JPH0680113B2 - 芳香族ポリマ−の製法 - Google Patents

芳香族ポリマ−の製法

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JPH0680113B2
JPH0680113B2 JP59501652A JP50165284A JPH0680113B2 JP H0680113 B2 JPH0680113 B2 JP H0680113B2 JP 59501652 A JP59501652 A JP 59501652A JP 50165284 A JP50165284 A JP 50165284A JP H0680113 B2 JPH0680113 B2 JP H0680113B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G67/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing oxygen or oxygen and carbon, not provided for in groups C08G2/00 - C08G65/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/12Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/127Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule derived from carbon dioxide, carbonyl halide, carboxylic acids or their derivatives

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、ポリ(アリーレンケトン)の製法に関し、更
に詳しくは、求電子重合によるポリ(アリーレンケト
ン)の製法に関する。
ポリ(アリーレンケトン)、特に全パラ結合ポリ(アリ
ールエーテルケトン)は、多くの望ましい性質、例えば
高温安定性、機械的強度、通常の溶媒に対する耐性を有
する。ポリ(アリーレンエーテルケトン)製造には2つ
の異なった方法があり、文献に記載されている。第1の
方法は、アリールケトン結合が形成される求電子合成で
ある。第2の方法はアリールエーテル結合が形成される
求核合成である。本発明は、ポリ(アリーレンケト
ン)、特に全パラ結合ポリ(アリールエーテルケトン)
の改良された求電子合成法に関する。
そのような求電子合成において重合段階は、カルボン酸
または酸誘導基ならびに活性水素原子、即ち、求電子反
応条件下で置換可能な水素原子を持つ芳香族炭素を有す
る芳香族化合物からのアリールケトン基の形成を包含す
る。重合で用いられるモノマー系は、例えば(a)芳香
族炭素にカルボン酸または酸誘導基および活性水素原子
の両方を有する1つの芳香族化合物、例えば、p−フェ
ノキシベンゾイルクロライド;または(b)ジカルボン
酸または酸誘導体、および2つの活性水素原子を有する
芳香族化合物の2成分系、例えば1,4−ジフェノキシベ
ンゼンおよびテレフタロイルクロライドであってよい。
この種類の求電子重合は、フリーデル‐クラフツ重合と
よく呼ばれる。典型的には、そのような重合は、反応
体、触媒(例えば、無水三塩化アルミニウム)、溶媒
(例えば、メチレンクロライド、二硫化炭素、ニトロメ
タン、ニトロベンゼンまたはo−ジクロロベンゼン)を
含んで成る反応媒体中で実施される。反応体および生成
物のカルボニル基は三塩化アルミニウムと錯体を形成
し、よって三塩化アルミニウムを失活させるので、一般
に三塩化アルミニウムは反応媒体中のカルボニル基の各
当量当たり1当量より多い量で用いられる。他の無機ハ
ライド、例えば塩化第二鉄を触媒として用いてよい。
そのようなフリーデル‐クラフツ重合によって反応容器
から除去し精製するのが困難な取り扱いにくい反応生成
物が生成する。更に、望ましくない低分子量および/ま
たは熱不安定性であるポリマーが生成する傾向にある。
全パラ結合ポリ(アリーレンエーテルケトン)は、その
ようなフリーデル‐クラフツ条件下で製造するのが特に
困難である。この不満足な結果の原因となっているらし
い1つの要因は、パラ結合ポリマーが、このポリマーの
オルト、メタまたは混合異性体よりずっと結晶性であ
り、よってそのようなフリーデル‐クラフツ反応で典型
的に用いられる反応媒体に一般に更に不溶性であること
であると、文献に報告されている。よって低分子量状態
でのポリマーの尚早な沈殿が生じ易い。これらの不満足
な結果を導く他の要因は、ポリマー鎖の成長を妨害する
末端基のアルキル化または塩化アルミニウムとの錯体形
成による末端アリールオキシ基の失活である。更に、
(特に、活性芳香環のオルト位での)副反応によって、
高温(例えば、ポリマー溶融加工で要求されるような高
温)で架橋する可能性の高いおよび/または分岐したポ
リマーが生成する。比較的長時間および/または高温で
フリーデル‐フラフツ反応を行う場合、ポリマーのオル
ト置換が起こる可能性が高くなることは一般に知られて
いる。米国特許第3,065,205号(Bonner)、同第3,767,6
20号(Angelo et al)、同第3,516,966号(Berr)、
同第3,791,890号(Gander et al)、同第4,008,203号
(Jones)、ならびに英国特許第971,227および1,086,02
1号(Imperial Chemical Industries)には、フリー
デル‐クラフツ重合によりポリ(アリーレンケトン)の
製造が開示されており、扱い易い溶融安定なポリマー製
造の困難さが一般的に認められている。例えば、Gander
らは、ゲル化が生じる以前に反応混合物を特別に処理す
ることよる粒状ポリマーの製法を提案し、Angeloらは、
重合時に副反応によって生じポリマーの熱不安定性の原
因となる望ましくない末端基を減少させるためのポリマ
ー処理方法を提案している。
上記フリーデル‐クラフツ重合によってポリ(アリーレ
ンケトン)を製造する時に生じる不都合を解消するた
め、無水フッ化水素中で三フッ化ホウ素を用いることが
提案されている。例えば、米国特許第3,441,538号(Mar
ks)、同第3,442,857号(Thornton)、同第3,953,400号
(Dahl)および同第3,956,240号(Dahl et al)を参
照されたい。この一般的方法は、所望の熱安定性高分子
量ポリマーを工業的に製造するために用いられる。しか
し、三フッ化ホウ素およびフッ化水素の使用には、工業
的規模でこの方法を実際に行うのを困難にする特別な技
術および装置が必要である。
本発明者らは、工業的規模で用意に扱える反応媒体を用
いてポリ(アリーレンケトン)の熱安定性高分子量ポリ
マーを求電子合成によって製造する改良方法を見い出し
た。本発明の製法は、かなり短時間、かなり低温で反応
を実施することを可能にする高い反応速度を与える。更
に、高分子量ポリマーが得られるまでポリマーは、反応
媒体中に(例えば、溶液または反応性ゲル状態で)保た
れている。また更に、生成ポリマーは、要すれば芳香環
のオルト置換がポリマー主鎖にほとんどなく、本質的に
直線状である。本発明の製法はポリマーを溶液または扱
い易い状態で保つので、ポリマーの回収および精製は非
常に促進される。
図面の簡単な説明 第1図は、重合時に存在するルイス酸量のポリ(カルボ
ニル−p−フェニレンオキシ−p−フェニレン)のイン
ヘレント粘度への効果を示すグラフである。
発明の概要 本発明の製法によれば、以下に更に充分に説明する適切
なモノマー系のフリーデル‐クラフツ重合は、従来技術
において教唆のない選択された反応体割合および反応条
件下で反応することによって、または反応媒体へルイス
塩基の如き調節剤を添加することによって、またはこの
両方によってオルト置換、アルキル化および鎖の枝分か
れを抑制するようにかつ/あるいはポリマーを溶解また
は膨潤するように調節されている。
本発明によれば、ルイス酸、調節剤(即ち、ルイス塩
基)および所望により非プロトン性希釈剤の存在下、
