JPH0677313B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH0677313B2 JPH0677313B2 JP61199679A JP19967986A JPH0677313B2 JP H0677313 B2 JPH0677313 B2 JP H0677313B2 JP 61199679 A JP61199679 A JP 61199679A JP 19967986 A JP19967986 A JP 19967986A JP H0677313 B2 JPH0677313 B2 JP H0677313B2
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- Japan
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- carbon black
- magnetic
- layer
- recording medium
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Description
【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気ディスク等の磁
気記録媒体に関するものである。
気記録媒体に関するものである。
ロ.従来技術 一般に、磁気テープ等の磁気記録媒体は、磁性粉、バイ
ンダー樹脂等からなる磁性塗料を支持体上に塗布、乾燥
することによって製造される。
ンダー樹脂等からなる磁性塗料を支持体上に塗布、乾燥
することによって製造される。
こうした磁気記録媒体、特にビデオテープにおいては、
媒体の導電性、摩擦係数、表面性(即ち、電磁変換特
性)、耐摩耗性等といった特性のうち、いくつかを同時
に満足するためにカーボンブラックを併用する技術は、
従来、特開昭59−5426号、59−16141号、58−218039
号、58−211321号、特公昭53−20203号、54−9041号、5
7−4968号、57−17290号等の各公報に示すものが知られ
ている。
媒体の導電性、摩擦係数、表面性(即ち、電磁変換特
性)、耐摩耗性等といった特性のうち、いくつかを同時
に満足するためにカーボンブラックを併用する技術は、
従来、特開昭59−5426号、59−16141号、58−218039
号、58−211321号、特公昭53−20203号、54−9041号、5
7−4968号、57−17290号等の各公報に示すものが知られ
ている。
しかし、表面を粗すことなく(即ち、磁気記録媒体の電
磁変換特性を落とすことなく)、導電性に優れ、かつ摩
擦係数の低い(即ち、走行性が良好で耐摩耗性に優れ
る)記録媒体を提供するには不十分であった。
磁変換特性を落とすことなく)、導電性に優れ、かつ摩
擦係数の低い(即ち、走行性が良好で耐摩耗性に優れ
る)記録媒体を提供するには不十分であった。
即ち、上記した従来技術において、常に粒径40mμ以下
のカーボンブラックを使用したものでは、導電性が必ず
しも高められるとは限らない。例えば、粒径23mμのカ
ーボンは単独で使用する場合、磁性層に、磁性粉100重
量部に対して15重量部以上入れないと表面比抵抗が1010
Ω/sq以下にならない。しかし、そのように多量のカー
ボンを添加すると、電磁変換特性が低下する。また、粒
径40mμ以下のカーボンブラックでは、磁性層表面の摩
擦が大きくなってしまう。それを補うために、潤滑剤を
多量に添加すると、電磁変換特性の低下やブリードアウ
ト等の現象を起こす。粒径50mμ以上のカーボンブラッ
クは多量に使用すると、電磁変換特性が低下する。ま
た、粒径50mμ以上のカーボンブラックでは、必ずしも
導電性を高められるとは限らない。粒径30mμより小でB
ET500m2/g以上のカーボンブラックや、粒径40mμ以上の
カーボンブラックともに、一般に、電磁変換特性を低下
させる。
のカーボンブラックを使用したものでは、導電性が必ず
しも高められるとは限らない。例えば、粒径23mμのカ
ーボンは単独で使用する場合、磁性層に、磁性粉100重
量部に対して15重量部以上入れないと表面比抵抗が1010
Ω/sq以下にならない。しかし、そのように多量のカー
ボンを添加すると、電磁変換特性が低下する。また、粒
径40mμ以下のカーボンブラックでは、磁性層表面の摩
