JPH0676824B2 - 無段変速機のライン圧制御装置 - Google Patents

無段変速機のライン圧制御装置

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JPH0676824B2
JPH0676824B2 JP59251720A JP25172084A JPH0676824B2 JP H0676824 B2 JPH0676824 B2 JP H0676824B2 JP 59251720 A JP59251720 A JP 59251720A JP 25172084 A JP25172084 A JP 25172084A JP H0676824 B2 JPH0676824 B2 JP H0676824B2
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line pressure
clutch
engine
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continuously variable
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和俊 信本
徹 尾中
知史 守田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、Vベルト式の無段変速機において、このVベ
ルトの張力を適正なものに設定するようにした無段変速
機のライン圧制御装置に関するものである。
(従来技術) 近時、車両用の変速機としてVベルト式の無段変速機に
用いるようにしたものが具体化されつつある。このVベ
ルト式の無段変速機は、駆動プーリと従動プーリとにV
ベルトを巻回して、油圧アクチュエータによってこの両
プーリの溝間隔すなわりVベルトの幅方向間隔を変更す
ることにより、変速比が変更されることとなる。このよ
うな無段変速機にあっては、変速ショックが生じない、
エンジンの最適運転化が容易に得られて省燃費となる、
というような大きな利点を有し、今後の車両用変速機と
して大きな期待が持たれている。
ところで、上述のような無段変速機の伝達可能なトルク
を考えると、これはVベルトの張力すなわちプーリの左
右のフランジによって当該Vベルトをその幅方向から挟
持、押圧する力として捉えることができる。この点を第
12図により説明すると、左右一対の固定フランジ1′と
可動フランジ2′とで幅方向から挟まれたVベルト3′
は、該両フランジ1′、2′の傾斜面1′a,2′aに対
する摩擦力によってその最大伝達力が決定されることと
なる。そして、この摩擦力は、Vベルト3′の傾斜面
1′a,2′aに対する摩擦係数をμ、両フランジ1′、
2′による挟持力すなわち押圧力をF、傾斜面1′a,
2′aのなす角を2θとすると、摩擦によって決定され
る伝達可能なトルクfは、 f=2×μ×F×cosθ ……(1) となる。そして、上記押圧力Fは、可動フランジ2′作
動用の油圧アクチュエータ4′におけるピストン5′の
受圧面積をA、当該ピストン5′に作用する圧力すなわ
ち、ライン圧をPLとすると、 F=A×PL ……(2) となる。上記(1)、(2)式から理解されるように、
結局のところ、無段変速機によって伝達可能なトルク
は、ライン圧PLに依存して、ライン圧が大きくなるほ
ど、伝達可能なトルクが大きくなるものである。そし
て、このライン圧は、エンジンによって駆動されるオイ
ルポンプによって発生したポンプ圧を、リリーフ弁等の
ライン圧調整手段によって調整すことにより得られるも
のである。
一方、上記無段変速機によって伝達可能なトルクと(以
下伝達可能トルクと称す)、車両の駆動に必要なトルク
すなわち無段変速機に要求される伝達トルク(以下要求
伝達トルクと称す)との関係を考えてみると、Vベルト
の滑り(Vベルトのプーリに対する滑り)を生じないよ
うにするには、必要最小限、 要求伝達トルク≦伝達可能トルク ……(3) の関係を満たすことが必要である。また、伝達可能トル
クすなわちVベルトの張力を必要以上に大きくすること
は、オイルポンプに不必要な仕事をさせることとなって
燃費悪化をきたすと共に、Vベルトの耐久性にも問題が
生じることになる。勿論、Vベルトの耐久性の点からみ
れば、Vベルトに滑りを生じさせることも好ましくない
ものである。
このため従来、特開昭58−39871号公報に示すように、
エンジントルクに応じてライン圧を変化させて、前記
(3)式の関係を満足させつつ、無段変速機の伝達可能
トルクが極力小さくなるようにして、Vベルトの耐久性
向上および省燃費を図るようにしたものが提案されてい
る。この点を詳述すると、いま、車両の駆動輪にFkの駆
動力を発生させる場合を考えた場合、この駆動輪の有効
半径をr、デファレンシャルギアの有効半径をl、デフ
ァレンシャルギアのギア比をg、デファレンシャルギア
の入力トルクをT3、無段変速機の変速比をn、無段変速
機の入力トルクをT1、無段変速機の出力トルクをT2とす
ると、要求伝達トルクfoは、 fo=Fk×r/l ……(4) =T3/l ……(5) =g×T2/l ……(6) =n×g×T1/l ……(7) となる。上記(4)〜(7)式特に(7)式から明らか
なように、要求伝達トルクは、エンジントルクに対応し
た無段変速機の入力トルクによって決定されるので、こ
のエンジントルクに対応してライン圧を設定することに
より、極力小さなライン圧としつつ前記(3)式の関係
を満足させることが可能となる。
しかしながら、上記公報記載のものでは、エンジン駆動
系の伝達トルクが、エンジントルクに支配されている運
