JP3508794B2 - 液体封入式ブッシュ - Google Patents

液体封入式ブッシュ

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JP3508794B2 JP19716895A JP19716895A JP3508794B2 JP 3508794 B2 JP3508794 B2 JP 3508794B2 JP 19716895 A JP19716895 A JP 19716895A JP 19716895 A JP19716895 A JP 19716895A JP 3508794 B2 JP3508794 B2 JP 3508794B2
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のエ
ンジン支持手段として用いられ振動吸収及び緩衝を行う
液体封入式ブッシュに関する。 【0002】 【従来の技術】この種の液体封入式ブッシュの典型的な
従来例が、特開平4−95631号公報に開示されてい
る。 【0003】上記従来例の液体封入式ブッシュは、概略
的には相対的な振動変位が入力される内筒と外筒との間
に、弾性体(エラストマ)が接着状態に介在され、この
弾性体の内部に、前記内筒の下側の主液室及び第一副液
室と、上側の第二副液室が画成され、主液室と第一及び
第二副液室が、それぞれ制限通路を介して互いに連通さ
れた構造を有する。そして例えば車体のバウンドによる
衝撃等の大変位が入力されたような場合は、主液室と第
一副液室との間で、封入液が外筒の内周に沿ってほぼC
字形に周回する長い制限通路(オリフィス)を移動する
ことによって、変位力を速やかに減衰し、また、エンジ
ンのアイドル運転等による小振幅の継続振動が入力され
た場合は、主液室と第二副液室との間で、流動抵抗の小
さい短い制限通路(オリフィス)を介して封入液が反復
移動し、伝達振動を絶縁するものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記従来例において
は、主液室と第一及び第二副液室、すなわち合計3つの
液室が存在し、大変位入力時に封入液が流入する第一副
液室の容積を可変とするには弾性体とは別体のダイアフ
ラムが必要であり、また第二副液室にもアイドル振動を
吸収するためのダイアフラムが必要であり、オリフィス
は内筒と外筒との間に設けた中間筒によって形成されて
おり、更には主液室と第一副液室との間を仕切る板部材
が必要である等、構造が複雑で、製造工程数が多く、こ
のため製造費用が高いものとなっていた。したがって、
本発明が解決しようとする主な技術的課題は、簡素な構
造によって所要の性能を奏することができ、これによっ
て製造費用の低減を図ることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を有効に解決す
るための手段として、本発明に係る液体封入式ブッシュ
は、支持体及び被支持体の一方に連結される内筒と、そ
の外周に配置され前記支持体及び被支持体の他方に連結
される外筒と、前記内筒と外筒との間であって前記内筒
の相対運動方向一側に介在され内部に第一液室を有する
弾性体と、この弾性体に一体形成されて前記内筒の相対
運動方向他側に第二液室を画成するダイアフラムとを備
え、前記弾性体に、前記第一液室と第二液室とを互いに
連通するショックオリフィスと、一端が前記第一液室に
開放され前記ショックオリフィスよりも流動抵抗の小さ
いアイドルオリフィスと、前記第二液室と前記アイドル
オリフィスの他端との間を密閉する薄膜が形成されたも
のである。 【0006】 【作用】内筒と外筒は、振動入力によって弾性体の変形
を伴いながら互いに径方向に相対変位される。第一液室
及び第二液室は、前記内筒の相対運動方向両側に位置し
て形成されているので、衝撃等による低周波大振幅の振
動が入力されると、弾性体の変形に伴ってその内部の第
一液室の容積が変化し、この第一液室と、ダイアフラム
の変形によって容易に容積変化可能な第二液室の間でシ
ョックオリフィス内を封入液が移動し、この時の流動抵
抗による減衰力で、前記振動を速やかに減衰する。ま
た、前記衝撃等よりも周波数が高くかつ小振幅の振動変
位入力に対しては、封入液は流動抵抗の大きいショック
オリフィス内は移動せずに、流動抵抗の小さいアイドル
オリフィスを第二液室に対して閉鎖している薄膜の反復
変形を伴いながら封入液がアイドルオリフィス内を液柱
共振することによって第一液室の圧力変化を吸収し、伝
