JPH0680808A - 磁気記録媒体用ポリエステルフイルム - Google Patents

磁気記録媒体用ポリエステルフイルム

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JPH0680808A
JPH0680808A JP4237049A JP23704992A JPH0680808A JP H0680808 A JPH0680808 A JP H0680808A JP 4237049 A JP4237049 A JP 4237049A JP 23704992 A JP23704992 A JP 23704992A JP H0680808 A JPH0680808 A JP H0680808A
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polyester
thin film
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英資 栗原
Masato Sato
正人 佐藤
Kiminori Nishiyama
公典 西山
Yasuhiro Saeki
靖浩 佐伯
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行性、電磁変換特性等に優れた磁気記録媒
体、特に長時間記録に適する金属薄膜磁気記録媒体の製
造に有用なポリエステルフイルムを提供する。 【構成】 その表面に連続薄膜よりなる磁性層用プライ
マー層が塗設してあるポリエステルフイルムであって、
該連続薄膜の表面には高さ5nm以下の、該薄膜を形成
する樹脂のみによる微小突起が5.0×107 〜5.0
×1013個/mm2の割合で存在し、該連続薄膜の微小突
起を含まない部分の微小表面粗さRaが1.50nm
以下であり、該連続薄膜の表面粗さRaが1〜10nm
であり、そして該連続薄膜はフイルムを160℃で5分
間加熱したときに薄膜上へのポリエステルオリゴマー微
結晶の析出率を0.8%以下に抑制できるものであるこ
とを特徴とする磁気記録媒体用ポリエステルフイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体用ポリエス
テルフイルムに関し、更に詳しくは走行性、電磁変換特
性、保存耐久性等に優れた磁気記録媒体、特に長時間記
録が可能な磁気記録媒体の製造に有用なポリエステルフ
イルムに関する。
【0002】
【従来の技術】高密度磁気記録媒体として、非磁性支持
体上に強磁性金属薄膜を真空蒸着やスパッタリングの如
き物理沈着法あるいはメッキ法によって形成した強磁性
金属薄膜磁気記録媒体が知られている。例えば、Coを
蒸着した磁気テープ(特開昭54―147010号)、
Co―Cr合金を用いた垂直磁気記録媒体(特開昭52
―134706号)等が知られている。このような蒸
着、スパッタ又はイオンプレーティング等の薄膜形成手
段によって形成される金属薄膜は、厚みが1.5μm以
下と非常に薄く、それにも拘らず磁気記録層の厚みが3
μm以上である塗布型磁気記録媒体(磁性体粉末を有機
高分子バインダーに混入させて非磁性支持体上に塗布し
てなる磁気記録媒体)と同等以上の性能が得られるとい
う利点がある。
【0003】ところで、磁気記録媒体の静的特性である
保磁力Hc又はヒステリシスループの角形比のような磁
気特性は、用いられる非磁性支持体の表面状態にあまり
依存しないという考えがある。このような考えによった
ものの例として、米国特許第3787327号明細書に
は真空蒸着によるCo―Crの多層構造体が開示されて
いる。
【0004】しかしながら、金属薄膜型の磁気記録媒体
においては、非磁性支持体表面に形成される金属薄膜が
薄く、非磁性支持体の表面状態(表面凹凸)がそのまま
磁気記録層表面の凹凸として発現し、それが雑音の原因
となることが欠点とされている。
【0005】雑音の観点からは、非磁性支持体の表面状
態ができるだけ平滑であることが好ましい。一方ベース
フイルムの巻取り、巻出しといったハンドリングの観点
からは、フイルム表面が平滑であると、フイルム―フイ
ルム相互の滑り性が悪く、ブロッキング現象が発生して
製品にはなり得ず、このためベースフイルム表面が粗で
あることが要求される。このように、電磁変換特性とい
う観点からは非磁性支持体の表面が平滑であることが要
求され、一方ハンドリング性の観点からは粗であること
が要求される。そこで、これら両者の二律背反する性質
を同時に満足することが必要となる。
【0006】更に、金属薄膜磁気記録媒体には、実際に
使用される時の重大な問題点として、金属薄膜面の走行
性がある。従来の磁性体粉末を有機高分子バインダーに
混入させてベースフイルムに塗布してなる塗布型磁気記
録媒体の場合には、該バインダー中に滑剤を分散させて
磁性面の走行性を向上させることができるが、金属薄膜
磁気記録媒体の場合には、このような対策をとることが
できず、走行性を安定して保つのは非常に困難であり、
特に高温高湿時の走行性が劣るなどの欠点を有してい
た。
【0007】この欠点の改良を目的として、特公昭62
―30105号公報には微細粒子と水溶性樹脂及びシラ
ンカップリング剤を用いて微小突起をフイルム表面に形
成することが提案されている。また特公昭62―301
06号公報、特開昭59―229316号公報には微細
粒子と水溶性樹脂を用いて微小突起をフイルム表面に形
成することが提案されている。しかし、これらはいずれ
も水溶性樹脂の台形状突起中に微細粒子を存在させたも
のであり、微細粒子をフイルム表面上に均一に存在させ
たものではない。また特公平1―34456号公報には
水溶性高分子の不連続皮膜と、これより高い突起を形成
する微細粒子とを夫々独立してフイルム表面に密着させ
ることが提案されている。しかし、これは突起が不連続
皮膜であり、また均一に分散していない微粒子によるこ
とからフイルム表面上の均一性に劣る。また特開昭59
―30231号公報には熱可塑性樹脂の微粒子を核とす
る粒子高さ30〜500オングストロームの粒子状樹脂
突起を1000個/mm2 以上表面に形成させることが提
案されている。しかし、これも突起と突起の間はプラス
チックフイルムの露出した不連続皮膜であり、フイルム
表面上のオリゴマー微結晶の析出防止効果に劣る。更に
また、特公平1―32576号公報には、金属アルコキ
シド加水分解生成物からなる微粒子を核とし、樹脂を結
合剤とする微粒状突起であって突起高さ30〜500オ
ングストローム、突起の広がりが高さの1〜20倍であ
る微粒子状突起を1000個/mm2 以上プラスチックフ
イルム表面に存在せしめることが提案されている。しか
し、このような突起高さを低くできるような微粒子は塗
膜中でも非常に凝集しやすく、大きな突起を形成してし
まい、好ましくない。
【0008】また、金属薄膜型の磁気記録媒体は、特公
平2―27733号公報に記載されている如く、金属薄
膜形成時にベースフイルムが金属イオン等の蒸気の有す
るエネルギー、蒸発源その他の高温部から輻射エネルギ
ー等を受けて温度上昇し、オリゴマーの析出が生じる。
このオリゴマーは、この量が多過ぎるとフイルム表面の
平坦性が損われ好ましくないが、特公平2―27733
号公報に記載のように適度の量が析出するのは好まし
い。ところが、特公平2―27733号公報に例示して
あるポリアミド樹脂、繊維素系樹脂、エポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂及びシリコン樹脂は塗膜の平坦性を確保しに
くく、とりわけポリエステルフイルムの製造時の延伸工
程途中でフイルム表面に架橋高分子薄膜を形成させ、そ
の後の延伸工程で液状あるいは粒状のパターンを有する
表面を形成せんとした場合、得られるフイルム表面が波
状のしわを有する面となったり、ミミズ状の突起を有す