転領域のみ換言すれば無段変速機の入力トルクT1がエン
ジントルクに対応した運転領域のみにしか対応できず、
この点において不十分なものであった。この点を詳述す
ると、いま、急減速時すなわち急ブレーキのような時を
考えてみると、この場合は、駆動輪への負荷増大および
エンジンのイナーシャ放出により、エンジン駆動系には
衝撃的な大きなトルクが加わることになる。このため、
Vベルトの張力をエンジントルクに対応して設定したま
ま、あるいはこの大きなトルクに対応すべくVベルトの
張力を大きくしたのでは、Vベルトの衝撃的な力が加わ
って、その耐久性向上の上で好ましくないのは勿論のこ
と、Vベルトの破損のおそれさえ生じることになる。
(発明の目的) 本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、
急減速時におけるライン圧を最適設定して、当該急減速
時において、無段変速機のVベルトのに対して大きな衝
撃が加わるのを防止し得るようにした無段変速機のライ
ン圧制御装置をを提供することを目的とする。
(発明の構成) 前述の目的を達成するため、本発明にあっては、急減速
の際に、エンジンの運転状態に応じてあらかじめ定めら
れた基準ライン圧を補正して、低いライン圧となるよう
にしてある。具体的には、第1図のように、 エンジンの駆動系に介在され、駆動プーリと従動プーリ
と該両プーリに巻回されたVベルトとを備えて、油圧ア
クチュエータによって該両プーリの溝間隔を変更するこ
とにより変速比を変更するようにした無段変速機におい
て、 前記油圧アクチュエータへ供給するライン圧を調整する
ライン圧調整手段と、 エンジンの運転状態に応じて予め定められた基準ライン
圧となるように前記ライン圧調整手段を制御するライン
圧制御手段と、 車両の急減速状態を検出する減速検出手段と、 前記減速検出手段の出力を受け、急減速時においては、
前記ライン圧制御手段により定まる基準ライン圧よりも
低いライン圧とするライン圧補正手段と、 を備えた構成としてある。
このような構成とすることにより、エンジン駆動系の伝
達トルクがエンジントルクに支配されるような通常最も
多く行なわれる運転領域では、エンジンの運転状態に応
じて基準ライン圧を設定することにより、このライン圧
をVベルトに滑りが生じないような範囲で極力小さく設
定することが可能となる一方、急減速時には、上記ライ
ン圧制御手段により定まる基準ライン圧よりも低いライ
ン圧とされるので、この急減速時においてVベルトに大
きな衝撃が加わることが防止される。すなわち、Vベル
トは、大きな衝撃に直接対抗することなく、比較的小さ
なトルクを受けただけで滑ることになる。勿論、この滑
りは、Vベルトの耐久性向上の上では好ましくないもの
であるが、上記大きな衝撃が加わるのに比較すれば、耐
久性向上の点特に破損防止の点ではるかに有利である。
(実施例) 以下本発明の実施例を添付した図面に基いて説明する。
全体の概要を示す第2図において、1はエンジンで、該
エンジン1の出力は(回転)は、クラッチ2、ギアボッ
クス3、無段変速機4、デファレンシャルギア5を介し
て、駆動輪6へ伝達されるようになっており、エンジン
1から駆動輪6までの間の動力伝達機構が、エンジン駆
動系を構成している。
前記エンジン1には、吸気マニホルド7を介して吸気管
8が接続され、該吸気管8内には、スロットルバルブ
9、燃料噴射弁10が配設されている。このスロットルバ
ルブ9は、その開度が電子的に制御されるようになって
おり、このためスロットル駆動機構101が設けられてい
る。また、前記ギアボックス3は、後述するように、手
動操作によって、R(リバース)、N(ニュートラ
ル)、D(ドライブ)、L(ロー)の各レンジをとりう
るようになっている。さらに、クラッチ2の断続および
無段変速機4の変速比変更は、油圧を利用したアクチユ
エータを制御することにより、後述するようにそれぞれ
自動的に行なわれるようになっている。
次に、前記クラッチ2、ギアボックス3、無段変速機
4、スロットル駆動機構101につき、第3図に基づいて
順次説明することとする。
クラッチ2 クラッチ2は、摩擦式とされて、エンジン1のクランク
シャフトともなるクラッチ入力軸21と、該入力軸21に対
して回転自在なクラッチ出力軸22とを有する。このクラ
ッチ出力軸22には、クラッチディスク23がスプライン嵌
合され、該クラッチディスク23を、クラッチ入力軸21と
一体のフライホイール24に圧接することによって、両軸
21と22がつながった接続状態となり。逆にクラッチディ
スク23とフライホイール24とが離間すると両軸21と22と
の連動が断たれた切断状態となる。このようなクラッチ
ディスク23のフライホイール24に対する圧接、離間を行
なうため、出力軸22にはスリーブ25が摺動自在かつ回転
自在に嵌合されて、該スリーブ25には、支点26を中心に
して揺動自在とされた皿ばね等のばね部材27の一端部が
連結される一方、該ばね部材27の他端部が、クラッチデ
ィスク23の背面に臨まされたクラッチプレッシャプレー
ト28に連結されている。これにより、スリーブ25が第3
図右方動すると、ばね部材27を介してクラッチプレッシ
ャプレート28すなわちクラッチディスク23が同図左方へ
変位された接続状態となり、逆にこの接続状態からスリ
ーブ25が第3図左方動すると切断状態となる。
前記スリーブ25の第3図左右方向変位位置の調整は、油
圧アクチュエータとしてのシリンダ装置29により行なわ
れるようになっている。すなわち、シリンダ装置29のピ
ストンロッド30が、支点31を中心にして揺動自在な揺動
アーム32の一端部に連結される一方、該揺動アーム32の
他端部が前記スリーブ25の背面に臨まされている。ま
