JP7475453B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、密封装置に関し、特に、軸に用いられる密封装置に関する。
近年、自動車の電動化が進んでおり、EV(Electric Vehicle)やHV(Hybrid Vehicle)等の電動自動車の開発が進んでいる。これらの電動自動車においては、動力源として駆動モータが使用されており、この駆動モータで発生する誘起電流が電磁波ノイズとなり、AMラジオに影響を及ぼすことがある。
そこで、金属製の導電性ブラシを介して駆動される軸とケーシングとの間に接地のための導通経路を形成し、高周波ノイズの原因となる駆動モータからのリーク電流を、導電性ブラシによる導通経路を介してケーシングに放電する車両用動力伝達装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、上述したような車両用動力伝達装置においては、軸と導電性ブラシとの間の摺動により金属粉が発生するため、導電性ブラシから発生する金属粉の飛散を防止するために飛散防止用のカバーを設ける必要があり、このカバーの設置スペースを確保する必要がある。
これに対して、省スペース化を図るために、車体に接地されたハウジングの貫通孔と電動機の回転軸との間を密封するオイルシールを導電性ゴムから形成し、この導電性ゴムを介してハウジングと回転軸とを電気的に導通させることにより、回転軸に誘起された電磁ノイズを金属製のハウジングに逃がす電磁ノイズ抑制装置が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
さらに、ハブベアリング用の密封装置として、導電性カーボンを含有するゴム材からなるシールリップ部材を使用して電気的ノイズ対策を施すベアリングシールがある(例えば、特許文献3を参照)。
特開2015-207534号公報 特開2000-244180号公報 特開2015-14296号公報
このような特許文献2が開示するような電磁ノイズ抑制装置においては、省スペース化は図れるものの、例えば回転軸が偏心している場合、或いは、導電性のオイルシールが長期間使用されて回転軸と接触するリップ先端部にへたりが生じている場合、導電性のオイルシールと回転軸とが離間してしまうことになる。これにより、シール性能が低下する場合や、電気的ノイズをハウジングに十分に逃がすことができなくなる場合がある。
さらに、上述した特許文献3が開示するような密封装置においては、電気的ノイズの発生を抑制することはできるが、導電性リップ部がハブ輪と接触しているため、摺動抵抗が増加してしまう。
また、上述のような電気的ノイズの影響の抑制を図る構成を有する従来のシールに対しては、更なる導電性能の向上が求められている。
このように、従来の電気的ノイズの影響の抑制を図る構成を有するシールに対しては、更なる導電性能の向上に加え、導電性能が使用状況や使用時間に影響を受けることなく、シール性能の低下を抑制することができ、摺動抵抗を低減することができる構成が求められていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、導電性能が使用状態や使用時間に影響を受けることを抑制でき、シール性能の低下を抑制することができ、摺動抵抗を低減することができ、更なる導電性能の向上を図ることができる密封装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る密封装置は、軸と外周側部材との間を環状の空間を密封する密封装置であって、軸線周りに環状の補強環と、前記補強環に取り付けられ、前記軸線周りに環状の導電性の弾性体から形成された弾性体部と、導電性グリースと、前記軸線周りに環状の導電性ファブリックとを備え、前記弾性体部は、前記軸線に向かって延びる前記軸線周りに環状のダストリップと、前記ダストリップより内側に設けられた前記軸線に向かって延びる前記軸線周りに環状のシールリップと、前記外周側部材に接触可能に形成されたガスケット部とを有しており、前記シールリップは、前記軸に接触可能に形成された前記軸線に沿って延びる筒面状の面であるリップ接触面を有しており、前記導電性ファブリックは、前記軸に接触可能に形成された前記軸線周りに環状の部分である内周側接触部と、前記外周側部材に接触可能に形成された前記軸線周りに環状の部分である外周側接触部とを有しており、前記導電性グリースは、前記リップ接触面の少なくとも一部及び前記シールリップと前記ダストリップとの間の環状の空間であるリップ間空間の少なくとも一部に存在するように設けられていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記リップ接触面には、前記軸線周りに環状の溝が少なくとも1つ形成されている。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記弾性体部は、環状の弾性部材である緊迫力付与部材を有しており、前記緊迫力付与部材は、前記シールリップにおいて前記リップ接触面を前記軸に押し付ける緊迫力を付与するように形成されている。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記導電性ファブリックの前記内周側接触部は、前記軸線方向に延びる筒状に形成されている。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記導電性ファブリックは、前記ダストリップよりも外側において前記弾性体部に取り付けられている。
