JPH0694889B2 - 流体封入式筒型マウント装置 - Google Patents

流体封入式筒型マウント装置

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JPH0694889B2
JPH0694889B2 JP1153255A JP15325589A JPH0694889B2 JP H0694889 B2 JPH0694889 B2 JP H0694889B2 JP 1153255 A JP1153255 A JP 1153255A JP 15325589 A JP15325589 A JP 15325589A JP H0694889 B2 JPH0694889 B2 JP H0694889B2
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fluid
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rubber elastic
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高伸 南野
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/08Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper the plastics spring forming at least a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/14Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially
    • F16F13/1436Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially with free- or virtually free-floating members

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、内部に封入された流体の流動作用に基づいて
所定の防振効果を得るようにした流体封入式筒型マウン
ト装置に係り、特に軸直角方向のマウント要求特性を満
足せしめつつ、軸方向の入力振動に対して、流体の流動
作用に基づく防振効果が有効に発揮され得る、構造が簡
単で製作性に優れた流体封入式筒型マウント装置に関す
るものである。
(背景技術) 従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、
それらを連結する防振連結体の一種として、実公昭48−
310号公報や米国特許第1063863号明細書等に示されてい
る如く、互いに径方向に所定距離を隔てて配された内筒
金具と外筒金具との間に、ゴム弾性体を介装して、それ
ら内外筒金具を弾性的に連結せしめてなる構造を有し、
軸方向および軸直角方向に入力される振動に対して、そ
れぞれ所定の防振効果を奏し得る筒型マウント装置が知
られている。
ところで、このような筒型マウント装置にあっては、軸
方向および軸直角方向に入力される振動に対し、それぞ
れ振動入力方向に応じて相異なる防振特性が要求される
場合がある。例えば、自動車におけるサスペンション・
メンバのボデー本体に対する取付部位に介装されるボデ
ーマウントにあっては、車両上下方向となる軸方向にお
いて、ロードノイズ等を低減して車両乗り心地を向上さ
せるために充分に柔らかい動ばね特性が要求される一
方、軸直角方向では、車両左右方向となる一径方向にお
いて、車両の姿勢変化を抑えて操縦安定性を向上させる
ために高剛性な特性が、また車両前後方向まとなる一径
方向において、ハーシュネス等を低減して車両乗り心地
を向上させるために低剛性な特性が、それぞれ要求され
ることとなる。
そこで、このような要求特性を満足させるために、例え
ば、本願出願人が、先に、特開昭60−245849号公報にお
いて明らかにした、流体封入式の防振組立体(マウント
装置)を適用することが考えられる。即ち、かかる防振
組立体にあっては、ゴム弾性体にて連結された内外筒金
具間において、仕切壁を挟んだ軸方向両側に形成された
一対の流体室間での、オリフィス通路を通じての流体の
流動(共振作用)に基づき、軸方向の入力振動に対する
低動ばね化が図られ得る一方、軸直角方向においては、
内外筒金具を連結するゴム弾性体の肉厚を、内筒金具を
挟んで径方向一方向に対向する部位において厚肉化せし