た、シリンダ装置29のピストン33によて画成された油室
34が、配管35を介して三方電磁切換弁からなるクラッチ
ソレノイドバルブ36に接続され、該クラッチソレノイド
バルブ36は、オイルポンプ37の吐出側より伸びる配管3
8、およびリザーバタンク39より伸びる配管40に、それ
ぞれ接続されている。そして、オイルポンプ37の吸込側
は、フィルタ41が接続されてリザーバタンク39より伸び
る配管42が接続されている。
前記クラッチソレノイドバルブ36は、接続用と切断用と
の2つのソレノイド36a、36bを有し、接続ソレノイド36
aを励磁(切断ソレノイド36bは消磁)した際に、オイル
ポンプ37とシリンダ装置29の油室34とが連通されて、ピ
ストンロッド30が伸長され、クラッチ2が接続される。
そして、この接続時におけるクラッチ2の伝達トルク
は、油室34に対する供給油圧を多くするほど大きくなる
(クラッチディスク23のフライホイール24に対する圧接
力が大きくなる)。また、切断ソレノイド36bを励磁
(接続ソレノイド36aは消磁)した際には、上記油室34
がリザーバタンク39に開放されて、ピストンロッド30が
リターンスプリング43によって縮長されて、クラッチ2
が切断される。さらに、両ソレノイド36a、36bを共に消
磁した際には、油室34は密閉状態となって、ピストンロ
ッド30はそのままの状態に保持される。
ギアボックス3 前記ギアボックス3は、その入力軸がクラッチ出力軸22
によって構成されており、該クラッチ出力軸22には、第
1ギア51とこれよりも小径の第2ギア52とが一体形成さ
れている。この出力軸22に対しては、これと平行にギア
ボックス出力軸53が配設されると共に、該両軸22と53と
の中間において、第2ギア52と常時噛合うバックギア54
が配設されている。上記ギアボックス出力軸53には、第
1ギア51と常時噛合う大径の中間ギア55が回転自在に嵌
合される一方、スリーブ56が一体化されている。そし
て、このスリーブ56に対しては、クラッチギア57が常時
スプライン嵌合され、該クラッチギア57は、その軸方向
変位に伴なって、第3図に示すように、中間ギア55に対
してもスプライン嵌合可能とされている。
このようなギアボックス3は、そのクラッチギア57が第
3図に示すように最右方位置にあるときに、クラッチ出
力軸22の回転が、第1ギア51、中間ギア55、クラッチギ
ア57、スリーブ56を介してギアボックス出力軸53に伝達
され、このときの出力軸53の回転方向が自動車の前進方
向に相当する。また、クラッチギア57を第3図最左方位
置に変位させたときは、クラッチ出力軸22の回転が、第
2ギア52、バックギア543クラッチギア57、スリーブ56
を介してギアボックス出力軸53に伝達され、このときの
出力軸53の回転方向が、自動車の後退方向に相当する。
さらに、クラッチギア57が第3図左右方向中間ストロー
ク位置にあるときは(クラッチギア57が中間ギア55とス
プライン嵌合せず、かつバックギア54とも噛合しない位
置にあるとき)、クラッチ出力軸22とギアボックス出力
軸53との連動が遮断されたニュートラル状態となる。
前記クラッチギア57の変位位置の調整は、油圧アクチュ
エータとしてのシリンダ装置58によって行なわれるよう
になっている。すなわち、シリンダ装置58のピストンロ
ッド59が、連動アーム60を介してクラッチギア57に連係
されて、ピストンロッド59が伸長した際には、クラッチ
ギア57が第3図左方へ変位されるようになっている。こ
のシリンダ装置58は、そのピストン61によって2つの油
室62、63が画成され、油室62は配管64を介して、また油
室63は配管65を介して、三方切換弁からなるマニュアル
バルブ66にそれぞれ接続されている。そして、マニュア
ルバルブ66は、配管67を介して前記オイルポンプ37に、
また配管68を介してリザーバタンク39に、それぞれ接続
されている。
このようなマニュアルバルブ66は、支点69を中心にして
揺動自在な操作レバー70を手動操作することにより、そ
の切換えが行なわれるもので、操作レバー70は、第3図
時計方向へ揺動されるのに伴なって、順次Rレンジ、N
レンジ、Dレンジ、Lレンジをとり得るようになってい
る。このRレンジ位置においては、油室62オイルポンプ
37に連通されると共に、油室63がリザーバタンク39に開
放されることにより、ピストンロッド59が伸長し、ギア
ボックス3は後退状態となる。また、Nレンジ位置にあ
っては、両油室62、63共にリザーバタンク39に開放され
て、リターンスプリング71のバランス作用により、ピス
トンロッド59すなわちクラッチギア57が中間ストローク
位置となって、ギアボックス3は前述したニュートラル
位置となる。さらに、Dレンジ位置にあっては、油室62
がリザーバタンク39に開放されると共に、油室63がオイ
ルポンプ37に連通されて、ピストンロッド59が縮長し、
ギアボックス3は前述した前進状態となる。なお、Lレ
ンジ位置の際には、マニュアルバルブ66はDレンジと同
じ位置とされて、後述するエンジンブレーキの要求を指
令するためのスイッチ機能となっている。
無段変速機4 前記無段変速機4は、互いに平行な入力軸81と出力軸82
とを有し、入力軸81には駆動プーリ83が、また出力軸82
には従動プーリ84が設けられて、該両プーリ83と84との
間には、Vベルト85が巻回されている。駆動プーリ83
は、入力軸81と一体の固定フランジ86と、該入力軸81に
対して摺動変位可能な可動フランジ87とから構成され、
該可動フランジ87は、油圧アクチュエータ88に対する供
給油圧が増大するのに伴なって固定フランジ86へ接近し