擦が大きくなってしまう。それを補うために、潤滑剤を
多量に添加すると、電磁変換特性の低下やブリードアウ
ト等の現象を起こす。粒径50mμ以上のカーボンブラッ
クは多量に使用すると、電磁変換特性が低下する。ま
た、粒径50mμ以上のカーボンブラックでは、必ずしも
導電性を高められるとは限らない。粒径30mμより小でB
ET500m2/g以上のカーボンブラックや、粒径40mμ以上の
カーボンブラックともに、一般に、電磁変換特性を低下
させる。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、表面性を落とすことなく(即ち、電磁
変換特性の高いレベルを提供し)、導電性に優れ、摩擦
係数が低く(即ち、走行性、耐摩耗性の良好な)、か
つ、光遮蔽性にも優れた媒体を提供することにある。
変換特性の高いレベルを提供し)、導電性に優れ、摩擦
係数が低く(即ち、走行性、耐摩耗性の良好な)、か
つ、光遮蔽性にも優れた媒体を提供することにある。
ニ.発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、比表面積がBET値で50m2/g以上、900m2
/g未満であり、かつ、吸油量がDBP値で50ml/100g以上、
110ml/100g未満である第1のカーボンブラックと、比表
面積がBET値で15m2/g以上、80m2/g未満であり、かつ、
吸油量がDBP値で160ml/100g以上、220ml/100g以下であ
る第2のカーボンブラックとが磁性層に含有されている
ことを特徴とする磁気記録媒体に係るものである。
/g未満であり、かつ、吸油量がDBP値で50ml/100g以上、
110ml/100g未満である第1のカーボンブラックと、比表
面積がBET値で15m2/g以上、80m2/g未満であり、かつ、
吸油量がDBP値で160ml/100g以上、220ml/100g以下であ
る第2のカーボンブラックとが磁性層に含有されている
ことを特徴とする磁気記録媒体に係るものである。
本発明によれば、BET値及び吸油量を夫々特定範囲に有
する第1のカーボンブラックと第2のカーボンブラック
とを併用しているので、従来技術についての既述した欠
陥が十分に解消されることが判明したのである。即ち、
第1のカーボンブラックのBET値が50m2/g以上と比較的
大きいことから、高密度記録、高電磁変換特性を示す傾
向があるが、特に第2のカーボンブラックの吸油量によ
って分散性が良好に維持される。これに加えて、第2の
カーボンブラックのBET値を15〜80m2/gと低めにしてい
るので、摩擦係数を減少させ、遮光性も良くなる。しか
も、導電性の向上については、第2のカーボンブラック
が110ml/100g以上の吸油量を示すために比較的ストラク
チャー構造をとり易く、高い導電性と低摩擦を示すこと
ができる。
する第1のカーボンブラックと第2のカーボンブラック
とを併用しているので、従来技術についての既述した欠
陥が十分に解消されることが判明したのである。即ち、
第1のカーボンブラックのBET値が50m2/g以上と比較的
大きいことから、高密度記録、高電磁変換特性を示す傾
向があるが、特に第2のカーボンブラックの吸油量によ
って分散性が良好に維持される。これに加えて、第2の
カーボンブラックのBET値を15〜80m2/gと低めにしてい
るので、摩擦係数を減少させ、遮光性も良くなる。しか
も、導電性の向上については、第2のカーボンブラック
が110ml/100g以上の吸油量を示すために比較的ストラク
チャー構造をとり易く、高い導電性と低摩擦を示すこと
ができる。
特に、第1のカーボンブラックは、高BETで吸油量が少
ないことはストラクチャー構造を作らないことを示す。
このようなカーボンは、添加量を多くしても磁気記録体
の表面を粗さない。また、第2のカーボンブラックは、
低BETであるにもかかわらず、吸油量が多いので非常に
ストラクチャー構造をつくりやすい。このようなカーボ
ンが磁気記録体表面に均一に存在すると、摩擦係数を低
下させる(但し、あまり吸油量が多いと、磁性塗料の粘
度を著しく高くするので望ましくない)。第2のカーボ
ンブラックは導電性が高いが、磁性粉中に分散させる
と、導電性を示さない。ところが、第1のカーボンブラ
ックを併用することにより、導電性を示すようになる。
第2のカーボンブラックのつくるストラクチャーの間隙
