JPH0678314B2 - Hivプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents
Hivプロテアーゼ阻害剤Info
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- JPH0678314B2 JPH0678314B2 JP4309474A JP30947492A JPH0678314B2 JP H0678314 B2 JPH0678314 B2 JP H0678314B2 JP 4309474 A JP4309474 A JP 4309474A JP 30947492 A JP30947492 A JP 30947492A JP H0678314 B2 JPH0678314 B2 JP H0678314B2
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- C07D405/00—Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
- C07D405/02—Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
- C07D405/12—Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
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- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒト免疫不全ウィルス
(HIV)がコードするプロテアーゼを阻害する化合物
に関する。本発明の化合物またはその医薬として許容さ
れる塩は、HIV感染症の予防、HIV感染症の治療、
および発生した後天性免疫不全症候群(AIDS)の治
療に価値がある。
(HIV)がコードするプロテアーゼを阻害する化合物
に関する。本発明の化合物またはその医薬として許容さ
れる塩は、HIV感染症の予防、HIV感染症の治療、
および発生した後天性免疫不全症候群(AIDS)の治
療に価値がある。
【0002】また本発明は、AIDSおよびHIVによ
るウィルス感染症を治療するための、本発明の化合物を
含有する医薬組成物および本発明の化合物および他の薬
剤の使用方法に関する。
るウィルス感染症を治療するための、本発明の化合物を
含有する医薬組成物および本発明の化合物および他の薬
剤の使用方法に関する。
【0003】
【従来の技術】ヒト免疫不全ウィルス(HIV)と呼ば
れるレトロウィルスは、免疫系の漸進的な破壊(後天性
免疫不全症候群:AIDS)および中枢神経系および末
梢神経系の変性を含む複合疾患の作用因子である。この
ウィルスはLAV、HTLV−IIIもしくはARVと
してもすでに知られていた。レトロウィルスの複製の共
通の特徴は、ウィルスがコードするプロテアーゼによっ
て、前駆物質のポリタンパク質の広範な翻訳後プロセッ
シングが行われ、ウィルスのアッセンブリーと機能に必
要な成熟ウィルスタンパク質を生成することである。こ
のプロセッシングを阻害すると通常感染性のウィルスの
産生が防止される。例えばKohl,N.E.et a
l.,Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,85,4686(1988)には、HIVがコード
するプロテアーゼを遺伝的に不活性化すると、未成熟で
非感染性のウィルス粒子が産生されるようになったと記
載されている。これらの結果は、HIVプロテアーゼを
阻害することは、AIDSの治療およびHIV感染の予
防もしくはHIV感染症の治療のための実行可能な方法
であることを示唆している。
れるレトロウィルスは、免疫系の漸進的な破壊(後天性
免疫不全症候群:AIDS)および中枢神経系および末
梢神経系の変性を含む複合疾患の作用因子である。この
ウィルスはLAV、HTLV−IIIもしくはARVと
してもすでに知られていた。レトロウィルスの複製の共
通の特徴は、ウィルスがコードするプロテアーゼによっ
て、前駆物質のポリタンパク質の広範な翻訳後プロセッ
シングが行われ、ウィルスのアッセンブリーと機能に必
要な成熟ウィルスタンパク質を生成することである。こ
のプロセッシングを阻害すると通常感染性のウィルスの
産生が防止される。例えばKohl,N.E.et a
l.,Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,85,4686(1988)には、HIVがコード
するプロテアーゼを遺伝的に不活性化すると、未成熟で
非感染性のウィルス粒子が産生されるようになったと記
載されている。これらの結果は、HIVプロテアーゼを
阻害することは、AIDSの治療およびHIV感染の予
防もしくはHIV感染症の治療のための実行可能な方法
であることを示唆している。
【0004】HIVのヌクレオチドの配列決定が行わ
れ、その結果読取り枠の一つにpol遺伝子が存在して
いることが分っている[Ratner,L.et a
l.,Nature,313,277(1985)]。
アミノ酸配列の相同性が、上記のpol配列が逆転写酵
素、エンドヌクレアーゼおよびHIVプロテアーゼをコ
ードすることを示している[Toh,H.et a
l.,EMBO J.4,1267(1985);Po
wer,M.D.et al.,Science,23
1,1567(1986);Pear1,L.H.et
al.,Nature329,351(198
7)]。出願人らは本発明の化合物がHIVプロテアー
ゼの阻害剤であることを証明する。
れ、その結果読取り枠の一つにpol遺伝子が存在して
いることが分っている[Ratner,L.et a
l.,Nature,313,277(1985)]。
アミノ酸配列の相同性が、上記のpol配列が逆転写酵
素、エンドヌクレアーゼおよびHIVプロテアーゼをコ
ードすることを示している[Toh,H.et a
l.,EMBO J.4,1267(1985);Po
wer,M.D.et al.,Science,23
1,1567(1986);Pear1,L.H.et
al.,Nature329,351(198
7)]。出願人らは本発明の化合物がHIVプロテアー
ゼの阻害剤であることを証明する。
【0005】関連する従来技術としては、Hoffma
n−LaRocheのヨーロッパ特許願公開第3898
98号、同第346847号および同第432695号
がある。これらは各々HIVプロテアーゼ阻害剤を開示
しているがこれらの化合物は非常に異なっている。とい
うのは、これらの化合物は遷移状態類似体のアミノ末端
に結合したアミノ酸(またはその類似体)をもっている
からである。ヨーロッパ特許願公開第432694号は
本発明の化合物とは異なる合成中間体を開示している。
n−LaRocheのヨーロッパ特許願公開第3898
98号、同第346847号および同第432695号
がある。これらは各々HIVプロテアーゼ阻害剤を開示
しているがこれらの化合物は非常に異なっている。とい
うのは、これらの化合物は遷移状態類似体のアミノ末端
に結合したアミノ酸(またはその類似体)をもっている
からである。ヨーロッパ特許願公開第432694号は
本発明の化合物とは異なる合成中間体を開示している。
【0006】本発明の化合物の特別の利点は、経口によ
る生物学的利用率が増大したことと、血清タンパク質結
合性が低いことである。
る生物学的利用率が増大したことと、血清タンパク質結
合性が低いことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願では式Iで定義する
化合物を開示する。これらの化合物は、化合物、医薬と
して許容される塩、水和物もしくはエステル、医薬組成
物の有効成分として、他の抗ウィルス剤、免疫調節剤、
抗生物質もしくはワクチンと組合せるかまたは組合せず
に、HIVプロテアーゼの阻害、HIV感染症の予防、
HIV感染症の治療およびAIDSの治療に有用であ
る。AIDSの治療法、HIV感染症の予防法およびH
IV感染症の治療法も開示する。
化合物を開示する。これらの化合物は、化合物、医薬と
して許容される塩、水和物もしくはエステル、医薬組成
物の有効成分として、他の抗ウィルス剤、免疫調節剤、
抗生物質もしくはワクチンと組合せるかまたは組合せず
に、HIVプロテアーゼの阻害、HIV感染症の予防、
HIV感染症の治療およびAIDSの治療に有用であ
る。AIDSの治療法、HIV感染症の予防法およびH
IV感染症の治療法も開示する。
【0008】本願では次の略号を用いる。
【0009】HBT(HOBTもしくはHOBt):1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(活性化剤)。
−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(活性化剤)。
【0010】EDC:1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド(縮合剤)。
アミノプロピル)カルボジイミド(縮合剤)。
【0011】本発明は、HIVプロテアーゼの阻害、H
IV感染症の予防、HIV感染症の治療および発生した
後天性免疫不全症候群(AIDS)の治療に用いる、式
Iの化合物、その組合せまたはその医薬として許容され
る塩に関する。式Iの化合物は次のように定義される。
すなわち、式I:
IV感染症の予防、HIV感染症の治療および発生した
後天性免疫不全症候群(AIDS)の治療に用いる、式
Iの化合物、その組合せまたはその医薬として許容され
る塩に関する。式Iの化合物は次のように定義される。
すなわち、式I:
【0012】
【化5】 [式中、R1 は a)飽和、部分飽和もしくは不飽和であり、未置換であ
るか、または下記の基:C1-4 アルキル、C2-4 アルケ
ニル、C1-3 アルコキシ、ハロ−C1-3 アルキル、アリ
ール−C1-3 アルキル、もしくはC3-5 シクロアルキル
の1つ以上で置換された5〜7員の炭素環、または b)未置換であるか、または下記の基:C1-4 アルキ
ル、C2-4 アルケニル、オキソ、C3-5 シクロアルキル
もしくはC1-3 アルコキシの1つ以上で置換されたOお
よびSから選択される1つのヘテロ原子を有する5〜7
員の複素環;R2 は a)未置換であるか、または−OHもしくはC1-3 アル
コキシの1つ以上で置換されたC1-5 アルキル、または b)飽和、部分飽和もしくは不飽和であり、未置換であ
るか、または下記の基:C1-4 アルキル、C2-4 アルケ
ニル、C1-3 アルコキシもしくはヒドロキシの1つ以上
で置換された5〜7員の炭素環;R3 は a)未置換であるか、または−OHもしくはC1-3 アル
コキシの1つ以上で置換されたフェニル、または b)未置換であるか、または−OHもしくはC1-3 アル
コキシの1つ以上で置換されたC5-7 シクロアルキル]
で表される化合物またはその医薬として許容される塩も
しくは水和物である。
るか、または下記の基:C1-4 アルキル、C2-4 アルケ
ニル、C1-3 アルコキシ、ハロ−C1-3 アルキル、アリ
ール−C1-3 アルキル、もしくはC3-5 シクロアルキル
の1つ以上で置換された5〜7員の炭素環、または b)未置換であるか、または下記の基:C1-4 アルキ
ル、C2-4 アルケニル、オキソ、C3-5 シクロアルキル
もしくはC1-3 アルコキシの1つ以上で置換されたOお
よびSから選択される1つのヘテロ原子を有する5〜7
員の複素環;R2 は a)未置換であるか、または−OHもしくはC1-3 アル
コキシの1つ以上で置換されたC1-5 アルキル、または b)飽和、部分飽和もしくは不飽和であり、未置換であ
るか、または下記の基:C1-4 アルキル、C2-4 アルケ
ニル、C1-3 アルコキシもしくはヒドロキシの1つ以上
で置換された5〜7員の炭素環;R3 は a)未置換であるか、または−OHもしくはC1-3 アル
コキシの1つ以上で置換されたフェニル、または b)未置換であるか、または−OHもしくはC1-3 アル
コキシの1つ以上で置換されたC5-7 シクロアルキル]
で表される化合物またはその医薬として許容される塩も
しくは水和物である。
【0013】本発明の化合物は、不斉中心をもっている
ので、ラセミ化合物、ラセミ混合物、および個々のジア
ステレオマーもしくは鏡像異性体として生成するが、い
ずれの異性体形態のものもすべて本発明に含まれる。
ので、ラセミ化合物、ラセミ混合物、および個々のジア
ステレオマーもしくは鏡像異性体として生成するが、い
ずれの異性体形態のものもすべて本発明に含まれる。
【0014】いずれかの変数(例えば複素環、R1 また
はR2 など)が、構成要素もしくは式I中に2回以上現
われる場合、各発生時のその定義は、あらゆる他の発生
時の定義とは独立している。また置換基および/または
変数の組合せは、この組合せが安定な化合物をもたらす
場合にのみ許容される。
はR2 など)が、構成要素もしくは式I中に2回以上現
われる場合、各発生時のその定義は、あらゆる他の発生
時の定義とは独立している。また置換基および/または
変数の組合せは、この組合せが安定な化合物をもたらす
場合にのみ許容される。
【0015】本願で用いる場合、特にことわらないかぎ
り、“アルキル”という用語は、指定された数の炭素原
子を有する、分枝鎖および直鎖の飽和脂肪族炭化水素基
(Meはメチル、Etはエチル、Prはプロピル、Bu
はブチル)を意味するものとし;“アルコキシ”という
用語は、酸素のブリッジを通じて結合し指定数の炭素原
子を有するアルキル基を示す。用語“アルケニル”は、
直鎖もしくは分枝鎖の形態で、連鎖の安定した部分に1
つ以上の不飽和の炭素−炭素結合を有する炭化水素基を
意味し、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペン
テニルなどがある。本願で用いる“ハロ”という用語
は、フルオロ、クロロ、ブロモもしくはヨードを意味す
る。
り、“アルキル”という用語は、指定された数の炭素原
子を有する、分枝鎖および直鎖の飽和脂肪族炭化水素基
(Meはメチル、Etはエチル、Prはプロピル、Bu
はブチル)を意味するものとし;“アルコキシ”という
用語は、酸素のブリッジを通じて結合し指定数の炭素原
子を有するアルキル基を示す。用語“アルケニル”は、
直鎖もしくは分枝鎖の形態で、連鎖の安定した部分に1
つ以上の不飽和の炭素−炭素結合を有する炭化水素基を
意味し、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペン
テニルなどがある。本願で用いる“ハロ”という用語
は、フルオロ、クロロ、ブロモもしくはヨードを意味す
る。
【0016】本願で用いる場合、特にことわらなけれ
ば、用語“アリール”は、フェニル(Ph)もしくはナ
フチルを意味するものとする。“炭素環”という用語
は、安定な5〜7員の炭素リングまたは7〜10員の二
環式炭素リングであって飽和されているか部分的に不飽
和の基を意味するものとする。
ば、用語“アリール”は、フェニル(Ph)もしくはナ
フチルを意味するものとする。“炭素環”という用語