て、Vベルト85の駆動プーリ83に対する巻回半径が大き
くなるようにされている。また、従動プーリ84も、駆動
プーリ83と同様に、出力軸82と一体の固定フランジ89
と、該出力軸82に対して摺動変位可能な可動フランジ90
とから構成され、該可動フランジ90は、油圧アクチュエ
ータ91に対する供給油圧が増大するのに伴なって固定フ
ランジ89へ接近して、Vベルト85の従動プーリ84に対す
る巻回半径が大きくなるようにされている。
前記油圧アクチュエータ88は、配管92を介して、また油
圧アクチュエータ91は配管93を介して、三方電磁切換弁
からなる変速ソレノイドバルブ94にそれぞれ接続され、
該変速ソレノイドバルブ94は、配管95を介してオイルポ
ンプ37に、また配管96を介してリザーバタンク39に、そ
れぞれ接続されている。
前記変速ソレノイドバルブ94は、増速用、減速用の2つ
のソレノイド94a、94bを有して、増速ソレノイド94aを
励磁(減速ソレノイド94bは消磁)した際には、油圧ア
クチュエータ88がオイルポンプ37に連通されると共に、
油圧アクチュエータ91がリザーバタンク39に開放される
ので、Vベルト85の駆動プーリ83に対する巻回半径が大
きくなる一方、従動プーリ84に対する巻回半径が小さく
なり、出力軸82はその回転数が増加する増速状態となる
(変速比小)。また、減速ソレノイド94bを励磁(増速
ソレノイド94aは消磁)した際には、逆に、油圧アクチ
ュエータ91がオイルポンプ37に連通されると共に、油圧
アクチュエータ88がリザーバタンク39に開放されるの
で、Vベルト85の駆動プーリ83に対する巻回半径が小さ
くなる一方、従動プーリ84に対する巻回半径が大きくな
って、出力軸82はその回転数が減少する減速状態となる
(変速比大)。勿論、変速比は、入力軸81の回転数を出
力軸82の回転数で除したものである(Vベルト85の従動
プーリ84に対する巻回半径を駆動プーリ83に対する巻回
半径で除したもの)。
そして、両ソレノイド94a、94bが共に消磁されたとき
は、従動プーリ84側のアクチュエータ91に対して、後述
するリリーフ弁97により調圧された後のライン圧が絞り
94cを介して供給される一方、駆動プーリ83側のアクチ
ュエータ88は密閉され、これにより、所定の変速比に設
定された状態で上記ライン圧に応じた張力がVベルト85
に付与されることになる。なお、従動プーリ84側にライ
ン圧を供給するのは、この無段変速機4が減速機として
作用して従動プーリ83側の伝達トルクが駆動プーリ83側
よりも大きいためであり、また、駆動プーリ83側のアク
チュエータ88を密閉するのは、設定された変速比が変化
しないようにするためである。
スロットル駆動機構101 前記スロットル駆動機構101は、スロットルバルブ9駆
動用の油圧アクチュエータとしてのシリンダ装置102に
より駆動されるようになっている。このシリンダ装置10
2は、ピストン103により2つの油室104、105が画成さ
れ、該ピストン103より伸びるピストンロッド106がスロ
ットルバルブ9に連結されている。上記油室104は配管1
07を介して、また油室105は配管108を介して、それぞれ
三方電磁切換弁109に接続され、この切換弁109は、配管
110を介して前記オイルポンプ37に、また配管111を介し
てリザーバタンク39に接続されている。
これにより、切換弁109の2つのソレノイド109a、109b
のうち、開度増加用のソレノイド109aを励磁(ソレノイ
ド109bは消磁)したときには油室104に油液が供給され
る一方、油室105がリザーバタンク39に開放されて、ス
ロットルバルブ9の開度が大きくされる。逆に、開度減
少用のソレノイド109bを励磁(ソレノイド109aは消磁)
したときには、油室105に油液が供給される一方、油室1
04がリザーバタンク39に開放されて、スロットルバルブ
9の開度が小さくされる。そして。両ソレノイド109a、
109bを共に消磁したときは、両油室104、105共に密閉さ
れて、スロットルバルブ9の開度が保持される。
前述したオイルポンプ37から吐出されたオイル圧すなわ
ち、ポンプ圧は、ライン圧調整手段としてのリリーフバ
ルブ97により、後述のように所定の大きさのライン圧と
して調圧された後、前記各バルブ36、66、94、109へ供
給されるようになっている。
第2図、第3図において、131はコントロールユニット
で、該コントロールユニット131に対しては、各センサ1
32〜141からの出力が入力される一方、該コントロール
ユニット131からは、クラッチソレノイドバルブ36、変
速ソレノイドバルブ94、リリーフ弁97、電磁切換弁109
に対して出力される。
前記各センサ132〜141について説明すると、センサ132
は、スロットルバルブ9の開度を検出するスロットルセ
ンサである。センサ133は、エンジン1の回転数NE(実
施例ではクラッチ入力軸21の回転数Eと同じ)を検出す
る回転数センサである。センサ134は、クラッチ出力軸2
2の回転数Cを検出する回転数センサである。センサ135
は、操作レバー70のR、N、D、Lの位置を検出するポ
ジションセンサである。センサ136は、無段変速機4の
入力軸81の回転数NPを検出する回転数センサである。セ
ンサ137は、無段変速機4の出力軸82の回転数Nsすなわ
ち車速Vを検出する車速センサである。センサ138は、
アクセルペダル142の開度を検出するためのアクセルセ
ンサである。センサ139は、ブレーキペダル143が操作さ
れているか否かを検出するためのブレーキセンサであ
る。センサ140は、例えば燃料噴射弁10へ供給される燃
