JP4697459B2 - 流体封入式筒型防振装置 - Google Patents

流体封入式筒型防振装置 Download PDF

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本発明は、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用等に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式の筒型防振装置に係り、例えば、自動車用のエンジンマウントやサブフレームマウント、ボデーマウント、デフマウント、サスペンションブッシュ等に適用される流体封入式筒型防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、流体封入式の筒型防振装置が知られている。この流体封入式筒型防振装置は、インナ軸金具とその外周側に離隔配置されたアウタ筒金具の軸直角方向対向面間に本体ゴム弾性体を配設しそれらを本体ゴム弾性体で弾性連結した構造とされている。また、内部には、振動入力される受圧室と容積変化が許容される平衡室が設けられており、受圧室と平衡室に非圧縮性流体が封入されていると共に、両室がオリフィス通路を通じて相互に連通せしめられている。特に、受圧室がインナ軸金具の中心軸回りの周方向に広がって、その周方向両側の壁部が本体ゴム弾性体で構成されていることにより、ゴム弾性体からなる周方向両壁部の弾性変形に基づき受圧室に圧力変動が生ぜしめられることとなる。このような筒型防振装置においては、振動入力時に、受圧室と平衡室に相対的な圧力変動が惹起されてオリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用によって防振効果が得られることから、例えば自動車用のエンジンマウントやサスペンションブッシュ等への適用が検討されている。
ところで、かかる筒型防振装置を自動車用エンジンマウント等として採用する場合に、問題となる振動の一つがインナ軸金具とアウタ筒金具の軸直角方向対向面間で鉛直方向に対して周方向に傾斜して入力されることがある。そのため、当該振動に対する受圧室の周方向両壁部のばね特性を高度に発現させて防振効果を効果的に得ようと、インナ軸金具とアウタ筒金具の軸直角方向対向面間において受圧室の周方向両壁部が延びる方向を該振動入力方向に向けて装着されることがある。その結果、受圧室の周方向中心線が鉛直方向に対して周方向に傾斜した状態で装着されることとなる。
また、上述の如き傾斜配置型の自動車用エンジンマウント等に採用される筒型防振装置において、問題となる振動の一つにバウンド/リバウンド方向(鉛直方向)の振動があり、かかる振動に対して高い減衰性能を得るためには、鉛直方向に延びるストッパ部材をインナ軸金具とアウタ筒金具の間に設けることが有効とされる。
ところが、このように受圧室の周方向中心線が鉛直方向に対して周方向に傾斜して装着される防振装置にあって、鉛直方向に延びるストッパ部材がインナ軸金具からアウタ筒金具に向かって突設されると、受圧室の周方向の両壁部の何れか一方にストッパ部材の基端部が偏って設けられて、かかる壁部の弾性変形がストッパ部材で拘束されるおそれがあった。それに起因して、本体ゴム弾性体に過大な応力が発生して、耐久性能が十分に確保され難い問題を内在していた。
なお、上述の問題に対処するために、例えば特許文献1(特開平10−38012号公報)や特許文献2(特開平10−252812号公報)にも示されているように、ストッパ部材をアウタ筒金具の側からインナ軸金具に向かって突設させることが考えられる。そうすれば、本体ゴム弾性体の弾性変形がストッパ部材で拘束されることがないから、耐久性が有利に確保されるものと考えられる。
しかしながら、当該構造の防振装置では、ストッパ部材が本体ゴム弾性体が固着されたインナ軸部材側に一体的に設けられていないことで、部品点数が多くなり、そのため、組み付け工程が増えて製造が煩雑になる問題があった。
特開平10−38012号公報 特開平10−252812号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、部品点数が少なくなることで製造作業の効率化が図られ得ることに加え、本体ゴム弾性体の耐久性が十分に確保されることに基づき所期の防振効果が安定して得られる、新規な構造の流体封入式筒型防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明の特徴とするところは、インナ軸部材の外周側に離隔してアウタ筒部材が配設されており、インナ軸部材を挟んだ軸直角方向一方の側でそれらインナ軸部材とアウタ筒部材が本体ゴム弾性体で連結されていると共に、インナ軸部材を挟んだ軸直角方向他方の側にはそれらインナ軸部材とアウタ筒部材の間を軸方向に貫通する貫通空所が形成されている一方、本体ゴム弾性体の内部に受圧室が形成されていると共に、貫通空所には可撓性膜で壁部が構成された平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体が封入され且つオリフィス通路で相互に連通されている流体封入式筒型防振装置において、インナ軸部材とアウタ筒部材に対して軸直角方向に及ぼされる主荷重の入力方向に対して、インナ軸