JP2559158Y2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2559158Y2
JP2559158Y2 JP1993023811U JP2381193U JP2559158Y2 JP 2559158 Y2 JP2559158 Y2 JP 2559158Y2 JP 1993023811 U JP1993023811 U JP 1993023811U JP 2381193 U JP2381193 U JP 2381193U JP 2559158 Y2 JP2559158 Y2 JP 2559158Y2
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seal
sealing device
conductive
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seal lip
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貞和 岡
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Uchiyama Manufacturing Corp
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Uchiyama Manufacturing Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の部材の組合せか
らなる密封装置に関し、さらに具体的には密封装置を構
成する部材に導電性を付与せしめた密封装置の構造改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の従動輪側のタイヤには路
面との摩擦により静電気が帯電し、この静電気が放電す
ることによってラジオノイズを発生させたり電子機器の
誤作動を招くなどの不具合を発生させる。この不具合の
対策としては、軸受部に特開平3−35091号公報で
示されたような導電性グリースを封入せしめて軸受その
ものに導電性を付与せしめ静電気を逃がす構造とか、ま
たは、実開平3−88018号公報に示されたような軸
受けに導電グリースを充填しこの密封をなすシール装置
も導電シールとする構造などが開発実施されている。
【0003】この導電シールの実施例を図面によって説
明すると図5に示すような構造が挙げられる。すなわ
ち、導電性を有する合成ゴムで回転する部材(2)と摺
動するシールリップ(9)を形成し、必要とあればこの
シールリップ(9)を補強する補強環(10)も通電性
を有する材料で形成せしめて密封部分に嵌装固着せしめ
る構造が一般的である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た導電性グリース(8)を封入せしめて軸受そのものに
導電性を付与せしめる通電構造では、該軸受の内部に在
る転動体が高速回転することによって該導電性グリース
(8)を飛散せしめ外周部分に偏らせて導電性を著しく
低下させる欠点を有しており、さらにグリース自体の潤
滑性能も劣るものとなるため自動車のホィールベアリン
グ等の苛酷な使用をされる箇所には適さない。また、図
5に示した後者の、導電性を付与せしめたシールリップ
(9)を有するシール装置では、通常ベアリングに封入
されているグリースがシールリップ(9)の摩耗低減及
び密封性能の向上のためにシールリップ(9)の潤滑に
も使用されている。しかし該グリースは通常絶縁物であ
るためシールリップ(9)摺動部に完全に油膜が形成さ
れると導電性能は損なわれるためシールリップ(9)の
緊迫力を大きく設定し常にシールリップ(9)の一部を
直接回転軸に接触させる必要がある。このためシールリ
ップ(9)が回転軸に接触している箇所では摩耗が発生
するため結果としてシール寿命を縮めてしまう。また、
導電性さえ低下させてしまうという問題があった。本考
案はこのような重大な欠点を全て除去し、長期間安定し
た電気導電性能を得ることのできる密封装置を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案を図面に基づいて
説明すると、図1、図2、図3、及び図4に示すよう
に、軸とその取付け部材などの相互に回転する二部材
(1)(2)間に装着し、該二部材(1)(2)の内部
と外部とを密封遮断する複数の環状物(a)より構成さ
れる密封装置であって、前記密封装置は導電材でなる補
強環(3)に弾性体製のシールリップ(4)を形成した
シール環(5a)と導電材でなる金属環(6a)とを図
1に示すように組着するか、あるいは図3に示すように
前記シール環を互いに向き合う形状に組付けしてその部
材間に前記シールリップ(4)で囲まれた空洞部(7)
を形成し、該空洞部(7)へ導電性グリース(8)を封
入せしめたことを特徴としている。また、前記シールリ
ップ(4)を形成する弾性体を導電性ゴムで形成せしめ
たことを特徴としている。
【0006】
