JPH0680021B2 - 重合禁止剤の供給方法 - Google Patents

重合禁止剤の供給方法

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JPH0680021B2
JPH0680021B2 JP7148685A JP7148685A JPH0680021B2 JP H0680021 B2 JPH0680021 B2 JP H0680021B2 JP 7148685 A JP7148685 A JP 7148685A JP 7148685 A JP7148685 A JP 7148685A JP H0680021 B2 JPH0680021 B2 JP H0680021B2
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英之 高橋
真 武田
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和義 松山
三樹生 森
昇一 森
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスチレンの重合を防止する重合禁止剤の供給方
法に関するものである。
〔従来技術〕
スチレンは、ポリスチレン、合成ゴム、ABS樹脂等の原
料として工業的に非常に有用な化合物であり、通常エチ
ルベンゼンの脱水素反応により得られている。
反応生成物は、主としてスチレンとエチルベンゼンの混
合物であるので、工業的用途に供する為には、これらの
混合物を分離し高純度スチレンを得る必要があり、一般
的には蒸留により精製分離が行なわれている。スチレ
ン、置換スチレン、ジビニルベンゼンの様なスチレン類
は、重合しやすい性質を有するので、この蒸留は、通常
重合禁止剤の存在下に行なわれる。
重合禁止剤としては、古くから種々検討されているが、
例えば、硫黄を用いた場合、含硫黄蒸留残渣の燃焼時に
環境汚染の問題が生じる。また、4−t−ブチルカテコ
ールや2,4−ジニトロフエノールなどは、蒸留温度にお
いて、禁止能が必らずしも十分ではない。
ニトロソ化合物特に、p−ニトロソフエノール,2−メチ
ル−4−ニトロソフエノール、2,3,5−トリメチル−4
−ニトロソフエノール等のニトロソフエノール類は禁止
能が高く優れた重合禁止剤であるが、スチレン等の芳香
族化合物に対する溶解度が小さいという欠点を有してい
る。
蒸留塔内での重合防止の為には、重合禁止剤は禁止能が
高いことのほかに溶解性が良好でなければならない。溶
解性が良いことは重合禁止剤の活性発現に大きく寄与す
るほかに、スチレンあるいはエチルベンゼンなどに溶解
させて一定量を連続的にしかも円滑に供給することがで
きるからである。
従つて、ニトロソフエノール類の溶解性を改良して、一
定量を連続的に供給する方法が強く望まれている。
連続的に重合禁止剤を供給する方法として特開昭56−30
409号公報において、これらニトロソフエノール類を100
℃以下の沸点を有するアルコール類、ケトン類またはア
ルデヒド類で溶解する方法が示されているが、この方法
では低沸点溶媒は反応生成物中に含まれる水分と共に蒸
留系から排出されることがあり、排水中の有機物の負荷
が上る為、これらの有機物の回収処理が必要であつた。
又、製品回収塔へ直接この溶液を供給することは、溶媒
がスチレンより低沸点である為、製品中にこれらの溶媒
が含まれてしまい実際上不可能であつた。
〔問題点を解決する具体的手段〕
本発明は、p−ニトロソフエノール、2−メチル−p−
ニトロソフエノール、3−メチル−p−ニトロソフエノ
ール、2,3,5−トリメチル−p−ニトロソフエノールな
どのニトロソフエノール類を溶媒に溶解して供給するこ
とにより、上記問題点に解決を与えるものである。
即ち、本発明は、スチレン類を反応生成物から分離精製
する蒸留工程において重合禁止剤として、ニトロソフエ
ノール類を用いる際、該ニトロソフエノール類を、25℃
で液状であり、かつ、170℃以上の沸点を有するアルコ
ール類、エーテル類、ケトン類、エステル類及びアミン
類からなる群より選ばれた1種以上の溶媒に溶解して反
応生成物に供給することを特徴とする重合禁止剤の供給
方法である。
本発明方法によれば、溶媒はヘビーエンド中に含まれて
くる為、全て燃料とすることが容易となり、効果的に処
理することができる。また、本発明方法によればニトロ
ソフエノール類の一定量をその禁止能を低下させること
なく、連続的に供給することができ、粉末で供給する場
合に生じがちなフイーダーのつまりを生ずることもなく
安定に分離される反応生成物中に供給できる。
(溶媒) 本発明に用いる溶媒としては、常温、常圧で液状であ
り、かつ、沸点が170℃以上のアルコール類、エーテル
類、ケトン類、エステル類及びアミン類などが用いられ
る。
具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ドデシルアルコール等のアルコール類;ジエチレングリ
コールジエチルエーテル等のエーテル類;アセトフエノ
ン、ベンゾフエノン等のケトン類;エチレングリコール
ジアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類及び
エタノールアミン等のアミン類である これらの溶媒はニトロソフエノール類の溶解性が良い点
の他に、蒸留によりエチルベンゼン、スチレンなどと容
易に分離できる。即ち、沸点が170℃未満の溶媒ではエ
チルベンゼン、スチレン等との分離精製が困難になる。