めることによって、かかる軸直角方向における高剛性な
特性が、またそれに直交する径方向において薄肉化せし
めることによって、かかる軸直角方向において低剛性な
特性が、それぞれ実現され得ることとなるのである。
しかしながら、かかる先願に開示された構造のマウント
装置にあっては、内筒金具と外筒金具との間において、
それら両金具を軸方向両端部にてそれぞれ連結して、か
かる内外筒金具間に密閉された流体室を形成する第一及
び第二の弾性体と、それら両金具を軸方向中央部にて連
結して、かかる流体室を軸方向両側に仕切る仕切壁とし
ての第三の弾性体とを、それぞれ形成する必要があるこ
とに加え、該仕切壁を挟んで位置する流体室間を相互に
連通するオリフィス通路を形成する必要があるために、
その構造が極めて複雑であったのであり、それ故組立体
作業上および製作コスト上において少なからぬ問題を内
在していたのである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その解決課題とするところは、
互いに直交する軸直角方向においてそれぞれ要求される
高剛性なマウント特性と低剛性なマウント特性とを、共
に有効に満足せしめつつ、軸方向の入力振動に対して、
内部に封入された流体の共振作用に基づく低動ばね効果
が有効に発揮され得る、構造が簡単で製作性に優れた流
体封入式筒型マウント装置を提供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本発明にあって
は、(a)筒状部の軸方向一端側に、径方向外方に延び
るフランジ部を一体的に有する内筒果肉金具と、(b)
該内筒金具における前記筒状部の径方向外方に所定距離
を隔てて配置せしめられる筒状部と、該筒状部の軸方向
一端側において径方向外方に延び、前記内筒金具に設け
られた前記フランジ部に対して軸方向に所定距離を隔て
て対向位置せしめられるフランジ部とを一体的に有する
外筒金具と、(c)全体として筒形状を呈し、前記内筒
金具の筒状部と前記外筒金具の筒状部との間に介装され
ることによって、それらを弾性的に連結する第一のゴム
弾性体と、(d)前記内筒金具のフランジ部と前記外筒
金具のフランジ部との間に介装されて、それらを弾性的
に連結する環状の第二のゴム弾性体と、(e)それら第
一のゴム弾性体と第二のゴム弾性体との間に位置して、
前記内外筒金具間を周方向に連続して形成された、内部
に所定の非圧縮性流体が封入されてなる環状の流体室
と、(f)該流体室内に収容配置せしめられ、該流体室
内面との間に、前記内外筒金具間への振動入力時に前記
封入流体の流動が生ぜしめられる所定間隙の振動作用部
を形成する作用部材と、(g)前記第一のゴム弾性体に
おける、前記内筒金具を挟んで径方向の一方向に対向位
置する部分が薄肉化されることによって形成された、そ
れぞれ前記内外筒金具間を軸方向に略平衡に延び、その
軸方向一端側において前記内筒金具側に、軸方向他端側
において前記外筒金具側に、それぞれ連結せしめられて
なる一対の薄肉ゴム壁部とを、有する流体封入式筒型マ
ウント装置を、その特徴とするものである。
(実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発
明の一実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明
することとする。
先ず、第1図及び第2図には、本発明を自動車用のボデ
ーマウントに対して適用したものの一具体例が示されて
いる。かかる図において、10は内筒金具であって、その
径方向外方には、外筒金具12が、所定距離を隔てて同心
的に配されており、更に、それら内筒金具10と外筒金具
12とは、実質的にそれら両金具10、12間に介装せしめれ
た第一のゴム弾性体14および第二のゴム弾性体16によっ
て、一体的に且つ弾性的に連結せしめられている。そし
て、かかるボデーマウントにあっては、第1図中の上下
方向が車両上下方向となり、且つ第2図中の上下方向お
よび左右方向が、それぞれ車両前後方向および左右方向
となる状態で、内筒金具10が、その内部に挿通される図
示しないロッドを介して、サスペンション・メンバに取
り付けられる一方、外筒金具12が、ボデー本体に設けら
れた図示しない取付孔内に圧入固定されることによっ
て、それらサスペンション・メンバとボデー本体との間
に介装せしめられることとなるのである。
より具体的には、前記内筒金具10は、第3図及び第4図
に示されているように、軸方向中央部が厚肉部18とされ
た、段付の外周面形状を有する円筒形状をもって形成さ
