JP2529046Y2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2529046Y2
JP2529046Y2 JP1991048830U JP4883091U JP2529046Y2 JP 2529046 Y2 JP2529046 Y2 JP 2529046Y2 JP 1991048830 U JP1991048830 U JP 1991048830U JP 4883091 U JP4883091 U JP 4883091U JP 2529046 Y2 JP2529046 Y2 JP 2529046Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、たとえば電車の軸受部
に使用される密封装置に関し、特に導電性を有するもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の導電性を必要とする密封
装置としては、たとえば図2に示すような、鉄道車両等
の電車の車軸に使用する軸受シール用の密封装置100
がある。すなわち、この密封装置100は互いに同心的
に相対回転自在に組みつけられる軸受の外輪101と内
輪102間に装着され、たとえば外輪101と内輪10
2間の転動体103の潤滑用グリスの漏洩防止また転動
面へのダストの侵入防止を図るようになっている。
【0003】密封装置100は、環状の装置本体104
を備え、この装置本体104外周が外輪101に嵌着さ
れ、内周側に内輪102に固定され共回りする回転部材
105内周に摺動自在に密封接触するゴム状弾性体にて
形成される密封摺動部106を有する構成となってい
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような電車に使用
する軸受においては、電気が蓄積されて電食を発生する
場合があり、これを防止するために、密封装置100を
導電性として密封装置100を通じて蓄積された電気を
逃がしたい要求がある。
【0005】しかしながら、ゴム状弾性体にて成形され
たオイルシール等の密封装置100では金属に比べて電
気伝導率が低く、要求される導電性能を得ることができ
なかった。
【0006】また、金属レベルの導電性が得られるゴム
材料があったとしても金属の回転部材105との密封摺
動により早期摩耗を招来し、耐久性が悪いという問題が
あった。
【0007】本考案は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、導
電性を金属レベルまで向上させることができ、しかも耐
久性に優れた密封装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案にあっては、互いに同心的に相対移動自在に組
みつけられる二部材間をシールするもので、二部材の内
の一方の部材に取り付けられる環状の装置本体を備え、
該装置本体には他方の部材に対して摺動自在に密封接触
する密封摺動部を有する密封装置において、前記装置本
体に密封摺動部側に開口する密閉空間を形成し、該密閉
空間に導電性液体を封入し、該導電性液体を通じて前記
装置本体が取り付けられる取付け側部材と他方の摺動側
部材間を電気的に導通可能に構成したことを特徴とす
る。
【0009】また、装置本体は、軸方向に並べられた第
1シール本体と第2シール本体とを具備し、該第1シー
ル本体と第2シール本体間に導電性液体が封入される密
閉空間を形成することが好ましい。
【0010】さらに、密閉空間内の導電性液体内に浸漬
され、導電性液体と取り付け側部材間を導通状態とする
導電性座金を設けることが効果的である。
【0011】
【作用】上記構成の密封装置にあっては、取り付け側部
材に蓄積された電気は密封空間内に封入された導電性液
体を通じて摺動部材側に逃がされる。
【0012】また、第1シール本体と第2シール本体間
に導電性座金を介在させておけば、導電性液体に導電性
座金を通じて効率的に導電させることができる。
【0013】
【実施例】以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明
する。本考案の一実施例に係る密封装置を示す図1にお
いて、1はオイルシールを示しており、この実施例にお
いても、従来と同様の電車の車軸の軸受用シールとして
用いる場合を例にとって説明する。すなわち、このオイ
ルシール1は、転動体30を介して互いに同心的に相対
