JP2877940B2 - 筒型マウントおよびその製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、自動車用エンジンマウント等として好適に
用いられる筒型マウント装置とその製造方法に係り、特
に大きな荷重入力時における被連結体の相対的変位量を
規制するストッパ機構を備えた筒型マウントとその製造
方法に関するものである。

（背景技術） 従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装され
て、それら両部材を連結する防振連結体の一種として、
内筒金具と、その外側に所定距離を隔てて配された外筒
金具とを、それらの間に介装されたゴム弾性体にて連結
せしめ、主としてそれら内外筒金具間の軸直角方向に入
力される振動を防振するようにした、所謂筒型マウント
が知られており、例えば、自動車用エンジンマウントや
サスペンションブッシュ等として好適に用いられてきて
いる。

ところで、このような筒型マウントであって、その装
着時に、被支持体の重量や被連結体間の伝達トルク等に
よって、内外筒金具間に初期荷重が及ぼされる場合に
は、ゴム弾性体の耐久性を確保するために、かかる初期
荷重によってゴム弾性体に引張変形が惹起される側の内
外筒金具間に、軸方向に貫通して周方向に所定長さで延
びる空所を形成することにより、該ゴム弾性体における
引張応力の発生を緩和乃至は防止することが望ましい。

ところが、このような空所を形成すると、マウント装
着時に、上述の如き初期荷重によるゴム弾性体の変形に
よって、内筒金具が外筒金具に対して空所とは反対側に
大きく変位せしめられて、かかる空所の内部寸法が増大
することとなるために、そのような装着状態下、大きな
振動荷重の入力時における内筒金具の外筒金具に対す
る、該空所側（初期荷重の作用方向とは反対向きのリバ
ウンド方向）への相対的変位量の規制が難しいという問
題があった。

そこで、従来では、例えば、実開平２−94952号公報
等に示されているように、マウント装着時に及ぼされる
初期荷重による空所の内部寸法の増大量をも考慮して、
マウント装着前における空所の内部寸法と略同一か或い
はそれよりも大きな肉厚を有するストッパ部材を、かか
る空所内に嵌め込んで装着せしめることにより、該スト
ッパ部材を介しての内外筒金具の当接にて、それら両筒
金具のリバウンド方向における相対的変位量を規制する
ようにしたストッパ機構が採用されてきている。

ところが、このような構造のストッパ機構では、マウ
ント本体とは別途形成したストッパ部材を、マウント本
体に対して組み付けなければならないために、部品点数
および組立工程が増加することとなり、製作性の低下や
高コスト化等が避けられなかったのである。

（解決課題） ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景とし
て為されたものであって、その解決課題とするところ
は、内筒金具の外筒金具に対する空所側への相対的変位
量を規制するストッパ機構が、別部材を必要とすること
なく、簡略な構造をもって有利に実現され得る筒型マウ
ントと、その製造方法を提供することにある。

（解決手段） そして、かかる課題を解決するために、本発明にあっ
ては、内筒金具と、その外側に所定距離を隔てて配され
た外筒金具とを、それらの間に介装されたゴム弾性体に
て連結すると共に、それら内外筒金具間に、周方向に所
定長さで延び且つ軸方向に貫通する空所を設けて成る筒
型マウントにおいて、前記外筒金具における前記空所の
外側に位置する筒壁部位に貫通窓を設けると共に、かか
る外筒金具に固着されて該貫通窓を通じて外方に所定高
さで突出するストッパゴムを設け、更に前記外筒金具の
外周面に嵌着される内孔を有する筒状部材を設けて、該
筒状部材にて前記ストッパゴムを前記空所内に押し込ん
だことを、その特徴とするものである。

また、本発明は、内筒金具と、その外側に所定距離を
隔てて配された外筒金具とが、それらの間に介装された
ゴム弾性体にて連結せしめられると共に、それら内外筒
金具間に、周方向に所定長さで延び且つ軸方向に貫通す
る空所が形成されて成る筒型マウントの製造方法であっ
て、（ａ）前記内筒金具と前記外筒金具とが前記ゴム弾
性体に対して一体的に加硫接着される一方、該外筒金具
における前記空所の外側に位置する筒壁部位に貫通窓が
設けられると共に、かかる外筒金具に固着されて該貫通
窓を通じて外方に所定高さで突出するストッパゴムが形
成されて成る一体加硫成形品を準備する工程と、（ｂ）
該一体加硫成形品における前記外筒金具が挿入されて取
り付けられる内孔を有する筒状部材を準備する工程と、
（ｃ）かかる筒状部材の内孔に対して、前記一体加硫成
形品を挿入し、該筒状部材を前記外筒金具の外周面に外
嵌固定することにより、前記ストッパゴムの突出端面を
該筒状部材にて押圧せしめて、該ストッパゴムを前記空
所内に押し込む工程とを、含む筒型マウントの製造方法
をも、その特徴とするものである。