達振動を有効に吸収する。 【0007】 【発明の実施の形態】 【実施例】図1乃至図3は、本発明に係る液体封入式ブ
ッシュの一実施例を示すものである。まず図1におい
て、参照符号1は軸方向中間にボス部1aを有する金属
製の内筒、2はこの内筒1の外周側に配置され金属製の
外筒、3は内筒1と外筒2の下半部内周面との間に介在
されたエラストマからなる弾性体、4はこの弾性体3の
上部における軸方向両端近傍から一体的に延びて外筒2
の上半部内周面に連結されたエラストマからなる一対の
ダイアフラムである。弾性体3の内部には、内筒1の下
側に位置して第一液室5が形成されており、ダイアフラ
ム4,4の間には内筒1の上側に位置して第二液室6が
形成されている。 【0008】弾性体3は、当該ブッシュの軸心と直交す
る平面で切断した断面図である図1(A)に示すよう
に、第一液室5の円周方向両側で、内筒1から外筒2の
内周面へかけて斜め下方へ延びる傾斜壁部3a,3b
と、図1(A)のX−O−X’断面図である図1(B)
に示すように、第一液室5の軸方向両側を仕切る直壁部
3c,3dからなり、これら傾斜壁部3a,3b及び直
壁部3c,3dが十分に厚肉に形成されることによっ
て、内筒1と外筒2の間での所要の支持力が与えられて
いる。一方、第二液室6の軸方向両側のダイアフラム4
は、弾性体3に比較して十分に薄く形成されることによ
って容易に撓み、第二液室6の容積変化に対応できるよ
うになっている。 【0009】弾性体3における一方の傾斜壁部3aであ
って外筒2との接着面には、下側の第一液室5と上側の
第二液室6とを互いに連通するショックオリフィス7が
形成されている。このショックオリフィス7は、図1
(A)におけるY−Y’断面図である図2及び前記傾斜
壁部3aの斜視図である図3に示すように、円周方向に
反復して延びる略S字形に蛇行した形状を呈し、これに
よって所要の流路長さが確保されている。 【0010】弾性体3における他方の傾斜壁部3bにお
ける外筒2との接合端部には、外筒2と同心の円弧面状
を呈する金属片23が一体的に加硫接着され円周方向に
延びる凹部が形成されており、この凹部は、一端8aが
下側の第一液室5に開放されたアイドルオリフィス8が
構成されている。アイドルオリフィス8は、図1(B)
と図2との比較から明らかなように、ショックオリフィ
ス7よりも十分に幅が広く、しかも蛇行せずに外筒2の
内周面に沿って円周方向に延びているので、ショックオ
リフィス7よりも流路長さが短いものとなっている。ま
た、アイドルオリフィス8の他端8bはエラストマから
なる薄膜9によって閉塞され、第二液室6に対して非開
放である。前記薄膜9は、前記弾性体3の傾斜壁部3b
に一体的に形成されたものであって、アイドルオリフィ
ス8の延長方向へ延びると共に外筒2の内周面に鋭角状
に接着されることにより大きな面積を確保し、これによ
って容易に変形可能となっている。 【0011】外筒2は、弾性体3及びダイアフラム4と
の接着面によって囲まれた部分に窓部21a,21bが
開設された内側円筒体21と、単純円筒状の外側円筒体
22を互いに密嵌したものである。弾性体3、ダイアフ
ラム4及び薄膜9は、一体に加硫成形されて互いに連続
したエラストマ成形体を構成しており、その成形と同時
に、ボス部1aを含む内筒1の外周面と、外筒2におけ
る内側円筒体21の内周面に一体に加硫接着されたもの
で、ショックオリフィス7及びアイドルオリフィス8
は、弾性体3の前記内側円筒体21との接着面に形成さ
れた溝からなる。また、第一及び第二液室5,6内と、
ショックオリフィス7及びアイドルオリフィス8内は封
入液で満たされており、この封入液は、内周に前記エラ
ストマ成形体が加硫成形同時接着された内側円筒体21
を、液体中で外側円筒体22の内周に圧入嵌着すること
によって封入されたものである。 【0012】この実施例による液体封入式ブッシュにお
いて、内筒1は例えば被支持体である自動車エンジン
側、外筒3は支持体である車体側に連結される。エンジ
ン側あるいは車体側から振動が入力されると、内筒1と
外筒2は、相対的に図1におけるほぼ上下方向に反復変
位され、これに伴って弾性体3が反復変形される。 【0013】このとき、入力された振動が、例えば車体
のバウンドによる衝撃等の低周波大振幅の変位である場
合は、振動変位の半周期において、内筒1が相対的に大
きく下方変位されることによって弾性体3が圧縮変形さ
れると、その内部の第一液室5も圧縮を受ける。ここ
で、アイドルオリフィス8は薄膜9で閉塞されているた
め、圧縮される第一液室6内の封入液は、流路長さが長
く狭いことによって大きな流動抵抗を発生するショック