(I)2つの活性水素原子を有する多環式芳香族コノモ
マーとホスゲンまたは芳香族二酸ジハライド、または
(II)酸ハライド基および活性水素原子の両方を有する
多環式芳香族コモノマーを重合することを含んで成り、
ポリマー主鎖のパラ結合した芳香族環のオルト置換から
生成する側基を実質的に有さない熱安定性線状ポリ(ア
リーレンエーテルケトン)が得られるように、各成分は
所定割合で存在し、および所定反応条件下で重合を行う
ポリ(アリーレンエーテルケトン)の製法が提供され
る。
本発明は、I)(i)ホスゲンまたは芳香族二酸ジハラ
イドと、 (ii)(a)H−Ar−O−Ar−H (b)H−(Ar−O)n−Ar−H [式中、nは2または3を表す。] (c)H−Ar−O−Ar−(CO−Ar−O−Ar)m−H [式中、mは1、2または3を表す。] または (d)H-(Ar-O)n-Ar-CO-Ar-(O-Ar)m-H [式中、mは1、2または3、nは2または3を表
す。] を含んで成る多環式芳香族コモノマー あるいは II)式: H‐Ar‐O‐[(Ar‐CO)p‐(Ar‐O)q‐(Ar‐CO)r]k‐Ar‐C
O‐Z [式中、Zはハロゲン、kは0、1または2、pは1ま
たは2、qは0、1または2、rは0、1または2を表
す。] で示される酸ハライド あるいは III)式: H−(Ar−O)n−Ar−Y [式中、nは2または3、YはCO−ZまたはCO−Ar−CO
−Z(ここでZはハロゲンを表す。)を表す。] で示される酸ハライド [上記式中、各Arは、ケトンカルボニルおよびエーテル
酸素基のない置換および非置換多環式芳香族残基、なら
びに置換または非置換フェニレンから独立的に選択され
る。] を含んで成るモノマー系を、 A)モノマー系中に存在するカルボニル基1当量当たり
1当量の量+ルイス塩基1当量当たり1当量の量+反応
混合物中の酸ハライド1当量当たり0.05〜0.3当量であ
る重合触媒として働くのに十分な量のルイス酸、 B)モノマー系に存在する酸ハライド基1当量当たり0
〜4当量の量のルイス塩基、ならびに C)全反応混合物重量に対して0〜93重量%の量の非プ
ロトン性希釈剤 を含んで成る反応媒体中で重合させることから成るポリ
(アリーレンエーテルケトン)の製法を提供する。
発明の詳細な説明 本発明の求電子重合においてポリ(アリーレンエーテル
ケトン)は適切なモノマー系から製造される。本発明の
製法によって生成するポリマーは一般式 [式中、各Arは、置換および非置換フェニレンならびに
置換および非置換多環式芳香族残基から独立的に選択さ
れる。] で示される繰り返し単位を有する。多環式芳香族残基な
る用語は、少なくとも2つの芳香環を有する芳香族残基
を表示するために用いられる。環は環縮合していてよ
く、直接結合または結合基によって結合していてよい。
あるモノマー、例えば、多環式芳香族コモノマー、酸ハ
ライドモノマーおよびある二酸ジハライドにおいて、芳
香環の少なくとも2つはエーテル酸素結合によって結合
している。芳香族残基において芳香環を結合する他の結
合基は、例えば、カルボニル、スルホン、スルフィド、
アミド、イミド、アゾ、アルキレンおよびパーフルオロ
アルキレンなどを包含する。
フェニレンおよび多環式芳香族残基は芳香環にいくつか
の置換基を有してよい。これら置換基は重合反応を目だ
つ程度に妨害または抑制してはならない。そのような許
容できる置換基は、例えば、フェニル、ハロゲン、ニト
ロ、シアノ、アルキル、2-アラルケニルおよびアルキニ
ルなどを包含する。
これらポリマーは、本発明に従って適切なモノマー系を
重合させることによって製造される。そのようなモノマ
ー系は、 I)(i)ホスゲンまたは芳香族二酸ジハライドと (ii)多環式芳香族コモノマー (a)H−Ar−O−Ar−H (b)H−(Ar−O)n−Ar−H [式中、nは2または3を表す。] (c)H−Ar−O−Ar−(CO−Ar−O−Ar)m−H [式中、mは1、2または3を表す。] または (d)H-(Ar-O)n-Ar-CO-Ar-(O-Ar)m-H [式中、mは1、2または3、nは2または3を表
す。] あるいは II)式: H‐Ar‐O‐[(Ar‐CO)p‐(Ar‐O)q‐(Ar‐CO)r]k‐Ar‐C
O‐Z [式中、Zはハロゲン、kは0、1または2、pは1ま
たは2、qは0、1または2、rは0、1または2を表
す。] で示される酸ハライド あるいは III)式: H−(Ar−O)n−Ar−Y [式中、nは2または3、YはCO−ZまたはCO−Ar−CO
−Z(ここでZはハロゲンである。)を表す。] で示される酸ハライド [上記式中、各Arは、ケトンカルボニルまたはエーテル
酸素基のない置換および非置換多環式芳香族残基ならび
に置換または非置換フェニレンから独立的に選択され
る。] を含んで成る。
用いる芳香族二酸ジハライドはジクロライドまたはジブ
マイドであることが好ましい。用い得る具体的な二酸ジ
ハライドは、例えば、 [式中、aは0〜4を表す] を包含する。
そのような二酸ジハライドとともに用い得る具体的な多
環式芳香族コモノマーは、 (a)H−Ar−O−Ar−H、例えば: (b)H−(Ar−O)n−Ar−H、例えば: (c)H-Ar-O-Ar-(CO-Ar-O-Ar)m-H、例えば: ならびに (d)H-(Ar-O)n-Ar-CO-Ar-(O-Ar)m-H、例えば: である。
モノマー系IIおよびIIIは酸ハライドを含んで成る。
(本明細書において、酸ハライドなる用語は一酸モノハ
ライドを表示する。)モノマー系IIにおいて、酸ハライ
ドは式 H‐Ar‐O‐[(Ar‐CO)p‐(Ar‐O)q‐(Ar‐CO)r]k‐Ar‐C
O‐Z で示される。
そのようなモノマーは、例えば、k=0の場合、 およびk=1の場合、 を包含する。
モノマー系IIIにおいて酸ハライドは式 H−(Ar−O)n−Ar−Y で示される。
このような酸ハライドの例は、 を包含する。
上記のように同条件を満足するモノマーの組合せを用い
得ることがわかる。例えば、化学量論的に精確であるな
らば、1種またはそれ以上の二酸ジハライドを1種また
はそれ以上の多環式芳香族コモノマーとともに用い得
る。更に、1種またはそれ以上の酸ハライドを有し得
る。加えて、用いる1種またはそれ以上のコモノマーが
少なくとも1つのエーテル酸素結合を有するならば、エ
ーテル結合を有さない付加的モノマーを用い得る。その
ようなコモノマーは、例えば: を包含し、I(ii)(a)、I(ii)(b)、I(ii)
(c)またはI(ii)(d)で規定されるような多環式
芳香族コモノマーに加えて用いられる場合、ホスゲンも
しくはあらゆる二酸ジハライドとともに、またはエーテ
ル含有二酸ジハライドとの唯一のコモノマーとして用い
得る。同様に、 は、エーテル含有多環式芳香族酸ハライドとのコモノマ
ーとして、またはIに規定されるモノマー系との付加的
コモノマーとして用い得る。
モノマー系は、 A)存在カルボニル基1当量当たり1当量の量+ルイス
塩基1当量当たり1当量の量+重合触媒として働くのに
充分な量であるルイス酸、 B)モノマー系に存在する酸ハライド基1当量当たり0
〜約4当量の量の量であるルイス塩基、および C)反応混合物重量に対して0〜約93重量%の量の非プ
ロトン希釈剤 を含んで成る反応媒体中で重合を行う。
本明細書において「ルイス酸」なる用語は、他の分子か
ら非共有電子対を受容できる物質を表示するために用い
られる。本発明において実際に使用できるルイス酸は、
例えば、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、五
塩化アンチモン、五フッ化アンチモン、三塩化インジウ
ム、三塩化ガリウム、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、
塩化亜鉛、塩化第二鉄、塩化スズ、四塩化チタンおよび
五塩化モリブデンである。ルイス酸として実質的に無水
の三塩化アルミニウムを用いることが好ましい。
本発明において実際に使用するルイス酸の量は、選択さ
れた特定のモノマーおよび反応媒体に依存して変化す
る。すべての場合、モノマー系に存在するカルボニル基
1当量当たり少なくとも約1当量の量+重合触媒として
