JPH0674288A - 円筒型液封マウント - Google Patents

円筒型液封マウント

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JPH0674288A
JPH0674288A JP22367492A JP22367492A JPH0674288A JP H0674288 A JPH0674288 A JP H0674288A JP 22367492 A JP22367492 A JP 22367492A JP 22367492 A JP22367492 A JP 22367492A JP H0674288 A JPH0674288 A JP H0674288A
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liquid
cylinder axis
cylinder body
cylinder
vibration
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Yoichi Kawamoto
洋一 河本
Keiichi Funakoshi
恵一 船越
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Kurashiki Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸直方向振動に加えて軸直方向以外の振動、
特に筒軸方向振動に対しても液体の流動抵抗による減衰
が得られるようにする。 【構成】 内筒体1と、外筒体2と、両者を連結する弾
性体3と、内筒体を挟み筒軸Xに直交する方向の両側部
の液室5,5と、封入液体Lと、両液室を連通するオリ
フィス6,6と、上記直交方向の両側位置の弾性体を筒
軸X方向に貫通する貫通空所4,4と、内筒体の中間位
置から上記直交方向の両側に突出するストッパー部7と
を備える。各貫通空所と各液室とを区画する隔壁部3
b,3bに、各隔壁部を突き抜けて各液室側に突出させ
たストッパー部の両先端部7a,7aを非接着状態で覆
う被覆部3c,3cと、各液室を筒軸方向に区画しかつ
外筒体の内周面近傍位置まで突出してその内周面との間
に隙間を形成する仕切り壁部3d,3dとを一体に形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばエンジンマウン
トなどに用いられるブッシュタイプの円筒型液封マウン
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の円筒型液封マウント
として、内筒体と外筒体との間をゴム弾性体により連結
しかつ上記内筒体を挟んで筒軸に直交する方向の両側に
それぞれ液室を形成し、両液室間を連通するオリフィス
を通る液体の流動抵抗により上記内筒体もしくは外筒体
から上記筒軸に直交する方向に入力する振動の減衰を図
るものが知られている(例えば、特開昭64−4073
4号公報、実公平1−31796号公報もしくは特開平
3−121326号公報参照)。これらの液封マウント
では、上記筒軸に直交する方向からの振動入力により上
記内筒体もしくは外筒体が上記方向に相対移動して弾性
体が変形され、その結果、各液室が拡大もしくは縮小さ
れて液体の流動が生じるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般に、液
封マウントには上記筒軸に直交する方向の振動だけでは
なく、他の方向の振動、特に筒軸方向の振動も入力す
る。この筒軸方向振動が上記従来の液封マウントに入力
した場合、弾性体の筒軸方向への変形は生じるものの、
各液室の拡大、縮小が生じないため、上記筒軸方向振動
に対して液体の流動抵抗による減衰を図ることができな
い。そればかりか、上記筒軸方向振動によりゴム弾性体
に過大な引張応力が作用する場合があり、この場合、上
記ゴム弾性体の耐久性を著しく損なう結果を招く。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、同じ液封マウ
ントにより、軸直方向振動に加えて軸直方向以外の振
動、特に筒軸方向振動に対しても液体の流動抵抗による
減衰が得られるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、内筒体と、この内筒体を囲
む外筒体と、この外筒体と上記内筒体とを連結する弾性