又、常温、常圧で固体ではニトロソフエノール類を溶解
するのに加熱する必要があり好ましくない。
これらの溶解性のよい、170℃以上の沸点を有する溶媒
は、蒸留塔内においてニトロソフエノール類とスチレン
等との副反応生成物の濃度の高くなるようなところで、
場合によつてはこの副反応生成物の溶解度が不足し、反
応生成物の析出物が認められることもあるが、これらの
副反応生成物に対してもこれらの溶媒は溶解性を有する
為、副反応生成物の析出もなくなるという効果を有して
いる。
更には、各蒸留塔へ直接にニトロソフエノール類を供給
することは、従来、溶解度が小さすぎる為に不可能であ
つたが、本発明の溶媒を用いることにより容易にこれら
の蒸留塔にニトロソフエノール類を供給することが可能
となり、各蒸留塔で必要とする最適濃度に容易にコント
ロールすることが可能となつた。
この効果は、プラントの連続運転管理上極めて重要なこ
とである。
重合禁止剤であるニトロソフエノール類は、上記溶媒に
5重量%以上、好ましくは10〜30重量%の濃度で用いら
れる。
この様にして供給されたニトロソフエノール類は、通
常、蒸留塔内で90〜120℃の温度下、反応生成物のスチ
レン等の重合性モノマーに対し10〜10wt ppm程度の濃度
で、その重合禁止剤としての効果を発揮する。
次に実施例により本発明を説明するが、本願発明は以下
の実施例により特に限定されるものではない。
参考例1 p−ニトロソフエノールのエチルベンゼンへの溶解度は
下記の通りであつた。
参考例2 p−ニトロソフエノールを30℃で下記の各溶媒に溶解し
た時の溶解度は次の通りであつた。
参考例3 100mlの三つ口丸底フラスコ内に、精製スチレンモノマ
ー(SM)60ml及びトリエチレングリコールに溶解してあ
るp−ニトロソフエノール溶液(5wt%)をp−ニトロ
ソフエノールが100wt ppmとなる様に加え、110℃に昇温
して重合率を測定したところ、1時間後の重合率は0.1w
t%、2時間後の重合率は0.24wt%であつた。
なお、重合率の測定は、ゲルパーミエーシヨンクロマト
グラフ(GPC)によつて検量線法により行つた。
実施例1 スチレンプラント脱水素反応器からの下記成分のスチレ
ン含有反応生成液に、トリエチレングリコールに溶解し
てあるp−ニトロソフエノール溶液(5wt%)をp−ニ
トロソフエノールが200wt ppm/スチレンとなる様に供給
した。
これを三塔の蒸留塔を使用して、まずベンゼン、トルエ
ン留分とエチルベンゼン、スチレン留分とに分け、次に
エチルベンゼンとスチレンを分離し、最後にスチレンを
塔頂から留出させた。
スチレンの回収率は98.3重量%であつた。
蒸留条件は下記に示す通りであつた。
反応生成物液組成(ガスクロマトグラフイー) 蒸留条件 蒸留塔内径 3cm 反応生成液の供給量 500ml/時間 塔底温度 107℃ 尚、この際のp−ニトロソフエノールは、溶液でスムー
ズに供給された。
又、ベンゼン、トルエン留分とエチルベンゼン、スチレ
ン留分の分離塔の塔頂からは、反応生成液中に含まれて
いた水分が回収されたがこの中には溶媒であるトリエチ
レングリコールは検出されなかつた。
比較例1 実施例1と同じ実験を溶媒をメタノールにかえて行なつ
た。ベンゼン、トルエン留分の分離塔から回収された水
中にはメタノールが供給量の約90wt%程度含まれてい
た。
実施例2 トリエチレングリコールに代えて次表に示す溶媒を用い
る他は実施例1と同様に操作して同様に示す割合でスチ
レンを回収した。
尚、ベンゼン、トルエン留分の分離回収塔から回収され
た水中には溶媒は含まれていなかつた。
実施例3 禁止剤をp−ニトロソフエノールにかえて、2−メチル
−4−ニトロソフエノールを使用した以外は実施例1と
同様に実験を行なつたところ、実施例1と同様の結果が
得られた。
実施例4 禁止剤をp−ニトロソフエノールにかえて、2,3,5−ト
リメチル−4−ニトロソフエノールを使用した以外は実
施例1と同様に実験を行なつたところ、実施例1と同様
の結果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松山 和義 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社製造部内 (72)発明者 森 三樹生 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社製造部内 (72)発明者 森 昇一 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社製造部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン類を反応生成物から分離精製する
    蒸留工程において、重合禁止剤としてニトロソフエノー
    ル類を用いる際、該ニトロソフエノール類を、25℃で液
    状であり、かつ、170℃以上の沸点を有するアルコール
    類、エーテル類、ケトン類、エステル類及びアミン類か
    らなる群より選ばれた1種以上の溶媒に溶解して反応生
    成物に供給することを特徴とする重合禁止剤の供給方
    法。
JP7148685A 1985-04-04 1985-04-04 重合禁止剤の供給方法 Expired - Fee Related JPH0680021B2 (ja)

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