働くのに十分な量(本明細書において触媒量と表示す
る。)であるルイス酸が使用される。一般に、添加され
る触媒量は、反応混合物中の酸ハライド1当量当たり約
0.05〜0.3当量である。ルイス酸の添加量は、以下に述
べるように反応条件およびモノマー性質に依存して要求
される。更に、他の塩基種(例えば、スルホン基)を有
するコモノマーを使用する場合、付加的ルイス酸が要求
される。前記のように、フリーデル‐クラフツ重合反応
は、所望の溶融加工可能な実質的に線状の高分子量ポリ
(アリーレンエーテルケトン)を得るためルイス酸量を
変えることを包含する反応条件を変えることによって、
または調節剤添加によって調節される。
本発明の好ましい態様において、重合反応は、就中、望
ましくない副反応、特に活性アリールオキシ基のオルト
置換を抑制する調節剤の添加によって調節される。副反
応の抑制によって、熱安定なポリマー、即ち、ある時
間、高温(例えば、ポリマー融点以上の温度)に付され
た場合に劣化または架橋しないポリマーが生成する。溶
融加工に適しているこの種のポリマーは、必要な加工時
間の間、加工温度に耐え得るべきである。典型的には、
ポリマーが、望ましくないゲル形成またはインヘレント
粘度の実質的変化なく、ポリマーの融点または軟化点よ
り約30℃までで高い温度に、少なくとも30分間、好まし
くは少なくとも60分間、最も好ましくは少なくとも90分
間の間耐え得ることが必要である。
好ましい重合用調節剤はルイス塩基である。本明細書に
おいて「ルイス塩基」なる用語は、ルイス酸へ非共有電
子対を供給し得る物質を表示するために用いられる。よ
って、ルイス塩基は、反応媒体中に用いられるルイス酸
と錯体を形成する。ルイス酸とジフェニルエーテルの会
合熱より大きい会合熱を有する1:1錯体を形成するルイ
ス塩基が好ましいことがわかっている。例えば、三塩化
アルミニウムがルイス酸である場合、用いるルイス塩基
は、少なくとよ約15kcal/モル、好ましくは少なくとも
約20kcal/モル、最も好ましくは約30kcal/モルの会合熱
を有する1:1錯体を形成すべきである。会合熱は、2成
分だけから成る1:1のルイス酸/ルイス塩基錯体から生
じるが、形成される実際の錯体は1:1錯体である必要が
ない。ルイス酸/ルイス塩基錯体の会合熱に関する説明
は、D.E.H.Jones et al,J.Chem Soc.(A),3132−3
135(1971)にみられる。使用されるルイス塩基はアシ
ル化、アルキル化またはアリール化剤であってはなら
ず、反応条件下でアシル化可能であってはならない。所
望なら、2種またはそれ以上のルイス塩基の混合物を用
いてよい。本発明の実際において調節剤として用いられ
るルイス塩基は、反応媒体へ加えられる付加的成分であ
る。これは、重合時にその場合で形成される塩基種を包
含しない。ルイス塩基を調節剤として用いる場合、ルイ
ス酸の付加的量は一般に、ルイス塩基1当量当たり約1
当量である。ルイス酸として塩化アルミニウムを用いる
場合、1当量は、AlCl3であると考えられる。
用い得る典型的なルイス塩基は、例えばアミド、アミ
ン、エステル、エーテル、ケトン、ニトリル、ニトロ化
合物、ホスフィン、ホスフィンオキシド、リンアミド、
スルフィド、スルホン、スルホアミド、スルホキシドお
よびハライド塩を含有する。
本発明において実際に用い得る特別な有機ルイス塩基の
例は、アセトン、ベンゾフェノン、シクロヘキサノン、
メチルアセテート、エチレンカーボネート、N−メチル
ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン、尿素、テトラメチル尿
素、N−アセチルモルホリン、ジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジフェニルスルホン、N,N
−ジメチルメタンスルホンアミド、ホスホリルクロライ
ド、フェニルホスホニルクロライド、ピリジン−N−オ
キシド、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチ
ルホスフィンオキシド、ニトロプロパン、ニトロベンゼ
ン、ベンゾニトリル、n−ブチロニトリル、メチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフィド、トリ
メチルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、イミダゾー
ル、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ベンズイミダ
ゾール、2,2′−ビピリジン、o−フェナントロリンお
よび4−ジメチルアミノピリジンなどである。共有結合
した有機化合物に加えて、適切なルイス塩基は、ルイス
酸と錯体を形成し得る無機塩、例えば、塩化物(例え
ば、トリメチルアンモニウムクロライド、テトラメチル
アンモニウムクロライド、塩化ナトリウムまたは塩化リ
チウム)、過酸素塩酸およびトルフルオロメタンスルホ
ネートなどを包含する。
本発明の反応媒体に好ましいルイス塩基は、N−メチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、テト
ラメチレンスルホン(スルホランとしても知られてい
る。)、n−ブチロニトリル、ジメチルスルフィド、イ
ミダゾール、アセトン、ベンゾフェノン、トリメチルア
ミン、トリメチルアミン塩酸塩、テトラメチルアンモニ
ウムクロライド、ピリジン−N−オキシド、1−エチル
ピリジニウムクロライド、塩化リチウム、臭化リチウ
ム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化カトリウ
ム、臭化カリウムおよびこれらの混合物である。
存在するルイス塩基の量は、モノマー系に存在する酸ハ
ライド基1当量当たり0〜約4当量でなければならな
い。所望なら、4当量を越える量を使用してよい。しか
し、通常、多量に加えても付加的な調節効果は得られな
い。よって、約4当量以下、一般に約2当量以下の量を
使用するのが好ましい。反応を調節するためルイス塩基
を用いる場合、存在する酸ハライド1当量当たり少なく
とも約0.01当量、好ましくは少なくとも約0.05当量、最
も好ましくは少なくとも約0.5当量のルイス塩基を用い
ねばならない。添加されるルイス塩基の特定量は、存在
モノマーの性質にある程度依存する。反応を調節するた
めルイス塩基を用いる場合、反応が行われる温度は約−
50〜+150℃である。特に、モノマー系が非常に反応性
のモノマーを含有する場合、低温、例えば約−50〜−10
℃で反応を開始させることが好ましい。重合が始まった
後、所望なら、例えば反応速度を増加させるため、温度
を上昇させてよい。約−30〜+25℃(室温)の温度で反
応を行うことが一般に好ましい。
ルイス塩基が反応を調節するためどのように働くかは明
確にはわかっていないが、次の要因の1つまたはそれ以
上が考えられる。ルイス酸/ルイス塩基錯体は、反応時
に形成するポリマー/ルイス酸錯体の溶媒として働くら
しく、よってポリマーを溶液または反応性ゲル状態に保
つ。更に反応混合物はより扱い易く、ポリマーの処理は
容易であり、精製時の触媒残渣の効果的除去は確実にで
きる。ルイス酸/ルイス塩基錯体の溶解性は、パラ結合
ポリ(アリーレンエーテルケトン)の製造に特に重要で
ある。上記のように、これらポリマーはこのポイマー種
の他のものに比べて非常に結晶性であり、それらのルイ
ス酸との錯体は、低分子量形状でおよび/または回収お
よび精製の非常に困難な特に扱いにくい塊で反応媒体か
ら沈澱する傾向にある。本発明のこの態様に従ってその
ようなポリマーを製造する場合、上記の特別な特性に加
えて、所望のポリマーをも溶解する錯体を形成するルイ
ス酸とルイス塩基の組み合わせを選択することが有利で
ある。このことは、錯体を製造し、要すれば希釈剤を加
え、次いでポリマーを加え、ポリマーが溶解するかを観
察することによって容易に決定される。
希釈剤(例えば、メチレンクロライドまたはジクロロエ
タン)を用いる場合、ルイス酸/ルイス塩基錯体は、有
効なルイス酸の希釈剤と競争することによってこれら希