部材の中心を通る受圧室の周方向中心線が周方向に傾斜して装着されるようになっており、かかる装着状態下において、受圧室内でインナ軸部材からアウタ筒部材に向かって突出する第一ストッパが、インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対して受圧室の周方向中心線の傾斜方向に偏倚して且つインナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対して平行に突設されている一方、貫通空所内でインナ軸部材からアウタ筒部材に向かって突出する第二ストッパが、インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線上に突設されていることにある。
このような本発明に従う構造とされた流体封入式筒型防振装置においては、主荷重の入力のストッパ機構を構成する第一ストッパおよび第二ストッパが、何れもインナ軸部材の側に突設されていることによって、インナ軸部材の外周側にアウタ筒部材が配設されるだけで、それら両部材の軸直角方向の間に設けられることとなる。従って、ストッパがインナ軸部材とアウタ筒部材の間に後付けされることに起因する部品点数の増加や製造工程の延長が抑えられることから、製造効率が有利に向上され得るのである。
特に、インナ軸部材の中心を通る受圧室の周方向中心線が主荷重の入力方向に対して周方向に傾斜して装着されるようになっており、それによって、主荷重の入力に対する減衰性能に加えて、受圧室の周方向両側において本体ゴム弾性体が広がる、主荷重と異なる方向の入力に対する減衰性能も有利に発揮され得る。
そこにおいて、かかる装着状態下で、受圧室内に突出する第一ストッパが、インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対して受圧室の周方向中心線の傾斜方向に偏倚して設けられることとなる。これにより、インナ軸部材に突設される第一ストッパの基端部が、受圧室の周方向の略中心線上に位置せしめられることとなり、受圧室の周方向両側の壁部を構成する本体ゴム弾性体を避けるように設けられる。その結果、第一ストッパによる本体ゴム弾性体の拘束が抑えられて、本体ゴム弾性体に局所的に過大な応力が生ぜしめられることが軽減乃至は回避されることから、耐久性能が十分に確保され得るのである。
しかも、第一ストッパの基端部が受圧室の周方向の略中心線上に位置せしめられていると共に、第一ストッパがインナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対して平行に突設されていることによって、受圧室における第一ストッパを挟んだ周方向両側の各容積が略同じとされる。即ち、受圧室の第一ストッパを挟んだ周方向一方の容積と他方の容積が大きく異なることを原因として、受圧室に意図しない狭窄部分が形成されることがない。それ故、狭窄部分によって受圧室の流体の流動作用に不具合が生じることが回避され、該流体の流動作用に基づく防振効果が安定して得られるのである。
また、本発明に係る流体封入式筒型防振装置では、貫通空所には、インナ軸部材の中心軸回りの周方向において、インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対する受圧室の周方向中心線の傾斜方向と同じ側に位置して平衡室が形成されることにより、第二ストッパの周方向一方の側に平衡室が位置せしめられている構造が、好適に採用される。
このような構造によれば、平衡室の第二ストッパへの干渉を回避しつつ、貫通空所における平衡室の形成スペースを有効に確保し、平衡室の容積を大きく設定することが可能になる。特に、平衡室が貫通空所の第二ストッパの周方向一方の側にだけ形成されることで、両側に形成される場合に比して、平衡室の構造が簡略化される。
すなわち、本構造では、受圧室の周方向中心線が主荷重の入力方向に対して周方向に傾斜していることから、受圧室と軸直角方向で対向する貫通空所の周方向中心線も主荷重の入力方向に対して傾斜することとなり、その結果、該入力方向に延びる第二ストッパの突出方向が貫通空所の周方向中心線に対して周方向に傾斜して、第二ストッパの突出方向と反対側に大きなスペースが生じる。この大きなスペースを利用して、平衡室が一つの簡単な構造で且つ大きな容積をもって設定され得るのである。
また、本発明に係る流体封入式筒型防振装置では、インナ軸部材の外周側に離隔して中間スリーブが配設されて本体ゴム弾性体の外周面に中間スリーブが固着されており、本体ゴム弾性体に第一ポケット部が形成されていると共に中間スリーブに第一窓部が形成されて、第一窓部を通じて第一ポケット部が外周面に開口していると共に、中間スリーブにアウタ筒部材が外嵌固定されて第一窓部が覆蓋されることによって受圧室が形成されている構造が、好適に採用される。
本構造によれば、非圧縮性流体を封入した受圧室が容易に形成される。また、例えば中間スリーブとアウタ筒部材の嵌着面間にシールゴムを介装することにより、受圧室の流体密性が有利に確保される。
また、本発明に係る流体封入式筒型防振装置では、中間スリーブには、貫通空所の形成部位において第二窓部が形成されていると共に、貫通空所において袋状ゴム弾性体が配設されており、袋状ゴム弾性体の開口周縁部が中間スリーブの第二窓部の開口縁部に固着されることによって袋状ゴム弾性体が第二窓部を通じて外周面に開口していると共に、中間スリーブにアウタ筒部材が外嵌固定されて第二窓部が覆蓋されることによって平衡室が形成されている構造が、好適に採用される。