は、安定な5〜7員の炭素リングまたは7〜10員の二
環式炭素リングであって飽和されているか部分的に不飽
和の基を意味するものとする。
【0017】“複素環”もしくは“複素環の”という用
語は、特にことわらない限り、飽和もしくは不飽和で炭
素原子と、OとSからなる群から選択される1〜3のヘ
テロ原子とで構成され、硫黄のヘテロ原子は任意に酸化
されてもよい、安定な5〜7員の単環式複素環、および
上記定義の複素環リングのいずれかがベンゼンリングと
縮合して生成する二環式基を示す。上記複素環は、安定
な構造を創製することになるいずれのヘテロ原子もしく
は炭素原子にも結合することができる。かような複素環
要素の例としては、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニ
ル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよび
テトラヒドロチエニルが挙げられる。
語は、特にことわらない限り、飽和もしくは不飽和で炭
素原子と、OとSからなる群から選択される1〜3のヘ
テロ原子とで構成され、硫黄のヘテロ原子は任意に酸化
されてもよい、安定な5〜7員の単環式複素環、および
上記定義の複素環リングのいずれかがベンゼンリングと
縮合して生成する二環式基を示す。上記複素環は、安定
な構造を創製することになるいずれのヘテロ原子もしく
は炭素原子にも結合することができる。かような複素環
要素の例としては、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニ
ル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよび
テトラヒドロチエニルが挙げられる。
【0018】式Iの化合物の医薬として許容される塩
(水溶性、油溶性もしくは分散可能な生成物)には、こ
れらの化合物の通常の無毒の塩もしくは第四級アンモニ
ウム塩であって、例えば無機もしくは有機の酸から得ら
れるものが含まれる。かような酸付加塩の例には、酢酸
塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、
安息香酸塩、硫酸水素塩、クエン酸塩、ジグルコン酸
塩、ドデシル硫酸塩、フマル酸塩、グリセロリン酸塩、
ヘミ硫酸塩、塩酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸
塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、コハ
ク酸塩および酒石酸塩が含まれる。
(水溶性、油溶性もしくは分散可能な生成物)には、こ
れらの化合物の通常の無毒の塩もしくは第四級アンモニ
ウム塩であって、例えば無機もしくは有機の酸から得ら
れるものが含まれる。かような酸付加塩の例には、酢酸
塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、
安息香酸塩、硫酸水素塩、クエン酸塩、ジグルコン酸
塩、ドデシル硫酸塩、フマル酸塩、グリセロリン酸塩、
ヘミ硫酸塩、塩酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸
塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、コハ
ク酸塩および酒石酸塩が含まれる。
【0019】本発明の好ましい実施態様の化合物は、前
記式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、またはC
1-4 アルキル、C2 -4アルケニル、オキソもしくはC
1-3 アルコキシの1つ以上で置換された、OもしくはS
から選択される1つのヘテロ原子を有する5〜7員の複
素環;R2 が未置換であるか、または1つ以上の−OH
で置換されたC1-5 アルキル;R3 が未置換であるか、
または−OHもしくはC1-3 アルコキシで置換されたフ
ェニル;である化合物である。
記式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、またはC
1-4 アルキル、C2 -4アルケニル、オキソもしくはC
1-3 アルコキシの1つ以上で置換された、OもしくはS
から選択される1つのヘテロ原子を有する5〜7員の複
素環;R2 が未置換であるか、または1つ以上の−OH
で置換されたC1-5 アルキル;R3 が未置換であるか、
または−OHもしくはC1-3 アルコキシで置換されたフ
ェニル;である化合物である。
【0020】本発明の第3の実施態様の化合物は、前記
式Iで表され、式中、R1 が未置換であるか、またはC
1-4 アルキル、C2-4 アルケニルもしくはC1-3 アルコ
キシで置換された1,1−ジオキソ−テトラヒドロチエ
ニルもしくはテトラヒドロフラニル;R2 がt−ブチル
もしくは2−メチルプロピル;R3 がフェニル;に限定
された化合物である。
式Iで表され、式中、R1 が未置換であるか、またはC
1-4 アルキル、C2-4 アルケニルもしくはC1-3 アルコ
キシで置換された1,1−ジオキソ−テトラヒドロチエ
ニルもしくはテトラヒドロフラニル;R2 がt−ブチル
もしくは2−メチルプロピル;R3 がフェニル;に限定
された化合物である。
【0021】本発明の第4の実施態様の化合物は、前記
式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、または下記
の基:メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、
メトキシ、エトキシもしくはプロペニルで置換されたテ
トラヒドロフラン−3−イルもしくは1,1−ジオキソ
−テトラヒドロチエン−3−イル;に限定された化合物
である。
式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、または下記
の基:メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、
メトキシ、エトキシもしくはプロペニルで置換されたテ
トラヒドロフラン−3−イルもしくは1,1−ジオキソ
−テトラヒドロチエン−3−イル;に限定された化合物
である。
【0022】本発明の第5の好ましい実施態様の化合物
は、前記式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、ま
たは下記の基:C1-4 アルキル、オキソもしくはC3-5
シクロアルキルの1つ以上で置換された、1つのSヘテ
ロ原子を有する5〜7員の複素環;R2 がC1-5 アルキ
ル;R3 がフェニル;に限定された化合物である。
は、前記式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、ま
たは下記の基:C1-4 アルキル、オキソもしくはC3-5
シクロアルキルの1つ以上で置換された、1つのSヘテ
ロ原子を有する5〜7員の複素環;R2 がC1-5 アルキ
ル;R3 がフェニル;に限定された化合物である。
【0023】本発明の第6の実施態様の化合物は、前記
式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、またはC
1-4 アルキルもしくはC3-5 シクロアルキルで置換され
た1,1−ジオキソテトラヒドロチエン−3−イル;R
2 がC1-5 アルキル;R3 がフェニル;に限定された化
合物である。
式Iで表され、式中R1 が未置換であるか、またはC
1-4 アルキルもしくはC3-5 シクロアルキルで置換され
た1,1−ジオキソテトラヒドロチエン−3−イル;R
2 がC1-5 アルキル;R3 がフェニル;に限定された化
合物である。
【0024】本発明の最も好ましい化合物は次のとおり
である。
である。
【0025】
【化6】 A:cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2
[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−
[3(S)−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルア
ミノ]−ブチル]−(4aS、8aS)−イソキノリン
−3(S)−カルボキサミド水和物;
[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−
[3(S)−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルア
ミノ]−ブチル]−(4aS、8aS)−イソキノリン
−3(S)−カルボキサミド水和物;
【0026】
【化7】 B:cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2
[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−
[3(S)−1,1−ジオキソテトラヒドロチエン−3
−イルオキシカルボニルアミノ]−ブチル]−(4a
S、8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ド水和物;または
[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−
[3(S)−1,1−ジオキソテトラヒドロチエン−3
−イルオキシカルボニルアミノ]−ブチル]−(4a
S、8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ド水和物;または
【0027】
【化8】 C:N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)
−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジ
オキソ−2(R)−メチルエチル−3(R)−テトラヒ
ドロチエニルオキシカルボニルアミノ]−ブチル]−
(4aS、8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボ
キサミド;またはその医薬として許容される塩である。
−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジ
オキソ−2(R)−メチルエチル−3(R)−テトラヒ
ドロチエニルオキシカルボニルアミノ]−ブチル]−
(4aS、8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボ
キサミド;またはその医薬として許容される塩である。
【0028】本発明の化合物は、図式I−IVにしたが
って製造される。
って製造される。
【0029】
【化9】 デカヒドロ−イソキノリン中間体5は次のようにして合
成される。まずL−フェニルアラニンを、ホルムアルデ
ヒドおよび濃塩酸と反応させて化合物2を得る[この反
応は、Skiles,J.W.et al.,J.Me
d.Chem.,29,784(1986);Hei
n,G.E.et al.,J.Am.Chem.So
c.,48,4487(1962);およびHayas
nik,K.et al.,Chem.Pharm.B
ull.31,312(1983)に記載されてい
る]。次にPtもしくはRhのような触媒を用いて水素
添加して化合物3を得る。次に化合物3をBocのごと
きNH保護基で誘導体化して化合物4を得る。次にt−
BuNH2 をカップリングさせ次いで脱保護反応に付し
て化合物5が得られる。実施例1がこの反応を例示して
いるが図式Iを限定するものではない。
成される。まずL−フェニルアラニンを、ホルムアルデ
ヒドおよび濃塩酸と反応させて化合物2を得る[この反
応は、Skiles,J.W.et al.,J.Me
d.Chem.,29,784(1986);Hei
n,G.E.et al.,J.Am.Chem.So
c.,48,4487(1962);およびHayas
nik,K.et al.,Chem.Pharm.B
ull.31,312(1983)に記載されてい
る]。次にPtもしくはRhのような触媒を用いて水素
添加して化合物3を得る。次に化合物3をBocのごと
きNH保護基で誘導体化して化合物4を得る。次にt−
BuNH2 をカップリングさせ次いで脱保護反応に付し
て化合物5が得られる。実施例1がこの反応を例示して
いるが図式Iを限定するものではない。
【0030】
【化10】 Gao,Y.et al.,J.Am.Chem.So
c.,109,5765(1987)の方法にしたがっ
て、接触不斉エポキシ化反応即ちシャープレス反応で化
合物8を得る。Caron,M.et al.,J.O
rg.Chem.53,5185(1988)の方法に
したがって、チタンを用いて反応を促進して、前記化合
物8の2,3−エポキシアルコールの位置選択的アジド
開環反応を行い化合物9を得る。実施例2がこの反応を
例示しているがこの図式IIを限定するものではない。
c.,109,5765(1987)の方法にしたがっ
て、接触不斉エポキシ化反応即ちシャープレス反応で化
合物8を得る。Caron,M.et al.,J.O
rg.Chem.53,5185(1988)の方法に
したがって、チタンを用いて反応を促進して、前記化合
物8の2,3−エポキシアルコールの位置選択的アジド
開環反応を行い化合物9を得る。実施例2がこの反応を
例示しているがこの図式IIを限定するものではない。
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】 アジドエポキシド10とデカヒドロ−イソキノリン中間
体5との縮合反応を、例えば両者の混合物を還流イソプ
ロパノール中で加熱することによって行って、アジド−
アルコール11を高収率で得る。化合物11をパラジウ
ム−炭を用いて還元してアミン12を得る。次にアミン
12を、例えばTEAの存在下で適当なN−置換スクシ
ンイミド13と反応させて式Iの化合物すなわち化合物
14を得る。実施例3〜6がこの反応を例示するが図式
IIIを限定するものではない。
体5との縮合反応を、例えば両者の混合物を還流イソプ
ロパノール中で加熱することによって行って、アジド−
アルコール11を高収率で得る。化合物11をパラジウ
ム−炭を用いて還元してアミン12を得る。次にアミン
12を、例えばTEAの存在下で適当なN−置換スクシ
ンイミド13と反応させて式Iの化合物すなわち化合物
14を得る。実施例3〜6がこの反応を例示するが図式
IIIを限定するものではない。
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】 あるいは、化合物21のような環式スルホン化合物を合
成するためにA.K.Ghosh,T.T.Duong
and S.P.Mckee,Tetrahedro
n Letters,32,4251(1991)によ
る、ジ−(2−ピリジル)カーボナートを使用するウレ
タンカップリング法を利用してもよい(図式IV)。
(S)−ブタン−1,2,4−トリオール−2−テトラ
ヒドロピラニルエーテル15を、K.Mori,T.T
akigawa and T.Matsuo,Tetr
