JPH0688453B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH0688453B2
JPH0688453B2 JP61235765A JP23576586A JPH0688453B2 JP H0688453 B2 JPH0688453 B2 JP H0688453B2 JP 61235765 A JP61235765 A JP 61235765A JP 23576586 A JP23576586 A JP 23576586A JP H0688453 B2 JPH0688453 B2 JP H0688453B2
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diazo
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/52Compositions containing diazo compounds as photosensitive substances

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は、感熱記録材料に関し、特に筆記性を有し、又
高級感のある画質を有する、しかもロール状態で保存し
てもブロツキングの発生がなく、かつ支持体とマツト層
の接着が強固な、原稿に対して鏡像の関係にある画像を
熱記録するための感熱記録材料に関するものである。
(従来の技術) 感熱記録法は、フアクシミリやプリンターの分野で近年
急速に普及している。この感熱記録材料としては、紙、
合成紙等の支持体上に発色剤、顕色剤を塗布したもの
で、原稿に対応した電気信号に基き、サーマルヘツドに
より、加熱するプロセスにより記録する方法で広く用い
られている。
近年、多方面の用途が開かれ、苛酷な条件にさらされる
ポスターのような用途、光沢が要求されるような写真に
近い性能を欲するハードコピー等の用途では、それぞれ
記録保存性、光沢が不十分である。これ等の問題を解決
する為に種々の試みがなされている。特公昭50−15140
号には保護層として透明セロフアンを貼付することが開
示されている。特開昭53−19840号には発色層を溶解し
ない有機溶媒に可溶な樹脂を保護層として設けることが
開示されている。その他各種の保護層が開示されている
がこれらの方法では、光沢が十分でない上に記録保存性
も不満足である。それ故これ等上述の特性を兼備した記
録用シートとして、実質的に透明な支持体の片側に発色
剤と顕色剤を含有する感熱記録層を塗設し、更に、原稿
に対して鏡像の関係にある画像を熱記録することを特徴
とする感熱記録方法が特願昭60−68875によつて提案さ
れている。
上記発明によれば、透明な支持体上に塗設された感熱記
録層に熱記録された記録像を透明支持体側から視ること
を特徴とする感熱記録材料が提供される。上記発明の記
録材料は、紙せんいの影響を全く有しない平滑な面に感
熱層が塗設されるので塗膜の面が極めて平滑であり従つ
てサーマルヘツドからの熱伝達が、サーマルヘツドの加
熱に忠実に行なわれるので、通常の感熱紙に比べ、一様
濃度部の濃度ムラが少なく、特に中間濃度のある階調画
像に適している。
しかも従来いわゆる記録材料の裏側に相当する部分を表
側とみなして鑑賞するという方法により、従来感熱層内
のメルト成分の経時的晶出に伴なう粉ふき現象及び、そ
れと並行する濃度低下から解放され、高級感のある画像
を得ることができる。しかも記録画像は支持体側を表面
として視るために光沢に秀れるので高級画質の感じが倍
加される。
(発明の目的) 本発明の主な目的は、上述の裏側から鑑賞するタイプの
感熱記録材料に、所望のマツト層を設けることにより次
のことを達成することにある。
(1) 筆記性を有すること (2) 光沢、画像の濃度を低下させることなく高級感
のある画質を有すること。
(3) 巻いたままロール状態で保存しても接着故障
(ブロツキング)の発生がないこと。
(4) 支持体とマツト層との接着が良好で、消しゴム
等でこすつてもマツト層が剥れないこと。
(発明の構成) 本発明は、透明支持体、該支持体の片面に有機溶剤可溶
なエステル樹脂と該エステル樹脂に対して0.5〜20重量
%のマツト剤から成るマツト層を付与し、それと反対側
に下塗層、感熱記録層、オーバーコート層をこの順序に
有する構成から成る感熱記録材料を提供する。
(発明の効果) 本発明の感熱記録材料は、筆記性および高級感のある画
質を有し、かつブロツキング、マツト層の剥がれなく、
しかも支持体と感熱層の接着が良好で、優れた耐水性、
耐傷性を有するので、この感熱記録材料の商品価値は高
い。
(発明の詳細な記述) 本発明の感熱記録材料は、その基本構成として、一方の
表面にマツト層を有する透明支持体と、その反対側に、
下塗層、感熱層、オーバーコート層からなる構成を有す
るものである。
本発明で用いられる透明支持体とは、ポリエチレンテレ
フタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエス
テルのフイルム、三酢酸セルロースフイルム等のセルロ
ース誘導体のフイルム、ポリスチレンフイルム、ポリプ
ロピレンフイルム、ポリエチレン等のポリオレフインの
フイルム等があり、これらを単体で或は貼り合せて用い
ることができる。
透明支持体の厚みは20μ〜200μのものが用いられ、特
に50μ〜100μのものが好ましい。
これらの透明支持体に筆記性を付与するためのマツト層
中のマツト剤としてはCaCO3、MgCO3、MgOZnO、BaSO4、T
iO2、結晶性シリカ、無定形シリカ、アルミナ等の無機
微粒子或いはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリスチロール、ポリカーボネー
ト、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸樹脂、ポリ
アクリロニトリル、およびアクリロニトリルの共重合体
等の有機微粒子の単独、或いはブレンドのいずれもが使
用できる。これらの中でも筆記性、光沢、画像濃度の点
から無機微粒子では結晶性シリカ、無定形シリカが、有
機微粒子ではポリアクリロニトリルが、ブレンドでは結
晶性シリカ/ポリアクリロニトリルが優れている。その
中でも結晶性シリカ/ポリアクリロニトリルのブレンド
が最も優れている。これらのマツト剤の粒子サイズは0.
01〜5μの範囲のものが用いられ、特に好ましくは0.05
〜3μのものである。粒子サイズが0.01μよりも小さい
ものを使用すると、特に鉛筆を使用した際の筆記性が急
激に悪化し、また5μよりも大きいものを使用すると光
沢、画像濃度が低下し好ましくない。マツト剤の添加量
は樹脂に対して、0.5〜20重量%が適し、1〜5重量%
が最適である。マツト剤の添加量が0.5重量%より少な
い場合、鉛筆を使用した際の筆記性が悪化し、また20重
量%より多い場合、光沢、画像濃度が低下する。
有機溶剤可溶なエステル樹脂としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン
テレフタレートとブチレンテレフタレートの共重合体等
のポリエステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタク
リル酸エステル樹脂、或いはスチレンとアクリル酸エス
テル、スチレンとメタクリル酸エステルの共重合体等の
単純或いはブレンドのいずれもが使用できる。これらの
中でも、ロール状態に巻かれた時のブロツキング、支持
体との接着性、光沢、画像濃度の点でポリエステル樹脂
が優れている。その中でもエチレンテレフタレートとブ
チレンテレフタレートの共重合体が最も優れている。
樹脂を溶解する溶剤としては、メタノール、エタノール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、メチレンクロライド、エチレンクロライド、
テトラクロルエタン等の塩素化炭化水素類の1種或いは
2種以上の混合溶剤が用いられる。上記のマツト層組成
物中に必要に応じて硬膜剤、分散剤、帯電防止剤、エツ
チング剤、界面活性剤等の添加物を含ませても良い。マ
ツト層の塗布量(固形分)としては0.01〜5.0g/m2の範
囲にある事が好ましく、特に0.05〜1.0g/m2の範囲が好
ましい。塗布量が0.01g/m2より少ないと均一な塗布が不
可となり鉛筆による筆記性が悪化する。また5.0g/m2
り多いと画像濃度が低下する。又上記のマツト層を有す
る支持体のヘイズ(haze)、が1〜15%、特に2〜5%
の間にあることが好ましい。ヘイズが1%より小さい場
合、実質的に筆記性をもたせる事が不可能であり、15%
より大きい場合、充分な画像濃度が得られない。
本発明の感熱記録材料の透明支持体と感熱層との接着を
高めるために両層の間に下塗層を設けることができる。
下塗層の素材としては、前述のマツト層のバインダーに
用いたのと同じ、ゼラチンや合成高分子ラテツクス、ニ
トロセルロース等が用いられる。下塗層の塗布量は0.01
g/m2〜5.0g/m2の範囲にある事が好ましく、特に0.05g/m
2〜1.0g/m2の範囲が好ましい。
0.01g/m2より少ないと支持体と感熱層との接着が十分で
なく、また5.0g/m2以上にふやしても支持体と感熱層と
の接着力は飽和に達し、コスト的に不利となる。
マツト層同様、下塗組成物中に必要に応じて、硬膜剤、
分散剤、帯電防止剤、エツチング剤、界面活性剤等の添
加物を含ませても良い。
更に、前述のマツト層の塗布および下塗層の塗布を行な
う前に支持体の表面を公知の方法により活性化処理を行
なう事が望ましい、活性化処理の方法としては、酸によ
るエツチング処理、ガスバーナーによる火焔処理、或は
コロナ処理、グロー放電処理、紫外線照射処理等が用い
られるが、コストの面或は簡便さの点から、米国特許第
2,715,075号、第2,846,727号、第3,549,406、第3,590,1
07等に記載されたコロナ放電処理が最も好んで用いられ