本発明に係る密封装置によれば、導電性能が使用状況や使用時間に影響を受けることを抑制でき、シール性能の低下を抑制することができ、摺動抵抗を低減することができ、更なる導電性能の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成を示す、軸線に沿う断面における断面図である。 図1に示す密封装置の断面の一方を拡大して示す部分拡大断面図である。 図1に示す密封装置における弾性体部のリップ間空間を拡大して示す部分拡大断面図である。 図1に示す密封装置の使用状態を示す部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る密封装置1の構成を示す、軸線xに沿う断面における断面図である。図2は、本発明の実施の形態に係る密封装置1の構成を示す部分拡大断面図である。図2においては、図1に示す密封装置1の断面の一方(上側)が示されている。以下、説明の便宜上、軸線xにおいて矢印a方向を外側、矢印b方向を内側とする。外側とは、ダストや砂、泥水等の異物が存在する大気側であり、内側とは、大気側の反対側の密封対象空間側である。また、軸線xに垂直な方向(以下、「径方向」ともいう。)において、軸線xから遠ざかる方向を外周側とし(矢印c方向)、軸線xに向かう方向を内周側とする(矢印d方向)。
本発明の実施の形態に係る密封装置1は、図示しない内周側部材としての軸と外周側部材との間の環状の空間を密封するためのものである。密封装置1は、例えば後述するように、電気自動車のモータ駆動装置に用いられる。この場合、軸は、電動モータの出力軸であり、外周側部材は、電動モータが収容されてこの電動モータの出力軸が貫通する貫通孔を有するケーシングである。なお、内周側部材は、軸線に沿って往復動する部材であってもよい。また、密封装置1による密封対象としては、電気自動車用のモータ駆動装置に限られない。例えば、インホイールモータのモータ駆動部、ハイブリッド自動車のモータ駆動装置、電動バイクのモータ駆動装置、電動自転車のモータ駆動装置等のその他種々のモータ駆動装置にも密封装置1は用いることができる。
図1,2に示すように、密封装置1は、軸線x周りに環状の補強環10と、補強環10に取り付けられ、軸線x周りに環状の導電性の弾性体から形成された弾性体部20と、導電性グリースGと、軸線x周りに環状の導電性ファブリック30とを備えている。なお、図1においては、導電性グリースGの図示が省略されている。弾性体部20は、軸線xに向かって延びる軸線x周りに環状のダストリップ21と、ダストリップ21より内側(矢印b方向側)に設けられた軸線xに向かって延びる軸線x周りに環状のシールリップ22と、ガスケット部23とを有している。ガスケット部23は、密封装置1が軸と外周側部材との間の空間に取り付けられた後述する使用状態(以下、単に「使用状態」ともいう。)において、外周側部材に接触可能に形成されている。シールリップ22は、後述する使用状態において軸に接触可能に形成された、軸線xに沿って延びる筒状の面であるリップ接触面24を有している。導電性ファブリック30は、後述する使用状態において軸に接触可能に形成された、軸線x周りに環状の部分である内周側接触部31と、後述する使用状態において外周側部材に接触可能に形成された、軸線x周りに環状の部分である外周側接触部32とを有している。導電性グリースGは、リップ接触面24の少なくとも一部及びシールリップ22とダストリップ21との間の環状の空間であるリップ間空間Sの少なくとも一部に存在するように設けられている。以下、密封装置1の構成を具体的に説明する。
補強環10は、図1,2に示すように、軸線xを中心又は略中心とする環状の金属製の部材であり、軸線xに沿う断面(以下、単に「断面」ともいう。)の形状がL字状又は略L字状の形状を呈している。補強環10は、例えば、軸線x方向に延びる円筒状又は略円筒状の部分である円筒部11と、円筒部11の外側(矢印a方向側)の端部から内周側(矢印d方向側)へ延びる中空円盤状の部分である円盤部12とを有している。円筒部11は、図示しない外周側部材に形成された貫通孔の内周面に密封装置1が嵌合可能となるように形成されており、弾性体部20の部分を介して貫通孔の内周面に接触して嵌合可能となっている。円筒部11は、円筒部11の軸線x方向における途中に段差を形成する錐環部を有するような形状となっていてもよく、円筒部11は、使用状態において一部分が直接貫通孔の内周面に接触して嵌合可能となっていてもよい。
