JP7311614B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、密封装置に関し、特に、往復運動する軸に用いられる密封装置に関する。
従来から、回転や直線等の往復運動する軸と、この軸が挿入される貫通孔との間の隙間を密封するために密封装置が使用されている。密封装置の中には、機器内部の密封対象物としての潤滑剤の外部への漏洩の防止を図ると共に、大気側から機器の内部に液体やダスト等の異物が進入することの防止を図るものがある。例えばロボット等の減速機は、内部にギヤ等の互いに接触する伝達部材を多く有しており、これらの伝達部材の接触により伝達部材が摩耗し、摩耗粉等の異物が発生することがある。このようなロボット等の減速機に密封装置が用いられる場合、シールリップが軸との間で伝達部材の摩耗粉等の異物を噛み込む場合がある。シールリップが異物を噛み込むと、シールリップが損傷し、シールリップによる密封機能に影響を与える場合がある。このため、従来から、シールリップの内側に軸に向かって突出する環状の突起を設けて、この突起を軸に接触させ、内部の異物がシールリップに近づくことの防止を図る密封装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平5-30638号公報
上述のような、シールリップの内側に環状の突起を有する密封装置は、内部の異物がシールリップに近づくことを抑制することができるが、密封装置の取付対象の構造に基づいて突起の延び方向の長さが短くなった場合、突起の剛性が上がる。突起の剛性が上がった場合、この突起の剛性により、シールリップを軸から持ち上げる力が増し、シールリップの軸に対する緊迫力が低下してしまう場合がある。
このため、従来のこのような密封装置に対しては、突起の剛性に拘わらず、シールリップの軸に対する緊迫力の低下を抑制することができる構成が求められていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、突起の剛性に拘わらず、シールリップの軸に対する緊迫力の低下を抑制することができる密封装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る密封装置は、貫通孔と該貫通孔に挿通される軸との間の密封を図るための密封装置であって、軸線周りに環状の補強環と、前記補強環に取り付けられている前記軸線周りに環状の弾性体から形成された弾性体部とを備え、前記弾性体部は環状のシールリップを有しており、前記シールリップは、前記軸に接触するように形成された内周側に突出する環状のリップ先端部と、該リップ先端部よりも前記軸線方向において密封対象物側に設けられた環状の突起である内側ダストリップとを有しており、前記内側ダストリップは、前記軸線に向かって突出しており、前記軸に接触するように形成されており、前記シールリップは、前記内側ダストリップの根元の外周側に窪みを形成する窪み部を有していることを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記窪み部は、前記軸線周りに断続して環状に又は無端環状に延びている。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記窪み部は、前記シールリップの前記密封対象物側に面する面である内側端面に、前記密封対象物側とは反対側に窪む部分を形成している。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記窪み部は、前記内側ダストリップにつながっている。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記内側ダストリップの延び方向の長さと前記内側ダストリップの前記延び方向に直交する方向の幅との比である前記内側ダストリップのアスペクト比は2未満である。
