JPH0680475U - パチンコ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 球戻り防止部材の強度を高くして、戻り球が
当たったときや遊技盤の清掃時に球戻り防止部材の球戻
り防止機能が損なわれることを防止する。 【構成】 本考案のパチンコ機は、発射された遊技球を
案内する外側案内レール２１及び内側案内レール２２を
遊技盤１２の前面に設けると共に、内側案内レール２２
の先端部に球戻り防止部材２７を設けたものにおいて、
球戻り防止部材２７の球戻り防止板２９の先端部分２９
ｂを、発射された遊技球が当たる側の面が凹状となるよ
うに曲成して凹面部２９ｃを形成したものである。この
凹面部２９ｃによって、球戻り防止板２９の先端部分２
９ｂの強度が高くなり、球戻り防止板２９の先端部分２
９ｂが変形し難くなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、発射された遊技球が遊技球発射装置側へ逆戻りすることを防止する 球戻り防止部材を備えて成るパチンコ機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種のパチンコ機の一例を図７に示す。この図７において、遊技盤１の前面 には、遊技球発射装置から発射された遊技球２を案内する外側案内レール３及び 内側案内レール４が設けられている。この内側案内レール４の先端部には、球戻 り防止部材として弾性体からなる舌片５が配設されている。この舌片５は、平板 を逆「く」字状に折り曲げて構成されており、その先端部分を外側案内レール３ の内面に近接させるように配置されている。この構成の場合、発射された遊技球 ２が外側案内レール３に案内されて舌片５の先端部に当たると、舌片５が２点鎖 線で示すように変形して、遊技球２の通過が許容される。一方、遊技盤１の遊技 部内へ打ち出された遊技球が釘等に当たって舌片５側へ跳ね返って舌片５に当た った場合には、舌片５が変形して該舌片５の先端部と外側案内レール３の内面と の距離が小さくなるので、遊技球２が外側案内レール３及び内側案内レール４間 に戻って遊技球発射装置側へ逆戻りすることが防止される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来構成では、外力に対する舌片５の強度がそれほど高く ないので、遊技部から戻ってきた遊技球２（いわゆる戻り球）が舌片５に当たっ たときに、その衝撃力で舌片５が変形したり、或いは、遊技盤の盤面を清掃する ときに掃除具等が当たって舌片５が簡単に変形したりすることがあり、舌片５の 球戻り防止機能が損なわれ易いという問題点があった。

【０００４】 そこで、本考案の目的は、球戻り防止部材の強度を高くして、戻り球が当たっ たときや遊技盤の清掃時に、球戻り防止部材の球戻り防止機能が損なわれること を防止し得るパチンコ機を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のパチンコ機は、発射された遊技球を案内する外側案内レール及び内側 案内レールを遊技盤の前面に設けると共に、前記内側案内レールの先端部に弾性 板からなる球戻り防止部材を設けて構成されたパチンコ機において、前記球戻り 防止部材の先端部分を、前記発射された遊技球が当たる側の面が凹状となるよう に曲成したところに特徴を有する。

【０００６】

【作用】

上記手段によれば、球戻り防止部材の先端部分を、発射された遊技球が当たる 側の面が凹状となるように曲成したので、外力に対する球戻り防止部材の強度が 高くなる。これにより、戻り球が当たっても球戻り防止部材が変形し難くなると 共に、遊技盤の清掃時に掃除具等が当たっても球戻り防止部材が変形し難くなる ため、球戻り防止部材の球戻り防止機能が損なわれることを極力防止できるよう になる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例につき図１ないし図５を参照しながら説明する。まず 、パチンコ機の全体構成を示す図２において、機本体１１は、遊技盤１２が取付 けられる矩形開口部１３ａを有する前面枠１３に、遊技球発射装置１４、球供給 ユニット１５、ガラス扉１６等を組込んで構成されている。このうちの遊技球発 射装置１４は、前面枠１３の下部に設けられており、詳しくは図示しないが、球 供給ユニット１５からの遊技球を発射レール１７の打球位置に１個ずつ供給する 遊技球供給装置、モータ（図示しない）により駆動されて打球位置にある遊技球 を遊技盤１２の盤面に向けて打ち出す打球槌１８、モータの通断電及び打球槌の 打ち出し強さの調整を行うための操作ハンドル１９等から構成されている。