オリフィス7内を通じて、ダイアフラム4による容積可
変の第二液室6へ強制的に移動され、次の半周期では、
内筒1が相対的に上方変位されることによって、封入液
が逆に圧縮状態から復元過程にある第一液室5へ向け
て、ショックオリフィス7内を移動される。このため、
ショックオリフィス7を封入液が反復移動する時の流動
抵抗によって高減衰を生じ、衝撃入力後の振動変位を速
やかに減衰させる。 【0014】入力された振動が、例えばエンジンのアイ
ドリング時の振動等のように、上述の衝撃等による振動
よりも高い周波数域の継続的な小振幅の振動である場合
は、封入液は流動抵抗及び液柱慣性の大きいショックオ
リフィス7内は殆ど移動せず、振動の周期に対応して、
流動抵抗の小さいアイドルオリフィス8内を、薄膜9の
小振幅での反復変位を伴いながら共振的に小刻みに反復
移動する。このため、振動入力に伴う第一液室5の圧力
変化が吸収されて、弾性体3の動バネ定数が低下し、言
い換えれば、第一液室5内の封入液の圧力による振動伝
達を効果的に絶縁するので、車内の静粛性が向上する。 【0015】なお、本発明は、図示の一実施例によって
限定的に解釈されるものではない。例えば、ショックオ
リフィス7を所要の流路長さとするための形状として
は、図3に示すようなS字形の蛇行とは直交する方向
(軸方向)に反復して蛇行した形状とすることなども考
えられる。また、上記実施例では、アイドルオリフィス
8の内面に金属片23を加硫接着することによって、こ
のアイドルオリフィス8の流路形状の安定及び薄膜9の
安定が図られているが、金属片23の加硫接着を行わな
くとも、弾性体3の形状のみでもアイドルオリフィス8
を形成することが可能である。 【0016】 【発明の効果】本発明の液体封入式ブッシュによると、
大振幅の変位入力時に第一液室と第二液室の間で封入液
の流入及び流出を許容するためのダイアフラム及びショ
ックオリフィスと、それよりも周波数域の高い小振幅の
振動入力時に第一液室の圧力変化を吸収して動バネ定数
を低下させるための薄膜及びアイドルオリフィスが、弾
性体に一体に形成されているため、部品数及び製造工数
が大幅に削減される。したがって、大振幅の変位入力に
対する高減衰機能及び高周波数域の振動入力に対する優
れた振動絶縁機能を、簡素な構造によって得ることがで
き、製造費用の低減が実現される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る液体封入式ブッシュの好ましい一
実施例の内部構造を示す図で、(A)は当該ブッシュの
軸心と直交する平面で切断した断面図、(B)は(A)
におけるX−O−X’断面図である。 【図2】図1(A)におけるY−Y’断面図である。 【図3】上記実施例におけるショックオリフィスの形状
を示す弾性体の傾斜壁部の部分的な斜視図である。 【符号の説明】 1 内筒 1a ボス部 2 外筒 21 内側円筒体 22 外側円筒体 23 金属片 3 弾性体 3a,3b 傾斜壁部 3c,3d 直壁部 4 ダイアフラム 5 第一液室 6 第二液室 7 ショックオリフィス 8 アイドルオリフィス 8a 一端 8b 他端 9 薄膜
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/00 - 13/00 B60K 5/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 支持体及び被支持体の一方に連結される
    内筒(1)と、 この内筒(1)の外周に配置され前記支持体及び被支持
    体の他方に連結される外筒(2)と、 前記内筒(1)と外筒(2)との間であって前記内筒
    (1)の相対運動方向一側に介在され内部に第一液室
    (5)を有する弾性体(3)と、 この弾性体(3)に一体形成されて前記内筒(1)の相
    対運動方向他側に第二液室(6)を画成するダイアフラ
    ム(4)と、を備え、前記弾性体(3)に、 前記第一液室(5)と第二液室(6)とを互いに連通す
    るショックオリフィス(7)と、 一端(8a)が前記第一液室(5)に開放され前記ショ
    ックオリフィス(7)よりも流動抵抗の小さいアイドル
    オリフィス(8)と、 前記第二液室(6)と前記アイドルオリフィス(8)の
    他端(8b)との間を密閉する薄膜(9)が形成された
    ことを特徴とする液体封入式ブッシュ。
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