本発明に係る密封装置によれば、突起の剛性に拘わらず、シールリップの軸に対する緊迫力の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成を示すための、軸線に沿う断面における密封装置の断面図である。 図1に示す密封装置における内側ダストリップ及び窪み部を拡大して示す、密封装置の部分拡大断面図である。 図1に示す密封装置を軸線に沿って内側から見た、密封装置の正面図である。 適用対象の一例であるロボットの減速機に取り付けられた使用状態における密封装置を示すための図であり、減速機の密封装置近傍を拡大して示す軸線に沿う部分拡大断面図である。 変形例に係る窪み部を示す図であり、密封装置を軸線に沿って内側から見た、密封装置の正面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る密封装置1の概略構成を示すための、軸線xに沿う断面における断面図である。本発明の実施の形態に係る密封装置1は、貫通孔とこの貫通孔に挿通される軸との間の密封を図るために用いられる。密封装置1は、例えば、ロボット等の産業機械の減速機に用いられ、減速機内の密封対象物としての潤滑油が減速機外部へ漏れることの防止を図ると共に、外部から減速機内に液体やダスト等の異物が進入することの防止を図る。具体的には、密封装置1は、後述するように、ロボットの減速機において、ハウジングに形成された貫通孔と、この貫通孔に回動自在に挿通された出力軸との間の密封を図るために用いられる。密封装置1の適用対象はこの具体例に限られず、密封装置1は種々の機械において往復運動する軸と貫通孔との間の密封を図るために用いることができる。
以下、説明の便宜上、軸線x方向において矢印a(図1参照)方向を内側とし、軸線x方向において矢印b(図1参照)方向を外側とする。内側とは密封対象物に面する側であり密封対象物側であり、外側とは密封対象物側とは反対側であり大気側である。なお、軸線xに垂直な方向(以下、「径方向」ともいう。)において、軸線xから離れる方向(図1の矢印c方向)が外周側であり、軸線xに近づく方向(図1の矢印d方向)が内周側である。
密封装置1は軸線x周りに環状の補強環10と、補強環10に取り付けられている軸線x周りに環状の弾性体から形成された弾性体部20とを備えている。弾性体部20は環状のシールリップ30を有しており、シールリップ30は、リップ先端部31と、内側ダストリップ32とを有している。リップ先端部31は、後述する密封装置1の使用状態において、適用対象としての減速機の出力軸に接触するように形成された内周側に突出する環状の部分である。内側ダストリップ32は、リップ先端部31よりも軸線x方向において密封対象物側(内側)に設けられた環状の突起である。内側ダストリップ32は、軸線xに向かって突出しており、後述する密封装置1の使用状態において出力軸に接触するように形成されている。シールリップ30は、内側ダストリップ32の根元34の外周側に窪みを形成する窪み部33を有している。以下、密封装置1の構造を具体的に説明する。
補強環10は、図1に示すように、軸線xを中心又は略中心とする環状の金属製の部材であり、軸線xに沿う断面(以下、単に「断面」ともいう。)の形状がL字状又は略L字状の形状を呈している。補強環10は、例えば、軸線x方向に延びる円筒状又は略円筒状の部分である円筒部11と、円筒部11の外側の端部から内周側に向かって延びる中空円盤状の部分である円盤部12とを有している。円筒部11は、後述するように、減速機のハウジングに形成された貫通孔の内周面に密封装置1が嵌合可能となるように形成されており、直接貫通孔の内周面に接触して嵌合可能となっていてもよく、また、弾性体部20の部分を介して貫通孔の内周面に接触して嵌合可能となっていてもよい。
弾性体部20は、図1に示すように、補強環10に取り付けられており、本実施の形態においては補強環10全体を覆うように補強環10と一体的に形成されている。弾性体部20は、上述のように、シールリップ30を有しており、また、シールリップ30よりも外側に設けられており軸線xに向かって延びる環状のリップである外側ダストリップ21を有している。また、弾性体部20は、環状の基体部22を有している。基体部22は、弾性体部20において、補強環10の円盤部12の内周側の端部近傍に位置する部分である。
シールリップ30は、具体的には、図1に示すように、基体部22から内側に向かって延びる部分であり、軸線xを中心又は略中心とする環状の部分であり、補強環10の円筒部11に対向して形成されている。シールリップ30は、上述のように環状のリップ先端部31を有している。リップ先端部31は、シールリップ30の内側の端部である内端部30aに形成されており、内周側に向かって凸の楔形状の断面形状を有している。また、シールリップ30の外周側には、リップ先端部31に背向する位置に、ガータスプリング23が嵌着されている。ガータスプリング23は、リップ先端部31を軸線xに向かう方向に押して、リップ先端部31が出力軸の変位に対して追随するようにリップ先端部31に出力軸に対する所定の大きさの緊迫力を与える。リップ先端部31は、後述するように出力軸の外周面に接触して、密封装置1と出力軸との間の密封を図る。