る。
本発明に係る感熱層に用いる素材は、加熱による物質の
接触に基く発色反応を生ずる成分を含有するものであれ
ば、特に制限はないが、通常は、ロイコ発色型素材が用
いられる。
しかしながら、この感熱記録材料は記録後の過酷な取り
扱いや加熱、あるいは溶剤類の付着により予期しない所
が発色し、記録画像を汚してしまう欠点を持つている。
このような欠点のない感熱記録材料として、近年ジアゾ
発色型感熱記録材料の研究が活発に行われている。例え
ば特開昭57−123086号、画像電子学会誌、11、290(198
2)等には、ジアゾ化合物、カツプリング成分及び塩基
性成分(熱によつて塩基性となる物質を含む)を用いた
記録材料に熱記録し、そのあと光照射を行つて未反応の
ジアゾ化合物を分解して発色を停止させる方法が開示さ
れている。確かに、この方法によれば記録不要な部分の
発色を停止(以下、定着と呼ぶ)させる事が出来る。し
かしながら、この記録材料は保存中にプレカツプリング
が徐々に進み、好ましくない着色(カブリ)が発生する
ことがある。このために発色成分の内いずれか1種を不
連続粒子(固体分散)の形で存在させることにより、成
分間の接触を防ぎ、プレカツプリングを防止することが
行われているが、記録材料の保存性(以下、生保存性と
呼ぶ)がまだ充分でない上熱発色性が低下するという欠
点があつた。成分間の接触を最小にする他の対策とし
て、ジアゾ化合物とカツプリング成分とを別層として分
離することが知られている(例えば前記の、特開昭57−
123086号を参照)。この方法は生保存性を良好に改善す
ることができるものの熱発色性の低下が大きく、パルス
巾の短い高速記録には応答できないので実用的ではな
い。更に生保存性と熱発色性の両方を満足させる方法と
して、カツプリング成分及び塩基性物質のいずれかを非
極性ワツクス状物質(特開昭57−44141号、特開昭57−1
42636号)や、疎水性高分子物質(特開昭57−192944
号)でカプセル化することにより他の成分と隔離するこ
とが知られている。しかしながらこれらのカプセル化方
法は、ワツクスあるいは高分子物質をそれらの溶媒で溶
解し、それらの溶液中に発色成分を溶解するか又は分散
してカプセルを形成するものであつて芯物質の回りを殻
でおおつた通常のカプセルの概念とは異なる。そのため
に発色成分を溶解して形成した場合には、発色成分がカ
プセルの芯物質とならずにカプセル化物質と均一に混合
し、カプセルの壁界面で保存中にプレカツプリングが徐
々に進行して生保存性が充分に満足されない。又発色成
分を分散して形成した場合は、カプセルの壁が熱融解し
ないと発色反応を生じないので熱発色性が低下する。更
にカプセルを形成した後ワツクス又は高分子物質を溶解
するのに用いた溶媒を除去しなければならないという製
造上の問題があり、充分満足できるものではない。
これらの問題を解決する方法として、発色反応にかかわ
る成分のうち少なくとも1種を芯物質に含有し、この芯
物質の周囲に重合によつて壁を形成してマイクロカプセ
ル化する方法(特願昭58−65043明細書)が開発され、
この方法が最も好ましい。
本発明に用いられるジアゾ化合物は、一般式ArN2 +X
-(式中、Arは芳香族部分を表し、N2 +はジアゾニウム基
を表し、X-は酸アニオンを表わす。)で示されるジアゾ
ニウム塩であり、カツプリング成分とカツプリング反応
を起こして発色することができる化合物である。
芳香族部分としては、具体的には下記一般式のものが好
ましい。
式中、Yは水素原子、置換アミノ基、アルコキシ基、ア
ルキルアリールオキシ基、アリールチオ基、アルキルチ
オ基又は、アシルアミノ基を表し、Rは水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールア
ミノ基又は、ハロゲン原子(I,Br,Cl,F)を表す。
Yの置換アミノ基としては、モノアルキルアミノ基、ジ
アルキルアミノ基、アリールアミノ基、モルホリノ基、
ピペリジノ基、ピロリジノ基等が好ましい。
本発明では、これらのジアゾニウム塩を二種以上用いる
こともできる。
塩を形成するジアゾニウムの具体例としては、4−ジア
ゾ−1−ジメチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジ
エチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジプロピルア
ミノベンゼン、4−ジアゾ−1−メチルベンジルアミノ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−ジベンジルアミノベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−エチルヒドロキシエチルアミノベ
ンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルアミノ−3−メトキ
シベンゼン、4−ジアゾ−1−ジメチルアミノ−2−メ