ahedron,35,933(1979)にしたがっ
て製造し、図式IVに示すようにして3(S)−ヒドロ
キシテトラヒドロチオフエン18に転化する。カップリ
ングされたテトラヒドロチオフエン20を選択酸化して
スルホラン21を得る反応を、N−メチルモルホリンN
−オキシドの存在下、触媒に四酸化オスミウムを用いて
行った。実施例7〜12が図式IVの反応を例示してい
るがこの図式を限定するものではない。
成するためにA.K.Ghosh,T.T.Duong
and S.P.Mckee,Tetrahedro
n Letters,32,4251(1991)によ
る、ジ−(2−ピリジル)カーボナートを使用するウレ
タンカップリング法を利用してもよい(図式IV)。
(S)−ブタン−1,2,4−トリオール−2−テトラ
ヒドロピラニルエーテル15を、K.Mori,T.T
akigawa and T.Matsuo,Tetr
ahedron,35,933(1979)にしたがっ
て製造し、図式IVに示すようにして3(S)−ヒドロ
キシテトラヒドロチオフエン18に転化する。カップリ
ングされたテトラヒドロチオフエン20を選択酸化して
スルホラン21を得る反応を、N−メチルモルホリンN
−オキシドの存在下、触媒に四酸化オスミウムを用いて
行った。実施例7〜12が図式IVの反応を例示してい
るがこの図式を限定するものではない。
【0035】式IにおけるR2 とR3 の他の置換基は、
上記の図式における適当な基を置換および/または保護
して、当該技術分野の熟練者によって容易に製造され
る。
上記の図式における適当な基を置換および/または保護
して、当該技術分野の熟練者によって容易に製造され
る。
【0036】本発明の化合物を以下の表に示すが、この
表によって限定されるものではない。
表によって限定されるものではない。
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】
【化22】
【0045】
【化23】
【0046】
【作用】本発明の化合物は、HIVプロテアーゼの阻
害、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)の感染症の予防も
しくは治療、および感染の結果起こるAIDSのような
病的症状の治療に有用である。AIDSの治療またはH
IV感染症の予防もしくは治療は、限定はないが、HI
V感染症の広範囲の状態すなわち、症候性および無症候
性のAIDS、ARC(エイズ関連症候群)およびHI
Vに対する実際のもしくは潜在的な遭遇の治療を含むと
定義する。例えば、本発明の化合物は、例えば輸血、不
慮の針による刺傷、または外科手術中の患者血液による
汚染によって過去にHIVに接触した疑いがあった場合
のHIVの感染症の治療に有用である。
害、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)の感染症の予防も
しくは治療、および感染の結果起こるAIDSのような
病的症状の治療に有用である。AIDSの治療またはH
IV感染症の予防もしくは治療は、限定はないが、HI
V感染症の広範囲の状態すなわち、症候性および無症候
性のAIDS、ARC(エイズ関連症候群)およびHI
Vに対する実際のもしくは潜在的な遭遇の治療を含むと
定義する。例えば、本発明の化合物は、例えば輸血、不
慮の針による刺傷、または外科手術中の患者血液による
汚染によって過去にHIVに接触した疑いがあった場合
のHIVの感染症の治療に有用である。
【0047】また本発明の化合物は、抗ウィルス化合物
のスクリーニング検定法の製剤および実施に有用であ
る。例えば本発明の化合物は、酵素変異体を単離するの
に有用である。この変異体はより強力な抗ウィルス化合
物に対する優れたスクリーニング手段である。さらに本
発明の化合物は、他の抗ウィルス剤が結合するHIVプ
ロテアーゼにおける結合部位を、例えば競合阻害によっ
て証明もしくは決定するのに有用である。したがって本
発明の化合物はこれらの目的のために販売される商業製
品でもある。
のスクリーニング検定法の製剤および実施に有用であ
る。例えば本発明の化合物は、酵素変異体を単離するの
に有用である。この変異体はより強力な抗ウィルス化合
物に対する優れたスクリーニング手段である。さらに本
発明の化合物は、他の抗ウィルス剤が結合するHIVプ
ロテアーゼにおける結合部位を、例えば競合阻害によっ
て証明もしくは決定するのに有用である。したがって本
発明の化合物はこれらの目的のために販売される商業製
品でもある。
【0048】これらの目的のために、本発明の化合物
は、通常の無毒の医薬として許容される担体、添加剤お
よび賦形剤を含有する投与単位製剤で、経口、非経口
(皮下注射、静脈注射、筋肉注射、胸骨内注射もしくは
輸液法を含む)、吸入スプレーまたは直腸経由によって
投与される。
は、通常の無毒の医薬として許容される担体、添加剤お
よび賦形剤を含有する投与単位製剤で、経口、非経口
(皮下注射、静脈注射、筋肉注射、胸骨内注射もしくは
輸液法を含む)、吸入スプレーまたは直腸経由によって
投与される。
【0049】したがって、本発明は、さらにHIV感染
症およびAIDSを治療する方法およびこの治療に用い
る医薬組成物を提供するものである。その治療は、前記
の治療を行う必要がある患者に、医薬として許容される
担体および本発明の化合物もしくはその医薬として許容
される塩の治療上の有効量からなる医薬組成物を投与す
ることによって行われる。
症およびAIDSを治療する方法およびこの治療に用い
る医薬組成物を提供するものである。その治療は、前記
の治療を行う必要がある患者に、医薬として許容される
担体および本発明の化合物もしくはその医薬として許容
される塩の治療上の有効量からなる医薬組成物を投与す
ることによって行われる。
【0050】これらの医薬組成物は、経口投与が可能な
懸濁液剤もしくは錠剤;鼻腔用スプレー剤;無菌の注射
用製剤、例えば無菌注射用の水性もしくは油性の懸濁液
剤;または坐剤の形態でもよい。
懸濁液剤もしくは錠剤;鼻腔用スプレー剤;無菌の注射
用製剤、例えば無菌注射用の水性もしくは油性の懸濁液
剤;または坐剤の形態でもよい。
【0051】懸濁液剤として経口投与する場合、これら
の組成物は、医薬調合の技術分野で公知の方法によって
製造され、かさを与えるために微結晶性セルロースを含
有させてもよく、また懸濁化剤としてのアルギン酸もし
くはアルギン酸ナトリウム、増粘剤としてのメチルセル
ロースおよび当該技術分野で公知の甘味剤/風味剤を含
有させてもよい。即時放出錠剤としては、これらの組成
物は、微結晶性セルロース、リン酸二カルシウム、デン
プン、ステアリン酸マグネシウムおよびラクトースおよ
び/または当該技術分野で公知の他の賦形剤、結合剤、
増量剤、崩壊剤、希釈剤および潤滑剤を含有していても
よい。
の組成物は、医薬調合の技術分野で公知の方法によって
製造され、かさを与えるために微結晶性セルロースを含
有させてもよく、また懸濁化剤としてのアルギン酸もし
くはアルギン酸ナトリウム、増粘剤としてのメチルセル
ロースおよび当該技術分野で公知の甘味剤/風味剤を含
有させてもよい。即時放出錠剤としては、これらの組成
物は、微結晶性セルロース、リン酸二カルシウム、デン
プン、ステアリン酸マグネシウムおよびラクトースおよ
び/または当該技術分野で公知の他の賦形剤、結合剤、
増量剤、崩壊剤、希釈剤および潤滑剤を含有していても
よい。
【0052】鼻腔用エアロゾルもしくは吸入によって投
与する場合、これらの組成物は、医薬調合の技術分野で
公知の方法で製造され、ベンジルアルコールもしくは他
の適切な保存剤、生物学的利用率を増大させる吸収促進
剤、フッ化炭化水素および/または当該技術分野で公知
の他の溶解剤もしくは分散剤を用いて、食塩水溶液とし
て調製される。
与する場合、これらの組成物は、医薬調合の技術分野で
公知の方法で製造され、ベンジルアルコールもしくは他
の適切な保存剤、生物学的利用率を増大させる吸収促進
剤、フッ化炭化水素および/または当該技術分野で公知
の他の溶解剤もしくは分散剤を用いて、食塩水溶液とし
て調製される。
【0053】注射用の水剤もしくは懸濁剤は、適切な無
毒の非経口で受容可能な希釈剤もしくは溶媒、例えばマ
ンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンゲル液
もしくは塩化ナトリウムの等張液、または適切な分散剤
もしくは湿潤剤および懸濁化剤、例えば合成のモノ−も
しくはジグリセリドおよびオレイン酸のような脂肪酸を
含む無菌で刺激のない不揮発性油を用いて、公知の技術
によって調合される。
毒の非経口で受容可能な希釈剤もしくは溶媒、例えばマ
ンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンゲル液
もしくは塩化ナトリウムの等張液、または適切な分散剤
もしくは湿潤剤および懸濁化剤、例えば合成のモノ−も
しくはジグリセリドおよびオレイン酸のような脂肪酸を
含む無菌で刺激のない不揮発性油を用いて、公知の技術
によって調合される。
【0054】坐剤の形態で直腸に投与される場合、これ
らの組成物は、医薬を、適切な非刺激性の賦形剤の例え
ばカカオバター、合成のグリセリドエステルもしくはポ
リエチレングリコールと混合して製造される。これらの
賦形剤は、常温では固体であるが、直腸腔内で液化およ
び/または溶解して医薬を放出する。
らの組成物は、医薬を、適切な非刺激性の賦形剤の例え
ばカカオバター、合成のグリセリドエステルもしくはポ
リエチレングリコールと混合して製造される。これらの
賦形剤は、常温では固体であるが、直腸腔内で液化およ
び/または溶解して医薬を放出する。
【0055】0.02〜5.0もしくは10.0g/日
のオーダーの投与レベルで、2〜5回以上経口投与する
ことが上記の症状の治療もしくは予防に有効である。例
えばHIVの感染症は、1kg体重当り10〜50mg
の本発明の化合物を、1日当り1〜3回投与することに
よって有効に治療される。しかし特別の患者に対する特
定の投与量レベルと投与頻度は変えてもよく、使用され
る特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性と作用
期間、患者の年齢、体重、健康状態、性別、食事、投与
の方式と時間、排泄速度、医薬の組合せ、特定の症状の
重症度および宿主の現在受けている治療を含む各種の因
子によって決まる。
のオーダーの投与レベルで、2〜5回以上経口投与する
ことが上記の症状の治療もしくは予防に有効である。例
えばHIVの感染症は、1kg体重当り10〜50mg
の本発明の化合物を、1日当り1〜3回投与することに
よって有効に治療される。しかし特別の患者に対する特
定の投与量レベルと投与頻度は変えてもよく、使用され
る特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性と作用
期間、患者の年齢、体重、健康状態、性別、食事、投与
の方式と時間、排泄速度、医薬の組合せ、特定の症状の
重症度および宿主の現在受けている治療を含む各種の因
子によって決まる。
【0056】また本発明は、本発明のHIVプロテアー
ゼ阻害化合物と、AIDSの治療に有効な1種以上の薬
剤の組合せに関する。
ゼ阻害化合物と、AIDSの治療に有効な1種以上の薬
剤の組合せに関する。
【0057】
【実施例】実施例1 cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ド、化合物5の製造 ステップ1 : cis−N−tert−ブトキシカルボ
ニル−3−カルボキシデカヒドロ−イソキノリンの製造 G.E.Hein et al., J.Am.Che
m.Soc.,84,4487(1962)に記載され
ているのと同様にして製造したL−3−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン21.3g
の、650mLのエタノールと650mLの水による懸
濁液を、3モル当量の水素が消費されるまで(6時
間)、21.3gの5%ロジウム−炭とともに、15気
圧の水素雰囲気下50℃で振とうした。冷却後、触媒を
濾過して除き、減圧して溶媒を除いた。乾燥後、残渣を
エタノールから再結晶して8gのL−cis−3−カル
ボキシデカヒドロイソキノリンを得た。75mLのジオ
キサンと185mLの希薄炭酸ナトリウム溶液(pH
8)による5gのL−cis−3−カルボキシデカヒド
ロイソキノリンの溶液に、7gのジ−tert−ブチル
ジカルボナートを添加した。室温で2日間攪拌した後、
得られた混合物を、pHが3になるまで1N HClで
酸性にし、100mLづつの酢酸エチルで3回抽出し
た。濃縮し乾燥した後、4.1gの白色固体を得た。
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ド、化合物5の製造 ステップ1 : cis−N−tert−ブトキシカルボ
ニル−3−カルボキシデカヒドロ−イソキノリンの製造 G.E.Hein et al., J.Am.Che
m.Soc.,84,4487(1962)に記載され
ているのと同様にして製造したL−3−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン21.3g
の、650mLのエタノールと650mLの水による懸
濁液を、3モル当量の水素が消費されるまで(6時
間)、21.3gの5%ロジウム−炭とともに、15気
圧の水素雰囲気下50℃で振とうした。冷却後、触媒を
濾過して除き、減圧して溶媒を除いた。乾燥後、残渣を
エタノールから再結晶して8gのL−cis−3−カル
ボキシデカヒドロイソキノリンを得た。75mLのジオ
キサンと185mLの希薄炭酸ナトリウム溶液(pH
8)による5gのL−cis−3−カルボキシデカヒド
ロイソキノリンの溶液に、7gのジ−tert−ブチル
ジカルボナートを添加した。室温で2日間攪拌した後、
得られた混合物を、pHが3になるまで1N HClで
酸性にし、100mLづつの酢酸エチルで3回抽出し
た。濃縮し乾燥した後、4.1gの白色固体を得た。
【0058】ステップ2: cis−N−tert−ブ
チル−デカヒドロ−(4aS,8aS)−イソキノリン
−3(S)−カルボキサミドの製造 cis−N−tert−ブトキシカルボニル−3−カル
ボキシデカヒドロ−イソキノリン(ステップ1の生成
物)4.1gの、−20℃に冷却したテトラヒドロフラ
ン100mlの溶液に、これを攪拌しながら、2.8m
LのN−メチルモルホリンと2.42mLのクロロギ酸
イソブチルを添加した。15分後、2.4mLのter
t−ブチルアミンを添加し、混合物を室温まで昇温し、
一夜攪拌した。得られた混合物を200mLの酢酸エチ
ルと100mLの10%クエン酸で希釈した。有機相を
炭酸水素ナトリウム飽和溶液で洗浄し、脱水し(MgS
O4)次いで濃縮した。生成した白色固体を、50mL
の氷冷塩化メチレンと25mLの三フッ化酢酸とに溶解
した。2時間、攪拌し昇温させた後、溶媒を減圧で除去
した。残渣を100mLの塩化メチレンに溶解し、50
mLの炭酸水素ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、脱水
し、次いで濃縮した。濃縮物を静置して固化させて3.