内側ダストリップ32は、具体的には、図1,2に示すように、シールリップ30の内端部30aにおいて、リップ先端部31よりも内側の部分から突出しており、リップ先端部31の内側の面(内側面31a)に接続している。内側ダストリップ32は、リップ状の部分であり、軸線xを中心又は略中心とする円錐筒状又は略円錐筒状の形状を有しており、使用状態において、内側ダストリップ32の先端32aが出力軸に接触するように形成されている。この内側ダストリップ32が出力軸と接触する部分の軸線x方向における接触幅(締め代)は、リップ先端部31の締め代よりも大きくなっているが内側ダストリップ32は、例えば所定のアスペクト比となるように形成されている。アスペクト比は、内側ダストリップ32の延び方向の長さと内側ダストリップ32の延び方向に直交する方向の幅との比である。具体的には、図2に示すように、内側ダストリップ32の断面における外周側面32bの長さLaと、根元34における内側ダストリップ32の幅Lbとの比(La/Lb)がアスペクト比である。内側ダストリップ32のアスペクト比は例えば2未満である。なお、幅Lbは、根元34において内側ダストリップ32の外周側面32bの描く線に直交する線が、内側ダストリップ32の外周側面32bの描く線と内側ダストリップ32の内周側面32cの描く線又は内周側面32cの描く線の延長線との間に作る線分の長さである。内側ダストリップ32の外周側面32bは、内側ダストリップ32の先端32aに対して外周側において広がる面であり、内側ダストリップ32の内周側面32cは、内側ダストリップ32の先端32aに対して内周側において広がる面である。また、根元34は、シールリップ30の内端部30aと内側ダストリップ32とが接続する部分であり、リップ先端部31の内側面31a及び窪み部33の内周側の端に連続する部分である。また、内側ダストリップ32のアスペクト比は2未満に限られない。
窪み部33は、具体的には、図2,3に示すように、内側ダストリップ32の根元34の周りに無端の環状に延びている。また、窪み部33は、根元34に外周側において隣接して設けられており、内側ダストリップ32の外周側面32bに接続している。この場合、窪み部33は内側ダストリップ32の外周側面32bに滑らかに接続していることが好ましい。窪み部33は、シールリップ30の密封対象物側(内側)の端の内側に面する面である内側端面30bに、密封対象物側とは反対側(外側)に窪む部分を形成している。つまり、窪み部33は、従来の密封装置においては、内側端面30bが広がる部分に、外側に窪む環状の窪みを形成している。この窪み部33により、後述するように使用状態において、内側ダストリップ32の変形によって発生するリップ先端部31を持ち上げようとする力を低減することができる。
窪み部33の断面形状は、例えば円弧状である。窪み部33の断面形状は、円弧状に限られず、後述する作用を奏する形状であればよく、V字状や矩形状の形状であってもよく、曲線状や直線状、それらの組み合わせであってもよい。
外側ダストリップ21は、リップ状の部分であり、軸線xを中心とする円錐筒状又は略円錐筒状の形状を有しており、使用状態において、外側ダストリップ21の先端が出力軸に接触するように外側ダストリップ21は形成されている。外側ダストリップ21は、基体部22から外側に軸線xに向かって延びており、具体的には、図1に示すように、基体部22から外側且つ内周側の方向に延出している。外側ダストリップ21により、外側からリップ先端部31方向への、液体やダスト等の異物の進入の防止が図られている。使用状態において、外側ダストリップ21は、出力軸に接触せずに近接するようになっていてもよい。
また、弾性体部20は、ガスケット部24と、後方カバー部25と、ライニング部26とを有している。ガスケット部24は、弾性体部20において、補強環10の円筒部11を外周側から覆っている部分であり、後述するように、減速機において出力軸が通される貫通孔に密封装置1が圧入された際に、この貫通孔と補強環10の円筒部11との間において径方向に圧縮されて、径方向に向かう力である嵌合力が所定の大きさ発生するように、径方向の厚さが設定されている。後方カバー部25は、補強環10の円盤部12を外側から覆っている部分であり、ライニング部26は、補強環10を内側及び内周側から覆っている部分である。