る面となり、平坦性が損われる。
【0009】一方、記録再生時間の長時間化を図る場
合、テープの厚みを薄くして、一定の大きさのカセット
に巻けるテープ量を多くする方法が一般的である。この
ような磁気記録テープ用のベースフイルムとして長さ方
向(縦方向)5%伸長時応力が18kg/mm2 以上である
こと、長手方向のヤング率が800kg/mm2 以上であ
り、かつ幅方向(横方向)のヤング率が500kg/mm2
以上であるポリエチレン―2,6―ナフタレートフイル
ムを用いることが提案されている。この磁気記録テープ
は確かに磁気記録の保磁力を大きくすることができる。
【0010】しかし、このようなフイルムを用いたテー
プでもなお、テープの厚みを薄くして記録再生時間の長
時間化を図ろうとする場合、走行性、耐久性に問題を生
じる。すなわち、磁気記録テープをくり返し走行させる
場合にテープの端部が損傷を受け、わかめ状に変形して
テープの特性が損なわれてしまうという問題がある。ま
た、このフイルム支持体に金属薄膜を形成する場合に
は、支持体フイルムがカールを起こして、その後の磁気
記録テープ化の工程やカセットにテープを巻込んで使用
する場合にテープが湾曲して磁気ヘッドにうまく接触せ
ず、出力が出なかったり、テープの走行が不安定になっ
たりするという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の欠点を解消し、走行性、電磁変換特性等に優れた
磁気記録媒体、特に長時間記録に適する金属薄膜磁気記
録媒体の製造に有用なポリエステルフイルムを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、次の構成からなる。
【0013】その表面に連続薄膜よりなる磁性層用プラ
イマー層が塗設してあるポリエステルフイルムであっ
て、該連続薄膜の表面には高さ5nm以下の、該薄膜を
形成する樹脂のみによる微小突起が5.0×107
5.0×1013個/mm2 の割合で存在し、該連続薄膜の
微小突起を含まない部分の微小表面粗さRaが1.5
0nm以下であり、該連続薄膜の表面粗さRaが1〜1
0nmであり、そして該連続薄膜はフイルムを160℃
で5分間空気中で加熱したときに薄膜上へのポリエステ
ルオリゴマー微結晶の析出率を0.8%以下に抑制でき
るものであることを特徴とする磁気記録媒体用ポリエス
テルフイルム。
【0014】本発明のフイルムを構成するポリエステル
は、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジ
オール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される
線状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの好
ましい具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンイソフタレート、ポリテトラメチレンテレ
フタレート、ポリ(1,4―シクロヘキシレンジメチレ
ンテレフタレート)、ポリエチレン―2,6―ナフタレ
ンジカルボキシレート等が例示でき、これらの共重合体
又はこれらと小割合の他樹脂とのブレンド物なども含ま
れる。これらの中ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン―2,6―ナフタレートが特に好ましい。
【0015】かかるポリエステルは従来から知られてい
る方法で製造することができる。例えば、ポリエチレン
―2,6―ナフタレートは2,6―ナフタレンジカルボ
ン酸とエチレングリコールとをエステル化反応、又は
2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルとエ
チレングリコールとをエステル交換反応せしめ、次いで
反応生成物を重縮合せしめる方法で製造することができ
る。その際公知の触媒を用いることができるが、フイル
ム特性の点から重縮合反応の触媒として有機チタン化合
物を用いることが好ましい。
【0016】この有機チタン化合物としては、例えば特
開昭63―278927号公報に記載されているものを
挙げることができる。更に説明すると、チタンのアルコ
ラートや有機酸塩、テトラアルキルチタネートと芳香族
多価カルボン酸又はその無水物との反応物等を例示で
き、好ましい具体例としてチタンテトラブトキシド、チ
タンイソプロポキシド、蓚酸チタン、酢酸チタン、安息
香酸チタン、トリメリット酸チタン、テトラブチルチタ
ネートと無水トリメリット酸との反応物等を挙げること
ができる。有機チタン化合物の使用量は、そのチタン原
子がポリエステルを構成する酸成分に対し、3〜12ミ
リg原子%となる割合が好ましい。
【0017】また、ポリエステル中には、本発明の目的
を損わない範囲で当業界でよく知られた粗面化物質、例
えば炭酸カルシウム、カオリナイト、二酸化チタン、シ
リカアルミナ等や他の添加剤を含有させることができ
る。
【0018】本発明におけるポリエステルフイルムは、
長手方向のヤング率(EMD)が550kg/mm2 以上、好
ましくは650kg/mm2 以上であり、幅方向のヤング率
(E TD)が550kg/mm2 以上、好ましくは650kg/
mm2 以上であり、そして両方向のヤング率の和(EMD
TD)が1150kg/mm2 以上、好ましくは1200kg
/mm2 以上であることが望ましい。この長手方向のヤン
グ率が550kg/mm2未満の場合には、磁気テープに瞬
時に強い応力がかかったとき、テープが伸びて変形する
ので好ましくない。また幅方向のヤング率が550kg/
mm2 未満の場合には磁気テープの走行を繰り返すと、テ
ープの端部が損傷を受けてわかめ状に変形するので好ま
しくない。
【0019】本発明におけるポリエステルフイルムは、
さらに、幅方向の、105℃で30分間処理したときの
熱収縮率が1.0〜3.5%、さらには1.0〜3.0
%であることが好ましい。この熱収縮率が1.0%未満
の場合、あるいは3.5%より大きい場合、磁気テープ
とした時のカールが著しくなり、好ましくない。
【0020】かかるポリエステルフイルムは、公知の方
法を用いて製造することができる。例えばポリエチレン
―2,6―ナフタレートを溶融押出し、好ましくは融点
(Tm:℃)ないし(Tm+70)℃の温度で溶融押出
し、冷却固化して未延伸フイルムを得、該未延伸フイル
ムを一軸方向(縦方向又は横方向)に(Tg−10)〜
(Tg+70)℃の温度(但し、Tg:ポリエチレン―
2,6―ナフタレートのガラス転移温度)で所定倍率に
延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向(一段目延伸が
縦方向の場合には、二段目延伸は横方向となる)にTg
(℃)〜(Tg+70)℃の温度で所定の倍率に延伸
し、さらに熱固定する方法を用いて製造することができ
る。その際、延伸倍率、延伸温度、熱固定条件等は上記
フイルムの特性から選択、決定される。面積延伸倍率は
9〜22倍、さらに12〜22倍にするのが好ましい。
熱固定温度は190〜250℃の範囲から、また処理時
間は1〜60秒の範囲から決めるとよい。
【0021】かかる逐次二軸延伸法のほかに、同時二軸
延伸法を用いることができる。また逐次二軸延伸法にお
いて縦方向・横方向の延伸回数は1回に限られるもので
なく、縦―横延伸を数回の延伸により行うことができ、
その回数に限定されるものではない。例えばさらに機械
特性を上げたい場合には、熱固定処理前の上記二軸延伸
フイルムについて、熱固定温度を(Tg+20)℃〜
(Tg+70)℃として熱固定し、更にこの熱固定温度
より10〜40℃高い温度で縦又は横方向に延伸し、続
いて更にこの温度より20〜50℃高い温度で更に横又
は縦方向に延伸し、縦方向の総合延伸倍率5.0〜6.
