JP3522777B2 - ポリエステルフイルム及びその製造方法 - Google Patents
ポリエステルフイルム及びその製造方法Info
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Description
イルム及びその製造方法に関し、更に詳しくはフイルム
の高度加工商品、例えばオーディオ用磁気テープ、ビデ
オ用磁気テープ、コンピューター用磁気テープ、フロッ
ピーディスク、X線写真フイルム、テレホンカード、メ
ンブレン、ジアゾマイクロフイルム等の基材として有用
な、優れた接着性と耐ブロッキング性と滑り性を有する
ポリエステルフイルム及びその製造方法に関する。
レンテレフタレートもしくはその共重合体、ポリエチレ
ンナフタレートもしくはその共重合体、あるいはこれら
と小割合の他樹脂とのブレンド物等を溶融押出し、製膜
することは公知である。そして得られる二軸延伸熱固定
したポリエステルフイルムは耐熱性、ガス遮断性、電気
的特性及び耐薬品性が他の樹脂からなるフイルムに比べ
て優れていることも知られている。もっとも、その表面
は高度に結晶配向されているので、表面の凝集性が高
く、例えば塗料、接着剤、インキ等の接着性に乏しい。
物理処理例えばコロナ処理、紫外線処理、プラズマ処
理、EB処理、火焔処理等あるいは薬剤処理例えば、ア
ルカリ、アミン水溶液、トリクロル酢酸フェノール類等
の薬剤による処理が知られている。しかしながら、これ
らの方法は接着力の経時劣化や薬剤の揮散による作業環
境の汚染等の実用上不利な問題がある。
ルフイルムの製膜工程以外のプロセスでフイルム表面に
易接着性塗剤を塗布してプライマー層を設ける方法が知
られている。しかし、この方法では、通常塗剤の溶剤と
して有機溶剤を用い、またコーティング雰囲気が十分に
クリーンであるとは言い難いので、塵埃の付着による加
工商品の表面欠陥の多発、あるいは有機溶剤による環境
の悪化等の安全、衛生上の問題がある。
を用いてポリエステルの製膜工程中で行なえば、クリー
ンな環境の中で塵埃の付着もなく、また水系溶媒のため
爆発の恐れや環境の悪化もなくフイルムの性能、経済
面、安全上の点で有利である。
溶性または水分散性のポリエステル系樹脂もしくはアク
リル系樹脂を用いることが提案されている(特開昭54
―43017号、特公昭49―10243号、特開昭5
2―19786号、特開昭52―19787号等)。し
かし、上記ポリエステル系樹脂はフイルムを巻いてロー
ルとしたときブロッキングを起こしやすいという欠点が
あり、また上記アクリル系樹脂はフイルムとの接着性、
機械的強度、磁性層との接着性に劣るという欠点があ
る。これら欠点を改善する目的で上記ポリエステル系樹
脂と上記アクリル系樹脂とを混合して用いることが提案
されている(特開昭58―124651号)が、これら
欠点の改善は十分とは言い難い。
媒体の記録密度の高密度化によりますます平坦であると
ともに滑り性が良好であることが要求されており、これ
らの要求はコンデンサー用、光学用、電子写真用におい
ても同様である。
良する方法としては、ポリエステルに微細な有機系また
は無機系の粒子を添加する方法、ポリエステルの重合中
にエステル交換触媒残渣などを析出させる方法、ポリマ
ーブレンドによる方法、有機系の潤滑剤を配合する方法
などが用いられている。しかしながら、これらの方法は
いずれも滑り性と平坦性の一方が向上すれば他方が低下
し、両者を共に向上させるのは困難であった。中でも潤
滑剤を配合する方法は、ある程度まで平滑性を達成でき
るものの潤滑剤の転着による工程あるいは製品の汚染、
蒸着時の高真空度の達成と維持の困難性、積層体とした
場合の層間の接着性の低下などの問題が多い。
エステルフイルムの上に塗布する種々の被覆物、例えば
オフセットインキ、グラビヤインキ、シルクスクリーン
インキ、UVインキ、磁気塗料、ゼラチン組成物、粘着
剤、電子写真トナー、ケミカルマット塗料、ジアゾ塗
料、ハードコート塗料、UV塗料、ヒートシール性付与
組成物、無機質皮膜形成性物質、蒸着金属層、スパッタ
金属層等に対し優れた密着性を有し、粘着性(ブロッキ
ング性)がなく、かつ滑り性に優れる下塗り塗布層を有
するポリエステルフイルムを提供することにある。
フイルムを製造する好ましい方法を提供することにあ
る。
本発明によれば、 1.ポリエステルフイルムの少なくとも片面に、水分散
性または水溶性のアクリル系樹脂(A)、水分散性また
は水溶性のポリエステル系樹脂(B)、平均粒径0.2
μm以下の微粒子(C)及び界面活性剤(D)の割合
(重量比)が、A:B:C:D=5〜89.95:5〜
89.95:0.05〜30:8〜20からなる塗布層
を設けたポリエステルフイルムであって、該塗布層表面
