられる。したがって、この実施形態においては、密封装置10の大気A側において、第3の構造部材6と第1の構造部材2の間の隙間8が閉塞され、大気側から機器内部空間への異物の侵入を低減することができる。
また、不可欠ではないが、第1のシール部材12の円筒体30の、拡張部分42の基部に相当する部分には、全周にわたって延びる凹溝30Aが形成されている。第3のシール部材16は、凹溝30Aに嵌め込まれており、したがって、第3のシール部材16の内周面は、第1のシール部材12の円筒体30の外周面に接触させられ、第3のシール部材16と第1のシール部材12との間の封止がより確実になる。
第3のシール部材16は、相対的に回転しない第1の構造部材2と第1のシール部材12の間に挟まれて固定されており、これらと相対的に回転する第3の構造部材6に相対的に摺動する。第3の構造部材6の摩耗を最小限にするために、好ましくは第3のシール部材16は第3の構造部材6の材料よりも軟らかい材料から形成され、さらに好ましくは、摩擦係数が小さい材料から形成される。
好ましくは、第3のシール部材16の材料は、例えば、樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)、織布、不織布(フェルト)、スポンジ、発泡樹脂、発泡ゴムおよびこれらの混合物から選択される。
図4および図5に示すように、第3のシール部材16は、外側環16Aと外側環16Aの内側に嵌め込まれる内側環16Bを有してもよい。内側環16Bは相対的に回転しない第1の構造部材2と第1のシール部材12の間に挟まれて固定され、外側環16Aは第3の構造部材6に相対的に摺動する。図4に示す変形では、外側環16Aは、硬くて対摩耗性に優れ、かつ摩擦係数が小さい樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)から形成され、内側環16Bは、圧縮変形が大きい織布、不織布(フェルト)、スポンジ、発泡樹脂、発泡ゴムおよびこれらの混合物から選択される材料から形成されている。図5に示す変形では、外側環16Aは樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)から形成され、内側環16Bは、耐久性が高い金属(例えば鋼)から形成されている。
以上のように、この密封装置10によれば、第1のシール部材12が第1の構造部材2の孔2Aの内周面を封止し、第2のシール部材14が第2の構造部材4の内側部分4Aの外周面を封止する。第2のシール部材14のリップ部は第1のシール部材12を封止する。また、第3のシール部材16は、第1の構造部材2の端面2Cと第1のシール部材12の間に挟まれ、さらに第3の構造部材6の内周面に接触させられて、第3の構造部材6と第1の構造部材2の間の隙間8を封止する。したがって、密封装置10によれば、密封装置10の大気A側において、第3の構造部材6と第1の構造部材2の間の隙間8が閉塞され、大気A側から機器内部空間Sへの異物の侵入を低減することができる。
第2実施形態
図6は、第2実施形態に係る密封装置50が用いられた密封構造の断面図である。図6以降の図面において、既に説明したものと同様の構成要素を示すため、同一の符号が使用され、それらの構成要素については詳細には説明しない。
この密封装置50においては、第1実施形態の平坦な円環状または円筒状の第3のシール部材16の代わりに、L字形の断面を有する円環状または円筒状の第3のシール部材56が設けられている。第3のシール部材56は、環状部分56Aと、この環状部分56Aの外縁から延びる円筒部分56Bとを有する。
円筒部分56Bは、相対的に回転しない第1の構造部材2と第1のシール部材12の間に挟まれて固定され、環状部分56Aは第3の構造部材6に相対的に摺動する。
第3のシール部材56の材料は、第1実施形態の第3のシール部材16と同じでよい。図4および図5を参照して説明した考え方に則り、環状部分56Aと円筒部分56Bとを別々の材料から形成してもよい。
第1実施形態の密封装置10と同様に、この密封装置50によれば、第1のシール部材12が第1の構造部材2の孔2Aの内周面を封止し、第2のシール部材14が第2の構造部材4の内側部分4Aの外周面を封止する。第2のシール部材14のリップ部は第1のシール部材12を封止する。また、第3のシール部材16は、第1の構造部材2の端面2Cと第1のシール部材12の間に挟まれ、さらに第3の構造部材6の内周面に接触させられて、第3の構造部材6と第1の構造部材2の間の隙間8を封止する。したがって、密封装置50によれば、密封装置50の大気A側において、第3の構造部材6と第1の構造部材2の間の隙間8が閉塞され、大気A側から機器内部空間Sへの異物の侵入を低減することができる。