9倍、横方向の総合延伸倍率を5.0〜6.9倍とする
ことができる。延伸配向後のフイルムの厚さは一般に2
〜100μm、好ましくは3〜50μmの範囲である。
【0022】また、高ヤング率フイルムの熱収縮率を調
整するために、熱処理後のフイルムをさらに低張力下で
加熱し、縦方向に弛緩する方法を用いることができる。
縦方向に弛緩する方法としては、例えば空気力による浮
遊処理方法で加熱低張力下、非接触状態で弛緩する方
式;夫々ニップロールを有する加熱ロールと冷却ロール
間で速度差を与えることによって弛緩する方式、又はテ
ンター内でフイルムを把持したクリップの進行速度を逐
次緩めることによって弛緩する方式等を用いることがで
きる。
【0023】本発明においてはポリエステルフイルムの
表面に磁性層用プライマー層として連続薄膜を塗設して
いる。そしてこの薄膜の上に磁性層特に強磁性金属薄膜
層を形成することになる。
【0024】この連続薄膜の表面には、該薄膜を形成す
る樹脂のみによる微小突起が5.0×107 〜5.0×
1013個/mm2 、好ましくは5.0×107 〜5.0×
10 12個/mm2 、より好ましくは5.0×108 〜5.
0×1011個/mm2 の割合で存在し、この微小突起の高
さは5nm(50オングストローム)以下、好ましくは
40オングストローム以下である。さらに前記連続薄膜
の該微小突起を含まない部分の微小表面粗さRa
1.50nm以下、好ましくは1.35nm以下であ
る。そして前記連続薄膜の表面粗さ(全体の表面粗さ)
Raは1〜10nm(0.001〜0.010μm)、
好ましくは1〜7nm(0.001〜0.007μm)
である。更に前記連続薄膜の厚さは、このフイルムを1
60℃で5分間空気中で連続加熱したときに連続薄膜上
へのポリエステルオリゴマー微結晶の析出率を0.8%
以下、好ましくは0.75%以下、さらに好ましくは
0.6%以下に抑制できる厚さである必要がある。
【0025】本発明において磁性層用プライマーの連続
薄膜を形成する樹脂としては、アルキッド樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、フェノール
樹脂、アミノ樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル―酢酸
ビニル樹脂、アクリル樹脂、アクリル―ポリエステル樹
脂等を例示することができる。これら樹脂は単一重合体
でも共重合体でもよく、また混合体でもよい。
【0026】前記アクリル樹脂は、例えばアクリル酸エ
ステル(アルコール残基としては、メチル基、エチル
基、n―プロピル基、イソプロピル基、n―ブチル基、
イソブチル基、t―ブチル基、2―エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェニル
エチル基等を例示できる);メタクリル酸エステル(ア
ルコール残基は上記と同じ);2―ヒドロキシエチルア
クリレート、2―ヒドロキシエチルメタクリレート、2
―ヒドロキシプロピルアクリレート、2―ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート等の如きヒドロキシ含有モノマ
ー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N―メチルメ
タクリルアミド、N―メチルアクリルアミド、N―メチ
ロールアクリルアミド、N―メチロールメタクリルアミ
ド、N,N―ジメチロールアクリルアミド、N―メトキ
シメチルアクリルアミド、N―メトキシメチルメタクリ
ルアミド、N―フェニルアクリルアミド等の如きアミド
基含有モノマー;N,N―ジエチルアミノエチルアクリ
レート、N,N―ジエチルアミノエチルメタクリレート
等の如きアミノ基含有モノマー;グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエー
テル等の如きエポキシ基含有モノマー;スチレンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸、及びそれらの塩(例えばナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等の如きス
ルホン酸基又はその塩を含有するモノマー;クロトン
酸、イタコン酸、アクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、及びそれらの塩(例えばナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩等)等の如きカルボキシル基又はそ
の塩を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸等の無水物を含有するモノマー;その他ビニルイソ
シアネート、アリルイソシアネート、スチレン、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリス
アルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、
アルキルフマール酸モノエステル、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アルキルイタコン酸モノエステ
ル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、塩化ビニル等の単量
体の組合せからつくられたものであるが、アクリル酸誘
導体、メタクリル酸誘導体の如き(メタ)アクリル単量
体の成分が50モル%以上含まれているものが好まし
く、特にメタクリル酸メチルの成分を含有しているもの
が好ましい。
【0027】かかるアクリル樹脂は分子内の官能基で自
己架橋することができるし、メラミン樹脂やエポキシ化
合物等の架橋剤を用いて架橋することもできる。
【0028】また前記ポリエステル樹脂を構成する酸成
分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、1,4―シクロヘキサンジカルボン酸、2,6―
ナフタレンジカルボン酸、4,4′―ジフェニルジカル
ボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン
酸、コハク酸、5―ナトリウムスルホイソフタル酸、2
―カリウムスルホテレフタル酸、トリメリット酸、トリ
メシン酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p―ヒ
ドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩等の
多価カルボン酸を例示しうる。また、ヒドロキシ化合物
成分としては、例えばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3―プロパンジオール、1,4―ブタ
ンジオール、1,6―ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、p
―キシリレングリコール、ビスフェノールAのエチレン