なお、弾性体部20は弾性材から一体に形成されており、シールリップ30、外側ダストリップ21、基体部22、ガスケット部24、後方カバー部25、及びライニング部26は、弾性材から一体に形成された弾性体部20の各部分である。
補強環10の金属材としては、例えば、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)がある。また、弾性体部20の弾性体としては、例えば、各種ゴム材がある。各種ゴム材としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H-NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)等の合成ゴムである。補強環10は、例えばプレス加工や鍛造によって製造され、弾性体部20は成形型を用いて架橋(加硫)成形によって成形される。この架橋成形の際に、補強環10は成形型の中に配置されており、弾性体部20が架橋接着により補強環10に接着され、弾性体部20が補強環10と一体的に成形される。
次いで、上述の構成を有する密封装置1の作用について説明する。図4は、適用対象の一例であるロボットの減速機50に取り付けられた使用状態における密封装置1を示すための図であり、減速機50の密封装置1近傍を拡大して示す軸線xに沿う部分拡大断面図である。減速機50は公知の減速機であり、その構成の詳細な説明は省略する。図4に示すように、減速機50において密封装置1は、出力軸51を回転可能に支持するベアリング52に軸線x方向において接触して取り付けられている。減速機50における密封装置1の取り付け形態はこれに限られない。
密封装置1は、図4に示すように、減速機50のハウジング53に形成された貫通孔54に嵌着されている。出力軸51は、ハウジングに固定されたベアリング52に回転可能に支持されており、出力軸51は貫通孔54に環状の隙間を形成して挿通されている。
ハウジング53の貫通孔54において、出力軸51の外周面51aと貫通孔54の内周面54aとの間は、密封装置1によって密封が図られている。具体的には、密封装置1は貫通孔54に嵌合されて、補強環10の円筒部11と貫通孔54の内周面54aとの間で弾性体部20のガスケット部24が圧縮されてガスケット部24が貫通孔54の内周面54aに密着し、外周側において密封装置1と貫通孔54との間の密封が図られている。また、弾性体部20のシールリップ30のリップ先端部31が、出力軸51の外周面51aに出力軸51が摺動可能に接触し、内周側において密封装置1と出力軸51との間の密封が図られている。これにより、ハウジング53の内部の潤滑油が外部に漏れ出ることの防止が図られている。また、外側ダストリップ21の先端縁が、出力軸51の外周面51aに出力軸51が摺動可能に接触しており、ハウジング53の外部(大気側)から異物が内部に進入することの防止が図られている。外側ダストリップ21は、出力軸51に接触していなくてもよい。
また、内側ダストリップ32が、先端32aにおいて、出力軸51の外周面51aに出力軸51が摺動可能に接触しており、ハウジング53の内部において異物がリップ先端部31に近づくことの防止を図っている。ロボットの減速機50はハウジング53内にギヤ等の互いに接触する多くの動力伝達部材を有している。このため、互いに接触する動力伝達部材間の摩擦により、摩耗粉等の異物が出現する。潤滑油に混ざった異物が潤滑油と共に、又は異物それ自体がリップ先端部31に近づくと、リップ先端部31が出力軸51との間で異物を噛み込むことがある。リップ先端部31が異物を噛み込むと、リップ先端部31が損傷し、シールリップ30によるシール性能が低下する場合がある。本願発明においては、リップ先端部31の内側において、内側ダストリップ32が内部の異物のリップ先端部31側への進入の防止を図っており、リップ先端部31が出力軸51との間で異物を噛み込むことの防止が図られている。このため、ハウジング53内部の異物により、リップ先端部31が損傷し、シールリップ30のシール性能が低下することが抑制されている。
