JPH07119102B2 - 制電易接着性フイルム、その製造法及びそれを用いた磁気カード - Google Patents

制電易接着性フイルム、その製造法及びそれを用いた磁気カード

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JPH07119102B2
JPH07119102B2 JP1266212A JP26621289A JPH07119102B2 JP H07119102 B2 JPH07119102 B2 JP H07119102B2 JP 1266212 A JP1266212 A JP 1266212A JP 26621289 A JP26621289 A JP 26621289A JP H07119102 B2 JPH07119102 B2 JP H07119102B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は制電易接着性フイルム、その製造法及びそれを
用いた磁気カードに関し、更に詳しくは紫外線硬化型樹
脂への接着性に優れ、かつ表面固有抵抗値が109〜1011
Ω/□である制電易接着性ポリエステルフイルム、その
製造法及びそれを用いた磁気カードに関する。
<従来技術> ポリエステルフイルム、特にポリエチレンテレフタレー
トの二軸延伸フイルムは、優れた機械的性質、耐熱性、
耐薬品性を有するため、磁気テープ、写真フイルム、包
装用フイルム、コンデンサー用メタライジングフイル
ム、電気絶縁性フイルム、OHPフイルムあるいは情報記
録カード等の素材としてその需要の伸びは近年特に目ざ
ましい。とりわけテレホンカードに代表される磁気カー
ドは、今後、著しい需要の伸びが予想される。しかし、
ポリエステルフイルムは結晶配向されているため表面凝
集性が高く、各種塗料に対する接着性に極めて乏しく、
易接着化処理を施す必要がある。
ポリエステルフイルムに易接着性を付与する手段とし
て、第一に、コロナ処理、プラズマ処理あるいは火炎処
理等の手段があげられるが、これらの手段は経時的にそ
の性能が低下する欠点がある。そこで、この欠点を克服
する方法として薬剤によりフイルム表面の結晶性を解く
方法が提案されている。しかし、この薬剤が有毒であっ
たり、その蒸気の揮散による環境汚染等実用上不利な問
題がある。
もう一つの手段として二軸延伸ポリエステルフイルムの
上に易接着性塗剤を塗布する事によりプライマー層を設
ける方法が知られている。しかし、この方法も溶剤の揮
散による環境汚染等の安全上及び衛生上の問題、コーテ
ィング雰囲気がダーティーであるため塵埃付着による塗
膜表面欠陥の多発の恐れを含んでいる。
そこで、このプライマー処理を水系塗剤を用いてポリエ
ステルフイルム製膜工程中で行なえばクリーンな環境の
中で塵埃の付着も少なく、また水系塗剤故、爆発の恐れ
や環境汚染もなくフイルムの性能、経済面、安全上の点
でも有利である。
この様な利点から、プライマーとして水溶性あるいは水
分散性のポリウレタン、共重合ポリエステル樹脂を用い
ることが提案されている。しかし、上記プライマー層は
紫外線硬化樹脂に代表されるアクリル系樹脂に対する接
着力、とりわけ剪断力に対する接着力が著しく乏しい。
さらに、ポリエステルフイルムは、その表面固有抵抗値
がρs=1015〜1017Ω/□と大きく非常に帯電しやす
い。従ってその加工工程において異物、塵埃の付着が多
く、製品の歩留りを大きく下げている。また製品となっ
てからも異物等の付着によるトラブルが多発する。
<発明の目的> 本発明の目的は、紫外線硬化型樹脂に対し優れた接着性
を有し、かつ表面固有抵抗値でρs=109〜1011Ω/□
を有する制電易接着性ポリエステルフイルムを提供する
ことにある。本発明の他の目的は、前記制電易接着性ポ
リエステルフイルムを製造する好ましい方法を提供する
ことにある。本発明の更に他の目的は、前記制電易接着
性ポリエステルフイルムに紫外線硬化型インキを用いた
印刷層と、磁気層とを設けた、使用耐久性に優れた磁気
カードを提供することにある。
<発明の構成・効果> 本発明の目的は、本発明によれば、第1に、ポリエステ
ルフイルムの少くとも片面にポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂及びポリウレタン樹脂から選ばれた少くとも一種
の樹脂またはこれら樹脂の共重合体を含有する水性塗布
液を塗布し、乾燥して厚みが0.01〜2μmの第一層を設
け、さらにその上に帯電防止剤を含有する塗布液を塗布
し、乾燥して厚みが0.001〜0.005μmの第二層を設けて
なる制電易接着性フイルムによって達成される。
本発明においてポリエステルフイルムを構成するポリエ
ステルとは、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性
誘導体とジオールまたはそのエステル成形性誘導体とか
ら合成される線状飽和ポリエステルである。
かかるポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンイソフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジ
メチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレンジカルボキシレート等が例示できる。これらの共
重合体またはこれらと小割合の他の樹脂とのブレンド物
等も含まれる。
かかるポリエステルにはフイルムの滑り性を良くした
り、遮光性を付与するために無機又は有機の微粒子を含
むことができる。かかる微粒子としては、例えば酸化チ
タン、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム、カーボ
ンブラック等の無機フィラー、シリコーン樹脂、架橋ア
クリル樹脂、ベンゾグアナミン、テフロン、エポキシ樹
脂等の有機フィラーがあげられる。更にポリエチレング
リコール、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ等の易接
着性や帯電防止性を付与する剤を含有することができ
る。
本発明におけるポリエステルフイルムは上述したポリエ
ステルからなる配向フイルムであり、該配向フイルムは
ポリマーを溶融押出し、急冷固化して未延伸フイルム
(未配向フイルム)とし、次いで該未延伸フイルムに縦
方向及び横方向に二軸延伸する配向結晶化及び熱固定に
よる結晶化の処理を施すことで得ることができる。その
際の方法、手段、条件等は従来から知られているものを
用いることができる。
本発明において、ポリエステルフイルムの少くとも片面
に設けた第一層、すなわち易接着性層はポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂から選ばれた少く
とも一種の樹脂またはこれら樹脂の共重合体を含有す
る。これら樹脂は水溶性あるいは水分散性の樹脂であ
る。
第一層の形成は、これら樹脂を含有する水性塗布液を配
向結晶の完了していないポリエステルフイルムに塗布
し、乾燥させることで行うのが好ましい。水性塗布液の
固形分濃度は、通常0.5〜50重量%である。この塗布量
は、ウェット量で1〜20g/m2であることが好ましい。
ここで、前記“配向結晶の完了していないポリエステル
フイルム”とは、未延伸ポリエステルフイルム、縦方向
または横方向のどちらか一方向に延伸した一軸延伸ポリ
エステルフイルム、二軸方向に延伸されているが縦方向
及び横方向の少くとも一方向にさらに後延伸を要する二
軸延伸ポリエステルフイルム等を包含し、特に縦方向に
延伸した一軸延伸フイルムが好ましい。最終的な第一層
の厚みは0.01〜2μmである。この厚みが0.01μm未満
であると易接着性が不足し、2μmを超えると第一層が
削れ易くなり、またロール状に巻いたフイルム同士が剥
がれ難くなる(耐ブロッキング性が不良となる)欠点が
生じる。
前記ポリエステル樹脂は共重合ポリエステルであること
が好ましく、該共重合ポリエステルは多塩基酸またはそ
のエステル形成性誘導体とポリオールまたはそのエステ
ル形成性誘導体とから合成される線状のポリマーであ
る。このポリマーの多塩基酸成分としては、例えばテレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸、ダイマー酸等が挙げられる。これらの
成分を二種以上を用いて共重合ポリエステル樹脂を合成
する。また、若干量ながら不飽和多塩基酸成分例えば、
マレイン酸、イタコン酸等及び/又はp−ヒドロキシ安
息香酸等のヒドロキシカルボン酸を用いることができ
る。ポリオール成分としては、例えばエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジ
メチロールプロピオン酸、グリセリン、トリメチロール
プロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール等が挙げられ
る。これら二種以上を用いることができる。
前記アクリル樹脂は(メタ)アクリル系共重合体である
ことが好ましく、該共重合体の製造に用いる(メタ)ア
クリル系モノマーの例としては、アルキル(メタ)アク
リレート(ここで、アルキル基は、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基等である);2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等の如きヒドロキシ含有モノマー;(メタ)
アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミ
ド、およびN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド
(ここで、アルキル基は、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキ
シル基等である);N−アルコキシメチル(メタ)アクリ
ルアミド、およびN,N−ジアルコキシメチル(メタ)ア