（作用・効果） すなわち、このような本発明に係る筒型マウントにあ
っては、筒状部材にてストッパゴムが押し込まれること
により、該ストッパゴムが、貫通窓からの突出量に略相
当する量だけ、空所内において外筒金具（筒状部材）側
から内筒金具側に向かって所定高さで突出せしめられ、
そして、筒状部材が内筒金具側に対して、該ストッパゴ
ムを介して当接されることによって、内筒金具の外筒金
具に対する空所側への変位量を規制するストッパ機能が
発揮されることとなる。

それ故、かかる筒型マウントを本発明手法に従って製
造するようにすれば、一体加硫成形品の成形時において
は、その成形性を阻害しない程度に空所の内部寸法を確
保しつつ、成形後に筒状部材を外嵌し、ストッパゴムを
空所内に突出せしめて、かかる空所の内側寸法を縮小さ
せ、或いは該ストッパゴムを内筒金具側の空所内面に当
接させることにより、初期荷重が及ぼされるマウント装
着状態下においても、有効な変位規制機能を発揮し得る
ストッパ機構が有利に実現され得ることとなるのであ
る。

また、このような筒型マウントの製造手法において
は、ストッパゴムが外筒金具に対して加硫接着された一
体加硫成形品として形成されるところから、上述の如き
優れたストッパ機構が、部品点数の増加等を伴うことな
く、良好なる製作性をもって付与され得るのである。

（実施例） 以下、本発明を、更に具体的に明らかにするために、
本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説
明することとする。

先ず、第１図乃至第３図には、本発明の実施例として
の自動車用エンジンマウントの一具体例が示されてい
る。これらの図において、10及び12は、それぞれ内筒金
具及び外筒金具であって、互いに径方向に所定距離を隔
てて且つ所定量だけ偏心して配置されており、それらの
間に介装されたゴム弾性体14によって連結されている。
更に、外筒金具12の外周面には、取付筒金具16が外挿さ
れて一体的に嵌着固定されている。そして、かかるエン
ジンマウントにあっては、内筒金具10および取付筒金具
16において、車体側およびパワーユニット側の各一方に
取り付けられて、パワーユニットを車体に対して防振支
持せしめるようになっており、また、かかる装着状態に
おいて、パワーユニット重量が、初期荷重として、内筒
金具10と取付筒金具16との間に及ぼされることにより、
それら両金具10,16が略同心的に位置せしめられること
となる（第７図参照）。また、そのような装着状態下、
かかるエンジンマウントには、内筒金具10と取付筒金具
16との偏心方向（第１図中、上下方向）に対して、防振
すべき主たる振動が入力されることとなる。

以下、かかるエンジンマウントの具体的構造を、その
製造方法に従って、照明することとする。

すなわち、上述の如きエンジンマウントを製造するに
際しては、先ず、ゴム弾性体14の成形型内に、内筒金具
10および外筒金具12を、それぞれ収容配置せしめて、そ
れら内外筒金具10,12間にゴム材料を充填し、加硫成形
することによって、第４図乃至第６図に示されている如
き一体加硫成形品18を形成する。

このようにして形成された一体加硫成形品18にあって
は、厚肉円筒形状を呈する内筒金具10に対して、その径
方向外側に所定距離を隔てて且つ所定量だけ偏心して、
略薄肉円筒形状を呈する外筒金具12が位置せしめられて
いると共に、それら内外筒金具10,12間に、略厚肉円筒
形状を呈するゴム弾性体14が介装され、該ゴム弾性体14
の内周面に対して内筒金具10が、また外周面に対して外
筒金具12が、それぞれ加硫接着されてなる構造とされて
いる。