【作用】上記のように、本発明の密封装置は図1に示す
ように、複数の部材の組合せでなる密封材の空洞部
(7)を有効に利用せしめたものであり、該シールリッ
プ(4)で囲まれた空洞部(7)へ導電性グリース
(8)を充填することにより、この導電性グリース
(8)が広い接触面積を持って十分な通電性を発揮す
る。さらに、この導電性グリース(8)は密封を目的と
するシールリップ(4)に囲まれた空洞部(7)へ封入
されるので外部及び内部へ該導電性グリース(8)が漏
れ出る心配がないため長期間通電性が維持されるばかり
でなく、シールリップ(4)の摺動部分を良好に潤滑さ
せ、またベアリングの潤滑に悪影響を及ぼすこともな
い。
【0007】
【実施例】本考案の密封装置は、図1に示したような、
シールリップ(4)を設けたシール環(5a)に金属環
(6a)を組合せこれに導電性グリース(8)を充填し
た構造とか、あるいは図3に示すような前記シール環
(5a)を向き合わせてその内側へ導電性グリース
(8)を封入した構造が実施容易であり、また、シール
リップ(4)が導電性を有さない場合は図3及び図2に
示すような組合せ形状に造形すると有効な通電作用を発
揮するが、当然シールリップ(4)を導電性ゴムで形成
せしめた方がより勝る通電性を発揮する。特に図2では
密封装置を構成する片側のシール環(5a)の端部を空
洞内の奥部へ深く入り込む形状に造形することによりそ
の接触面積を広く確保出来前記通電性能を全く持たない
シールリップ(4)であっても高い通電性を有するもの
となる。また、図4で示す如く装着性と構造そのものの
簡素化を狙って、相互に回転する二部材(1)(2)へ
それぞれ別個に嵌着した後に空洞部(7)を形成する独
立構造も実施可能であって、この構造では内側に位置す
るシール環(5a)を取付け後に導電性グリース(8)
を充填し、その後外側のシール環(5a)を挿入するこ
とによって装着を完了する。
【0008】なお、ここで用いる導電性グリース(8)
としては、基油にカーボングラファイトあるいは金属製
の微粉末を添加したもの、または前記特開平3−350
91号公報で示されたような基油に有機金属化合物の帯
電防止剤を添加するかまたは油溶性の界面活性剤を添加
溶解したものなどが有りそれぞれの用途によって使い分
けられる。
【0009】また、補強環(3)と弾性体製のシールリ
ップ(4)とを接着させる接着剤においては、通電性の
大きく低下しないフェノール系等の一般的な接着剤を用
いるが、より高い導電性能を求める場合は接着剤に導電
性カーボンなどを混合せしめることも可能である。な
お、接着剤の多くはその塗布焼付け後あるいは弾性体の
成型によって表面の被膜が細かく分断される性質を有す
るのであまり神経質に考える必要はない。
【0010】
【考案の効果】本考案によると、導電性グリース(8)
は密封装置内に封入されており軸受の転動体及び転動体
溝等へ付着することから護られているため軸受の性能に
全く影響を及ぼさず、長期間にわたり安定した導電性能
が得られる。特に高いシール性能が要求される場合、そ
の性能に適した弾性材を採用することが出来ることから
通電性を全く有しない材質を採用してシールリップ
(4)を形成しても差し支えるものでない。また、組合
せシール構造を持ち対向する部材へ正確に摺動してシー
ルリップ(4)に安定した接触圧を提供できるので導電
密封材でありながら長寿命なシールが得られる。
【0011】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本考案を使用しない従来の構造を示した断面図
である。
【符号の説明】
a 環状物 1 相互に回転する部材 2 相互に回転する部材 3 補強環 4 シールリップ 5a シール環 6a 金属環 7 空洞部 8 導電性グリース

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に回転する二部材間に装着し、該二
    部材の内部と外部とを密封する複数の環状物よりなる密
    封装置において、前記密封装置は導電材でなる補強環に
    弾性体製のシールリップを複数形成したシール環と導電
    材でなる金属環とを組着するか、あるいは前記シール環
    を互いに向き合う形状に組付けしてその部材間へ前記シ
    ールリップに囲まれた空洞部を形成し、該空洞部へ導電
    性グリースを封入せしめたことを特徴とする密封装置。
  2. 【請求項2】 前記シールリップを導電性弾性体で形成
    せしめたことを特徴とする請求項1記載の密封装置。
JP1993023811U 1993-04-09 1993-04-09 密封装置 Expired - Lifetime JP2559158Y2 (ja)

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JPH0680956U JPH0680956U (ja) 1994-11-15
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