釈剤がアルキル化剤として働く傾向を低下させ、よって
ポリマーのアルキル化を抑制すると考えられる。ポリマ
ーのパラ位でのアルキル化は反応をキャップするが、オ
ルト位でのアルキル化は、枝分かれまたは架橋の原因と
なるポリマー鎖での望ましくない反応位置を作り出す。
特にオルト置換を受け易い芳香環は、活性アリールオキ
シ基であると考えられる。明細書においてそのような基
は失活していないアリールオキシ基と表示する。「失活
していないアリールオキシ基」とは、分子中に失活させ
る基がないアリールオキシ基、またはカルボニルのよう
な失活させる基から少なくとも2つの芳香族残基(即
ち、上記Ar)を隔てて位置するアリールオキシ基を意味
する。逆に、「失活したアリールオキシ基」とは、1つ
の芳香環、環縮合した芳香環または直接結合で結合する
芳香環を含む芳香族基によって、失活させる基(通常、
カルボニル基)から分離されているアリールオキシ基で
ある。
所望ならば、非プロトン性希釈剤をも用いてよい。希釈
剤はルイス酸/ルイス塩基錯体および生成ポリマー/ル
イス酸錯体を溶解すべきことが有益である。希釈剤はフ
リーデル‐クラフツ重合に対してかなり不活性であるべ
きでもある。希釈剤は、その誘電率および溶解パラメー
タによって測定していくぶん極性であることが好まし
い。希釈剤の誘電率は24℃で、好ましくは少なくとも約
2.5、更に好ましくは約4.0〜25である。希釈剤のヒルデ
ブランド溶解性パラメーターは、好ましくは少なくとも
約7.2[cal/co31/2、更に好ましくは約9.2〜15[cal/
co31/2である。好ましい希釈剤は、例えば、メチレン
クロライド、二硫化炭素、o−ジクロロベンゼン、1,2,
4−トリクロロベンゼン、o−ジフルオロベンゼン、1,2
−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンおよ
びこれらの混合物を包含する。
希釈剤は、反応混合物総重量に対して0〜約93重量%の
量で用いる。この種類の重合において知られているよう
に、反応は、希釈剤が存在せずともうまく進む。ルイス
塩基を用いようが用いまいが本発明の製法においてこの
ことは真実である。以下に詳しく説明するように、モノ
マーと希釈剤の比が、所望生成物を生成するために重合
反応の調節に役だつことがわかった。典型的には希釈剤
は、反応混合物重量に対して少なくとも約10重量%、好
ましくは少なくとも約20重量%の量で用いる。
アルキル化またはアシル化希釈剤の使用によって上記の
ような望ましくない副反応が起こる。そのような溶媒を
使用する場合、本明細書で教示する技術による重合の調
節はそのようなアルキル化またはアリール化を抑制す
る。結果として、本質的に線状である溶融加工可能な熱
安定性ポリマーが得られる。
重合反応は、ルイス塩基を添加せずに適切な反応条件を
用いることによっても調節される。ルイス塩基の実質的
な不存在なる用語は、本明細書において調節剤としてル
イス塩基を添加しない反応混合物を表示するため用い
る。重合反応時にその場で少量のルイス塩基が生成して
よいが、そのような量は反応の調節に不適切である。必
要な反応条件は、使用するモノマーの反応性に依存す
る。2種類のモノマーを用いる必要がある(上記のよう
な失活していないアリールオキシ基を有するモノマーお
よび有さないモノマー)。モノマー系のいずれかのモノ
マーが失活していないアリールオキシ基を有する場合、
使用するルイス酸の量は、一般にある量を越えてはなら
ない。
本発明において実際に用い得るモノマー系は、存在する
アリールオキシ基の反応性を考慮して上記のように規定
した。所望生成物を製造するため重合が調節される条件
を、酸ハライド基の相対的活性によって必要となる場合
の別要件ととともに以下に述べる。
即ち、モノマー系は、I)(i)ホスゲンまたは芳香族
二酸ジハライドと、 (ii)(a)H−Ar−O−Ar−H (b)H−(Ar−O)n−Ar−H [式中、nは2または3を表す。] (c)H−Ar−O−Ar−(CO−Ar−O−Ar)m−H [式中、mは1、2または3を表す。] または (d)H-(Ar-O)n-Ar-CO-Ar-(O-Ar)m-H [式中、mは1、2または3、nは2または3を表
す。] を含んで成る多環式芳香族コモノマー あるいは II)式: H‐Ar‐O‐[(Ar‐CO)p‐(Ar‐O)q‐(Ar‐CO)r]k‐Ar‐C
O‐Z [式中、Zはハロゲン、kは0、1または2、pは1ま
たは2、qは0、1または2、rは0、1または2を表
す。] で示される酸ハライド あるいは III)式: H−(Ar−O)n−Ar−Y [式中、nは2または3、YはCO−ZまたはCO−Ar−CO
−Z(ここでZはハロゲンを表す。)を表す。] で示される酸ハライド [上記式中、各Arは、ケトンカルボニルおよびエーテル
酸素基のない置換および非置換多環式芳香族残基、なら
びに置換または非置換フェニレンから独立的に選択され
る。] である。
失活していないアリールオキシ基を有するモノマー系
は、コノモマーがI(ii)(a)、I(ii)(b)、I
(ii)(d)で規定されるIおよびIIIである。一般
に、この種類のモノマーを用いる場合、上記の存在カル
ボニル基1当量当たり1当量の量+重合触媒として働く
のに充分な量に加えて存在するルイス酸の量は、失活し
ていないアリールオキシ基1当量当たり0.8当量より少
ないべきである。もっと少ない量、例えば、存在する失
活していないアリールオキシ基1当量当たり約0.6当量
より少ない量、最も好ましくは約0.4当量より少ない量
を用いることが好ましい。しかし、ジフェニルエーテル
ジカルボニルジクロライドの如き多環式二酸ジハライド
の反応性に起因して、そのような二酸ジハライドをモノ
マー系に用いる場合、異なった量のルイス酸を使用する
ことが望ましい。モノマー系Iにおいて、I(ii)
(a)、I(ii)(b)およびI(II)(d)のコモノ
マーとともにそのような多環式二酸ジラハイドを用いる
場合、酸ハライド基1当量当たり約0.5当量までのルイ
ス酸を更に添加することが望ましい。更に添加する量
は、酸ハライド基1当量当たり約0.03〜0.5当量である
ことが好ましい。m−ベンゼンジカルボニルジクロライ
ドが充分に反応性であり、および生成物が反応媒体に充
分に溶解するので、高分子量ポリマーを得るためにルイ
ス酸の最大過剰量を限定する必要がないことを見い出し
た。しかし、反応性のより低い実質量のp−ベンゼンジ
カルボニルジクロライドを含むモノマー系から少なくと
も部分的に結晶性のポリマーを製造する場合、上記A)
で規定される量に加えてモノマー中の失活アリールオキ
シ基1当量当たり0.8当量までの過剰量のルイス酸を使
用することは有益である。ポリマーの結晶度は作動走査
熱量法またはX線回折のごとき標準的技術によって測定
できる。
モノマー系がI(ii)(a)、I(ii)(b)およびI
(ii)(d)で規定されるコモノマーを用いるモノマー
Iである場合、反応混合物のモノマー濃度は、反応混合
物総重量に対して少なくとも約7重量%、好ましくは少
なくとも約10重量%、最も好ましくは少なくとも約15重
量%である。
使用するモノマー系がモノマー系IIIである場合にも、
同様のモノマー濃度で反応することが望ましい。
第2の種類のモノマーは、失活していないアリールオキ
シ基を有さないモノマー系である。この種類のモノマー
は、コモノマーがI(ii)(c)で規定されるモノマー
系Iおよびモノマー系IIである。この種類のポリマーと
ともに、大過剰のルイス酸を用いることが好ましく、こ
の大過剰は希釈剤に対する特定モノマーのモル比(D)
に依存する。一般に、希釈剤に対するモノマーのモル比
がかなり高いこと、およびルイス酸がかなり大過剰であ
ることは好ましい。ルイス酸の過剰量(上記のカルボニ
ル基1当量当たり1当量の量+触媒量に加えて)は、酸
ハライド基1当量当たり少なくとも約0.6+(0.25×tan
h[50(0.1−D)])当量である。ルイス酸の過剰量
は、酸ハライド基1当量当たり好ましくは少なくとも約
0.8+(0.25×tanh[50(0.1−D)])、最も好ましく
は少なくとも約1.0+(0.25×tanh[50(0.1−D)])