また、かかるゴム弾性体14には、内筒金具10と外筒金
具12との偏心方向における離間距離の小なる側におい
て、軸方向に貫通する空所20が、それら内外筒金具10,1
2間を周方向略半周に亘って延びるようにして設けられ
ている。即ち、この空所20が設けられていることによ
り、内外筒金具10,12が、実質上、ゴム弾性体14によっ
て、離間距離の大なる側においてのみ連結されているの
であり、それによってマウント装着時に及ぼされる初期
荷重にてゴム弾性体14に生ぜしめられる引張応力が可及
的に低減され、その耐久性の向上が図られ得るようにな
っている。

更にまた、かかるゴム弾性体14における内外筒金具1
0,12の離間距離が大なる側には、第一のポケット部22が
形成されており、外筒金具12に設けられた第一の窓部24
を通じて、外周面に開口せしめられている。なお、かか
る第一のポケット部22の周りには、環状の補強金具26が
配されてゴム弾性体14に固着されており、該第一のポケ
ット部22の周壁部を構成するゴム弾性体14における座屈
等の不規則な変形が規制されるようになっている。

さらに、この第一のポケット部22に対して、内筒金具
10を挟んで径方向に対向する、ゴム弾性体14における内
外筒金具10,12の離間距離が小なる側には、第二のポケ
ット部28が形成されており、外筒金具12に設けられた第
二の窓部30を通じて、外周面に開口せしめられている。
また、かかる第二のポケット部28にあっては、その底壁
部32を構成するゴム弾性体14が、前記空所20によって薄
肉化されており、弾性変形が容易に許容され得るように
なっている。

また、かかる第二のポケット部28の底壁部32には、そ
の略中央部分において厚肉化されることにより、径方向
外方に突出するストッパゴム46が一体的に形成されてい
る。そして、かかるストッパゴム46にあっては、その突
出端面が、外筒金具12に設けられた第二の窓部30を通じ
て、該外筒金具12よりも外方に所定高さで突出せしめら
れている。

また一方、前記内筒金具10には、第一及び第二のポケ
ット部22,28の対向方向に向かって径方向外方に所定高
さで突出せしめられるストッパ金具34が、嵌着固定され
ている。そして、該ストッパ金具34にて、内筒金具10側
から、前記第一のポケット部22内および空所20内に、そ
れぞれ所定高さで突出する第一及び第二のストッパ部3
6,38が構成されているのである。

さらに、前記外筒金具12には、第一の窓部24と第二の
窓部30との周方向両側端部間に跨がって、それぞれ、外
周面に開口して周方向に延びる幅広凹状の周溝40が形成
されている。また、該外筒金具12の外周面上には、ゴム
弾性体14が一体的に回されて、その略全面に亘ってシー
ルゴム層42が形成されていると共に、周溝40,40内にも
充填されている。そして、かかる周溝40,40内に充填さ
れたシールゴム層42には、それぞれ、周方向に湾曲乃至
は屈曲形態をもって所定長さで延びて、第一のポケット
部22の開口部と第二のポケット部28の開口部とを繋ぐ凹
溝44が形成されている（第６図参照）。

一方、このような一体加硫成形品18の形成とは別工程
において、筒状部材としての取付筒金具16を形成する。
かかる取付筒金具16は、その内孔48に対して前記外筒金
具12が内挿せしめられる得るように、該外筒金具12より
も一回り大きな円筒形状をもって形成されることとな
る。

次いで、前記一体加硫成形品18における外筒金具12に
対して、必要に応じて、八方絞り等の縮径加工を施すこ
とにより、ゴム弾性体14に予備圧縮を加えた後、第１図
乃至第３図に示されているように、かかる一体加硫成形
品18に対して前記取付筒金具16を外挿せしめ、更にその
後、該取付筒金具16に対して八方絞り等の縮径加工を施
すことにより、該取付筒金具16を外筒金具12の外周面に
対して嵌着固定せしめて一体的に組み付ける。そして、
この組付操作によって、目的とするエンジンマウントが
完成されるのである。