オキシド付加物、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ジメチロールエチルスル
ホン酸ナトリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウム
等の多価ヒドロキシ化合物を例示しうる。これらの化合
物から常法によってポリエステル樹脂をつくることがで
きる。水性塗液をつくる場合には、5―ナトリウムスル
ホイソフタル酸成分又はカルボン酸塩基を含有するポリ
エステル樹脂を用いるのが好ましい。かかるポリエステ
ル樹脂は分子内に官能基を有する自己架橋型とすること
ができるし、メラミン樹脂、エポキシ樹脂のような硬化
剤を用いて架橋することもできる。
【0029】更にまた、前記アクリル―ポリエステル樹
脂はアクリル変性ポリエステル樹脂とポリエステル変性
アクリル樹脂とを包含する意味で用いており、アクリル
樹脂成分とポリエステル樹脂成分とが互いに結合したも
のであって、例えばグラフトタイプ、ブロックタイプ等
を包含する。アクリル―ポリエステル樹脂は、例えばポ
リエステル樹脂の両端にラジカル開始剤を付加してアク
リル単量体の重合を行わせたり、ポリエステル樹脂の側
鎖にラジカル開始剤を付けてアクリル単量体の重合を行
わせたり、あるいはアクリル樹脂の側鎖に水酸基を付
け、末端にイソシアネート基やカルボキシル基を有する
ポリエステルと反応させてくし形ポリマーとする等によ
って製造することができる。その際用いるポリエステル
樹脂はその分子内にスルホニルオキシ基を含有しないも
のが好ましい。
【0030】本発明における磁性層用プライマー層(樹
脂のみによる微小突起をもつ連続薄膜)の形成は、エマ
ルジョン樹脂粒子を含む樹脂塗液、好ましくは水性塗液
を、二軸配向ポリエステルフイルムの製造工程中で、フ
イルム表面に、好ましくは結晶配向が完了する前のフイ
ルム表面に塗布・乾燥させる方法、または前記樹脂塗液
を二軸配向ポリエステルフイルムに塗布・乾燥させる方
法で行うことができるが、前者の方が好ましい。
【0031】ここで、結晶配向が完了する前のポリエス
テルフイルムとは、ポリエステルを溶融押出してそのま
まフイルム状となした未延伸フイルム、該未延伸フイル
ムを縦方向又は横方向の何れか一方に配向せしめた一軸
延伸フイルム、更には二軸方向に延伸されているが、少
くとも一方向は低倍率延伸であって更に該方向の延伸配
向を要する二軸延伸フイルム(最終的に縦方向及び/又
は横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前
の二軸延伸フイルム)等を含むものである。
【0032】前記水性塗液中には、塗布を容易にするた
めに界面活性剤を含有させることは一向に差しつかえな
い。かかる界面活性剤は、水性塗布液の表面張力を40
dyne/cm以下に降下でき、ポリエステルフイルムの濡れ
を促進するものであり、例えばポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エ
ステル、脂肪酸金属石ケン、アルキル硫酸塩、アルキル
スルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン
型、ノニオン型の界面活性剤を挙げることができる。更
に、本発明の効果を消失させない範囲において、例えば
帯電防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤等の他の添加剤を混
合することができる。
【0033】また、樹脂塗液は、前述のように、適度の
大きさを保つエマルジョン樹脂粒子を含むが、このエマ
ルジョン樹脂粒子の大きさは光散乱法による粒径測定
で、20〜120nm、さらには25〜80nmの平均
粒径を有することが好ましい。
【0034】塗布方法としては、公知の任意の塗工法が
適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナ
イフコート法、含浸法、カーテンコート法などを単独又
は組合せて適用するとよい。
【0035】以上述べてきた諸方法の中で、連続薄膜の
微小表面粗さを所定の値以内にコントロールしつつ50
オングストローム以下の微小突起を所定数形成させ、さ
らにオリゴマーの析出を抑制する効果が大きいという観
点から、薄膜形成の樹脂成分としてはアクリル樹脂とポ
リエステル樹脂またはアリール―ポリエステル樹脂を用
いてロールコート法で溶液を塗布する方法が好ましい。
【0036】本発明において、塗液殊に水性塗液の固形
分濃度は、通常30重量%以下であり、15重量%以下
が好ましい。また塗液の粘度は、通常100センチポイ
ズ(cps)以下、好ましくは20cps以下である。
塗布量は走行しているフイルム1m2 当り約0.5〜2
0g、更にはは約1〜10gが好ましい。換言すれば、
最終的に得られる二軸配向フイルムにおいてフイルムの
一表面に1m2 当り約0.001〜1g、更に約0.0
05〜0.3gの固形分量となるのが好ましい。
【0037】このようにして形成した連続薄膜を持つベ
ースフイルムの連続薄膜の上に磁性層特に金属薄膜磁性
層を設けると、雑音を飛躍的に減少し、ノイズレベルに
格段に優れ、金属薄膜面の走行性、保存耐久性に優れた
性能を有し、かつ長時間記録に適した磁気記録媒体を得
ることができる。
【0038】本発明においてはポリエステルフイルムの
他の表面、すなわち磁性層用プライマーとなる連続薄膜
を設けた表面と反対の表面に、易滑面を形成する連続薄
膜を塗設することが好ましい。この薄膜としては、セル
ロース系樹脂及び平均粒径0.15μm以下、好ましく
は0.01〜0.1μmの微粒子を含み、かつこの表面
粗さRaが2〜10nm(0.002〜0.01μ
m)、好ましくは3〜9nm(0.003〜0.009
μm)であるものが望ましい。
【0039】前記セルロース系樹脂としては、例えばエ
チルセルロース、メチルセルロース、アセチルセルロー
ス、アセトアセチルセルロース、ニトロセルロース、カ
ルボキシル化セルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、セルロースアセテートブチレート等を例示しうる。
このセルロース系樹脂を用いることで、塗膜の表面に多
数の微小ひだを形成することができる。
【0040】また前記微粒子としては、ポリスチレン、
ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート共重
合体、メチルメタクリレート共重合架橋体、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリ
アクリロニトリル、ベンゾグアナミン樹脂等の如き有機
質微粒子、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、カオリ
ン、タルク、グラファイト、炭酸カルシウム、長石、二
硫化モリブデン、カーボンブラック、硫酸バリウム等の
如き無機質微粒子のいずれを用いてもよい。これらは乳
化剤等を用いて水性分散液としたものであってもよく、
また微粉末状で水性液に添加できるものであってもよ
い。