弾性体部20は、図1,2に示すように、補強環10に取り付けられており、本実施の形態においては補強環10全体を覆うように補強環10と一体的に形成されている。弾性体部20は、上述のように、ダストリップ21と、ダストリップ21よりも内側に設けられたシールリップ22と、ガスケット部23とを有している。また、弾性体部20は、環状のリップ腰部25と、カバー部26とを有している。リップ腰部25は、補強環10における円盤部12の内周側の端部近傍に位置する部分である。カバー部26は、リップ腰部25とガスケット部23との間において外側及び内側から円盤部12に取り付けられている部分である。
ダストリップ21は、リップ腰部25から外側へ軸線xに向かって斜めに延びており、外側に向かうに連れて縮径する形状を有している。ダストリップ21の先端の部分であるダストリップ先端部21aは、密封装置1の使用状態において、軸が摺動可能に軸の外周側の面に接触するように形成されている。
シールリップ22は、ダストリップ21よりも内側に位置しており、リップ腰部25から内側へ軸線xに沿って延びている。また、シールリップ22の先端の部分であるシールリップ先端部22aは、内周側へ向かって凸の環状の部分となっている。シールリップ先端部22aの断面形状は、例えば、図2に示すように略矩形状又は略台形状の形状となっている。シールリップ先端部22aは、密封装置1の使用状態において、軸が摺動可能に軸の外周面に接触するように形成されている。具体的には、図2に示すように、シールリップ先端部22aは、内周側に筒状の面であるリップ接触面24を有しており、使用状態においてシールリップ先端部22aは、リップ接触面24において軸が摺動自在に軸の外周面に接触するように形成されている。
リップ接触面24は、筒状の面であり、例えば図2に示すように、軸線xを中心軸又は略中心軸とする円筒面又は略円筒面である。リップ接触面24には、軸線x周りに環状の溝27が少なくとも1つ形成されている。本実施の形態においては、図1,2に示すように3つの溝27が形成されている。溝27は、無端環状の溝であり、例えば、軸線xを中心又は略中心とする円環状又は略円環状に延びる溝である。また、溝27は、リップ接触面24から外周側に凹む空間を形成する溝である。リップ接触面24に形成される溝27の数は上記数に限られない。また、溝27の形状は上述の形状に限られない。溝27は、1つ又は複数の円弧状の溝によって形成された溝であってもよい。例えば、溝27は、複数の円弧状の溝が間隔を空けて環状に配置されて形成されたものであってもよい。
また、弾性体部20は、環状の弾性部材である緊迫力付与部材28を有している。緊迫力付与部材28は、使用状態においてシールリップ22においてリップ接触面24を軸に押し付ける緊迫力を付与するように形成されている。緊迫力付与部材28は、具体的にはガータスプリング28であり、ガータスプリング28は、シールリップ22に形成された凹部22bに嵌着されている。凹部22bは、内周側に向かって凹む部分であり、シールリップ22においてシールリップ先端部22aに背向する外周側の位置に設けられている。ガータスプリング28は、例えば金属製のコイル状のばね部材であり、シールリップ先端部22aを軸線xに向かう方向に押して、シールリップ先端部22aのリップ接触面24が軸の変位に対して軸の外周面に追随するようにシールリップ先端部22aに軸に対する所定の大きさの緊迫力を与える。なお、ガータスプリング28は、金属製に限られず、樹脂製等のその他の種々の材料により形成されていてもよい。
ガスケット部23は、補強環10の円筒部11を外周側及び内周側から包囲するように、円筒部11に取り付けられており、円筒部11を外周側から覆う部分である外周側ガスケット部23aと、円筒部11を内周側から覆う部分である内周側ガスケット部23bとを有している。外周側ガスケット部23aは、外周側部材の内周側の面(貫通孔)に密封装置1が圧入された際に、この貫通孔と補強環10の円筒部11との間において径方向に圧縮されて、径方向に向かう力である嵌合力が所定の大きさ発生するように、径方向の厚さが設定されている。補強環10の円筒部11及び弾性体部20のガスケット部23は、密封装置1が外周側部材の貫通孔に嵌着された際に、密封装置1の軸線xと軸の軸線との一致が図られるように夫々形成されている。
弾性体部20の導電性の弾性体としては、例えば、カーボンブラック粒子又は金属粉等の導電性フィラーを含む導電性ゴムがある。このような導電性ゴムは、導電性フィラーを含み、比較的低い電気抵抗を備えたものである。導電性ゴムの体積電気抵抗率は、例えば10Ω・cm以下である。より具体的には、導電性ゴムは、任意のゴム材と導電性粒子と導電性繊維とが夫々所望量混ぜ合わされて形成されるものである。ゴム材料には、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H-NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム等の合成ゴムが挙げられる。導電性粒子としては、カーボンブラックの他に、グラファイトやインジウム/スズ酸化物、アンチモン/スズ酸化物等の導電性金属酸化物を使用することもできる。また、これらの材料を適宜選択して用いてもよい。導電性繊維としては、ステンレス繊維、炭素繊維(カーボンファイバー、カーボンチューブ)、或いはチタン酸カリウムにメッキをした導電性繊維がある。また、導電性繊維の太さ、長さは任意に選択可能である。
