JPS6361537B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はクツシヨンゴム装置に係り、特に高周
波振動と共に、低周波振動に対しても有効な減衰
特性を発揮する一方、そのような特性がその軸心
方向と共に、該軸心方向に直角な方向などにおい
ても効果的に発揮され得るようにしたクツシヨン
ゴム装置に関するものである。

従来から、自動車のボデイマウント乃至はキヤ
ブマウント、テンシヨンロツド乃至はストラツト
バー等の防振用のクツシヨンゴム装置として、ゴ
ムブロツクを２個の取付金具の間に介在させた構
造のものが用いられているが、高周波域での振動
騒音を低減するために動バネ定数の低いゴムを使
用すると、ゴムの損失係数が小さいため減衰係数
が小さくなり、それ故クツシヨンゴム装置に要請
される特性を充分に満たし得なかつたのである。
けだし、かかるクツシヨンゴム装置には、高周波
域での振動騒音を低減するための低動バネ特性を
備えると共に、低周波域での振動（振れ）を低減
するための高減衰特性を備えるべきことが要求さ
れるからである。

一方、かかる要求に応ずるために、ゴムの弾性
と流体の流動抵抗を利用した構造の弾性支持体が
特開昭53―5376号公報等により提案されている。
この流体入りの弾性支持体は、ゴムの弾性による
減衰作用と共に、別個に形成された二つの空間を
連通せしめる小孔部を流体が通過することで低周
波振動に対する減衰特性をもたせるようにしたも
のであり、これによつて一応は低動バネ特性、高
減衰特性が満たされ得たのであるが、その構造上
から減衰特性が一方向に限定され、それとは直角
な方向等における振動に対しては、減衰効果が不
充分となる大きな問題があつたのである。このた
め、かかる流体入り弾性支持体を用いて直角な２
方向乃至はそれらの複合方向における減衰効果を
発揮させるには、その２個を１組として用い、そ
してそれらを傾斜させて配置する等の工夫が必要
となり、このことがその取付性を困難ならしめて
いたのであり、またその減衰効果も未だ不充分と
言わざるも得なかつたのである。特に、テンシヨ
ンロツドやストラツトバー等のクツシヨンのよう
に軸心方向に主荷重を受けるように取り付けられ
るクツシヨンゴム装置では、その軸心に対して直
角または所定の角度をなす方向における振動に対
しても有効な振動減衰作用が要請されているが、
従来の如き流体入りゴムマウント乃至ブツシユを
そのまま適用することは困難であつたのである。

ここにおいて、本発明は、かかる事情に鑑みて
為されたものであつて、その主たる目的とすると
ころは、流体媒体を利用した高減衰特性を有する
クツシヨンゴム装置において、その改良を図るこ
とにある。

また、本発明の他の目的は、ゴムの弾性による
減衰作用と共に、二つの空間における流体媒体の
流動抵抗を利用して高周波域で低動バネ特性を得
つつ、そのような性能を直角な２方向等の多方向
において発揮し得るようにしたクツシヨンゴム装
置を提供することにある。

そして、これらの目的を達成するために、本発
明にあつては、(a)所定の取付軸が挿通せしめられ
て軸心方向に主荷重を受けるように取り付けられ
る円環状のゴム弾性体と、(b)該ゴム弾性体内に設
けられてその軸心方向の一端部側にそれぞれ開口
する、軸心回りに略同一円周上に位置する独立し
た第一のポケツト部と第二のポケツト部とを含
み、且つ該第二のポケツト部を形成する壁の一部
をゴム薄肉部としてその内容積が変化し得るよう
にしたポケツト機構と、(c)前記ゴム弾性体の軸心
方向の一端部に位置して、前記各ポケツト部の開
口部を液密にシールするプレート部材と、(d)該プ
レート部材に設けられて、前記第一のポケツト部
と第二のポケツト部とを互いに連通せしめるよう
にした連通部機構と、(e)前記第一のポケツト部及
び第二のポケツト部にそれぞれ封入された所定の
非圧縮性流体とを、含むようにクツシヨンゴム装
置を構成したのである。

