JP2678705B2 - 流体封入式筒型マウント - Google Patents

流体封入式筒型マウント

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JP2678705B2
JP2678705B2 JP4073353A JP7335392A JP2678705B2 JP 2678705 B2 JP2678705 B2 JP 2678705B2 JP 4073353 A JP4073353 A JP 4073353A JP 7335392 A JP7335392 A JP 7335392A JP 2678705 B2 JP2678705 B2 JP 2678705B2
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自動車用サスペンションブッシ
ュ等として用いられる流体封入式筒型マウントに係り、
特に、互いに直交する軸直角方向におけるばね比を大き
く設定することのできる、改良された構造の流体封入式
筒型マウントに関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、防振連結乃至は支持装置の一種
として、互いに径方向に所定距離を隔てて配された内筒
金具と外筒金具とを、それらの間に介装されたゴム弾性
体にて連結してなる構造の筒型マウントが知られてい
る。また、その防振特性を向上するために、特公昭48
−36151号公報や特開昭62−274128号公報
等に開示されている如く、内筒金具と外筒金具との間
に、所定の非圧縮性流体が封入された流体室を形成し、
かかる流体の流動作用乃至は共振作用に基づいて発揮さ
れる防振効果を利用するようにした流体封入式の筒型マ
ウントも、種々提案されている。
【0003】そして、このような筒型マウントは、互い
に異なる複数の方向から入力される振動に対して、有効
な防振効果を発揮し得る利点があり、従来から、サスペ
ンションブッシュやFF型自動車用エンジンマウント等
に好適に用いられてきている。
【0004】ところで、そのように互いに異なる複数の
方向から振動が入力される場合には、各入力方向に応じ
て、互いに異なる防振特性が要求されることがある。例
えば、自動車のリヤサスペンションのトレーリングアー
ムブッシュにあっては、車両上下方向に相当する軸直角
方向一方向(第一の振動入力方向)においては、車両操
縦安定性を確保するために固い静ばね特性が要求される
と共に、ロードノイズを軽減するために中乃至高周波数
域の入力振動に対する低動ばね特性が要求される一方、
車両前後方向に相当する軸直角方向一方向(第二の振動
入力方向)においては、ハーシュネスを軽減するために
ばね剛性を柔らかくして大きなコンプライアンスを確保
することが要求される。
【0005】そこで、そのような場合、従来の流体封入
式筒型マウントにあっては、前記公報にも示されている
ように、第一の振動入力方向に入力される中乃至高周波
数域の入力振動に対して、流体の共振作用に基づく低動
ばね効果が有効に発揮され得るように、内筒金具を挟ん
で第一の振動入力方向両側に対向位置せしめられる部分
に、オリフィス通路を通じて相互に連通された一対の流
体室が形成されることとなる。
【0006】しかしながら、そのような構造とすると、
第一の振動入力方向に対向位置して形成された上記一対
の流体室における周方向両側の隔壁部が、それぞれ、第
二の振動入力方向において内筒金具と外筒金具とを連結
する状態で位置せしめられることとなるために、それら
周方向両側の隔壁部によって第二の振動入力方向におけ
るばね剛性が固くなってしまうことが避けられない。
【0007】それ故、前述の如き、トレーリングアーム
ブッシュに要求される、第一の振動入力方向と第二の振
動入力方向とにおけるばね特性を、高度に両立させて満
足させることが極めて難しかったのであり、その改善が
要求されていたのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、互い直交するマウント軸直角方向である第
一の振動入力方向と第二の振動入力方向とにおいて、第
一の振動入力方向に入力される中乃至高周波数域の振動
に対する流体の共振作用に基づく低動ばね効果を確保し
つつ、第一の振動入力方向と第二の振動入力方向とのば
ね比を大きく設定することのできる流体封入式マウント