体と、上記内筒体を挟み内筒体の筒軸に直交する方向の
両側部の上記外筒体と弾性体との間にそれぞれ形成され
た一対の液室と、この両液室に封入された液体と、上記
両液室を互いに連通するオリフィスと、上記内筒体を挟
みかつ上記筒軸に直交する方向の両側位置の弾性体にそ
れぞれ形成されて上記筒軸方向に貫通する一対の貫通空
所と、上記内筒体の筒軸方向中間位置から上記筒軸に直
交する方向の両側に突出するストッパー部とを備えたも
のを前提とする。このものにおいて、上記弾性体に上記
各貫通空所と各液室とを区画する一対の隔壁部を備え、
上記ストッパー部の各突出端部を上記各隔壁部を突き抜
けて各液室側に配置する。そして、上記各隔壁部に、こ
の各隔壁部から隣接する液室側に膨出して上記各突出端
部を非接着状態で覆う被覆部と、この各被覆部および各
隔壁部から上記外筒体側に突出して上記各液室を筒軸方
向に仕切りかつ上記外筒体の内周面との間に隙間を形成
する仕切り壁部とを一体に形成する構成とするものであ
る。
【0006】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の発明において、ストッパー部の各突出端部と、
この各突出端部と筒軸に直交する方向に相対向する各被
覆部の内面との間に空気室を画成する構成とするもので
ある。
【0007】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
内筒体もしくは外筒体側から筒軸に直交する方向に振動
が入力した場合、上記内筒体と外筒体とを連結する弾性
体が撓んで上記内筒体が外筒体に対して上記筒軸に直交
する方向に相対移動する。この相対移動に伴い一対の液
室の一方が拡大され、他方が縮小されるため、縮小され
る側の液室から拡大される側の液室に向かってオリフィ
スを通して液体が強制的に流動される。このオリフィス
を通る際の液体の流動抵抗により上記振動の吸収、減衰
が行われる。
【0008】一方、上記内筒体もしくは外筒体側から筒
軸方向に振動が入力した場合、上記弾性体が撓んで上記
内筒体が外筒体に対して上記筒軸方向に相対移動する。
この相対移動に伴い上記内筒体のストッパー部に押され
て隔壁部の被覆部および仕切り壁部が各液室内を上記筒
軸方向に強制的に移動される。このため、上記仕切り壁
部によって区画された上記各液室の両側部間で液体が上
記仕切り壁部の外周端と外筒体の内周面との間の隙間を
通って強制的に流動される。この隙間を通る際の液体の
流動抵抗により上記筒軸方向振動の吸収、減衰が行わ
れ、弾性体に過大な引張り応力の発生が防止される。
【0009】また、請求項2記載の発明では、上記請求
項1記載の発明による作用に加えて、される。ストッパ
ー部の上記筒軸に直交する方向の突出端部と被覆部の内
面との間に空気室が形成されているため、上記筒軸に直
交する方向に入力する高周波振動であって、各液室の拡
大、縮小を引き起こさない程度に微小な振幅の振動に対
しても、上記内筒体の外筒体に対する上記筒軸に直交す
る方向への相対移動によって上記ストッパー部の突出端
部が上記空気室を押圧するため、この空気室内の内圧上
昇に伴う復元力により上記微小振動の吸収、減衰が図ら
れる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図1〜図3は、本発明の第1実施例に係る
円筒型液封マウントを示し、1は筒軸Xを横向きにして
配置された内筒体、2は上記内筒体1の外方に所定間隔
を隔てて配置された外筒体、3はこの外筒体2の内周面
と上記内筒体1の外周面とを互いに連結する弾性体、
4,4は上記内筒体1を挟んで上記筒軸Xに直交する方
向であって主振動入力方向(図1〜図3の上下方向;以
下、単に上下方向という)の両側位置の上記弾性体3を
筒軸X方向に貫通する一対の貫通空所、5,5はこれら
両貫通空所4,4の上下方向両側各位置の弾性体3と上
記外筒体2の内周面との間に形成されて液体Lが封入さ
れた一対の液室、6,6は上記筒軸Xに直交しかつ上記
主振動方向に直交する方向(図1の紙面に直交する方
向、図2および図3の左右方向;以下、単に左右方向と
いう)の両側の上記弾性体3の外周側各位置に形成され
て上記一対の液室5,5を互いに連通する一対のオリフ
ィスである。
【0012】上記内筒体1の筒軸X方向中間位置には上
下方向両側に突出するストッパー部7が設けられてい
る。このストッパー部7はほぼ長方形のプレート部材に