従つて、かかる構成のクツシヨンゴム装置によ
れば、そのゴム弾性体の動バネ定数が低くされる
ことにより、高周波域の振動騒音に対して効果的
な低減作用がもたらされるのであり、一方、ゴム
弾性体内において周方向の同一円周上に設けられ
た第一のポケツト部と第二のポケツト部とが、そ
れらポケツト部の開口部を液密にシールするプレ
ート部材に設けられた連通機構により、相互に連
通せしめられているために、低周波域の振動に対
しては、かかる２種のポケツト部間における流体
の流動抵抗によつて優れた減衰作用が発揮され得
ることとなり、以つて高周波域及び低周波域にお
ける双方の有効な防振効果が共に達成され得たの
である。また、このような防振効果は、ゴム弾性
体の軸心方向並びにそれに直角な方向においても
効果的に発揮され得るものであるが、特にその軸
心方向や該軸心に所定の角度を有する方向にこじ
り変位が生じた場合にも、２種のポケツト部のう
ちの一方、即ち第二のポケツト部の壁の一部がゴ
ム薄肉部とされて内容積が変化し易くされている
ために、第一のポケツト部から第二のポケツト部
に流体の移動が可能となり、以つて軸心方向やこ
じり方向の変位が効果的に吸収され、これによつ
て巾広い方向において有効な減衰効果が達成され
得ることとなつたのである。

以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説
明するが、これは、車両サスペンシヨンのテンシ
ヨンロツドのクツシヨンゴム装置に本発明を適用
した場合の実施例である。

先ず、第１図乃至第８図には、かかるクツシヨ
ンゴム装置（以下、クツシヨンゴム体と称する）
の具体例が示されているが、そこにおいてクツシ
ヨン体は、円環状のゴムブロツク２と、該ゴムブ
ロツク２の軸心方向の一端面に固着せしめられた
内側プレート４及びその内側プレート４の外側に
重ね合わされ固定された外側プレート６から成る
２枚構造のプレート部材と、ゴムブロツク２の外
周部に嵌め込まれたリング状部材８とを備え、そ
れらの中心部を貫通して所定の取付軸、つまり本
実施例では後述するテンシヨンロツドの一端部が
挿通せしめられて軸心方向に主荷重を受けるよう
に取り付けられるようになつている。

より具体的には、ゴムブロツク２は、第１図及
び第２図に示されるように、その内部に軸心回り
の略同一円周上に位置する３個づつの各独立した
第一ポケツト部１０及び第二ポケツト部１２を備
けており、それら第一及び第二ポケツト部１０，
１２は、水やポリアルキレングリコールなどの所
定の非圧縮性流体が封入せしめられる空所であつ
て、いずれ円弧状の横断面形状を有し、上記同一
円周に沿つて交互に且つ等角度間隔に形成されて
いると共に、それぞれゴムブロツク２の一端部
側、つまり第１図での上側端面において開口して
いるのである。そして、第一ポケツト部１０は、
第１図から明らかなように、ゴムブロツク２の軸
心方向（厳密に言えば、軸心に平行な方向。以下
同じ）に設けられた有底孔によつて構成されてい
るが、第二ポケツト部１２は、ゴムブロツク２を
軸心方向に貫通して形成された貫通孔１４が、そ
の貫通孔１４の中間部分に設けられたゴム薄膜１
６により２分されることによつて、そのうち一方
の側に形成されている。かかるゴム薄膜１６は、
適切な弛みを有するものであつて、第二ポケツト
部１２の壁の一部分をなすゴム薄肉部として機能
し、第二ポケツト部１２内に流体が流れ込むこと
により、主にゴムブロツク２の軸心方向に弾性変
形し易く、それによつて、第二ポケツト部１２の
内容積が流体圧に基づいて容易に変化（増大）し
得るように構成されているのである。

そして、ゴムブロツク２の、第一ポケツト部１
０及び第二ポケツト部１２が開口する側の端面に
は、金属製の内側プレート４が加硫接着等の手段
により固着されており、この内側プレート４は、
上記第一及び第二ポケツト部１０，１２の都合６
個の開口部に臨む部分が、それらの開口部の形状
に合致する円弧形状の窓部１８としてそれぞれ切
り抜かれて、６個の窓部１８を有している。更
に、第一及び第二ポケツト部１０，１２内に前述
のような流体が収容された状態で、内側プレート
４の外側にシールパツキン等を介して金属製の外
側プレート６が重ね合わされて、内側プレート４
の窓部１８の各々が覆蓋され、且つその外側プレ
ート６は、内側プレート４の内周縁部（中心孔の
縁部）と外周縁部とのかしめ加工により該内側プ
レート４と液密に一体化されている。すなわち、
かかる内側及び内側プレート４，６から成るプレ
ート部材によつて、ポケツト部１０，１２の各開
口部が液密にシールされているのである。