を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明にあっては、互いに径方向に所定距離を隔てて配さ
れた内筒金具と外筒金具とを、それらの間に介装された
ゴム弾性体にて連結する一方、第一の振動入力方向とし
ての軸直角方向一方向において内筒金具を挟んで対向位
置する部分に、それぞれ内部に所定の非圧縮性流体が封
入された一対の流体室を形成すると共に、それら一対の
流体室を互いに連通するオリフィス通路を設けてなる流
体封入式筒型マウントにおいて、前記第一の振動入力方
向に対して直交する第二の振動入力方向としての軸直角
方向一方向において該内筒金具を挟んで対向位置する部
分に、それぞれ前記ゴム弾性体を軸方向に貫通して延び
る一対の空所を設けて、それら一対の空所を、前記第二
の振動入力方向で前記流体室を挟んだ両側に対向位置せ
しめることにより、前記流体室における周方向両側の壁
部を、実質的に前記第一の振動入力方向に延びる竪壁部
とすると共に、かかる流体室における周方向両側の竪壁
の周方向厚さを、該流体室における軸方向両側の竪壁
の軸方向厚さよりも薄肉としたことを、その特徴とす
るものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0011】先ず、図1及び図2には、本発明の一実施
例としての自動車におけるリヤサスペンションのトレー
リングアームブッシュが示されている。かかる図におい
て、10は内筒金具、12は外筒金具であり、互いに径
方向に所定距離を隔てて配されていると共に、それらの
間に介装されたゴム弾性体14にて相互に連結されてい
る。そして、かかるブッシュ16にあっては、その内筒
金具10が車体側に、外筒金具12がトレーリングアー
ムのアームアイに、それぞれ取り付けられることによ
り、かかるトレーリングアームの車体側に対する取付部
に介装されることとなる。
【0012】より詳細には、内筒金具10は、厚肉円筒
形状を呈している。また、この内筒金具10の軸方向中
央部分には、一対のオリフィス金具18,18が、一体
的に取り付けられている。
【0013】かかる一対のオリフィス金具18,18
は、図3にも示されている如く、それぞれ、長手方向両
端部が屈曲されて脚部20,20とされた、全体として
溝型形状を呈している。また、両脚部20,20には、
それぞれ、半円形状の切欠部23が設けられている。そ
して、これら一対のオリフィス金具18,18は、内筒
金具10に対して、それを軸直角方向両側から挟み込む
ようにして組み付けられており、各々の脚部20の切欠
部23が、そこに嵌め込まれた内筒金具10に対して溶
接等にて固着されることによって、かかる内筒金具10
に対して一体的に取り付けられている。
【0014】また、かくの如くして内筒金具10に取り
付けられたオリフィス金具18,18の底壁部22,2
2は、それぞれ、内筒金具10の径方向外方に所定距離
を隔てて位置せしめられている。それによって、内筒金
具10と各オリフィス金具18との間に、それぞれ、内
筒金具10の軸心に対して直角な方向に延びる透孔2
4,24が形成されている。
【0015】さらに、内筒金具10の外側には、所定距
離を隔てて、薄肉円筒形状の金属スリーブ26が配設さ
れている。また、これら内筒金具10と金属スリーブ2
6との間には、ゴム弾性体14が介装されており、該ゴ
ム弾性体14にて、それら内筒金具10と金属スリーブ
26とが弾性的に連結せしめられている。即ち、かかる
ゴム弾性体14は、内筒金具10の外周面および金属ス
リーブ26の内周面に対してそれぞれ加硫接着されてな
る一体加硫成形品として形成されているのである。
【0016】また、上記金属スリーブ26にあっては、
その軸方向両側部分にそれぞれ僅かな段差が設けられ
て、軸方向中央部分が所定幅で小径化されていることに
より、小径部28と大径部30,30とからなる段付円
筒形状とされている。更に、その小径部28には、内筒
金具10を、オリフィス金具18,18にて形成された
透孔24,24の貫通方向たる径方向一方向に挟んで対
向位置する部分において、一対の略矩形状の窓部32,
32が設けられている。
【0017】更にまた、ゴム弾性体14には、内筒金具
10を、オリフィス金具18,18にて形成された透孔
24,24の貫通方向たる径方向一方向に挟んで対向位
置する部分において、一対のポケット部34,34が形
成されている。そして、これら一対のポケット部34,