れている。また、かかる内筒金具10における軸方向中央
部の外側には、厚肉部18よりも僅かに長い軸方向長さを
有する金属スリーブ20が、所定距離を隔てて同心的に配
されている。そして、これら内筒金具10と金属スリーブ
20との間に、全体として略円筒形状を呈する、前記第一
のゴム弾性体14が介装せしめられており、かかる第一の
ゴム弾性体14の内周面上に内筒金具10が、外周面上に金
属スリーブ20が、それぞれ加硫接着されてなる第一の一
体加硫成形品22として形成されているのである。
また、かかる第一の一体加硫成形品22を構成する第一の
ゴム弾性体14にあっては、内筒金具10を挟んで径方向一
方向に対向位置する、それぞれ周方向略1/3周の長さに
亘る部分が薄肉化されており、それによって、かかる径
方向で対向位置する部位において、内筒金具10と金属ス
リーブ20との間を、軸方向に略平行に所定長さで延び、
且つその軸方向上端部において内筒金具10側に、軸方向
下端部において金属スリーブ20側に、それぞれ加硫接着
されてなる薄肉ゴム壁部24、24が、形成せしめられてい
る。
また一方、かかる第一のゴム弾性体14において、上記薄
肉ゴム壁部24、24の対向方向に対して直交する径方向一
方向に、内筒金具10を挟んで対向位置する厚肉部26、26
には、それぞれの径方向中央部に対して、弾性変形を規
制する規制板金具28が、埋設状態下に一体加硫接着せし
められている。
すなわち、かかる第一のゴム弾性体14にあっては、内筒
金具10と金属スリーブ20との間に対して、薄肉ゴム壁部
24、24が対向する径方向に荷重が及ぼされた際には、そ
れらの薄肉ゴム壁部24、24における弾性変形が、剪断変
形として生ぜしめられることから、充分に柔らかいばね
剛性が発揮され得ることとなる一方、厚肉部26、26が対
向する径方向に荷重が及ぼされた際には、規制板金具28
による変形規制効果とも相俟って、充分に硬いばね剛性
が発揮され得るようになっているのである。
一方、前記外筒金具12にあっては、第5図及び第6図に
示されているように、略大径円筒形状をもって形成され
ており、その軸方向一端側には、径方向外方に広がる外
フランジ部30を一体的に有している。また、かかる外筒
金具12における、外フランジ部30が形成された側の軸方
向外方には、取付筒部34を中央部に備えた略円環板形状
を呈するフランジ金具32が、所定距離を隔てて配されて
おり、該フランジ金具32の外周縁部分が、外筒金具12の
外フランジ部30に対して対向位置せしめられている。そ
して、これら外筒金具12の外フランジ部30とフランジ金
具32との対向面間に、全体として略テーパ筒形状を呈す
る、前記第二のゴム弾性体16が介装せしめれており、か
かる第二のゴム弾性体14の大径側端面に外筒金具12が、
小径側端面にフランジ金具32が、それぞれ加硫接着され
てなる第二の一体加硫成形品36として形成されているの
である。
なお、かかる第二の一体加硫成形品36にあっては、外筒
金具12の内外周面上にまで、第二のゴム弾性体16が一体
的に回されており、それによって、外筒金具12の内周面
上にシールゴム層38が、外周面上に装着用ゴム層40が、
それぞれ一体的に加硫成形されている。また、外筒金具
12の外フランジ部30とフランジ金具32との外周縁部に位
置する対向面上には、それぞれ所定厚さの緩衝ゴム部4
2、43が、第二のゴム弾性体16によって一体的に形成さ
れている。
そして、このような構造とされた第二の一体加硫成形品
36にあっては、前記第一の一体加硫成形品22に対して軸
方向に組み付けられ、第1図及び第2図に示されている
ように、そのフランジ金具32の取付筒部34が前記内筒金
具10の内孔44内に圧入されることによって一体的に連結
される一方、その外筒金具12が前記金属スリーブ20に外
挿、嵌着されると共に、該金属スリーブ20の軸方向端部
にかしめ固定されることによって一体的に連結せしめら
れている。
また、このような第一及び第二の一体加硫成形品22、36
の組付けによって、内筒金具10と外筒金具12との間に、
第一及び第二のゴム弾性体14、16にて軸方向両側が画成
されてなる、周方向に連続した環状の密閉室が形成され
ているのであり、さらにこの密閉室内に、所定の非圧縮
性流体が封入されていることによって、かかる密閉室が
流体室46とされているのである。
なお、かかる非圧縮性流体としては、水やアルキレング
リコール、ポリアルキレングリコール、シリコーン油
等、ゴム弾性体が充分な耐蝕性を発揮し得るものであっ
て、且つ後述する流体の流動性が充分に確保され得るよ
