JP2537935Y2 - 液体封入マウント構造 - Google Patents

液体封入マウント構造

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JP2537935Y2
JP2537935Y2 JP1991065084U JP6508491U JP2537935Y2 JP 2537935 Y2 JP2537935 Y2 JP 2537935Y2 JP 1991065084 U JP1991065084 U JP 1991065084U JP 6508491 U JP6508491 U JP 6508491U JP 2537935 Y2 JP2537935 Y2 JP 2537935Y2
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liquid
liquid chamber
rubber
partition
movable plate
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JP1991065084U
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博 服部
正則 金沢
義高 藤原
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Marugo Rubber Industries Ltd
Mitsubishi Motors Corp
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Marugo Rubber Industries Ltd
Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両における防振を目
的としてキャブマウントなどに使用される液体封入マウ
ント構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の走行に伴って発生する振動を吸収
し、乗員に快適な車室内環境を提供する目的で使用され
るマウント構造としては、同心状に配置した内外筒間に
防振ゴム体を設けたものが多用されている。
【0003】ところで、上述したようなマウント構造に
おいては、高周波域の騒音を低減するために低い動的ば
ね定数を備えると共に、低周波数域の振動を低減するた
めに高い減衰係数を備えた防振ゴム体の特性が要求さ
れ、従って、防振ゴム体の動的ばね定数と減衰係数とは
不可分の関係にある。しかし、高周波域での振動騒音を
低減するために動的ばね定数の低い防振ゴムを使用する
と、ゴムの損失係数が小さいために減衰係数も小さくな
り、低周波域での振動減衰効果が期待できないといった
不具合が発生する。
【0004】これを解消するため、防振ゴム体内に形成
した液室内に液体を封入する液体封入マウントが考案さ
れている。この液体封入マウントは、液体の粘性抵抗
利用して振動を減衰させるもので、たとえば実開平1−
113647号公報に開示されたものがある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】前述した従来の液体封
入マウント構造は、図7に示す如く、外筒08と可動板
05との間に液体の流路010として形成された隙間t
をオリフィスとし、該オリフィスを通過する粘性抵抗で
振動を減衰させるものであった。しかしながら、このよ
うな構造では可動板05が左右方向に動きうるため、該
可動板05と外筒08とで形成されるオリフィスの断面
形状に変化を生じることが考えられる。また、内筒02
あるいは外筒08に左右方向の力が作用し、該内筒及び
外筒が左右方向に相対変位させられる場合、仕切部0
4、可動板05及び外筒08で形成された所定の間隙を
越える相対変位に対し、ばね定数が急激に上昇し、また
かかる状況下においては可動板05の円滑な作用が妨げ
られる恐れがあった。
【0006】そこで、本考案の目的は、車両に実際に使
用される場合のように、上下左右複雑な動きに対して、
確実な減衰特性が得られる液体封入マウント構造を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、前述の課題を
解決するもので、同心状に配置した内外筒間に防振ゴム
を設け、該防振ゴムに形成した液室内に液体を密閉封入
して成る液体封入マウント構造において、前記内筒側か
ら水平に突出して前記液室を上部液室と下部液室とに分
割するゴム製の仕切部と、該仕切部との間に所定の間隙
をもって嵌合され、前記仕切部と共に前記液室を分割す