34は、金属スリーブ26に設けられた窓部32,32
を通じて、外周面に開口せしめられている。
【0018】また、かかる一対のポケット部34,34
は、それぞれの底部間が、内筒金具10とオリフィス金
具18,18との間に形成された透孔24,24にて相
互に連通されている。なお、これらの透孔24,24
は、それぞれ、内部にゴム弾性体14が入り込んで狭窄
されており、それによって、両ポケット部34,34間
を相互に連通する、所定の断面積にチューニングされた
オリフィス通路36,36が形成されている。
【0019】また一方、ゴム弾性体14における、上記
ポケット部34,34の対向方向とは直交する方向に内
筒金具10を挟んで位置する部分には、金属スリーブの
内周面に沿って周方向に延び、軸方向に貫通する一対の
空所38,38が、形成されている。
【0020】そして、これらの空所38,38により、
各ポケット部34における周方向両側の竪壁部40,4
0が、それぞれ薄肉化されており、かかるポケット部3
4における軸方向両側の竪壁部42,42よりも、薄肉
とされている。しかも、それら周方向両側の竪壁部4
0,40は、何れも、内筒金具10側から金属スリーブ
26側に向って、ポケット部34,34が対向する方向
に延びる形態をもって、形成されているのである。
【0021】さらに、このような構造とされた一体加硫
成形品に対して、外筒金具12が外挿されて、組み付け
られている。この外筒金具12は、金属スリーブ26よ
りも僅かに大径の円筒形状を呈している。また、その内
周面には、軸方向中央部分における所定幅に亘る部分
に、シールゴム44が、一体的に固着されている。
【0022】そして、かかる外筒金具12は、金属スリ
ーブ26に対して外嵌されており、その軸方向両側縁部
が、それぞれ八方絞り等の縮径加工によって金属スリー
ブ26の大径部30,30に嵌着固定されると共に、そ
の軸方向両端部が、それぞれ金属スリーブ26の軸方向
端面にかしめ固定されることにより、該金属スリーブ2
6に対して固定的に組み付けられている。また、この外
筒金具12の組付けにより、該外筒金具12と金属スリ
ーブ26の小径部28との間で、シールゴム44が挟圧
されており、以て、前記一対のポケット部34,34に
おける開口部が、それぞれ流体密に閉塞せしめられてい
る。
【0023】それによって、かかる一対のポケット部3
4,34により、内部に所定の非圧縮性流体が封入され
てなる一対の流体室46,46が、形成されているので
ある。なお、これらの流体室46,46内への封入流体
としては、例えば、水やアルキレングリコール、ポリア
ルキレングリコール、シリコーン油等が、好適に採用さ
れ得る。
【0024】また、かかる一対の流体室46,46は、
オリフィス通路36,36を通じて相互に連通されてお
り、それによって、振動入力時、かかるオリフィス通路
36,36を通じて流動せしめられる流体の共振作用に
基づいて、所定の防振効果が発揮され得ることとなるの
である。なお、特に本実施例では、ロードノイズ等に相
当する50〜350Hzの中乃至高周波数域の入力振動に
対して、かかるオリフィス通路36,36を通じて流動
せしめられる流体の共振作用に基づく低動ばね効果が発
揮され得るように、それらオリフィス通路36,36の
断面積や長さが設定されている。
【0025】そうして、かくの如き構造とされたブッシ
ュ16にあっては、前述の如く、その内筒金具10が、
図示しない取付軸によって車体側に連結される一方、そ
の外筒金具12が、図示しないトレーリングアームのア
ームアイに嵌着固定されることにより、かかるトレーリ
ングアームの車体側に対する取付部に介装されることと
なるが、その際、かかるブッシュ16にあっては、図1
中の上下方向が車両上下方向となり、図1中の左右方向
が車両前後方向となるようにして、車両に対して組み付
けられる。
【0026】そして、そのような装着状態下では、ロー
ドノイズ等の振動が、流体室46,46が対向位置する
図1中の上下方向に入力されることとなる一方、ハーシ
ュネス等の振動が、空所38,38が対向位置する同図
中の左右方向に入力されることとなる。なお、このこと
から明らかなように、本実施例においては、図1中の上
下方向が第一の振動入力方向とされている一方、同図中
の左右方向が第二の振動入力方向とされているのであ
る。
【0027】そこにおいて、上述の如きブッシュ16に
あっては、各流体室46における軸方向両側の竪壁部4