回転自在に組みつけられる内輪31と外輪32間をシー
ルするもので、外輪32に取り付け固定される環状の装
置本体1を備えている。
【0014】この装置本体1は、軸方向に並べられた第
1シール本体3と、第2シール本体4と、第1,第2シ
ール本体3,4間に介在される導電性座金9と、これら
第1,第2シール本体3,4および導電性座金9を一体
的に組み付けるためのオイルシールケース2と、から構
成されている。
【0015】第1シール本体3はいわゆるばね付外周金
属型のオイルシールで、断面L字状の第1補強環14
と、この第1補強環14に一体的に焼き付けられたゴム
状弾性体16と、第1補強環14の外周に嵌合される第
2補強環13と、から構成されている。
【0016】第1補強環14は、断面L字状に成形され
円筒部14aと、この円筒部14aの大気側端縁から半
径方向内方に伸びる内向きフランジ部14bとから構成
されている。
【0017】また、第2補強環13は第1補強環14と
は対称的な断面L字形状で、前記第1補強環14の円筒
部14a外周に嵌着される円筒部13aと、この円筒部
13aの密封対象流体側端縁から半径方向内方に伸びる
内向きフランジ13bとから構成され、第2補強環13
の円筒部13a外周がオイルシールケース2内周に嵌着
されている。
【0018】ゴム状弾性体16は第1補強環14の円筒
部14aと内向きフランジ部14b内周に焼き付け固定
される支持ゴム部14cと、第1補強環14の内端から
軸方向軸受内部の密封対象物側に伸びる主シールリップ
7と、この主シールリップ7の付けねから軸方向大気側
に向かって徐々に小径となるように傾斜して伸びる第1
サイドリップ14fと、から構成されている。そして、
主シールリップ7のリップ先端部14eが軸受内輪31
に一体的に固定され共回りする回転部材6外周に摺動自
在に密封接触して密封摺動部を構成している。また、主
シールリップ7のリップ先端部14dの外周に主シール
リップ7に緊迫力を付与するためのスプリング15が装
着されている。
【0019】第2シール本体4はワッシャ状に成形され
た部材で、ワッシャ状の第3補強環17の大気側端面に
ゴム状弾性体17aを焼き付け固定した構成となってい
る。
【0020】第3補強環17はその内径端部を軸方向大
気側に突出させてあり、大気側側面にゴム状弾性体17
aを一体的に焼き付け固定されている。ゴム状弾性体1
7aは、第3補強環17の大気側側面を被覆する支持ゴ
ム部17bと、この第3補強環17の内端から軸方向密
封対象流体側に向かって徐々に小径となるように傾斜し
て延びる第2サイドリップ17cとから構成されてい
る。
【0021】また、導電性座金9は平ワッシャ状部材
で、前記第2シール本体4の第3補強環17の外径端部
と第2シール本体4の第1補強環14の内向きフランジ
部14b間に気密状態に挟持固定されて、その外端面が
オイルシールケース22内周に密接状態で嵌合固定され
ている。この導電性座金9の内端は回転部材6外周面に
対して所定の隙間を介して対向している。
【0022】そして、第1シール本体3と、第2シール
本体4と、回転部材6外周面との間に、上記密閉空間1
0が形成されており、この密閉空間10に導電グリス等
の導電性液体11が封入されている。この密閉空間10
は、導電性座金9の密封対象流体側端面と、第1シール
本体3の第1補強環14の内向きフランジ部14b内端
と、第1シール本体3の第1サイドリップ14fの外周
面によって取り囲まれる断面三角形状の空間Bと、導電
性座金9の大気側端面と第2シール本体4の第3補強環
17の導電性座金9側端面と第3補強環17の内端と第
2サイドリップの外周側の間の空間Cと、この空間B,
C間を隙間Dによって連通することによって構成してい
る。
【0023】そして、この密閉空間10は、その軸方向
両側縁の第1,第2サイドリップ14f,17cによっ
て、密閉空間10内の導電性液体11の漏洩が防止され
ている。
【0024】また、オイルシルケース2も断面L字状の
環状部材で、段付円筒部21と、この段付円筒部の大気
側端縁から半径方向内方に延びる内向きフランジ部22
とから構成されている。この段付円筒部21は、大気側
の小径円筒部21Aと、密封対象流体側の大径円筒部2
1Bとから構成されており、この小径円筒部21A内周
に、第2シール本体4,導電性座金9,第1シール本体
3を、密封対象流体側Oから順番に挿入し、第2シール
本体4がオイルシールケース2の内向きフランジ部22