を第1のカーボンブラックが埋めているためと考えられ
る。
ないことはストラクチャー構造を作らないことを示す。
このようなカーボンは、添加量を多くしても磁気記録体
の表面を粗さない。また、第2のカーボンブラックは、
低BETであるにもかかわらず、吸油量が多いので非常に
ストラクチャー構造をつくりやすい。このようなカーボ
ンが磁気記録体表面に均一に存在すると、摩擦係数を低
下させる(但し、あまり吸油量が多いと、磁性塗料の粘
度を著しく高くするので望ましくない)。第2のカーボ
ンブラックは導電性が高いが、磁性粉中に分散させる
と、導電性を示さない。ところが、第1のカーボンブラ
ックを併用することにより、導電性を示すようになる。
第2のカーボンブラックのつくるストラクチャーの間隙
を第1のカーボンブラックが埋めているためと考えられ
る。
なお、上記において、第1のカーボンブラックのBET値
は50m2/g以上、実際的には900m2/g未満、更には400m2/g
未満、更には50m2/g以上、200m2/g未満とするのが望ま
しい。また、第2のカーボンブラックの吸油量は160〜2
20ml/100gとするのがよい。
は50m2/g以上、実際的には900m2/g未満、更には400m2/g
未満、更には50m2/g以上、200m2/g未満とするのが望ま
しい。また、第2のカーボンブラックの吸油量は160〜2
20ml/100gとするのがよい。
本発明において、上記の効果を得る上で、カーボンブラ
ックの添加量は、第1及び第2のカーボンブラックの合
計量で磁性粉100重量部に対して1〜20重量部であるの
がよく、3〜15重量部であるのが更によく、5〜12重量
部がもっとよい。また、両カーボンブラックの比率にも
望ましい範囲があり、重量比で第1のカーボンブラッ
ク:第2のカーボンブラック=(5:5)〜(9.9:0.1)が
望ましい。
ックの添加量は、第1及び第2のカーボンブラックの合
計量で磁性粉100重量部に対して1〜20重量部であるの
がよく、3〜15重量部であるのが更によく、5〜12重量
部がもっとよい。また、両カーボンブラックの比率にも
望ましい範囲があり、重量比で第1のカーボンブラッ
ク:第2のカーボンブラック=(5:5)〜(9.9:0.1)が
望ましい。
本発明で使用可能な第1のカーボンブラックとしては、
例えばコロンビアンカーボン社製のラーベン(Raven)
−1035、ラーベン1255、キャボット社製のブラック・パ
ールズ−1000、三菱化成社製のCF−9等が挙げられる。
第2のカーボンブラックとしては、デンカ社製のHS−10
0、三菱化成社製の#3500等が挙げられる。
例えばコロンビアンカーボン社製のラーベン(Raven)
−1035、ラーベン1255、キャボット社製のブラック・パ
ールズ−1000、三菱化成社製のCF−9等が挙げられる。
第2のカーボンブラックとしては、デンカ社製のHS−10
0、三菱化成社製の#3500等が挙げられる。
なお、上記において、「比表面積」とは、単位重量あた
りの表面積をいい、平均粒子径とは全く異なった物理量
であり、例えば平均粒子径は同一であっても、比表面積
が大きなものと、比表面積が小さいものが存在する。比
表面積の測定は、例えばまず、磁性粉末を250℃前後で3
0〜60分加熱処理しながら脱気して、該粉末に吸着され
ているものを除去し、その後、測定装置に導入して、窒
素の初期圧力を0.5kg/m2に設定し、窒素により液体窒素
温度(−195℃)で吸着測定を行う(一般にB.E.T法と称
されている比表面積の測定方法。詳しくはJ.Ame.Chem.S
oc,60 309(1938)を参照)。この比評表面積(BET
値)の測定装置には、湯浅電池(株)ならびに湯浅アイ
オニクス(株)の共同製造による「粉粒体測定装置(カ
ンターソープ)」を使用することができる。比表面積な
らびにその測定方法についての一般的な説明は「粉体の
測定」J.M.DALLAVALLE,CLYDEORR Jr共著、弁田その他
訳:産業図書社刊)に詳しく述べられており、また「化
学便覧」(応用編、1170〜1171頁、日本化学会編、丸善
(株)昭和41年4月30日発行)にも記載されている(な
お前記「化学便覧」では、比表面積を単に表面積(m2/g
r)と記載しているが本明細書における比表面積と同一
のものである。)。
りの表面積をいい、平均粒子径とは全く異なった物理量