へのオリゴマー析出率が0.8%以下であることを特徴
とするポリエステルフイルム、並びに 2.結晶配向が完了する前のポリエステルフイルムの少
なくとも片面に、水分散性または水溶性のアクリル系樹
脂(A)、水分散性または水溶性のポリエステル系樹脂
(B)、平均粒径0.2μm以下の微粒子(C)及び界
面活性剤(D)の割合(重量比)が、A:B:C:D=
5〜89.95:5〜89.95:0.05〜30:8
〜20からなる水性塗液を塗布し、次いで乾燥、延伸、
熱処理を施してフイルムの結晶配向を完了させることに
より表面へのオリゴマー析出率が0.8%以下の塗布層
を設けることを特徴とするポリエステルフイルムの製造
方法によって達成される。
成するポリエステルとは、芳香族二塩基酸またはそのエ
ステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成
性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルであ
る。かかるポリエステルの具体例として、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリ(1,4―シクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン―2,6
―ナフタレンジカルボキシレート等が例示でき、これら
の共重合体またはこれらと小割合の他樹脂とのブレンド
物なども含まれる。
出し、常法でフイルム状となし、配向結晶化及び熱処理
結晶化せしめたものが本発明のポリエステルフイルムで
ある。このポリエステルフイルムとしては、結晶融解熱
として差動走査型熱量計によって窒素気流中[10℃/
分の昇温速度において]で測定した値が通常4cal /g
以上を呈する程度に結晶配向したものが好ましい。
ポリエステルフイルムとは、前記ポリエステルを溶融し
てそのままフイルム状となした未延伸フイルム;未延伸
フイルムを縦方向または横方向の何れか一方に配向せし
めた一軸延伸フイルム;更には縦方向及び横方向の二方
向に低倍率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向また
は横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前
の二軸延伸フイルム)等を含むものである。
水溶性のアクリル系樹脂、水分散性または水溶性のポリ
エステル系樹脂、平均粒径0.2μm以下の微粒子及び
界面活性剤からなる。本発明のポリエステルフイルム
は、その少なくとも片面に上記塗布層を設けたポリエス
テルフイルムであって、この塗布層表面へのオリゴマー
析出率が0.8%以下のものである。本発明における塗
布層表面へのオリゴマー析出率とは、フイルムを木枠に
固定した後、160℃の熱風循環(空気)式乾燥器内に
5分間保持した後、フイルム表面にアルミニウムを蒸着
し、微分干渉型光学顕微鏡でフイルム表面の写真を撮影
する。この写真上でオリゴマー(白い斑点状に写る)の
占める面積の総和の写真全面積に対する割合を百分率で
表わした値をオリゴマー析出率とする。
脂の合成に用いるモノマーとしては、例えばアルキルア
クリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基とし
てはメチル基、エチル基、n―プロピル基、イソプロピ
ル基、n―ブチル基、イソブチル基、t―ブチル基、2
―エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2―ヒド
ロキシエチルアクリレート、2―ヒドロキシエチルメタ
クリレート、2―ヒドロキシプロピルアクリレート、2
―ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含
有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N―
メチルメタクリルアミド、N―メチルアクリルアミド、
N―メチロールアクリルアミド、N―メチロールメタク
リルアミド、N,N―ジメチロールアクリルアミド、N
―メトキシメチルアクリルアミド、N―メトキシメチル
メタクリルアミド、N―フェニルアクリルアミド等のア
ミド基含有モノマー;N,N―ジエチルアミノエチルア
クリレート、N,N―ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート等のアミノ基含有モノマー;グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノ
マー;アクリル酸、メタアクリル酸及びそれらの塩(ナ
トリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)等のカルボ
キシル基またはその塩を含有するモノマー等を挙げるこ
とができる。これらは1種または2種以上を用いること
ができる。
マーと併用することができる。この他のラジカル重合性
モノマーとしては、クロトン酸、イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸及びそれらの塩(例えばナトリウム塩、
カリウム塩、アンモニウム塩等)、酢酸ビニル、塩化ビ
ニリデン、スチレン、α―メチルスチレン、ビニルイソ
シアネート、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニルトリスアルコキシシラン、アルキルマレイ
ン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、
アルキルイタコン酸モノエステル、塩化ビニル、スチレ
ンスルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩(例え
ばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)、無
水マレイン酸、無水イタコン酸等のエチレン系モノマ
ー、アリルグリシジルエーテルの如きエポキシ基含有モ
ノマー等をあげることができる。これら他のラジカル重
合性モノマーは1種または2種以上を用いることができ
る。この他のラジカル重合性モノマーの量は、アクリル
系モノマー100モル当り、20モル%以下、更には1
0モル%以下であることが好ましい。
はアルキルメタクリレートを成分とするものが好まし
く、さらにアルキルアクリレートまたはアルキルメタク
リレート成分が20〜100モル%、特に30〜100
モル%であるものが好ましい。
で自己架橋することができるし、またメラミン樹脂やエ
ポキシ化合物等の架橋剤を用いて架橋することもでき
る。
系樹脂としては、多塩基酸またはそのエステル形成性誘
導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体から合
成される実質的に線状のポリマーである。
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、
2,6―ナフタレンジカルボン酸、1,4―シクロヘキ
サンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸等を例示すること
ができる。これら成分は2種以上を用いることもでき
る。更に、これら成分と共にマレイン酸、フマール酸、
イタコン酸等の如き不飽和多塩基酸やp―ヒドロキシ安
息香酸、p―(β―ヒドロキシエトキシ)安息香酸等の
如きヒドロキシカルボン酸を小割合用いることができ
る。不飽和多塩基酸成分やヒドロキシカルボン酸成分の
割合は高々10モル%、好ましくは5モル%以下であ
る。
コール、1,4―ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,6―ヘキサンジオール、1,4―シクロヘキサ
ンジメタノール、キシリレングリコール、ジメチロール
プロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコール、下記式
2種以上を用いることもできる。
ホン酸塩基を含有させることが好ましい。このスルホン
酸塩基を含有するポリエステル系樹脂は、前述したポリ
エステル形成成分と共に、ポリエステル成分となり得る
スルホン酸塩基を有する化合物を用いて製造することが
できる。
は、スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、スルホ
ナフタレン―2,6―ジカルボン酸等の塩、及びこれら
のエステル形成性誘導体などを挙げることができる。こ
の塩としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、4級ホスホニウムなどを挙げること
ができる。これらの中で、3,5―ジカルボキシベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、3,5―ジカルボキシベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、3,5―ジカルボキシベンゼ
ンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3,5―ジ
カルボメトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、3,5
―ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸リチウム及び
3,5―ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸テトラブ
チルホスホニウム塩が好ましい。
の導入割合は、ポリマーを構成する多塩基酸成分に対し
て、0〜60モル%、さらには0.5〜40モル%とす
ることが好ましい。スルホン酸塩基の導入割合が60モ
ル%を超えると、生成したポリエステル系樹脂の水溶化
は容易になるが、得られるポリエステル系樹脂の物性が
低下し、好ましくない。ポリエステル系樹脂の水分酸化
を容易にするためジエチレングリコール、ポリ(エチレ
ンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコール等の如き親水性基を有する化合物を少量
共重合させることは好ましいことである。
しては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メ
チルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレート共
重合架橋体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリ
デンフルオライド、ポリアクリロニトリル、ベンゾグア
ナミン樹脂等の如き有機質微粒子、シリカ、アルミナ、
二酸化チタン、カオリン、タルク、グラファイト、炭酸
カルシウム、長石、二硫化モリブデン、カーボンブラッ
ク、硫酸バリウム等の如き無機質微粒子のいずれを用い
てもよい。これらは乳化剤等を用いて水性分散液とした
ものであってもよく、また微粉末状で水性液に添加でき
るものであってもよい。
面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性
剤等を挙げることができる。例えば、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂
肪酸エステル、脂肪酸金属石ケン、アルキル硫酸塩、ア
ルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4
級アンモニウムクロライド塩、アルキルアミン塩酸等を
挙げることができる。この中でもポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステルが好ましい。
めに、また、アクリル系樹脂とポリエステル系樹脂と微
粒子の良好な混合状態を形成させるのに必要不可欠であ
り、とりわけ塗布層中に微粒子を均一に分散させるため
に欠かすことができない。
脂、微粒子及び界面活性剤は別々に塗布することもでき
るが、あらかじめ混合して均一な塗液とした後、塗布す
ることが好ましい。
脂(B)、平均粒径0.2μm以下の微粒子(C)及び
界面活性剤(D)の添加割合(重量比)は、A:B:
C:D=5〜9.95:5〜89.95:0.05〜3
0:8〜20であることが好ましく、さらにA:B:
C:D=10〜81.9:10〜81.9:0.1〜2
0:8〜20であることが好ましい。アクリル系樹脂が
5重量%未満では形成した塗布層上にポリエステルフイ
ルム中のオリゴマー成分の析出が多く、一方89.95
重量%より多いと塗布層のポリエステルフイルムへの密
着性が低下し、好ましくない。ポリエステル系樹脂が5
重量%未満では、塗布層のポリエステルフイルムへの密
着性が低下し、さらに塗布層の機械的強度も低下し、好
ましくない。一方ポリエステル系樹脂が89.95重量
%より多いと、形成した塗布層上にポリエステルフイル
ム中のオリゴマー成分の析出が多く、また滑り性も低下
し、好ましくない。平均粒径0.2μm以下の微粒子が
0.05重量%未満では良好な滑り性が得られず、一方
30重量%より多いと、塗布層中で均一な分散状態が得
られず、好ましくない。界面活性剤が5重量%未満では
平滑な塗布層を得ることができず、またアクリル系樹脂
とポリエステル系樹脂と微粒子の混合状態が悪いため
か、塗布層の均一性に欠ける。一方界面活性剤が60重
量%より多いと、塗布層表面への浸出が多くなるため
か、塗布層がベタついたり吸湿しやすくなり、好ましく
ない。
は、通常の塗布工程すなわち二軸延伸熱固定したポリエ
ステルフイルムに、該フイルムの製造工程と切離して塗
布する工程で行なってもよい。しかし、この工程では
芥、塵埃などを巻込み易く、磁気テープ、フロッピーデ
ィスク等の高度化商品用のものにはクリーンな雰囲気で
の塗工が望ましい。かかる観点よりポリエステルフイル
ム製造工程中での塗工が好ましい。特にこの工程中で結
晶配向が完了する前のポリエステルフイルムの片面また