【０００８】 また、ガラス扉１６及び球供給ユニット１５は、前面枠１３の矩形開口部１３ ａを上下２段に開閉するように回動可能に設けられている。更に、球供給ユニッ ト１５の前面には、球受皿が配設されている。尚、前面枠１３の背面にはメイン セットが取付けられており、このメインセットには、入賞が発生したときに上記 球受皿に向けて賞球を排出する賞球排出機構や、パチンコ機の運転を制御する制 御装置等が配設されている。

【０００９】 さて、前記遊技盤１２は、矩形板状をなしており、その前面のうちのほぼ円形 の領域に遊技部２０を形成している。この遊技部２０の円形領域は、遊技盤１２ の前面に取付けられた外側案内レール２１及び内側案内レール２２により区画さ れており、該円形領域内に各種の入賞装置２３や多数の釘２４等が配設されてい る。上記外側案内レール２１及び内側案内レール２２は、細帯状の金属板（例え ばステンレス板）から構成されている。

【００１０】 また、外側案内レール２１は、遊技盤１２の下辺部中央左寄り部位から右上部 部位まで円弧状に延びて設けられている。これに対して、内側案内レール２２は 、遊技盤１２の右上部部位から左上部部位まで、外側案内レール２１の内側に位 置して円弧状に延びて設けられている。この場合、遊技盤１２の左側部では、外 側案内レール２１と内側案内レール２２との間隔は、遊技球が通過するのに十分 な大きさの間隔に設定されている。尚、遊技盤１２の前面のうちの遊技部２０の 外側には、ランプ等を有する飾りパネルが配設されている。

【００１１】 一方、遊技盤１２が機本体１１（前面枠１３）に取付けられた状態では、遊技 球発射装置１４の発射レール１７の上端部が外側案内レール２１の下端部にファ ール用樋２６を挟んで連続するように構成されている。この場合、遊技球発射装 置１４により打ち出された遊技球は、発射レール１７から外側案内レール２１を 通って遊技部２０の上部へ送り出されるようになっている。尚、打ち出し力が弱 くて遊技部２０まで到達しなかった遊技球は、ファール用樋２６から下部球受皿 へ戻るようになっている。

【００１２】 さて、内側案内レール２２の先端部には、球戻り防止部材２７が設けられてい る。この球戻り防止部材２７は、図１及び図３に示すように、プラスチック製の 取付基部２８と、この取付基部２８に固定された弾性板である例えばステンレス 板製の球戻り防止板２９とから構成されている。この場合、取付基部２８には、 断面ほぼＬ字状の嵌合溝２８ａが形成されており、この嵌合溝２８ａ内に球戻り 防止板２９の基端部２９ａが嵌合固定されている。そして、取付基部２８には、 ２個の取付孔２８ｂが形成されており、この取付孔２８ｂ内に釘３０を挿入して 該釘３０を遊技盤１２に打ち込むことにより、取付基部２８即ち球戻り防止部材 ２７が遊技盤１２に取付固定されている（図１参照）。

【００１３】 ここで、球戻り防止板２９の先端部分２９ｂは、全体として外側案内レール２ １側に近接する方向にほぼ円弧状に延びるように形成されていると共に、図４に も示すように、発射された遊技球が当たる側の面が凹状例えばほぼ部分円筒面状 の凹面となるように曲成されて凹面部２９ｃが形成されている。この場合、球戻 り防止板２９の全体の形状のイメージは、図５に示すように、自転車等のタイヤ ３１を切断面Ａ、Ｂで切断して成る切断部分３１ａの形状とほぼ同じである。ま た、球戻り防止板２９の先端部分２９ｂは、図１に示すように、外側案内レール ２１の内面にかなり近接する位置まで延びており、戻り球が外側案内レール２１ と内側案内レール２２との間に戻ることを確実に阻止できるように構成されてい る。