このような構造によれば、非圧縮性流体を封入した平衡室が容易に形成される。また、例えば中間スリーブとアウタ筒部材の嵌着面間にシールゴムを介装することにより、平衡室の流体密性が有利に確保される。なお、好ましくは、本体ゴム弾性体と袋状ゴム弾性体が一体形成されることによって、製造が一層容易になる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について説明する。先ず、図1〜2には、本発明の流体封入式筒型防振装置に係る一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、インナ軸部材としての内筒金具12とアウタ筒部材としての外筒金具14が、互いに径方向に所定距離を隔てて位置せしめられていると共に、それらの間に介装された本体ゴム弾性体16で相互に弾性連結された構造とされている。エンジンマウント10は、内筒金具12が図示しない防振連結される一方の部材としてのパワーユニット側の取付部材に固定されると共に、外筒金具14が図示しない防振連結される他方の部材としてのボデー側の取付部材に固定されることによって、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。
より詳細には、内筒金具12は、小径の円筒形状を有している。この内筒金具12の内孔にボルトやロッド等が挿通されて、パワーユニット側の取付部材に固定されるようになっている。また、内筒金具12には、ストッパ部材18が組み付けられている。
ストッパ部材18は、略円筒形状を呈しており、硬質の合成樹脂材や金属材等を用いて形成されている。そして、ストッパ部材18がインサート成形されることによって、内筒金具12の外周面に固着されている。これにより、ストッパ部材18が、内筒金具12の外周面から径方向(軸直角方向)外方に突出している。ストッパ部材18の軸方向長さが内筒金具12の軸方向長さよりも小さくされていることで、ストッパ部材18の軸方向両側から内筒金具12の軸方向両端部がそれぞれ突出せしめられている。なお、ストッパ部材18は、内筒金具12と別体成形した後、内筒金具12に外嵌固定しても良い。かかるストッパ部材18のより詳細な構造は、ストッパ機構の説明として後述する。
また、内筒金具12の径方向外方には、大径の円筒形状を有する金属スリーブ20が配設されており、ストッパ部材18を備えた内筒金具12の周りを所定距離を隔てて位置せしめられている。内筒金具12と金属スリーブ20は、マウント10に支持荷重が及ぼされていない状態で、略同心円状に位置せしめられている。金属スリーブ20の軸方向中央部分には、軸直角方向(径方向)に矩形状に開口する第一窓部22と第二窓部24が、周方向に所定距離を隔てて貫通, 形成されている。特に本実施形態では、周方向長さに関して、第一窓部22が金属スリーブ20の略1/3〜1/2とされていると共に、第二窓部24が金属スリーブ20の略1/6〜1/4とされており、第一窓部22が第二窓部24よりも周方向に大きく延びている。
金属スリーブ20における第一窓部22と第二窓部24の周方向間には、第一連結板部26と第二連結板部28が設けられている。これら連結板部26,28は、径方向外方に向かって凹状に開口する断面で周方向に所定の長さで延びており、特に、第一連結板部26の周方向長さが第一窓部22の周方向長さと略同じとされていると共に、第二連結板部28の周方向長さが第二窓部24の周方向長さと略同じとされている。即ち、第一連結板部26が第二連結板部28よりも周方向に大きな形状とされている。
換言すると、金属スリーブ20では、互いに軸方向に所定距離を隔てて同一軸上に配された大径の円筒形状を有する一対のリング部30,30が、それらの軸方向対向面間に跨って延びる第一連結板部26と第二連結板部28によって一体的に連結された構造を呈しており、リング部30,30の軸方向対向面間の開口が第一及び第二連結板部26,28で仕切られることによって、リング部30,30の軸方向対向面間における第一及び第二連結板部26,28の一対の周方向間に、それぞれ第一窓部22と第二窓部24が形成されているのである。
これら内筒金具12と金属スリーブ20の間には、本体ゴム弾性体16が配設されている。本体ゴム弾性体16は、厚肉の略円筒形状を有しており、外周面が金属スリーブ20の内周面、即ち一対のリング部30,30の内周面や第一及び第二連結板部26,28の内周面に加硫接着されていると共に、内周面が内筒金具12の外周面およびストッパ部材18の外周面に加硫接着されている。その結果、内筒金具12と金属スリーブ20が本体ゴム弾性体16で弾性連結されて、図3〜5にも示されているように、本体ゴム弾性体16が内筒金具12やストッパ部材18、金属スリーブ20を備えた一体加硫成形品32として形成されている。
金属スリーブ20の略全体の外周面、即ち一対のリング部30,30の外周面や第一及び第二連結板部26,28の外周面には、本体ゴム弾性体16と一体形成されたシールゴム層34が略全体に亘って被着されており、シールゴム層34の外径寸法が、全体に亘って略同じに揃えられている。特に、リング部30に被着されたシールゴム層34の外周面には、周方向に連続して延びるシールリップ36の複数条が突設されている。