に当接するまで圧入させて一体的に組みつける。また、
この大径円筒部21Bが軸受の外輪32内周に嵌着され
る。
【0025】上記構成の密封装置にあっては、軸受に蓄
積された電気は外輪に接するオイルシールケース2,導
電性座金9および導電性液体11を通じて回転部材6側
に逃がされ、軸受の電食を防止することができる。この
ように、導電性液体11を封入することによって、金属
レベルまでの導電性の向上を図ることができ、しかも、
導電性液体11と回転部材6との間は流体接触状態であ
るので、摺動抵抗は小さく、装置の回転トルク等の回転
特性に何ら影響を与えない。
【0026】また、この実施例のように導電性座金9を
用いずに、第1シール本体3の第1,第2補強環あるい
は第2シール本体の第3補強環を通じて外輪32と内輪
31側の回転部材6間を導通状態とすることもできる。
ただ、第1,第3補強環14,17はゴム材料との接着
のために表面が接着剤で被膜されているため通電の妨げ
になることから、この実施例のように導電性座金9を設
けることにより通電性の安定化を図ることができる。
【0027】また、第1シール本体3と第2シール本体
4および導電性座金9をオイルシールケース2を用いて
一体化することにより、本考案の装着作業性の向上を図
ることができる。
【0028】尚、本実施例は電車の車軸の軸受のシール
に適用する場合を例にとって説明したが、このような電
車の車軸の軸受に限られず、種々の軸受用シールに利用
できることができることはもちろん、軸受用シールに限
られず、各種装置の軸封部のシールとして広く利用する
ことができる。さらに、回転用シールに限定されず、往
復動用シールにも適用することができる。
【0029】
【考案の効果】本考案は、以上の構成および作用を有す
るもので、取り付け側部材に蓄積された電気は密封空間
内に封入された導電性液体を通じて摺動部材側に逃がす
ことができ、金属と同等の導電性を実現できるばかり
か、密封摺動部の耐久性になんら影響を与えることがな
い。
【0030】また、第1シール本体と第2シール本体間
に導電性座金を介在させておけば、導電性液体に導電性
座金を通じて効率的に導電させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例に係る密封装置の要部
縦断面図である。
【図2】図2は従来の密封装置を使用を示した軸受部全
体縦断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体 2 オイルシールケース 21 円筒部 21A 小径円筒部 21B 大径円筒部 22 内向きフランジ部 3 第1シール本体 4 第2シール本体 6 回転部材 7 シールリップ 9 導電性座金 10 密閉空間 11 導電性液体 13 第2補強環 13a 円筒部 13b 内向きフランジ部 14 第1補強環 14a 円筒部 14b 内向きフランジ部 14c 支持ゴム部 14e シールリップ先端部 14f 第1サイドリップ 15 スプリング 16 ゴム状弾性体 17 第3補強環 17a ゴム状弾性体 17b 支持ゴム部 17c 第2サイドリップ B,C 空間 D すき間 30 転動体 31 内輪 32 外輪

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに同心的に相対移動自在に組みつけ
    られる二部材間をシールするもので、二部材の内の一方
    の部材に取り付けられる環状の装置本体を備え、該装置
    本体には他方の部材に対して摺動自在に密封接触する密
    封摺動部を有する密封装置において、前記装置本体に密
    封摺動部側に開口する密閉空間を形成し、該密閉空間に
    導電性液体を封入し、該導電性液体を通じて前記装置本
    体が取り付けられる取付け側部材と他方の摺動側部材間
    を電気的に導通可能に構成したことを特徴とする密封装
    置。
  2. 【請求項2】 装置本体は、軸方向に並べられた第1シ
    ール本体と第2シール本体とを具備し、該第1シール本
    体と第2シール本体間に導電性液体が封入される密閉空
    間を形成した請求項1に記載の密封装置。
  3. 【請求項3】 密閉空間内の導電性液体内に浸漬され、
    導電性液体と取り付け側部材間を導通状態とする導電性
    部材を設けた請求項2記載の密封装置。
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