JP2000244180A - 電気自動車の電磁ノイズ抑制装置 - Google Patents
電気自動車の電磁ノイズ抑制装置Info
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- JP2000244180A JP2000244180A JP11042950A JP4295099A JP2000244180A JP 2000244180 A JP2000244180 A JP 2000244180A JP 11042950 A JP11042950 A JP 11042950A JP 4295099 A JP4295099 A JP 4295099A JP 2000244180 A JP2000244180 A JP 2000244180A
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/70—Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電動機からの電磁ノイズの発生を更に確実に
低減できるようにする電気自動車の電磁ノイズ抑制装置
を提供する。 【解決手段】 電気自動車の動力伝達系において、金属
製の電動機ハウジング１４と電動機１０内の回転軸１８
とが、それらを相互に導通させる導通手段（摺接部材７
０、案内ケース７２、スプリング７４）によって電気的
に導通させられているため、その回転軸１８に誘起した
電磁ノイズが金属製の電動機ハウジング１４に逃がさ
れ、外部の車軸４８、５０等へ漏洩することが防止され
る。
低減できるようにする電気自動車の電磁ノイズ抑制装置
を提供する。 【解決手段】 電気自動車の動力伝達系において、金属
製の電動機ハウジング１４と電動機１０内の回転軸１８
とが、それらを相互に導通させる導通手段（摺接部材７
０、案内ケース７２、スプリング７４）によって電気的
に導通させられているため、その回転軸１８に誘起した
電磁ノイズが金属製の電動機ハウジング１４に逃がさ
れ、外部の車軸４８、５０等へ漏洩することが防止され
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は走行用の駆動力源と
して電動機を用いる電気自動車に係り、特に、電磁ノイ
ズを抑制する技術に関するものである。
して電動機を用いる電気自動車に係り、特に、電磁ノイ
ズを抑制する技術に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】バッテリから供給される電気エネルギー
によって作動させられる電動機を走行用の主駆動力源或
いは補助駆動力源として備えている電気自動車が知られ
ている。このような電気自動車は、特開平７−７８１０
号公報に記載のように、電動機のステータに供給する電
流を制御するためのインバータ内のスイッチング素子の
オンオフ動作などに起因して、車載ラジオや車載無線機
などの受信障害となる電磁ノイズが発生するため、バッ
テリや上記スイッチング素子、電動機などを金属製ケー
スで囲うことにより静電シールドし、電磁ノイズがその
金属製ケースの外部へ漏れないようにしているのが普通
である。
によって作動させられる電動機を走行用の主駆動力源或
いは補助駆動力源として備えている電気自動車が知られ
ている。このような電気自動車は、特開平７−７８１０
号公報に記載のように、電動機のステータに供給する電
流を制御するためのインバータ内のスイッチング素子の
オンオフ動作などに起因して、車載ラジオや車載無線機
などの受信障害となる電磁ノイズが発生するため、バッ
テリや上記スイッチング素子、電動機などを金属製ケー
スで囲うことにより静電シールドし、電磁ノイズがその
金属製ケースの外部へ漏れないようにしているのが普通
である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように金属製ケースで囲うことによりシールドしても、
スイッチング素子からの電磁ノイズが電動機内の金属回
転部すなわちロータ、出力ギヤ、それらを回転可能に支
持するシャフト（回転軸）などに誘導されるとともに、
駆動輪へ駆動力を伝達するために上記出力ギヤと作動的
に連結されて金属製ケースの外部へ突き出すドライブシ
ャフトやそれと連結されたサスペンション装置などから
上記電磁ノイズが放射されてラジオや無線機にノイズが
混入することがあった。
ように金属製ケースで囲うことによりシールドしても、
スイッチング素子からの電磁ノイズが電動機内の金属回
転部すなわちロータ、出力ギヤ、それらを回転可能に支
持するシャフト（回転軸）などに誘導されるとともに、
駆動輪へ駆動力を伝達するために上記出力ギヤと作動的