うに、1000cSt以下、好ましくは500cSt以下、より好ま
しくは100cSt以下の動粘度を有するものが、好適に用い
られることとなる。また、このような流体の流体室46内
への封入は、例えば、前記第一及び第二の一体加硫成形
品22、36の組付けを、所定の流体中にて行なうこと等に
よって、有利に為され得ることとなる。
更にまた、このような流体室46内には、前述の如き第一
及び第二の一体加硫成形品22、36の組付けに際し、その
内部に可動ブロック48が収容されることにより、該流体
室46中に配置せしめられている。この可動ブロック48
は、第7図に示されているように、流体室46の内周面形
状に略対応した、それよりも一回り小さい円環形状をも
って形成されており、そして、該流体室46内に、自由に
移動可能な状態で収容配置されているのである。
なお、かかる可動ブロック48の材質としては、容易に変
形しないもので、封入流体に対して充分な耐蝕性を有す
るものであれば良く、例えば、金属や樹脂、或いは高弾
性ゴム等が何れも好適に用いられ得る。そして、特に、
本実施例は、かかる可動ブロック48として、合成樹脂材
料にて形成されたものが用いられており、静置状態下
で、第1図に示されている如く、流体室48内における鉛
直下方に沈下して位置せしめられることとなる。
すなわち、このような構造とされたボデーマウントにあ
っては、第8図に示されている如く、その内外筒金具1
0、12間において、第一のゴム弾性体14における薄肉ゴ
ム壁部24、24が対向位置する径方向(第2図中、X方
向)に入力される振動荷重に対しては、充分に柔らかい
ばね剛性が、また第一のゴム弾性体14における厚肉部2
6、26が対向位置する径方向(第2図中、Y方向)に入
力される振動荷重に対しては、充分に硬いばね剛性が、
何れも有効に発揮され得ることに加えて、それら内外筒
金具10、12間に軸方向(第1図中、Z方向)の振動が入
力せしめられた際には、流体室46が変形されて、その内
部に封入された流体に対して繰り返し流動が生ぜしめら
れることとなり、そして、かかる流体の流動に基づい
て、第9図に示されているように、動ばね定数が所定周
波数域に亘って低下せしめられるという、特徴ある効果
が発現され得るのである。
ところで、このような軸方向振動に対する低動ばね効果
が発揮される作用及び原理の詳細については、未だ明ら
かでない部分が多いが、先ず、内外筒金具10、12間に軸
方向振動が入力された際には、第10図に示されているよ
うに、流体室46内に生ぜしめられる流体の流動によっ
て、可動ブロック48が、該流体室46内に浮揚せしめら
れ、それによって該可動ブロック48の周囲において、流
体室46内面との間に流体が存在せしめられることとな
り、ここに振動作用部としての流体作用領域が形成され
るものと考えられる。すると、振動入力による第一及び
第二のゴム弾性体14、16の弾性変形は、かかる流体作用
領域内に流体流動を生ぜしめることとなり、そして、こ
の流体の共振作用に基づいて、上述の如き、低動ばね効
果が発揮され得るものと推測されるのである。
そして、このような低動ばね効果が発揮される周波数域
は、第一及び第二のゴム弾性体14、16のばね定数や可動
ブロック48の重量、或いは封入流体の粘度等に応じて、
流体作用領域の厚さやその大きさ(広さ)等を調節する
ことによって、適宜チューニングすることが可能である
ことが、本発明者によって確認されている。
また、そこにおいて、上述の如き流体の共振作用による
低動ばね効果は、流体室46内の内圧変動に伴う流体の流
動に基づくものであるところ、かかるボデーマウントを
所定径方向で低ばね剛性とすべく、前記第一のゴム弾性
体14に設けられた薄肉ゴム壁部24、24の弾性変形によ
る、該流体室46内の内圧吸収に起因する低動ばね効果の
阻害が懸念されることとなるが、かかる薄肉ゴム壁部24
は、前述の如く、内外筒金具10、12間を略平行に延びる
形態をもって形成されており、それら内外筒金具10、12
の所定径方向への相対的変位時に剪断変形が生ぜしめら
れるようになっていることから、ボデーマウントにおけ
る所定径方向の低ばね剛性を充分に満足せしめつつ、か
かる薄肉ゴム壁部24の肉厚を有利に確保することがで
き、それによって上記薄肉ゴム壁部24の弾性変形による
軸方向振動に対する低動ばね効果の阻害が、可及的に抑
えられ得るのである。
そして、それ故、前述の如き、軸方向に延びる形状の薄
肉ゴム壁部24、24を備えた第一のゴム弾性体14を採用す
ることによって、ボデーマウントにおける、それら薄肉
ゴム壁部24、24が対向位置する径方向での低ばね剛性