第3実施形態
図7は、第3実施形態に係る密封装置60が用いられた密封構造の断面図である。密封装置60が配備される機器61は、同心に配置された2つの構造部材、すなわち第1の構造部材2および第2の構造部材4を備える。この密封装置60においては、第2のシール部材14のフランジ20に、上述の第3の構造部材6と類似の円筒壁部66が固定または一体に形成されており、円筒壁部66は、第1の構造部材2の端部2Bを包囲する。円筒壁部66と第1の構造部材2の間には、屈曲した隙間8が設けられている。この実施形態では、円筒壁部66は、第2のシール部材14の一部として、第2の構造部材4とともに回転し、大気A側から跳んでくる異物を跳ね飛ばす。
第3のシール部材16は、第1の構造部材2の端面と第1のシール部材12の間に挟まれ、さらに円筒壁部66の内周面に接触させられて、円筒壁部66と第1の構造部材2の間の隙間8を封止する。
この密封装置60によれば、第3のシール部材16は、一端面が第1の構造部材2の端面2Cに接触させられ、他の一端面が第1のシール部材12の拡張部分42に接触させられるように、第1の構造部材2の端面2Cと第1のシール部材12の拡張部分42の間に挟まれる。第3のシール部材16の外周面は、円筒壁部66の内面に接触させられる。したがって、この実施形態においては、密封装置60の大気A側において、円筒壁部66と第1の構造部材2の間の隙間8が閉塞され、大気側から機器内部空間への異物の侵入を低減することができる。
また、この実施形態では、密封装置60の第2のシール部材14に設けられた円筒壁部66に、第3のシール部材16の外周面が接触させられるので、機器1の第3の構造部材6(第1および第2実施形態)に第3のシール部材16の外周面が接触させられる場合よりも、第3のシール部材16の外周面は円筒壁部66の内面全体にわたって均等な圧力で接触することができると期待される。
また、この実施形態では、第2のシール部材14のフランジ20に円筒壁部66を設けるため、第1および第2実施形態に比べて、フランジ20の半径方向の寸法が大きく、フランジ20と第2のシール部材14のフランジ4Bとの接触面積を大きく確保することができる。このため、フランジ20とフランジ4Bとの間の隙間を異物が侵入することを防止または低減することができる。
この実施形態でも、第3のシール部材16に代えて、第2の実施形態の第3のシール部材56を使用してよい。
第1から第3実施形態において、第3のシール部材16または56は、第1のシール部材12の拡張部分42に接合されていてもよい。この場合には、第3のシール部材16または56と第1のシール部材12を単一の部品として取り扱うことが可能であり、密封装置10,50または60を機器1または61に配備するときに、取り扱いが容易になりうる。例えば、機器1または61への配備の現場で、第3のシール部材16または56を第1のシール部材12に組み付ける手間が削減されうる。
接合の手法としては、例えば、接着剤による接着、第3のシール部材16または56の表面を溶融して行う融着、その他の適切な手法が使用できる。
第3のシール部材16または56は、第1のシール部材12とは別個の部材であってもよい。この場合には、機器1または61の構造が複雑な場合に、第3のシール部材16または56を第1のシール部材12とは異なる時に機器1または61に配備することができるので、密封装置10,50または60の機器1または61への組み付けが容易になる場合がある。
密封装置10,50および60では、大気A側から機器内部空間Sへの異物の侵入を防止または低減するための各種の方策が施されている。したがって、密封装置10,50および60は、例えば、鉄道車両の台車、焼結パレットの台車、建設機械、トラックのトラニオン式サスペンション、農業機械(耕耘機、トラクタ、田植機など)のような泥またはダストの多い環境で利用される機器でも、好適に密封機能を発揮する。但し、密封装置10,50および60の用途は、そのような機器に限定されず、他の機器であってもよい。
例えば、自動車のハブベアリングに密封装置10,50および60を使用してもよい。この場合、ハブベアリングの外輪が第1の構造部材、内輪が第2の構造部材に相当してよい。
他の変形
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記の説明は本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲において、構成要素の削除、追加、置換を含む様々な変形例が考えられる。