に連結されて金属製ケースの外部へ突き出すドライブシ
ャフトやそれと連結されたサスペンション装置などから
上記電磁ノイズが放射されてラジオや無線機にノイズが
混入することがあった。
【０００４】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、電動機からの電磁ノ
イズの発生を更に確実に低減できるようにすることにあ
る。
もので、その目的とするところは、電動機からの電磁ノ
イズの発生を更に確実に低減できるようにすることにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第１発明は、バッテリから供給される電気エネル
ギーによって作動させられるとともに金属製ケースで覆
われた電動機を走行用の駆動力源として備えている電気
自動車において、前記金属製ケース内に配設されている
回転軸と前記金属製ケースとを電気的に導通させる導通
手段を設けたことを特徴とする。
めに、第１発明は、バッテリから供給される電気エネル
ギーによって作動させられるとともに金属製ケースで覆
われた電動機を走行用の駆動力源として備えている電気
自動車において、前記金属製ケース内に配設されている
回転軸と前記金属製ケースとを電気的に導通させる導通
手段を設けたことを特徴とする。
【０００６】第２発明は、第１発明の電気自動車の電磁
ノイズ抑制装置において、前記導通手段は、前記金属製
ケースおよび前記回転軸の一方に配設されてばね力によ
り他方の部材に摺接させられる導電性の摺接部材を有す
るものであることを特徴とする。
ノイズ抑制装置において、前記導通手段は、前記金属製
ケースおよび前記回転軸の一方に配設されてばね力によ
り他方の部材に摺接させられる導電性の摺接部材を有す
るものであることを特徴とする。
【０００７】第３発明は、第１発明の電気自動車の電磁
ノイズ抑制装置において、前記導通手段は、前記金属製
ケースと前記回転軸との間に配設されてそれらを相互に
導通させる導電性オイルシールであることを特徴とす
る。
ノイズ抑制装置において、前記導通手段は、前記金属製
ケースと前記回転軸との間に配設されてそれらを相互に
導通させる導電性オイルシールであることを特徴とす
る。
【０００８】第４発明は、第１発明の電気自動車の電磁
ノイズ抑制装置において、前記導通手段は、前記金属製
ケースと前記回転軸との間に配設されてそれらを相互に
導通させる導電性流体であることを特徴とする。
ノイズ抑制装置において、前記導通手段は、前記金属製
ケースと前記回転軸との間に配設されてそれらを相互に
導通させる導電性流体であることを特徴とする。
【０００９】
【発明の効果】このような電気自動車の電磁ノイズ抑制
装置によれば、電動機の金属製ケースと電動機内の回転
軸とが導通手段によって電気的に導通させられているた
め、その回転軸に誘起した電磁ノイズが金属製ケースに
アースされ、外部のドライブシャフト等へ漏洩すること
が防止される。
装置によれば、電動機の金属製ケースと電動機内の回転
軸とが導通手段によって電気的に導通させられているた
め、その回転軸に誘起した電磁ノイズが金属製ケースに
アースされ、外部のドライブシャフト等へ漏洩すること
が防止される。
【００１０】第２発明では、ばね力によって摺接させら
れる導電性の摺接部材が導通手段として用いられるた
め、回転抵抗が小さく、導通手段の付加に伴うエネルギ
ーロスが抑制される。第３発明では、既存のオイルシー
ルに代えて導電性オイルシールを用いるだけで良いた
め、導通手段の付加に拘らず部品点数やエネルギーロス
が従来と同程度に維持される。第４発明では、導通手段
として導電性流体が用いられるため、摩耗の心配が無く
て高い耐久性が得られる。
れる導電性の摺接部材が導通手段として用いられるた
め、回転抵抗が小さく、導通手段の付加に伴うエネルギ
ーロスが抑制される。第３発明では、既存のオイルシー
ルに代えて導電性オイルシールを用いるだけで良いた
め、導通手段の付加に拘らず部品点数やエネルギーロス
が従来と同程度に維持される。第４発明では、導通手段
として導電性流体が用いられるため、摩耗の心配が無く
て高い耐久性が得られる。
【００１１】なお、電動機内の回転軸（ロータやシャフ
ト）は、金属製のころがり軸受を介して金属製ケースに
より支持されているのが普通であって非回転時にはある
程度の導通が得られて電磁ノイズの発生が抑制される
が、車両走行中などの回転時にはグリースなどによる油
膜が転動体の表面に介在させられることによって導通状
態が悪くなるため電磁ノイズが発生し易くなる。特に、
転動体が点接触するボールベアリングの場合には、十分
な導通が得られない傾向がある。すなわち、金属製ころ
がり軸受によってもある程度の導通作用が得られるが、