料噴射量に対応した制御パルスを検出することにより、
エンジン1へ供給される燃料量を検出する燃料量センサ
である。センサ141は、車両が走行している路面の勾配
を検出する勾配センサである。
次に前記コントロールユニット131による制御内容につ
いて、第4図〜第6図、第10図に示すフローチャートに
基づいて、全体の制御、クラッチ制御、変速比およびス
ロットル制御、ライン圧制御に分けて順次説明する。
全体制御(第4図) 第4図は、全体の処理系統を示し、先ず、ステップ201
においてシステムイニシャライズされた後、ステップ20
2において制御に必要な各種データが入力され、その
後、ステップ203におけるクラッチ制御、ステップ204に
おける変速比制御、ステップ205におけるスロットル制
御、ステップ206におけるライン圧制御が行なわれるこ
ととなる。
クラッチ制御(第5図) 先ず、ステップ221で、操作レバー70すなわちギアボッ
クス3がNレンジにあるか否かが判定され、Nレンジに
ない場合は、ステップ222へ移行する。このステップ222
では、車速が大きい(例えば10km/h以上)か否かが判定
され、車速が大きい場合は、ステップ223で車速フラグ
がセットされた後、ステップ224へ移行する。
前記ステップ224では、クラッチ入力軸21の回転数Eの
微分値E′を求めて、該微分値E′が回転数上昇を示す
正であるか否かが判定され、微分値E′が正であるとき
には、ステップ225へ移行する。このステップ225では、
クラッチ入力軸21の回転数Eがクラッチ出力軸22の回転
数Cより大きいか否かが判定されて、E>Cである場合
は、ステップ226へ移行する。そして、このステップ226
では、クラッチソレノイドバルブ36の接続ソレノイド36
aを励磁する一方、切断ソレノイド36bを消磁して、クラ
ッチ2を接続すなわちその伝達トルクを増大させる。ま
た、ステップ225でE>Cではないと判定されたときに
は、ステップ228へ移行して、クラッチソレノイドバル
ブ36の接続、切断ソレノイド36a、36b共に消磁して、ク
ラッチ2の伝達トルクをそのままに保持する。
また、ステップ224で、E′>0でないと判定されたと
きは、ステップ227へ移行し、ここでE<Cであるか否
かが判定される。そして、E<Cのときは、ステップ22
6へ移行して、クラッチ2が接続され、またE<Cでな
いときはステップ228へ移行してクラッチ2の接続状態
をそのままに保持する。
上述したステップ224から225への流れは、クラッチ入力
軸21の回転が上昇しているときを前提としており、ステ
ップ225から226への流れはクラッチ入力軸21の回転数E
がクラッチ出力軸22の回転数Cよりも大きいときである
ので、クラッチ2の伝達トルクを大きくする必要があ
り、このためクラッチ2の伝達トルクを大きくすべくそ
の接続を行なうのである。この場合は、例えば自動車の
発進時におけるいわゆる半クラッチの状態に相当する。
そして、このときのクラッチ2の接続スピードは、エン
ジン回転数の変化率E′が大きいほど、また車速が大き
いほど大きくされ、同様に無段変速機4のシフトアップ
側への変速比変更度合が大きいほど大きくされる。ま
た、ステップ225から228への流れは、クラッチ2の伝達
トルクが丁度釣合っているときであるので、該クラッチ
2をその状態に保持するものであり、この場合は例えば
定常走行状態に相当する。
逆に、ステップ224から227への流れは、クラッチ入力軸
21の回転数が減少しているときを前提としており、クラ
ッチ入出力軸21と22との伝達トルクの授受が丁度ステッ
プ224から225への流れとは逆になるため、ステップ227
における判定を、ステップ225における判定とは逆にE
<Cであるか否かをみるようにしてある。なお、ステッ
プ227から226への流れは、例えば操作レバー70を、Nレ
ンジとしたまま走行している状態で、Dレンジへ変化さ
せたような場合に相当し、この場合もいわゆる半クラッ
チ状態を形成する。また、ステップ227から228への流れ
は、例えばエンジンブレーキを使用した減速走行状態に
相当する。
一方、前記ステップ221において、Nレンジであると判
定されると、ステップ229で車速フラグをリセットした
後、ステップ230へ移行する。このステップ230では、ク
ラッチソレノイドバルブ36の接続ソレノイド36aを消磁
する一方、切断ソレノイド36bを励磁して、クラッチ2
を切断する。すなわち、この場合は、運転者自身がニュ
ートラル状態を要求していることが明確なので、無条件
にクラッチ2を切断する。
また、ステップ222で車速が小さいと判定されたとき
は、ステップ231へ移行し、ここでアクセルペダル142が
踏まれているONであるか否かが判定される。このアクセ
ルがONでないときは、エンジ1の出力を要求していない
ときなので、ステップ232へ移行して、車速フラグがセ
ットされているか否かが判定される。そして、車速フラ
グがセットされているときは車速が未だ十分に低下して
いないときであり、このときはステップ233へ移行し、
ここでブレーキペダル143が踏まれたONであるか否かが
判定される。そして、ブレーキがONされているときはス
テップ234へ移行して、ここでエンジン回転数NEが1500r
pm以下であると判定されると、ステップ229を経てステ
ップ230へ移行する(クラッチ2の切断)。また、ステ
ップ233でブレーキがONされていないと判定されたとき
は、ステップ235へ移行して、ここでエンジン回転数NE
が1000rpm以下であると判定されると、ステップ229を経
てステップ230の処理が行なわれる(クラッチ2の切
断)。そして、エンジン回転数NEが、ステップ234で150