0gの生成物を得た。
チル−デカヒドロ−(4aS,8aS)−イソキノリン
−3(S)−カルボキサミドの製造 cis−N−tert−ブトキシカルボニル−3−カル
ボキシデカヒドロ−イソキノリン(ステップ1の生成
物)4.1gの、−20℃に冷却したテトラヒドロフラ
ン100mlの溶液に、これを攪拌しながら、2.8m
LのN−メチルモルホリンと2.42mLのクロロギ酸
イソブチルを添加した。15分後、2.4mLのter
t−ブチルアミンを添加し、混合物を室温まで昇温し、
一夜攪拌した。得られた混合物を200mLの酢酸エチ
ルと100mLの10%クエン酸で希釈した。有機相を
炭酸水素ナトリウム飽和溶液で洗浄し、脱水し(MgS
O4)次いで濃縮した。生成した白色固体を、50mL
の氷冷塩化メチレンと25mLの三フッ化酢酸とに溶解
した。2時間、攪拌し昇温させた後、溶媒を減圧で除去
した。残渣を100mLの塩化メチレンに溶解し、50
mLの炭酸水素ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、脱水
し、次いで濃縮した。濃縮物を静置して固化させて3.
0gの生成物を得た。
【0059】実施例2 3(S)−アジド−(1,2R)−エポキシ−4−フェ
ニルブタン、化合物10の製造 CuCN2.43gを、ブタジエンモノオキシド19g
の500mLの無水テトラヒドロフランによる溶液に加
え、得られた混合物を−78℃に冷却した。臭化フェニ
ルマグネシウムのエーテル溶液(32mmol)を上記
の混合液に滴下した。得られた反応混合物を0℃まで昇
温させ、反応液が均一になるまで攪拌した。反応混合物
を−78℃まで冷却し、0.29molの臭化フェニル
マグネシウムのエーテル溶液を30分間かけて滴下し
た。反応混合物を攪拌しながら室温まで昇温させ、次い
で飽和NH4 Cl溶液(50mL)と、続いてNH4 O
H(30mL)、飽和NH4 Cl(200mL)および
H2 O(100mL)をゆっくり加えて反応停止した。
水性相を200mLづつの酢酸エチルで2回抽出した。
有機相を合して脱水し、濃縮した。残留物を100℃で
減圧蒸留し(0.1torr)、trans−4−フェ
ニル−2−ブテン−1−オール(38.9g,79%純
度)を得た。
ニルブタン、化合物10の製造 CuCN2.43gを、ブタジエンモノオキシド19g
の500mLの無水テトラヒドロフランによる溶液に加
え、得られた混合物を−78℃に冷却した。臭化フェニ
ルマグネシウムのエーテル溶液(32mmol)を上記
の混合液に滴下した。得られた反応混合物を0℃まで昇
温させ、反応液が均一になるまで攪拌した。反応混合物
を−78℃まで冷却し、0.29molの臭化フェニル
マグネシウムのエーテル溶液を30分間かけて滴下し
た。反応混合物を攪拌しながら室温まで昇温させ、次い
で飽和NH4 Cl溶液(50mL)と、続いてNH4 O
H(30mL)、飽和NH4 Cl(200mL)および
H2 O(100mL)をゆっくり加えて反応停止した。
水性相を200mLづつの酢酸エチルで2回抽出した。
有機相を合して脱水し、濃縮した。残留物を100℃で
減圧蒸留し(0.1torr)、trans−4−フェ
ニル−2−ブテン−1−オール(38.9g,79%純
度)を得た。
【0060】粉末の4Aモレキュラーシーブ3g、チタ
ンテトライソプロポキシド1.5mLおよびD−酒石酸
ジエチル1.1mLを無水塩化メチレン(350mL)
に混合したものを−20℃に冷却し、tert−ブチル
ヒドロペルオキシドのイソオクタン溶液210mmol
を攪拌しながらゆっくり添加した。−20℃で30分経
過した後、trans−4−フェニル−2−ブテン−1
−オール15.3gの無水塩化メチレン(50mL)に
よる溶液を、−20℃にて20分間かけて滴下した。得
られた反応混合物を、冷凍庫内で−20℃にて20時間
熟成した。反応混合物に水(40mL)を加え、0℃で
30分経過後、NaOHを30%含有するブライン(6
mL)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌
した。有機相を分離し、水性相を30mLづつの塩化メ
チレンで2回抽出した。有機相を合し、Na2 SO4 で
脱水し、トルエン(300mL)で希釈し次いで濃縮し
た。40%酢酸エチル含有のヘキサンで溶離するシリカ
ゲルのカラムクロマトグラフィーにかけて、(2R,3
R)−エポキシ−4−フェニルブタン−1−オール(1
0.3g)を得た。
ンテトライソプロポキシド1.5mLおよびD−酒石酸
ジエチル1.1mLを無水塩化メチレン(350mL)
に混合したものを−20℃に冷却し、tert−ブチル
ヒドロペルオキシドのイソオクタン溶液210mmol
を攪拌しながらゆっくり添加した。−20℃で30分経
過した後、trans−4−フェニル−2−ブテン−1
−オール15.3gの無水塩化メチレン(50mL)に
よる溶液を、−20℃にて20分間かけて滴下した。得
られた反応混合物を、冷凍庫内で−20℃にて20時間
熟成した。反応混合物に水(40mL)を加え、0℃で
30分経過後、NaOHを30%含有するブライン(6
mL)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌
した。有機相を分離し、水性相を30mLづつの塩化メ
チレンで2回抽出した。有機相を合し、Na2 SO4 で
脱水し、トルエン(300mL)で希釈し次いで濃縮し
た。40%酢酸エチル含有のヘキサンで溶離するシリカ
ゲルのカラムクロマトグラフィーにかけて、(2R,3
R)−エポキシ−4−フェニルブタン−1−オール(1
0.3g)を得た。
【0061】チタンテトライソプロポキシド5.6mL
とアジドトリメチルシラン5.0mLの、無水ベンゼン
(100mL)による溶液を5時間還流した。この還流
混合物に、(2R,3R)−エポキシ−4−フェニルブ
タン−1−オール2.6gの無水ベンゼン(10mL)
による溶液を添加した。反応混合物を15分間再還流
し、室温まで冷却し、5%H2 SO4 (150mL)を
添加して停止した。得られた2相混合物を1時間攪拌し
た後、有機相を分離し、水性相を20mLづつの酢酸エ
チルで2回抽出した。有機相を合して炭酸水素ナトリウ
ム飽和溶液(50mL)で洗浄し、MgSO4 で脱水し
次いで濃縮した。油状のアジドジオールの生成物をクロ
ロホルム(30mL)に溶解し、塩化2−アセトキシイ
ソブチリル2.5mLを添加した。室温で5時間攪拌
後、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(50mL)を添加
し、得られた2相混合物を10分間攪拌した。水性相を
30mLづつのクロロホルムで2回抽出した。有機相を
合し、Na2 SO4 で脱水し次いで濃縮した。残渣を無
水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、固体のN
aOMe 0.614gを添加した。室温で3時間攪拌
後、NH4 Cl飽和溶液(20mL)を添加し、次いで
得られた混合物を20mLづつの酢酸エチルで2回抽出
した。合した有機相を、MgSO4 で脱水し次に濃縮し
た。8%の酢酸エチルを含有するヘキサンを用いるシリ
カゲルのクロマトグラフィーにかけて3(S)−アジド
−(1,2R)−エポキシ−4−フェニルブタン(1.
32g)を油状物として得た。
とアジドトリメチルシラン5.0mLの、無水ベンゼン
(100mL)による溶液を5時間還流した。この還流
混合物に、(2R,3R)−エポキシ−4−フェニルブ
タン−1−オール2.6gの無水ベンゼン(10mL)
による溶液を添加した。反応混合物を15分間再還流
し、室温まで冷却し、5%H2 SO4 (150mL)を
添加して停止した。得られた2相混合物を1時間攪拌し
た後、有機相を分離し、水性相を20mLづつの酢酸エ
チルで2回抽出した。有機相を合して炭酸水素ナトリウ
ム飽和溶液(50mL)で洗浄し、MgSO4 で脱水し
次いで濃縮した。油状のアジドジオールの生成物をクロ
ロホルム(30mL)に溶解し、塩化2−アセトキシイ
ソブチリル2.5mLを添加した。室温で5時間攪拌
後、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(50mL)を添加
し、得られた2相混合物を10分間攪拌した。水性相を
30mLづつのクロロホルムで2回抽出した。有機相を
合し、Na2 SO4 で脱水し次いで濃縮した。残渣を無
水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、固体のN
aOMe 0.614gを添加した。室温で3時間攪拌
後、NH4 Cl飽和溶液(20mL)を添加し、次いで
得られた混合物を20mLづつの酢酸エチルで2回抽出
した。合した有機相を、MgSO4 で脱水し次に濃縮し
た。8%の酢酸エチルを含有するヘキサンを用いるシリ
カゲルのクロマトグラフィーにかけて3(S)−アジド
−(1,2R)−エポキシ−4−フェニルブタン(1.
32g)を油状物として得た。
【0062】実施例3 cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−アジド
ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−3
(S)−カルボキサミド、化合物11の製造 6.46gのcis−N−tert−ブチル−デカヒド
ロ−(4aS,8aS)−イソキノリン−3(S)−カ
ルボキサミド(実施例1の生成物)と10.3gの3
(S)−アジド−(1,2R)−エポキシ−4−フェニ
ルブタン(実施例2の生成物)を200mLのイソプロ
パノールに混合したものを、80℃で一夜加熱し次いで
減圧で濃縮乾固した。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶
して、融点149〜150℃の生成物9.63gを得
た。
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−アジド
ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−3
(S)−カルボキサミド、化合物11の製造 6.46gのcis−N−tert−ブチル−デカヒド
ロ−(4aS,8aS)−イソキノリン−3(S)−カ
ルボキサミド(実施例1の生成物)と10.3gの3
(S)−アジド−(1,2R)−エポキシ−4−フェニ
ルブタン(実施例2の生成物)を200mLのイソプロ
パノールに混合したものを、80℃で一夜加熱し次いで
減圧で濃縮乾固した。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶
して、融点149〜150℃の生成物9.63gを得
た。
【0063】実施例4 cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−アミノ
ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−3
(S)−カルボキサミド、化合物12の製造 5.0gのcis−N−tert−ブチル−デカヒドロ
−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)
−アジドブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン
−3(S)−カルボキサミド(実施例3の生成物)の、
200mLのテトラヒドロフランと50mLのメタノー
ルによる溶液を、1gの10%パラジウム−炭触媒とと
もに、水素の雰囲気下、48時間、振とうした。濾過し
て触媒を除去し、減圧して濃縮し、白色固体で融点が1
65〜166℃の生成物4.68gを得た。
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−アミノ
ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−3
(S)−カルボキサミド、化合物12の製造 5.0gのcis−N−tert−ブチル−デカヒドロ
−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)
−アジドブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン
−3(S)−カルボキサミド(実施例3の生成物)の、
200mLのテトラヒドロフランと50mLのメタノー
ルによる溶液を、1gの10%パラジウム−炭触媒とと
もに、水素の雰囲気下、48時間、振とうした。濾過し
て触媒を除去し、減圧して濃縮し、白色固体で融点が1
65〜166℃の生成物4.68gを得た。
【0064】実施例5 3(S)−テトラヒドロフラニルスクシンイミジルカル
ボナート、化合物13の製造 12.5%のホスゲン含有のトルエン20mLと1.0
gの(S)−(+)−3−ヒドロキシテトラヒドロフラ
ンとからなる溶液を、栓付きフラスコ内で48時間熟成
した。溶媒を減圧で除去し、残渣を30mLの無水アセ
トニトリルに溶解し、次いで氷浴内で冷却した。この冷
溶液に1.7gのN−ヒドロキシスクシンイミドと1.