電磁ノイズを確実に防止し得るほどの導通抵抗の低い安
定したものではない。本発明の導通手段は、そのような
導通状態が不安定なころがり軸受を含むものではないの
である。
ト）は、金属製のころがり軸受を介して金属製ケースに
より支持されているのが普通であって非回転時にはある
程度の導通が得られて電磁ノイズの発生が抑制される
が、車両走行中などの回転時にはグリースなどによる油
膜が転動体の表面に介在させられることによって導通状
態が悪くなるため電磁ノイズが発生し易くなる。特に、
転動体が点接触するボールベアリングの場合には、十分
な導通が得られない傾向がある。すなわち、金属製ころ
がり軸受によってもある程度の導通作用が得られるが、
電磁ノイズを確実に防止し得るほどの導通抵抗の低い安
定したものではない。本発明の導通手段は、そのような
導通状態が不安定なころがり軸受を含むものではないの
である。
【００１２】
【発明の好適な実施の形態】本発明は、インバータ等の
スイッチング素子で変換された交流電力で駆動される電
動機を有し、スイッチング素子のスイッチング動作で電
磁ノイズが発生する電気自動車に好適に適用されるが、
スイッチング動作以外の原因で電動機等から電磁ノイズ
が発生する他の電気自動車にも適用され得る。また、そ
の電動機は、交流駆動であってもよいし、直流駆動であ
っても差し支えない。要するに駆動電流がインバータに
よりスイッチング制御されるものであれば、本発明が適
用される。
スイッチング素子で変換された交流電力で駆動される電
動機を有し、スイッチング素子のスイッチング動作で電
磁ノイズが発生する電気自動車に好適に適用されるが、
スイッチング動作以外の原因で電動機等から電磁ノイズ
が発生する他の電気自動車にも適用され得る。また、そ
の電動機は、交流駆動であってもよいし、直流駆動であ
っても差し支えない。要するに駆動電流がインバータに
よりスイッチング制御されるものであれば、本発明が適
用される。
【００１３】また、電動機以外にエンジン等の第２の駆
動力源を備えているハイブリッド式の電気自動車は勿
論、前輪駆動方式、後輪駆動方式、４輪駆動方式など、
走行用の駆動力源として電動機を備えているものであれ
ば、如何なる電気自動車にも適用され得る。
動力源を備えているハイブリッド式の電気自動車は勿
論、前輪駆動方式、後輪駆動方式、４輪駆動方式など、
走行用の駆動力源として電動機を備えているものであれ
ば、如何なる電気自動車にも適用され得る。
【００１４】電動機の金属製ケースは、電動機のみを収
容している専用のものでも良いが、電動機の他に減速機
や変速機、差動歯車装置などを収容しているものでも良
い。導通手段により金属製ケースと電気的に導通させる
回転軸としては、電動機のロータ、変速機や減速機のシ
ャフト、差動歯車装置のサイドギヤシャフトなど、金属
製ケース内に配設されて駆動力を伝達する種々の回転軸
を用いることができる。
容している専用のものでも良いが、電動機の他に減速機
や変速機、差動歯車装置などを収容しているものでも良
い。導通手段により金属製ケースと電気的に導通させる
回転軸としては、電動機のロータ、変速機や減速機のシ
ャフト、差動歯車装置のサイドギヤシャフトなど、金属
製ケース内に配設されて駆動力を伝達する種々の回転軸
を用いることができる。
【００１５】以下、本発明の一実施例を図面を参照しつ
つ詳細に説明する。図１は、電気自動車の電動機１０か
ら駆動輪５２、５４に至る動力伝達系を示している。電
動機１０は、鋳鉄、鋼或いはアルミニウム合金などの金
属製の電動機ハウジング１４内に固定された円筒状のス
テータ１６と、そのステータ１６の内周面に対して僅か
な隙間を隔てた状態でそのステータ１６と同心位置とな
るように回転軸１８に固定された円柱状のロータ２０と
を備えている。上記回転軸１８の両端部はころがり軸受
２２を介してハウジング１４により回転可能に支持され
ており、バッテリ２４から出力され且つインバータ２６
によりスイッチング制御された駆動電流が電源線２８を
介して上記ステータ１６に供給されると、その駆動電流
に応じたトルクでロータ２０が回転駆動されるようにな
っている。
つ詳細に説明する。図１は、電気自動車の電動機１０か
ら駆動輪５２、５４に至る動力伝達系を示している。電
動機１０は、鋳鉄、鋼或いはアルミニウム合金などの金
属製の電動機ハウジング１４内に固定された円筒状のス
テータ１６と、そのステータ１６の内周面に対して僅か
な隙間を隔てた状態でそのステータ１６と同心位置とな
るように回転軸１８に固定された円柱状のロータ２０と
を備えている。上記回転軸１８の両端部はころがり軸受
２２を介してハウジング１４により回転可能に支持され
ており、バッテリ２４から出力され且つインバータ２６