より形成されており、上記内筒体1の上記筒軸X方向の
ほぼ中央位置の外周面に接着もしくは圧嵌合などの手段
により固定されている。そして、上記ストッパー部7の
上下方向両側の各突出端部である各先端部7aは、上記
各貫通空所4を上下方向に突き抜けて上記各液室5内に
突出されている。
【0013】上記弾性体3は、上記一対の貫通空所4,
4によって区画されて上記内筒体1を挟んで左右方向両
側に延びる主弾性体部3aと、上記各貫通空所4と各液
室5とを区画する上下一対の隔壁部3b,3bと、各隔
壁部3bから上下方向に各液室5内に膨出して上記スト
ッパー部7の各先端部7aを覆う上下一対の被覆部3
c,3cと、各被覆部3cおよび上記各隔壁部3bの外
周面から両液室5,5内にそれぞれ突出して各液室5を
筒軸X方向に2つに区画する上下一対の仕切り壁部3
d,3dとからなる。
【0014】上記主弾性体部3aは上記内筒体1を弾性
支持するようになっており、その内筒体1は液封マウン
トが例えばエンジンマウントとして装着前の無負荷状態
(図4に示す状態)で上記外筒体2に対して上方に所定
量偏心した位置に位置付けられて、上側の貫通空所4の
上下間隔が比較的小さくかつ下側の貫通空所4の上下間
隔が比較的大きくなるようになっている。そして、上記
液封マウントが装着されてエンジンの自重が負荷された
装着状態(図1〜図3に示す状態)で、上記自重により
上記主弾性体部3aが撓んで上記内筒体1が上記外筒体
2と同心位置に位置付けられるようになっている。以
下、上記液封マウントの装着状態における構成について
説明を進める。
【0015】上記各被覆部3cの内面は、上記ストッパ
ー部7の各先端部7aの上下方向および左右方向端面と
離されて両者間に上記各貫通空所4と連通するわずかな
隙間4aが形成されているとともに、上記各先端部7a
の筒軸X方向両側端面と非接着状態で密着されている。
また、上記各仕切り壁部3dは上記外筒体2の内周面の
近傍位置まで突出されており、その各外周端部3eと上
記外筒体2の内周面との間に円弧状のわずかな隙間8が
それぞれ形成されるようになっている。つまり、上記ス
トッパー部7の筒軸X方向への相対移動により上記各被
覆部3cが筒軸X方向に押されて、上記各仕切り壁部3
dを各液室5内で筒軸X方向に強制的に相対移動させる
ようになっている。
【0016】また、上記内筒体1と弾性体3とは、その
弾性体3の外周側に埋め込んだ中間筒体9と予め一体的
に加硫成形され、その中間筒体9の外周面を覆う薄膜3
fを介して上記外筒体2の内周面に圧嵌合されて一体的
に連結されている。そして、上記中間筒体9の上記各液
室5に相当する範囲の筒壁面がそれぞれ切欠き窓部9a
とされて、上記各隔壁部3cと外筒体2の内周面との間
に上記各液室5が形成されている。また、上記両切欠き
窓部9a,9a間の上記薄膜3fの一部が周方向に切り
欠かれており(図5参照)、この切り欠かれた部分の中
間筒体9の外周面と外筒体2の内周面との間に上下の両
液室5,5を互いに連通する一対のオリフィス6,6が
形成されている。
【0017】上記構成の液封マウントは、上記内筒体1
および外筒体2の一方がエンジン側に、他方が車体側に
連結された状態で、上記エンジンと車体との間に介装さ
れる。そして、上記エンジン側もしくは車体側から上下
方向の高周波振動が上記内筒体1もしくは外筒体2に入
力された場合、上記主弾性体部3aが上下方向に撓まさ
れて上記内筒体1が外筒体2に対して上下方向に隙間4
aの上下間隔の微小範囲内で相対移動する。この際、上
記主弾性体部3aは、その上下がそれぞれ貫通空所4に
より他の弾性体3の部分と分離されているため、上記微
小振動に応じて自由に変形、復元することができる。こ
れにより、上記上下方向の微小振動を上記主弾性体部3
aのばね作用により吸収することができる。
【0018】また、上記上下方向振動が低周波振動であ
る場合、上記内筒体1が隙間4aの上下間隔以上に相対
移動して、例えば上側被覆部3cの内面と当接して上側
隔壁部3bとともに上方に押し上げることにより、上側
液室5内の液体Lが圧縮される。この上側液室5の内圧
上昇により液体Lが両オリフィス6,6を通して下側液
室5側に流動する。このため、この液体Lの上記両オリ
フィス6,6を通る際の流動抵抗により上記上下方向振
動の吸収、減衰を行うことができる。
【0019】さらに、上記上下方向に大衝撃力が入力し
た場合、上記内筒体1が上下方向に相対移動する結果、
上記ストッパー部7の一方の先端部7aが相対向する被