9mLのトリエチルアミンを添加した。得られた混合物
を25℃で12時間熟成し、次いで濃縮乾固した。残渣
を200mLの酢酸エチルに溶解し、50mLの水で2
回洗浄し、MgSO4 で脱水し、減圧で濃縮乾固した。
生成した油状の残渣を10mLの酢酸エチルに溶解し、
300mLのシリカゲルを通過させ、酢酸エチルで溶離
した。溶出液を濃縮乾固して、白色の結晶固体として2
gの生成物を得た。
ボナート、化合物13の製造 12.5%のホスゲン含有のトルエン20mLと1.0
gの(S)−(+)−3−ヒドロキシテトラヒドロフラ
ンとからなる溶液を、栓付きフラスコ内で48時間熟成
した。溶媒を減圧で除去し、残渣を30mLの無水アセ
トニトリルに溶解し、次いで氷浴内で冷却した。この冷
溶液に1.7gのN−ヒドロキシスクシンイミドと1.
9mLのトリエチルアミンを添加した。得られた混合物
を25℃で12時間熟成し、次いで濃縮乾固した。残渣
を200mLの酢酸エチルに溶解し、50mLの水で2
回洗浄し、MgSO4 で脱水し、減圧で濃縮乾固した。
生成した油状の残渣を10mLの酢酸エチルに溶解し、
300mLのシリカゲルを通過させ、酢酸エチルで溶離
した。溶出液を濃縮乾固して、白色の結晶固体として2
gの生成物を得た。
【0065】実施例6 cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[3
(S)−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルアミ
ノ]−ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−
3(S)−カルボキサミド、化合物Aの製造 実施例4の生成物100mgを、27μl Et3 N、
5mL CH2 Cl2および実施例5の生成物50mg
と反応させ25℃で12時間攪拌した。次いでこれを濃
縮乾固し、トリチュレート(ヘキサン)して下記物性の
標題の化合物を得た。
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[3
(S)−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルアミ
ノ]−ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−
3(S)−カルボキサミド、化合物Aの製造 実施例4の生成物100mgを、27μl Et3 N、
5mL CH2 Cl2および実施例5の生成物50mg
と反応させ25℃で12時間攪拌した。次いでこれを濃
縮乾固し、トリチュレート(ヘキサン)して下記物性の
標題の化合物を得た。
【0066】融点:80〜82℃ 元素分析結果: C29H45N3 O5 ・0.25H2 O(520.202)
としての計算値: %C=66.95、%H=8.81、%N=8.08 実測値: %C=67.11、%H=8.92、%H=7.85実施例7 2(S)−ブタン−1,2,4−トリオール−1,4−
ジメシラート 2−THP−エーテル、化合物16の製
造 (S)−ブタン−1,2,4−トリオール−2−THP
エーテル(化合物15)15.0gを、75mLの乾燥
塩化メチレンおよび37mLのトリエチルアミンに溶解
し、−10℃に冷却した。10.2mlのメタンスルホ
ニルクロリドを10分間かけて滴下した。24℃で12
時間攪拌した後、溶媒を蒸発し、残渣を酢酸エチルに溶
解し、NaHCO3 飽和水溶液(1回×150ml)、
水(1回×150mL)およびブラインで洗浄し、無水
Na2 SO4 で脱水した。濾過し、減圧して濃縮し、1
2gの標題の化合物を褐色油状物として得た。
としての計算値: %C=66.95、%H=8.81、%N=8.08 実測値: %C=67.11、%H=8.92、%H=7.85実施例7 2(S)−ブタン−1,2,4−トリオール−1,4−
ジメシラート 2−THP−エーテル、化合物16の製
造 (S)−ブタン−1,2,4−トリオール−2−THP
エーテル(化合物15)15.0gを、75mLの乾燥
塩化メチレンおよび37mLのトリエチルアミンに溶解
し、−10℃に冷却した。10.2mlのメタンスルホ
ニルクロリドを10分間かけて滴下した。24℃で12
時間攪拌した後、溶媒を蒸発し、残渣を酢酸エチルに溶
解し、NaHCO3 飽和水溶液(1回×150ml)、
水(1回×150mL)およびブラインで洗浄し、無水
Na2 SO4 で脱水した。濾過し、減圧して濃縮し、1
2gの標題の化合物を褐色油状物として得た。
【0067】実施例8 3(S)−ヒドロキシテトラヒドロチオフエン THP
−エーテル、化合物17の製造 2(S)−ブタン−1,2,4−トリオール−1,4−
ジメシラート2−THP−エーテル12gおよび硫化リ
チウム8gの、250mLの乾燥DMFによる溶液を7
0℃で12時間加熱した。0℃に冷却した後、エーテル
(400ml)と水(400ml)を添加し、生成した
層を分離した。水性相をエーテル(1回×100ml)
で再抽出し、有機相を合し、水(1回×150mL)お
よびブラインで洗浄し、無水Na2 SO4 で脱水した。
濾過し次いで溶媒を蒸発させ、得られた残渣をCH2 C
l2 (150ml)に溶解し、次いでNa2 SO4 で脱
水した。濾過し、次いで減圧濃縮を行って、4.2gの
標題化合物を黄色油状物として得た。
−エーテル、化合物17の製造 2(S)−ブタン−1,2,4−トリオール−1,4−
ジメシラート2−THP−エーテル12gおよび硫化リ
チウム8gの、250mLの乾燥DMFによる溶液を7
0℃で12時間加熱した。0℃に冷却した後、エーテル
(400ml)と水(400ml)を添加し、生成した
層を分離した。水性相をエーテル(1回×100ml)
で再抽出し、有機相を合し、水(1回×150mL)お
よびブラインで洗浄し、無水Na2 SO4 で脱水した。
濾過し次いで溶媒を蒸発させ、得られた残渣をCH2 C
l2 (150ml)に溶解し、次いでNa2 SO4 で脱
水した。濾過し、次いで減圧濃縮を行って、4.2gの
標題化合物を黄色油状物として得た。
【0068】実施例9 3(S)−ヒドロキシテトラヒドロチオフエン、化合物
18の製造 4.2gの3(S)−ヒドロキシテトラヒドロチオフエ
ン THP−エーテルおよび0.10gのp−トルエン
スルホン酸一水和物の、25mLのメタノールによる溶
液を12時間攪拌した。NaHCO3 の飽和水溶液(1
0ml)を添加し、攪拌を30分間続けた。溶媒を蒸発
させ、生成した残渣を酢酸エチル(100ml)および
水(10ml)で抽出した。生成した層を分離し、水性
相を酢酸エチル(3回×20ml)で再抽出し、次いで
有機相を合し、無水Na2 SO4で脱水した。濾過し次
いで減圧で濃縮し、生成した残渣を、シリカゲルのクロ
マトグラフィーで精製した。1:1酢酸エチル/ヘキサ
ンで溶離して、2.5gの標題の化合物を無色透明の油
状物として得た。
18の製造 4.2gの3(S)−ヒドロキシテトラヒドロチオフエ
ン THP−エーテルおよび0.10gのp−トルエン
スルホン酸一水和物の、25mLのメタノールによる溶
液を12時間攪拌した。NaHCO3 の飽和水溶液(1
0ml)を添加し、攪拌を30分間続けた。溶媒を蒸発
させ、生成した残渣を酢酸エチル(100ml)および
水(10ml)で抽出した。生成した層を分離し、水性
相を酢酸エチル(3回×20ml)で再抽出し、次いで
有機相を合し、無水Na2 SO4で脱水した。濾過し次
いで減圧で濃縮し、生成した残渣を、シリカゲルのクロ
マトグラフィーで精製した。1:1酢酸エチル/ヘキサ
ンで溶離して、2.5gの標題の化合物を無色透明の油
状物として得た。
【0069】実施例10 3(S)−テトラヒドロチエニル−2−ピリジルカルボ
ナート、化合物19の製造 0.150gの3(S)−ヒドロキシテトラヒドロチオ
フエンおよび0.470gのジ(2−ピリジル)カルボ
ナートの、10mLの乾燥塩化メチレンによる溶液を攪
拌し、これに0.301mlのトリエチルアミンを添加
した。12時間攪拌した後、得られた混合物を塩化メチ
レンで希釈し、NaHCO3 の飽和水溶液(10ml)
およびブラインで洗浄し、次に無水Na2 SO4 で脱水
した。濾過を行い次に減圧で濃縮し、生成した残渣をシ
リカゲルのクロマトグラフィーで精製した。1:3酢酸
エチル/ヘキサンで溶離して、0.30gの標題化合物
を油状物として得た。
ナート、化合物19の製造 0.150gの3(S)−ヒドロキシテトラヒドロチオ
フエンおよび0.470gのジ(2−ピリジル)カルボ
ナートの、10mLの乾燥塩化メチレンによる溶液を攪
拌し、これに0.301mlのトリエチルアミンを添加
した。12時間攪拌した後、得られた混合物を塩化メチ
レンで希釈し、NaHCO3 の飽和水溶液(10ml)
およびブラインで洗浄し、次に無水Na2 SO4 で脱水
した。濾過を行い次に減圧で濃縮し、生成した残渣をシ
リカゲルのクロマトグラフィーで精製した。1:3酢酸
エチル/ヘキサンで溶離して、0.30gの標題化合物
を油状物として得た。
【0070】実施例11 cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[3
(S)−テトラヒドロチエン−3−イルオキシカルボニ
ルアミノ]ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリ
ン−3(S)−カルボキサミド、化合物20の製造 0.30gの3(S)−テトラヒドロチエニル−2−ピ
リジルカルボナートおよび0.40gのcis−N−t
ert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)−ヒドロキ
シ−4−フェニル−3(S)−アミノブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ド(化合物12)の、30mLの乾燥塩化メチレンによ
る溶液を12時間攪拌した。得られた混合物を塩化メチ
レンで希釈し、NaHCO3 飽和水溶液(10ml)お
よびブラインで洗浄し、次いで無水Na2 SO4 で脱水
した。濾過を行い次に減圧で濃縮し、得られた残渣をシ
リカゲルのクロマトグラフィーで精製した。1:1酢酸
エチル/ヘキサンで溶離して、下記物性を有する標題の
化合物0.350gを白色固体として得た。
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[3
(S)−テトラヒドロチエン−3−イルオキシカルボニ
ルアミノ]ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリ
ン−3(S)−カルボキサミド、化合物20の製造 0.30gの3(S)−テトラヒドロチエニル−2−ピ
リジルカルボナートおよび0.40gのcis−N−t
ert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)−ヒドロキ
シ−4−フェニル−3(S)−アミノブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ド(化合物12)の、30mLの乾燥塩化メチレンによ
る溶液を12時間攪拌した。得られた混合物を塩化メチ
レンで希釈し、NaHCO3 飽和水溶液(10ml)お
よびブラインで洗浄し、次いで無水Na2 SO4 で脱水
した。濾過を行い次に減圧で濃縮し、得られた残渣をシ
リカゲルのクロマトグラフィーで精製した。1:1酢酸
エチル/ヘキサンで溶離して、下記物性を有する標題の
化合物0.350gを白色固体として得た。
【0071】融点:106〜108℃ 元素分析結果: C29H45N3 O4 S・0.35H2 O(538.06)
としての計算値: C,64.73;H,8.56;N,7.81 実測値 C,64.70;H,8.31;N,7.83実施例12 cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[3
(S)−1,1−ジオキソテトラヒドロチエン−3−イ
ルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4aS,8a
S)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミド、化合
物21の製造 0.350gのcis−N−tert−ブチル−デカヒ
ドロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(S)−[3(S)−テトラヒドロチエン−3−イルオ
キシカルボニルアミノ]ブチル]−(4aS,8aS)
−イソキノリン−3(S)−カルボキサミドの、0℃に
冷却した30mLのアセトンと10mlの水による溶液
を攪拌しながら、これに四酸化オスミウムの2−メチル
−2−プロパノールによる2.5%溶液0.350mL
を添加した。生成した混合物を、24℃で12時間攪拌
し、減圧で濃縮した。残渣を酢酸エチル(50ml)お
よび水(20ml)に溶解した。生成した層を分離し、
有機相をブラインで洗浄し、無水Na2 SO4 で脱水し
た。濾過し次に減圧濃縮し、生成した残渣をシリカゲル
のクロマトグラフィーで精製した。5:95メタノール
/クロロホルムで溶離して下記物性を有する0.325
gの標題の化合物を白色固体として得た。
としての計算値: C,64.73;H,8.56;N,7.81 実測値 C,64.70;H,8.31;N,7.83実施例12 cis−N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2