であり、例えば平均粒子径は同一であっても、比表面積
が大きなものと、比表面積が小さいものが存在する。比
表面積の測定は、例えばまず、磁性粉末を250℃前後で3
0〜60分加熱処理しながら脱気して、該粉末に吸着され
ているものを除去し、その後、測定装置に導入して、窒
素の初期圧力を0.5kg/m2に設定し、窒素により液体窒素
温度(−195℃)で吸着測定を行う(一般にB.E.T法と称
されている比表面積の測定方法。詳しくはJ.Ame.Chem.S
oc,60 309(1938)を参照)。この比評表面積(BET
値)の測定装置には、湯浅電池(株)ならびに湯浅アイ
オニクス(株)の共同製造による「粉粒体測定装置(カ
ンターソープ)」を使用することができる。比表面積な
らびにその測定方法についての一般的な説明は「粉体の
測定」J.M.DALLAVALLE,CLYDEORR Jr共著、弁田その他
訳:産業図書社刊)に詳しく述べられており、また「化
学便覧」(応用編、1170〜1171頁、日本化学会編、丸善
(株)昭和41年4月30日発行)にも記載されている(な
お前記「化学便覧」では、比表面積を単に表面積(m2/g
r)と記載しているが本明細書における比表面積と同一
のものである。)。
また、上記の「吸油量(DBP法)」については、顔料粉
末100gにDBP(Dibutylphthelate)を少しずつ加え、練
り合わせながら顔料の状態を観察し、ばらばらに分散し
た状態から一つの塊をなす点を見出したときのDBPのml
数をDBP吸油量とする。
末100gにDBP(Dibutylphthelate)を少しずつ加え、練
り合わせながら顔料の状態を観察し、ばらばらに分散し
た状態から一つの塊をなす点を見出したときのDBPのml
数をDBP吸油量とする。
本発明の磁気記録媒体は、例えば第1図に示すように、
支持体1上に磁性層2を有している。また磁性層2とは
反対側の面にBC層3が設けられている。このBC層は設け
られてよいが、設けなくてもよい。磁性層2に使用され
る磁性粉末、特に強磁性粉末としては、γ−Fe2O3、Co
含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の磁性粉が挙げ
られる。これらのうち、Co含有酸化鉄が望ましい。ま
た、磁性粉のBET値は35m2/g以上、更には40m2/g以上の
場合は効果が著しい。磁性層2には、上述した第1及び
第2のカーボンブラックの他、潤滑剤(例えばシリコー
ンオイル、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例え
ばステアリン酸)と炭素原子数が3〜26個の一価のアル
コールからなる脂肪酸エステル等)、帯電防止剤(例え
ばグラファイト)等を添加してよい。また、非磁性研磨
材粒子も添加してよいが、これにはアルミナ(α−Al2O
3(コランダム)等)、人造コランダム、溶融アルミ
ナ、炭化ケイ素、酸化クロム、ダイヤモンド、人造ダイ
ヤモンド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと
磁鉄鉱)等が使用される。この研磨材の含有量は磁性粉
に対して20重量部以下が好ましく、またその平均粒子径
は0.5μmがよく、0.4μm以下が更によい。
支持体1上に磁性層2を有している。また磁性層2とは
反対側の面にBC層3が設けられている。このBC層は設け
られてよいが、設けなくてもよい。磁性層2に使用され
る磁性粉末、特に強磁性粉末としては、γ−Fe2O3、Co
含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の磁性粉が挙げ
られる。これらのうち、Co含有酸化鉄が望ましい。ま
た、磁性粉のBET値は35m2/g以上、更には40m2/g以上の
場合は効果が著しい。磁性層2には、上述した第1及び
第2のカーボンブラックの他、潤滑剤(例えばシリコー
ンオイル、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例え
ばステアリン酸)と炭素原子数が3〜26個の一価のアル
コールからなる脂肪酸エステル等)、帯電防止剤(例え
ばグラファイト)等を添加してよい。また、非磁性研磨
材粒子も添加してよいが、これにはアルミナ(α−Al2O
3(コランダム)等)、人造コランダム、溶融アルミ
ナ、炭化ケイ素、酸化クロム、ダイヤモンド、人造ダイ