によりスイッチング制御された駆動電流が電源線２８を
介して上記ステータ１６に供給されると、その駆動電流
に応じたトルクでロータ２０が回転駆動されるようにな
っている。
【００１６】上記電源線２８は、交流の駆動電流を導く
芯線の外周を覆うために細い導線が円筒状に編まれたシ
ールド線を備えたものであり、そのシールド線は、イン
バータ２６を覆う図示しない金属製ケースと図示しない
車体に接地された電動機ハウジング１４に接続されてい
る。また、上記バッテリ２４もインバータ２６と同様
に、車体に接地された金属製ケースによりそれぞれ覆わ
れている。
芯線の外周を覆うために細い導線が円筒状に編まれたシ
ールド線を備えたものであり、そのシールド線は、イン
バータ２６を覆う図示しない金属製ケースと図示しない
車体に接地された電動機ハウジング１４に接続されてい
る。また、上記バッテリ２４もインバータ２６と同様
に、車体に接地された金属製ケースによりそれぞれ覆わ
れている。
【００１７】上記回転軸１８の一端部には出力ギヤ３０
が固定されている。また、電動機ハウジング１４内に
は、その出力ギヤ３０と噛み合う第１ギヤ３２および第
２ギヤ３４を備えたカウンタ軸３６が上記回転軸１８の
軸心と平行な状態で回転可能に設けられている。また、
上記電動機ハウジング１４には、カウンタ軸３６を介し
て出力ギヤ３０と作動的に連結された終減速機３８を収
容する金属製の終減速機ハウジング４０が固定されてい
る。この終減速機３８は、差動歯車装置４２と、この差
動歯車装置４２によって分配された駆動トルクをそれぞ
れ出力するために、一端が終減速機ハウジング４０から
突き出すように回転可能に支持された一対の出力軸４
４、４６とを備えている。なお、上記電動機ハウジング
１４およびそれに固定された終減速機ハウジング４０は
相互に導通させられており、導電性ケースとして機能し
ている。
が固定されている。また、電動機ハウジング１４内に
は、その出力ギヤ３０と噛み合う第１ギヤ３２および第
２ギヤ３４を備えたカウンタ軸３６が上記回転軸１８の
軸心と平行な状態で回転可能に設けられている。また、
上記電動機ハウジング１４には、カウンタ軸３６を介し
て出力ギヤ３０と作動的に連結された終減速機３８を収
容する金属製の終減速機ハウジング４０が固定されてい
る。この終減速機３８は、差動歯車装置４２と、この差
動歯車装置４２によって分配された駆動トルクをそれぞ
れ出力するために、一端が終減速機ハウジング４０から
突き出すように回転可能に支持された一対の出力軸４
４、４６とを備えている。なお、上記電動機ハウジング
１４およびそれに固定された終減速機ハウジング４０は
相互に導通させられており、導電性ケースとして機能し
ている。
【００１８】従って、電動機１０の出力トルクは、カウ
ンタ軸３６、終減速機３８、一対の出力軸４４、４６、
それらに連結された車軸４８、５０を介して一対の駆動
輪５２、５４へ伝達されるようになっている。車軸４
８、５０は、自在継手５６を介して上記出力軸４４、４
６および駆動輪５２、５４に連結されている。上記駆動
輪５２、５４は、サスペンション部材５８、６０により
回転可能に支持されている。
ンタ軸３６、終減速機３８、一対の出力軸４４、４６、
それらに連結された車軸４８、５０を介して一対の駆動
輪５２、５４へ伝達されるようになっている。車軸４
８、５０は、自在継手５６を介して上記出力軸４４、４
６および駆動輪５２、５４に連結されている。上記駆動
輪５２、５４は、サスペンション部材５８、６０により
回転可能に支持されている。
【００１９】図２に詳しく示すように、回転軸１８の他
端部は、ころがり軸受２２が嵌合された貫通穴６２内に
おいてオイルシール６４により液密にシールされた状態
でその貫通穴６２を通して電動機ハウジング１４から突
き出されており、その回転軸１８の他端部を覆うために
上記電動機ハウジング１４に固定され且つそれに導通さ
せられた金属製のカバー部材６６が設けられている。そ
して、電動機１０のステータ１６に供給される駆動電流
を制御するインバータ２６のスイッチング動作に起因し
て放射される電磁ノイズを抑制するための電磁ノイズ抑
制装置６８が、そのカバー部材６６に設けられている。
端部は、ころがり軸受２２が嵌合された貫通穴６２内に
おいてオイルシール６４により液密にシールされた状態
でその貫通穴６２を通して電動機ハウジング１４から突
き出されており、その回転軸１８の他端部を覆うために
上記電動機ハウジング１４に固定され且つそれに導通さ
せられた金属製のカバー部材６６が設けられている。そ
して、電動機１０のステータ１６に供給される駆動電流
を制御するインバータ２６のスイッチング動作に起因し
て放射される電磁ノイズを抑制するための電磁ノイズ抑