は両面に水性塗液を塗布することが好ましい。その際水
性塗液の固形分濃度は、通常30重量%以下であり、1
0重量%以下が更に好ましい。塗布量は走行しているフ
イルム1m2 当り0.5〜20g、更には1〜10gが
好ましい。
において、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、潤
滑剤、ブロッキング防止剤等の他の添加剤を水性塗液に
混合することができる。
ポリエステル系樹脂、微粒子、界面活性剤や他の添加剤
に影響を与えない限り、若干の有機溶剤を含んでいても
よい。この有機溶剤はアクリル系樹脂の反応やポリエス
テル系樹脂の合成反応に際して存在させることができ
る。例えば、溶融重合で得たポリエステル系樹脂を有機
溶剤に溶解させ、これを多量の水で希釈して用いてもよ
い。また、有機溶媒中で重合したアクリル系樹脂を多量
の水で稀釈して用いてもよい。
適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナ
イフコート法、含浸法及びカーテンコート法などを単独
または組み合わせて適用するとよい。
前のポリエステルフイルムは、乾燥され、延伸、熱固定
等の工程に導かれる。例えば水性塗液を塗布した縦一軸
延伸ポリエステルフイルムは、ステンターに導かれて横
延伸及び熱固定される。この間塗布液は乾燥し、フイル
ム上に連続皮膜を形成する。乾燥は延伸前あるいは延伸
時に行なうとよい。
例えば延伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄積
された条件を採用することができる。
押出し、好ましくは融点(Tm:℃)ないし(Tm+7
0)℃の温度で溶融押出し、冷却固化して未延伸フイル
ムを得、該未延伸フイルムを一軸方向(縦方向または横
方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度(但
し、Tg:ポリエチレンテレフタレートのガラス転移温
度)で所定倍率に延伸し、次いで上記延伸方向と直角方
向(一段目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方
向となる)にTg(℃)〜(Tg+70)℃の温度で所
定の倍率に延伸し、さらに熱固定する方法を用いること
ができる。その際、延伸倍率、延伸温度、熱固定条件等
は上記フイルムの特性から選択、決定される。面積延伸
倍率は9〜22倍、さらに12〜22倍にするのが好ま
しい。熱固定温度は190〜230℃の範囲から、また
処理時間は1〜60秒の範囲から決めるとよい。
表面の突起を形成させるための粒子、あるいは触媒残渣
による析出粒子を含有していてもよい。
リエステルフイルムは、オーディオ用磁気テープ、ビデ
オ用磁気テープ、コンピューター用磁気テープ、フロッ
ピーディスク、X線写真フイルム、テレホンカード、メ
ンブレン、ジアゾマイクロフイルム等の極めて広汎な塗
料または蒸着金属層、スパッタ金属層に対して優れた接
着性を示し、さらに優れた耐ブロッキング性と滑り性を
示す。
明する。なお、実施例中の部は重量部を意味する。ま
た、各特性値は下記の方法によって測定した。
バーで乾燥後の厚さが約4μmになるように塗布し、1
00℃で3分間乾燥する。その後60℃で24時間エー
ジングし、次いで巾12.7mm、長さ15cmのスコッチ
テープNo600(3M社製)を気泡の入らないように
粘着し、この上をJIS C2701(1975)記載
の手動式荷重ロールでならし密着させ、テープ巾に切り
出す。これを180°剥離したときの強力を測定する。
合溶剤に溶解して40%液とし、サンドグラインダーで
2時間分散する。その後架橋剤のコロネートL25部
(固型分換算)を添加し、よく攪拌して磁性塗料を得
る。
刷インキ(東洋インキ(株)製 フラッシュドライFD
O紅APN)をRIテスター(明製作所製)により印刷
した後、中圧水銀灯(80W/cm、一灯式;日本電池
(株)製)UVキュア装置でキュアリングを行ない、厚
み6.0μmのUVインキ層を形成する。
ゴバン目の切り込みを入れ、そしてセロテープを貼付
し、90°正剥離を行ない、その剥離状態を5段階で表
示する。(良:5←→1:悪)
て久保井インキ社製のインキHS―OSを8μm厚さ
(Dry)に塗布、120℃×1分乾燥し、更に室温で
1日風乾した後、このインキの上にカッターナイフでゴ
バン目の切り込みを入れ、そしてセロテープを貼付し、
90°正剥離を行ない、その剥離状態を5段階で表示す
る。(良:5←→1:悪)
て帝国インキ社製のインキセリコールEGを8μm厚さ
(Dry)に塗布、室温で1日風乾した。このインキの
上にカッターナイフでゴバン目の切り込みを入れ、そし