また、本体ゴム弾性体16の内筒金具12を挟んだ径方向一方(図1,2中、下)には、第一ポケット部38が形成されている。第一ポケット部38は、本体ゴム弾性体16の周方向に所定の長さ(本実施形態では略1/3〜1/2)で延びていると共に、径方向外方に向かって矩形状に開口しており、この開口部分が金属スリーブ20の第一窓部22を通じて外周面に開口している。また、第一ポケット部38の底部(周方向両側の壁部)が、内筒金具12の外周面付近に至る深さ寸法で、開口方向に略直交する方向に略平坦に広がっている。
さらに、本体ゴム弾性体16における内筒金具12を挟んだ径方向他方(図1,2中、上)の側には、貫通空所としてのスリット40が形成されている。スリット40は、本体ゴム弾性体16を軸方向に貫通して周方向に所定の長さ(本実施形態では略半周)で延びており、軸方向視が略円弧形状を呈している。
すなわち、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品32では、内筒金具12を挟んだ径方向一方に第一ポケット部38が設けられていると共に径方向他方にスリット40が設けられていることによって、第一ポケット部38とスリット40の間に、本体ゴム弾性体16からなる第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44が設けられている。換言すれば、内筒金具12と金属スリーブ20は、第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44によって実質的に弾性連結されているのである。これら一対の弾性連結部42,44は、内筒金具12に固着されたストッパ部材18から金属スリーブ20に向かって厚さ寸法が小さくなる板状を呈しており、内筒金具12を挟んで略対称な形状とされている。
ここで、内筒金具12の中心を通り図1中の上下方向に延びる軸直角方向線を第一の軸直角方向線:l1 とすると共に、内筒金具12の中心を通り図1中の左右方向に延びて第一の軸直角方向線:l1 と直交する軸直角方向線を第二の軸直角方向線:l2 とする。
第一の弾性連結部42は、内筒金具12と金属スリーブ20の間の内筒金具12を挟んだ径方向一方(図1中、左)の側に配されており、内周面の略中央が第二の軸直角方向線:l2 上に位置せしめられた形態でストッパ部材18の外周面に加硫接着されていると共に、外周面が金属スリーブ20における第一連結板部26の周方向一方(図1中、左)の端部付近の内周面に加硫接着されている。これにより、第一の弾性連結部42が、第二の軸直角方向線:l2 と略平行に延びている。
第二の弾性連結部44は、内筒金具12と金属スリーブ20の間の内筒金具12を挟んだ径方向他方(図1中、右)の側に配されており、内周面の中央が第二の軸直角方向線:l2 に対して第一ポケット部38側の周方向に偏倚して位置せしめられた形態で、ストッパ部材18の外周面に加硫接着されていると共に、外周面が金属スリーブ20における第二連結板部28の周方向一方(図1中、左)の端部付近の内周面に加硫接着されている。これにより、第二の弾性連結部44において内筒金具12の中心を通る周方向中心線:l3 が、第二の軸直角方向線:l2 に対して第一ポケット部38側の周方向に所定の角度:θ1で傾斜している。
従って、第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44における内筒金具12の中心を通って対向する方向が、第二の軸直角方向線:l2 に対して周方向に傾斜している。そして、第一ポケット部38の周方向両壁部が、互いに略同じ形状や大きさとされた第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44における各幅方向一方(図1中、下)の壁部を含んで構成されていることにより、内筒金具12の中心を通る第一ポケット部38の周方向中心線:l4 が、第二の弾性連結部44が第二の軸直角方向線:l2 に対して傾斜する周方向と同様に、第一の軸直角方向線:l1 に対して周方向に所定の角度:θ2で傾斜している。その結果、第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44を含んでなる本体ゴム弾性体16において、その軸直角方向の一つの弾性主軸が、第一ポケット部38の周方向中心線:l4 の略線上に位置せしめられて、第一の軸直角方向線:l1 に対して所定の角度で傾斜しているのである。
第二の弾性連結部44の第二の軸直角方向線:l2 に対する傾斜角度:θ1や、第一ポケット部38の周方向中心線:l4 の第一の軸直角方向線:l1 に対する傾斜角度:θ2は、後述する自動車への装着状態で、要求される振動入力の方向の減衰特性に応じて設定されるものであって、特に限定されるものでなく、例えば本実施形態では、θ1=10〜45°とされると共に、θ2=10〜45°とされる。