当量である。希釈剤に対するモノマーのモル比が約0.15
より大きい場合、標準過剰量のルイス酸量は酸ハライド
基1当量当たり少なくとも約0.3当量である。
一般に、特定最小過剰の実質量のルイス酸を加えること
が好ましい。一般に、酸ハライド基1当量当たり少なく
とも約0.5当量、好ましくは少なくとも約1.0当量の付加
的ルイス酸を用いる。
実質的に線状の溶融加工可能な高分子量ポリ(アリーレ
ンエーテルケトン)を製造するのに必要である反応条件
は、従来技術で教唆されていず、かつフリーデル‐クラ
フツ化学で信じられていることに反する。従来、モノマ
ー系のカルボニル基1当量当たり約0.4当量過剰のルイ
ス酸をフリーデル‐クラフツ反応で通常用いる。本出願
人は、モノマー系に存在する全てのアリールオキシ基が
上記のようにアリールオキシ基によって失活している場
合、大過剰のルイス酸を使用しなければならないことを
見い出した。このことは第1図に示す。第1図は、以下
に述べるように、インヘレント粘度から決定したポリマ
ー分子量と、用いたルイス酸量との関係を示す。この種
の従来技術フリーデル‐クラフツ重合反応は、所望イン
ヘレント粘度のポリマー製造に必要であるよりずっと少
ないモノマーに対するルイス酸比を用い、または必要で
あるより少ない希釈剤に対するモノマーモル比を用いて
実施する。これは、第1図に説明されいる。第1図に、
ポリ(カルボニル−p−フェニレンオキシ−p−フェニ
レン)を製造する場合、塩化アルミニウムがモノマー1
当量当たり少なくとも2当量必要であることを示す。グ
ラフに示すように、従来技術は、低いインヘレント粘度
のポリマーを製造するようなモノマーに対する塩化アル
ミニウム比を用い、あるいはモノマー系に失活していな
いアリールオキシ基がある場合、反応混合物のかなり高
いモノマー濃度を維持するため、従来技術より少ない過
剰量のルイス酸添加することが必要である。上記のよう
に、これによって、副反応、特にポリマー鎖にあるパラ
結合した芳香環のオルト位における反応が抑制される。
従来のフリーデル‐クラフツ化学は、これらの結果を達
成するため、適当な過剰量のルイス酸およびより希薄な
反応混合物を使用することを教示する。本出願人は、ポ
リ(アリーレンエーテルケトン)の製造において必要で
ある正反対のことを見い出した。
上記のように、本発明の1つの重要な特長は、高分子量
のポリ(アリーレンケトン)が得られることである。
「高分子量」とは約0.6より大きいインヘレント粘度を
有することを意味する。本発明の製法によって製造され
るポリマーのインヘレント粘度は約0.6〜2.0であること
が好ましい。機械的性質、例えば引張強さおよび伸びが
劣るので、約0.6より小さいインヘレント粘度のポリマ
ーは一般に有用でない。約2.0より大きいインヘレント
粘度のポリマーは、溶融加工がたいへん困難であり、脆
い傾向にある。本明細書においてインヘレント粘度と
は、Sorenson et al,“Preparative Methods of P
olymer Chemistry"Interscience(1968),44頁の方法
に従って(ポリマー0.1gを農硫酸100mlに溶解し25℃
で)測定したインヘレント粘度を意味する。
所望ならば、ポリマーの分子量、分枝の程度およびゲル
化度は、例えば米国特許第4,247,682号(Dahl)に記載
されようなキャッピング剤の使用によって調節できる。
ポリマーの分子量は、上記のような2成分モノマー系を
用いる重合反応において1種類のモノマーを少し過剰に
用いることによっても調節できる。
キャッピング剤は、使用する場合、ポリマー鎖の少なく
とも1つの末端でポリマーをキャップするため重合反応
媒体へ加えられる。これは、ポリマーインヘレント粘度
で示されるように、ポリマー鎖の連続的成長を停止さ
せ、生成ポリマー分子量を調節する。キャッピング剤の
賢明な選択によって、選択された狭い分子量分布を有
し、重合時にゲル形成が少なく、ポリマー鎖の枝分かれ
が少ないポリマーが生成し、溶融安定性が増加する。ポ
リマー鎖の各末端をキャップするため、求核および求電
子キャッピング剤の両方を用いてよい。
好ましい求核キャッピング剤は4−クロロビフェニル、
4−フェノキシベンゾフェノン、4−(4−フェノキシ
フェノキシ)ベンゾフェノンおよびビフェニル4−ベン
ゼンスルホニルフェニルフェニルエーテルなどである。
典型的な求電子キャッピング剤は式 [式中、 はフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニ
ル、4−シアノフェニル、4−メチルフェニルまたは電
子吸引基で置換された他の芳香族基、Eはハロゲンまた
は他の脱離基を表す。] で示される化合物である。好ましい求電子キャッピング
剤はベンゾイルクロライドおよびベンゼンスルホニルク
ロライドなどを包含する。
上記のように、本発明の重要な要旨は、ポリマーが一様
な連続した重合を行える形で反応媒体中にあるように、
ルイス酸/ルイス塩基錯体がポリマーを溶解または溶媒
和するので、所望の高分子量が、調節された再現可能な
形で得られることである。ルイス酸はフリーデル‐クラ
フツ重合反応用触媒としても反応媒体中に存在する。生
成ポリマーは、ポリマーのカルボニル基と錯形成したル
イス酸を有する。多くの重合において、ルイス酸は、実
質的に全てのカルボニル基と錯形成する。この種類のポ
リマーにおいてよく知られているように、触媒残渣は除
去されるべきである。即ち、ルイス酸はポリマーから解
離され除去されるべきである。触媒残渣を除去する方法
は、米国特許第4,237,884号(Dahl)に記載されてい
る。
解離は、重合完了後、解離塩基で重合反応混合物を処理
することによって行われる。反応媒体へ塩基を、または
塩基へ反応媒体を加えることができる。解離塩基は、ポ
リマー鎖の塩基性基と少なくとも同程度にルイス酸に対
して塩基性であるべきである。そのような解離は、ポリ
マーを反応混合物から単利する前に行なうべきである。
用いる解離塩基の量は、反応混合物中の結合(錯形成)
するおよび結合しないルイス酸の総量の過剰量であるべ
きであり、好ましくはルイス酸の総量の2倍であるべき
である。用い得る典型的な解離塩基は、水、希塩酸、メ
タノール、エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ピリジン、ジ
メチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、トリメチルアミン、トリメチルアミン塩酸塩、ジメ
チルスルフィド、テトラメチレンスルホン、ベンゾフェ
ノン、テトラメチルアンモニウムクロライドおよびイソ
プロパノールなどを包含する。従来技術、例えば、ルイ
ス酸/ルイス塩基錯体およびルイス酸の溶剤となるまた
はそれと相溶するポリマーの非溶剤を加え;ポリマーの
非溶剤中へ反応媒体を噴霧し;過によってポリマーを
分離し;または反応媒体から揮発分を蒸発し、次いで適
切な溶剤で洗い、残存する塩基/触媒錯体を除去すると
いうことによって、解離したポリマーを分離できる。
反応混合物からポリマーを回収する際、所望ならば、ア
メリカ合衆国特許第4,665,151号に記載されている方法
によって反応混合物を液化できる。
以下に実施例を示し、種々のルイス酸、ルイス塩基、不
活性希釈剤およびモノマーを用いる本発明の製法を詳し
く説明する。尚、所望ならば、本発明の範囲内の他の反
応体および反応媒体を使用することができる。
実施例1 窒素ガス導入口、攪拌器および温度計付500ml丸底3フ
ラスコへ、1,4−ジフェノキシベンゼン13.2198g(0.050
4モル)、テレフタロイルクロライド10.1515g(0.0500
モル)、ベンゾイルクロライド0.1124g(0.0008モ
ル)、スルホラン27.04g(0.225モル)および無水メチ
レンクロライド150mlを仕込んだ。フラスコ内雰囲気を
窒素ガス置換し、窒素ガス気流下にした。フラスコおよ
びその内容物をドライアイス/アセトン浴で−40℃に冷
却した。冷却下、無水塩化アルミニウム49.7g(0.373モ
ル)を12分間で加え、反応物を攪拌下1.5〜2時間、約1