覆部3cの内面に衝突し、そして、上記先端部7aがこ
の被覆部3cおよび仕切り壁部3dを介して外筒体2の
内周面に衝突することになる。このため、上記被覆部3
cおよび仕切り壁部3dにより上記大衝撃力の吸収、緩
衝を図った状態で、上記大衝撃力による弾性体3の過度
の変形を防止することができ、耐久性の向上に寄与する
ことができる。
【0020】一方、上記エンジン側もしくは車体側から
の筒軸X方向の振動が上記内筒体1もしくは外筒体2に
入力された場合、上記主弾性体部3aが筒軸X方向に撓
まされて上記内筒体1が外筒体2に対して筒軸X方向に
相対移動する。この内筒体1の相対移動に伴いストッパ
ー部7が一体となって上記筒軸X方向に相対移動するた
め、上記ストッパー部7の各先端部7aにより上記各被
覆部3cが押されて上記各仕切り壁部3dが各液室5内
を筒軸X方向に相対移動させられる。このため、上記各
仕切り壁部3dにより区画された各液室5の筒軸X方向
一側の液室部分から他側液室部分へ隙間8を通して液体
Lの強制的な流動が生じ、この液体Lの隙間8を通る際
の流動抵抗により上記筒軸X方向振動の吸収、減衰を効
果的に行うことができる。従って、弾性体3に過大な引
張り応力が作用するのを防止することができ、液封マウ
ントの耐久性の向上を図ることができる。
【0021】さらに、上記エンジン側もしくは車体側か
ら上記筒軸X方向もしくはこれに直交する方向以外の振
動、例えば上記内筒体1もしくは外筒体2をこじるよう
な方向(以下、こじり方向という)の振動が入力した場
合であっても、上記内筒体1の上記こじり方向への相対
移動に伴いストッパー部7が揺動し、その揺動運動によ
り各被覆部3cを介して各仕切り壁部3dが各液室5内
で強制的に揺動される。このため、液体Lが上記各隙間
8もしくは各オリフィス6の一方もしくは双方を通して
強制的に流動され、この際の流動抵抗により上記こじり
方向の振動の吸収、減衰を行うことができる。
【0022】図6は本発明の第2実施例に係る液封マウ
ントを示し、10は内筒体1の筒軸X方向の中央位置の
外周面に固定されて上下方向に突出するストッパー部で
ある。このストッパー部10はほぼ長方形のプレート部
材により形成されており、その左右両側縁10a,10
aが上下方向に一直線状に形成されている。そして、こ
のストッパー部10の左右方向幅は上記第1実施例のス
トッパー部7のそれよりも大きく形成されている。
【0023】また、11は上記内筒体1と外筒体2とを
連結する弾性体であり、この弾性体11は、一対の貫通
空所4,4によって区画されて上記内筒体1を挟んで左
右両側方向に延びる主弾性体部11aと、上記各貫通空
所4と各液室5とを区画する上下一対の隔壁部11b,
11bと、各隔壁部11bから上下方向に各液室5内に
膨出して上記ストッパー部10の各先端部7bを覆う上
下一対の被覆部11c,11cと、各被覆部11cおよ
び上記各隔壁部11bの外周面から両液室5,5内にそ
れぞれ突出して各液室5を筒軸X方向に2つに区画する
上下一対の仕切り壁部11d,11dとからなる。
【0024】上記主弾性体部11aは上記内筒体1を弾
性支持するようになっており、上記第1実施例と同様
に、無負荷状態で上記外筒体2に対して上方に所定量偏
心した位置に位置付けられ、装着状態でエンジンなどの
自重により上記主弾性体部11aが撓んで上記内筒体1
が上記外筒体2と同心位置に位置付けられるようになっ
ている。
【0025】上記各被覆部11cの内面は、上記ストッ
パー部10の各先端部10bの上下方向端面と筒軸Xに
直交する方向に所定間隔離されており、両者間に密閉さ
れた空気室12がそれぞれ形成されるようになってい
る。また、上記各被覆部11cの内面は、上記各先端部
10bの左右方向両側端面と筒軸X方向両側端面と非接
着状態でかつ上下方向に摺動可能に密着されている。つ
まり、上記ストッパー部10の上下方向への相対移動に
際し、上記各先端部10bの先端面を除き筒軸X方向お
よび左右方向の周囲の各端面が上記被覆部11cの内面
と密着した状態を保ちつつ摺動するようになっており、
これにより、上記各空気室12の気密性を維持するよう
になっている。すなわち、第1実施例における隙間4a
の部分が本第2実施例では密閉された空気室12を構成
するようになっている。また、上記各仕切り壁部11d
は上記外筒体2の内周面の近傍位置まで突出されてお
り、その各外周端部11eと上記外筒体2の内周面との