0rpm以下ではないと判定された場合およびステップ235
で1000rpm以下ではないと判定された場合は、ステップ2
24へ移行して前述した処理がなされる。
このように、ブレーキのON、OFFでクラッチ2の切断を
行なうか否かの判定基準としてのエンジン回転数NEの大
きさを異ならせたのは、ブレーキ(ON)時にあっては車
速の低下が非ブレーキ時よりも早いことを考慮して、エ
ンストの危険を回避するのに余裕をもたせるためであ
る。なお、ステップ232において車速フラグがセットさ
れていないと判定されたときは、エンスト防止のため、
ステップ229を経てステップ230の処理がなされる(クラ
ッチ2の切断)。
変速比およびスロットル制御(第6図) 先ず、ステップ241でアクセル開度αの変化状態が判別
され、アクセル開度αが増加しているときは、ステップ
242で変速フラグを1とした後、ステップ243へ移行す
る。このステップ243では、アクセル開度αの変化量△
αから目標加速度GTを設定する。すなわち、第7図に示
すようにアクセル開度の増加量が大きい程、運転者が得
たい加速度が大きいものとして、目標加速度GTが大きく
設定される。この後、ステップ244において、現在の車
速Vを車速VTとして設定した後、ステップ245へ移行す
る。
前記ステップ245においては、車両が走行している路面
の勾配Kと車速VTとにより、当該車両の走行抵抗FLを演
算する。この走行抵抗FLは、車両のころがり抵抗係数を
μγ、空気抵抗係数をμs、前方投影面積をD、車両重
量をWとすると、(μγ+sinK)・Wの計算値にμs・
D・VT2の計算値を加えることにより得られる。この点
を図式的に第8図により説明すると、この第8図の第3
象限における等走行抵抗線β上において、車速VTに応じ
た点X1を求めることに相当する。
次いで、ステップ246において、前記目標加速度GTを達
成するのに必要な駆動力Feを演算する。この駆動力Fe
は、走行抵抗FLにGT・Wの計算値を加えることにより得
られる。このことは、前記第8図において、走行抵抗FL
において上記GT・Wの分だけオフセットした等走行抵抗
線β′上において、車速VTに応じた点X2を通るエンジン
1の等パワー線γの当該X2時点での駆動力を求めること
に相当する。
ステップ246の後は、ステップ247およびステップ248に
おいて、前記駆動力Feを達成するためのエンジン運転特
性、およびこのエンジンの運転特性を達成する最も省燃
費となる目標エンジン回転数NeTおよび目標スロットル
開度Thtが演算される。この両目標値NeT、Thtは、第8
図において、前記駆動力Feに相当する等パワー線γをこ
の第8図の第1象限に写しかえた等パワー線γ′と最も
省燃費となる燃費ラインSとの交点X3を求め(ステップ
247)、この交点X3に相当するエンジン回転数が目標エ
ンジン回転数NeTとされ、またこの交点X3に相当するス
ロットル開度が目標スロットル開度Thtとされる(ステ
ップ248)。
次いで、ステップ249において、現在のエンジン回転数N
Eが目標エンジン回転数NETより大きいが否かが判別さ
れ、NEがNETより大きいときはステップ250でシフトアッ
プ信号を出力した後、またNEがNETより大きくないとき
はステップ251でシフトダウン信号を出力した後、それ
ぞれステップ252へ移行する。なお、上記ステップ251で
のシフトダウン信号出力時には、目標加速度GTと現在の
加速度Gとの差が大きい程、無段変速機4の変速比を変
更させる速度すなわち変速比変化速度dn/dtが大きくな
るように設定される。この変速比変化速度dn/dtを調整
するには、例えば第9図に示すように、変速ソレノイド
バルブ94をデューテイ制御することにより得られるが、
後述するようにライン圧が変化する関係上、当該変速ソ
レノイドバルブ94に供給されるライン圧に応じたデュー
ティ比が設定される(第9図では実線と破線とで2種類
の互いに異なるライン圧を示しており、破線で示す方が
実線で示すよりも高いライン圧となる)。
前記ステップ252では、現在のスロットル開度Thが前記
目標スロットル開度Thtよりも大きいか否かが判別さ
れ、ThがThtより大きいときはステップ253でスロットル
開度が減少され、逆にThかThtより大きくないときはス
ロットル開度が増加される。
前記ステップ241でアクセル開度が変化なしと判別され
た場合は、ステップ255へ移行して、ここで変速フラグ
が判別される。そして、変速フラグが1であると判別さ
れると、前述したステップ243以降の処理がなされるこ
とになる。このステップ255からステップ243以降の処理
は、今迄の説明から明らかなように、ステップ242から
ステップ243以降の処理と同様、定加速度運転時の制御
とされる。
一方、前記ステップ241でアクセル開度が減少されたと
判別されたときは、順次ステップ256で変速フラグが0
とされ、ステップ257で車速フラグ(この第6図におけ
る車速フラグは第5図における車速フラグとは別のも
の)が0とされた後、ステップ258へ移行する。このス
テップ258では、操作レバー70のポジションがLレンジ
であるか否かが判別され、Lレンジではないと判別され
たときは、ステップ259へ移行する。このステップ259で
は、車速フラグが1であるか否かの判別がなされるが、
ステップ256を経て、ステップ259へ致るときは車速フラ
グが0であり、この場合は、順次、ステップ260で現在
の車速VをVTに設定し、ステップ261で車速フラグ1に
セットした後、ステップ262で目標加速度GTを0にし
て、前述したステップ245以降の処理がなされる。そし
て、一旦上記ステップ261を経た後は、ステップ259で車