チルベンゼン、4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,
5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジエト
キシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジ
ブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−アニリノベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−トルイルメルカプト−2,5−ジエ
トキシベンゼン、4−ジアゾ−1,4−メトキシベンゾイ
ルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼン、1−ジアゾ−4
−(N,N−ジオクチルカルバモイル)ベンゼン、1−ジ
アゾ−2−オクタデシルオキシベンゼン、1−ジアゾ−
4−(4−tert−オクチルフエノキシ)ベンゼン、1−
ジアゾ−4−(2,4−ジ−tert−アミルフエノキシ)ベ
ンゼン、1−ジアゾ−2−(4−tert−オクチルフエノ
キシ)ベンゼン、1−ジアゾ−5−クロロ−2−(4−
tert−オクチルフエノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−2,
5−ビス−オクタデシルオキシベンゼン、1−ジアゾ−
2,4−ビス−オクタデシルオキシベンゼン、1−ジアゾ
−4−(N−オクチルテウロイルアミノ)ベンゼン等を
挙げることができる。
酸アニオンの具体例としては、CnF2n+1COO-(nは3〜
9を表わす)、CmF21SO3 -(mは2〜8を表わす)、
(ClF2l+1SO22CH-(lは1〜18を表わす)、 及びPF6 -等が挙げられる。
ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)の具体例としては、例
えば下記の例が挙げられる。
本発明に用いられるカツプリング成分はジアゾ化合物
(ジアゾニウム塩)とカツプリングして色素を形成する
ものであり、具体例としてはレゾルシン、フロログルシ
ン、2,3ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナト
リウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプ
ロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スル
フアニルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフ
トエ酸−2′−メチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフ
トエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ
酸−N−ドデシル−オキシ−プロピルアミド、2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエ酸テトラデシルアミド、アセトア
ニリド、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニ
リド、1−フエニル−3−メチル−5−ピラゾロン、2,
4−ビス(ベンゾイルアセトアミノ)トルエン、1,3−ビ
ス(ピバロイルアセトアミノメチル)ベンゼン、1−
(2′,4′,6′−トリクロロフエニル)−3−ベンズア
ミド−5−ピラゾロン、1−(2′,4′,6′−トリクロ
ロフエニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−フ
エニル−3−フエニルアセトアミド−5−ピラゾロン等
が挙げられる。更にこれらのカツプリング成分を2種以
上併用することによつて任意の色調の画像を得ることが
できる。
本発明の感熱記録材料の記録層中には、系を塩基性にし
てカツプリング反応を促進する目的で塩基性物質を加え
ることが好ましい。
これらの塩基性物質としては、水難溶性ないしは水不溶
性の塩基性物質や、加熱によりアルカリを発生する物質
が用いられる。
塩基性物質としては、無機及び有機アンモニウム塩、有
機アミン、アミド、尿素やチオ尿素及びその誘導体、チ
タゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラジン
類、グアニジン類、インドール類、イミダゾール類、イ
ミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン類、ピペリ
ジン類、アミジン類、フオルムアジン類、ピリジン類等
の含窒素化合物が挙げられる。これらの具体例として
は、例えば酢酸アンモニウム、トリシクロヘキシルアミ
ン、トリベンジルアミン、オクタデシルベンジルアミ
ン、ステアリルアミン、アリル尿素、チオ尿素、メチル