5℃で温めた。次いで、赤色の高粘度混合物を窒素ガス
雰囲気下、ガラス皿へ移し、20℃に温め、急速攪拌下の
メタノールへ少しずつ加えた(Waringブレンダー)。生
成する繊維状ポリマーを集め、メタノールで洗い、メタ
ノールに一晩浸した。次いで水にもう一晩浸し、メタノ
ールで洗い、真空乾燥(120〜160℃)した。無色の繊維
状ポリマー18.9gを得た。収率96.3%。
このポリマーのインヘレント粘度は、1.09(0.1%硫酸
溶液)であった。400℃で3分間圧縮成形すると、イン
ヘレント粘度が本質的に変化していない(1.10)ほとん
ど無色の可撓性スラブを得た。ASTM D−638−80に従
って測定した応力/歪分析によれば、ヤング率216,700p
si、破断点伸び80%、引張強度9,130psiであった。400
℃で押出した材料もインヘレント粘度の変化を示さなか
った(1.10)。
実施例2 J型熱電対が取り付けられた温度計、機械的攪拌器、窒
素ガス導入口付250ml3口丸底フラスコへ(五酸化リンを
用いて新しく蒸留した)メチレンクロライド30mlを仕込
んだ。フラスコ内雰囲気を窒素ガス置換し、窒素ガス気
流下にし、フラスコおよびその内容物をドライアイス/
アセトン浴で−27℃に冷却した。無水塩化アルミニウム
17.68g(132.6ミリモル)をGoochチューブを通して加え
た。この冷却溶液へ、(水素化カルシウムを用い減圧蒸
留した)N,N−ジメチルホルムアミド5.54g(DMF、75.8
ミリモル)のメチレンクロライド15ml溶液を少しずつ
(大きな発熱を制御しながら)加えた。冷却を続けなが
ら、1,4−ジフェノキシベンゼン6.6811g(25.5ミリモ
ル)、テレフタロイルクロライド5.1302g(25.3ミリモ
ル)およびベンゾイルクロライド0.571g(0.40ミリモ
ル)とメチレンクロライド25mlとの溶液を加えた。完全
に移すため添加用フラスコを付加的体積のメチレンクロ
ライド10mlで洗った。攪拌下、反応混合物を6.3時間、
室温で温めた。その間に反応混合物は、粘性のある橙赤
色懸濁液になった。反応混合物を氷浴で5〜6℃に冷却
し、反応をDMF50mlによって停止させた。この時、重合
混合物は非常に粘性の白色スラリーになっていた。ポリ
マーを過によって単離し、冷却(0℃)DMF100mlが入
っている1クオートガラスブレンダーに移し、室温にな
るまで高速で混合した。この操作を繰り返した。次い
で、ポリマーをDMF250ml(50℃、24時間)で2回、水30
0ml(室温、24時間)で1回および0.5M塩酸500ml(室
温、24時間)で1回温浸した。水で洗い真空乾燥し、イ
ンヘレント粘度1.2(0.1%硫酸溶液)のポリマー8.9gを
得た。収率90%。400℃で30分間プレスしたスラブのイ
ンヘレント粘度が微小に変化するという事実から溶融安
定性および加工可能性の良好さがわかる。
実施例3 エレフタロイルクロライド5.17g(25.2ミリモル)、1,4
−ジフエノキシベンゼン6.56g(25.0ミリモル)および
4−(4−フェノキシフェノキシ)ベンゾフェノン0.14
66(0.4ミリモル)を用い実施例2の製造を繰り返し
た。
生成ポリマーのインヘレント粘度は1.25であった。ポリ
マーを400℃で30分間プレスし、インヘレント粘度1.34
(2試料の平均)のスラブを得た。ポリマーを410℃で3
0分間プレスし、少量のゲルがあるインヘレント粘度1.7
1(3試料の平均)のスラブを得た。
実施例4 精製塩化アルミニウムを用い実施例2の製造を繰り返し
た。初めの温度は−15℃であり、反応混合物を8℃に温
めた。塩化アルミニウムは、反応媒体へ加える以前に、
塩化アルミニウム1500gと塩化ナトリウム100gとアルミ
ニウム粉5gの混合物を減圧蒸留し、次いで真空昇華する
ことによって精製した。
こうして得たポリマーのインヘレント粘度は1.17(2試
料の平均)であった。400℃または410℃で30分間プレス
したスラブのインヘレント粘度はそれぞれ115(4試料
の平均)および1.18(4試料の平均)であった。スラブ
にはゲルがみられなかった。
実施例5 窒素ガス置換した磁石式攪拌器付反応フラスコへメチレ
ンクロライド8mlを仕込み、氷浴で冷却した。n−ブチ
ロニトリル1.382g(0.020ミルモル)を加えた後、塩化
アルミニウム6.56g(0.050ミリモル)を加えた。多量の
発熱があるので、塩化アルミニウムをゆっくり加えた。
この添加が完了した後、p−フェノキシベンゾイルクロ
ライド2.33g(0.100ミリモル)を徐々に加えた。室温で
一晩(約16時間)重合を行った。ポリマー混合物をメタ
ノール約100ml中へ加え、ブレンダーにおいて高速で破
砕し、過し、メタノールで充分に洗い、ポリマーを回
収した。ポリマーを室温でメタノール約100mlによって
温浸した後、水で洗い真空乾燥(120〜160℃)した。生
成物はインヘレント粘度1.69の白色ポリマーであった。
このポリマーを400℃で3分間圧縮成形し、強靭な可撓
性の黄色透明スラブを得た。
実施例6 n−ブチロニトリルに代えて第1表に示すルイス塩基
(0.020ミリモル)を用いる以外は実施例5を繰り返し
た。結果を第1表に示す。
実施例7 メチレンクロライドに代えてo−ジクロロベンゼンを用
いる以外は実施例5を繰り返した。生成ポリマーは淡黄
色であり、インヘレント粘度1.12であった。400℃でプ
レスすると、強靭な可撓性の青みがかかった黄色スラブ
を得た。
実施例8 n−ブチロニトリルに代えてDMF、メチレンクロライド
に代えてo−ジフルオロベンゼンを用いる以外は実施例
5を繰り返した。生成ポリマーは淡黄色であり、インヘ
レント粘度1.18であった。プレスによって強靭な可撓性
の青みがかった黄色スラブを得た。
実施例9 n−ブチロニトリルに代えてDMF、メチレンクロライド
に代えて1,2,4−トリクロロベンゼンを用いる以外は実
施例5を繰り返した。生成ポリマーは白色であり、イン
ヘレント粘度1.50であった。プレスによって可撓性の淡
色スラブを得た。
実施例10 実施例5の製法によって、メチレンクロライド14ml、ト
リメチルアミン塩酸塩2.19g(0.023モル)および塩化ア
ルミニウム6.0g(0.045モル)の存在下、ジフェニルエ
ーテル1.7025g(0.010モル)をテレフタロイルクロライ
ド1.6242g(0.008モル)およびイソフタロイルクロライ
ド0.04058g(0.002モル)と重合させた。生成ポリマー
のインヘレント粘度は0.74であった。プレスによって可
撓の淡色スラブを得た。
実施例11 実施例5の製法によって、メチレンクロライド6ml、ト
リメチルアミン塩酸塩1.50g(0.016モル)および塩化ア
ルミニウム4.40g(0.033モル)中で、p−フェノキシ安
息香酸のN−スクシンイミド誘導体1.200g(0.004モ
ル)を重合した。生成ポリマーのインヘレント粘度は0.
95であり、プレスによって可撓性の黄褐色スラブを得
た。
実施例12 窒素ガス雰囲気の反応チューブ中、塩化リチウム0.84g
(0.0198モル)および塩化アルミニウム5.40g(0.0405
モル)の1,2−ジクロロエタン7.0ml懸濁液を40分間攪拌
した。次いでp−フェノキシベンゾイルクロライド2.20
g(0.00945モル)を加えた。約90分間室温で重合を続
け、高粘度溶液を得た。1,2−ジクロロエタンを加え反
応混合物を希釈した。Waringブレンダーにおいて反応混
合物を解離し、水/メタノールで洗い、一晩水中に生成
物を温浸し、メタノールで洗浄し、乾燥し、ポリマーを
回収した。生成物はインヘレント粘度1.58である無色透
明のポリマーであった。400℃で2分間圧縮し、強靭な
可撓性の青みがかかった黄色スラブを得た。
実施例13 攪拌器、温度系および窒素導入口付500ml 3つ口丸底
フラスコへN,N−ジメチルホルムアミド16.45g(0.2250
モル)および無水メチレンクロライド150mlを仕込ん
だ。フラスコ内を窒素ガス雰囲気下にした。フラスコお
よびその内容物をドライアイス/アセトンで−30℃に冷
却した。冷却下、無水塩化アルミニウム75.30g(0.5647
モル)、次いで4,4′−ジフェノキシベンゾフェノン18.