そして、外側プレート６の内面、つまり内側プ
レート４側の板面には、ゴムブロツク２の軸心を
中心とする一定巾の円環状の凹所２０が形成され
ており、この凹所２０の外周縁は、第一及び第二
ポケツト部１０，１２のすべてに内接する略円周
上、厳密に言えば第３図から明らかなように、該
円周上より僅かに内側を通るように位置し、かつ
内周縁は、ゴムブロツク２の中心孔の内周面より
若干外側を通るように位置しており、従つて凹所
２０の巾は、上記外周縁の半径と内周縁の半径と
の差によつて規定されることとなる。一方、第１
図に示されるように、第一及び第二ポケツト部１
０，１２の開口部近傍における内周側壁面から、
ゴムブロツク２の軸心方向に上記凹所２０に向つ
て、半円形断面の連通溝２２が設けられている。
連通溝２２、ポケツト部１０，１２の開口部近傍
から内側プレート４の窓部１８の内周縁を横切つ
て凹所２０に至るまで連続して形成され、すべて
のポケツト部１０，１２に対応して６箇所に設け
られており、かかる連通溝２２が、各ポケツト部
１０，１２を円環状の凹所２０に連通せしめる連
通部としての役割を果すように構成されているの
である。従つて、かかる凹所２０および個々の連
通溝２２により、隣り合うポケツト部１０，１２
はもとより、すべてのポケツト部１０，１２が連
通状態に保たれることとなる。

また、それらポケツト部１０，１２を外側から
取り囲むようにして、前記リング状部材８が、ゴ
ムブロツク２の外周部に形成された環状溝２４に
嵌り込んだ状態でその外周部に装着されており、
このリング状部材８は、ゴムブロツク２より弾性
変形能の小さいもので、例えば硬質あるいは半硬
質の樹脂から成るものが望ましく、かかるリング
状部材８によつて、ゴムブロツク２の側方への膨
出変形が抑制されている。換言すれば、ポケツト
部１０，１２、特に第一ポケツト部１０の流体圧
の上昇が、ゴムブロツク２の側方への変形に伴な
う内容積の増大によつて吸収されることが抑えら
れ、流体の圧力上昇が流体の移動に有効に結びつ
くようにされているのである。また、このリング
状部材８の存在により、その材質を適宜に選定す
れば、ゴムブロツク２について軸心方向における
非線形のバネ特性を得ることができ、軸心方向に
大入力が加わつた時、リング部材８が一種のスト
ツパ的機能を果たして、過度の変形が防止され得
る（高バネ定数が得られる）一方、通常時は低い
バネ定数を得ることが可能となるのである。

なお、ポケツト部１０，１２内に水等の非圧縮
性流体を封入するにあたり、ゴムブロツク２に固
着された内側プレート４の、外側プレート６に対
するかしめ加工を上記流体中にて行なえば、その
かしめ加工と同時に、かかる流体がポケツト部１
０，１２内に効果的に充填せしめられ、以てその
製作工程を簡略化し得る利点がある。

そして、以上のような構造のクツシヨンゴム体
３０は、第４図に示される如く、その２個が１組
として用いられ、車両のサスペンシヨンを構成す
るテンシヨンロツド３２の端部と、車両のボデイ
側部材たるテンシヨンブラケツト３４との間に介
在せしめられることとなる。即ち、それら２個の
クツシヨンゴム体３０が、テンシヨンブラケツト
３４を挾んで互いに向い合わせに同心配置され、
且つそれらゴム体３０の中心部及びテンシヨンブ
ラケツト３４を貫通してテンシヨンロツド３２の
端部が挿通され、ナツト３６が締め付けられるこ
とによつて、テンシヨンロツド３２とテンシヨン
ブラケツト３４との間における有効な防振機能が
果たされるのである。なお、３８はテンシヨンロ
ツド３２の外側に嵌装されたスリーブであり、こ
のスリーブ３８の外周面とテンシヨンブラケツト
３４に形成された挿通孔との間には半径方向に一
定の隙間が確保される。また、各クツシヨンゴム
体３０は、プレート４，６を備える側とは反対側
の端部が、テンシヨンブラケツト３４の両側面に
設けられた凹所にそれぞれ嵌入してそこに着座さ
せられるが、それらゴム体３０の相対的な取付位
相は、いずれか一方のゴム体３０の各第一ポケツ
ト部１０と、他方のものの各第二ポケツト部１２
とが相互に対応する形態となるように位相を1/6
回転ずらして配置することが望ましい。