すなわち、このようにして製造されたエンジンマウン
トにあっては、前記一体加硫成形品18に設けられた第一
及び第二のポケット部22,28の開口が、それぞれ取付筒
金具16によって閉塞せしめられ、かかる第一のポケット
部22にて、ゴム弾性体14の変形に基づいて振動入力時に
内圧変動が惹起される受圧室50が、また第二のポケット
部28にて、底壁部32の弾性変形に基づいて内圧変動が吸
収される容積可変の平衡室52が、それぞれ形成されてい
ると共に、それら受圧室50および平衡室52の内部には、
それぞれ、水やアルキレングリコール、ポリアルキレン
グリコール、シリコーン油等の所定の非圧縮性流体が封
入せしめられている。なお、受圧室50および平衡室52内
への非圧縮性流体の充填は、例えば、前記取付筒金具16
の一体加硫成形品18に対する外挿操作を流体中にて行な
うこと等によって、実施されることとなる。

また、前記凹溝44,44も、その開口が取付筒金具16に
て覆蓋されており、それら各凹溝44内において、受圧室
50と平衡室52とを相互に連通するオリフィス通路54が形
成されている。そして、本実施例にあっては、これらの
オリフィス通路54内を流動せしめられる流体の共振作用
に基づいて、シェイクやバウンス等に相当する低周波数
域の振動入力時に、高減衰効果が発揮されるようにされ
ているのである。

また一方、上述の如くして製造されたエンジンマウン
トにあっては、一体加硫成形品18において、その外筒金
具12の第二の窓部30を通じて外方に突出位置せしめられ
たストッパゴム46が、該一体加硫成形品18に対する取付
筒金具16の外挿、嵌着操作に際し、かかる取付筒金具16
にて突出端面を押圧されることにより、空所20内に押え
込まれ、それによって、該ストッパゴム46が、その押え
込まれた量だけ、逆に、空所20側に突出せしめられるこ
ととなる。

そして、かかるストッパゴム46が空所20側に突出され
ることにより、該空所20の内側寸法が、一体加硫成形品
18よりも縮小されているのであり、特に、本実施例にお
いては、該ストッパゴム46が取付筒金具16にて押え込ま
れることにより、空所20の内筒金具側内周面に対して当
接せしめられている。

従って、このような構造とされたエンジンマウントに
あっては、第７図に示されている如き車両への装着状態
下、内筒金具10と取付筒金具16との間に大きな振動が入
力された際、受圧室50内に突出位置せしめられた第一の
ストッパ部36が取付筒金具12に対して当接することによ
って、バウンド方向におけるストッパ機能が発揮される
と共に、空所20内に突出位置せしめられた第二のストッ
パ部38がストッパゴム46を介して取付筒金具16に対して
当接することによって、リバウンド方向におけるストッ
パ機能が発揮されることとなる。

また、そこにおいて、かかるエンジンマウントにあっ
ては、前述の如く、車両への装着前には、ストッパゴム
46が第二のストッパ部38側に当接させられて、空所20が
消失せしめられているところから、該エンジンマウント
が車両に装着されて、内筒金具10と取付筒金具16との間
に入力されるパワーユニット荷重にて、それら両金具1
0,16が略同心的に位置せしめられた状態下においても、
かかる空所20が、充分に小さな内側寸法:lをもって形成
されることとなり、それによってリバウンド方向におけ
るストッパ機能が有効に発揮され得るのである。

更にまた、上述の如き製造手法に従えば、ストッパゴ
ム46が、外筒金具12に対して固着されて一体加硫成形品
18として形成されることから、部品点数および製造工程
が少なくて済み、優れた生産性およびコスト性が享受さ
れ得るのである。

また、特に、本実施例においては、かかるストッパゴ
ム46が、マウント本体を構成するゴム弾性体14にて一体
的に形成されていることから、その構造の簡略化等が、
より一層有利に図られ得ることとなる。

さらに、上述の如き製造手法によれば、一体加硫成形
品18の成形時においては、空所20の内側寸法を比較的大
きく設定することができるところから、金型強度等が問
題となるようなこともなく、良好なる成形性が確保され
得るのである。

以上、本発明の実施例について詳述してきたが、これ
は文字通りの例示であって、本発明は、かかる具体例に
のみ限定して解釈されるものではない。

例えば、一体加硫成形品18におけるストッパゴム46の
外筒金具12からの突出量は、何等限定されるものではな
く、マウントに要求されるストッパ機能やマウント装着
時に及ぼされる初期荷重による内外筒金具の変位量等に
応じて、適宜決定されることとなる。