ヤモンド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと
磁鉄鉱)等が使用される。この研磨材の含有量は磁性粉
に対して20重量部以下が好ましく、またその平均粒子径
は0.5μmがよく、0.4μm以下が更によい。
また、磁性層のバインダー樹脂として少なくともポリウ
レタンを使用できるが、これは、ポリオールとポリイソ
シアネートとの反応によって合成できる。ポリウレタン
と共に、フェノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合
体も含有せしめれば、磁性層に適用する場合に磁性粉の
分散性が向上し、その機械的強度が増大する。但し、フ
ェノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合体のみでは
層が硬くなりすぎるがこれはポリウレタンの含有によっ
て防止でき、支持体又は下地層との接着性が良好とな
る。また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊維素
系樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電
子線照射硬化型樹脂が使用されてもよい。
レタンを使用できるが、これは、ポリオールとポリイソ
シアネートとの反応によって合成できる。ポリウレタン
と共に、フェノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合
体も含有せしめれば、磁性層に適用する場合に磁性粉の
分散性が向上し、その機械的強度が増大する。但し、フ
ェノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合体のみでは
層が硬くなりすぎるがこれはポリウレタンの含有によっ
て防止でき、支持体又は下地層との接着性が良好とな
る。また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊維素
系樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電
子線照射硬化型樹脂が使用されてもよい。
また、BC層3にも、磁性層2に用いた本発明による上記
カーボンブラックを添加してよい。
カーボンブラックを添加してよい。
また、第1図の磁気記録媒体は、磁性層2と支持体1と
の間に下引き層(図示せず)を設けたものであってよ
く、或いは下引き層を設けなくてもよい(以下同様)。
また支持体にコロナ放電処理を施してもよい。
の間に下引き層(図示せず)を設けたものであってよ
く、或いは下引き層を設けなくてもよい(以下同様)。
また支持体にコロナ放電処理を施してもよい。
また、支持体1の素材としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン等のプラスチック、Al、Zn等の
金属、ガラス、BN、Siカーバイド、磁器、陶器等のセラ
ミックなどが使用される。
レート、ポリプロピレン等のプラスチック、Al、Zn等の
金属、ガラス、BN、Siカーバイド、磁器、陶器等のセラ
ミックなどが使用される。
なお、上記の磁性層等の塗布形成時には、塗料中に架橋
剤としての多官能イソシアネートを所定量添加しておく
のが磁性層を強固にできる点で望ましい。こうした架橋
剤としては、既述した多官能ポリイソシアネートの他、
トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス−(p
−イソシアネートフェニル)チオホスファイト、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート等が挙げられる、メ
チレンジイソシアネート系、トリレンジイソシアネート
系が良い。なお、磁性層を電子線照射等で硬化させると
きは、イソシアネート化合物の添加は省略してもよいが
添加してあってもよい。
剤としての多官能イソシアネートを所定量添加しておく
のが磁性層を強固にできる点で望ましい。こうした架橋
剤としては、既述した多官能ポリイソシアネートの他、
トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス−(p