間に、上記第1実施例と同様に、円弧状の隙間8がそれ
ぞれ形成されるようになっている。
【0026】上記各空気室12は、以下の手順により形
成されるようになっている。すなわち、まず、内筒体1
および中間筒体9と、両者を連結する弾性体11とを、
各被覆部11cがストッパー部10を覆った状態でかつ
両者が非接着状態となるように一体加硫成形する。次
に、この一体加硫成形品に外筒体2を液体中で圧嵌合す
る。その後、各液室5から所定量の液体Lを抜き取るこ
とにより上記各被覆部11cおよび各隔壁部11bに各
液室5側に吸引する吸引力を作用させ、この吸引力によ
り上記各被覆部11cとストッパー部10の各先端部1
0bとの間に各貫通空所4の側から空気を吸引させて、
一対の空気室12,12を形成する。そして、この各空
気室12が形成されて上記各被覆部11cなどが各液室
5側に変位することにより、上記抜き取りによる吸引力
が解消されて各液室5は平衡状態となる。
【0027】なお、上記液封マウントのその他の構成は
第1実施例のものと同様であるために、同一部材には同
一符号を付して、その説明は省略する。
【0028】そして、上記第2実施例において、エンジ
ン側もしくは車体側から上下方向の高周波振動が上記内
筒体1もしくは外筒体2に入力された場合、上記主弾性
体部11aが上下方向に撓まされて上記内筒体1が外筒
体2に対して上下方向に相対移動する。この際、上記ス
トッパー部10の各先端部10bが各空気室12内を上
下方向に微小量相対移動して、上記各空気室12内の空
気を圧縮もしくは膨脹させるため、上記上下方向の高周
波振動の吸収、減衰を、特に各空気室12内の空気の緩
衝作用により効果的に行うことができる。
【0029】また、上記上下方向振動が低周波振動であ
る場合、上記内筒体1とともにストッパー部7が上下方
向に相対移動して圧縮側の空気室12、例えば上記スト
ッパー部7が上方に相対移動した際の上側空気室12の
圧縮空気層を介して被覆部11cおよび隔壁部11bを
押し上げることにより、上側液室5内の液体Lが圧縮さ
れる。このため、上記第1実施例と同様に、この上側液
室5の内圧上昇により液体Lが両オリフィス6,6を通
して下側液室5側に流動し、この液体Lの上記両オリフ
ィス6,6を通る際の流動抵抗により上記上下方向の低
周波振動の吸収、減衰を行うことができる。
【0030】さらに、上記上下方向に大衝撃力が入力し
た場合、筒軸X方向の振動が入力した場合、および、こ
じり方向の振動が入力した場合などにおいても、上記第
1実施例と同様に、各振動の吸収、減衰を行うことがで
きる。すなわち、上記上下方向に大衝撃力が入力した場
合、上記内筒体1が上下方向に相対移動して上記ストッ
パー部10の先端部10bが被覆部11cの内面に衝突
し、そして、上記先端部10bがこの被覆部11cおよ
び仕切り壁部11dを介して外筒体2の内周面に衝突す
ることになる。このため、上記被覆部11cおよび仕切
り壁部11dにより上記大衝撃力の吸収、緩和を図った
状態で、上記大衝撃力による弾性体11の過度の変形を
防止することができ、耐久性の向上に寄与することがで
きる。
【0031】また、上記筒軸X方向の振動が入力した場
合、上記内筒体1と一体となってストッパー部10が上
記筒軸X方向に相対移動するため、このストッパー部1
0により上記各被覆部11cが押されて上記各仕切り壁
部11dが各液室5内を筒軸X方向に相対移動させられ
る。このため、上記各仕切り壁部11dにより区画され
た各液室5の筒軸X方向一側の液室部分から他側液室部
分へ隙間8を通して液体Lの強制的な流動が生じ、この
液体Lの隙間8を通る際の流動抵抗により上記筒軸X方
向振動の吸収、減衰を効果的に行うことができる。
【0032】さらに、上記こじり方向の振動が入力した
場合、上記内筒体1の上記こじり方向への相対移動に伴
いストッパー部10が揺動して各被覆部11cおよび各
仕切り壁部11dが各液室5内で強制的に揺動される。
このため、各隙間8もしくは各オリフィス6の一方もし
くは双方を通して液体Lが強制的に流動され、この際の
流動抵抗により上記こじり方向の振動の吸収、減衰を行
うことができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における円筒型液封マウントによれば、内筒体もしく
は外筒体側から筒軸に直交する方向に振動が入力した場
合、上記内筒体と外筒体とを連結する弾性体が撓んで上
記内筒体が外筒体に対して上記筒軸に直交する方向に相
