JPH0669531U - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JPH0669531U
JPH0669531U JP017315U JP1731593U JPH0669531U JP H0669531 U JPH0669531 U JP H0669531U JP 017315 U JP017315 U JP 017315U JP 1731593 U JP1731593 U JP 1731593U JP H0669531 U JPH0669531 U JP H0669531U
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利勝 沼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール性の向上を図る。 【構成】 シールリップ6は液体の膨潤特性の異なる異
材質のゴム状弾性体61,62を層状に組み合わせて構
成したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、たとえば各種装置の軸封部に用いられるオイルシール等の密封装置 に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の密封装置としては、たとえば図5に示すようなものがある。こ の密封装置100は、互いに同心的に相対回転自在に組付けられる2部材として のハウジング101と回転軸102間の環状の隙間より漏れる液体としての油を シールするものである。
【0003】 密封装置100は、ハウジング101の内周に嵌合固定される装置本体103 と、回転軸102の外周に取り付けたスリンガー104の半径方向外方に伸びる フランジ部105のシール相手面106に摺動自在に密封接触するシールリップ 107と、から構成されている。
【0004】 シールリップ107は、ゴム状弾性体であるシリコンゴムでできている。した がって反撥弾性に優れスリンガー104のフランジ部105のシール相手面10 6の振れ等に対する追随性が非常に良い特性を有している。
【0005】 また、図6には他の従来例の密封装置が示されており、この密封装置200は 、上記密封装置100において、スリンガー104の外周面108に摺動自在に 密封接触し、大気側Aからのダストの侵入を防止するダストリップ109を備え たものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、シリコンゴムは、耐油性に劣り、油による膨潤が材料として大きく 、ゴムの膨潤を促進する油中で用いるとシールリップ107自体の膨潤によるシ リコンゴムの伸長により、しめしろが低下するという欠点があった。
【0007】 また、シールリップ107はシリコンゴム単体で構成されているため、高温時 の膨潤によるスリンガー104のフランジ部105のシール相手面106とシー ルリップ107の接触力(面圧)が低下するという欠点があった。
【0008】 これら欠点によりシール性が劣化するという問題があった。
【0009】 本考案は上記した従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的 とするところは、シール性の向上を図り得る密封装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本考案にあっては、互いに同心的に相対回転自在に 組付けられる2部材間の環状の隙間をシールするもので、前記2部材のうち一方 の部材に取付けられる装置本体と、該装置本体と連続的に設けられ前記2部材の うち他方の部材に摺動自在に密封接触するシールリップと、から構成される密封 装置において、 前記シールリップは液体の膨潤特性の異なる異材質のゴム状弾性体を層状に組 み合わせて構成したことを特徴とする。
【0011】
【作用】
上記構成の密封装置にあっては、シールリップは液体の膨潤特性の異なる異材 質のゴム状弾性体を層状に組み合わせて構成したことにより、液体中で使用する と、その密封対象液体に対して膨潤特性の大きいゴム状弾性体は伸長し、一方膨 潤特性の小さいゴム状弾性体はほとんど伸びない。このことにより、シールリッ プ自身がバイメタルのように作動し、断面が湾曲状になり、シールリップのしめ しろの増加およびシールリップの摺動面における接触力の低下の防止となるので 、シール性の向上を図ることができる。
【0012】
【実施例】