チオ尿素、アリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、2−ベ
ンジルイミダゾール、4−フエニルイミダゾール、2−
フエニル−4−メチル−イミダゾール、2−ウンデシル
−イミダゾリン、2,4,5−トリフリル−2−イミダゾリ
ン、1,2−ジフエニル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリ
ン、2−フエニル−2−イミダゾリン、1,2,3−トリフ
エニルグアニジン、1,2−ジトリルグアニジン、1,2−ジ
シクロヘキシルグアニジン、1,2,3−トリシクロヘキシ
ルグアニジン、グアニジントリクロロ酢酸塩、N,N′−
ジベンジルピペラジン、4,4′−ジチオモルホリン、モ
ルホリウムトリクロロ酢酸塩、2、アミノ−ベンゾチア
ゾール、2−ベンゾイルヒドラジノ−ベンゾチアゾール
がある。これらの塩基性物質は、2種以上併用して用い
ることもできる。
本発明の感熱記録材料には、熱発色性を向上させる目的
でヒドロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、芳
香族アルコキシ化合物または有機スルホンアミド化合物
を加えることができる。これらの化合物は、カツプリン
グ成分あるいは塩基性物質の融点を低下させるか、ある
いはマイクロカプセル壁の熱透過性を向上させ、その結
果実用温度が高くなるものと考えられる。
ヒドロキシ化合物の具体例としては、p−t−ブチルフ
エノール、p−t−オクチルフエノール、p−α−クミ
ルフエノール、p−t−ペンチルフエノール、m−キシ
レノール、2,5−ジメチルフエノール、2,4,5−トリメチ
ルフエノール、3−メチル−4−イソプロピルフエノー
ル、p−ベンジルフエノール、o−シクロ−ヘキシルフ
エノール、p−(ジフエニルメチル)フエノール、p−
(α,α−ジフエニルエチル)フエノール、o−フエニ
ルフエノール、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒ
ドロキシ安息香酸クロロピル、p−ヒドロキシ安息香酸
ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−メトキ
シフエノール、p−ブトキシフエノール、p−ヘプチル
オキシフエノール、p−ベンジルオキシフエノール、3
−ヒドロキシフタル酸ジメチルバニリン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフエニル)ドデカン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフエニル)−2−エチル−ヘキサン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフエエル)−2−メチル−ペン
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)−ヘプタ
ンバニリン、2−t−ブチル−4−メトキシフエノー
ル、2,6−ジメトキシフエノール、2,2′−ジヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフエノン、等のフエノール化合
物、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、レゾルシ
ノールジ(2−ヒドロキシエチル)エーテル、レゾルシ
ノールモノ(2−ヒドロキシエチル)エーテル、サリチ
ルアルコール、1,4−ジ(ヒドロキシエトキシ)ベンゼ
ン、p−キシリレンジオール、1−フエニル−1,2−エ
タンジオール、ジフエニルメタノール、1,1−ジフエニ
ルエタノール、2−メチル−2−フエニル−1,3−プロ
パンジオール、2,6−ジヒドロキシメチル−p−クレゾ
ールベンジルエーテル、2,6−ヒドロキシメチル−p−
クレゾールベンジルエーテル、3−(o−メトキシフエ
ノキシ)−1,2−プロパンジオール、等のアルコール化
合物が挙げられる。カルバミン酸エステル化合物の具体
例としては、N−フエニルカルバミン酸エチルエステ
ル、N−フエニルカルバミン酸ベンジルエステル、N−
フエニルカルバミン酸フエネチルエステル、カルバミン
酸ベンジルエステル、カルバミン酸ブチルエステル、カ
ルバミン酸イソプロピルエステル、等が挙げられる。芳
香族アルコキシ化合物の具体例としては、2−メトキシ
安息香酸、3,5−ジメトキシフエニル酢酸、2−メトキ
シナフタレン、1,3,5−トリメトキシベンゼン、p−ジ
メトキシベンゼン、p−ベンジルオキシメトキシベンゼ
ン等が挙げられる。
有機スルホンアミドの具体例としては、p−トルエンス
ルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、ベンゼン
スルホンアミド、p−トルエンスルホンアニリド、N−
(p−メトキシフエニル)−p−トルエンスルホンアミ