対移動し、この相対移動に伴い一対の液室の一方が拡大
され、他方が縮小されるため、縮小される側の液室から
拡大される側の液室に向かってオリフィスを通して液体
を強制的に流動させることができ、このオリフィスを通
る際の液体の流動抵抗により上記筒軸に直交する方向の
振動の吸収、減衰を行うことができる。
【0034】しかも、上記内筒体もしくは外筒体側から
筒軸方向に振動が入力した場合、上記弾性体が撓んで上
記内筒体が外筒体に対して上記筒軸方向に相対移動し、
この相対移動に伴い上記内筒体のストッパー部に押され
て隔壁部の被覆部および仕切り壁部が各液室内を上記筒
軸方向に強制的に移動されるため、上記仕切り壁部によ
って区画された上記各液室の上記筒軸方向両側部間で液
体を上記仕切り壁部の外周端と外筒体の内周面との間の
隙間を通して強制的に流動させることができ、この隙間
を通る際の液体の流動抵抗により上記筒軸方向振動の吸
収、減衰をも行うことができる。
【0035】従って、同じ液封マウントにより、筒軸に
直交する方向の振動の吸収、減衰に加えて、筒軸方向の
振動の吸収、減衰をも行うことができ、上記筒軸方向振
動の入力に伴う弾性体の過大な引張り応力の発生を防止
して耐久性の向上を図ることができる。
【0036】また、請求項2記載の発明によれば、上記
請求項1記載の発明による効果に加えて、ストッパー部
の上記筒軸に直交する方向の先端面と被覆部の内面との
間に空気室が形成されているため、上記筒軸に直交する
方向に入力する高周波振動であって、各液室の拡大、縮
小を引き起こさない程度に微細な振幅の振動に対して
も、上記内筒体の外筒体に対する上記筒軸に直交する方
向への相対移動によって上記ストッパー部の先端面が上
記空気室を圧縮もしくは膨脹させるため、この空気室内
の内圧上昇もしくは低下に伴う復元力により上記微細振
動の吸収、減衰を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】図1のB−B線における断面図である。
【図4】無負荷状態の液封マウントの図2相当図であ
る。
【図5】図2のC−C線断面図である。
【図6】本発明の第2実施例の図1相当図である。
【図7】図6のD−D線における断面図である。
【符号の説明】
1 内筒体 2 外筒体 3,11 弾性体 3a,11a 主弾性体部 3b,11b 隔壁部 3c,11c 被覆部 3d,11d 仕切り壁部 4 貫通空所 5 液室 6 オリフィス 7,10 ストッパー部 7a,10b ストッパー部の先端部(突出端部) 8 隙間 12 空気室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒体と、この内筒体を囲む外筒体と、
    この外筒体と上記内筒体とを連結する弾性体と、上記内
    筒体を挟み内筒体の筒軸に直交する方向の両側部の上記
    外筒体と弾性体との間にそれぞれ形成された一対の液室
    と、この両液室に封入された液体と、上記両液室を互い
    に連通するオリフィスと、上記内筒体を挟みかつ上記筒
    軸に直交する方向の両側位置の弾性体にそれぞれ形成さ
    れて上記筒軸方向に貫通する一対の貫通空所と、上記内
    筒体の筒軸方向中間位置から上記筒軸に直交する方向の
    両側に突出するストッパー部とを備えた円筒型液封マウ
    ントにおいて、 上記弾性体は上記各貫通空所と各液室とを区画する一対
    の隔壁部を備えており、 上記ストッパー部の各突出端部は上記各隔壁部を突き抜
    けて各液室側に配置されており、 上記各隔壁部には、この各隔壁部から隣接する液室側に
    膨出して上記各突出端部を非接着状態で覆う被覆部と、
    この各被覆部および各隔壁部から上記外筒体側に突出し
    て上記各液室を筒軸方向に仕切りかつ上記外筒体の内周
    面との間に隙間を形成する仕切り壁部とが一体に形成さ
    れていることを特徴とする円筒型液封マウント。
  2. 【請求項2】 ストッパー部の各突出端部と、この各突
    出端部と筒軸に直交する方向に相対向する各被覆部の内
    面との間に空気室が画成されている請求項1記載の円筒
    型液封マウント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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