−イソシアネートフェニル)チオホスファイト、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート等が挙げられる、メ
チレンジイソシアネート系、トリレンジイソシアネート
系が良い。なお、磁性層を電子線照射等で硬化させると
きは、イソシアネート化合物の添加は省略してもよいが
添加してあってもよい。
第2図は、他の磁器記録媒体を示すものであるが、第1
図の媒体の磁性層2上にOC層4が設けられている。この
OC層4は、磁性層2を損傷等から保護するために設けら
れるが、そのために滑性が十分である必要がある。そこ
で、OC層4のバインダー樹脂として、上述の磁性層2に
使用したウレタン樹脂を(望ましくはフェノキシ樹脂及
び/又は塩化ビニル系共重合体を併用して)使用する。
OC層4の表面粗さは特にカラーS/Nとの関連でRa≦0.02
μm、Rmax≦0.13μmとするのがよい。この場合、支持
体1の表面粗さをRa≦0.03μm、Rmax≦0.13μmとし、
平滑な支持体1を用いるのが望ましい。
図の媒体の磁性層2上にOC層4が設けられている。この
OC層4は、磁性層2を損傷等から保護するために設けら
れるが、そのために滑性が十分である必要がある。そこ
で、OC層4のバインダー樹脂として、上述の磁性層2に
使用したウレタン樹脂を(望ましくはフェノキシ樹脂及
び/又は塩化ビニル系共重合体を併用して)使用する。
OC層4の表面粗さは特にカラーS/Nとの関連でRa≦0.02
μm、Rmax≦0.13μmとするのがよい。この場合、支持
体1の表面粗さをRa≦0.03μm、Rmax≦0.13μmとし、
平滑な支持体1を用いるのが望ましい。
第3図は、磁器ディスクとして構成された磁気記録媒体
を示し、支持体1の両面に上述と同様の磁性層2、OC層
4が夫々設けられており、OC層4には上述のウレタン樹
脂を主成分とするバインダー樹脂が含有せしめられてよ
い。
を示し、支持体1の両面に上述と同様の磁性層2、OC層
4が夫々設けられており、OC層4には上述のウレタン樹
脂を主成分とするバインダー樹脂が含有せしめられてよ
い。
ホ.実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明する。但し、
以下において「部」は重量部を表す。
以下において「部」は重量部を表す。
第4図に示した実施例1〜7、比較例1〜4の各組成に
てボールミルで分散した磁性粉分散塗液を、ポリイソシ
アネート添加後に厚さ15μmのポリエチレンテレフタレ
ートベースの片面に押出しコーターにて塗布し、乾燥さ
せ、カレンダー表面処理を施した後、1/2インチ幅に断
裁した。この時、磁性層の膜厚は平均4.0μであった。
てボールミルで分散した磁性粉分散塗液を、ポリイソシ
アネート添加後に厚さ15μmのポリエチレンテレフタレ
ートベースの片面に押出しコーターにて塗布し、乾燥さ
せ、カレンダー表面処理を施した後、1/2インチ幅に断
裁した。この時、磁性層の膜厚は平均4.0μであった。
各ビデオテープについて次の測定を行ったところ、下記
表に示す結果が得られた。
表に示す結果が得られた。
RF出力:RF出力測定用VTRデッキを用いて4MHzでのRF出力
を測定し、100回再生後の、実施例9を基準(0dB)とし
て低下している値を示した(単位:dB) ルミS/N:測定器はシバソク社製ノイズメーター(925D/
1)を使用し、比較例1を基準テープ(0dB)とし、それ
に対する差で表示した。ハイパスフィルターは4.2MHz、
ローパスフィルターは10kHzで行った。VTRはJVC HR−D
120を使用した。
を測定し、100回再生後の、実施例9を基準(0dB)とし
て低下している値を示した(単位:dB) ルミS/N:測定器はシバソク社製ノイズメーター(925D/
1)を使用し、比較例1を基準テープ(0dB)とし、それ
に対する差で表示した。ハイパスフィルターは4.2MHz、
ローパスフィルターは10kHzで行った。VTRはJVC HR−D
120を使用した。
クロマS/N:RF出力と同様。
摩擦係数:ヘッドシリンダーの入口、出口に於けるテー
プテンションを測定して を求めた。
プテンションを測定して を求めた。
表面比抵抗:表面電位計で測定。
ドロップアウト:再生画面上でのキズの発生個数。
この結果から、本発明に基づいて2種のカーボンブラッ
クを併用した場合(実施例1〜7、特に実施例1〜