ド、N−(o−メトキシフエニル)−p−トルエンスル
ホンアミド、N−(p−クロロフエニル)−p−トルエ
ンスルホンアミド、N−(o−クロロフエニル)−p−
トルエンスルホンアミド、N−(p−トリル)−p−ト
ルエンスルホンアミド、N−(o−トリル)−p−トル
エンスルホンアミド、N−(o−ヒドロキシフエニル)
−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジル−p−ト
ルエンスルホンアミド、N−(2−フエネチル)−p−
トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシエチ
ル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(3−メトキ
シプロピル)−p−トルエンスルホンアミド、メタンス
ルホンアニリド、N−(p−トリル)スルホンアミド、
N−(o−トリル)スルホンアミド、N−(p−メトキ
シフエニル)スルホンアミド、N−(o−メトキシ)ス
ルホンアミド、N−(p−クロロフエニル)スルホンア
ミド、N−(o−クロロフエニル)スルホンアミド、N
−(2,4−キシリル)スルホンアミド、N−(p−エト
キシフエニル)スルホンアミド、N−ベンジルメタンス
ルホンアミド、N−(2−フエノキシエチル)メタンス
ルホンアミド、1,3−ビス(メタンスルニルアミノ)ベ
ンゼン、1,3−ビス(p−トルエンスルホニルアミノ)
プロパン等が挙げられるがこれらに限定されることはな
い。
これらの化合物は、マイクロカプセルの芯物質と共にマ
イクロカプセルを作るか、あるいは感熱記録材料の塗布
液に添加してマイクロカプセルの外に存在させて用いる
ことができるが、マイクロカプセルと水分散させたこれ
らの化合物を併用することが好ましい。いずれの場合も
使用量は、カツプリング成分1重量部に対して0.01〜10
重量部、好ましくは0.1〜5重量部であるが、所望の発
色濃度に調節するために、適宜選べばよい。
本発明で好ましく使用するマイクロカプセルは、芯物質
に含有する反応性物質を、必要に応じ、水に不溶性の有
機溶媒によつて溶解又は分散し、乳化した後その回りに
マイクロカプセル壁を重合によつて形成することにより
得られる。有機溶媒としては180℃以上の沸点のものが
好ましい。具体的には、リン酸エステル、フタル酸エス
テル、その他のカルボン酸エステル、脂肪酸アミド、ア
ルキル化ビフエニル、アルキル化フエノール、塩素化パ
ラフイン、アルキル化ナフタレン、ジアリールエタン等
が用いられる。具体例としてはリン酸トリクレジル、リ
ン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフエニル、リン酸
トリシクロヘキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオ
クチル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ジシクロヘキシ
ル、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、
アジピン酸ジオクチル、トリメリツト酸トリオクチル、
クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オクチル、マ
レイン酸ジブチル、イソプロピルビフエニル、イソアミ
ルビフエニル、塩素化パラフイン、ジイソプロピルナフ
タレン、1,1′−ジトリルエタン、2,4−ジ−tert−アミ
ノフエノール、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ter
t−オクチルアニリン、N,N′−ジフエニルホルムアミジ
ン、N,N′,N′−トリフエニルベンズアミジン、N,N′−
ジフエニルベンズアミジン等が挙げられる。
これらのうち、フタル酸ブチル、リン酸トリクレジル、
フタル酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のエステル系
の溶媒が特に好ましい。
本発明における好ましいマイクロカプセルは、反応性物
質を含有した芯物質を乳化した後、その油滴の周囲に高
分子物質の壁を形成して作られる。この場合高分子物質
を形成するリアクタントは油滴の内部及び/又は油滴の
外部に添加される。高分子物質の具体例としては、ポリ
ウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合
体、スチレン−アクリレート共重合体、ゼラチン、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられ
る。
高分子物質は2種以上併用することもできる。好ましい
高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、
ポリエステル、ポリカーボネートであり、特に好ましく
はポリウレタン及びポリウレアである。