速フラグ1と判別されるので、この場合はステップ26
0、261を経ることなく、ステップ262よりステップ245以
降の処理がなされる。このように、ステップ262を経る
ルートが、車速を現在の車速のままに維持する定速走行
運転時の制御とされる。
前記ステップ258で操作レバー70のポジションがLレン
ジであると判別されると、このときは、大きな減速度を
要求しているときなので、ステップ263へ移行して、こ
こで車速に応じた大きな減速度合が得られるように変速
比nに設定される。この後、無段変速機4の入力軸回転
数Npを出力軸回転Nsで除した実際の変速比が、上記ステ
ップ263で設定された変速比、nより大きいか否かが判
別される。そして、Np/Ns>nのときはステップ265でシ
フトアップを行った後、またNp/Ns>nでないときはス
テップ266でシフトダウンを行った後、ステップ267でス
ロットル開度を減少させる。このように、ステップ263
を経るルートは、エンジンブレーキ運転時の制御とされ
る。
なお、一旦アクセル開度を減少させた後、アクセル開度
をその減少位置に保持した場合は、ステップ241からス
テップ255へ移行するが、このステップ255では、変速フ
ラグか0であると判別されるので(前回の制御でステッ
プ241からステップ256を経ていることとなるため)、ス
テップ258へ移行して、前述した定速運転またはエンジ
ンブレーキ運転の制御がなされる。
ライン圧制御(第10図) 先ず、ステップ271で、無段変速機4の入出力回転数N
p、Nsより現在の変速比nが演算され、次いでステップ2
72で、燃料噴射パルス幅から燃料噴射量QFが演算され、
ステップ273で上記燃料噴射量QFからエンジン1の出力
トルクTeが演算される。この後、ステップ274で上記エ
ンジン1の出力トルクTeと前記ステップ271での変速比
nとから、基準ライン圧PLが演算される。勿論、この基
準ライン圧PLは、前記(7)式を利用して、前記(3)
式を満足するような必要最小限の大きさとされる。
この後、ステップ275でクラッチ2が完全に接続されて
いるか否かが判別される。このクラッチ2が完全に接続
されているか否かは、例えばその入力軸回転数を比較す
ることにより行われる。このクラッチが完全に接続され
ているときは、ステップ276へ移行して、このステップ2
76からステップ281までの間に、基準ライン圧PLの補正
がなされる。この補正を各ステップ276〜280毎に順次説
明していくこととする。
ステップ276 目標変速比変化速度dn/dt(ステップ251の説明参照)の
絶対値が、所定の設定値よりも大きいときは、無段変速
機4のVベルト85に滑りを生じ易いため、基準ライン圧
PLを大きくする方向に補正する。
ステップ277 変速方向による補正であり、シフトアップ時には伝達ト
ルクが小さくなるためライン圧を小さくする方向に補正
し、逆にシフトダウン時にはライン圧を大きくする方向
に補正する。
ステップ278 アクセル開度αの変化(吸気圧変化でも同じ)による補
正であり、アクセル開度の変化速度dα/dtの絶対値が
所定の所定値より大きいときには、ライン圧を大きくす
る方向に補正する。この補正は、エンジン1の出力トル
クの変化に応答良く対応するためになされる。
ステップ279 ブレーキ時における補正であり、ブレーキペダル143が
踏込まれたときに、ライン圧を大きくする方向に補正す
る。これは、ブレーキによる駆動負荷増大およびエンジ
ン回転数低下によるエンジン1のイナーシャ放出に対応
した伝達トルク増大に対処するためである。
ステップ280 加減速度による補正であり、加減速度を表わすdv/dtの
絶対値が所定の設定値より大きいときは、ライン圧を大
きくする方向に補正する。また、ブレーキペダル143が
大きく踏み込まれた急制動時すなわち、dv/dt(この場
合は負の値である)が所定の設定値より小さい急減速時
には、エンジン1のイナーシャ放出および駆動負荷の急
激な増大による伝達トルクの急激な増大によるVベルト
85への衝撃を避けるため、ライン圧を小さくする方向に
補正する。すなわち、この場合は、伝達トルクの増大に
対処して無段変速機4の伝達トルクを増大させるのでは
なく、Vベルト85の耐久性を優先させて、たとえVベル
ト85に滑り生じてもライン圧を減少させる。
前述のようなステップ276〜280でのライン圧補正後は、
ステップ281で、操作レバー70のポジションがニュート
ラルレンジにあるか否かが判別され、ニュートラルレン
ジにあると判別されたときは、駆動力伝達が要求されな
いので、ライン圧を小さくするように補正する。そし
て、この後は、ステップ283で、前述した各種補正がな
された後の最終的なライン圧に対応した電流がリリーフ
バルブ97へ出力される。また、ステップ281でニュート
ラルレンジではにと判別されたときは、ステップ282を
経ることなく、ステップ283へ移行する。
ここで、前記ステップ275においてクラッチが完全接続
中ではないと判別されたときは、ステップ284を経た
後、前記ステップ276以降の処理がなされる。このステ
ップ284では、クラッチ制御信号に基いて、ライン圧が
補正される。この点を第11図を参照しつつ説明すると、
第11図のうち(a)はアクセル開度の変化を、また、
(b)はエンジン出力トルク(計算値)とクラッチ伝達
トルクとVベルト85(無段変速機4)の伝達可能トルク
との各変化を、さらに(C)がエンジン回転数とクラッ
チ出力軸回転数の変化とを示している。この第11図にお
いて、停止状態から、アクセル開度か増大されるt1時点
より若干遅れたt2時点でクラッチ2が接続され始め、ク
ラッチ2の伝達トルクか徐々に増大されると共に、これ