【0041】前記セルロース系樹脂及び微粒子は、塗膜
自体の微小突起の均一形成を促進する作用と微粒子自体
による塗膜の補強作用とを奏し、更には塗膜形成樹脂の
耐ブロッキング性、摩擦力低減性等への作用、及び両者
の相乗作用による耐スクラッチ性向上とあいまって、フ
イルムに優れた滑り性を付与する。
【0042】易滑面の薄膜を形成する樹脂は、耐ブロッ
キング性、摩擦力低減性等に優れたものが好ましく、例
えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、およびアクリル
―ポリエステル樹脂が好ましく挙げられる。これら樹脂
の説明には磁性層用プライマーの形成に用いる樹脂とし
て前述したアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、およびア
クリル―ポリエステル樹脂の説明をそのまま用いること
ができる。
【0043】易滑面を形成する成分、すなわち薄膜形成
樹脂(成分a)、セルロース系樹脂(成分b)及び微粒
子(成分c)の配合割合は表面特性の設計で定めること
が好ましく、全固形分当り、成分aが30〜80重量
%、成分bが1〜50重量%、成分cが5〜40重量%
であることが好ましい。成分aが少なすぎると、塗膜の
ポリエステルフイルムへの密着性が低下し、一方多すぎ
ると耐ブロッキング性や滑り性が低下する。成分bが少
なすぎると、塗膜のひだが減って加工性が低下し、一方
多すぎると表面が粗れすぎる。成分cが少なすぎると易
滑性が低下し、一方多すぎると粒子が塗膜から脱落しや
すくなる。
【0044】本発明における易滑性塗膜の形成は、ポリ
エステルフイルム製造後でもポリエステルフイルム製造
中でもよいが、ポリエステルフイルム製造過程で行うの
が好ましい。例えば、結晶配向が完了する前のポリエス
テルフイルムの表面に水性塗液を塗布するのが好まし
い。さらには未延伸あるいは一軸方向に延伸された状態
のフイルムに上記組成の水性塗液を塗布し、次いで縦延
伸及び/又は横延伸と熱固定とを施す、所謂インライン
コーティング方式で製造するのが好ましい。その際、配
向結晶が完了する前のポリエステルフイルムの表面に塗
膜を円滑に塗設できるようにするために、予備処理とし
てフイルム表面にコロナ放電処理を施すか、又は被覆組
成物とともに、これと化学的に不活性な界面活性剤を併
用することが好ましい。かかる界面活性剤は、水性塗布
液の表面張力を40dyne/cm以下に降下でき、ポリエス
テルフイルムの濡れを促進するものであり、例えばポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石ケン、アルキ
ル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハ
ク酸塩等のアニオン型、ノニオン型の界面活性剤を挙げ
ることができる。更に、本発明の効果を消失させない範
囲において、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤
等の他の添加剤を混合することができる。
【0045】本発明において、易滑性塗膜形成の塗液殊
に水性塗液の固形分濃度は通常30重量%以下であり、
15重量%以下が好ましい。塗液の粘度は通常100セ
ンチポイズ(cps)以下、好ましくは20cps以下
である。塗布量は走行しているフイルム1m2 当り約
0.5〜20g、更には約1〜10gが好ましい。換言
すれば、最終的に得られる二軸配向フイルムにおいて、
フイルムの一表面に1m 2 当り約0.001〜1g、更
には約0.005〜0.3gの固形分量となるのが好ま
しい。
【0046】塗布方法としては、公知の任意の塗工法が
適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナ
イフコート法、含浸法、カーテンコート法などを単独又
は組合せて適用するとよい。
【0047】本発明における好ましい製造法によれば、
上記水性塗液は縦一軸延伸が施された直後のフイルムに
塗布され、次いで該フイルムは横延伸及び熱固定のため
のテンターに導かれる。その際、塗布物は未固化の塗膜
の状態でフイルムの延伸にともなってその面積が拡大さ
れかつ加熱されて水を揮発し、二軸延伸されたフイルム
表面上で薄い固体連続塗膜層に変換され、二軸延伸され
たフイルム表面に強固に固着される。上記の熱処理は好
ましくは約80℃〜約250℃の温度で通常約1〜約6
0秒間行われる。
【0048】本発明のポリエステルフイルムを用いての
金属薄膜磁気記録媒体の製造は、それ自体既知の方法、
例えば特開昭54―147010号公報、特開昭52―
134706号公報に記載の方法により行うことがで
き、具体的には真空蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタ法が好ましく使用できる。
【0049】本発明のポリエステルフイルムは、平滑で
走行性及び保存耐久性に優れた磁性層、特に金属薄膜磁
性層を形成でき、雑音が飛躍的に減少し、ノイズレベル
が格段に優れかつ磁性面特に金属薄膜面の走行性に優れ
た長時間記録に適する磁気記録媒体、特に金属薄膜磁気
記録媒体を製造するのに有用である。
【0050】本明細書における種々の特性は下記のとお
りにして測定される。
【0051】(1)固有粘度[η] オルソクロロフェノール溶媒中35℃で測定した値から
求める。
【0052】(2)エマルジョン樹脂粒子の粒径 塗液中のエマルジョン樹脂粒子の粒径は、光散乱法によ
り求められる全粒子の50重量%の点にある粒子の「等
価球形直径」をもって表示する。
【0053】(3)突起数 連続薄膜表面上の微小突起の計測は走査型電子顕微鏡に
より行う。即ち、倍率5万倍〜20万倍で評価する。
【0054】(4)微小突起の高さ 連続薄膜表面上の微小突起の高さの測定は、トンネル電
流を利用した三次元粗さ計(走査型トンネル顕微鏡)に
より行う。即ち、フイルム表面に200オングストロー
ム厚さの金を均一に蒸着した試料を用い、被測定表面と
金属製探針との間に印加する電圧は0.8V、設定した
トンネル電流は0.5nAとして、大気中において2ミ
クロン×2ミクロンの範囲を測定して微小突起1個ずつ
の高さを測定し、10個の平均値をもって微小突起の高
さとする。
【0055】(5)微小表面粗さRa 前述と同じサンプルで測定した2ミクロン×2ミクロン
の範囲から微小突起のない部分を選定してフイルム表面
粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さLの部分を抜
き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方
向をY軸として、粗さ曲線をY=f(x)で表わしたと
き、次の式で与えられた値をnm単位で表わす。
【0056】
【数2】
【0057】実際には、この測定は微小突起のない部分
で0.4〜1.2ミクロンの長さについて求めた値を1
回とし、10回の測定値の平均値をもって微小表面粗さ
Ra とする。
【0058】(6)表面粗さRa JIS B0601に準じ、(株)小坂研究所製の高精
度表面粗さ計SE―3FATを使用して、針の半径2μ