また、内筒金具12を挟んで第一ポケット部38と径方向に対向せしめられるスリット40の周方向両壁部が、第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44における各幅方向他方(図1中、上)の壁部を含んで構成されていることで、内筒金具12の中心を通るスリット40の周方向中心線が、第一ポケット部38の周方向中心線:l4 と同一線上に位置せしめられている。その結果、第一ポケット部38とスリット40の軸直角方向での対向方向が、第一の軸直角方向線:l1 に対して相対的に傾斜している。
また、金属スリーブ20の第二窓部24の縁部には、本体ゴム弾性体16と一体形成されて、変形容易な薄肉の袋状ゴム弾性体からなる、可撓性膜としてのダイヤフラム46が固着されている。ダイヤフラム46は、第二窓部24から本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品32におけるスリット40の形成部側に膨出して配置されている。ダイヤフラム46を挟んでスリット40と反対側に、金属スリーブ20の第二窓部24を通じて外周面に開口する第二ポケット部48が設けられている。
特に本実施形態では、第二ポケット部48が、スリット40における内筒金具12の中心軸回りの周方向において、第一の軸直角方向線:l1 に対するスリット40(第一ポケット部38)の周方向中心線(l4 )の傾斜方向と同じ側に位置して設けられていることによって、スリット40の周方向一方(図1中、右)の側に偏倚して位置せしめられている。要するに、第二ポケット部48は、スリット40の周方向一方の壁部を構成する第二の弾性連結部44側に設けられているのである。
また、シールゴム層34における第一連結板部26に被着された部分の中央には、凹溝50が形成されている。凹溝50は外周面に凹状に開口する断面で周方向に連続して延びており、周方向一方の端部が第一ポケット部38に接続されていると共に、周方向他方の端部が第二ポケット部48に接続されている。
このような本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品32に対して大径の円筒形状を有する外筒金具14が外挿されて、外筒金具14に八方絞り等の縮径加工が施されている。これにより、外筒金具14が、シールゴム層34を介して金属スリーブ20に外嵌固定され、内筒金具12の径方向外方において略同心円状に位置せしめられている。特に、シールゴム層34のシールリップ36が外筒金具14と金属スリーブ20の各リング部30の間に圧縮変形して介装されていることに基づき、外筒金具14が一対のリング部30,30に流体密に固着されていると共に、第一ポケット部38の開口部分と第二ポケット部48の開口部分が、外筒金具14により流体密に覆蓋されている。
第一ポケット部38と外筒金具14で構成された密閉内部には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて圧力変動が生ぜしめられる受圧室52が形成されている。第二ポケット部48と外筒金具14で構成された密閉内部には、壁部の一部がダイヤフラム46で構成されて、ダイヤフラム46の弾性変形によって容積変化が容易に許容される平衡室54が形成されている。受圧室52や平衡室54には、それぞれ、非圧縮性流体が封入されている。要するに、本体ゴム弾性体16の内部に非圧縮性流体が充填された受圧室52が形成されていると共に、スリット40内に非圧縮性流体が充填された平衡室54が形成されている。かかる非圧縮性流体としては、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が採用されるが、後述する流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果を有利に得るために、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。なお、受圧室52や平衡室54への非圧縮性流体の封入は、例えば非圧縮性流体中で、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品32に外筒金具14が組み付けられることによって、有利に実現される。また、上述の説明からも明らかなように、内筒金具12の中心を通る受圧室52の周方向中心線が、第一ポケット部38の周方向中心線:l4 と同じとされていることにより、第一の軸直角方向線:l1 に対して周方向に所定の角度:θ2で傾斜している。また、平衡室54が、スリット40における内筒金具12の中心軸回りの周方向において、第一の軸直角方向線:l1 に対する受圧室52の周方向中心線:l4 の傾斜方向と同じ側に位置して形成されていることも、明らかである。
さらに、金属スリーブ20の外周面に形成された凹溝50の開口がシールゴム層34を挟んで外筒金具14により流体密に覆蓋されていることに基づいて、金属スリーブ20と外筒金具14の間には、周方向に所定の長さでトンネル状に延びるオリフィス通路56が形成されている。オリフィス通路56の一方の端部が、受圧室52に接続されていると共に、オリフィス通路56の他方の端部が、平衡室54に接続されている。それによって、受圧室52と平衡室54がオリフィス通路56を通じて相互に連通せしめられており、振動入力時の両室52,54の相対的な圧力変動に基づいて、オリフィス通路56を通じての流体の流動量が確保されて、該流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果が発揮されるようになっている。