ところで、このようなクツシヨンゴム体３０が
介在せしめられておれば、各ゴム体３０におい
て、ゴムブロツク２の内部に形成された第一ポケ
ツト部１０と第二ポケツト部１２とが、外側プレ
ート６の凹所２０、および各ポケツト部１０，１
２からその凹所２０に至る連通溝２２を経て連通
せしめられているところから、ゴムブロツク２の
軸心方向（テンシヨンロツド３２の軸心方向とも
言える）に加わる低周波振動や、これに直角な方
向等に加わる低周波振動に対して、かかる連通機
構を介して前記非圧縮性流体（以下、単に流体と
も言う）が２種のポケツト部１０，１２間におい
て効果的に移動せしめられるようになり、以つて
その流通抵抗により上記低周波振動の良好な減衰
作用が発揮され得るのである。従つて、ゴムブロ
ツク２のゴム材料としては、目的とする高周波域
の振動騒音を有効に低減せしめ得るものを選択す
れば足り、これによつて高周波域での動バネ定数
を低くすることが可能となり、そのため、低周波
域における高減衰特性と高周波域における低い動
バネ特性との双方の特性がともに満足され得たの
である。

ちなみに、第５図には、軸心方向に比較的低周
波（振幅の大きい）振動荷重Ｐが加わつた場合の
状態が示されている。その場合、軸心方向の振動
荷重Ｐによつて一方のゴムブロツク２が変形させ
られるが、リング状部材８によつて側方への膨み
が抑制されているため、その内部に存在する第一
ポケツト部１０が主に軸心方向に収縮させられ、
そこに収容されている流体が前記連通溝２２を通
じて外側プレート６の凹所２０に流出させられる
一方、第二ポケツト部１２は、ゴムブロツク２の
変形の影響をある程度は受けるが、その底部がゴ
ム薄膜１６にて形成され流体圧により内容積が増
大し易くされているところから、第一ポケツト部
１０から凹所２０に流出した流体が、ゴム薄膜１
６を膨出変形させつつ連通溝２２を通じて第二ポ
ケツト部１２に流入することとなる。そして、振
動荷重Ｐの方向が逆向きになれば、第一ポケツト
部１０の内容積が増大に転じるのに伴ない、第二
ポケツト部１２に流入した流体が再び第一ポケツ
ト部１０に復帰移動するとともに、他方のクツシ
ヨンゴム体３０において、前述と同様に第一ポケ
ツト部１０から第二ポケツト部１２に向つて流体
の移動が惹起されることとなり、このようにして
流体が流通せしめられることにより、その流通抵
抗によつて低周波域の振動が効果的に減衰せしめ
られ得るのである。

そこで、軸心方向に非常に大きな変位荷重が作
用したときには、リング状部材８がストツパ的機
能をも果たして動バネ定数が高められ、ゴムブロ
ツク２の過大な変形が抑制される利点があり、ま
た、軸心方向に作用する高周波域での振動荷重に
対しては、主にゴムブロツク２の減衰作用により
有効に減衰され得るのである。

一方、第６図には、軸心方向に対して角度：θ
を為すこじり方向の変位（振動）荷重が、テンシ
ヨンロツド３２を介して各クツシヨンゴム体３０
に加わつた場合の状態が示されている。そのよう
な場合には、双方のゴム体３０において上記こじ
り荷重を受ける部位の近傍に位置する第一ポケツ
ト部１０が、ゴムブロツク２の変形に基づいてそ
れぞれ収縮せしめられることにより、かかる第一
ポケツト部１０から凹所２０等を経て第二ポケツ
ト部１２への流体の移動が惹起され、それによつ
てこじり方向の低周波振動荷重についても良好な
減衰作用が奏されるのである。即ち、上記クツシ
ヨンゴム体３０は、軸方向およびそれに直角な方
向等における振動荷重に対して減衰機能を果し得
るものであり、それ故、かかる２方向の複合方向
であるこじり方向に振動荷重が加えられても、流
体の流通抵抗やゴムブロツク２の減衰作用によ
り、そのこじり方向の振動を効果的に減衰させる
ことができるのである。

特に、流体の移動に際して、ポケツト部１０，
１２が略同一円周上に交互に設けられているとこ
ろから、第一ポケツト部１０から凹所２０に一旦
流出せしめられた流体は、それに隣接する第二ポ
ケツト部１２を含めて凹所２０のまわりの任意の
第二ポケツト部１２に自由に流れ込むことが可能
であるため、振動を減衰する上で高い流通効率を
得ることができる。

以上説明した実施例においては、ゴムブロツク
２の略同一円周上に交互に設けられた第一及び第
二ポケツト部１０，１２が、各々３個づつとされ
ていたが、各々の数を目的に応じて増やし、ある
いは減らすことが可能である。