m、荷重30mgで拡大倍率20万倍、カットオフ0.0
8mmの条件下にチャートをかかせ、フイルム表面粗さ曲
線からその中心線の方向に測定長さLの部分を抜き取
り、この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向を
Y軸として、粗さ曲線をY=f(x)で表わしたとき、
次の式で与えられた値をμm単位で表わす。
【0059】
【数3】
【0060】この測定は基準長を1.25mmとして4個
行い、その平均値で表わす。
【0061】(7)摩擦係数(フイルムスリッパリー) ASTM D1894―63に準じ、東洋テスター社製
のスリッパリー測定器を使用し、静摩擦係数(μs)を
測定する。但し、スレッド板はガラス板とし、荷重は1
kgとする。
【0062】フイルムスリッパリーは次の基準で判定す
る。 ○:良好なもの(μs 0.6未満) △:やや不良なもの(μs 0.6〜0.8) ×:不良なもの(μs 0.8以上)
【0063】(8)オリゴマーの析出率 フイルムを木枠に固定した後160℃の熱風循環(空
気)式乾燥器内に5分間保持した後、フイルム表面にア
ルミニウムを蒸着し、微分干渉型光学顕微鏡でフイルム
表面の写真を撮影する。この写真上でオリゴマー(白い
斑点状に写る)の占める面積の総和の写真全面積に対す
る百分率でオリゴマー析出率を評価する。
【0064】(9)ヤング率 フイルムを試料巾10mm、長さ15cmに切り、チャック
間100mmにして引張速度10mm/分、チャート速度5
00mm/分にインストロンタイプの万能引張試験装置に
て引張る。得られる荷重―伸び曲線の立上り部の接線よ
りヤング率を計算する。
【0065】(10)熱収縮率 フイルムを幅10mm、長さ600mmのたんざく状に切り
出し、500mm間隔の標点を付ける。このサンプルを無
張力下で105℃のギアーオープンにて30分間処理し
たのち、室温まで冷却する。熱処理前後の寸法変化から
熱収縮率を算出する。寸法の測定はMITUTOYO製
の微小寸法測定装置(PROFILE PROJECTOR MODEL PJ321
F)を用いる。
【0066】(11)電磁変換特性 真空蒸着装置を用いて、直径1mの円筒キャンにフイル
ムを沿わせ、蒸発原子のフイルムの入射角を20°以上
70°以下としてCo―Cr(Cr:23wt%含有)
合金を膜厚約1400オングストロームに斜方蒸着し、
第1の磁性層を形成する。さらに第1の磁性層上に第2
の磁性層として7×10-5Torrの酸素中で、蒸発原
子の第1の磁性層への入射角を10°以上50°以下と
してCo―Ni―O(Coに対するNiの含有率:20
wt%、成膜中の酸素原子は25wt%含有)合金を膜
厚500オングストロームに斜方蒸着し、サンプルテー
プを作成する。
【0067】このテープを8mm巾に加工して蒸着テープ
とし、ギャップ長0.18μmのアモルファスヘッドに
より、ホワイトピーク0.45μm、帯域巾9(MH
z)のC/N(初期値)を比較する。
【0068】このC/Nから次の基準で判定する。 ○:基準値に対して+0.0dB以上 △: 〃 −0.5dB〜+0.0dB ×: 〃 −0.5dB未満
【0069】また、40℃,80%RHでテープ走行速
度85cm/分で記録再生を繰り返した後250回目のC
/N(耐久性)を比較する。
【0070】このC/Nから次の基準で判定する。 ○:基準値に対して+0.0dB以上 △: 〃 −1.0dB〜+0.0dB ×: 〃 −1.0dB未満
【0071】(12)スチル特性 前記した蒸着テープに4.2MHzの映像信号を記録
し、この再生出力が50%に減衰するまでの時間を測定
する。この時間により次の基準で判定する。 ○:50%に減衰時間が100分以上 △: 〃 50分〜100分 ×: 〃 50分未満
【0072】(13)シャトル特性 前記した蒸着テープに4.2MHzの映像信号を記録
し、25℃、50%RH条件下でテープ走行速度41m
/分、巻き戻し速度41m/分での走行を1回とし、合
計200回繰り返した後の出力変動を調べる。この出力
変動から次の基準で判定する。 ◎:200回繰り返し後の出力変動が0dB〜−0.3
dB ○:200回繰り返し後の出力変動が−0.3dB〜−
0.6dB △:200回繰り返し後の出力変動が−0.6dB〜−
1.5dB ×:200回繰り返し後の出力変動が−1.5dB〜
【0073】(14)カール 磁気記録用テープ原反から500×500mmの正方形の
試料を切り出し、そのカールの状態より次の基準で判定
する。 ××:完全に筒状を呈するもの × :筒の一部が開口しているもの △ :上記よりさらに開口部が広がったものであるが、
側面の最長部を円の直径とできるもの ○ :上記よりさらに開口部が広がったものであり、側
面の最長部を円の直径とはできないもの ◎ :カールの全くないもの、またはほとんどないもの
【0074】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に説明す
る。なお例中の「部」は重量部である。
【0075】
【実施例1】2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチル
エステル100部とエチレングリコール60部の混合物
に酢酸マンガン・4水塩0.025部と酢酸カリウム
0.003部を添加し、内温を150℃から徐々に上げ
ながらエステル交換反応を行った。エステル交換反応率
が95%となった時点で、安定剤としてあらかじめトリ
メチルホスフェート25部とエチレングリコール75部
を反応させたリン化合物のグリコール溶液を0.069
部添加し、十分攪拌した後エチレングリコール2.5部
中で無水トリメリット酸0.8部とテトラブチルチタネ
ート0.65部を反応せしめた液(チタン含有率は11
重量%)0.014部を添加した。次いで反応生成物を
重合反応器に移し、高温真空下(最終内温295℃)に
て重縮合反応を行い、固有粘度0.58のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。
【0076】このポリエチレン―2,6―ナフタレート
を常法に従って溶融押出し、急冷して厚さ160μmの
未延伸フイルムを作成し、次いで該未延伸フイルムを長
手方向(縦方向)に130℃で4.9倍、幅方向(横方
向)に135℃で5.2倍の逐次二軸延伸を行い、更に
200℃で5秒間熱固定を行って厚さ6.3μmの二軸
配向フイルムを作成した。
【0077】この際、横延伸前の一軸延伸フイルムに次
の組成と塗液をロールコート法でフイルムの表面(A)
及び(B)に塗布した。この表面(A)は磁性層を形成
する側の表面であり、表面(B)は易滑面を形成する。
【0078】フイルム表面(A)に塗布した塗液の組
成: 下記方法で作成した水性エマルジョン の1.4wt%溶液 85.0部 ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル (日本油脂(株)製 NS208.5) の1.4wt%液 15.0部 塗布量はウエットで2.7g/m2 である。
【0079】[水性エマルジョンの合成]酸成分がテレ