(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[3
(S)−1,1−ジオキソテトラヒドロチエン−3−イ
ルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4aS,8a
S)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミド、化合
物21の製造 0.350gのcis−N−tert−ブチル−デカヒ
ドロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(S)−[3(S)−テトラヒドロチエン−3−イルオ
キシカルボニルアミノ]ブチル]−(4aS,8aS)
−イソキノリン−3(S)−カルボキサミドの、0℃に
冷却した30mLのアセトンと10mlの水による溶液
を攪拌しながら、これに四酸化オスミウムの2−メチル
−2−プロパノールによる2.5%溶液0.350mL
を添加した。生成した混合物を、24℃で12時間攪拌
し、減圧で濃縮した。残渣を酢酸エチル(50ml)お
よび水(20ml)に溶解した。生成した層を分離し、
有機相をブラインで洗浄し、無水Na2 SO4 で脱水し
た。濾過し次に減圧濃縮し、生成した残渣をシリカゲル
のクロマトグラフィーで精製した。5:95メタノール
/クロロホルムで溶離して下記物性を有する0.325
gの標題の化合物を白色固体として得た。
【0072】融点:111〜113℃ 元素分析結果: C29H45N3 O6 S・0.25CHCl3 (593.6
1)としての計算値: C,59.18;H,7.68;N,7.08 実測値 C,59.25;H,7.52;N,7.21実施例13 ヘキサヒドロフロ[2,3b]フラン−3a−オールの
製造 10gの2−n−ブチルオキシ−3−アリル−テトラヒ
ドロフラン−3−オール(M.Jalali−Nain
i and J.Y.Lallemand,Tetra
hedron Letters, pp497−50
0,1986に記載されているようにして製造)の、1
0mLのメタノールおよび220mLの塩化メチレンの
−78℃に冷却した溶液に、この溶液を攪拌しながら、
青色が持続するまでオゾン流を添加した。得られた混合
物を窒素でパージし、0℃まで昇温させ、次いで100
mLのエタノールで希釈した。この混合物に5gのNa
BH4 を添加した。25℃で6時間熟成した後、溶媒を
減圧で除去し、残渣を50mLの10%クエン酸溶液
と、塩化メチレン(3回×100mL)とに分配した。
有機抽出液をMgSO4 で脱水し、約200mLに濃縮
した。得られた溶液を攪拌しながら、0.10gのp−
トルエンスルホン酸一水和物を添加した。得られた混合
物を24時間還流して加熱し、次に減圧して濃縮乾固し
た。残渣を0.1mm(110〜130℃)にて蒸発蒸
留して、2gの標題化合物を得た。
1)としての計算値: C,59.18;H,7.68;N,7.08 実測値 C,59.25;H,7.52;N,7.21実施例13 ヘキサヒドロフロ[2,3b]フラン−3a−オールの
製造 10gの2−n−ブチルオキシ−3−アリル−テトラヒ
ドロフラン−3−オール(M.Jalali−Nain
i and J.Y.Lallemand,Tetra
hedron Letters, pp497−50
0,1986に記載されているようにして製造)の、1
0mLのメタノールおよび220mLの塩化メチレンの
−78℃に冷却した溶液に、この溶液を攪拌しながら、
青色が持続するまでオゾン流を添加した。得られた混合
物を窒素でパージし、0℃まで昇温させ、次いで100
mLのエタノールで希釈した。この混合物に5gのNa
BH4 を添加した。25℃で6時間熟成した後、溶媒を
減圧で除去し、残渣を50mLの10%クエン酸溶液
と、塩化メチレン(3回×100mL)とに分配した。
有機抽出液をMgSO4 で脱水し、約200mLに濃縮
した。得られた溶液を攪拌しながら、0.10gのp−
トルエンスルホン酸一水和物を添加した。得られた混合
物を24時間還流して加熱し、次に減圧して濃縮乾固し
た。残渣を0.1mm(110〜130℃)にて蒸発蒸
留して、2gの標題化合物を得た。
【0073】実施例14 第三級アルコールウレタン類の製造 ステップA : ヘキサヒドロフロ[2,3b]フラン−
3a−イルスクシンイミジルカルボナートの製造 −10℃に冷却した12.5%ホスゲンのトルエン溶液
25mLによる、1gのヘキサヒドロフロ[2,3b]
フラン−3a−オールの溶液を攪拌しながら、これに1
mLのピリジンを添加した。得られた混合物を25℃ま
で昇温させて4時間攪拌し、次に減圧して濃縮乾固し
た。減圧乾燥して得た油状残渣(1.3g)を30mL
の無水アセトニトリルに溶解し、次いで氷浴内で冷却し
た。この冷溶液に、1.14gのN−ヒドロキシスクシ
ンイミドと1.3mLのトリエチルアミンを添加した。
得られた混合物を25℃で48時間熟成し、次いで濃縮
乾固した。残渣を200mLの酢酸エチルに溶解し、5
0mLづつの水で2回洗浄し、MgSO4 で脱水し、次
に減圧で濃縮乾固した。残渣を20%酢酸エチルの塩化
メチレン溶液で溶離するクロマトグラフィーに付して、
0.49gの生成物を白色結晶固体として得た。
3a−イルスクシンイミジルカルボナートの製造 −10℃に冷却した12.5%ホスゲンのトルエン溶液
25mLによる、1gのヘキサヒドロフロ[2,3b]
フラン−3a−オールの溶液を攪拌しながら、これに1
mLのピリジンを添加した。得られた混合物を25℃ま
で昇温させて4時間攪拌し、次に減圧して濃縮乾固し
た。減圧乾燥して得た油状残渣(1.3g)を30mL
の無水アセトニトリルに溶解し、次いで氷浴内で冷却し
た。この冷溶液に、1.14gのN−ヒドロキシスクシ
ンイミドと1.3mLのトリエチルアミンを添加した。
得られた混合物を25℃で48時間熟成し、次いで濃縮
乾固した。残渣を200mLの酢酸エチルに溶解し、5
0mLづつの水で2回洗浄し、MgSO4 で脱水し、次
に減圧で濃縮乾固した。残渣を20%酢酸エチルの塩化
メチレン溶液で溶離するクロマトグラフィーに付して、
0.49gの生成物を白色結晶固体として得た。
【0074】ステップB: N−(2(R)−ヒドロキ
シ−1(S)−インダニル)−5(S)−(ヘキサヒド
ロフロ[2,3b]−フラニル−3a−オキシカルボニ
ルアミノ)−4(S)−ヒドロキシ−6−フェニル−2
(R)−(4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)
フェニル)メチルヘキサンアミドの製造 100mgの実施例4の生成物の、15mlの塩化メチ
レンによる懸濁液に、これを攪拌しながら、90mgの
ヘキサヒドロフロ[2,3b]フラン−3a−イルスク
シンイミジルカルボナートと0.060mLのトリエチ
ルアミンを添加した。12時間攪拌後、混合物を50m
Lのクロロホルムで希釈した。10mLの炭酸水素ナト
リウム飽和水溶液で洗浄し、次いで濃縮乾固した。8%
MeOH含有のCHCl3 を使うクロマトグラフィーに
付して、下記物性を有する80mgの生成物を白色結晶
固体として得た。
シ−1(S)−インダニル)−5(S)−(ヘキサヒド
ロフロ[2,3b]−フラニル−3a−オキシカルボニ
ルアミノ)−4(S)−ヒドロキシ−6−フェニル−2
(R)−(4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)
フェニル)メチルヘキサンアミドの製造 100mgの実施例4の生成物の、15mlの塩化メチ
レンによる懸濁液に、これを攪拌しながら、90mgの
ヘキサヒドロフロ[2,3b]フラン−3a−イルスク
シンイミジルカルボナートと0.060mLのトリエチ
ルアミンを添加した。12時間攪拌後、混合物を50m
Lのクロロホルムで希釈した。10mLの炭酸水素ナト
リウム飽和水溶液で洗浄し、次いで濃縮乾固した。8%
MeOH含有のCHCl3 を使うクロマトグラフィーに
付して、下記物性を有する80mgの生成物を白色結晶
固体として得た。
【0075】元素分析結果: C41H51N3 O9 としての計算値: C,67.47;H,7.07;N,5.76 実測値 C,67.45;H,6.90;N,5.77実施例15 6(R)−メトキシ−3(S)−ヒドロキシ−テトラヒ
ドロ−2H−ピランおよび6(S)−メトキシ−3
(S)−ヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピランの製造 (−)−ジイソピノカンフェニルボランの0℃の懸濁液
(40mlのTHF中100mmol)に、これを攪拌
しながら,9.1mlの6(SR)−メトキシ−2,3
−ジヒドロ−2H−ピランを添加した。その反応混合物
を0℃で12時間攪拌した。この期間を経過後、反応温
度を25℃に上昇させ、22.4mlの新しく蒸留した
アセトアルデヒドを30分間かけて滴下した。得られた
混合物を25℃で6時間攪拌し、次に過剰のアセトアル
デヒドを減圧によって除去し、80mlのTHFを添加
した。このようにして得たボロナートを、100mlの
3N水酸化ナトリウム溶液および12.5mlの30%
過酸化水素溶液で酸化した。得られた反応混合物を室温
で6時間攪拌し、次に200mlのエーテルで希釈し
た。生成した層を分離し水性相をエーテルで抽出した
(2回×100ml)。有機抽出液を合し、無水Na2
SO4 で脱水し蒸発させた。残留物をシリカゲルでカラ
ムに注入し、最初にヘキサンで溶離してα−ピネンを除
き、次いで25%のEtOAcを含有するヘキサンで溶
離して6(R)−メトキシ−3(S)−ヒドロキシ−テ
トラヒドロ−2H−ピラン(大部分)および6(S)−
メトキシ−3(S)−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H
−ピラン(小部分)を無色油状物として得た。
ドロ−2H−ピランおよび6(S)−メトキシ−3
(S)−ヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピランの製造 (−)−ジイソピノカンフェニルボランの0℃の懸濁液
(40mlのTHF中100mmol)に、これを攪拌
しながら,9.1mlの6(SR)−メトキシ−2,3
−ジヒドロ−2H−ピランを添加した。その反応混合物
を0℃で12時間攪拌した。この期間を経過後、反応温
度を25℃に上昇させ、22.4mlの新しく蒸留した
アセトアルデヒドを30分間かけて滴下した。得られた
混合物を25℃で6時間攪拌し、次に過剰のアセトアル
デヒドを減圧によって除去し、80mlのTHFを添加
した。このようにして得たボロナートを、100mlの
3N水酸化ナトリウム溶液および12.5mlの30%
過酸化水素溶液で酸化した。得られた反応混合物を室温
で6時間攪拌し、次に200mlのエーテルで希釈し
た。生成した層を分離し水性相をエーテルで抽出した
(2回×100ml)。有機抽出液を合し、無水Na2
SO4 で脱水し蒸発させた。残留物をシリカゲルでカラ
ムに注入し、最初にヘキサンで溶離してα−ピネンを除
き、次いで25%のEtOAcを含有するヘキサンで溶
離して6(R)−メトキシ−3(S)−ヒドロキシ−テ
トラヒドロ−2H−ピラン(大部分)および6(S)−
メトキシ−3(S)−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H
−ピラン(小部分)を無色油状物として得た。
【0076】実施例16 1−ベンジルオキシ−2(S)−ヒドロキシ−4−ペン
テンの製造 シアン化銅(I)(120mg,1.34mmol)
を、(R)−(−)−2−(ベンジルオキシメチル)−
オキシラン(2.4g、14.6mmol)の乾燥TH
F(200ml)による溶液に添加した。この混合物を
アルゴン雰囲気下−78℃に冷却した。臭化ビニルマグ
ネシウムのTHF溶液(26ml,1M,26mmo
l)を、−78℃の上記エポキシド溶液にゆっくりと添
加した。反応温度を0℃まで昇温させながら反応混合物
を5時間攪拌した。NH4 ClとNH4 OHの飽和水溶
液を、反応混合物が透明になるまで添加した。有機相を
分離し水性相をEtOAcで抽出した(3回×50m
l)。有機相を合し、MgSO4で脱水し濃縮した。残
留物をクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=
1:9)によって精製して下記物性を有する1−ベンジ
ルオキシ−2(S)−ヒドロキシ−4−ペンテン(2.
6g、13.5mmol)を得た。
テンの製造 シアン化銅(I)(120mg,1.34mmol)
を、(R)−(−)−2−(ベンジルオキシメチル)−
オキシラン(2.4g、14.6mmol)の乾燥TH
F(200ml)による溶液に添加した。この混合物を
アルゴン雰囲気下−78℃に冷却した。臭化ビニルマグ
ネシウムのTHF溶液(26ml,1M,26mmo
l)を、−78℃の上記エポキシド溶液にゆっくりと添
加した。反応温度を0℃まで昇温させながら反応混合物
を5時間攪拌した。NH4 ClとNH4 OHの飽和水溶
液を、反応混合物が透明になるまで添加した。有機相を
分離し水性相をEtOAcで抽出した(3回×50m
l)。有機相を合し、MgSO4で脱水し濃縮した。残
留物をクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=
1:9)によって精製して下記物性を有する1−ベンジ
ルオキシ−2(S)−ヒドロキシ−4−ペンテン(2.