る可動板と、前記外筒の内面を摺動する前記可動板の外
周面に沿って形成され、一端を前記上部液室に連通せし
めると共に他端を前記下部液室に連通せしめた凹溝とを
具備し、前記外筒の内面と前記凹溝との間に形成されて
上下液室を連通せしめる液体の流路を設けたことを特徴
とする液体封入マウント構造である。
【0008】
【作用】前述の手段によれば、外筒に対して摺動する可
動板の外周面に設けた凹溝が上部液室と下部液室とを連
通せしめて液体の流路を形成し、該流路がオリフィスと
して機能する。このため、オリフィスサイズは一定に保
たれ、狙いどおりの粘性抵抗が生じて確実な減衰特性が
得られる。
【0009】
【実施例】本考案による液体封入マウント構造の一実施
例を図1ないし図6に基づいて説明する。
【0010】図1は本考案による液体封入マウントの第
1実施例を示す縦断面図(図2のA−A断面)である。
防振ゴム1は、内筒2と外壁板金3との間にゴムを加硫
接着して一体成形したもので、上下方向の中央部には液
室となる空間が全周にわたって設けられている。この空
間は、対向する位置に設けた一部の連結部1aを残して
外周面を貫通している。そして、この空間には、防振ゴ
ム1と一体に成形され、内筒2側から全周にわたって水
平に突出するゴム製の仕切部4が設けられている。この
仕切部4は、空間の中心部よりやや上方に位置してい
る。
【0011】上述した仕切部4に対し、内周面が略凹状
に成形された可動板5が所定の間隙をもって嵌合され
る。この可動板5は樹脂の成形品などが使用され、適所
を高周波溶接するなどして防振ゴム1に固定することに
より、上記空間は、仕切部4及び可動板5によって上部
液室6と下部液室7とに分割される。
【0012】また、可動板5の外周面、すなわち組立て
た状態で外筒8及び連結部1aと摺動する面に凹溝9を
形成し、一端は上部液室6に連通せしめ、他端は下部液
室7に連通せしめる。この結果、図2(図1のB−B断
面)に示す如く、可動板5の外周面を半周して上部液室
6及び下部液室7を連通せしめる液体の流路10が形成
される。なお、図3(a),(b)は可動板5の単品図
で、(a)は平面図、(b)は正面図である。本実施例
では、組立ての都合上二分割した分割可動板5a,5b
を組合せて使用しているが、二分割に限定されるもので
はない。しかしながら、二分割とした場合には、同形状
の分割可動板を2個用意し、一方を裏返して組立てるこ
とが可能なため、部品の種類が少なくてすむ。
【0013】さて、上述した構成の液体封入マウント
組立てを簡単に説明すると、防振ゴム1、内筒2、外壁
板金3及び仕切部4が一体成形された部品の空間部に、
貫通部の両側から各々1個の分割可動板5a,5bを差
し込み、仕切部4との間に所定の間隙を設け、高周波溶
接などの方法により固定する。この状態まで組立てたも
のを液室内に封入する液体、たとえばエチレングリコー
ル系の液体中に入れ、若干大径の外筒8に挿入してかし
める。こうして上部液室6、下部液室7及び流路10内
などにはエチレングリコール系の液体が密閉封入され
る。なお、外壁板金3の外周面に防振ゴム1と同時にシ
ール部材11を成形しておくと、かしめによって外筒8
及び外壁板金3の間で圧縮されて密着するのでシール性
が向上する。このシール部材11に適当なピッチで凹凸
やリップを設けると、シール性はさらに向上する。
【0014】以下、本考案による液体封入マウント構造
の作用を図4(a)〜(d)の縦断面図に基づいて説明
する。(a)は完成した液体封入マウントの単品状態、
すなわち無負荷時を示しており、上部液室6の容積は下
部液室7より小さい。この液体封入マウントを車両に取
付け、静止(停車)時の負荷が作用している状態が
(b)である。この状態では、内筒2に軸方向下向きの
静止荷重が作用しており、内筒2がx下がるのに伴って
防振ゴム1も撓んで変形し、上部液室6及び下部液室7
の容積は略等しくなる。次に、(c)及び(d)は走行
に伴う振動が作用した場合を示すもので、(c)はフル
ストローク時、(d)はフルリバウンド時を各々示して
いる。すなわち(b)の状態から軸方向下向きの振動入
力が作用すると、内筒2が押し下げられてこれと一体の
防振ゴム1を変形させ、下部液室7の容積が減少するの
と同時に上部液室6の容積が増加する。この容積変化に
伴って、液室内に封入された液体が流路10を通って上
部液室6側へ移動するので、内筒2に作用した入力は、
液体がオリフィスとして機能する流路10を通る際の粘
性抵抗により大きな減衰が得られる。また、軸方向上向
きの振動入力が作用した時は流路10に逆方向の液体
流れが生じるので、やはり液体の粘性抵抗によって大き
な減衰が得られる。