制装置６８が、そのカバー部材６６に設けられている。
【００２０】上記電磁ノイズ抑制装置６８は、回転軸１
８の外周面に接触して摺接させられる長手状の摺接部材
７０と、この摺接部材７０を保持し且つその長手方向す
なわち回転軸１８の径方向のみに案内するようにカバー
部材６６に設けられた金属製の案内ケース７２と、その
案内ケース７２内に収容されて上記摺接部材７０を回転
軸１８の外周面に向かって付勢する金属製スプリング７
４とを備え、その回転軸１８を車体に接地された電動機
ハウジング１４に導通させる。上記摺接部材７０は、角
柱状に成形されたグラファイト、二硫化モリブデンなど
の固体潤滑剤を含む焼結金属、耐摩耗性金属などから構
成された導電性部材であって、回転軸１８の外周面に対
して低い摩擦抵抗と低い電気抵抗で接触させられる耐摩
耗性部材である。
８の外周面に接触して摺接させられる長手状の摺接部材
７０と、この摺接部材７０を保持し且つその長手方向す
なわち回転軸１８の径方向のみに案内するようにカバー
部材６６に設けられた金属製の案内ケース７２と、その
案内ケース７２内に収容されて上記摺接部材７０を回転
軸１８の外周面に向かって付勢する金属製スプリング７
４とを備え、その回転軸１８を車体に接地された電動機
ハウジング１４に導通させる。上記摺接部材７０は、角
柱状に成形されたグラファイト、二硫化モリブデンなど
の固体潤滑剤を含む焼結金属、耐摩耗性金属などから構
成された導電性部材であって、回転軸１８の外周面に対
して低い摩擦抵抗と低い電気抵抗で接触させられる耐摩
耗性部材である。
【００２１】上述のように、本実施例の電気自動車用電
磁ノイズ抑制装置６８によれば、金属製の電動機ハウジ
ング１４と電動機１０内の回転軸１８とが、それらを相
互に導通させる導通手段（摺接部材７０、案内ケース７
２、スプリング７４）によって電気的に導通させられて
いるため、その回転軸１８に誘起した電磁ノイズが金属
製の電動機ハウジング１４に逃がされ、外部の車軸４
８、５０等へ漏洩することが防止される。
磁ノイズ抑制装置６８によれば、金属製の電動機ハウジ
ング１４と電動機１０内の回転軸１８とが、それらを相
互に導通させる導通手段（摺接部材７０、案内ケース７
２、スプリング７４）によって電気的に導通させられて
いるため、その回転軸１８に誘起した電磁ノイズが金属
製の電動機ハウジング１４に逃がされ、外部の車軸４
８、５０等へ漏洩することが防止される。
【００２２】因みに、電気自動車の電動機１０から駆動
輪５２、５４に至る従来の動力伝達系、すなわち図１の
動力伝達系から電磁ノイズ抑制装置６８が除去された場
合では、特に車両走行時においては、ころがり軸受内に
形成される油膜によってその外周輪と内周輪との間の電
気抵抗すなわち電動機ハウジング１４と電動機１０内の
回転軸１８との間の電気抵抗が高くなることから、ステ
ータ１６に供給される駆動電流を制御するインバータ２
６のスイッチング動作に起因する電磁ノイズが回転軸１
８に誘起され、その電磁ノイズが回転軸１８に電気的に
接続されて電動機ハウジング１４の外に位置する出力軸
４４、４６や車軸４８、５０から外部へ放射されて、車
体ラジオや無線機へ混入するノイズとなっていたのであ
る。
輪５２、５４に至る従来の動力伝達系、すなわち図１の
動力伝達系から電磁ノイズ抑制装置６８が除去された場
合では、特に車両走行時においては、ころがり軸受内に
形成される油膜によってその外周輪と内周輪との間の電
気抵抗すなわち電動機ハウジング１４と電動機１０内の
回転軸１８との間の電気抵抗が高くなることから、ステ
ータ１６に供給される駆動電流を制御するインバータ２
６のスイッチング動作に起因する電磁ノイズが回転軸１
８に誘起され、その電磁ノイズが回転軸１８に電気的に
接続されて電動機ハウジング１４の外に位置する出力軸
４４、４６や車軸４８、５０から外部へ放射されて、車
体ラジオや無線機へ混入するノイズとなっていたのであ
る。
【００２３】また、本実施例によれば、電磁ノイズ抑制
装置６８は、スプリング７４のばね力によって回転軸１
８の外周面に押し付けられてそれに摺接させられる導電
性の摺接部材７０によって、回転軸１８に誘起された電
磁ノイズが電動機ハウジング１４およびそれに接続され
た車体へ逃がされるようになっているので、回転軸１８
の回転抵抗が小さく、電磁ノイズ抑制装置６８の付加に
伴うエネルギーロスが抑制される。
装置６８は、スプリング７４のばね力によって回転軸１
８の外周面に押し付けられてそれに摺接させられる導電
性の摺接部材７０によって、回転軸１８に誘起された電
磁ノイズが電動機ハウジング１４およびそれに接続され
た車体へ逃がされるようになっているので、回転軸１８
の回転抵抗が小さく、電磁ノイズ抑制装置６８の付加に