使用状態において、内側ダストリップ32は、出力軸51との接触により、断面において内側ダストリップ32が根元34を中心として外周側に倒れるように、または、断面において内側ダストリップ32が根元34から外周側に湾曲するように変形する。この変形により、シールリップ30にはリップ先端部31を外周側に持ち上げようとする力が発生し、リップ先端部31と出力軸51との間の緊迫力を低下させる。このため、例えば、内側ダストリップ32のアスペクト比La/Lb(図2参照)を小さくして内側ダストリップ32の剛性が高くなった場合、使用状態において内側ダストリップ32は変形し難くなり、シールリップ30に発生するリップ先端部31を外周側に持ち上げようとする力が大きくなると考えられる。窪み部33を有さない密封装置においては、例えば内側ダストリップ32のアスペクト比が2未満となった場合に、シールリップ30に発生するリップ先端部31を外周側に持ち上げようとする力によって、リップ先端部31が外周側に持ち上げられることが考えられる。
しかしながら、密封装置1には、内側ダストリップ32の根元34の外周側に窪み部33が形成されており、内側ダストリップ32は根元34を中心として外周側に傾動しやすくなっている。このため、内側ダストリップ32の剛性が高く、使用状態において、内側ダストリップ32によりシールリップ30に発生するリップ先端部31を外周側に持ち上げる力が大きくなる場合であっても、この力が窪み部33に吸収され、シールリップ30においてリップ先端部31を外周側に持ち上げようとする力の増加が抑えられる。
上述したように、使用状態において、密封装置1は、ガスケット部24の内側の端(内側端24a)が、ベアリング52の外側面52aに接触するように取り付けられている。使用状態において、内側ダストリップ32がベアリング52に接触しないように、密封装置1の各部の形状が設定されている。例えば、補強環10の円筒部11又は弾性体部20のガスケット部24の軸線x方向における寸法や、シールリップ30の軸線x方向における寸法、内側ダストリップ32の長さや軸線xに対する傾斜角度等が、内側ダストリップ32がベアリング52に接触しないような寸法や角度に設定されている。
密封装置1の軸線x方向の幅を小さくし、ハウジング53における密封装置1の取り付け幅を狭くするためには、内側ダストリップ32の長さLaを短くすることが好ましい。シールリップ30の長さへの影響を低減でき、リップ先端部31の出力軸51に対する締結力への影響を低減できるからである。内側ダストリップ32の長さLaを短くすると、上述のように内側ダストリップ32の剛性が上がるが、窪み部33がリップ先端部31を外周側に持ち上げようとする力を吸収し、リップ先端部31を外周側に持ち上げようとする力の増加が抑えられる。このため、内側ダストリップ32の長さLaを短くし、内側ダストリップ32の剛性を上げても、リップ先端部31が出力軸51から持ち上げられてリップ先端部31の出力軸51に対する緊迫力が低下することを抑制することができる。
このように、本発明の実施の形態に係る密封装置1によれば、内側ダストリップ32の剛性に拘わらず、シールリップ30の出力軸51に対する緊迫力の低下を抑制することができ、内側ダストリップ32の剛性に拘わらず、密封装置1のシール性能の低下を抑制することができる。
また、密封装置1は、密封装置1のシール性能を低下させることなく、内側ダストリップ32の長さLaを短くして、密封装置1の軸線x方向における幅を小さくでき、ハウジング53における密封装置1の取り付け空間を小さくすることができる。また、密封装置1のシール性能を低下させることなく、内側ダストリップ32の長さLaを短くできるため、シールリップ30の軸線x方向における長さを所望の長さに又は所望の長さに近い長さに維持することができ、この点においても、密封装置1のシール性能の低下を抑制することができる。
次いで、上述の密封装置1における窪み部33の変形例について説明する。図5は、変形例に係る窪み部35を示す図であり、密封装置1を軸線xに沿って内側から見た、密封装置1の正面図である。変形例に係る窪み部35は、窪み部33とは異なり、軸線x周りに断続して環状に延びている。具体的には、軸線xを中心又は略中心とする円に沿って、円弧状、略円弧状、又は略環状の窪みを形成する断続窪み部35aが複数並べられて窪み部35は形成されている。窪み部35を形成する断続窪み部35aは、2つ以上であり、軸線x周りに等角度間隔に並べられている。なお、断続窪み部35aは軸線x周りに等角度間隔に並べられていなくてもよい。また、窪み部35は、略環状の断続窪み部35aを1つのみ有するものであってもよい。つまり、窪み部35は、上述の窪み部33の一部が切断されて無端となっていない略環状のものであってもよい。断続窪み部35aの断面形状は、窪み部33の断面形状と同様である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に係る密封装置1に限定されるものではなく、本発明の概念及び請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