本発明における好ましいマイクロカプセル癖の作り方と
しては、特に油滴内部からのリアクタントの重合による
マイクロカプセル化法を使用する場合その効果が大き
い。即ち、短時間内に、均一な粒径をもち、生保存性に
優れた記録材料を製造するに好ましいカプセルを得るこ
とができる。
この手法及び、化合物の具体例については米国特許第3,
726,804号、同3,796,669号の明細書に記載されている。
例えばポリウレタンをカプセル壁材として用いる場合に
は多価イソシアネート及び、必要に応じてそれと反応し
カプセル壁を形成する第2の物質(例えばポリオール)
を、カプセル化すべき油性液体中に混合し水中に乳化分
散して温度を上昇することにより、油滴界面で高分子形
成反応を起こさせ、マイクロカプセル壁を形成する。こ
のとき、油性液体中に低沸点で溶解力の強い補助溶剤
(例えば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メチ
レンクロライド等)を用いることができる。
この場合に、用いるポリイソシアネート、及びそれと反
応する相手のポリオール、ポイアミンについては米国特
許第3,281,383号、同第3,773,695号、同第3,793,268
号、特公昭48−40347号、同49−24159号、特開昭48−80
191号、同48−84086号に開示されており、それらを使用
することもできる。
又、ウレタン化反応を促進するために錫塩等を併用する
こともできる。
特に、第1の壁膜形成物質として多価イソシアネートを
第2の壁膜形成物質として水又はポリオールを用いると
生保存性が良く好ましい。又、両者を組合わせる事によ
つて、反応性物質の熱透過性を任意に変える事もでき
る。
第1の壁膜形成物質である多価イソシアネートとして
は、例えば、m−フエニレンジイソシアネート、p−フ
エニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン
−1,4−ジイソシアネート、ジフエニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフエ
ニル−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフエニル
メタン−4,4′−ジイソシアネート、キシレン−1,4−ジ
イソシアネート、4,4′−ジフエニルプロパンジイソシ
アネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシア
ネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘ
キシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン
−1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート、4,
4′,4″−トリフエニルメタントリイソシアネート、ト
ルエン−2,4,6−トリイソシアネートの如きトリイソシ
アネート、4,4′−ジメチルジフエニルメタン−2,2′,
5,5′−テトライソシアネートの如きテトライソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロー
ルプロパンの付加物、2,4−トリレンジイソシアネート
とトリメチロールプロパンの付加物、キシリレンジイソ
シアネートとトリメチロールプロパンの付加物、トリレ
ンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物の如
きイソシアネートプレポリマー等がある。第2の壁膜形
成物質であるポリオールとしては、脂肪族、芳香族の多
価アルコール、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポ
リアルキレンエーテルの如きものがある。好ましいポリ
オールとしては、2個の水酸基の間に下記(I)、(I
I)、(III)又は(IV)の基を分子構造中に有する、分
子量が5000以下のポリヒドロキシ化合物が挙げられる。
(I)炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基 ここで、(II)、(III)、(IV)のArは置換あるい
は、無置換の芳香族部分を表わし、(I)の脂肪族炭化
水素基とは、−CnH2n−を基本骨格とし、水酸基が他の
元素と置換されていてもよい。
その具体例を挙げると、(I)の例としては、エチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、
プロピレングリコール、2,3−ジヒドロキシブタン、1,2
−ジヒドロキシブタン、1,3−ジヒドロキシブタン、2,2
−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ペンタンジ
オール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、