【００１４】 次に、上記構成の作用を説明する。球供給ユニット１５の球受皿内に遊技球を 収容した後、操作ハンドル１９を回動操作すると、遊技球発射装置１４により遊 技球が１個ずつ順次打ち出されて発射される。発射された遊技球は、発射レール １７から外側案内レール２１を通って球戻り防止部材２７の球戻り防止板２９の 先端部分２９ｂに当たる。このとき、球戻り防止板２９の先端部分２９ｂが遊技 球の飛び出し方向（図１中右方向）へ容易に変形可能になっているので、球戻り 防止板２９の先端部分２９ｂに当たった遊技球は、該先端部分２９ｂを変形させ て先端部分２９ｂと外側案内レール２１との間の隙間を広げてそこを通過して遊 技部２０内へ飛び出すようになる。この場合、球戻り防止板２９の先端部分２９ ｂの遊技球が当たる側の面が凹面部２９ｃとなっているので、この凹面部２９ｃ により遊技球が案内されることから、遊技球の飛び出し方向が一定になる（安定 する）。

【００１５】 さて、遊技球の打ち出し強さによっては、その遊技球が遊技部２０の釘２４等 に当たって飛び出し方向とは正反対の方向へ跳ね返ることがある。このような跳 ね返りがあると、跳ね返った遊技球（戻り球）は、飛び出し方向とは反対側から 球戻り防止板２９の先端部分２９ｂに当たるようになる。このとき、球戻り防止 板２９の先端部分２９ｂが飛び出し方向とは反対側へ変形しても、該先端部分２ ９ｂが外側案内レール２１に接触するだけであるから、遊技球（戻り球）が外側 案内レール２１と内側案内レール２２との間に戻ること（遊技球発射装置１４側 へ戻ること）を確実に防止できる。

【００１６】 そして、この場合、球戻り防止部材２９の先端部分２９ｂのうちの発射された 遊技球が当たる側の面を凹面部２９ｃとしたので、外力に対する球戻り防止板２ ９の強度が高くなる。この結果、戻り球が当たっても球戻り防止板２９の先端部 分２９ｂが変形し難くなると共に、遊技盤１２の清掃時に掃除具等が当たること があっても球戻り防止板２９の先端部分２９ｂが変形し難くなるため、球戻り防 止板２９即ち球戻り防止部材２７の球戻り防止機能が損なわれることを極力防止 できる。

【００１７】 図６は本考案の変形例を示すものであり、上記一実施例と異なるところを説明 する。この図６において、球戻り防止板２９に代わる球戻り防止板３２は、先端 部分３２ｂが屈曲部３２ｄで折り曲げられていると共に、発射された遊技球が当 たる側の面が凹状例えばほぼ部分円筒面状の凹面となるように曲成されて凹面部 ３２ｃが形成されている。これ以外の構成は、上記一実施例の構成と同じである 。従って、この変形例においても、上記一実施例とほぼ同一の作用効果を得るこ とができる。

【００１８】 尚、上記各実施例では、球戻り防止板２９、３２をステンレス製としたが、こ れに限られるものではなく、他の金属又はプラスチック製の板ばねから構成して も良い。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は以上の説明から明らかなように、球戻り防止部材の先端部分を、発射 された遊技球が当たる側の面が凹状となるように曲成したので、外力に対する球 戻り防止部材の強度が高くなり、戻り球が当たっても球戻り防止部材が変形し難 くなると共に、遊技盤の清掃時に掃除具等が当たっても球戻り防止部材が変形し 難くなって、球戻り防止部材の球戻り防止機能が損なわれることを極力防止でき 、しかも、遊技球の飛び出し方向を安定化し得るという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す球戻り防止部材周辺の
正面図

【図２】パチンコ機の正面図

【図３】球戻り防止部材の斜視図

【図４】球戻り防止板の側面図

【図５】球戻り防止板の形状を説明するための図

【図６】本考案の変形例を示す球戻り防止板の正面図

【図７】従来構成を示す図１相当図

【符号の説明】

１１は機本体、１２は遊技盤、１４は遊技球発射装置、
２０は遊技部、２１は外側案内レール、２２は内側案内
レール、２４は釘、２７は球戻り防止部材、２８は取付
基部、２９は球戻り防止板、２９ｂは先端部分、２９ｃ
は凹面部、３２は球戻り防止板を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発射された遊技球を案内する外側案内レ
   ール及び内側案内レールを遊技盤の前面に設けると共
   に、前記内側案内レールの先端部に弾性板からなる球戻
   り防止部材を設けて構成されたパチンコ機において、 前記球戻り防止部材の先端部分を、前記発射された遊技
   球が当たる側の面が凹状となるように曲成したことを特
   徴とするパチンコ機。