例えば、第1のシール部材12のリップ部の形状および数は、上記のものに限定されない。
上記実施形態では、第1の構造部材2が静止部材であり、第2の構造部材4および第3の構造部材6が回転部材である。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、互いに相対回転する複数の部材の密封に適用されうる。例えば、第1の構造部材2が回転し、第2の構造部材4および第3の構造部材6が静止してもよいし、これらの構造部材のすべてが回転してもよい。
A 大気
S 機器内部空間
1,61 機器
2 第1の構造部材
2A 孔
2B 端部
2C 端面
4 第2の構造部材
4A 内側部分
4B フランジ
6 第3の構造部材
8 隙間
10,50,60 密封装置
12 第1のシール部材
14 第2のシール部材
16,56 第3のシール部材
16A 外側環
16B 内側環
18 スリーブ
20 フランジ
22 弾性環
24 補強環
26 弾性環
28 補強環
30 円筒体
30A 凹溝
32 シールリップ部
34 ダストリップ部
36 ダストリップ部
38 ダストリップ部
40 ガータースプリング
42 拡張部分
44 外側円筒部
56A 環状部分
56B 円筒部分
66 円筒壁部

Claims (5)

  1. 円筒状の第1の構造部材の孔の内周面に固定される第1のシール部材と、
    前記第1の構造部材の前記孔の内部に配置される内側部分を有する第2の構造部材の前記内側部分の外周面に固定され、前記第1の構造部材と前記第2の構造部材が相対回転する時に、前記第1のシール部材が摺動する第2のシール部材と、
    前記第2の構造部材の前記内側部分に連結されたフランジに固定または一体に形成されて前記第1の構造部材の端部を包囲する第3の構造部材に接触させられる、円環状または円筒状である第3のシール部材とを備え、
    機器内部空間の潤滑剤を当該機器内部空間に密封する密封装置であって、
    前記第1のシール部材は、
    前記孔に固定される円筒体と、
    前記第2のシール部材に摺動可能に接触するリップ部と、
    前記円筒体よりも半径方向外側に広がっており、前記第1の構造部材の端面に対面する拡張部分とを有しており、
    前記第3のシール部材は、一端面が前記第1の構造部材の端面に接触させられ、他の一端面が前記第1のシール部材の前記拡張部分に接触させられるように、前記第1の構造部材と前記第1のシール部材の間に挟まれ、
    前記第3のシール部材の外周面は、前記第3の構造部材の内周面に接触させられることを特徴とする密封装置。
  2. 円筒状の第1の構造部材の孔の内周面に固定される第1のシール部材と、
    前記第1の構造部材の前記孔の内部に配置される内側部分を有する第2の構造部材の前記内側部分の外周面に固定され、前記第1の構造部材と前記第2の構造部材が相対回転する時に、前記第1のシール部材が摺動する第2のシール部材と、
    前記第2のシール部材に固定または一体に形成されて前記第1の構造部材の端部を包囲する円筒壁部に接触させられる、円環状または円筒状である第3のシール部材とを備え、
    機器内部空間の潤滑剤を当該機器内部空間に密封する密封装置であって、
    前記第1のシール部材は、
    前記孔に固定される円筒体と、
    前記第2のシール部材に摺動可能に接触するリップ部と、
    前記円筒体よりも半径方向外側に広がっており、前記第1の構造部材の端面に対面する拡張部分とを有しており、
    前記第3のシール部材は、一端面が前記第1の構造部材の端面に接触させられ、他の一端面が前記第1のシール部材の前記拡張部分に接触させられるように、前記第1の構造部材と前記第1のシール部材の間に挟まれ、
    前記第3のシール部材の外周面は、前記円筒壁部の内周面に接触させられることを特徴とする密封装置。
  3. 前記第3のシール部材の内周面は、前記第1のシール部材の外周面に接触させられることを特徴とする請求項1または2に記載の密封装置。
  4. 前記第3のシール部材は、前記第1のシール部材の前記拡張部分に接合されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の密封装置。
  5. 前記第3のシール部材は、前記第1のシール部材とは別個の部材であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の密封装置。
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