補強環10の金属材としては、例えば、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)がある。補強環10は、例えばプレス加工や鍛造によって製造され、弾性体部20は成形型を用いて架橋(加硫)成形によって成形される。この架橋成形の際に、補強環10は成形型の中に配置されており、弾性体部20が架橋接着により補強環10に接着され、弾性体部20と補強環10とが一体的に形成される。
また、上述のように、密封装置1には導電性グリースGが設けられており、導電性グリースGは、リップ接触面24の少なくとも一部及びシールリップ22とダストリップ21との間の環状の空間であるリップ間空間Sの少なくとも一部に存在するように設けられている。例えば図3に示すように、導電性グリースGは、リップ間空間Sを形成する底面29に付されている。底面29は、図3に示す仮想線lに沿って延びる面であり、シールリップ22、リップ腰部25、及びダストリップ21の夫々の内周側に面する面から形成される面である。底面29、具体的には、シールリップ先端部22aのリップ接触面24の外側の端(外側端24a)と、ダストリップ21のダストリップ先端部21aとの間に延びる内周側に面する面である。図3に示すように、底面29は、外周側に凹む面となっている。リップ間空間Sは、底面29が囲む環状の空間であり、内周側の境界Bは、リップ接触面24の外側端24aとダストリップ21のダストリップ先端部21aとの間に延びる円錐面又は円筒面である。
導電性グリースGは、リップ間空間Sの少なくとも一部を充たすように底面29に付けられており、例えば、図3に示す例のようにリップ間空間Sを完全に充たさないように設けられている。導電性グリースGは、上述のようにリップ間空間Sの一部を充たすように設けられていてもよく、リップ間空間Sを完全に充たすように設けられていてもよく、リップ間空間Sから溢れるように設けられていてもよい。また、導電性グリースGは、リップ間空間Sからはみ出すように設けられていてもよい。
また、シールリップ22のリップ接触面24の一部にも導電性グリースGが付されている。例えば図3に示すように、導電性グリースGはリップ接触面24の全体に付されている。導電性グリースGは溝27内を充填するように付されている。導電性グリースGは、上述のようにリップ接触面24の一部を覆うように設けられていてもよく、リップ接触面24全体を覆うように設けられていてもよく、リップ接触面24からはみ出すように設けられていてもよい。
導電性グリースGは、導電性物質を含んでいるグリースであればどのようなものであってもよい。導電性グリースGに使用される基油は特に限定されず、潤滑油の基油として使用されている油は全て使用することができる。また、導電性物質は、導電性を有する物質であればよく、この導電性を有する物質は特に制限されるものではない。導電性物質としては導電性が良好な物質が好ましい。また導電性物質は、液体であっても固体であってもよい。導電性物質は、例えばカーボンブラックである。導電性グリースGの体積電気抵抗率は、例えば10Ω・cm以下である。
また、上述のように、密封装置1は、導電性ファブリック30を有している。導電性ファブリック30は、導電性繊維から形成された部材であり、例えば導電性繊維の織物又は不織布から形成された部材である。導電性繊維としては、例えば、ステンレス繊維、炭素繊維(カーボンファイバー、カーボンチューブ)、或いはチタン酸カリウムにメッキをした導電性繊維がある。導電性ファブリック30は、使用状態において軸が摺動可能に軸に接触可能に形成された内周側接触部31と、外周側部材に接触可能に形成された外周側接触部32とを有している。
導電性ファブリック30は、具体的には図1,2に示すように、中空円盤状の形状をしており、例えば、内周側接触部31と外周側接触部32との間に延びる部分である円盤部33を有している。円盤部33は、径方向に平板状又は略平板状に延びる円環状の形状を有している部分であり、互いに背向する一対の円環状の面である内側面33a及び外側面33bを有している。内周側接触部31は、円盤部33の内周側の端部(内周端部33c)において外側面33bから筒状に延びており、外周側接触部32は、円盤部33の外周側の端部(外周端部33d)において外側面33bから筒状に延びている。
内周側接触部31は、例えば、図2に示すように、内周端部33cにおいてフランジ部を形成するように、軸線xを中心軸又は略中心軸とする円筒状又は略円筒状に形成されている。内周側接触部31は、内周側に面する環状の面である接触面31aを有しており、接触面31aは、使用状態において軸が摺動可能に軸に接触可能な形状となっている。接触面31aは、例えば軸線xを中心軸又は略中心軸とする円筒面又は略円筒面である。この場合、内周側接触部31の接触面31aは円筒面状の面となっているため、軸との接触面積が大きくなっている。また、内周側接触部31はフランジ状に形成されているため、使用状態において軸の偏心に対して軸の外周面に追随し易くなっている。