てセロテープを貼付し、90°正剥離を行ない、その剥
離状態を5段階で表示する。(良:5←→1:悪)
う。
に6kg/cm2 Gの圧力を60℃×80%RHの雰囲気下
17時間かけたのち剥離し、その剥離力で評価する(5
cm巾当りのg数)。 ○:4g/5cm以下 △:4〜10g/5cm ×:10g/5cm以上
のスリッパリー測定器を使用し、静摩擦係数(μs)を
測定する。但し、スレッド板はガラス板とし、荷重は1
kgとする。
る。 ○:良好なもの(μs0.6未満) △:やや不良なもの(μs0.6〜0.8) ×:不良なもの(μs0.8以上)
模式図である。図1において、1は繰出しリール、2は
テンションコントローラー、3,5,6,8,9,11
はフリーローラー、4はテンション検出器(入口)、7
はクロムメッキ固定ピン(5mmφ)、10はテンション
検出器(出口)、12はガイドローラー、13は巻取り
リールを夫々示す。
下で、フイルムを外径5mmの固定ピンに角度θ=(15
2/180)πラジアン(152°)で接触させ、毎秒
3.3cmの速さで移動、摩擦させる。入口テンション
(T1 )が30gとなるようテンションコントローラー
2を調整し、10m走行させ巻き戻し、再び走行を繰り
返す。この往復を1回とする。そして、30回繰り返し
走行後の固定ピン上に堆積する物質があるか、ないかを
観察し、下記水準で評価する。 ○:堆積物が殆んど認められないもの △:若干付着の形跡のあるもの ×:多いもの
求める。
る粒子の「等価球形直径」をもって表示する。
:中心線平均粗さ) JIS B0601に準じ、(株)小坂研究所製の高精
度表面粗さ計SE―3FATを使用して、針の半径2μ
m、荷重30mgで拡大倍率20万倍、カットオフ0.0
8mmの条件下にチャートをかかせ、フイルム表面粗さ曲
線からその中心線の方向に測定長さLの部分を抜き取
り、この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向を
Y軸として、粗さ曲線をY=f(x)で表わしたとき、
次の式で与えられた値をμm単位で表わす。
行い、その平均値で表わす。
気)式乾燥器内に5分間保持した後、フイルム表面にア
ルミニウムを蒸着し、微分干渉型光学顕微鏡でフイルム
表面の写真を撮影する。この写真上でオリゴマー(白い
斑点状に写る)の占める面積の総和の写真全面積に対す
る百分率でオリゴマー析出率を評価する。 ○:オリゴマー析出率0.8%以下 △:オリゴマー析出率0.8〜1.2% ×:オリゴマー析出率1.2%以上
0.015部と平均粒径0.01μmのシリカ0.20
部を含有する固有粘度が0.62のポリエチレンテレフ
タレートを20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押
出して厚み190μmの未延伸フイルムを得、次いで該
未延伸フイルムを機械軸方向に3.5倍延伸したのち、
下記水性塗布液をロールコート法にて一軸延伸フイルム
の片面に塗布した。引き続き110℃で横方向に3.9
倍延伸し、更に220℃で熱処理して厚み14μmの二
軸配向ポリエステルフイルムを得た。
性を表2に示す。
チル48部、アクリル酸エチル38部、メタクリル酸1
2部及びt―ドデシルメルカプタン2部を脱イオン水2
30部に添加し、80℃まで加熱した。次いで過硫酸ア
ンモニウム1部及び炭酸水素ナトリウム2部を徐々に添
加した。添加完了後80℃に加熱したままで2時間反応
を続けた後、室温に冷却した。
%、粒径70nmを有する安定な水性エマルジョンであ
った。
レフタレート32部、ジメチルイソフタレート27部、
3,5―ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム2部、エチレングリコール34部及び1,4―ブタン
ジオール5部とテトラブトキシチタネート0.021部
を添加し、内温を145℃から240℃まで徐々に上げ
ながらエステル交換反応を行った。エステル交換反応率
が96%となった時点で、系の圧力を徐々に減じて高温
真空下(最終内温290℃、最終圧力1Torr)にて
重縮合反応を行い、固有粘度0.50のポリエステルを
得た。
フラン900部に常圧下64℃に加熱しながら溶解させ
た。その後脱イオン水900部を高速攪拌しながら徐々
に添加した。全量添加後、再び80℃に加熱してテトラ
ヒドロフランを蒸発除去させて10wt%、粒径50n
mのポリエステルの水分散体を得た。
ないポリエチレンテレフタレートを20℃に維持した回
転冷却ドラム上に溶融押出して厚み340μmの未延伸
フイルムを得、次いで該未延伸フイルムを機械軸方向に
3.5倍延伸したのち下記水性塗布液をロールコート法
にて一軸延伸フイルムの片面に塗布した。引き続き12