6g、13.5mmol)を得た。
【0077】NMR(CDCl3 ):7.35(bs,
5H),5.84(m,1H),5.14(d,J=1
1,1H),5.11(d,J=9,1H),4.57
(s,2H),3.90(m,1H),3.53(d
d,J=3.4,9.5,1H),3.39(dd,J
=7.4,9.5,1H),2.29(t,J=1.2
3,2H)。
5H),5.84(m,1H),5.14(d,J=1
1,1H),5.11(d,J=9,1H),4.57
(s,2H),3.90(m,1H),3.53(d
d,J=3.4,9.5,1H),3.39(dd,J
=7.4,9.5,1H),2.29(t,J=1.2
3,2H)。
【0078】実施例17 2(R)−ヒドロキシ−5(R)−ヨードメチルテトラ
ヒドロフランの製造 固体のNaHCO3 (3.6g、42.9mmol)
を、1−ベンジルオキシ−2−(S)−ヒドロキシ−4
−ペンテン(1.1g、5.7mmol)の乾燥CH3
CN(25ml)溶液に添加し、得られた混合物を0℃
に冷却した。この混合物にヨウ素(2.9g)の乾燥ア
セトニトリル溶液を添加した。次いで反応混合物を0℃
で3時間攪拌した。この反応混合物にNaHCO3 の飽
和溶液(50ml)を添加した。ヨウ素の色が消えるま
で固体NaHSO3 を2相混合物に添加した。有機相を
分離し水性相をEtOAc(3回×50ml)で抽出し
た。有機相を合してMgSO4 で脱水し濃縮した。残留
物をクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン1:
1)で精製して、2(S)−ヒドロキシ−5(R)−ヨ
ードメチルテトラヒドロフラン(232.3mg)、異
性体の混合物(171.5mg)および2−(R)−ヒ
ドロキシ−5−(R)−ヨードメチルテトラヒドロフラ
ン(663.1mg)を得た。
ヒドロフランの製造 固体のNaHCO3 (3.6g、42.9mmol)
を、1−ベンジルオキシ−2−(S)−ヒドロキシ−4
−ペンテン(1.1g、5.7mmol)の乾燥CH3
CN(25ml)溶液に添加し、得られた混合物を0℃
に冷却した。この混合物にヨウ素(2.9g)の乾燥ア
セトニトリル溶液を添加した。次いで反応混合物を0℃
で3時間攪拌した。この反応混合物にNaHCO3 の飽
和溶液(50ml)を添加した。ヨウ素の色が消えるま
で固体NaHSO3 を2相混合物に添加した。有機相を
分離し水性相をEtOAc(3回×50ml)で抽出し
た。有機相を合してMgSO4 で脱水し濃縮した。残留
物をクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン1:
1)で精製して、2(S)−ヒドロキシ−5(R)−ヨ
ードメチルテトラヒドロフラン(232.3mg)、異
性体の混合物(171.5mg)および2−(R)−ヒ
ドロキシ−5−(R)−ヨードメチルテトラヒドロフラ
ン(663.1mg)を得た。
【0079】2−(S)−ヒドロキシ−5−(R)−ヨ
ードメチルテトラヒドロフランのNMR(CDC
l3 ): 4.52(m,1H),4.03(m,1
H),3.98(dd,J=10.8,1.5,1
H),3.81(dd,J=4.1,10.8 1
H),3.44(dd,J=10,6.5,1H),
3.36(dd,J,10,5.3,1H),2.36
(m,1H),1.84(m,1H)。
ードメチルテトラヒドロフランのNMR(CDC
l3 ): 4.52(m,1H),4.03(m,1
H),3.98(dd,J=10.8,1.5,1
H),3.81(dd,J=4.1,10.8 1
H),3.44(dd,J=10,6.5,1H),
3.36(dd,J,10,5.3,1H),2.36
(m,1H),1.84(m,1H)。
【0080】2−(R)−ヒドロキシ−5−(R)−ヨ
ードメチルテトラヒドロフランのNMR(CDC
l3 ): 4.58(bs,1H),4.22(m,1
H),4.09(dd,J=9.9,4.1,1H),
3.30(d,J=5.6,2H),2.17(dd,
J=13.3,5.8,1H),1.81(m,1
H)。
ードメチルテトラヒドロフランのNMR(CDC
l3 ): 4.58(bs,1H),4.22(m,1
H),4.09(dd,J=9.9,4.1,1H),
3.30(d,J=5.6,2H),2.17(dd,
J=13.3,5.8,1H),1.81(m,1
H)。
【0081】実施例18 2(S,R)−(メチルエチル)−3−(S,R)−ヒ
ドロキシ−テトラヒドロチオフエンの製造 エチル3−メルカプトプロピオン酸(22.46g)を
無水エタノール(60mL)に溶解し、得られた溶液を
−20℃に冷却した。その溶液にナトリウムエトキシド
のエタノール溶液(62.5mLの21%溶液)を添加
した。エチル2−ブロモイソ吉草酸(35g)の無水エ
タノール(60mL)溶液をゆっくり添加した。反応温
度を室温まで上昇させながら、反応混合物を2時間攪拌
した。NH4 Cl飽和溶液(150mL)を反応混合物
に添加し、有機相を分離した。水性相を酢酸エチルで抽
出した(100mL×3回)。有機相を合してNa2 S
O4 で脱水し濃縮した。ナトリウム(0.88g)を0
℃で無水エタノール(40mL)に溶解し、その溶液を
濃縮した。残留物をトルエンに溶解し、前反応生成物
(7.78g)を添加した。得られた反応混合物を2時
間、加熱して還流させた。反応混合物を室温まで冷却
し、その反応混合物に、pHが酸性になるまで1N H
Clを添加した。得られた粗生成物をEtOAc(50
mL×3回)で抽出し、有機相を合しブラインで洗浄し
Na2 SO4 で脱水し次いで濃縮した。残留物を10%
H2 SO4 (40mL)とともに100℃で一夜加熱し
た。粗生成物を酢酸エチル(50mL×3回)で抽出し
た。有機相を合しNa2 SO4 で脱水し濃縮した。残留
物(2(S,R)−(メチルエチル)−(テトラヒドロ
チオフエン−3−オン)を塩化メチレン(60mL)に
溶解し、その溶液を0℃に冷却した。水素化ジイソブチ
ルアルミニウム(25mL、1M)含有の塩化メチレン
を滴下した。反応混合物を0℃で1時間攪拌した。ガス
が発生しなくなるまで水を滴下して反応を停止した。1
N HCl(50mL)を添加し、粗生成物を塩化メチ
レン(50mL×3回)で抽出した。有機相を合してN
aHCO3 飽和溶液とブラインで洗浄し、Na2 SO4
で脱水した。濃縮し、20%酢酸エチル含有ヘキサン溶
液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して下記
物性を有する油状物(1.72g)を得た。
ドロキシ−テトラヒドロチオフエンの製造 エチル3−メルカプトプロピオン酸(22.46g)を
無水エタノール(60mL)に溶解し、得られた溶液を
−20℃に冷却した。その溶液にナトリウムエトキシド
のエタノール溶液(62.5mLの21%溶液)を添加
した。エチル2−ブロモイソ吉草酸(35g)の無水エ
タノール(60mL)溶液をゆっくり添加した。反応温
度を室温まで上昇させながら、反応混合物を2時間攪拌
した。NH4 Cl飽和溶液(150mL)を反応混合物
に添加し、有機相を分離した。水性相を酢酸エチルで抽
出した(100mL×3回)。有機相を合してNa2 S
O4 で脱水し濃縮した。ナトリウム(0.88g)を0
℃で無水エタノール(40mL)に溶解し、その溶液を
濃縮した。残留物をトルエンに溶解し、前反応生成物
(7.78g)を添加した。得られた反応混合物を2時
間、加熱して還流させた。反応混合物を室温まで冷却
し、その反応混合物に、pHが酸性になるまで1N H
Clを添加した。得られた粗生成物をEtOAc(50
mL×3回)で抽出し、有機相を合しブラインで洗浄し
Na2 SO4 で脱水し次いで濃縮した。残留物を10%
H2 SO4 (40mL)とともに100℃で一夜加熱し
た。粗生成物を酢酸エチル(50mL×3回)で抽出し
た。有機相を合しNa2 SO4 で脱水し濃縮した。残留
物(2(S,R)−(メチルエチル)−(テトラヒドロ
チオフエン−3−オン)を塩化メチレン(60mL)に
溶解し、その溶液を0℃に冷却した。水素化ジイソブチ
ルアルミニウム(25mL、1M)含有の塩化メチレン
を滴下した。反応混合物を0℃で1時間攪拌した。ガス
が発生しなくなるまで水を滴下して反応を停止した。1
N HCl(50mL)を添加し、粗生成物を塩化メチ
レン(50mL×3回)で抽出した。有機相を合してN
aHCO3 飽和溶液とブラインで洗浄し、Na2 SO4
で脱水した。濃縮し、20%酢酸エチル含有ヘキサン溶
液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して下記
物性を有する油状物(1.72g)を得た。
【0082】1 NMR(CDCl3 ):4.36(b
r,s,1H),3.1−2.85(m,3H),2.
23(dd,J=6.8 Hz,13.3 Hz,1
H),1.95−1.77(m,3H),1.07
(d,J=6.5 Hz,3H),1.02(d,J=
6.7 Hz,3H)。
r,s,1H),3.1−2.85(m,3H),2.
23(dd,J=6.8 Hz,13.3 Hz,1
H),1.95−1.77(m,3H),1.07
(d,J=6.5 Hz,3H),1.02(d,J=
6.7 Hz,3H)。
【0083】実施例19 3(R,S)−[2(R,S)−メチルエチル]テトラ
ヒドロチエニル−2−ピリジルカルボナートの製造 2(R,S)−メチルエチル−3(R,S)−ヒドロキ
シテトラヒドロチオフエン0.150gとジ(2ピリジ
ル)カルボナート0.250gの、3mLの乾燥塩化メ
チレンによる溶液に、これを攪拌しながら、0.185
mLのトリエチルアミンを添加した。12時間攪拌後、
混合物を塩化メチレンで希釈し、NaHCO3 の飽和水
溶液とブラインで洗浄し無水Na2 SO4 で脱水した。
濾過し、次に減圧で濃縮して標題の化合物を油状物とし
て得た。
ヒドロチエニル−2−ピリジルカルボナートの製造 2(R,S)−メチルエチル−3(R,S)−ヒドロキ
シテトラヒドロチオフエン0.150gとジ(2ピリジ
ル)カルボナート0.250gの、3mLの乾燥塩化メ
チレンによる溶液に、これを攪拌しながら、0.185
mLのトリエチルアミンを添加した。12時間攪拌後、
混合物を塩化メチレンで希釈し、NaHCO3 の飽和水
溶液とブラインで洗浄し無水Na2 SO4 で脱水した。
濾過し、次に減圧で濃縮して標題の化合物を油状物とし
て得た。
【0084】実施例20 N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)−ヒ
ドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジオキ
ソ−2(R)−メチルエチル−3(R)−テトラヒドロ
チエニルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)カルボキサミ
ド、化合物Cの製造 0.203gの2(R,S)−メチルエチル−3(R,
S)−テトラヒドロチエニル2−ピリジルカルボナート
および0.204gのN−tert−ブチル−デカヒド
ロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(S)−アミノブチル]−(4aS,8aS)−イソキ
ノリン−3(S)−カルボキサミドの、5mLの乾燥塩
化メチレンによる溶液に、これを攪拌しながら、0.0
93mLのトリエチルアミンを添加した。12時間攪拌
後、混合物を塩化メチレンで希釈し、NaHCO3 飽和
水溶液とブラインで洗浄し無水Na2 SO4 で脱水し
た。濾過を行い減圧濃縮をし、得られた残留物をシリカ
ゲルのクロマトグラフィーで精製した。1:4酢酸エチ
ル/ヘキサンおよび1:1酢酸エチル/ヘキサンで溶離
して、0.217gのN−tert−ブチル−デカヒド
ロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(R,S)−[2(R,S)−メチルエチル−3(R,
S)−テトラヒドロチエニルオキシカルボニルアミノ]
ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−3
(S)−カルボキサミドを得た。
ドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジオキ
ソ−2(R)−メチルエチル−3(R)−テトラヒドロ
チエニルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)カルボキサミ
ド、化合物Cの製造 0.203gの2(R,S)−メチルエチル−3(R,
S)−テトラヒドロチエニル2−ピリジルカルボナート
および0.204gのN−tert−ブチル−デカヒド
ロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(S)−アミノブチル]−(4aS,8aS)−イソキ
ノリン−3(S)−カルボキサミドの、5mLの乾燥塩
化メチレンによる溶液に、これを攪拌しながら、0.0
93mLのトリエチルアミンを添加した。12時間攪拌
後、混合物を塩化メチレンで希釈し、NaHCO3 飽和
水溶液とブラインで洗浄し無水Na2 SO4 で脱水し
た。濾過を行い減圧濃縮をし、得られた残留物をシリカ
ゲルのクロマトグラフィーで精製した。1:4酢酸エチ
ル/ヘキサンおよび1:1酢酸エチル/ヘキサンで溶離
して、0.217gのN−tert−ブチル−デカヒド
ロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(R,S)−[2(R,S)−メチルエチル−3(R,
S)−テトラヒドロチエニルオキシカルボニルアミノ]
ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−3
(S)−カルボキサミドを得た。
【0085】上記の化合物および0.250gのN−メ
チルモルホリンオキシドの、10mLのアセトンと2m
Lの水の混合物による溶液に、これを攪拌しながら、
2.5%の四酸化オスミウムの2−メチル−2−プロパ
ノール溶液の0.1mLを添加した。得られた混合物を
12時間攪拌し、1.3mLのNaHSO3 飽和水溶液
を添加した。混合物を塩化メチレン(20mL)で抽出
した。有機溶液をNaHSO3 飽和水溶液とブラインで
洗浄し、Na2 SO4 で脱水した。濾過を行い、減圧で
濃縮し、得られた残留物をシリカゲルのクロマトグラフ
ィーで精製した。1:1酢酸エチル/ヘキサンおよび
3:1酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、0.035g
のN−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)−
ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジオ
キソ−2(R)−メチルエチル−3(R)−テトラヒド
ロチエニルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ドを下記の物性を有する白色無定形の固体として得た。
チルモルホリンオキシドの、10mLのアセトンと2m
Lの水の混合物による溶液に、これを攪拌しながら、
2.5%の四酸化オスミウムの2−メチル−2−プロパ
ノール溶液の0.1mLを添加した。得られた混合物を
12時間攪拌し、1.3mLのNaHSO3 飽和水溶液
を添加した。混合物を塩化メチレン(20mL)で抽出
した。有機溶液をNaHSO3 飽和水溶液とブラインで
洗浄し、Na2 SO4 で脱水した。濾過を行い、減圧で
濃縮し、得られた残留物をシリカゲルのクロマトグラフ
ィーで精製した。1:1酢酸エチル/ヘキサンおよび
3:1酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、0.035g
のN−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)−
ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジオ
キソ−2(R)−メチルエチル−3(R)−テトラヒド
ロチエニルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ドを下記の物性を有する白色無定形の固体として得た。
【0086】融点:115〜117℃1 NMR(CDCl3 ):7.29−7.18(m,5
H),5.80(bs,1H),5.25(bs,1
H),3.99−3.82(m,3H),3.20−
2.85(m,5H),2.66,(m,2H),2.