伴うエネルギーロスが抑制される。
【００２４】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下において前述の実施例と共通する部分には同一
の符号を付して説明を省略する。
お、以下において前述の実施例と共通する部分には同一
の符号を付して説明を省略する。
【００２５】図３において、電磁ノイズ抑制装置６８
は、回転軸１８の端面に接触して摺接させられる長手状
の摺接部材７８と、この摺接部材７８を保持し且つその
長手方向すなわち回転軸１８の軸芯のみに案内するよう
にカバー部材６６に設けられた金属製の案内ケース８０
と、その案内ケース８０内に収容されて上記摺接部材７
８を回転軸１８の端面に向かって付勢する金属製スプリ
ング８２とを備え、その回転軸１８を車体に接地された
電動機ハウジング１４に導通させる。上記摺接部材７８
も、前記摺接部材７０と同様に、長手状に成形されたグ
ラファイト、二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を含む
焼結金属、耐摩耗性金属などから構成された導電性部材
であって、回転軸１８の端面に対して低い摩擦抵抗と低
い電気抵抗で接触させられる耐摩耗性部材である。
は、回転軸１８の端面に接触して摺接させられる長手状
の摺接部材７８と、この摺接部材７８を保持し且つその
長手方向すなわち回転軸１８の軸芯のみに案内するよう
にカバー部材６６に設けられた金属製の案内ケース８０
と、その案内ケース８０内に収容されて上記摺接部材７
８を回転軸１８の端面に向かって付勢する金属製スプリ
ング８２とを備え、その回転軸１８を車体に接地された
電動機ハウジング１４に導通させる。上記摺接部材７８
も、前記摺接部材７０と同様に、長手状に成形されたグ
ラファイト、二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を含む
焼結金属、耐摩耗性金属などから構成された導電性部材
であって、回転軸１８の端面に対して低い摩擦抵抗と低
い電気抵抗で接触させられる耐摩耗性部材である。
【００２６】本実施例の電気自動車用電磁ノイズ抑制装
置６８によれば、金属製の電動機ハウジング１４と電動
機１０内の回転軸１８とが、それらを相互に導通させる
導通手段（摺接部材７８、案内ケース８０、スプリング
８２）によって電気的に導通させられているため、その
回転軸１８に誘起した電磁ノイズが金属製の電動機ハウ
ジング１４に逃がされ、外部の車軸４８、５０等へ漏洩
することが防止される。また、上記電磁ノイズ抑制装置
６８は、スプリング８２のばね力によって回転軸１８の
端面に押し付けられてそれに摺接させられる導電性の摺
接部材７８によって、回転軸１８に誘起された電磁ノイ
ズが電動機ハウジング１４およびそれに接続された車体
へ逃がされるようになっているので、回転軸１８の回転
抵抗が一層小さくなり、電磁ノイズ抑制装置６８の付加
に伴うエネルギーロスが抑制される。
置６８によれば、金属製の電動機ハウジング１４と電動
機１０内の回転軸１８とが、それらを相互に導通させる
導通手段（摺接部材７８、案内ケース８０、スプリング
８２）によって電気的に導通させられているため、その
回転軸１８に誘起した電磁ノイズが金属製の電動機ハウ
ジング１４に逃がされ、外部の車軸４８、５０等へ漏洩
することが防止される。また、上記電磁ノイズ抑制装置
６８は、スプリング８２のばね力によって回転軸１８の
端面に押し付けられてそれに摺接させられる導電性の摺
接部材７８によって、回転軸１８に誘起された電磁ノイ
ズが電動機ハウジング１４およびそれに接続された車体
へ逃がされるようになっているので、回転軸１８の回転
抵抗が一層小さくなり、電磁ノイズ抑制装置６８の付加
に伴うエネルギーロスが抑制される。
【００２７】図４において、オイルシール８６は、前述
のオイルシール６４とは異なり、カーボン粒子或いは金
属粉を含む導電性ゴムから構成されており、前記電磁ノ
イズ抑制装置６８を構成している。この導電性ゴムは、
カーボン粒子、導電性金属粒子などの導電性フィラーを
含み、比較的低い電気抵抗を備えたものである。本実施
例においても、金属製の電動機ハウジング１４と電動機
１０内の回転軸１８とが、それらを相互に導通させる導
通手段（導電性ゴムから成るオイルシール８６）によっ
て電気的に導通させられているため、その回転軸１８に
誘起した電磁ノイズが金属製の電動機ハウジング１４に
逃がされ、外部の車軸４８、５０等へ漏洩することが防
止される。また、既存のオイルシール６４に代えて導電
性オイルシール８６を用いるだけで良いため、電磁ノイ
ズ抑制装置６８の付加に拘らず部品点数やエネルギーロ
スが従来と同程度に維持される。