0℃で横方向に3.9倍延伸し、更に220℃で熱処理
して厚み25μmの二軸配向ポリエステルフイルムを得
た。
性を表2に示す。
チル58部、アクリル酸エチル38部及びアクリル酸4
部を脱イオン水400部に添加し、80℃まで加熱し
た。次いで過硫酸アンモニウム1部及び炭酸水素ナトリ
ウム2部を徐々に添加した。添加完了後80℃に加熱し
たままで2時間反応を続けた後、室温に冷却した。この
反応生成物は固形分含有率20wt%、粒径40nmを
有する安定な水性エマルジョンであった。
レフタレート22部、ジメチルイソフタレート26部、
ジエチレングリコール52部とテトラブトキシチタネー
ト0.017部を添加し、内温を145℃から240℃
まで徐々に上げながらエステル交換反応を行った。エス
テル交換反応率が95%となった時点で、系の圧力を徐
々に減じて高温真空下(最終内温290℃、最終圧力1
Torr)にて重縮合反応を行い、固有粘度0.45の
ポリエステルを得た。
フラン900部に常圧下64℃に加熱しながら溶解させ
た。その後脱イオン水900部を高速攪拌しながら徐々
に添加した。全量添加後、再び80℃に加熱してテトラ
ヒドロフランを蒸発除去させて10wt%、粒径30n
mのポリエステルの水分散体を得た。
伸フイルムに塗布する以外は比較例1と全く同様にして
ポリエステルフイルムを得た。
性を表2に示す。
伸フイルムの両面にロールコート法にて塗布する以外は
比較例1と全く同様にしてポリエステルフイルムを得
た。
性を表2に示す。
以外は比較例1と全く同様にしてポリエステルフイルム
を得た。
性を表2に示す。
以外は比較例1と全く同様にしてポリエステルフイルム
を得た。
性を表2に示す。
以外は比較例1と全く同様にしてポリエステルフイルム
を得た。
悪く、製品フイルムの表面の均一性に劣る。
以外は比較例1と全く同様にしてポリエステルフイルム
を得た。
グ性及び滑り性に優れたポリエステルフイルム、及びそ
の好ましい製造方法を提供することができる。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリエステルフイルムの少なくとも片面
に、水分散性または水溶性のアクリル系樹脂(A)、水
分散性または水溶性のポリエステル系樹脂(B)、平均
粒径0.2μm以下の微粒子(C)及び界面活性剤
(D)の割合(重量比)が、A:B:C:D=5〜8
9.95:5〜89.95:0.05〜30:8〜20
からなる塗布層を設けたポリエステルフイルムであっ
て、該塗布層表面へのオリゴマー析出率が0.8%以下
であることを特徴とするポリエステルフイルム。 - 【請求項2】 結晶配向が完了する前のポリエステルフ
イルムの少なくとも片面に、水分散性または水溶性のア
クリル系樹脂(A)、水分散性または水溶性のポリエス
テル系樹脂(B)、平均粒径0.2μm以下の微粒子
(C)及び界面活性剤(D)の割合(重量比)が、A:
B:C:D=5〜89.95:5〜89.95:0.0
5〜30:8〜20からなる水性塗液を塗布し、次いで
乾燥、延伸、熱処理を施してフイルムの結晶配向を完了
させることにより表面へのオリゴマー析出率が0.8%
以下の塗布層を設けることを特徴とするポリエステルフ
イルムの製造方法。
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---|---|---|---|
JP24985192A JP3522777B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | ポリエステルフイルム及びその製造方法 |
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JP24985192A JP3522777B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | ポリエステルフイルム及びその製造方法 |
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---|---|
JPH0699559A JPH0699559A (ja) | 1994-04-12 |
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-
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- 1992-09-18 JP JP24985192A patent/JP3522777B2/ja not_active Expired - Fee Related
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