外周側接触部32は、例えば、図2に示すように、外周端部33dにおいてフランジ部を形成するように、軸線xを中心軸又は略中心軸とする円筒状又は略円筒状に形成されている。外周側接触部32は、外周側に面する環状の面である接触面32aを有しており、接触面32aは、使用状態において外周側部材の貫通孔の内周面に接触可能な形状となっている。接触面32aは、例えば軸線xを中心軸又は略中心軸とする円筒面又は略円筒面である。この場合、外周側接触部32の接触面32aは円筒面状の面となっているため、外周側部材の貫通孔との接触面積が大きくなっている。
内周側接触部31は、使用状態において軸に接触可能な形状であれば他の形状であってもよい。また、外周側接触部32は、使用状態において外周側部材に接触可能な形状であれば他の形状であってもよい。また、導電性ファブリック30は、内周側接触部31を有しておらず、円盤部33の内周端部33cにおいて軸に接触するように形成されていてもよい。導電性ファブリック30は、外周側接触部32を有しておらず、円盤部33の外周端部33dにおいて外周側部材に接触するように形成されていてもよい。また、導電性ファブリック30は、外周側接触部32を有しておらず、また、円盤部33の外周端部33dにおいて外周側部材に接触しないように形成されていてもよい。
導電性ファブリック30は、弾性体部20に接着等によって固定されている。導電性ファブリック30は、ダストリップ21よりも外側において弾性体部20に取り付けられており、例えば図1,2に示すように、弾性体部20のカバー部26に、円盤部33の内側面33aにおいて固定されている。このため、密封装置1において、導電性ファブリック30の内周側接触部31及び外周側接触部32は、外側に向かって延びる。また、上述したように、使用状態において内周側接触部31及び外周側接触部32が軸及び外周側部材に夫々接触するように、導電性ファブリック30は、弾性体部20に固定されている。内周側接触部31及び外周側接触部32は、弾性体部20に干渉しないように固定されている。導電性ファブリック30は、カバー部26において弾性体部20に固定されているため、導電性ファブリック30と弾性体部20との間の接触面積を大きくすることができる。
内周側接触部31及び外周側接触部32は、円盤部33に関して互いに異なる方向に延びていてもよく、内周側接触部31及び外周側接触部32は、共に内側に向かって延びていてもよい。
次いで、上述の構成を有する密封装置1の作用について説明する。図4は、使用状態における密封装置1の部分拡大断面図である。図4は密封装置1の使用状態の一例を示しており、密封装置1は、電気自動車のモータ駆動装置100に取り付けられて使用状態になっている。図4に示すように、密封装置1は、使用状態において、電動モータ101の出力軸102と、この出力軸102が挿通される貫通孔105を形成する開口部104との間の環状の隙間を密封するために、出力軸102と開口部104との間に取り付けられる。開口部104はモータ駆動装置100のケーシング103に形成されており、電動モータ101はケーシング103内に収容されており、出力軸102は図示しないベアリングによって支持されている。
ケーシング103内には、潤滑油が封入されており、密封装置1は、ケーシング103内の潤滑油の外部への漏洩の防止を図ると共に、外部からのダストや砂、泥水等の異物のケーシング103内への進入の防止を図っている。
図4に示すように、使用状態において、密封装置1は、ケーシング103の開口部104に圧入されて取り付けられ、弾性体部20のガスケット部23が開口部104の内周面104aに接触して開口部104と補強環10との間で圧縮されている。これにより、密封装置1とケーシング103の開口部104との間が密封されている。また、シールリップ22のシールリップ先端部22aが、リップ接触面24において、出力軸102の外周面102aに出力軸102が摺動可能に接触し、密封装置1と出力軸102との間が密封されている。
使用状態において、弾性体部20のシールリップ22及びダストリップ21は、リップ接触面24及びダストリップ先端部21aにおいて、出力軸102の外周面102aに夫々接触しており、底面29と出力軸102の外周面102aとの間に閉じられた空間(リップ間空間S)を形成している。この接触により、シールリップ22及びダストリップ21は変形しており、使用状態においてリップ間空間Sは変形し、使用状態においてリップ間空間Sの容積は、モータ駆動装置100に取り付けられていない自由状態の密封装置1におけるリップ間空間Sの容積よりも小さくなっている。なお、使用状態において、シールリップ22及びダストリップ21はいずれも変形しないようになっていてもよく、いずれかが変形しないようになっていてもよい。