クリルアミド(ここでアルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等であ
る)、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N−フェニル
(メタ)アクリルアミド等の如きアミド基含有モノマ
ー;グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジ
ルエーテル等の如きエポキシ基含有モノマー;(メタ)
アクリル酸等を挙げることができる。また併用できるモ
ノマーとして、例えばイタコン酸、マレイン酸、フマー
ル酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩
(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級
アミン塩等)のカルボキシ基またはその塩を含有するモ
ノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の如き酸無
水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシ
アネート、スチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルト
リアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニ
リデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、ブタジエン等のモノマーが挙げられる。これらのモ
ノマーを二種以上を用いて共重合することが好ましい。
前記ポリウレタン樹脂はポリヒドロキシ化合物とポリイ
ソシアネート化合物とから合成される。ポリヒドロキシ
化合物としては、例えばポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリエチレン・プロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、1,5−ペン
タンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリカプロラクトン、ポリヘキサメチレンア
ジペート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリテトラ
メチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケート、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペタ
ンエリスリトール、グリセリン等を挙げることができ
る。ポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキサ
メチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネー
トとトリメチロールエタンの付加物等を挙げることがで
きる。
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、及び/又はポリウレ
タン樹脂を用いた第一層形成用水性塗布液の調製におい
ては、必要に応じて濡れ剤としての界面活性剤の併用が
可能であるし、増粘剤としてのポリビニルアルコール、
セルロース系誘導体、ポリカルボン酸系樹脂、界面活性
剤等の併用も可能である。さらに所望によってはエポキ
シ樹脂、アミノ樹脂、ブロック化イソシアネート樹脂等
の樹脂の水性溶液または水性分散液を配合する事ができ
る。また、滑り性付与のために、無機又は有機の充填
剤、顔料等の微粒子を配合できる。かかる微粒子として
は、例えば酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸
バリウム、アスベスト、カーボンブラック、クレー、タ
ルク、水酸化アルミニウム等の無機フィラー、架橋アク
リル樹脂、ベンゾグアナミン、テフロン、エポキシ樹脂
等の有機フィラーを挙げることができる。さらに、ブチ
ルセロソルブ、ブチルカルビトール等の造膜助剤や、老
化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤等を添加しても一向に
差支えない。
配向結晶の完了していないポリエステルフイルム上に水
性塗布液を塗布する方法としては公知の塗工法が適用で
きる。例えばスプレーコート法、エアーナイフ法、リバ
ースコート法、キスコート法、グラビアコート法、マイ
ヤーバー法、ロールブラッシュ法等が適用できる。
第一層形成の水性塗布液を塗布したポリエステルフイル
ムは、続いて、乾燥、延伸、熱固定の処理を行って配向
結晶を完了せしめる。この処理の間に硬化した第一層が
形成される。
本発明において、前記第一層の上に設けた第二層、すな
わち制電層は帯電防止剤を含有する。帯電防止剤として
は特に限定されず種々の帯電防止剤が使用できる。大き
く分けると、イオン電導タイプのものと電子電導タイプ