31(m,2H),1.36(s,9H),1.17
(d,J=6.5 Hz,3H)、0.94(d,J=
6.5 Hz,3H)。
H),5.80(bs,1H),5.25(bs,1
H),3.99−3.82(m,3H),3.20−
2.85(m,5H),2.66,(m,2H),2.
31(m,2H),1.36(s,9H),1.17
(d,J=6.5 Hz,3H)、0.94(d,J=
6.5 Hz,3H)。
【0087】元素分析結果: C33H51N3 O6 S・0.60CH2 Cl2 ・0.05
H2 O(657.70)としての計算値: C,59.54;H,8.02;N,6.39 実測値: C,59.53;H,7.54;N,6.23 さらに5:95メタノール/クロロホルムで溶離して、
N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)−ヒ
ドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジオキ
ソ−2(S)−メチルエチル−3(S)−テトラヒドロ
チエニルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ドを得た。物性は次のとおりである。
H2 O(657.70)としての計算値: C,59.54;H,8.02;N,6.39 実測値: C,59.53;H,7.54;N,6.23 さらに5:95メタノール/クロロホルムで溶離して、
N−tert−ブチル−デカヒドロ−2[2(R)−ヒ
ドロキシ−4−フェニル−3(S)−[1,1−ジオキ
ソ−2(S)−メチルエチル−3(S)−テトラヒドロ
チエニルオキシカルボニルアミノ]ブチル]−(4a
S,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボキサミ
ドを得た。物性は次のとおりである。
【0088】融点:110〜112℃ 元素分析結果: C33H51N3 O6 S・0.75H2 O(654.49)
としての計算値: C,62.06;H,8.54;N,6.78 実測値: C,62.02;H,8.33;N,6.40実施例21 微生物が発現するウィルスプロテアーゼの阻害の検定 大腸菌(Escherichia coli)内で発現
されたプロテアーゼと、ペプチド基質[Val−Ser
−Gln−Asn−(β−ナフチル)Ala−Pro−
Ile−Val,初期温度0.5mg/mL]との反応
の阻害試験を、50mM酢酸ナトリウムpH5.5中、
30℃、1時間の条件で行った。阻害剤を各種の濃度で
含有する1.0μlのDMSOを、25μlのペプチド
水溶液に添加した。0.33nMプロテアーゼ(0.1
1ng)を含有する、0.133M酢酸ナトリウムpH
5.5と0.26%ウシ血清アルブミンからなる溶液1
5μlと添加することによって反応を開始させる。反応
は160μlの5%リン酸溶液で停止した。反応生成物
をHPLC(VYDAC wide pore 5cm
C−18逆相、アセトニトリル勾配液、0.1%リン
酸)で分離した。反応の阻害度は生成物のピークの高さ
から決定した。別個に合成した反応生成物のHPLC測
定結果が、定量測定の基準を証明しかつ生成物の組成を
確定した。化合物A、BおよびCはそれぞれ、IC50値
が約260nM、59nMおよび4nMであった。
としての計算値: C,62.06;H,8.54;N,6.78 実測値: C,62.02;H,8.33;N,6.40実施例21 微生物が発現するウィルスプロテアーゼの阻害の検定 大腸菌(Escherichia coli)内で発現
されたプロテアーゼと、ペプチド基質[Val−Ser
−Gln−Asn−(β−ナフチル)Ala−Pro−
Ile−Val,初期温度0.5mg/mL]との反応
の阻害試験を、50mM酢酸ナトリウムpH5.5中、
30℃、1時間の条件で行った。阻害剤を各種の濃度で
含有する1.0μlのDMSOを、25μlのペプチド
水溶液に添加した。0.33nMプロテアーゼ(0.1
1ng)を含有する、0.133M酢酸ナトリウムpH
5.5と0.26%ウシ血清アルブミンからなる溶液1
5μlと添加することによって反応を開始させる。反応
は160μlの5%リン酸溶液で停止した。反応生成物
をHPLC(VYDAC wide pore 5cm
C−18逆相、アセトニトリル勾配液、0.1%リン
酸)で分離した。反応の阻害度は生成物のピークの高さ
から決定した。別個に合成した反応生成物のHPLC測
定結果が、定量測定の基準を証明しかつ生成物の組成を
確定した。化合物A、BおよびCはそれぞれ、IC50値
が約260nM、59nMおよび4nMであった。
【0089】上記の本願明細書は、例示を目的として提
示された実施例によって本発明の原理を教示している
が、本発明の実施には、本願の特許請求の範囲およびそ
の均等物の適用範囲内にある限り、通常の変更、応用、
もしくは変形がすべて含まれると解される。
示された実施例によって本発明の原理を教示している
が、本発明の実施には、本願の特許請求の範囲およびそ
の均等物の適用範囲内にある限り、通常の変更、応用、
もしくは変形がすべて含まれると解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 493/04 101 C 9165−4C // C12N 9/99 (72)発明者 アルン・ケイ・ゴーシユ アメリカ合衆国、ペンシルバニア・19446、 ランスデイル、ジヤクソン・ストリート・ 853 (72)発明者 ヒー・ヨーン・リー アメリカ合衆国、ペンシルバニア・19440、 ハツトフイールド、ローガン・ドライブ・ 190 (72)発明者 ジヨエル・アール・ハフ アメリカ合衆国、ペンシルバニア・19437、 ジネツド・バレイ、サリー・ドライブ・ 825
Claims (10)
- 【請求項1】 下記式I: 【化1】 [式中、R1は a)飽和、部分飽和もしくは不飽和であり、未置換であ
るか、または下記の基:C1−4アルキル、C2−4ア
ルケニル、C1−3アルコキシ、ハロ−C1−3アルキ
ル、アリール−C1−3アルキル、もしくはC3−5シ
クロアルキルの1つ以上で置換された5〜7員の炭素
環、または b)未置換であるか、または下記の基:C1−4アルキ
ル、C2−4アルケニル、オキソ、C3−5シクロアル
キルもしくはC1−3アルコキシの1つ以上で置換され
た、OおよびSから選択される1つのヘテロ原子を有す
る5〜7員の複素環; R2は a)未置換であるか、または−OHもしくはC1−3ア
ルコキシの1つ以上で置換されたC1−5アルキル、ま
たは b)飽和、部分飽和もしくは不飽和であり、未置換であ
るか、または下記の基:C1−4アルキル、C2−4ア
ルケニル、C1−3アルコキシもしくはヒドロキシの1
つ以上で置換された5〜7員の炭素環; R3は a)未置換であるか、または−OHもしくはC1−3ア
ルコキシの1つ以上で置換されたフェニル、または b)未置換であるか、または−OHもしくはC1−3ア
ルコキシの1つ以上で置換されたC5−7シクロアルキ
ル] で表される化合物またはその医薬として許容される塩も
しくは水和物。 - 【請求項2】 R1が未置換であるか、またはC1−4
アルキル、C2−4アルケニル、オキソもしくはC
1−3アルコキシの1つ以上で置換された、Oもしくは
Sから選択される1つのヘテロ原子を有する5〜7員の
複素環; R2が未置換であるか、または1つ以上の−OHで置換
されたC1−5アルキル; R3が未置換であるか、または−OHもしくはC1−3
アルコキシで置換されたフェニル; である請求項1記載の化合物 - 【請求項3】 R1が未置換であるか、またはC1−4
アルキル、C2−4アルケニルもしくはC1−3アルコ
キシで置換された1,1−ジオキソ−テトラヒドロチエ
ニルもしくはテトラヒドロフラニル; R2がt−ブチルもしくは2−メチルプロピル; R3がフェニル; である請求項2記載の化合物。 - 【請求項4】 R1が未置換であるか、または下記の
基:メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メ
トキシ、エトキシもしくはプロペニルで置換されたテト
ラヒドロフラン−3−イルもしくは1,1−ジオキソ−
テトラヒドロチエン−3−イル; である請求項3記載の化合物。 - 【請求項5】 R1が未置換であるか、または下記の
基:C1−4アルキル、オキソもしくはC3−5シクロ
アルキルの1つ以上で置換された、1つのSヘテロ原子
を有する5〜7員の複素環; R2がC1−5アルキル; R3がフェニル; である請求項1記載の化合物。 - 【請求項6】 R1が未置換であるか、またはC1−4
アルキルもしくはC3−5シクロアルキルで置換された
1,1−ジオキソテトラヒドロチエン−3−イル; R2がC1−5アルキル; R3がフェニル; である請求項5記載の化合物。 - 【請求項7】 下記式: 【化2】 で表され、名称がcis−N−tert−ブチル−デカ
ヒドロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(S)−[3(S)−テトラヒドロフラニルオキシカル
ボニルアミノ]−ブチル]−(4aS,8aS)−イソ
キノリン−3(S)−カルボキサミド水和物である化合
物、またはその医薬として許容される塩。 - 【請求項8】 下記式: 【化3】 で表され、名称がcis−N−tert−ブチル−デカ
ヒドロ−2[2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3
(S)−[3(S)−1,1−ジオキソテトラヒドロチ
エン−3−イルオキシカルボニルアミノ]−ブチル]−
(4aS,8aS)−イソキノリン−3(S)−カルボ
キサミド水和物である化合物、またはその医薬として許
容される塩。 - 【請求項9】 下記式: 【化4】 で表され、名称がN−tert−ブチル−デカヒドロ−
2[2−(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)
−[1,1−ジオキソ−2(R)−メチルエチル−3
(R)−テトラヒドロチエニルオキシカルボニルアミ
ノ]−ブチル]−(4aS,8aS)−イソキノリン−
3(S)−カルボキミドである化合物、またはその医薬
として許容される塩。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1つに記載の
化合物の有効量および医薬として許容される担体からな
る、AIDSの治療、HIV感染症の予防、HIV感染
症の治療またはHIVプロテアーゼの阻害に用いる医薬
組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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US781470 | 1991-10-23 | ||
US92999192A | 1992-08-21 | 1992-08-21 | |
US929991 | 1992-08-21 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05239031A JPH05239031A (ja) | 1993-09-17 |
JPH0678314B2 true JPH0678314B2 (ja) | 1994-10-05 |
Family
ID=27119862
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---|---|---|---|
JP4309474A Expired - Lifetime JPH0678314B2 (ja) | 1991-10-23 | 1992-10-23 | Hivプロテアーゼ阻害剤 |
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EP (1) | EP0539192B1 (ja) |
JP (1) | JPH0678314B2 (ja) |
AT (1) | ATE175412T1 (ja) |
AU (1) | AU649170B2 (ja) |
CA (1) | CA2081134A1 (ja) |
DE (1) | DE69228106T2 (ja) |
ES (1) | ES2125251T3 (ja) |
IL (1) | IL103459A0 (ja) |
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MXPA93002392A (es) | 1992-03-11 | 2005-02-04 | Narhex Ltd | Derivados amino de hidrocarburos-oxo e hidroxi-substituidos. |
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ES2123065T3 (es) | 1992-08-25 | 1999-01-01 | Searle & Co | Hidroxietilamino-sulfonamidas utiles como inhibidores de proteasas retroviricas. |
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