上述のように、リップ接触面24は、環状の面を形成しており、軸線xに沿って延びる円筒面又は略円筒面となっている。このため、リップ接触面24は、軸線x方向の広い幅で出力軸102の外周面102aに接触している。また、リップ接触面24は、ガータスプリング28によって出力軸102に対する緊迫力が与えられている。このため、出力軸102が偏心した場合であっても、リップ接触面24は、ガータスプリング28によって出力軸102の外周面102aに追随し、このリップ接触面24の広い接触面が維持される。
上述のように、密封装置1の底面29には、導電性グリースGがリップ間空間Sの一部を充たすように付けられており、使用状態において、底面29の少なくとも一部と出力軸102の外周面102aの一部とが導電性グリースGを介して接続されるようになっている。導電性グリースGは、導電性グリースGが使用状態における密封装置1のリップ間空間Sを充たすように、密封装置1の底面29に付けられていてもよい。図4の例においては、使用状態における密封装置1において、リップ間空間Sが導電性グリースGによって充たされている。
なお、使用状態において導電性グリースGが膨張して導電性グリースGの体積がリップ間空間Sの容積よりも大きくなることがないように、密封装置1の底面29に付けられる導電性グリースGの量が設定されていることが好ましい。これは、使用状態において、導電性グリースGが膨張して導電性グリースGの体積がリップ間空間Sの容積よりも大きくなることを防止するためである。これにより、シールリップ22が浮き上がり、リップ接触面24と出力軸102の外周面102aとの間の接触が解除されることが防止される。また、同様に、ダストリップ21の出力軸102の外周面102aとの間の接触が解除されることが防止される。このため、自由状態の密封装置1において、底面29に付ける導電性グリースGの量は、リップ間空間Sを完全には充たさない量が好ましい。
また、上述のように、自由状態の密封装置1において、シールリップ22のリップ接触面24にも導電性グリースGが付けられているため、使用状態において、シールリップ22のリップ接触面24と出力軸102の外周面102aとの間には導電性グリースGが介在している。図4の例においては、シールリップ22のリップ接触面24の全面と出力軸102の外周面102aとの間に導電性グリースGが介在している。このため、自由状態の密封装置1において、シールリップ22のリップ接触面24の全面又は略全面に導電性グリースGが付けられている。なお、使用状態において、導電性グリースGは、リップ接触面24の全面と出力軸102の外周面102aとの間に介在していなくてもよく、リップ接触面24の一部と出力軸102の外周面102aとの間に介在していてもよい。従って、自由状態の密封装置1において、導電性グリースGは、シールリップ22のリップ接触面24の全面に付けられていなくてもよい。
また、図4に示すように、使用状態において、リップ接触面24の溝27内にも導電性グリースGが存在している。図4の例においては、リップ接触面24の溝27内の全体に導電性グリースGが存在している。導電性グリースGは、リップ接触面24の溝27内の全体に存在していなくてもよい。
また、使用状態において、導電性ファブリック30の内周側接触部31が円筒面又は略円筒面状の接触面31aにおいて出力軸102の外周面102aに接触しており、また、導電性ファブリック30の外周側接触部32が円筒面又は略円筒面状の接触面32aにおいてケーシング103の開口部104の内周面104aに接触している。
上述のように、使用状態において、密封装置1は、導電性ゴムから形成された弾性体部20を介して、出力軸102とケーシング103との間を電気的に接続しており、弾性体部20を介して出力軸102とケーシング103との間の導通を確保することができる。このように弾性体部20は、使用状態において、出力軸102とケーシング103との間を電気的に接続する導通路を形成している。このため、電動モータ101において発生するリーク電流を、出力軸102からケーシング103へ放電し、ノイズの発生を抑制することができる。
また、上述のように、シールリップ22のリップ接触面24は軸線xに沿って延びる円筒状又は略円筒状の面であるため、リップ接触面24は軸線x方向において広い幅で出力軸102に接触している。このため、リップ接触面24は、弾性体部20が形成する導通路の導電性を向上させることができる。これにより、電動モータ101において発生するリーク電流の出力軸102からケーシング103への放電量を増やすことができ、ノイズの発生を更に抑制することができる。
また、ガータスプリング28の緊迫力によって、リップ接触面24は出力軸102に追随するようになっており、リップ接触面24の出力軸102の外周面102aに対する姿勢の維持を図ることができる。このため、出力軸102が偏心等した場合でも、リップ接触面24の出力軸102の外周面102aに対する接触面積の低減を抑制することができる。これにより、リップ接触面24の出力軸102の外周面102aに対する大きな接触面積を、使用状態において、安定して維持することができ、弾性体部20が形成する導通路の導電性を安定して維持することができ、ノイズの発生を安定して抑制することができる。