に応じてクラッチ出力軸回転数も増大する。やがてt3
点において、クラッチ伝達トルクが一旦一定値とされて
(半クラッチ状態での保持)、t4時点でエンジン回転数
とクラッチ出力軸回転数とが一致される(クラッチ2の
実質的な完全接続)。この後クラッチ伝達トルクは、そ
の余裕容量分だけさらに増大することになる。そして、
t5時点でアクセル開度が減少し始めると、これより遅れ
たt6時点でクラッチ2の切断が行われ、このクラッチ切
断時においては、ライン圧が小さくなるように補正され
て、不必要にライン圧を高い状態にする時間を短くして
いる。
上述のような運転状態において、Vベルト85の伝達トル
クは、クラッチ2の完全な接続が行われるまで(t4時点
まで)すなわちクラッチ接続過程においては、クラッチ
伝達トルクに従うようにされ、また、このクラッチ2の
完全な接続後は、エンジン出力トルクに従うようにされ
る。そして、クラッチ2の切断時には、エンジン出力ト
ルクよりもクラッチ2の伝達トルクが小さくなったt7
点で、当該クラッチ伝達トルクに従うようにされる。す
なわち、エンジ駆動系がクラッチ2の伝達トルクに支配
されるクラッチ接続過程においては、ライン圧がVベル
ト85の要求伝達トルクに見合うように、前記ステップ27
4におけるエンジン出力トルクに対応した基準ライン圧P
Lよりも高められ、これにより、当該クラッチ接続過程
におけるVベルト85の滑りが防止される。特に、実施例
のように、クラッチ接続過程におけるVベルト85の伝達
トルク(ライン圧)をクラッチ制御信号に基づいて行な
うようにすれば、上記Vベルト85の滑りを防止しつつラ
イン圧を極力小さく設定することができ、比較的短時間
であるとはいえ、オイルポンプ37に不必要な仕事をさせ
ないですみ、この分燃費向上が図られることになる。
以上実施例について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば次のような場合をも含むものである。
変速ソレノイド94以外の各バルブ36、66、109に対し
ては、定圧弁を介してオイルポンプ37の圧力を供給する
ようにしてもよく、特にデューティ制御が必要な109に
ついては、定圧を供給することが、当該デューティ制御
の容易化の上で好ましいものである。
スロットルバルブ9は、例えばステップモータ等の他
の駆動手段により駆動するようにしてもよく、また通常
の車両のように、アクセルペダル142に対して機械的に
連係されたものとしてもよい。
急減速を検出するには、例えばGボール(球状の重
錘)を利用したセンサを用いてもよく、あるいはブレー
キ湯圧が設定値以上となったときを急減速時とするよう
にしてもよい。また、例えばアンチロックブレーキシス
テムが組込まれた車両においては、車両の回転数変化を
検出するセンサが付設されているので、このセンサを利
用して車輪の回転数が急激に小さくなったときを急減速
時として判定するようにしてもよい。
(発明の効果) 本発明は以上述べたことから明らかなように、急減速時
において、無段変速機のVベルトに対して衝撃的な大き
な力が加わるのを防止できて、このVベルトの破損を防
止できると共に、耐久性を高めることができる。また、
この急減速時に、Vベルトに滑りが生じたとしても、エ
ンジンのイナーシャ放出に対抗することなく制動力を与
えることができるので、制動効果向上の上でも好ましい
ものが得られる。
勿論、基準ライン圧がエンジンの運転状態に対応して設
定されるようにしてあるので、Vベルトに対して不必要
に大きな張力が加わるのを防止してその耐久性を維持し
つつ燃費向上を確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成図。 第2図は本発明の一実施例を示す全体概略図。 第3図は本発明の一実施例を示す全体系統図。 第4図、第5図、第6図、第10図は本発明による一制御
例を示すフローチャート。 第7図はアクセル開度変化量に対する目標加速度の関係
を示す図。 第8図は目標加速度を達成するために必要な目標エンジ
ン回転数と目標スロットル開度とを得るための一例を示
す図。 第9図は目標変速比変化速度に対するデューティ比の関
係を示す図。 第11図はVベルトの伝達トルクをどのように設定するか
を示す図。 第12図はVベルトの伝達可能トルクをライン圧との関係
で説明するための図。 1:エンジン 4:無段変速機 37:油圧ポンプ 83:駆動プーリ 85:Vベルト 84:従動プーリ 88,91:油圧アクチュエータ 97:リリーフバルブ(ライン圧調整手段) 131:コントロールユニット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの駆動系に介在され、駆動プーリ
    と従動プーリと該両プーリに巻回されたVベルトとを備
    えて、油圧アクチュエータによって該両プーリの溝間隔
    を変更することにより変速比を変更するようにした無段
    変速機において、 前記油圧アクチュエータへ供給するライン圧を調整する
    ライン圧調整手段と、 エンジンの運転状態に応じて予め定められた基準ライン
    圧となるように前記ライン圧調整手段を制御するライン
    圧制御手段と、 車両の急減速状態を検出する減速検出手段と、 前記減速検出手段の出力を受け、急減速時においては、
    前記ライン圧制御手段により定まる基準ライン圧よりも
    低いライン圧とするライン圧補正手段と、 を備えていることを特徴とする無段変速機のライン圧制
    御装置。
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