のオイルシール６４とは異なり、カーボン粒子或いは金
属粉を含む導電性ゴムから構成されており、前記電磁ノ
イズ抑制装置６８を構成している。この導電性ゴムは、
カーボン粒子、導電性金属粒子などの導電性フィラーを
含み、比較的低い電気抵抗を備えたものである。本実施
例においても、金属製の電動機ハウジング１４と電動機
１０内の回転軸１８とが、それらを相互に導通させる導
通手段（導電性ゴムから成るオイルシール８６）によっ
て電気的に導通させられているため、その回転軸１８に
誘起した電磁ノイズが金属製の電動機ハウジング１４に
逃がされ、外部の車軸４８、５０等へ漏洩することが防
止される。また、既存のオイルシール６４に代えて導電
性オイルシール８６を用いるだけで良いため、電磁ノイ
ズ抑制装置６８の付加に拘らず部品点数やエネルギーロ
スが従来と同程度に維持される。
【００２８】図５において、電磁ノイズ抑制装置６８
は、回転軸１８の他端部においてその回転軸１８と同心
に固定された比較的大径の金属製円板９０と、その金属
製円板９０および回転軸１８の他端部を液密に覆うよう
に電動機ハウジング１４に固定されてそれに導通させら
れた金属製の円板カバー部材９２と、金属製円板９０に
十分に接触する量となるようにその円板カバー部材９２
内に収容された導電性流体９４とを備え、上記回転軸１
８と電動機ハウジング１４とを相互に導通させる。上記
導電性流体９４は、水銀であってもよいが、カーボン粒
子、金属粒子などの導電性粒子がオイルに混入させられ
ることにより導電性が付与された流体や、その小球状の
導電性粒子から成る流動性粉体であってもよい。
は、回転軸１８の他端部においてその回転軸１８と同心
に固定された比較的大径の金属製円板９０と、その金属
製円板９０および回転軸１８の他端部を液密に覆うよう
に電動機ハウジング１４に固定されてそれに導通させら
れた金属製の円板カバー部材９２と、金属製円板９０に
十分に接触する量となるようにその円板カバー部材９２
内に収容された導電性流体９４とを備え、上記回転軸１
８と電動機ハウジング１４とを相互に導通させる。上記
導電性流体９４は、水銀であってもよいが、カーボン粒
子、金属粒子などの導電性粒子がオイルに混入させられ
ることにより導電性が付与された流体や、その小球状の
導電性粒子から成る流動性粉体であってもよい。
【００２９】本実施例によれば、金属製の電動機ハウジ
ング１４と電動機１０内の回転軸１８とが、それらを相
互に導通させる導通手段（導電性流体９４）によって電
気的に導通させられているため、その回転軸１８に誘起
した電磁ノイズが金属製の電動機ハウジング１４に逃が
され、外部の車軸４８、５０等へ漏洩することが防止さ
れる。また、金属製円板９０と円板カバー部材９２とを
相互に接触させる導電性流体９４が導通手段として用い
られるため、摩耗の心配が無く、高い耐久性が得られ
る。
ング１４と電動機１０内の回転軸１８とが、それらを相
互に導通させる導通手段（導電性流体９４）によって電
気的に導通させられているため、その回転軸１８に誘起
した電磁ノイズが金属製の電動機ハウジング１４に逃が
され、外部の車軸４８、５０等へ漏洩することが防止さ
れる。また、金属製円板９０と円板カバー部材９２とを
相互に接触させる導電性流体９４が導通手段として用い
られるため、摩耗の心配が無く、高い耐久性が得られ
る。
【００３０】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更，改良
を加えた態様で実施することができる。
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更，改良
を加えた態様で実施することができる。
【図１】本発明の一実施例の電磁ノイズ抑制装置を備え
た電気自動車の動力伝達系を示す図である。
た電気自動車の動力伝達系を示す図である。
【図２】図１の電磁ノイズ抑制装置を詳しく説明する要
部拡大図である。
部拡大図である。
【図３】本発明の他の実施例の電磁ノイズ抑制装置を説
明する図であって、図２に相当する図である。
明する図であって、図２に相当する図である。
【図４】本発明の他の実施例の電磁ノイズ抑制装置を説
明する図であって、図２に相当する図である。
明する図であって、図２に相当する図である。
【図５】本発明の他の実施例の電磁ノイズ抑制装置を説
明する図であって、図２に相当する図である。
明する図であって、図２に相当する図である。
１０：電動機 １４：電動機ハウジング、４０：終減速機ハウジング、
６６：カバー部材（金属製ケース） ２４：バッテリ ６８：電磁ノイズ抑制装置 ７０：摺接部材、７２：案内ケース、７４：スプリング
（導通手段） ７８：摺接部材、８０：案内ケース、８２：スプリング