のものになり、さらにイオン電導タイプのものはアニオ
ン系、カチオン系、両性イオン系、非イオン系のものに
分けられる。アニオン系帯電防止剤としては脂肪酸アミ
ン塩、アルキルホスフェート型、アルキルサルフェート
型、アルキルアリルサルフェート型等が例示でき、カチ
オン系帯電防止剤としてはアルキルアミンサルフェート
型、第四級アンモニウム塩型、第四級アンモニウム樹脂
型、ピリジウム塩、モルホリン誘導体等が例示でき、非
イオン系帯電防止剤としてはソルビタン型、エーテル
型、アミン型、アミド型、エタノールアミド型、脂肪酸
グリセリンエステル、アルキルポリエチレンイミン等が
例示でき、両性イオン系帯電防止剤としてはアルキルベ
タイン型、アルキルイミダゾリン誘導体、N−アルキ
ル、β−アラニン型等が例示できる。
電子導電タイプの帯電防止剤としては、カーボンブラッ
ク、アンチモンドープスズ等の金属微粒子分散体、TCNQ
−TTN錯体に代表される金属錯体等ラジカルのホッピン
グを利用したものが挙げられる。これらの帯電防止剤を
強固に固定するためのバインダー成分の併用も可能であ
る。
この制電層を設ける工程は、製膜終了後、すなわち延
伸、熱固定終了後に行うのが好ましい。また塗液は水系
であっても溶剤系であっても良い。制電層の塗設方法と
しては公知の塗工法が適用できる。例えばスプレーコー
ト法、エアーナイフ法、リバースコート法、キスコート
法、グラビアコート法、マイヤーバー法、ロールブラッ
シュ法等が適用できる。適用される塗液濃度は、コーテ
ィング方式により異なるが、一般には0.1〜50重量%で
ある。塗布量はwet量で1〜20g/m2である事が好まし
い。本発明において制電層(第二層)の膜厚は、dry膜
厚で0.001〜0/005μmである。この膜厚が0.001μmよ
りも薄いと制電性の優れたフイルムが得られない。また
膜厚が0.005μmを超えると、易接層(第一層)の接着
性能が発現しない。
本発明の制電易接着性フイルムは、紫外線硬化樹脂に代
表される各種印刷インキに対する印刷適性及び接着制と
りわけ剪断応力に対する接着性に優れる。それ故、通常
紫外線硬化型インキを用いた印刷を施す磁気カード(例
えばテレホンカード、プリペイドカード等)の基材とし
て特に有用である。そして、前記制電易接着性フイルム
に紫外線硬化型インキを用いた印刷層と、磁気層とを設
けた磁気カードは印刷層及び磁気層が優れた密着力で基
材フイルム上に形成されているという特徴を有する。印
刷層及び磁気層の形成は従来から知られ或いは用いられ
ている手段で行うことができる。
本発明の制電易接着性フイルムは他の被覆層(トップコ
ート層)に対しても優れた接着性を奏するから、例えば
研磨テープ、ケミカルマットフイルム、メンブレン、ジ
アゾ感光フイルム、ラベル、OHPフイルム等の一般工業
用途、更にはビデオテープ、オーディオテープ、コンピ
ュータテープ、フロッピーディスク等の磁気テープ、デ
ィスク用途の基材として有用である。また制電特性に優
れているため、静電気の発生がほとんど無く、フイルム
の加工工程における異物、塵埃等の付着を大巾に下げる
事が可能であり、加工工程の歩留りの向上をはかる事が
できる。さらに、加工後にも制電性能を維持できるた
め、実際の加工品の使用時の静電気トラブルをも解消で
きる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお明細
書中の種々の値は、下記の通りで測定したものである。
また、実施例中の「部」とあるのは、重量部を表わす。
(1)接着性 易接着第一層の上に、帯電防止第二層を付設したポリエ
ステルフイルムの上に紫外線硬化型印刷インキ(東洋イ
ンキ製FDO紅APN)をRIテスター(明製作所製)により印
刷した後、中圧水銀灯(80W/cm、一灯式;日本電池製)
UVキュア装置でキュアリングを行い、厚み4.5μmのUV
インキ層を形成する。
評価1):このUVインキ層の上に18mm巾のセロテープ
(ニチバン製)を貼付し、100m/minの高速で180゜逆剥
離を行い、その剥離状態を観察するとともに、その剥離
荷重(g/18mm)をもって接着性を表示する。
評価2):このUVインキ層の上に、カッターナイフでゴ
バン目の切れ込みを入れ、さらにセロテープを貼付し、
90゜正剥離を行い、その剥離状態を5段階で表示する
(良:5〜1:悪)。
評価3):このUVインキ層を爪で引っかき、その欠落の
程度を5段階で表示する(良:5〜1:悪)。
(2)帯電防止性 評価1):23℃×50%RHで該フイルムを24hrs放置後、振
動容量型電位差測定器TR−84M型(タケダ理研製)で測
定、その値でもって表示する。
評価2):23℃×50%RHの雰囲気下で該フイルムを24hrs
放置後、高圧電流コロナ放電式チョッパ型スタチックネ
オストメーター(穴戸商会製)を用いて該フイルムを帯
電させ、その減衰半減期(秒)をもって表示する。
実施例1〜3及び比較例1〜2 粒子径0.2μmのアナターゼ型酸化チタン10重量%及び
粒子径4μmのシリカ1重量%を含有し、25℃、オルソ
クロロフェノール中で測定したポリマーの固有粘度が0.