と、軸方向での流体の共振作用に基づく低動ばね特性と
が、共に高次に達成され得ることとなるのである。
因みに、かかる薄肉ゴム壁部24、24が、径方向に広がる
円環板形状をもって形成されてなる第一のゴム弾性体14
を備えたボデーマウントについて、軸方向の入力振動に
対する動ばね特性を測定した結果を、前記第9図中に、
比較例として併せ示すこととする。即ち、かかる測定結
果から、そのような円環板形状の薄肉ゴム壁部にあって
は、流体室46内の内圧変動を、その弾性変形によって吸
収してしまうために、流体作用領域内での流体の流動が
有効に生ぜしめられず、目的とする軸方向の入力振動に
対する低動ばね効果が、殆ど発揮されていないことが明
らかであり、また、このことから、前述の如き、軸方向
に延びる形状の薄肉ゴム壁部24を採用したことによる、
顕著な効果が理解されるべきである。
従って、上述の如き構造とされるボデーマウントを採用
し、その軸方向(第1図中の上下方向)が車両上下方向
に、また薄肉ゴム壁部24、24が対向する径方向(第2図
中の上下方向)が車両前後方向に、更に厚肉部26、26が
対向する径方向(第2図中の左右方向)が車両左右方向
に、それぞれ略一致する状態で、サスペンション・メン
バとボデー本体との間に介装せしめることによって、車
両前後方向における柔らかいばね剛性と車両左右方向に
おける硬いばね剛性とが、何れも有効に実現され得ると
共に、車両上下方向における低動ばね特性が極めて効果
的に達成され得ることとなるのである。
そして、それ故、かかるボデーマウントを採用すること
によって、ハーシュネス等の振動やロードノイズ等の騒
音が有効に低減され得ると共に、車両の良好なる操縦安
定性が有利に確保され得て、優れた車両の乗り心地が実
現され得ることとなるのである。
また、特に、かかるボデーマウントにあっては、内外筒
金具10、12間に形成された流体室46内において、それを
二つの液室に仕切る弾性仕切壁や、かかる二つの液室を
相互に連通するオリフィス通路を、何れも設ける必要が
なく、かかる流体室46内に可動ブロック48を収容配置す
るだけでよいことから、構造が極めて簡略であり、それ
故、上述の如き優れた防振特性を備えたボデーマウント
が、良好なる製作性をもって且つ安価に提供され得ると
いった大きな利点を有しているのである。
以上、本発明の実施例について詳述してきたが、これは
文字通りの例示であって、本発明は、かかる具体例にの
み限定して解釈されるものではない。
例えば、前記実施例においては、内筒金具10に対して、
フランジ金具32が別体構造とされていたが、かかる内筒
金具10に対してフランジ部を一体的に形成することも、
勿論可能である。
また、前記実施例における可動ブロック48を、発泡体や
中空構造と為すことによって、封入流体よりも小さな比
重をもって形成せしめ、流体室46内に浮いた状態で配す
ることも可能である。
さらに、流体室46内に収容配置される作用部材は、内筒
金具10側若しくは外筒金具12側に固定支持せしめるよう
にしても良い。即ち、そのように作用部材を支持せしめ
た場合でも、振動入力時に、該作用部材の周りに振動作
用部が形成されることとなり、そして、前記実施例と同
様に、かかる振動作用部の間隙や大きさ等を調節するこ
とによって、所定周波数域の入力振動に対する低動ばね
効果を有効に得ることができることが、本発明者によっ
て確認されているのである。
また、そのような作用部材としは、前記実施例の如き円
環形状の他、流体室の形状に応じて、各種形状のものが
採用され得るものであり、更には複数個の作用部材を流
体室内に配することも可能である。
更にまた、本発明に係るマウント装置にあっては、径方
向の振動入力時においても、振動作用部における流体の
流動が生ぜしめられることとなるところから、該振動作
用部の間隙や大きさ等を調節することにより、該振動作
用部を流動せしめられる流体共振作用に基づいて、マウ
ント径方向の防振特性をも、チューニングすることが可
能である。
加えて、本発明は、例示の如きボデーマウントの他、自
動車用デフマウントやサスペンション・アッパサポー
ト、エンジンマウント、更にはその他の各種の機械装置
における防振支持体としても、適用可能であることは、
勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識
に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた状態
において実施され得るものであり、またそのような実施