6)、比較例に比べて次の点で優れていることが分か
る。
クを併用した場合(実施例1〜7、特に実施例1〜
6)、比較例に比べて次の点で優れていることが分か
る。
(1)高いレベルの電磁変換特性が得られる。
(2)1×1010Ω/sq以下の表面比抵抗(導電性)が得
られる。この結果として、ホコリが付着しにくく、ドロ
ップアウトが低くなる。
られる。この結果として、ホコリが付着しにくく、ドロ
ップアウトが低くなる。
(3)磁性層表面の摩擦係数が下げられる。結果とし
て、走行耐久性の優れた記録体が得られる。
て、走行耐久性の優れた記録体が得られる。
(4)動摩擦係数が特に低いので、繰り返し走行させた
ときの粉落ちが非常に少ない。
ときの粉落ちが非常に少ない。
(5)高い添加量でも、電磁交換特性が落ちないので、
VHS用テープなどで薄膜化が可能である。
VHS用テープなどで薄膜化が可能である。
また、上述の実施例において、カーボンブラックの
(総)添加量を変化させ、RF出力を測定した結果を第5
図に示したが、本発明に基づく例の方がカーボン添加量
が多くても出力低下が著しく少ないことが分かる。
(総)添加量を変化させ、RF出力を測定した結果を第5
図に示したが、本発明に基づく例の方がカーボン添加量
が多くても出力低下が著しく少ないことが分かる。
また、上記の第1及び第2のカーボンブラックの併用に
当たって、第6図のように両者の比率を変えたところ、
第1のカーボンブラック:第2のカーボンブラック=
(5:5)〜(9.9:0.1)の重量比の範囲で、電磁交換特性
を低下させずに、摩擦係数の低い記録体を得ることがで
きる。
当たって、第6図のように両者の比率を変えたところ、
第1のカーボンブラック:第2のカーボンブラック=
(5:5)〜(9.9:0.1)の重量比の範囲で、電磁交換特性
を低下させずに、摩擦係数の低い記録体を得ることがで
きる。
次に、第7図、第8図のように、更に各種のカーボンブ
ラックを使用した実施例8〜9、比較例5〜18につい
て、得られた媒体の特性をカーボンブラックの各物理量
との関係で測定した結果を第9図〜第12図に示した。
ラックを使用した実施例8〜9、比較例5〜18につい
て、得られた媒体の特性をカーボンブラックの各物理量
との関係で測定した結果を第9図〜第12図に示した。
第9図:第2のカーボンブラック(HS−100)を固定し
て、第1のカーボンブラックのBET値に応じたRF出力を
示した(実施例1、5、6及び比較例5、6、7、8の
データ)。
て、第1のカーボンブラックのBET値に応じたRF出力を
示した(実施例1、5、6及び比較例5、6、7、8の
データ)。
第10図:第2のカーボンブラック(HS−100)を固定し
て、第1のカーボンブラックのDBP吸油量に応じたRF出
力を示した(実施例1、5、6及び比較例9、10、11の
データ)。
て、第1のカーボンブラックのDBP吸油量に応じたRF出
力を示した(実施例1、5、6及び比較例9、10、11の
データ)。
第11図:第1のカーボンブラック(ラーベン−1035)を
固定して、第2のカーボンブラックのBET値に応じた動
摩擦係数を示した(実施例1、3、8、9及び比較例1
2、13、14、18のデータ)。
固定して、第2のカーボンブラックのBET値に応じた動
摩擦係数を示した(実施例1、3、8、9及び比較例1
2、13、14、18のデータ)。
第12図:第1のカーボンブラック(ラーベン−1035)を
固定して、第2のカーボンブラックのDBP吸油量に応じ
た表面比抵抗を示した(実施例1、3、8、9及び比較
例15、16、17、18のデータ)。
固定して、第2のカーボンブラックのDBP吸油量に応じ
た表面比抵抗を示した(実施例1、3、8、9及び比較
例15、16、17、18のデータ)。
以上より、第1のカーボンブラックのBET値を50m2/g以
上にしないと高出力が得られず、またその吸油量も110m
l/100g未満で出力が著しく向上すること、更に第2のカ
ーボンブラックのBET値を15m2/g以上、80m2/g未満とす
れば摩擦係数を大きく下げ、またその吸油量も110ml/10
0g以上とすることによって表面比抵抗を低下させること
ができる。このように、本発明の範囲に限定することの
優位性が顕著であることが分かる。
上にしないと高出力が得られず、またその吸油量も110m
l/100g未満で出力が著しく向上すること、更に第2のカ