以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明する。本考案の一実施例に係る密 封装置を示す図1及び図2において、この密封装置1は互いに同心的に相対回転 自在に組付けられた2部材としてのハウジング2と回転軸3間の環状の隙間より 漏れる液体としての油をシールするものである。
【0013】 密封装置1の概略構成は、ハウジング2の内周に嵌合固定される装置本体とし ての金属環4と、回転軸3の外周に取付けたスリンガー5の半径方向外方に伸び るスリンガーフランジ部51のシール相手面52に摺動自在に密封接触するもの で、液体としての油の膨潤特性の異なる異材質のゴム状弾性体を層状に組み合わ せて構成したシールリップ6と、から成っている。
【0014】 金属環4は、断面略L字状で、ハウジング2の内周面に嵌合固定される円筒部 41と、円筒部41の大気側A端部から半径方向内方に伸び、中途部から軸方向 油側Oに平行にズレる内向きフランジ部42と、から構成されており、内向きフ ランジ部42の内端に、ゴム状弾性体7を一体的に焼付け固定している。
【0015】 そして、金属環4の内向きフランジ部42に固定されているゴム状弾性体7の 油側O端部にシールリップ6を設けている。このシールリップ6は、層状に油の 膨潤特性が異なる異材質のゴム状弾性体の組み合わせと成っており、その組み合 わせは、シールリップ6の背面側が、油を吸収しやすい、すなわち膨潤が大きい ゴム状弾性体であって、弾性に優れるシリコンゴム61で、その反対側であるシ ール面側が、油を吸収しにくい、すなわち耐膨潤である耐油性に優れるふっ素ゴ ム62で、これらを加硫あるいは貼り付けて成形している。
【0016】 シールリップ6のシリコンゴム61は、ゴム状弾性体7の油側O端部より連続 して油側Oに逆円すい形に軸方向に伸びており、フィンガースプリング状にシー ルリップ6の円周方向に切欠かれている。また、シリコンゴム61のつけ根部分 には、軸方向油側Oに伸びる段部63を有している。
【0017】 そして、シリコンゴム61の油側O端面および段部63の外周面に、全周にわ たってふっ素ゴム62を張り付けている。
【0018】 一方、回転軸3の外周面に取り付けるスリンガー5は、断面略L字状で、回転 軸3の外周面に取り付けるスリンガー円筒部53と、スリンガー円筒部53の油 側O端部から半径方向外方に伸び、中途部から軸方向大気側Aに平行にズレるス リンガーフランジ部51とから成っている。
【0019】 そして、シールリップ6の先端、すなわちふっ素ゴム62の先端が、スリンガ ー5のスリンガーフランジ部51のシール相手面52に対して摺動自在に密封接 触し、ハウジング2と回転軸3間の環状の隙間より漏れる油をシールするもので ある。
【0020】 上記構成の密封装置にあっては、油の中で使用すると、シリコンゴムは膨潤し やすいため、シールリップ6の背面側に貼り付けられたシリコンゴム61が、リ ップ長方向に伸長する。一方シール相手面52側のふっ素ゴム62は膨潤の影響 を受けにくいことから、ほとんど伸びないため、シールリップ6自身がバイメタ ルの様に作動し、図3に示すように湾曲する。尚、シールリップ6の背面側は、 シリコンゴム61であるため、従来のシール同様シールリップ6の反撥弾性は損 われない。したがって、シールリップ6のしめしろが増加するので、シール性の 向上が図れる。
【0021】 図4には、本考案の他の実施例が示されている。本実施例は、上記実施例にお いて、金属環4の円筒部41の大気側A寄りが径方向内側に平行にズレて、その 外周面および内向きフランジ部42の大気側A端面にゴム状弾性体8が一体的に 焼付け固定され、そのゴム状弾性体8の回転軸3側に、スリンガー5のスリンガ ー円筒部53の外周面に摺動自在に密封接触し、大気側Aからのダストの侵入を 防ぐダストリップ9を設けているものである。
【0022】 そして、上記実施例では、シールリップ6は、シールリップ6の背面側をシリ コンゴム61とし、シールリップ相手面52側をふっ素ゴム62とする組み合わ せから成るものとしたが、本実施例では図4(b)に示すようにシールリップ6 Aは、油側Oに逆円すい形に軸方向に伸びたゴム状弾性体で、その背面側に油に 対して膨潤が小さい耐膨潤材64を入れて層状に油の膨潤特性の異なる異材質の ゴムの組み合わせとしたものである。図4(c)はその他の組み合わせの態様で シールリップ6A内部に耐膨潤材64を入れたものである。
【0023】 このような構成のシールリップ6Aとすることにより、上記実施例で示したバ イメタル状の作用によって高温時の膨潤によるシールリップ6Aとスリンガー5 のスリンガーフランジ部51の相手面52との接触力(面圧)の低下を防ぐこと ができる。したがって、初期のシールリップ6Aのしめしろを保つことができ、 高温時におけるシール性の向上を図ることができる。
