JPH0649948Y2 - 流体封入式筒型防振連結体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は、内部に封入された流体の流動に基いて所定の
防振効果を得るようにした流体封入式筒型防振連結体に
係り、特に低周波数域の入力振動に対する防振特性の向
上が有利に図られ得る、改良された構造の流体封入式筒
型防振連結体に関するものである。

（背景技術） 従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、
それら両部材を連結する防振連結体の一種として、特開
昭59-164428号公報や特開昭62-274128号公報等に示され
ているように、互いに径方向に所定距離を隔てて配され
た内筒金具と外筒金具とを、それらの間に介装されたゴ
ム弾性体にて一体的に連結すると共に、それら内筒金具
と外筒金具との間に、オリフィス通路を通じて相互に連
通されてなる、それぞれ所定の非圧縮性流体が封入せし
められた複数個の流体室を、互いに周方向に所定距離を
隔てて形成してなる構造の、所謂流体封入式筒型防振連
結体が知られており、オリフィス通路内を流動せしめら
れる流体の共振作用によって、内外筒金具間に入力され
る径方向の振動に対して、ゴム弾性体のみでは得られ難
い優れた防振効果が容易に得られることから、自動車用
サスペンション・ブッシュやエンジンマウント等として
好適に用いられてきている。

また、このような流体封入式の筒型防振連結体にあって
は、被連結体の過大な変位を防止すると共に、ゴム弾性
体の弾性変形量を規制してその耐久性を向上させるた
め、一般に、前記公開公報にも示されているように、内
筒金具に対して外嵌固定されることにより、流体室内に
突出して位置せしめられ、その突出端面の外筒金具に対
する当接によって、それら内外筒金具の相対的変位量を
規制する環状のストッパ部材が、好適に採用されること
となる。

更にまた、かかるストッパ部材を備えてなる筒型防振連
結体においては、通常、該ストッパ部材の内周面乃至は
内筒金具の外周面に対して、周方向に延びる凹溝が設け
られ、そして、かかる凹溝の開口を、それらストッパ部
材と内筒金具との嵌着によって覆蓋すると共に、かかる
凹溝を流体室に対して連通する連通孔を、該ストッパ部
材を貫通して設けることにより、前記オリフィス通路が
形成せしめられることとなる。即ち、このようなオリフ
ィス構造を採用することによって、目的とするオリフィ
ス通路が、特別な部材を必要とすることなく容易に形成
され得るのである。

ところで、このような流体封入式筒型防振連結体におい
ては、良く知られているように、そのオリフィス通路内
を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果
が、該オリフィス通路内を流動せしめられる流体の共振
周波数付近において最も有効に発揮され得るところか
ら、防振を目的とする入力振動の周波数や要求特性に応
じて、該オリフィス通路内を流動せしめられる流体の共
振周波数を適宜チューニングする必要があり、そして、
かかるチューニングは、通常、オリフィス通路の断面積
（Ａ）と長さ（ｌ）との比:A/lを調節することによって
行なわれ、流体の共振周波数を低周波数域に設定するに
はA/lを小さくし、流体の共振周波数を高周波数域に設
定するにはA/lを大きくすることによって為されること
となる。

しかしながら、上述の如く、内筒金具とストッパ部材と
の嵌着面間にオリフィス通路が形成されてなる構造の筒
型防振連結体においては、そのオリフィス通路の長さ
（ｌ）が、内筒金具の外周長によって規制されてしまう
ために、流体の共振周波数の低周波数域へのチューニン
グに際して、かかる長さを充分に確保することが極めて
困難であるといった不具合を有していたのである。尤
も、かかる流体の共振周波数の低周波数域へのチューニ
ングは、オリフィス通路の断面積（Ａ）を小さくするこ
とによっても可能ではあるが、該オリフィス通路の断面
積を小さくすると、流体の流動量が少なくなるため、そ
の共振作用に基づく防振効果が充分に発揮されなくなる
のである。

そして、それ故、上述の如き構造とされた、従来の流体
封入式筒型防振連結体にあっては、低周波数域の入力振
動に対する防振効果が得られ難く、そのために、例えば
自動車用サスペンション・ブッシュに適用した場合に、
シミーやシェイク等の低周波振動の防振のために要求さ
れる減衰能が充分には得られ難いといった問題を内在し
ていたのであり、かかる点において、未だ改良の余地を
有していたのである。

（解決課題） ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その解決課題とするところは、
前述の如きストッパ部材を備えてなる流体封入式筒型防
振連結体において、オリフィス通路の長さが、簡単な構
造をもって有利に確保され得、それによって低周波数域
の入力振動に対しても優れた防振効果が発揮され得る流
体封入式筒型防振連結体を提供することにある。

（解決手段） そして、かかる課題を解決するために、本考案にあって
は、互いに径方向に所定距離を隔てて配された内筒金具
と外筒金具とを、それらの間に介装されたゴム弾性体に
て一体的に連結すると共に、それら内筒金具と外筒金具
との間に、オリフィス通路を通じて相互に連通されてな
る、それぞれ所定の非圧縮性流体が封入せしめられた複
数個の流体室を、互いに周方向に所定距離を隔てて形成
し、更にかかる流体室内に突出して位置せしめられる環
状のストッパ部材を、前記内筒金具に対して外嵌固定せ
しめてなる流体封入式筒型防振連結体において、前記ス
トッパ部材を、前記内筒金具の外周面に外嵌固定される
第一の環状金具と、該第一の環状金具の外周面に対して
嵌着されることによって一体的に組み付けられる第二の
環状金具とによって構成し、そしてそれら第一及び第二
の環状金具の少なくとも何れか一方の嵌着面に周方向に
延びる凹溝を設けて、かかる凹溝の開口をそれら第一及
び第二の環状金具の嵌着によって覆蓋すると共に、該凹
溝を前記流体室に対して連通せしめることにより、前記
オリフィス通路を形成したことを、その特徴とするもの
である。

（作用・効果） すなわち、このような本考案に従う構造とされた流体封
入式筒型防振連結体にあっては、ストッパ部材を構成す
る第一の環状金具と第二の環状金具との嵌着面間にオリ
フィス通路が設けられることにより、該オリフィス通路
が、ストッパ部材における径方向中間部分を周方向に延
びる形態にて形成され得るところから、かかるオリフィ
ス通路に対して、内筒金具の外径寸法による規制を受け
ることなく、簡単な構造をもって、より長い流路長さを
有利に設定することができるのである。

そして、それ故、かかる流体封入式筒型防振連結体にお
いては、オリフィス通路内を流動せしめられる流体の共
振周波数の低周波数域へのチューニングに際して、その
流路長さを有利に確保することが可能であることから、
低周波数域の入力振動に対しても、流体の共振作用に基
づく優れた防振効果が有効に発揮され得て、その防振性
能の向上が有利に図られ得ることとなるのである。

（実施例） 以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本考
案の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明す
ることとする。

先ず、第１図乃至第３図には、本考案の一実施例として
の自動車用サスペンション・ブッシュ10が示されてい
る。これらの図において、12および14は、内筒金具およ
び外筒金具であって、互いに径方向に所定距離を隔てて
配されている。また、これら内筒金具12と外筒金具14と
の間には、ゴム弾性体16が介装されており、該ゴム弾性
体16によって、それら内外筒金具12、14が、互いに一体
的に且つ弾性的に連結せしめられている。そして、かか
るサスペンション・ブッシュ10にあっては、図示はされ
ていないが、その外筒金具14が、サスペンションアーム
に設けられた取付孔内に圧入固定される一方、内筒金具
12が、その内孔18内に挿通されるロッド部材を介してサ
スペンションメンバに固定されることにより、該サスペ
ンションアームのサスペンションメンバに対する取付部
位に介装せしめられ、以てそれら両部材を防振連結せし
めるようになっているのである。

より詳細には、前記内筒金具12は、厚肉の円筒形状をも
って形成されている。また、該内筒金具12の外側には、
該内筒金具12よりも大径の薄肉円筒形状をもって形成さ
れた金属スリーブ20が、径方向に所定距離を隔てて且つ
同心的に配置せしめられている。

そして、これら内筒金具12と金属スリーブ20との径方向
対向面間に、全体として略円筒形状を呈する前記ゴム弾
性体16が介装せしめられているのであり、かかるゴム弾
性体16の内周面に対して内筒金具12の外周面が、また該
ゴム弾性体16の外周面に対して金属スリーブ20の内周面
が、それぞれ加硫接着されてなる一体加硫成形品として
形成されているのである。

また、かかる一体加硫成形品を構成するゴム弾性体16に
は、その軸方向中央部分において、内筒金具10を挟んで
径方向一方向に対向する位置に、それぞれ、金属スリー
ブ20を貫通して外周面上に開口する一対のポケット部2
2、22が設けられている。要するに、金属スリーブ20に
は、径方向の一方向に対向する軸方向中央部分におい
て、それぞれ略矩形状の窓部24が設けられており、そし
てそれらの窓部24、24を通じて、ゴム弾性体16に設けら
れたポケット部22、22が、それぞれ開口せしめられてい
るのである。

更にまた、上記一体加硫成形品を構成する内筒金具12に
は、その軸方向中央部分において、全体として環状形状
を呈するストッパ部材26が、外嵌固定されることによっ
て一体的に取り付けられている。ここにおいて、かかる
ストッパ部材26は、第一の環状金具としての厚肉円環形
状を呈する内側環状金具28と、第二の環状金具としての
略薄肉円環形状を呈する外側環状金具30とによって構成
されている。そして、該内側環状金具28にあっては、そ
の内孔32の内径が、内筒金具12の外径と略同一とされて
おり、該内筒金具12の外周面に対して圧入されることに
より固定され得るようになっている一方、外側環状金具
30にあっては、その内孔34の内径が、内側環状金具28の
外径と略同一とされており、該内側環状金具28の外周面
に対して圧入されることにより一体的に嵌着せしめられ
るようになっている。

また、かかる内側環状金具28の外周面上には、その軸方
向中央部において、周方向の全周に亘って連続して延び
る凹溝36が形成されている一方、外側環状金具30には、
径方向一方向に対向位置する部位において、径方向外方
に所定高さで突出する突部38、38が形成されていると共
に、それぞれの突部38の内部に、径方向に貫通する連通
孔40が設けられている。そして、これら内側環状金具28
と外側環状金具30とが、嵌着、一体化されることによっ
て形成されてなるストッパ部材26にあっては、内側環状
金具28に設けられた凹溝36の開口が外側環状金具30の内
周面にて覆蓋されることにより、それらの嵌着面間にお
いて、周方向全周に亘って延びる環状流路42が形成され
ているのであり、更にかかる環状流路42が、外側環状金
具30の突部38、38に設けられた連通孔40、40を通じて、
外周面上に開口、連通せしめられているのである。

そして、このようなストッパ部材26は、その内孔32にお
いて内筒金具12に圧入固定されることにより、該内筒金
具12の軸方向中央部に取り付けられているのであり、ま
た、かかる取付状態下においては、その突部38、38が、
それぞれ、前記ポケット部22内に突出せしめられている
と共に、該ストッパ部材26内に形成された環状流路42
が、連通孔40、40を通じて、各ポケット部22内に開口せ
しめられている。

なお、かかるストッパ部材26の突部38、38における突出
端面上には、それぞれ、所定厚さの緩衝用ゴム層44が、
前記ゴム弾性体16にて一体的に形成されている。

さらに、上述の如き構造とされた一体加硫成形品にあっ
ては、必要に応じ、金属スリーブ20に対して縮径加工が
施されることにより、ゴム弾性体16に対して予備圧縮が
加えられた後、その外周面上に、大径の薄肉円筒形状を
呈する前記外筒金具14が外挿せしめられ、八方絞り等に
よって金属スリーブ20の外周面に嵌着されると共に、軸
方向両端部がロールカシメされて金属スリーブ20の両端
部に係止されることにより、一体的に組み付けられてい
る。

そして、かかる外筒金具14の組み付けによって、前記ポ
ケット部22、22の開口部たる金属スリーブ20に設けられ
た窓部24、24が、それぞれ閉塞され、密閉せしめられて
いる。なお、かかる外筒金具14の内周面には、その略全
面に亘って、薄肉のシールゴム層46が、一体的に加硫成
形されており、該シールゴム層46が、金属スリーブ20と
外筒金具14との間で挟圧されることにより、それらの嵌
着面間における液密性が有利に確保され得るようになっ
ている。

また、これらの密閉されたポケット部22、22内には、そ
れぞれ、所定の非圧縮性流体が封入されており、それに
よってそれらのポケット部22、22内に流体室48、48が形
成せしめられている。なお、かかる非圧縮性流体として
は、後述するオリフィス通路を通じての流体の流動性を
確保し、かかる流体の流動に基づく防振効果を有利に得
るために、好ましくは1000cSt以下、より好ましくは100
cSt以下の動粘度を有する低粘性流体、例えば水やアル
キレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリコ
ーン油等が、好適に用いられることとなる。また、その
ような流体の流体室48、48内への封入は、前述の如き、
外筒金具14の一体加硫成形品に対する組付けを、かかる
流体中にて行なうこと等によって、有利に為され得るこ
ととなる。

すなわち、このような構造とされたサスペンション・ブ
ッシュ10にあっては、内外筒金具12、14に対して、流体
室48、48が対向位置する径方向（第１図中、上下方向）
に振動が入力され際に、それら流体室48、48間に相対的
な内圧変動が惹起されることにより、該流体室48、48間
での内圧差に基づき、環状流路42および連通孔40、40を
通じての流体の変動が生ぜしめられるのであり、それ
故、かかる環状流路42内を流動せしめられる流体の共振
作用に基づいて、入力振動に対する所定の防振効果が発
揮され得ることとなるのである。なお、このことから明
らかなように、本実施例においては、環状流路42によっ
て、流体室48、48を相互に連通するオリフィス通路が構
成されているのである。

そして、この環状流路42内を流動せしめられる流体の共
振作用に基づく防振特性は、前述の如く、該環状流路42
の断面積（Ａ）と長さ（ｌ）との比:A/lを調節すること
によってチューニングされることとなるが、そこにおい
て、特に上述の如きサスペンション・ブッシュ10にあっ
ては、かかる環状流路42が、ストッパ部材26を構成する
内外環状金具28、30の嵌着面間に形成されていることか
ら、該環状流路42の長さが、かかる内側環状金具28の外
径および外側環状金具30の内径をそれぞれ調節すること
によって任意に設定され得るのであり、且つ従来のよう
に、内筒金具12の外径によって制約を受けるようなこと
なく、その長さが有利に確保され得るのである。

そして、それ故、上述の如き構成とされたサスペンショ
ン・ブッシュ10にあっては、環状流路42の長さ（ｌ）を
長く設定することによって、充分な流路断面積（Ａ）を
確保しつつ、その内部を流動せしめられる流体の共振周
波数を低周波数域に有利にチューニングすることができ
るのであり、それによって、かかる環状流路42内を流動
せしめられる流体の共振作用により、シミーやシェイク
等の低周波振動に対する高減衰効果が有効に発揮され得
て、その防振性能が有利に向上され得ることとなるので
ある。

また、かかるサスペンション・ブッシュ10にあっては、
前述の如き従来構造のものに比して、その構造上、スト
ッパ部材26を分割構造と為すだけで良いのであって、新
たな部材の増加やそれに伴う構造の複雑化が問題となる
ようなこともなく、極めて簡単な構造をもって、上述の
如き優れた防振性能の向上効果が達成され得たのであ
り、この点において、大きな工業上の利点を有している
のである。

さらに、かかるサスペンション・ブッシュ10にあって
は、ストッパ部材26の突部38、38の外筒金具14内面に対
する当接によって、内外筒金具12、14の相対的変位量が
規制され得ることから、大きな振動荷重が入力された際
にも、サスペンションアームのサスペンションメンバに
対する変位量が制限され得ると共に、ゴム弾性体16の変
形量が制限されて、その耐久性が有利に確保され得るこ
ととなる。

また、本実施例におけるサスペンション・ブッシュ10に
あっては、流体室48、48が対向する径方向に対して直交
する径方向（第１図中、左右方向）の入力振動に対し
て、高剛性なばね特性が発揮され得ることから、車両の
操縦安定性が有利に確保され得るといった効果をも奏し
得るのである。

以上、本考案の一実施例について詳述してきたか、これ
は文字通りの例示であって、本考案は、かかる具体例に
のみ限定して解釈されるものではない。

例えば、前記実施例では、内側環状金具28の外周面に形
成された凹溝36の開口を外側環状金具30にて覆蓋するこ
とによって環状流路42が形成されていたが、かかる環状
流路42を構成する凹溝を外側環状金具30の内周面側に、
或いは内側環状金具28の外周面と外側環状金具30の内周
面との両側に形成するようにしても良い。

また、流体室48の数は、例示の如き一対に限るものでは
なく、その形成数や位置等は入力振動に応じて決定され
るべきであり、例えば、内筒金具12を挟んで互いに直交
する径方向に対向する二対の流体室を形成すると共に、
それぞれの対向位置する流体室同士を、内外環状金具2
8、30の嵌着面間において、軸方向に並列的に独立して
形成された二つの環状流路によって連通せしめること等
も可能である。

加えて、本考案は、例示の如き自動車用サスペンション
・ブッシュの他、自動車用エンジンマウントやロールス
トッパ、その他各種装置に用いられる筒型防振連結体に
対して、何れも有利に適用され得るものである。

その他、一々列挙はしないが、本考案は、当業者の知識
に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様に
おいて実施され得るものであり、またそのような実施態
様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも本考案の
範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないと
ころである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を自動車用サスペンション・ブッシュ
に適用したものの一具体例を示す横断面図であり、第２
図は、第１図におけるII-II断面図であり、第３図は、
第１図におけるIII-III断面図である。 10:サスペンション・ブッシュ 12:内筒金具、14:外筒金具 16:ゴム弾性体、26:ストッパ部材 28:内側環状金具、30:外側環状金具 36:凹溝、38:突部 40:連通孔、42:環状流路 48:流体室

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】互いに径方向に所定距離を隔てて配された
   内筒金具と外筒金具とを、それらの間に介装されたゴム
   弾性体にて一体的に連結すると共に、それら内筒金具と
   外筒金具との間に、オリフィス通路を通じて相互に連通
   されてなる、それぞれ所定の非圧縮性流体が封入せしめ
   られた複数個の流体室を、互いに周方向に所定距離を隔
   てて形成し、更にかかる流体室内に突出して位置せしめ
   られる環状のストッパ部材を、前記内筒金具に対して外
   嵌固定せしめてなる流体封入式筒型防振連結体におい
   て、 前記ストッパ部材を、前記内筒金具の外周面に外嵌固定
   される第一の環状金具と、該第一の環状金具の外周面に
   対して嵌着されることによって一体的に組み付けられる
   第二の環状金具とによって構成し、そしてそれら第一及
   び第二の環状金具の少なくとも何れか一方の嵌着面に周
   方向に延びる凹溝を設けて、かかる凹溝の開口をそれら
   第一及び第二の環状金具の嵌着によって覆蓋すると共
   に、該凹溝を前記流体室に対して連通せしめることによ
   り、前記オリフィス通路を形成したことを特徴とする流
   体封入式筒型防振連結体。