フタル酸(45mol%)とイソフタル酸(55mol
%)からなり、グリコール成分がジエチレングリコール
からなるポリエステル(35℃のo―クロロフェノール
中で測定した固有粘度0.40)100部をテトラヒド
ロフラン900部に常圧下64℃に加熱しながら溶解さ
せた。その後、脱イオン水900部を高速攪拌しながら
徐々に添加した。全量添加後、再び80℃に加熱してテ
トラヒドロフランを蒸発除去させて、10wt%のポリ
エステルの水分散体を得た。
【0080】この水分散体を常圧下で60℃に加熱して
過硫酸アンモニウム1部を添加した。その後80℃に加
熱して、メタクリル酸メチル50部、アクリル酸エチル
70部、メタクリル酸29部及びt―ドデシルメルカプ
タン1部の混合物を徐々に添加した。次いで脱イオン水
100部に過硫酸アンモニウム1部及び炭酸水素ナトリ
ウム2部を含有させたものを徐々に添加した。添加完了
後、更に3時間反応を続けた後室温に冷却した。
【0081】この反応生成物は固形分含有率20wt
%、粒径35nmを有する安定な水性エマルジョンであ
った。
【0082】フイルム表面(B)に塗布した塗液の組
成: 前述の水性エマルジョン の2.5wt%溶液 63.0部 セルロース系樹脂 (信越化学(株)製メチルセルロースSM-15 ) の2.5wt%溶液 18.0部 ポリメタクリル酸メチル微粒子 (日本触媒(株)製エポスタ―MA) の2.5wt%液 9.0部 (但し、この微粒子の平均粒径は0.040 μmである) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (日本油脂(株)製NS208.5) の2.5wt%溶液 10.0部 塗布量はウエットで4.0g/m2 である。
【0083】得られたポリエステルフイルム及びこのフ
イルムの表面(A)側に磁性層を設けた磁気記録媒体の
特性を表1に示す。
【0084】
【実施例2】実施例1においてフイルム表面(A)に塗
布する塗液を下記の如く変更する以外は実施例1と全く
同様にして厚さ6.3μmの二軸配向フイルムを得た。
【0085】フイルム表面(A)に塗布した塗液の組
成: アクリル―ポリエステル樹脂 (高松油脂(株)製ペスレジンSH551A) の1.5wt%溶液 90.0部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (日本油脂(株)製NS208.5) の1.5wt%溶液 10.0部 塗布量はウエットで3.6g/m2 である。
【0086】得られたポリエステルフイルム及びこのフ
イルムの表面(A)側に磁性層を設けた磁気記録媒体の
特性を表1に示す。
【0087】
【実施例3】平均粒径0.15μmの二酸化ケイ素0.
10部をエステル交換反応終了後に添加する以外は実施
例1と同様にして二酸化ケイ素含有ポリエチレン―2,
6―ナフタレートを得た。
【0088】実施例1で得られたポリエチレン―2,6
―ナフタレートと前記二酸化ケイ素含有ポリエチレン―
2,6―ナフタレートとを、厚み比7:3の割合で共押
出して厚み185μmの積層未延伸フイルムを作成し
た。
【0089】次いで、該未延伸フイルムを縦方向に14
0℃で4.2倍、横方向に135℃で4.0倍の逐次二
軸延伸を行い、205℃で5秒間熱固定して厚さ10.
2μmの二軸配向フイルムを作成した。その際、厚み比
7側の外表面(A)及び厚み比3側(二酸化ケイ素含有
ポリエチレン―2,6―ナフタレート層側)の外表面
(B)に次の組成の塗液をロールコート法で塗布した。
【0090】フイルム表面(A)に塗布した塗液の組
成: ポリエステル樹脂 (日本合成化学工業(株)製WR901) の0.6wt%溶液 35.0部 ポリエステル樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製 FINETEX ES-520) の0.6wt%溶液 35.0部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (日本油脂(株)製NS208.5) の0.6wt%溶液 30.0部 塗布量はウエットで2.7g/m2 である。
【0091】フイルム表面(B)に塗布した塗液の組
成: ポリエステル樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製 FINETEX ES-520) の2.5wt%溶液 32.0部 アクリル樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製 VONCOAT AC-503) の2.5wt%溶液 40.0部 セルロース系樹脂 (信越化学(株)製メチルセルロースSM-15 ) の2.5wt%溶液 10.0部 平均粒径0.05μmのコロイダルシリカ の2.5wt%溶液 8.0部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (日本油脂(株)製NS208.5) の2.5wt%溶液 10.0部 塗布量はウエットで4.4g/m2 である。
【0092】得られたポリエステルフイルム及びこのフ
イルムの表面(A)側に磁性層を設けた磁気記録媒体の
特性を表1に示す。
【0093】
【実施例4】実施例1においてフイルム表面(A)側に
塗布する塗液を下記の如く変更する以外は実施例1と全
く同様にしてポリエステルフイルムを得た。
【0094】フイルム表面(A)に塗布した塗液の組
成: アクリル樹脂 (日本純薬(株)製 ジュリマーAT-613) の0.2wt%溶液 50.0部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (日本油脂(株)製NS208.5) の2.5wt%溶液 50.0部 塗布量はウエットで3.0g/m2 である。
【0095】得られたポリエステルフイルム及びこのフ
イルムの表面(A)側に磁性層を設けた磁気記録媒体の
特性を表1に示す。
【0096】
【比較例1】実施例1において厚さ40μmの未延伸フ
イルムを作成し、次いで該未延伸フイルムを縦方向に1
30℃で2.1倍、横方向に130℃で2.0倍の逐次
二軸延伸を行い、更に230℃で30秒間熱固定を行っ
て厚さ9.0μmの二軸配向フイルムを作成し、フイル
ム表面(A)側に塗布する塗液を下記の如く変更する以
外は実施例1と全く同様にしてポリエステルフイルムを
得た。
【0097】フイルム表面(A)に塗布した塗液の組
成: アクリル樹脂 (日本アクリル化学(株)製 プライマルAC-61 ) の1.5wt%溶液 80.0部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (日本油脂(株)製NS240) の1.5wt%溶液 20.0部 塗布量はウエットで3.0g/m2 である。
【0098】得られたポリエステルフイルム及びこのフ
イルムの表面(A)側に磁性層を設けた磁気記録媒体の
特性を表1に示す。
【0099】
【比較例2】実施例1において、フイルム表面(A)側
に塗布する塗液を下記の如く変更する以外は実施例1と
全く同様にしてポリエステルフイルムを得た。
【0100】フイルム表面(A)に塗布した塗液の組