本実施形態では、振動入力時に受圧室52と平衡室54の間に生ぜしめられる相対的な圧力変動に基づいて、オリフィス通路56を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、例えば10Hz前後の低周波大振幅のエンジンシェイクや15〜30Hz程度の高周波小振幅のアイドリング振動等の防振すべき振動に対して流体の共振作用等に基づく防振効果(高減衰特性)が有利に発揮されるようにチューニングされている。オリフィス通路56のチューニングは、例えば、受圧室52や平衡室54の各壁ばね剛性(単位容積だけ変化させるのに必要な圧力変化量に対応する特性値)等を考慮しつつ、オリフィス通路56の通路長さと通路断面積を調節することによって行うことが可能であり、一般に、オリフィス通路56を通じて伝達される圧力変動の位相が変化して略共振状態となる周波数を、当該オリフィス通路56のチューニング周波数として把握することが出来る。
また、ストッパ部材18には、第一ストッパとしてのバウンドストッパ58と第二ストッパとしてのリバウンドストッパ60が一体的に設けられている。バウンドストッパ58やリバウンドストッパ60は、略一定の矩形断面で内筒金具12と平行に延びるブロック状を呈しており、バウンドストッパ58が受圧室52内で内筒金具12に固着されたストッパ部材18から外筒金具14に向かって所定の高さで突出していると共に、リバウンドストッパ60がスリット40内で内筒金具12に固着されたストッパ部材18から外筒金具14に向かって所定の高さで突出している。
バウンドストッパ58やリバウンドストッパ60の各突出先端面は、外筒金具14の内周面と軸直角方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられていると共に、外筒金具14の対向せしめられた各部位の内周面の形状に対応した曲面とされている。また、バウンドストッパ58やリバウンドストッパ60における突出先端面を含む外周面には、本体ゴム弾性体16と一体形成された薄肉の緩衝ゴム層62が略全体に亘って被着されている。
特に本実施形態では、リバウンドストッパ60の軸方向両端部分が軸方向中央部分よりも径方向外方に突出しており、換言すればリバウンドストッパ60の軸方向中央部分の径寸法が軸方向両端部分の径寸法に比して小さくされていることで、軸方向断面が径方向外方に開口する凹状とされている。かかる凹状の部分に本体ゴム弾性体16と一体形成されたゴム弾性体が充填されていることによって、小径の軸方向中央部分に被着された緩衝ゴム層62の厚さ寸法(ゴムボリューム)が、大径の軸方向両端部に被着された緩衝ゴム層62の厚さ寸法に比して、実質的に大きくされている。そして、リバウンドストッパ60の軸方向中央部分が、かかる厚肉の緩衝ゴム層62を介して金属スリーブ20の第一連結板部26と対向位置せしめられていると共に、リバウンドストッパ60の軸方向の各端部が、薄肉の緩衝ゴム層62を介して金属スリーブ20の各リング部30と対向位置せしめられている。
そこにおいて、受圧室52内で内筒金具12から外筒金具14に向かって突出するバウンドストッパ58の中心を通る突出方向線:l5 が、第一の軸直角方向線:l1 から第一の弾性連結部42側に位置する受圧室52の周方向中心線:l4 に向かって、該第一の軸直角方向線:l1 と所定の距離だけ離隔して位置せしめられていることにより、バウンドストッパ58が、第一の軸直角方向線:l1 に対して受圧室52の周方向中心線:l4 の傾斜方向に偏倚して突設されている。
これに伴い、バウンドストッパ58の内筒金具12から突出する基端部分が、本体ゴム弾性体16において略対称形状の第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44における対向方向の略中央に位置せしめられて、本体ゴム弾性体16の軸直角方向の弾性主軸上に位置せしめられている。
また、バウンドストッパ58の中心を通る突出方向線:l5 が第一の軸直角方向線:l1 と平行に延びていることによって、バウンドストッパ58が、第一の軸直角方向線:l1 に対して平行に延びている。
一方、スリット40内で内筒金具12から外筒金具14に向かって突出するリバウンドストッパ60の中心を通る突出方向線が、第一の軸直角方向線:l1 上に位置せしめられている。これにより、リバウンドストッパ60が、第一の軸直角方向線:l1 上に突設されていると共に、第一の軸直角方向線:l1 に対して平行に延びるバウンドストッパ58と平行に延びている。
特に本実施形態では、スリット40における内筒金具12の中心軸回りの周方向において、第一の軸直角方向線:l1 に対する受圧室52の周方向中心線:l4 の傾斜方向と同じ側に位置して平衡室54が形成されていることにより、リバウンドストッパ60の周方向一方(図1中、右)の側に平衡室54が位置せしめられている。
上述の如き構造とされた自動車用エンジンマウント10においては、内筒金具12がその内孔に挿通されるボルトやロッド等を介してパワーユニット側の取付部材に固定されると共に、外筒金具14が図示しない円形の孔を備えた取付ブラケットに圧入されて取付ブラケットが車両ボデーに固定されることにより、パワーユニットとボデーの間に介装されて、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。