2,42のみならず、周方向両側の竪壁部40,40
も、第一の振動入力方向に延びる形態をもって形成され
ていることから、第一の振動入力方向に入力される荷重
は、ゴム弾性体14に対して圧縮荷重として作用せしめ
られることとなるのであり、一方、第二の振動入力方向
に入力される荷重は、ゴム弾性体14に対して剪断荷重
として作用せしめられることとなる。
【0028】それによって、第一の振動入力方向に入力
される荷重に対しては、図4に示されている如く、ゴム
弾性体14が圧縮・引張変形せしめられることにより、
大きなばね剛性が有利に発揮されるのであり、一方、第
二の振動入力方向に入力される荷重に対しては、図5に
示されている如く、ゴム弾性体14が剪断変形せしめら
れることにより、柔らかいばね特性が有利に発揮される
のである。なお、それら図4および図5においては、前
記特公昭48−36151号公報等に示されている如
き、第一の振動入力方向に対向位置して形成された一対
の流体室における周方向両側の隔壁部が、それぞれ、第
二の振動入力方向において内筒金具と外筒金具とを連結
する形態をもって形成されてなる従来構造のブッシュに
おける荷重−撓み特性を、比較例として併せ示してお
く。
【0029】しかも、第一の振動入力方向に対して中乃
至高周波数域の振動荷重が入力された際には、一対の流
体室46,46間で相対的な内圧変動が惹起されること
により、オリフィス通路36を通じての流体の流動が生
ぜしめられるのであり、以て、図6に示されている如
く、かかる流体の共振作用に基づいて、低動ばね効果が
発揮されることにより、入力振動に対して優れた防振効
果が発揮され得ることとなるのである。なお、図6にお
いては、流体の共振作用に基づく低動ばね効果を明らか
にするために、流体室を備えないブッシュにおける動ば
ね特性を、比較例として併せ示しておく。
【0030】従って、上述の如き構造とされたブッシュ
16においては、第一の振動入力方向に入力される中乃
至高周波振動に対する防振効果を充分に確保しつつ、第
一の振動入力方向と第二の振動入力方向とにおけるばね
比を、充分に大きく設定することができるのであり、そ
れによって、良好なる車両操縦安定性と、ハーシュネス
等に対する防振特性との両方の要求特性を、極めて高度
に満足させることが可能となるのである。
【0031】次に、図7及び図8には、本発明の別の実
施例としての自動車におけるリヤサスペンションのトレ
ーリングアームブッシュが示されている。なお、本実施
例では、前記第一の実施例と同様な構造とされた部材お
よび部位については、図中、第一の実施例と同一の符号
を付することにより、その説明は省略することとし、特
徴的な構成部分だけについて、説明することとする。
【0032】すなわち、本実施例におけるブッシュ50
においては、金属スリーブ26の小径部28と外筒金具
12との間に形成された周方向に延びる空所により、一
対の流体室46,46間を相互に連通するオリフィス通
路36,36が形成されている。このような構造のオリ
フィス通路36を採用すれば、特別なオリフィス金具が
不要となり、しかもオリフィス通路36の長さを有利に
確保することができるのである。
【0033】また、本実施例におけるブッシュ50にお
いては、流体室46における周方向両側の竪壁部40,
40が、径方向外方に向って僅かに拡開する形態をもっ
て形成されている。このような拡開状の竪壁部40,4
0によっても、前記第一の実施例と同様な効果を、何れ
も有利に得ることができるのであり、しかもそれら竪壁
部40,40の拡開角度等を変更することにより、第一
の振動入力方向と第二の振動入力方向とのばね比を、広
い範囲に亘ってチューニングすることが可能となるので
ある。
【0034】更にまた、本実施例におけるブッシュ50
においては、内筒金具10側から外筒金具12側に向っ
て、第二の振動入力方向に所定高さで突出するストッパ
部52,52が設けられている。そして、これらのスト
ッパ部52,52の金属スリーブ26に対する当接によ
り、内外筒金具10,12の第二の振動入力方向におけ
る相対的変位量が規制され得るようになっているのであ
る。
【0035】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0036】例えば、オリフィス通路の構造は、要求さ
れる防振特性等に応じて、適宜、変更され得るものであ
り、前記実施例のものに限定されるものでは決してな
い。
【0037】また、かかるオリフィス通路のチューニン
グも、前記実施例によって限定して解釈されるものでは
なく、要求特性を満足し得るようにチューニングされる
べきものであり、例えば、低周波数域の入力振動に対し
て高減衰効果が発揮され得るようにチューニングするこ
とも可能である。
【0038】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
におけるリヤサスペンションのトレーリングアームブッ
シュに対して適用したものの具体例を示したが、本発明
は、その他、自動車用エンジンマウントやデフマウン
ト、或いは自動車以外の各種装置における種々なる筒型
マウントに対して、適用することが可能である。
【0039】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【0040】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式筒型マウントにおいて
は、第一の振動入力方向に入力される荷重が、ゴム弾性
体に対して主に圧縮荷重として作用せしめられる一方、
第二の振動入力方向に入力される荷重が、ゴム弾性体に
対して主に剪断荷重として作用せしめられることとな
る。
【0041】それ故、かかる流体封入式マウントによれ
ば、第一の振動入力方向に入力される振動に対して発揮
される流体の流動作用乃至は共振作用に基づく防振効果
を充分に確保しつつ、第一の振動入力方向と第二の振動
入力方向とにおけるばね比を、極めて有利に得ることが
できるのであり、広い範囲でのマウント防振特性のチュ
ーニングが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのトレーリングアーム
ブッシュを示す横断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示されているブッシュに用いられている
オリフィス金具の内筒金具に対する組付状態を説明する
ための斜視図である。
【図4】図1に示されている如き構造とされたブッシュ
の第一の振動入力方向における荷重−撓み特性を、比較
例と共に示すグラフである。
【図5】図1に示されている如き構造とされたブッシュ
の第二の振動入力方向における荷重−撓み特性を、比較
例と共に示すグラフである。
【図6】図1に示されている如き構造とされたブッシュ
の第一の振動入力方向における動ばね定数の周波数特性
を、比較例と共に示すグラフである。
【図7】本発明の別の実施例としてのトレーリングアー
ムブッシュを示す横断面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII断面図である。
【符号の説明】
10 内筒金具 12 外筒金具 14 ゴム弾性体 16 ブッシュ 26 金属スリーブ 36 オリフィス通路 38 空所 40 周方向両側の竪壁部 42 軸方向両側の竪壁部 46 流体室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに径方向に所定距離を隔てて配され
    た内筒金具と外筒金具とを、それらの間に介装されたゴ
    ム弾性体にて連結する一方、第一の振動入力方向として
    の軸直角方向一方向において内筒金具を挟んで対向位置
    する部分に、それぞれ内部に所定の非圧縮性流体が封入
    された一対の流体室を形成すると共に、それら一対の流
    体室を互いに連通するオリフィス通路を設けてなる流体
    封入式筒型マウントにおいて、 前記第一の振動入力方向に対して直交する第二の振動入
    力方向としての軸直角方向一方向において該内筒金具を
    挟んで対向位置する部分に、それぞれ前記ゴム弾性体を
    軸方向に貫通して延びる一対の空所を設けて、それら一
    対の空所を、前記第二の振動入力方向で前記流体室を挟
    んだ両側に対向位置せしめることにより、前記流体室に
    おける周方向両側の壁部を、実質的に前記第一の振動入
    力方向に延びる竪壁部とすると共に、かかる流体室にお
    ける周方向両側の竪壁部の周方向厚さを、該流体室にお
    ける軸方向両側の竪壁部の軸方向厚さよりも薄肉とした
    ことを特徴とする流体封入式筒型マウント。
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