例えば、上述の密封装置1の窪み部33,35は、内側ダストリップ32の外周側面32bに連続するとしたが、窪み部33,35は、内側ダストリップ32の外周側面32bに接続していなくてもよい。つまり、シールリップ30の内側端面30bにおいて、窪み部33,35は、内側ダストリップ32の外周側面32bから離れて、環状の間隔を空けて設けられていてもよい。
また、本発明の実施の形態に係る密封装置1の適用対象として、上述のように具体的な適用対象を例示したが、本発明の適用対象はこれらに限られるものではなく、他の産業機械や、汎用機械、車両等、本発明の奏する効果を利用し得るすべての構成に対して本発明は適用可能である。
1…密封装置、10…補強環、11…円筒部、12…円盤部、20…弾性体部、21…外側ダストリップ、22…基体部、23…ガータスプリング、24…ガスケット部、24a…内側端、25…後方カバー部、26…ライニング部、30…シールリップ、30a…内端部、30b…内側端面、31…リップ先端部、31a…内側面、32…内側ダストリップ、32a…先端、32b…外周側面、32c…内周側面、33,35…窪み部、34…根元、35a…断続窪み部、50…減速機、51…出力軸、51a…外周面、52…ベアリング、52a…外側面、53…ハウジング、54…貫通孔、54a…内周面、La…長さ、Lb…幅、x…軸線

Claims (7)

  1. 貫通孔と該貫通孔に挿通される軸との間の密封を図るための密封装置であって、
    前記密封装置の軸線周りに環状の補強環と、
    前記補強環に取り付けられている前記軸線周りに環状の弾性体から形成された弾性体部とを備え、
    前記弾性体部は環状のシールリップを有しており、
    前記シールリップは、前記軸に接触するように形成された内周側に突出する環状のリップ先端部と、該リップ先端部よりも前記密封装置の軸線方向において密封対象物側に設けられた環状の突起である内側ダストリップとを有しており、
    前記内側ダストリップは、前記軸線に向かって突出しており、前記軸に接触するように形成されており、
    前記シールリップは、前記内側ダストリップの根元の外周側に窪みを形成する窪み部を有していることを特徴とする密封装置。
  2. 前記窪み部は、前記軸線周りに端環状に延びていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
  3. 前記窪み部は、前記軸線の周りに断続して環状に延びていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
  4. 前記窪み部は、前記シールリップの前記密封対象物側に面する面である内側端面に、前記密封対象物側とは反対側に窪む部分を形成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の密封装置。
  5. 前記窪み部は、前記内側ダストリップにつながっていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の密封装置。
  6. 前記内側ダストリップの延び方向の長さと前記内側ダストリップの前記延び方向に直交する方向の幅との比である前記内側ダストリップのアスペクト比は2未満であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の密封装置。
  7. 前記窪み部の断面形状は、V字状、矩形状、曲線状の部分と直線状の部分とが接続した形状、及びこれらの組み合わせのうちの一つであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の密封装置。
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