かかるエンジンマウント10に及ぼされる主たる荷重は、自動車の段差乗り越え等に際して、略鉛直方向に入力されるバウンド/リバウンド荷重とされている。そして、自動車への装着にあっては、マウント10における第一の軸直角方向線:l1 が主荷重の入力方向線とされるため、第一の軸直角方向線:l1 が略鉛直方向に延びると共に、第二の軸直角方向線:l2 が略水平方向に延びることとなる。従って、内筒金具12と外筒金具14に対して軸直角方向に及ぼされるバウンド/リバウンド方向の主荷重の入力方向に対して、バウンドストッパ58およびリバウンドストッパ60が平行に延びると共に、内筒金具12の中心を通る受圧室52の周方向中心線:l4 が周方向に所定の角度:θ2だけ傾斜して装着されるようになっている。また、第二の軸直角方向線:l2 が略水平方向に延びることに基づき、水平方向に対して、本体ゴム弾性体16の第一の弾性連結部42が略平行に延びると共に、本体ゴム弾性体16の第二の弾性連結部44が周方向に所定の角度:θ1だけ傾斜して装着されるようになっている。
このような装着状態下では、内筒金具12と外筒金具14の間にバウンド方向の過大な荷重が入力されると、内筒金具12と外筒金具14が、相対変位して、緩衝ゴム層62が被着されたバウンドストッパ58を介して互いに当接するようになっている。その結果、内外筒金具12,14におけるバウンド方向の相対的な変位量が、バウンドストッパ58や緩衝ゴム層62を含んでなるバウンドストッパ機構によって緩衝的に且つ確実に制限される。
また、内筒金具12と外筒金具14の間にリバウンド方向の過大な荷重が入力された際に、内筒金具12と外筒金具14が、相対変位して、緩衝ゴム層62が被着されたリバウンドストッパ60と金属スリーブ20を介して互いに当接するようになっている。その結果、内外筒金具12,14におけるリバウンド方向の相対的な変位量が、リバウンドストッパ60や緩衝ゴム層62、金属スリーブ20を含んでなるリバウンドストッパ機構によって緩衝的に且つ確実に制限される。
さらに、本実施形態では、第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44の軸直角方向における対向方向が、水平方向に対して傾斜していることから、特に、バウンド/リバウンド荷重(主荷重)の入力方向に傾斜する方向に問題となる振動が入力される場合に、第一及び第二の弾性連結部42,44を含んでなる本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて、優れた減衰性能が得られるのである。
ここで、バウンドストッパ58とリバウンドストッパ60が一体形成されたストッパ部材18が内筒金具12にインサート成形されて、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品32に設けられていることから、部品点数が有利に削減されて、製造効率が効果的に向上され得る。
また、特にバウンドストッパ58が、内筒金具12の中心を通るバウンド荷重の入力方向線(l1 )に対して受圧室52の周方向中心線(l4 )の傾斜方向に偏倚して設けられているため、バウンドストッパ58の突出基端部を挟んだ受圧室52の周方向両側の壁部を構成する第一の弾性連結部42と第二の弾性連結部44の各自由長が互いに略同じとされている。その結果、バウンド荷重の入力時に、第一及び第二の弾性連結部42,44を含んでなる本体ゴム弾性体16に局所的に過大な応力が生ぜしめられることが軽減乃至は回避されて、本体ゴム弾性体16延いてはエンジンマウント10の耐久性能が十分に確保され得るのである。
さらに、バウンドストッパ58の基端部が受圧室52の周方向中心線の略線上に位置せしめられていると共に、バウンドストッパ58の突出方向が主荷重の入力方向線に対して平行に延びていることによって、受圧室52におけるバウンドストッパ58を挟んだ周方向両側の各容積が略同じとされている。従って、受圧室52に狭窄部分が設けられることによる流体の流動作用の不具合が解消されることから、流体の流動作用に基づく防振性能が安定して得られる。
更にまた、本実施形態では、スリット40における内筒金具12の中心軸回りの周方向において、内筒金具12の中心を通る主荷重の入力方向線(l1 )に対する受圧室52の周方向中心線(l4 )の傾斜方向と同じ側に位置して平衡室54が形成されていることで、リバウンドストッパ60の周方向一方の側に平衡室54が位置せしめられている。即ち、軸直角方向において受圧室52と対向せしめられるスリット40の周方向中心線(l4 )が主荷重の入力方向線に対して傾斜していることにより、該入力方向線に延びるリバウンドストッパ60が、スリット40内では、スリット40の周方向中心線に傾斜して延びている。その結果、スリット40におけるリバウンドストッパ60の突出方向と反対側に形成される大きなスペースを利用して、平衡室54が大きな容積をもって構成されることに加えて、平衡室54のリバウンドストッパ60への干渉が回避されて、安定したストッパ性能が得られるのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能である。また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前記実施形態に係るバウンドストッパ58やリバウンドストッパ60における形状や大きさ、構造等は、要求されるストッパ性能に応じて設定変更されることから、例示の如きものに限定されない。