そして、かかるストッパゴム46の突出量を充分に設定
し、取付筒金具16にて押し込まれた際、該ストッパゴム
46が内筒金具10側に圧接せしめられることにより、ゴム
弾性体14に対して径方向の予備圧縮を及ぼすようにする
ことも可能である。

また、そのようなストッパゴム46の内部に、補強用金
具等を埋設するようにしても良い。

また、前記実施例においては、内筒金具10に固着され
たストッパ金具34にて、第一及び第二のストッパ部36,3
8が構成されていたが、そのようなストッパ部36,38は、
必ずしも設ける必要はなく、ストッパゴム46を内筒金具
10に対して直接に当接させたり、或いはゴム弾性体14を
介して当接させるようにすることも可能である。

更にまた、外筒金具の外周面に嵌着される筒状部材と
して、取付孔が形成されたアーム部材や取付部が一体的
に設けられたブラケット等を採用することも可能であ
る。

また、外筒金具として、ゴム弾性体の軸方向両側外周
面上にそれぞれ加硫接着せしめられる一対のリング状金
具を用いることも可能である。

さらに、前記実施例では、流体入りの筒型マウントに
対して本発明を適用したものの一具体例を示したが、本
発明は、流体が内部に封入されていない、所謂ソリッド
タイプの筒型マウントに対しても、有利に適用され得る
こととなる。

また、本発明は、前述の如きエンジンマウントの他、
自動車用デフマウントやサスペンションブッシュ等、或
いは自動車以外の各種の筒型マウントに対しても、有利
に適用され得るものである。

その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知
識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態
様において実施され得るものであり、また、そのような
実施態様が、本発明の主旨を逸脱しない限り、何れも、
本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまで
もないところである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例たるエンジンマウントを示
す横断面図であり、第２図は、第１図におけるII−II断
面図であり、第３図は、第１図におけるIII−III断面図
である。また、第４図は、第１図に示されているエンジ
ンマウントを構成する一体加硫成形品を示す横断面図で
あり、第５図は、第４図におけるＶ−Ｖ断面図であり、
第６図は、第４図における右側面図である。更にまた、
第７図は、第１図に示されているエンジンマウントの車
両への装着状態を示す横断面図である。 10:内筒金具、12:外筒金具 14:ゴム弾性体、16:取付筒金具 18:一体加硫成形品、20:空所 24:第一の窓部、30:第二の窓部 32:底壁部、46:ストッパゴム

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内筒金具と、その外側に所定距離を隔てて
   配された外筒金具とを、それらの間に介装されたゴム弾
   性体にて連結すると共に、それら内外筒金具間に、周方
   向に所定長さで延び且つ軸方向に貫通する空所を設けて
   成る筒型マウントにおいて、 前記外筒金具における前記空所の外側に位置する筒壁部
   位に貫通窓を設けると共に、かかる外筒金具に固着され
   て該貫通窓を通じて外方に所定高さで突出するストッパ
   ゴムを設け、更に前記外筒金具の外周面に嵌着される内
   孔を有する筒状部材を設けて、該筒状部材にて前記スト
   ッパゴムを前記空所内に押し込んだことを特徴とする筒
   型マウント。
2. 【請求項２】内筒金具と、その外側に所定距離を隔てて
   配された外筒金具とが、それらの間に介装されたゴム弾
   性体にて連結せしめられると共に、それら内外筒金具間
   に、周方向に所定長さで延び且つ軸方向に貫通する空所
   が形成されて成る筒型マウントの製造方法であって、 前記内筒金具と前記外筒金具とが前記ゴム弾性体に対し
   て一体的に加硫接着される一方、該外筒金具における前
   記空所の外側に位置する筒壁部位に貫通窓が設けられる
   と共に、かかる外筒金具に固着されて該貫通窓を通じて
   外方に所定高さで突出するストッパゴムが形成されて成
   る一体加硫成形品を準備する工程と、 該一体加硫成形品における前記外筒金具が挿入されて取
   り付けられる内孔を有する筒状部材を準備する工程と、 かかる筒状部材の内孔に対して、前記一体加硫成形品を
   挿入し、該筒状部材を前記外筒金具の外周面に外嵌固定
   することにより、前記ストッパゴムの突出端面を該筒状
   部材にて押圧せしめて、該ストッパゴムを前記空所内に
   押し込む工程とを、 含むことを特徴とする筒型マウントの製造方法。