【0015】このように、液体封入マウントの減衰特性
はオリフィスの断面積や液体の粘性の影響を受けるもの
であり、これらの値が設計値を維持できれば安定した特
性が得られる。そして、本考案のオリフィスは、外筒8
の内面と、外筒8に沿って摺動する可動板5に設けた凹
溝9とで形成するようにしたので、水平方向の入力を受
けても断面積に変化はなく、また、液体の粘性は温度の
影響を受けて変化はするものの所望の値を容易に選択で
き、従って、確実で安定した減衰特性の液体封入マウン
となる。なおまた、仕切部4を防振ゴム体としたの
で、可動板5に働く左右方向の力を緩和し、該可動板の
作用を円滑にすることができる。
【0016】なお、水平方向の入力に対しては、ゴム製
仕切部4と可動板5が共働して弾性ストッパとして機
能し、また、小さな振幅の振動入力に対しては、封入さ
れた液体が仕切部4と可動板5との間に設けた間隙を流
れることで、動的ばね定数の上昇を抑えることができ
る。
【0017】以上の実施例においては、仕切部4は防振
ゴム1と一体成形したゴムの単体であったが、たとえば
可動板5の摺動部の抵抗が大きくなるような条件で使用
するような場合などには、第2実施例として図5に示し
た如く、仕切部4の内部にリング状の補助金具12を入
れてもよい。この補助金具12は内筒2の外周面に溶接
などで予め固定しておくもので、該補助金具を第1実施
例と同様に防振ゴムを加硫接着して覆うことにより、
剛性を有するゴム製の仕切部4を形成することができ、
従って、大きな摺動抵抗にも十分対応できるようにな
る。
【0018】さらに、高剛性を有するゴム製の仕切部4
は、第3実施例として図6に示した如く、比較的低硬度
のゴムを加硫接着した防振ゴム1に対して、高硬度のゴ
ムを別体に、あるいは部分的に加硫接着して形成するこ
とも可能である。
【0019】
【考案の効果】前述した本考案の液体封入マウント構造
によれば、上下の液室を連通する流路(オリフィス)の
断面積が入力を受けても変化しないため、設定した減衰
特性を確実にかつ安定して得ることができる。また、
ム製の仕切部に高剛性が要求される場合には、仕切部内
に補強金具を入れたり、あるいは、ゴムの硬度を使い分
けることにより容易に対応できるので、設計上の自由度
も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す縦断面図(図2のA
−A断面)である。
【図2】図1のB−B断面図である。
【図3】可動板の一例を示す図で、(a)は平面図、
(b)は正面図である。
【図4】図1の液体封入マウントの作動を示す図であ
る。
【図5】本考案の第2実施例を示す縦断面図(図2のA
−A断面)である。
【図6】本考案の第3実施例を示す縦断面図(図2のA
−A断面)である。
【図7】従来構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 防振ゴム 2 内筒 4 仕切部 5 可動板 6 上部液室 7 下部液室 8 外筒 9 凹溝 10 流路 12 補助金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤原 義高 岡山県倉敷市上富井58番地 丸五ゴム工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−179542(JP,A) 特開 昭62−171540(JP,A) 特開 平4−362332(JP,A) 実開 平1−113647(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】同心状に配置した内外筒間に防振ゴムを設
    け、該防振ゴムに形成した液室内に液体を密閉封入して
    成る液体封入マウント構造において、前記内筒側から水
    平に突出して前記液室を上部液室と下部液室とに分割す
    ゴム製の仕切部と、該仕切部との間に所定の間隙をも
    って嵌合され、前記仕切部と共に前記液室を分割する可
    動板と、前記外筒の内面を摺動する前記可動板の外周面
    に沿って形成され、一端を前記上部液室に連通せしめる
    と共に他端を前記下部液室に連通せしめた凹溝とを具備
    し、前記外筒の内面と前記凹溝との間に形成されて上下
    液室を連通せしめる液体の流路を設けたことを特徴とす
    る液体封入マウント構造。
JP1991065084U 1991-07-23 1991-07-23 液体封入マウント構造 Expired - Lifetime JP2537935Y2 (ja)

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