3940g(0.05020モル)、テレフタロイルクロライド10.1
510g(0.0500モル)およびベンゾイルクロライド0.0493
g(0.3500ミリモル)を加えた。完全に移すため、添加
用フラスコを無水メチレンクロライド50ml(合計)で洗
った。攪拌下、反応混合物を0℃で15分間、21℃で1.5
時間温めた。粘稠な反応混合物の一部を、急速攪拌され
ているメタノール(Waringブレンダー)に徐々に加え
た。繊維状生成ポリマーを集め、メタノールで洗い、真
空乾燥(120℃〜160℃)した。インヘレント粘度は1.28
(0.1%硫酸溶液)であった。粘稠な反応混合物の残部
を、急速攪拌されている10%塩酸(Waringブレンダー)
へ徐々に加えた。得た繊維状生成ポリマーを水で洗い、
次いでN,N−ジメチルアセトアミド中で15分間還流し、
水で洗い、真空乾燥(120〜160℃)した。生成物のイン
ヘレント粘度は1.37であった。400℃で20分間圧縮成形
したスラブは、インヘレント粘度1.40であり、溶融安定
性を示した。小型押出機によって400℃で押出すことに
よって、インヘレント粘度1.42の押出物である可撓性の
滑らかな淡黄褐色ストランドを得、加工性の高いことも
わかった。
実施例14 攪拌器、温度系および窒素導入口付50ml 3つ口丸底フ
ラスコへ三塩化アルミニウム6.29g(0.0472モル)、塩
化リチウム1.00g(0.0236モル)および1,2−ジクロロエ
タン17mlを仕込み、氷/アセトン浴で0℃に冷却した。
次いでジフェニルエーテル2.01g(0.0118モル)および
ホスゲン2.80g(0.0283モル)を加えた。氷/アセトン
浴を除き、反応混合物を室温(24℃)に温めた。反応混
合物を24℃で23時間攪拌した。粘稠な濃赤色透明の塊が
生成した。更にジフェニルエーテル0.060g(6×10-4
ル)を加え、反応混合物を2時間攪拌した。冷メタノー
ルへ反応塊を加え(Waringブレンダー)、過し、沈澱
物を一晩メタノールで洗い、次いで水に温浸した。混合
物を過し、メタノールで洗い、120℃で真空乾燥し
た。インヘレント粘度0.60(0.1%濃硫酸溶液)の灰色
がかった白色のポリマー2.15gを得た。収率92%。
400℃で圧縮成形し、強靭な可撓性の淡色スラブを得
た。スラブはアニールによって脆くなった。
実施例15 4,4′−ジフェノキシベンゾフェノン2.162g(0.0059モ
ル)、ホスゲン1.43g(0.0144モル)、塩化リチウム1.0
0g(0.0236モル)、三塩化アルミニウム6.24g(0.0468
モル)および1,2−ジクロロエタン8mlを用い、実施例15
の製造を繰り返した。かなり高含量のゲルを有する灰色
のかかった白色ポリマー2.2gを得た。収率94%。これ
は、400℃でプレスすると、可撓性黄色スラブを形成し
た。
実施例16 製法A 冷却攪拌下、無水塩化アルミニウム5.70g(0.043モル)
へN,N−ジメチルホルムアミド1.45g(DMF、0.020モル)
を一滴ずつ加えた。発熱が続いて起こり、熱くなった液
状物が、いくつかの懸濁した塩化アルミニウム粒子を溶
かした。窒素ガス雰囲気下、液状物を100〜110℃で5〜
10分間保った。冷却し、淡色液状物を得たが、これは明
らかに、まだ溶解していない塩化アルミニウムを含んで
いた。攪拌下、p−フェノキシベンゾイルクロライド3.
00g(0.013モル)を加えた。添付の表に従って全混合物
を加熱し、冷却し、メタノール中に沈澱させならびに水
およびメタノールで洗うという処理をし、乾燥した。
製法B 以下の量の化学物質を用いる以外は上記反応を繰り返し
た:DMF1.46g(0.02モル)、無水塩化アルミニウム5.32g
(0.040モル)およびp−フェノキシベンゾイルクロラ
イド1.60g(0.007モル)。重合混合物を加熱せずに、示
す時間室温で保った。
結果を第2表に示す。示されているインヘレント粘度
は、得られたポリマーのものであり、スラブのものでな
い。特に記載していない場合、スラブは400℃で3分間
プレスした。
実施例17 p−フェノキシベンゾフェノン0.6165g(0.00225モ
ル)、ベンゾイルクロライド0.3032g(0.00215モル)、
ジクロロエタン63.6gおよびp−フェノキシベンゾイル
クロライド116.2g(0.400モル)から原料溶液を調製
し、空気/非空気隔膜で栓をしたフラスコに室温で貯蔵
した。この原料溶液は、以下のスケールの約20の重合に
充分であった。この原料溶液から製造したポリマーは0.
6モル%で二重にキャップされていた(p−フェノキシ
ベンゾフェノン、調節キャッピング剤対p−フェノキシ
ベンゾイルクロライドの比から計算した。)。
反応器は、PTFE羽根付機械的攪拌器、50ml滴下ロート、
ガラス被覆された熱電対端子、および不活性ガス導入チ
ューブが取付けられた4つ口付蓋、および200ml重合釜
から成る反応器を組みたてた(使用直前までガラス容器
を100℃で乾燥した。)。全てのすりガラス接続をPTFE
シールで封止し、攪拌棒を真空グリースで封止した。窒
素またはアルゴンガスを流しながら、組たてた反応器を
ホットエアガンまたはブンゼンバーナーで乾燥した。試
薬添加による瞬時の中断を除いて、操作の間、不活性ガ
ス雰囲気下に保った。
反応器へ、順に無水塩化アルミニウム10.0g(0.075モ
ル、Witco#0099)、塩化リチウム1.59g(0.0375モル、
ACS試薬級)、および1,2−ジクロロエタン10.0gを仕込
んだ。ドライアイス/アセトン浴によって白色スラリー
を−15〜−25℃に冷却した。
冷却攪拌下、モノマー原料溶液を7分間で一滴ずつ加え
た。次いで、反応混合物を温度−15℃で1時間保ち、温
度を上昇させ0℃で23時間保った。モノマー添加後約2
〜3時間で、著しい粘度上昇が生じた。この時、攪拌は
極度に難しくなり、通常続けられなかった。
2つの処理法の1つによってポリマーを単離できた: (A)−40℃に冷却されているDMF100〜200mlが入った5
00ml Waringブレンダーへ反応混合物を移した。ブレン
ダーのスイッチを入れると濃橙色ゲルは解離した白色ポ
リマーに変化した。ポリマーを集し、DMF100mlで洗
い、DMF100ml(50℃、一晩)で温浸し、過し、水150m
l(60℃、各1時間)で2回温浸した。ポリマーは、
過後、真空炉中165℃で一晩乾燥した。
(B)室温において2%塩酸200mlが入った500ml Wari
ngブレンダーへ反応混合物を移した。ブレンダーのスイ
ッチを入れると濃橙色ゲルは、解離した白色ポリマーに
変化した。ポリマーを集し、2%塩酸200mlで洗い、
メタノール200ml(一晩、40℃)で1回および熱2%塩
酸200mlで2回(各1時間)温浸した。過後、ポリマ
ーを脱イオン水500mlで洗い、真空炉中165℃で一晩乾燥
した。
インヘレント粘度1.1〜1.2dl/gのふわふわした白色ポリ
マーを得た。インヘレント粘度は400℃で30分間おいて
も0.10dl/gを越えて変化しなかった。
実施例18 本実施例は、ルイス塩基(ここでは塩化リチウム)存在
下での重合における望ましくない副反応の抑制を示す。
以下を除いて実施例17、処理法Bを用い、2つの重合を
実施した:(1)キャップ程度は0.45モル%であり、
(2)時間/温度は1時間/0℃であり、次いで室温で反
応し、(3)反応の1つは塩化リチウムなしで実施し
た。第3表に示されている時間で取り出したアリコート
を処理し、分析した。
塩化リチウムとの反応は予想どおりキャップに感応し、
約15時間後に安定な分子量のポリマーが生成した。一
方、塩化リチウムのない反応は、キャップに感応せず、
分子量が増加し続け、実質的な副反応が生じた。塩化リ
チウムがある反応から生成したポリマーは、より熱安定
であった。
実施例19 (1)p−フェノキシベンゾフェノン(0.45モル%)が
唯一のキャッピング剤であり、(2)示された添加率に
なるように1,2−ジクロロエタンの量を調製するという
ことを除いて、実施例17、処理法Aを繰り返した。「添
加率」とは、反応混合物中のモノマー、キャッピング
剤、ルイス酸、ルイス塩基および溶媒の総量(g)に対
するポリマーの理論収量(g)の割合の100倍を表す。
ポリマーのインヘレント粘度へのモノマー濃度の効果を
表す結果を第4表に示す。
実施例20 塩化リチウムを用いず、p−フェノキシベンゾフェノン
(0.45モル%)を唯一のキャッピング剤として用いる以
外は、実施例17、処理法Bを繰り返し、p−フェノキシ
ベンゾイルクロライドを重合させた。ポリマーのインヘ
レント粘度への塩化アルミニウム量の影響を表す結果を
第5表に示す。
比較として、塩化アルミニウム:塩化リチウム:p−フェ
ノキシベンゾイルクロライドのモル比3.0:1.5:1.0で重
合すると、インヘレント粘度1.15であった。
実施例21 磁石式攪拌器および窒素ガス導入口付反応フラスコへメ
チレンクロライド8mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド
1.45g(20ミリモル)を仕込んだ。冷却下、無水臭化ア
ルミニウム13.33g(50ミリモル)を徐々に加え(発熱が
続く)、次いでp−フェノキシベンゾイルクロライド2.