（導通手段） ８６：オイルシール（導通手段） ９０：金属製円板、９２：円板カバー部材、９４：導電
性流体（導通手段）
６６：カバー部材（金属製ケース） ２４：バッテリ ６８：電磁ノイズ抑制装置 ７０：摺接部材、７２：案内ケース、７４：スプリング
（導通手段） ７８：摺接部材、８０：案内ケース、８２：スプリング
（導通手段） ８６：オイルシール（導通手段） ９０：金属製円板、９２：円板カバー部材、９４：導電
性流体（導通手段）
Claims (4)
- 【請求項１】 バッテリから供給される電気エネルギー
によって作動させられるとともに金属製ケースで覆われ
た電動機を走行用の駆動力源として備えている電気自動
車において、 前記金属製ケース内に配設されている回転軸と前記金属
製ケースとを電気的に導通させる導通手段を設けたこと
を特徴とする電気自動車の電磁ノイズ抑制装置。 - 【請求項２】 前記導通手段は、前記金属製ケースおよ
び前記回転軸の一方に配設されてばね力により他方の部
材に摺接させられる導電性の摺接部材を有するものであ
ることを特徴とする請求項１に記載の電気自動車の電磁
ノイズ抑制装置。 - 【請求項３】 前記導通手段は、前記金属製ケースと前
記回転軸との間に配設された導電性オイルシールである
ことを特徴とする請求項１に記載の電気自動車の電磁ノ
イズ抑制装置。 - 【請求項４】 前記導通手段は、前記金属製ケースと前
記回転軸との間に配設された導電性流体であることを特
徴とする請求項１に記載の電気自動車の電磁ノイズ抑制
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11042950A JP2000244180A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 電気自動車の電磁ノイズ抑制装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11042950A JP2000244180A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 電気自動車の電磁ノイズ抑制装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000244180A true JP2000244180A (ja) | 2000-09-08 |
Family
ID=12650311
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11042950A Pending JP2000244180A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 電気自動車の電磁ノイズ抑制装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000244180A (ja) |
Cited By (23)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| WO2019131899A1 (ja) | 2017-12-27 | 2019-07-04 | Nok株式会社 | 密封装置 |
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| WO2020226042A1 (ja) | 2019-05-08 | 2020-11-12 | Nok株式会社 | 密封装置 |
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| DE102008039577C5 (de) | 2007-08-29 | 2024-04-04 | GM Global Technology Operations LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) | Vorrichtung und Verfahren zur Verringerung von Hochfrequenzsignal-Streurauschen bei einem elektrisch betriebenen Fahrzeug |
-
1999
- 1999-02-22 JP JP11042950A patent/JP2000244180A/ja active Pending
Cited By (45)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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