また、上述のように、使用状態において、密封装置1は、導電性ファブリック30を介して、出力軸102とケーシング103との間を電気的に接続しており、導電性ファブリック30を介して出力軸102とケーシング103との間の導通を確保することができる。このように導電性ファブリック30は、使用状態において、出力軸102とケーシング103との間を電気的に接続する導通路を形成している。このため、弾性体部20に加えて、導電性ファブリック30によっても、電動モータ101において発生するリーク電流を出力軸102からケーシング103へ放電することができ、ノイズの発生を更に抑制することができる。
このように、密封装置1は、弾性体部20の形成する導通路に加え、導電性ファブリック30の形成する導通路を有している。このため、出力軸102とケーシング103との間の導通量を増加させることができ、密封装置1の導電性を向上させることができる。これにより、電動モータ101において発生するリーク電流の出力軸102からケーシング103への放電量を増やすことができ、ノイズの発生を更に抑制することができる。
また、出力軸102の偏心等によって、導電性ファブリック30の内周側接触部31と出力軸102の外周面102aとの間の接触面積が減少した場合や、使用による導電性ファブリック30の変形により、内周側接触部31と出力軸102の外周面102aとの間の接触面積が減少した場合、導電性ファブリック30の形成する導通路の導電性が低下する。しかしながら、密封装置1は、弾性体部20が形成する導通路を有しており、密封装置1全体としての導電性を維持することができ、使用状況や使用時間に拘わらず、ノイズの発生の抑制作用を維持することができる。
また、導電性ファブリック30の内周側接触部31はフランジ状に形成されているため、使用状態において出力軸102の偏心に対して出力軸102の外周面102aに追随し易くなっている。また、導電性ファブリック30の内周側接触部31の接触面31aは円筒面又は略円筒面状の面となっているため、出力軸102の外周面102aとの接触面積が大きくなっている。また、外周側接触部32の接触面32aは円筒面又は略円筒面状の面となっているため、開口部104の内周面104aとの接触面積が大きくなっている。また、導電性ファブリック30は、カバー部26において弾性体部20に固定されているため、導電性ファブリック30と弾性体部20との間の接触面積は大きくなっている。このため、導電性ファブリック30は、導通量を大きくすることができ、ノイズの発生を効果的に抑制することができ、また、使用状況に拘わらず導電性を安定して維持でき、ノイズの発生の抑制作用を安定して維持することができる。
また、密封装置1は、リップ間空間S及びシールリップ22のリップ接触面24に導電性グリースGが設けられており、使用状態において、弾性体部20と出力軸102との間に導電性グリースGが介在する。この介在する導電性グリースGにより、出力軸102とケーシング103との間の電気的な抵抗を低減させることができ、ノイズの発生をより低減することができる。
また、密封装置1においては、シールリップ22及びダストリップ21の2つのリップを有しているが、導電性グリースGがリップ接触面24及びリップ間空間Sに設けられているため、グリースの潤滑により摺動抵抗の低減を図ることができ、リップの数が増えたことによる摺動抵抗の増加を抑制することができる。
また、シールリップ22のリップ接触面24は大きな接触面積を有しており、また、ガータスプリング28による緊迫力を与えられており、シールリップ22による摺動抵抗が大きくなることが懸念されるが、上述のように、リップ接触面24には溝27が形成されており、リップ接触面24が安定姿勢を維持するためにリップ接触面24の軸線x方向における幅を確保しつつ、リップ接触面24の接触面積を低減させることができる。このため、シールリップ22による摺動抵抗の増加を抑制することができる。また、使用状態において、溝27内に導電性グリースGを保持することができ、グリースの潤滑により摺動抵抗の低減を図ることができ、シールリップ22による摺動抵抗の増加を抑制することができる。
リップ接触面24は、上述のように出力軸102の外周面102aに面する環状の面を有している。このため、密封装置1によれば、例えば断面楔状のリップ先端部を有する従来の密封装置とは異なり、出力軸102の外周面102aに接した状態におけるシールリップ先端部22aの変形が少ない。つまり、密封装置1のシールリップ22は、耐久性に優れ、加えて、出力軸102への接触面積を増加させることができる。
また、上述のように密封装置1自体が導電性を有しているため、出力軸102とケーシング103との導通を図るために金属ブラシ等を別個に用意する必要がなく、モータ駆動装置100の構成を簡素化でき、モータ駆動装置100の省スペース化を図ることができる。