また、ゴムブロツク２の外周部に設けられたリ
ング状部材８は、必らずしも必要不可欠という訳
ではなく、ポケツト部１０，１２の外周壁とゴム
ブロツク２の外周面との間の肉厚がかなり厚くさ
れて、側方への変形がその形状自体によつて抑制
されているような場合には省略することもでき
る。

さらに、先の例では、第二ポケツト部１２にお
けるゴム薄肉部が、その底部を形成するゴム薄膜
により構成されていたが、それ以外にも、例えば
第二ポケツト部１２の周壁の一部にかかる薄肉部
を設けることも可能である。

加えて、本発明は、前述のようなテンシヨンロ
ツドのクツシヨンゴム装置に適用されることが好
適な態様であるが、それ以外にも、例えば車両の
ストラツトバーやボデイマウント等、他の振動支
持機構におけるクツシヨンゴム装置にも適用する
ことができる。

その他、具体的な説明は割愛するが、本発明の
趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に
基づき種々なる変更・改良等を加えた態様で本発
明を実施し得ることは言うまでもないところであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例であるクツシヨンゴ
ム装置を示す縦断面図であつて、第２図の―
断面に相当する図である。第２図は第１図の―
断面図であり、第３図は同じく第２図における
―断面図である。第４図は、第１図乃至第３
図に示すクツシヨンゴム装置の、２個を１組とす
る車両（テンシヨンロツド）への取付形態を示す
縦断面図である。第５図は、そのように取り付け
られたクツシヨンゴム装置に、軸心方向の荷重が
加わつた場合の作用状態を説明するための断面図
であり、第６図は同様にこじり方向の荷重が加わ
つた場合の作用状態を説明するための断面図であ
る。 ２：ゴムブロツク（ゴム弾性体）、｛４：内側プ
レート、６：外側プレート｝（プレート部材）、
８：リング状部材、１０：第一ポケツト部、１
２：第二ポケツト部、１４：貫通孔、１６：ゴム
薄膜（ゴム薄肉部）、１８：窓部、｛２０：凹所、
２２：連通溝（連通部）｝（連通機構）、３０：ク
ツシヨンゴム体（クツシヨンゴム装置）、３２：
テンシヨンロツド、３４：テンシヨンブラケツ
ト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 所定の取付軸が挿通せしめられて軸心方向に
   主荷重を受けるように取り付けられる円環状のゴ
   ム弾性体と、 該ゴム弾性体内に設けられてその軸心方向の一
   端部側にそれぞれ開口する、軸心回りに略同一円
   周上に位置する独立した第一のポケツト部と第二
   のポケツト部とを含み、且つ該第二のポケツト部
   を形成する壁の一部をゴム薄肉部としてその内容
   積が変化し得るようにしたポケツト機構と、 前記ゴム弾性体の軸心方向の一端部に位置し
   て、前記各ポケツト部の開口部を液密にシールす
   るプレート部材と、 該プレート部材に設けられて、前記第一のポケ
   ツト部と第二のポケツト部とを互に連通せしめる
   ようにした連通機構と、 前記第一のポケツト部及び第二のポケツト部に
   それぞれ封入された所定の非圧縮性流体とを、含
   むことを特徴とするクツシヨンゴム装置。 ２ 前記ポケツト機構が、それぞれ複数の第一の
   ポケツト部及び第二のポケツト部を有し、且つ該
   第一のポケツト部と該第二のポケツト部とが交互
   に略同一円周上に配置されている特許請求の範囲
   第１項記載の装置。 ３ 前記第二のポケツト部が、前記ゴム弾性体を
   軸心方向に貫通する貫通孔をその中間部分におい
   て弛みを有するゴム薄膜にて２分することによつ
   て、該ゴム薄膜の一方の側に形成され、且つ該ゴ
   ム薄膜が前記ゴム薄肉部とされた特許請求の範囲
   第１項記載の装置。 ４ 前記プレート部材が、前記ゴム弾性体の軸心
   方向の一端に固着され且つ前記第一及び第二のポ
   ケツト部に臨む部分がそれぞれ窓部として切り抜
   かれた内側プレートと、該内側プレートの外側に
   位置するように重ね合わされて液密に固定される
   外側プレートを含み、さらに前記連通機構が、該
   外側プレートの前記内側プレート側の面に設けら
   れた、前記ゴム弾性体の軸心を中心とする所定幅
   の円環状の凹所と、前記窓部を通つて前記各ポケ
   ツト部を該凹所にそれぞれ連通せしめる連通部と
   を含む特許請求の範囲第１項記載の装置。 ５ 前記ゴム弾性体の側方への変形を抑制し得る
   部材を、該ゴム弾性体の外周部に設けた特許請求
   の範囲第１項記載の装置。