また、前記実施形態において、バウンドストッパ58やリバウンドストッパ60の突出先端面に被着される緩衝ゴム層62が、本体ゴム弾性体16と一体形成されていたが、勿論別体で形成されることも可能である。
さらに、前記実施形態では、自動車への装着状態下で、主荷重の入力方向が、バウンド/リバウンド荷重が入力される鉛直方向とされていたが、鉛直方向に対して傾斜する方向であっても良い。
更にまた、前記実施形態においては、金属スリーブ20の外周面に形成された凹溝50が外筒金具14で覆蓋されることより、オリフィス通路56が形成されていたが、例えば特開平2−26337号公報等にも示されているように、本体ゴム弾性体の一体加硫成形品と別体構造のオリフィス部材に凹溝等を設けて、オリフィス通路を構成しても良い。
加えて、前記実施形態では、本発明を自動車用のエンジンマウントに適用したものの具体例について示したが、本発明は、その他、自動車用のボデーマウントやサスペンションブッシュ等、或いは自動車以外に用いられる各種の防振装置に対しても適用可能であることは勿論である。
本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す横断面図であって、図2のI−I断面に相当する図。 同自動車用エンジンマウントの縦断面図。 同自動車用エンジンマウントの一部を構成する本体ゴム弾性体の一体加硫成形品の一側面図。 同本体ゴム弾性体の一体加硫成形品の図3と異なる一側面図。 同本体ゴム弾性体の一体加硫成形品の底面図。
符号の説明
10:自動車用エンジンマウント、12:内筒金具、14:外筒金具、16:本体ゴム弾性体、40:スリット、46:ダイヤフラム、52:受圧室、54:平衡室56:オリフィス通路、58:バウンドストッパ、60:リバウンドストッパ

Claims (4)

  1. インナ軸部材の外周側に離隔してアウタ筒部材が配設されており、該インナ軸部材を挟んだ軸直角方向一方の側でそれらインナ軸部材とアウタ筒部材が本体ゴム弾性体で連結されていると共に、該インナ軸部材を挟んだ軸直角方向他方の側にはそれらインナ軸部材とアウタ筒部材の間を軸方向に貫通する貫通空所が形成されている一方、該本体ゴム弾性体の内部に受圧室が形成されていると共に、該貫通空所には可撓性膜で壁部が構成された平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体が封入され且つオリフィス通路で相互に連通されている流体封入式筒型防振装置において、
    前記インナ軸部材と前記アウタ筒部材に対して軸直角方向に及ぼされる主荷重の入力方向に対して、該インナ軸部材の中心を通る前記受圧室の周方向中心線が周方向に傾斜して装着されるようになっており、かかる装着状態下において、該受圧室内で該インナ軸部材から該アウタ筒部材に向かって突出する第一ストッパが、該インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対して該受圧室の周方向中心線の傾斜方向に偏倚して且つ該インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対して平行に突設されている一方、前記貫通空所内で該インナ軸部材から該アウタ筒部材に向かって突出する第二ストッパが、該インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線上に突設されていることを特徴とする流体封入式筒型防振装置。
  2. 前記貫通空所には、前記インナ軸部材の中心軸回りの周方向において、該インナ軸部材の中心を通る主荷重の入力方向線に対する該受圧室の周方向中心線の傾斜方向と同じ側に位置して前記平衡室が形成されることにより、前記第二ストッパの周方向一方の側に該平衡室が位置せしめられている請求項1に記載の流体封入式筒型防振装置。
  3. 前記インナ軸部材の外周側に離隔して中間スリーブが配設されて前記本体ゴム弾性体の外周面に該中間スリーブが固着されており、該本体ゴム弾性体に第一ポケット部が形成されていると共に該中間スリーブに第一窓部が形成されて、該第一窓部を通じて該第一ポケット部が外周面に開口していると共に、該中間スリーブに前記アウタ筒部材が外嵌固定されて該第一窓部が覆蓋されることによって前記受圧室が形成されている請求項1又は2に記載の流体封入式筒型防振装置。
  4. 前記中間スリーブには、前記貫通空所の形成部位において第二窓部が形成されていると共に、該貫通空所において袋状ゴム弾性体が配設されており、該袋状ゴム弾性体の開口周縁部が該中間スリーブの該第二窓部の開口縁部に固着されることによって該袋状ゴム弾性体が該第二窓部を通じて外周面に開口していると共に、該中間スリーブに前記アウタ筒部材が外嵌固定されて該第二窓部が覆蓋されることによって前記平衡室が形成されている請求項3に記載の流体封入式筒型防振装置。

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