また、密封装置1では、例えば0℃以下等の低温環境下における弾性体部20のゴム硬化時においても、ガータスプリング28の緊迫力によってリップ接触面24を出力軸102の外周面102aに対して強く押し付けることができるので、出力軸102とケーシング103との導通状態を維持し、低温環境下でもノイズの発生を安定的に低減することができる。
また、密封装置1では、長時間使用後における弾性体部20のシールリップ22のへたり時や磨耗時にシールリップ先端部22aのリップ接触面24と出力軸102の外周面102aとの接触面積が部分的に減少することがある。このような場合でも、密封装置1では、ガータスプリング28の緊迫力によって弾性体部20のリップ接触面24の出力軸102の外周面102aに対する姿勢が安定しているため、また、シールリップ22のリップ接触面24が出力軸102の外周面102aに強く押し付けられている状態に維持できるため、使用時間に拘わらず、出力軸102とケーシング103との導通状態を維持し、ノイズの発生を安定的に低減することができる。
上述のように、本発明の実施の形態に係る密封装置1によれば、導電性能が使用状況や使用時間に影響を受けることを抑制でき、シール性能の低下を抑制することができ、摺動抵抗を低減することができ、更なる導電性能の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態に係る密封装置1について説明したが、本発明に係る密封装置は上述の密封装置1に限定されるものではなく、本発明の概念及び請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を解決又は奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様に応じて適宜変更され得る。
1…密封装置、10…補強環、11…円筒部、12…円盤部、20…弾性体部、21…ダストリップ、21a…ダストリップ先端部、22…シールリップ、22a…シールリップ先端部、22b…凹部、23…ガスケット部、23a…外周側ガスケット部、23b…内周側ガスケット部、24…リップ接触面、24a…外側端、25…リップ腰部、26…カバー部、27…溝、28…ガータスプリング(緊迫力付与部材)、29…底面、30…導電性ファブリック、31…内周側接触部、31a…接触面、32…外周側接触部、32a…接触面、33…円盤部、33a…内側面、33b…外側面、33c…内周端部、33d…外周端部、100…モータ駆動装置、101…電動モータ、102…出力軸、102a…外周面、103…ケーシング、104…開口部、104a…内周面、105…貫通孔、B…境界、G…導電性グリース、S…リップ間空間、x…軸線

Claims (5)

  1. 軸と外周側部材との間環状の空間を密封する密封装置であって、
    軸線周りに環状の補強環と、
    前記補強環に取り付けられ、前記軸線周りに環状の導電性の弾性体から形成された弾性体部と、
    導電性グリースと、
    前記軸線周りに環状の導電性ファブリックとを備え、
    前記弾性体部は、前記軸線に向かって延びる前記軸線周りに環状のダストリップと、前記ダストリップより内側に設けられた前記軸線に向かって延びる前記軸線周りに環状のシールリップと、前記外周側部材に接触可能に形成されたガスケット部とを有しており、
    前記シールリップは、前記軸に接触可能に形成されたップ接触面を有しており、
    前記リップ接触面は、前記密封装置が前記軸と前記外周側部材との間の前記空間に取り付けられていない自由状態において前記軸線に沿って延びる筒面状の面であり、
    前記導電性ファブリックは、前記軸に接触可能に形成された前記軸線周りに環状の部分である内周側接触部と、前記外周側部材に接触可能に形成された前記軸線周りに環状の部分である外周側接触部とを有しており、
    前記導電性グリースは、前記自由状態において、前記リップ接触面の少なくとも一部及び前記シールリップと前記ダストリップとの間の環状の空間であるリップ間空間の少なくとも一部に存在するように設けられていることを特徴とする密封装置。
  2. 前記リップ接触面には、前記軸線周りに環状の溝が少なくとも1つ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記弾性体部は、環状の弾性部材である緊迫力付与部材を有しており、
    前記緊迫力付与部材は、前記シールリップにおいて前記リップ接触面を前記軸に押し付ける緊迫力を付与するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の密封装置。
  4. 前記導電性ファブリックの前記内周側接触部は、前記軸線方向に延びる筒状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の密封装置。
  5. 前記導電性ファブリックは、前記ダストリップよりも外側において前記弾性体部に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の密封装置。
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