成: アクリル―ポリエステル樹脂 (高松油脂(株)製 ペスレジンSH551A) の15wt%溶液 95.0部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (日本油脂(株)製NS208.5) の15wt%溶液 5.0部 塗布量はウエットで10.0g/m2 である。
【0101】得られたポリエステルフイルム及びこのフ
イルムの表面(A)側に磁性層を設けた磁気記録媒体の
特性を表1に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、走行性、電磁変換特性
に優れた磁気記録媒体、特に長時間記録に適する金属薄
膜磁気記録媒体の製造に有用なポリエステルフイルムを
提供することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】この欠点の改良を目的として、特公昭62
―30105号公報には微細粒子と水溶性樹脂及びシラ
ンカップリング剤を用いて微小突起をフイルム表面に形
成することが提案されている。また特公昭62―301
06号公報、特開昭59―229316号公報には微細
粒子と水溶性樹脂を用いて微小突起をフイルム表面に形
成することが提案されている。しかし、これらはいずれ
も水溶性樹脂の台形状突起中に微細粒子を存在させたも
のであり、微細粒子をフイルム表面上に均一に存在させ
たものではない。また特公平1―34456号公報には
水溶性高分子の不連続皮膜と、これより高い突起を形成
する微細粒子とを夫々独立してフイルム表面に密着させ
ることが提案されている。しかし、これは突起が不連続
皮膜であり、また均一に分散していない微粒子によるこ
とからフイルム表面上の均一性に劣る。また特開昭59
―30231号公報には熱可塑性樹脂の微粒子を核とす
る粒子高さ30〜500オングストロームの粒子状樹脂
突起を1000個/mm2 以上表面に形成させることが提
案されている。しかし、これも突起と突起の間はプラス
チックフイルムの露出した不連続皮膜であり、フイルム
表面上のオリゴマー微結晶の析出防止効果に劣る。更に
また、特公平1―32576号公報には、金属アルコキ
シド加水分解生成物からなる微粒子を核とし、樹脂を結
合剤とする微粒子状突起であって突起高さ30〜500
オングストローム、突起の広がりが高さの1〜20倍で
ある微粒子状突起を1000個/mm2 以上プラスチック
フイルム表面に存在せしめることが提案されている。し
かし、このような突起高さを低くできるような微粒子は
塗膜中でも非常に凝集しやすく、大きな突起を形成して
しまい、好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】本発明において、塗液殊に水性塗液の固形
分濃度は、通常30重量%以下であり、15重量%以下
が好ましい。また塗液の粘度は、通常100センチポイ
ズ(cps)以下、好ましくは20cps以下である。
塗布量は走行しているフイルム1m2 当り約0.5〜2
0g、更には約1〜10gが好ましい。換言すれば、最
終的に得られる二軸配向フイルムにおいてフイルムの一
表面に1m2 当り約0.001〜1g、更に約0.00
5〜0.3gの固形分量となるのが好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】この際、横延伸前の一軸延伸フイルムに次
組成の塗液をロールコート法でフイルムの表面(A)
及び(B)に塗布した。この表面(A)は磁性層を形成
する側の表面であり、表面(B)は易滑面を形成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/704 7215−5D // C08L 67:00 (72)発明者 佐伯 靖浩 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人株式会社相模原研究センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その表面に連続薄膜よりなる磁性層用プ
    ライマー層が塗設してあるポリエステルフイルムであっ
    て、該連続薄膜の表面には高さ5nm以下の、該薄膜を
    形成する樹脂のみによる微小突起が5.0×107
    5.0×1013個/mm2 の割合で存在し、該連続薄膜の
    微小突起を含まない部分の微小表面粗さRaが1.5
    0nm以下であり、該連続薄膜の表面粗さRaが1〜1
    0nmであり、そして該連続薄膜はフイルムを160℃
    で5分間加熱したときに薄膜上へのポリエステルオリゴ
    マー微結晶の析出率を0.8%以下に抑制できるもので
    あることを特徴とする磁気記録媒体用ポリエステルフイ
    ルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステルフイルムの長手方向のヤン
    グ率(EMD:kg/mm 2 )及び幅方向のヤング率(ETD
    kg/mm2 )が下記式(1)〜(3) 【数1】 EMD ≧550kg/mm2 …(1) ETD ≧550kg/mm2 …(2) (EMD+ETD)≧1150kg/mm2 …(3) を満足し、さらに幅方向の、105℃で30分間処理し
    たときの熱収縮率(%)が1.0〜3.5%の範囲にあ
    る請求項1記載の磁気記録媒体用ポリエステルフイル
    ム。
  3. 【請求項3】 磁性層用プライマー層の連続薄膜を形成
    する樹脂がアクリル樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリ
    ル―ポリエステル樹脂から選ばれる少くとも一種の樹脂
    である請求項1記載の磁気記録媒体用ポリエステルフイ
    ルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルフイルムの他の表面に易滑
    面を形成する連続薄膜が塗設してあり、該連続薄膜がセ
    ルロース系樹脂及び平均粒径0.15μm以下の微粒子
    を含み、かつこの表面粗さRaが2〜10nmである請
    求項1または2記載の磁気記録媒体用ポリエステルフイ
    ルム。
  5. 【請求項5】 微粒子の結合剤がアクリル樹脂、ポリエ
    ステル樹脂及びアクリル―ポリエステル樹脂から選ばれ
    る少くとも一種の樹脂である請求項3記載の磁気記録媒
    体用ポリエステルフイルム。
  6. 【請求項6】 ポリエステルが有機チタン化合物を重合
    触媒として製造されたポリエステルである請求項1記載
    の磁気記録媒体用ポリエステルフイルム。
  7. 【請求項7】 ポリエステルがポリエチレン―2,6―
    ナフタレートである請求項1または6記載の磁気記録媒
    体用ポリエステルフイルム。
  8. 【請求項8】 ポリエステルがポリエチレンテレフタレ
    ートである請求項1または6記載の磁気記録媒体用ポリ
    エステルフイルム。
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