55のポリエチレンテレフタレートをTダイから押出し、
これを40℃に冷却したドラム上で静電印加しつつ冷却し
て厚さ2.4mmの未延伸フイルムをつくり、続いて90℃に
加熱して縦方向に3.0倍延伸し、次いでこの一軸延伸フ
イルムの上に下記第一層の組成の水性塗布液をキスコー
ト法で塗布した。
(第一層塗布液の組成) 第1表の第一層付設樹脂 90部 ノニオン系界面活性剤 10部 (日本油脂製ノニオンNS−208.5) この時のwet塗布量としては、2%×4g/m2であった。そ
の後、110℃で、3.2倍に横延伸し、続いて220℃で熱処
理して厚さ250μの二軸延伸(易接着)ポリエステルフ
イルムとし、さらに、スプレーコート法により、下記第
二層の組成の塗布液を付設した。
(第二層塗布液の組成) 第1表の第二層付設塗剤 100部 この時のwet塗布量は、0.1%×5g/m2であった。
以上により、厚さ250μmの二軸延伸(制電易接着)ポ
リエステルフイルムを得た。
このフイルムの性能を第2表に示す。
なお、比較例1は第二層塗布液の塗布を省略し、また比
較例2は第一層塗布液及び第二層塗布液の塗布を省略し
た例である。
比較例3 第二層の塗布液として実施例1の第二層付設塗布剤の固
形分濃度を0.1から0.5%に変更した塗布液を用いる以外
は実施例1と同様に行なった。
この時のwet塗布量は、0.5g×5g/m2であった。得られた
二軸延伸ポリエステルフイルムの接着性及び帯電防止性
を第3表に示す。
比較例4 第一層塗布液として、ウレタン樹脂90部の替わりに、ア
クリル樹脂(ニカゾール A−08、日本カーバイド製)
を9部、スルホン化ポリスチレン(ケミスタット SA−
9、三洋化成製)81部を用い、第二層塗布液の塗布を省
略した以外は実施例1と同様に行ない二軸延伸ポリエス
テルフイルムを得た。得られた二軸延伸ポリエステルフ
イルムの接着性及び帯電防止性を第3表に示す。
比較例5 アクリル樹脂(ニカゾール A−08、日本カーバイド
製)を63部、スルホン化ポリスチレン(ケミスタット
SA−9、三洋化成製)27部を用いた以外は比較例4と同
様に行ない二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。得ら
れた二軸延伸ポリエステルフイルムの接着性及び帯電防
止性を第3表に示す。
比較例6 アクリル樹脂(ニカゾール A−08、日本カーバイド
製)を85部、スルホン化ポリスチレン(ケミスタット
SA−9、三洋化成製)5部を用いた以外は比較例4と同
様に行ない二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。得ら
れた二軸延伸ポリエステルフイルムの接着性及び帯電防
止性を第3表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/80 5/84 Z 7303−5D (56)参考文献 特開 昭61−40197(JP,A) 特開 昭55−81153(JP,A) 特開 昭62−182062(JP,A) 特開 昭64−9242(JP,A) 実開 昭49−71564(JP,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルフイルムの少くとも片面にポ
    リエステル樹脂、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂か
    ら選ばれた少くとも一種の樹脂またはこれら樹脂の共重
    合体を含有する水性塗布液を塗布し、乾燥して厚みが0.
    01〜2μmの第一層を設け、さらにその上に帯電防止剤
    を含有する塗布液を塗布し、乾燥して厚みが0.001〜0.0
    05μmの第二層を設けてなる制電易接着性フイルム。
  2. 【請求項2】配向結晶の完了していないポリエステルフ
    イルムの少くとも片面にポリエステル樹脂、アクリル樹
    脂及びポリウレタン樹脂から選ばれた少くとも一種の樹
    脂またはこれら樹脂の共重合体を含有する水性塗布液を
    塗布し、次いで乾燥、延伸、熱固定の処理を行ってポリ
    エステルフイルムの配向結晶を完了せしめ、その後塗布
    層(第一層)の上に帯電防止剤を含有する塗布液を塗布
    し、乾燥せしめて請求項1記載の制電易接着性フイルム
    とすることを特徴とする制電易接着性フイルムの製造
    法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の制電易接着性フイルムに紫
    外線硬化型インキを用いた印刷層と、磁気層とを設けた
    磁気カード。
JP1266212A 1989-10-16 1989-10-16 制電易接着性フイルム、その製造法及びそれを用いた磁気カード Expired - Fee Related JPH07119102B2 (ja)

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