33g(10ミリモル)を加えた。室温で一晩重合した。メ
タノール中に沈澱させ、連続的にメタノールおよび水で
室温において一晩洗い、ポリマーを単離した。
ポリマーは、インヘレント粘度1.03の白色粉末であっ
た。400℃で5分間プレスしたスラブは透明かつ可撓性
であった。
実施例22 (1)反応をキャップせず、(2)逆に、モノマーの1,
2−ジクロロエタン懸濁液へ塩化アルミニウムを加え、
(3)塩化リチウムを用いる場合、反応混合物中のカル
ボニル基1当量当たり2.0当量の量の塩化リチウムを用
い、(4)カルボニル基および塩化リチウムの総当量に
対して10当量%過剰に塩化アルニミウムを用いるという
こと以外は、実施例17、処理法Aに従って、塩化リチウ
ムを用いる場合と用いない場合について4,4′−ジフェ
ノキシベンゾフェノンをテレフタロイルクロライドと重
合した。
塩化リチウムを用いる場合にインヘレント粘度5.2のポ
リマー、塩化リチウムを用いない場合にインヘレント粘
度4.2のポリマーを得た。両方のポリマーは少しゲルを
含んでいた。
実施例23 本実施例は、ルイス塩基の存在下、I(ii)(a)、I
(ii)(b)またはI(ii)(c)に規定されるような
コモノマーとテレフタロイルクロライドを重合する利点
を示す。
(1)「添加率」が約12%であり、(2)0.8モル%過
剰の1,4−ジフェノキシベンゼンおよび0.16モル%のベ
ンゾイルクロライドを用いて重合をキャップし、(3)
塩化リチウムを添加する場合、酸ハライド基1当量当た
り1当量の塩化リチウムを用い、(4)酸ハライドおよ
び塩化リチウム当量合計に対する塩化アルミニウム過剰
当量%を10%とするということ以外は、実施例17、処方
法Aに従って、塩化リチウムを用いる場合と用いない場
合についてテレフタロイルクロライドを1,4−ジフェノ
キシベンゼンと重合した。
塩化リチウムがある場合の反応は均一であり、インヘレ
ント粘度0.91のポリマーを得た。しかし、塩化リチウム
がない場合の反応は不均一であり、インヘレント粘度0.
60のポリマーを得た。
特定の態様を例示し、本発明の芳香族ポリマーの製法を
説明した。上記特定の態様は本来、例示のためであり、
本発明はそのような態様に限定されない。本発明の最も
広い要旨は、反応媒体が、遊離ルイス酸、ルイス酸成分
とルイス塩基成分との錯体、および要すれば非プロトン
性希釈剤を含んで成る求電子重合反応に存する。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)(i)ホスゲンまたは芳香族二酸ジ
    ハライドと、 (ii)(a)H−Ar−O−Ar−H (b)H−(Ar−O)n−Ar−H [式中、nは2または3を表す。] (c)H−Ar−O−Ar−(CO−Ar−O−Ar)m−H [式中、mは1、2または3を表す。] または (d)H-(Ar-O)n-Ar-CO-Ar-(O-Ar)m-H [式中、mは1、2または3、nは2または3を表
    す。] を含んで成る多環式芳香族コモノマー あるいは (II)式: H‐Ar‐O‐[(Ar‐CO)p‐(Ar‐O)q‐(Ar‐CO)r]k‐Ar‐C
    O‐Z [式中、Zはハロゲン、kは0、1または2、pは1ま
    たは2、qは0、1または2、rは0、1または2を表
    す。] で示される酸ハライド あるいは (III)式: H−(Ar−O)n−Ar−Y [式中、nは2または3、YはCO−ZまたはCO−Ar−CO
    −Z(ここでZはハロゲンを表す。)を表す。] で示される酸ハライド [上記式中、各Arは、ケトンカルボニルおよびエーテル
    酸素基のない置換および非置換多環式芳香族残基、なら
    びに置換または非置換フェニレンから独立的に選択され
    る。] を含んで成るモノマー系を、 (A)モノマー系中に存在するカルボニル基1当量当た
    り1当量の量+以下の(B)で規定するルイス塩基1当
    量当たり1当量の量+反応混合物中の酸ハライド1当量
    当たり0.05〜0.3当量である重合触媒として働くのに十
    分な量のルイス酸、 (B)モノマー系に存在する酸ハライド基1当量当たり
    0.01〜4当量の量のルイス塩基、ならびに (C)全反応混合物重量に対して0〜93重量%の量の非
    プロトン性希釈剤 を含んで成る反応媒体中で重合させることから成るポリ
    (アリーレンエーテルケトン)の製法。
  2. 【請求項2】モノマー系はp−フェノキシベンゾイルク
    ロライドを含んで成る請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】モノマー系は1,4−ジフェノキシベンゼン
    およびホスゲンまたはテレフタロイルクロライドを含ん
    で成る請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】モノマー系は4,4′−ジフェノキシベンゾ
    フェノンおよびホスゲンまたはテレフタロイルクロライ
    ドを含んで成る請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】モノマー系はジフェニルエーテルおよびホ
    スゲンまたはテレフタロイルクロライドを含んで成る請
    求の範囲第1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】ルイス酸は三塩化アルミニウムである請求
    の範囲第1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】ルイス塩基は、アミド、アミン、エステ
    ル、エーテル、チオエーテル、ケトン、ニトリル、ニト
    ロ化合物、ホスフィン、ホスフィンオキシド、リンアミ
    ド、スルフィド、スルホン、スルホンアミド、スルホキ
    シドおよびハライド塩から成る群から選択された請求の
    範囲第1〜6項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】ルイス塩基は、アセトン、ベンゾフェノ
    ン、シクロヘキサノン、メチルアセテート、エチレンカ
    ーボネート、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、
    N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、
    尿素、テトラメチル尿素、N−アセチルモルホリン、ジ
    メチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、N,N−ジメ
    チルメタンスルホンアミド、ホスホリルクロライド、フ
    ェニルホスホニルクロライド、ピリジン−N−オキシ
    ド、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホ
    スフィンオキシド、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、
    ベンゾニトリル、n−ブチロニトリル、メチルエーテ
    ル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフィド、トリメ
    チルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジア
    ミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、イミダゾール、
    ピリジン、キノリン、イソキノリン、ベンズイミダゾー
    ル、2,2′−ビピリジン、o−フェナントロリンおよび
    4−ジメチルアミノピリジンから成る群から選択された
    請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】ルイス塩基は、N−メチルホルムアミド、
    N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
    ド、1−メチル−2−ピロリドン、テトラメチレンスル
    ホン、n−ブチロニトリル、ジメチルスルフィド、イミ
    ダゾール、アセトン、ベンゾフェノン、トリメチルアミ
    ン、トリメチルアミン塩酸塩、テトラメチルアンモニウ
    ムクロライド、ピリジン−N−オキシド、1−エチルピ
    リジニウムクロライド、リチウムクロライド、リチウム
    ブロマイド、塩化ナトリウム、臭化ナトリウムおよびこ
    れらの混合物から成る群から選択された請求の範囲第1
    〜6項のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】誘電率が24℃で少なくとも2.5である非
    プロトン性希釈剤の存在下で重合を行う請求の範囲第1
    〜6項のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】非プロトン性希釈剤の誘電率は24℃で4.
    0〜25である請求の範囲第10項に記載の方法。
  12. 【請求項12】メチレンクロライド、二硫化炭素、o−
    ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、o−
    ジフルオロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−
    テトラクロロエタンおよびこれら混合物から成る群から
    選択された非プロトン性希釈剤の存在下で重合を行う請
    求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の方法。
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