態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも本発明
の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない
ところである。
(発明の効果) 上述の説明から明らかなように、本発明に従う流体封入
式筒型マウント装置にあっては、径方向一方向における
硬いばね剛性と、それに対して直交する他の径方向にお
ける柔らかいばね剛性とを、充分に確保しつつ、軸方向
の入力振動に対する低動ばね特性が、振動作用部内にお
ける流体の流動に基づいて、極めて効果的に達成され得
るのである。
また、かかる流体封入式筒型マウント装置にあっては、
流体の流動に基づく低動ばね効果を得るために、前記従
来例の如き、流体室内を二つの液室に仕切る仕切壁や、
それら両液室を連通するオリフィス通路等を特別に形成
する必要がなく、流体室内に作用ブロックを収容配置す
るだけで良いことから、目的とする防振支持特性を備え
たマウント装置が、簡単な構造をもって有利に提供され
得るといった、大きな利点を有しているのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従う構造とされた自動車用ボデーマ
ウントの一具体例を示す縦断面図であって、第2図にお
けるI−I断面に相当する図であり、第2図は、第1図
におけるII−II断面図である。また、第3図は、第1図
に示されているボデーマウントを構成する第一の一体加
硫成形品を示す縦断面図であって、第4図におけるIII
−III断面に相当する図であり、第4図は、第3図にお
けるIV−IV断面図である。更に、第5図は、第1図に示
されているボデーマウントを構成する第二の一体加硫成
形品を示す縦断面図であり、第6図は、第5図における
VI−VI断面図である。更にまた、第7図は、第1図に示
されているボデーマウントを構成する可動ブロックを示
す斜視図である。また、第8図は、第1図に示されてい
る如き構造のボデーマウントについて、軸直角方向の荷
重−撓み特性を測定した結果を示すグラフであり、第9
図は、かかるボデーマウントについて、軸方向の防振特
性を測定した結果を示すグラフである。更にまた、第10
図は、第1図に示されているボデーマウントにおける軸
方向の振動入力状態を示す縦断面説明図である。 10:内筒金具、12:外筒金具 14:第一のゴム弾性体 16:第二のゴム弾性体 22:第一の一体加硫成形品 24:薄肉ゴム壁部、26:厚肉部 30:外フランジ部、32:フランジ金具 36:第二の一体加硫成形品 46:流体室、48:可動ブロック

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状部の軸方向一端側に、径方向外方に延
    びるフランジ部を一体的に有する内筒金具と、 該内筒金具における前記筒状部の径方向外方に所定距離
    を隔てて配置せしめられる筒状部と、該筒状部の軸方向
    一端側において径方向外方に延び、前記内筒金具に設け
    られた前記フランジ部に対して軸方向に所定距離を隔て
    て対向位置せしめられるフランジ部とを一体的に有する
    外筒金具と、 全体として筒形状を呈し、前記内筒金具の筒状部と前記
    外筒金具の筒状部との間に介装されることによって、そ
    れらを弾性的に連結する第一のゴム弾性体と、 前記内筒金具のフランジ部と前記外筒金具のフランジ部
    との間に介装されて、それらを弾性的に連結する環状の
    第二のゴム弾性体と、 それら第一のゴム弾性体と第二のゴム弾性体との間に位
    置して、前記内外筒金具間を周方向に連続して形成され
    た、内部に所定の非圧縮性流体が封入されてなる環状の
    流体室と、 該流体室内に収容配置せしめられて、該流体室内面との
    間に、前記内外筒金具間への振動入力時に前記封入流体
    の流動が生ぜしめられる所定間隙の振動作用部を形成す
    る作用部材と、 前記第一のゴム弾性体における、前記内筒金具を挟んで
    径方向の一方向に対向位置する部分が薄肉化されること
    によって形成された、それぞれ、前記内外筒金具間を軸
    方向に略平行に延び、その軸方向一端側において前記内
    筒金具側に、軸方向他端側において前記外筒金具側に、
    それぞれ連結せしめられてなる一対の薄肉ゴム壁部と
    を、 有することを特徴とする流体封入式筒型マウント装置。
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