ーボンブラックのBET値を15m2/g以上、80m2/g未満とす
れば摩擦係数を大きく下げ、またその吸油量も110ml/10
0g以上とすることによって表面比抵抗を低下させること
ができる。このように、本発明の範囲に限定することの
優位性が顕著であることが分かる。
図面は本発明の実施例を示すものであって、 第1図、第2図、第3図は各例による磁気記録媒体の一
部分の各拡大断面図、 第4図は各例によるテープの磁性塗料組成をまとめて示
す表、 第5図はカーボンブラック添加量によるRF出力変化を示
すグラフ、 第6図は両カーボンブラックの比率による特性変化を示
すグラフ、 第7図、第8図は更に他の各例によるテープの磁性塗料
組成をまとめて示す表、 第9図、第10図、第11図、第12図はカーボンブラックの
物理量を変化させたときの各特性を示すグラフ である。 なお、図面に用いられている符号において、 2……磁性層 3……バックコート層(BC層) である。
部分の各拡大断面図、 第4図は各例によるテープの磁性塗料組成をまとめて示
す表、 第5図はカーボンブラック添加量によるRF出力変化を示
すグラフ、 第6図は両カーボンブラックの比率による特性変化を示
すグラフ、 第7図、第8図は更に他の各例によるテープの磁性塗料
組成をまとめて示す表、 第9図、第10図、第11図、第12図はカーボンブラックの
物理量を変化させたときの各特性を示すグラフ である。 なお、図面に用いられている符号において、 2……磁性層 3……バックコート層(BC層) である。
Claims (1)
- 【請求項1】比表面積がBET値で50m2/g以上、900m2/g未
満であり、かつ、吸油量がDBP値で50ml/100g以上、110m
l/100g未満である第1のカーボンブラックと、比表面積
がBET値で15m2/g以上、80m2/g未満であり、かつ、吸油
量がDBP値で160ml/100g以上、220ml/100g以下である第
2のカーボンブラックとが磁性層に含有されていること
を特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61199679A JPH0677313B2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61199679A JPH0677313B2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6355723A JPS6355723A (ja) | 1988-03-10 |
JPH0677313B2 true JPH0677313B2 (ja) | 1994-09-28 |
Family
ID=16411811
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61199679A Expired - Lifetime JPH0677313B2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0677313B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01248317A (ja) * | 1988-03-29 | 1989-10-03 | Toyobo Co Ltd | 磁気記録媒体 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57200934A (en) * | 1981-06-02 | 1982-12-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Magnetic recording medium |
JPS59193533A (ja) * | 1983-04-19 | 1984-11-02 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
-
1986
- 1986-08-25 JP JP61199679A patent/JPH0677313B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6355723A (ja) | 1988-03-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |