JPH0673992B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH0673992B2
JPH0673992B2 JP61235188A JP23518886A JPH0673992B2 JP H0673992 B2 JPH0673992 B2 JP H0673992B2 JP 61235188 A JP61235188 A JP 61235188A JP 23518886 A JP23518886 A JP 23518886A JP H0673992 B2 JPH0673992 B2 JP H0673992B2
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/002Photosensitive materials containing microcapsules
    • GPHYSICS
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    • G03C1/00Photosensitive materials
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は感熱記録材料に関するものであり、特に定着可
能な赤発色型ジアゾ系感熱記録材料に関する。
《従来の技術》 感熱記録方法に用いられる記録材料として、通常ロイコ
発色型感熱記録材料が用いられている。しかしながら、
この感熱記録材料は記録後の過酷な取り扱いや加熱、あ
るいは溶剤類の付着により予期しない所が発色し、記録
画像を汚してしまう欠点を持っている。このような欠点
のない感熱記録材料として、近年ジアゾ発色型感熱記録
材料の研究が活発に行われている。例えば特開昭57-123
086号、画像電子学会誌、11、290(1982)等には、ジア
ゾ化合物、カップリング成分及び塩基性成分(熱によっ
て塩基性となる物質を含む)を用いた記録材料に熱記録
し、そのあと光照射を行って未反応のジアゾ化合物を分
解して発色を停止させる方法が開示されている。確か
に、この方法によれば記録不要な部分の発色を停止(以
下、定着と呼ぶ)させる事が出来る。しかしながら、こ
の記録材料は保存中にプレカップリングが徐々に進み、
好ましくない着色(カブリ)が発生することがある。こ
のために発色成分の内いずれか1種を不連続粒子(固体
分散)の形で存在させることにより、成分間の接触を防
ぎ、プレカップリングを防止することが行われている
が、記録材料の保存性(以下、生保存性と呼ぶ)がまだ
充分でない上、熱発色性が低下するという欠点があっ
た。成分間の接触を最小にする他の対策として、ジアゾ
化合物とカップリング成分とを別層として分離すること
が知られている(例えば前記の、特開昭57-123086号を
参照)。この方法は生保存性を良好に改善することがで
きるものの熱発色性の低下が大きく、パルス巾の短い高
速記録には応答できないので実用的ではない。更に生保
存性と熱発色性の両方を満足させる方法として、カップ
リング成分及び塩基性物質のいずれかを非極性ワックス
状物質(特開昭57-44141号、特開昭57-142636号)や、
疎水性高分子物質(特開昭57-192944号)でカプセル化
することにより他の成分と隔離することが知られてい
る。しかしながらこれらのカプセル化方法は、ワックス
あるいは高分子物質をそれらの溶媒で溶解し、それらの
溶液中に発色成分を溶解するか又は分散してカプセルを
形成するものであって芯物質の回りを殻でおおう通常の
カプセルの概念とは異なる。そのために発色成分を溶解
してカプセルを形成した場合には、発色成分がカプセル
の芯物質とならずにカプセル化物質と均一に混合し、カ
プセルの壁界面で保存中にプレカップリングが徐々に進
行して生保存性が充分に満足されない。又発色成分を分
散してカプセルを形成した場合は、カプセルの壁が熱融
解しないと発色反応を生じないので熱発色性が低下す
る。更にカプセルを形成した後ワックス又は高分子物質
を溶解するのに用いた溶媒を除去しなければならないと
いう製造上の問題があり、充分満足できるものではな
い。
これらの問題を解決する方法として、発色反応にかかわ
る成分のうち少なくとも1種を芯物質に含有し、この芯
物質の周囲に、重合によって壁を形成してマイクロカプ
セル化する方法(特開昭58-65043明細書)が開発され
た。
《発明が解決しようとする問題点》 一方、近年感熱記録材料に対する要求が多様化するにつ
れ、メール封筒や各種書類に赤発色をした感熱記録材料
を貼り、記録の強調を行いたいという要求が出てくる。
特に定着可能なジアゾ感熱記録材料をこの用途に用いた
時は、記録の改ざんができないため、メールスタンプや
金券等に有利に用いることができる。
しかしながら、従来は、定着可能で且つ生保存性が良く
且つ良好な赤発色系の発色材料が知られていなかったた
め、この用途に応用することができなかった。
本発明者等は、このようなマイクロカプセルを用いた感
熱記録材料を色々と検討した結果、生保存時のカブリが
少なく良好な赤発色をするジアゾニウム塩とカプラーの
組み合わせを見出し、本発明に到達した。
従って、本発明の第1の目的は、生保存性が優れ、且つ
良好な色相の赤印字が得られる感熱記録材料を提供する
ことにある。
本発明の第2の目的は、赤色の熱記録後、光照射して定
着することができる感熱記録材料を提供することにあ
る。
《問題を解決するための手段》 本発明の上記の諸目的は、ナフトールASとカップリング
してブルーに発色するジアゾニウム塩とバルビツール酸
誘導体及び/又はシクロヘキサン−1,3−ジオン誘導体
とを含有することを特徴とする感熱記録材料により達成
された。
《作用》 本発明に用いられるジアゾ化合物は、ナフトールASとカ
ップリングしてブルーに発色するものであり、一般式Ar
N2 +X-で表される(式中、ArはN2 +X-基に対し、パラ位に
アリールチオ基又は置換アミノ基を有するアリール基を
表わす。Arで表されるアリール基は、さらに1個以上の
置換基を有していても良く、これらの置換基の例として
は、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
シルアミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。N2 +はジ
アゾニウム基を表し、X-は酸アニオンを表わす。)。
具体的には下記一般式のものが好ましい。
式中、Yは置換アミノ基、アリールチオ基を表し、Rは
水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アリールアミノ基又は、ハロゲン原子(I,Br,Cl,
F)を表わす。
アリールチオ基としては、フェニルチオ基、トリルチオ
基、ナフチルチオ基、置換アミノ基としては、モノアル
キルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ
基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、アシ
ルアミノ基等が好ましい。
本発明ではこれらのジアゾニウム塩を2種以上用いるこ
ともできる。
塩を形成するジアゾニウムの具体例としては、4−ジア
ゾ−1−ジメチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジ
エチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジプロピルア
ミノベンゼン、4−ジアゾ−1−メチルベンジルアミノ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−ジベンジルアミノベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−エチルヒドロキシエチルアミノベ
ンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルアミノ−3−メトキ
シベンゼン、4−ジアゾ−1−ジメチルアミノ−2−メ
チルベンゼン、4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,
5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジエト
キシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジ
ブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−アニリノベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−トルイルメルカプト−2,5−ジエ
トキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4−メトキシベン
ゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン等を挙げる
ことができる。
酸アニオンの具体例としては、BF4 -、PF6 -、(C6H5)
4B-、CnF2n+1COO-(nは3〜9を表わす)、CnF2n+1SO3
-(nは2〜8を表わす)等が挙げられる。又、これら
ジアゾ化合物のジアゾスルホネート体を用いても良い。
ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)の具体例としては、例
えば下記の例が挙げられる。
本発明に用いられるカップリング成分はジアゾ化合物
(ジアゾニウム塩)とカップリングして赤色の色素を形
成するものであり、具体例としては1,3−ジシクロヘキ
シルバルビツール酸、1,3−ジドデシルバルビツール
酸、1−オクチル−3−オクタデシルバルビツール酸の
如きバルビツール酸誘導体、5,5−ジメチルシクロヘキ
サン−1,3−ジオン、4−エトキシカルボニル−5,5−ジ
メチルシクロヘキサン−1,3−ジオン、4−フェニル−
5,5−ジメチルシクロヘキサン−1,3−ジオンの如きシク
ロヘキサン−1,3−ジオン誘導体、3−ヘプタデシル−
1−フェニル−5−ピラゾロン、3−(4−クロロベン
ゾイル)アミノ−5−ピラゾロンの如き5−ピラゾロン
誘導体及び1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(4−エト
キシ)アニリドの如き1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
アミド誘導体等を挙げることができる。
これらの中で、バルビツール酸誘導体及びシクロヘキサ
ン−1,3−ジオン誘導体が生保存性及び色相の点で優れ
ており、これらは以下の一般式で記される。
一般式(I) R1、R2、R3は水素、炭素数20以下のアルキル、アラルキ
ル、アリール、アルコキシ、カルボニル等の基を表わ
す。
一般式(II) R4、R5は水素、炭素数20以下のアルキル、アラルキル、
アリール等の基を表わす。
これらの中で特に好ましい化合物は、次の通りである。
更にこれらのカップリング成分を2種以上併用してもよ
く、一般に知られているナフトールカプラー等、他の発
色色相のカプラーと併用してもよい。
本発明の感熱記録材料の記録層中には、系を塩基性にし
てカップリング反応を促進する目的で塩基性物質を加え
ることが好ましい。
これらの塩基性物質としては、水難溶性ないしは水不溶
性の塩基性物質や、加熱によりアルカリを発生する物質
が用いられる。
塩基性物質としては、無機及び有機アンモニウム塩、有
機アミン、チアゾール類、ピリミジン類、ピペラジン
類、グアニジン類、イミダゾリン類、モルホリン類、ピ
ペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピリジン
類等の含窒素化合物が挙げられる。これらの具体例とし
ては、例えば酢酸アンモニウム、トリシクロヘキシルア
ミン、トリベンジルアミン、オクタデシルベンジルアミ
ン、ステアリルアミン、2−ウンデシル−イミダゾリ
ン、2,4,5−トリフリル−2−イミダゾリン、1,2−ジフ
ェニル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリン−2−フェ
ニル−2−イミダゾリン、1,2,3−トリフェニルグアニ
ジン、1,2−ジトリルグアニジン、1,2−ジシクロヘキシ
ルグアニジン、1,2,3−トリシクロヘキシルグアニジ
ン、グアニジントリクロロ酢酸塩、N,N′−ジベンジル
ピペラジン、4,4′−ジチオモルホリン、モルホリウム
トリクロロ酢酸塩、2−アミノ−ベンゾチアゾール、2
−ベンゾイルヒドラジノ−ベンゾチアゾール等がある。
これらの塩基性物質は、2種以上併用して用いることも
できる。
本発明においては、上記の如き発色剤や塩基性物質のう
ち少なくとも1種、好ましくはジアゾニウム塩又はカッ
プリング成分、特に好ましくはジアゾニウム塩をカプセ
ルに内包せしめることにより感熱記録材料の生保存性を
良好なものとすることができる。
本発明においては、上記の如き発色剤や塩基性物質のう
ち少なくとも1種、好ましくはジアゾニウム塩又はカッ
プリング成分,特に好ましくはジアゾニウム塩をカプセ
ルに内包せしめることにより、感熱記録材料の生保存性
を良好なものとすることができる。
本発明の感熱記録材料には、熱発色性を向上させる目的
でフェノール化合物、カルバミン酸エステル化合物、芳
香族アルコキシ化合物又は有機スルホンアミド化合物等
の、カップリング成分又は塩基性物質の融点を低下させ
るか、あるいはマイクロカプセル壁の熱透過性を向上さ
せる化合物を添加することもできる。
これらの化合物は、マイクロカプセルの芯物質と共にマ
イクロカプセルを作るか、あるいは感熱記録材料の塗布
液に添加してマイクロカプセルの外に存在させて用いる
ことができるが、マイクロカプセルと水分散させたこれ
らの化合物を併用することが好ましい。いずれの場合
も、使用量はカップリング成分1重量部に対して0.01〜
10重量部、好ましくは0.1〜5重量部であるが、所望の
発色濃度に調節するために、適宜選択することができ
る。
本発明で好ましく使用するマイクロカプセルは、芯物質
に含有する反応性物質を、必要に応じ、水に不溶性の有
機溶媒によって溶解又は分散し、乳化した後その回りに
マイクロカプセル壁を重合によって形成することにより
得られる。有機溶媒としては180℃以上の沸点のものが
好ましい。具体的には、リン酸エステル、フタル酸エス
テル、その他カルボン酸エステル、脂肪族アミド、アル
キル化ビフェニル、アルキル化フェノール、塩素化パラ
フィン、アルキル化ナフタレン、ジアリールエタン等が
用いられる。具体例としてはリン酸トリクレジル、リン
酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸ト
リシクロヘキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオク
チル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ジシクロヘキシ
ル、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、
アジピン酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、
クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オクチル、マ
レイン酸ジフチル、イソプロピルビフェニル、イソアミ
ルビフェニル、塩素化パラフィン、ジイソプロピルナフ
タレン、1,1′−ジトリルエタン、2,4−ジ−tert−アミ
ノフェノール、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ter
t−オクチルアニリン、N,N′−ジフェニルホルムアミジ
ン、N,N′,N′−トリフェニルベンズアミジン、N,N′−
ジフェニルベンズアミジン等が挙げられる。
これらのうち、フタル酸ブチル、リン酸トリクレジル、
フタル酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のエステル系
の溶媒が特に好ましい。
本発明における好ましいマイクロカプセルは、反応物質
を含有した芯物質を乳化した後、その油滴の周囲に高分
子物質の壁を形成して作られる。この場合高分子物質を
形成するリアクタントは油滴の内部及び/又は油滴の外
部に添加される。高分子物質の具体例としては、ポリウ
レタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
カーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン
樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合
体、スチレン−アクリレート−共重合体、ゼラチン、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げら
れる。
高分子物質は2種以上併用することもできる。好ましい
高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、
ポリエステル、ポリカーボネート、であり、特に好まし
くはポリウレタン及びポリウレアである。
本発明における好ましいマイクロカプセル壁の作り方と
しては、特に油滴内部からのリアクタントの重合による
マイクロカプセル化法を使用する場合その効果が大き
い。即ち、短時間内に、均一な粒径をもち、生保存性に
優れた記録材料を製造するに好ましいカプセルを得るこ
とができる。
この手法及び、化合物の具体例については米国特許第3,
726,804号、同3,796,669号の明細書に記載されている。
例えばポリウレタンをカプセル壁材として用いる場合に
は多価イソシアネート及び、必要に応じてそれと反応し
カプセル壁を形成する第2の物質(例えばポリオール)
を、カプセル化すべき油性液体中に混合し水中に乳化分
散して温度を上昇することにより、油滴界面で高分子形
成反応を起こさせ、マイクロカプセル壁を形成する。こ
のとき、油性液体中に低沸点で溶解力の強い補助溶剤
(例えば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メチ
レンクロライド等)を用いることができる。
この場合に、用いるポリイソシアネート、及びそれと反
応する相手のポリオール、ポリアミンについては米国特
許第3,281,383号、同第3,773,695号、同第3,793,268
号、特公昭48-40347号、同49-24159号、特開昭48-80191
号、同48-84086号に開示されており、それらを使用する
こともできる。
又、ウレタン化反応を促進するために錫塩等を併用する
こともできる。
特に、第2の壁膜形成物質として多価イソシアネート
を、第2の壁形成物質として水又はポリオールを用いる
と生保存性が良く好ましい。又、両者を組み合わせる事
によって、反応性物質の熱透過性を任意に変える事もで
きる。
好ましいポリオールとしては、4,4′−ジヒドロキシ−
ジフェニルメタン、2−(p,p′−ジヒドロキシジフェ
ニルメチル)ベンジルアルコール、ビスフェノールAと
エチレンオキサイドの付加物、ビスフェノールAとプロ
ピレンオキサイドの付加物等が挙げられる。ポリオール
はイソシアネート基1モルに対して、水酸基の割合が0.
02〜2モルで使用するのが好ましい。又、ポリウレアを
カプセル壁材として用いる場合には、ポリオールを用い
ずに前述の操作を行えばよい。又、マイクロカプセルと
して、特開昭61-54978号に記載のバイオカプセルを用い
てもよい。
マイクロカプセルを作る時に、水溶性高分子を用いるこ
とができるが、水溶性高分子は水溶性のアニオン性高分
子、ノニオン性高分子、両性高分子のいずれでも良い。
アニオン性高分子としては、天然のものでも合成のもの
でも用いることができ、例えば‐COO-、‐SO3 -基等を有
するものが挙げられる。具体的なアニオン性の天然高分
子としてはアラビヤゴム、アルギン酸等があり、半合成
品としてはカルボキシメチルセルローズ、フタル化ゼラ
チン、硫酸化デンプン、硫酸化セルロース、リグニンス
ルホン酸等がある。
又合成品としては無水マレイン酸系(加水分解したもの
も含む)共重合体、アクリル酸系(メタクリル酸系も含
む)重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール、カル
ボキシ変性ポリビニルアルコール等がある。
ノニオン性高分子としては、ポリビニルアルコール、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等があ
る。
両性の化合物としてはゼラチン等がある。
これらの水溶性高分子は0.01〜10重量%の水溶液として
用いられる。マイクロカプセルの粒径は20μ以下に調整
される。一般に粒径が20μを越えると印字画質が劣りや
すい。
特に、サーマルヘッドによる加熱を塗布層側から行う場
合には圧力カブリを避けるために8μ以下が好ましい。
本発明の感熱材料に用いられるジアゾ化合物及びカップ
リング成分は、その内の少なくとも1種をマイクロカプ
セルの芯物質として用いることが好ましい。2種をマイ
クロカプセルの芯物質に含有させる場合は、同一のマイ
クロカプセルでも、別々のマイクロカプセルでも良い。
マイクロカプセルの芯物質に含有されない他の成分は、
マイクロカプセルの外の感熱層に用いられる。
本発明の塩基性物質はジアゾ化合物とカップリング成分
を同時に含むマイクロカプセルの芯に含有させることは
できない。
マイクロカプセルを作るとき、マイクロカプセル化すべ
き成分を0.2重量%以上含有した乳化液から作ることが
できる。
本発明に用いられるジアゾ化合物、カップリング成分及
び塩基性物質は、マイクロカプセルの内部に含有されて
も、あるいはマイクロカプセルの外部に含有されても良
く、ジアゾ化合物1重量部に対してカップリング成分は
0.1〜30重量部、塩基性物質は、0.1〜30重量部の割合で
使用することが好ましい。又ジアゾ化合物は、0.05〜5.
0g/m2塗布することが好ましい。
本発明に用いるジアゾ化合物、カップリング成分、熱発
色性向上剤及び塩基性物質は、マイクロカプセル化され
ないときは、サンドミル等により水溶性高分子と共に固
体分散して用いるのが良い。好ましい水溶性高分子とし
てはマイクロカプセルを作るときに用いられる水溶性高
分子が挙げられる。この場合、水溶性高分子の濃度は2
〜30重量%であり、この水溶性高分子溶液に対してジア
ゾ化合物、カップリング成分、塩基性物質は、それぞれ
5〜40重量%になるように投入される。分散された粒子
サイズは10μ以下が好ましい。
本発明の感熱記録材料には熱ヘッドに対するスティッキ
ングの防止や筆記性を改良する目的で、シリカ、硫酸バ
リウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
炭酸カルシウム等の顔料や、スチレンビーズ、尿素−メ
ラミン樹脂等の微粉末を使用することができる。
又同様に、スティッキング防止のために金属石けん類も
使用することができる。これらの使用量は0.2〜7g/m2
ある。
更に本発明の感熱記録材料には、熱記録濃度を上げるた
めに熱融解性物質を用いることができる。熱融解性物質
は、常温では固体であってサーマルヘッドによる加熱で
融解する融点50〜150℃の物質であり、ジアゾ化合物、
カップリング成分あるいは塩基性物質を溶かす物質であ
る。熱融解性物質は0.1〜10μの粒子状に分散して、固
形分0.2〜7g/m2の量で使用される。熱融解性物質の具体
例としては、脂肪酸アミド、N置換脂肪酸アミド、ケト
ン化合物、尿素化合物、エステル等がある。
本発明の感熱記録材料には適当なバインダーを用いて塗
工することができる。
バインダーとしてはポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、アラビヤゴム、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、カゼイン、スチレン−ブタジエンラテック
ス、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、ポリ酢
酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、の各種エマルジョンを用いることができ
る。使用量は固形分0.5〜20g/m2、好ましくは0.5〜5g/m
2である。
本発明では以上の素材の他に酸安定剤としてクエン酸、
酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等を添
加することができる。
本発明の感熱記録材料は、ジアゾ化合物、カップリング
成分の各主成分及び塩基性物質その他の添加物を含有し
た塗布液を作り、紙や合成樹脂フィルム等の支持体の上
にバー塗布、ブレード塗布、エアナイフ塗布、グラビア
塗布、ロールコーティング塗布、スプレー塗布、ディッ
プ塗布等の塗布法により塗布乾燥して固形分2.5〜25g/m
2の感熱層を設ける。又別の方法としてはカップリング
成分等の主成分及び塩基性物質その他の添加物をマイク
ロカプセルの芯物質として添加するか、固体分散する
か、あるいは水溶液として溶解した後混合して塗布液を
作り、支持体上に塗布、乾燥して固形分2〜10g/m2のプ
レコート層を設け、更にその上に主成分であるジアゾ化
合物とその他の添加物をマイクロカプセルの芯物質とし
て添加するか、あるいは固体分散するかあるいは水溶液
として溶解した後混合して作った塗布液を塗布、乾燥し
て固形分1〜30g/m2の塗布層を設けた積層型にすること
も可能である。積層型の感熱記録材料は積層の順序が前
記の積層が逆のものも可能であり、塗布方法としては積
層の逐次塗布あるいは同時塗布も可能である。この積層
型の感熱記録材料は特に長期の生保存性に優れた性能が
得られる。
《発明の効果》 本発明の感光材料は、従来になく良好な赤色色相の熱印
字ができると同時に、光定着も可能であるので、メール
封筒その他の各種書類に対する感熱記録材料の応用を一
段と促進することができる。
特に、発色剤をカプセル化した場合には感熱材料の生保
存性及び記録保存性が良好であるので本発明の意義は大
きい。
《実施例》 以下に本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明
はこれによって限定されるものではない。尚、実施例中
の「部」は重量部を表わす。
実施例1. カプセル液Aの作製 50部の化合物A-1にメチレンクラロイド150部、トリクレ
ジルホスフェート50部、トリメチロールプロパントリメ
タクレート150部、m−キシレンジイソシアナートのト
リメチロールプロパン3:1付加物の75%酢酸エチル溶液
(タケネートDIION:武田薬品工業(株)製商品名)200
部を均一に混合して油相液とした。
一方、7%のポリビニルアルコール(PVA217E:ケン化度
88〜89%、重合度1700:クラレ(株)製商品名)600部を
用意し水溶性高分子水溶液とした。
温浴の付いた5ステンレス製ポットにデイゾルバーを
取りつけ、保護コロイド水溶液を添加し、次いでデイゾ
ルバーを撹拌しながら油相溶液を添加し、顕微鏡観察に
よって平均粒径が約1.5μになるまで乳化分散を行っ
た。分散終了後撹拌をゆるめ、温浴には42℃の温水を通
じ内温40℃でカプセル反応を3時間行った。得られた液
に、イオン交換樹脂MB-3(オルガノ(株)社製商品)25
ccを添加し撹拌後濾過してカプセル液Aを得た。
カプセル液Bの作製 カプセル液Aの作製の時に用いた化合物A-1のかわりに
化合物A-1と化合物A-2の9:1重量部の混合物を用いた外
はカプセル液Aと同様にしてカプセル液Bを作製した。
分散液A,B及びCの調製 下記の混合物をデイゾルバーにて予め分散し、その後、
ダイノミル(ウイリー・ア・バッコフエン・アーゲー:W
ILLY A BACHOFEN AG製)にて分散して、平均粒径2μの
分散液を得た。
化合物A-1:ジアゾニウム塩 化合物A-2:ジアゾニウム塩 化合物B-1:カプラー 化合物B-2:カプラー 化合物B-3:カプラー 化合物C:有機塩基製化合物 化合物D:発色性向上剤 実施例 各塗布液を下記の条件にて、支持体上にバーコーターに
て塗設し、その後、その上に塗布液Dを0.5μ厚になる
ようにバーコーターにて塗設し、50℃にて乾燥した。
支持体A:市販の上質紙 支持体B:市販のアート紙 支持体C:100μのポリエステルフィルムにスチレン/ブ
タジエンを主成分とする0.5μの下塗層を設けたもの。
得られた感熱記録材料にGIIIモード(ハイファックス70
0)(日立製作所製)を用いて熱記録し、次にリコピー
スーパードライ100(リコー(株)製)を用いて全面露
光して、定着した。得られた記録画像のビジュアル濃度
をマクベス反射濃度計により測定した。それらの結果を
第1表に示す。一方、定着部分に対し再度熱記録を行っ
たところいずれも画像記録されずに定着されていること
が確認された。次にこれら印字画像の色相を見た結果を
第1表に示す。
第1表の結果は、本発明の感熱記録材料が高い発色濃度
で良好な赤色色相に発色すること、及び生保存性も良好
であることを実証するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナフトールASとカップリングしてブルーに
    発色するジアゾニウム塩とバルビツール酸誘導体及び/
    又はシクロヘキサン−1,3−ジオン誘導体とを含有する
    ことを特徴とする感熱記録材料。
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