【0024】 また、初期のシール接触力を低く設計できるため、シールリップ6A,スリン ガー5のシール相手面52の摩耗が低減され、シール寿命の延長が図れる。さら にフリクションも低下する。その他の構成および作用については上記第1実施例 と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略 する。
【0025】 尚、上記各実施例では、シールリップが摺動自在に密封接触するシール面をス リンガー5のシール相手面52としたものを例にとって説明したが、直接回転軸 3の外周面をシール面とした場合についても同様に適用するものである。
【0026】 また、シールリップにおける油に対して膨潤特性の大きいゴム状弾性体の材質 は、シリコンゴムに限定されるものでなく、ゴム状弾性体製のものであればよく 、また油に対して膨潤特性の小さい耐膨潤性である耐油性のゴム状弾性体の材質 もふっ素ゴムに限定されるものでなく、アクリルゴム等の耐油性を有する材質で あればよい。
【0027】 そして、上記各実施例では、密封対象液体としては油を用いたものを例にとっ て説明したが、油に限定されるものではなく、溶剤や水等に用いたものでも同様 に適用するものである。この場合、ゴム状弾性体の材質は各密封対象液体に対す る膨潤特性に対応して決められるべきである。
【0028】
【考案の効果】
本考案は、以上の構成および作用を有するもので、シールリップは液体の膨潤 特性の異なる異材質のゴム状弾性体を層状に組み合わせて構成したことにより、 液体中で使用すると、その密封対象液体に対して膨潤特性の大きいゴム状弾性体 は伸長し、一方膨潤特性の小さいゴム状弾性体はほとんど伸びない。このことに より、シールリッップ自身がバイメタルのように作動し、断面が湾曲状になり、 シールリップのしめしろの増加およびシールリップの摺動面における接触力の低 下の防止となるので、シール性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例に係る密封装置の縦断
面図である。
【図2】図2(a)は図1の密封装置の一部破断要部斜
視図であり、同図(b)は同図(a)のZ矢視図であ
る。
【図3】図3はシールリップの膨潤状態を表わす模式図
である。
【図4】図4(a)は本考案の他の実施例に係る密封装
置の縦断面図であり、同図(b)は同図(a)のシール
リップ部拡大縦断面図であり、同図(c)はその他の態
様のシールリップ部拡大縦断面図である。
【図5】図5は従来の密封装置の縦断面図である。
【図6】図6は他の従来の密封装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 密封装置 2 ハウジング 3 回転軸 4 金属環(装置本体) 41 円筒部 42 内向きフランジ部 5 スリンガー 51 スリンガーフランジ部 52 シール相手面 53 スリンガー円筒部 6,6A シールリップ 61 シリコンゴム 62 ふっ素ゴム 63 段部 64 耐膨潤材 7,8 ゴム状弾性体 9 ダストリップ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに同心的に相対回転自在に組付けら
    れる2部材間の環状の隙間をシールするもので、 前記2部材のうち一方の部材に取付けられる装置本体
    と、該装置本体と連続的に設けられ前記2部材のうち他
    方の部材に摺動自在に密封接触するシールリップと、か
    ら構成される密封装置において、 前記シールリップは液体の膨潤特性の異なる異材質のゴ
    ム状弾性体を層状に組み合わせて構成したことを特徴と
    する密封装置。
JP1993017315U 1993-03-16 1993-03-16 密封装置 Expired - Lifetime JP2597961Y2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007239943A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Toyota Motor Corp オイルシール
JP2011043200A (ja) * 2009-08-20 2011-03-03 Jtekt Corp 密封装置および転がり軸受
JP2016151311A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 株式会社デンソー 軸封装置

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