1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、フエニルエチレング
リコール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ヘキサン
トリオール、ペンタエリスリトール、グリセリン等が挙
げられる。
(II)の例としては、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、レゾルシノールジヒドロキシエチルエー
テル等の芳香族多価アルコールとアルキレンオキサイド
との縮合生成物が挙げられる。
(III)の例としては、p−キシレングリコール、m−
キシリレングリコール、α,α′−ジヒドロキシ−p−
ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。
(IV)の例としては、4,4′−ジヒドロキシ−ジフエニ
ルメタン、2−(p,p′−ジヒドロキシジフエニルメチ
ル)ベンジルアルコール、ビスフエノールAとエチレン
オキサイドの付加物、ビスフエノールAとプロピレンオ
キサイドの付加物等が挙げられる。ポリオールはイソシ
アネート基1モルに対して、水酸基の割合が0.02〜2モ
ルで使用するのが好ましい。又、ポリウレアをカプセル
壁材として用いる場合には、ポリオールを用いずに前述
の操作を行なえばよい。
マイクロカプセルを作る時に、水溶性高分子を用いるこ
とができるが、水溶性高分子は水溶性のアニオン性高分
子、ノニオン性高分子、両性高分子のいずれでも良い。
アニオン性高分子としては、天然のものでも合成のもの
でも用いることができ、例えば−COO-、−SO3 -基等を有
するものが挙げられる。具体的なアニオン性の天然高分
子としてはアラビヤゴム、アルギン酸等があり、半合成
品としてはカルボキシメチルセルローズ、フタル化ゼラ
チン、硫酸化デンプン、硫酸化セルロース、リグニンス
ルホン酸等がある。
又合成品としては無水マレイン酸系(加水分解したもの
を含む)共重合体、アクリル酸系(メタクリル酸系も含
む)重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール、カル
ボキシ変性ポリビニルアルコール等がある。
ノニオン性高分子としては、ポリビニルアルコール、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等があ
る。
両性の化合物としてはゼラチン等がある。
これらの水溶性高分子は0.01〜10重量%の水溶液として
用いられる。マイクロカプセルの粒径は20μ以下に調整
される。一般に粒径が20μを越えると印字画質が劣りや
すい。
特に、サーマルヘツドによる加熱を塗布層側から行う場
合には圧力カブリを避けるために8μ以下が好ましい。
本発明の感熱材料に用いられるジアゾ化合物及びカツプ
リング成分は、その内の少なくとも1種をマイクロカプ
セルの芯物質として用いることが好ましい。2種をマイ
クロカプセルの芯物質に含有させる場合は、同一のマイ
クロカプセルでも、別々のマイクロカプセルでも良い。
マイクロカプセルの芯物質に含有されない他の成分は、
マイクロカプセルの外の感熱層に用いられる。
本発明の塩基性物質はジアゾ化合物とカツプリング成分
を同時に含むマイクロカプセルの芯に含有させることは
できない。
マイクロカプセルを作るとき、マイクロカプセル化すべ
き成分を0.2重量%以上含有した乳化液から作ることが
できる。
本発明に用いられるジアゾ化合物、カツプリング成分、
塩基性物質は、マイクロカプセルの内部に含有されて
も、あるいはマイクロカプセルの外部に含有されても良
いが、ジアゾ化合物がマイクロカプセルの内部に、カツ
プリング成分、塩基性物質がマイクロカプセルの外部に
含有されているのが好ましい。
ジアゾ化合物1重量部に対してカツプリング成分は0.1
〜30重量部、塩基性物質は、0.1〜30重量部の割合で使
用することが好ましい。又ジアゾ化合物0.05〜5.0g/m2
塗布することが好ましい。
本発明に用いるジアゾ化合物、カツプリング成分、熱発
色性向上剤及び塩基性物質は、マイクロカプセル化され
ないときは、サンドミル等により水溶性高分子と共に固
体分散して用いるのが良い。好ましい水溶性高分子とし
てはマイクロカプセルを作るときに用いられる水溶性高
分子が挙げられる。この場合、水溶性高分子の濃度は2
〜30重量%であり、この水溶性高分子溶液に対してジア
ゾ化合物、カツプリング成分、塩基性物質は、それぞれ
5〜40重量%になるように投入される。
分散された粒子サイズは10μ以下が好ましい。
本発明の感熱記録材料には熱ヘツドに対するステイツキ
ングの防止や筆記性を改良する目的で、シリカ、硫酸バ
リウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
炭酸カルシウム等の顔料や、スチレンビーズ、尿素−メ
ラミン樹脂等の微粉末を使用することができる。
又同様に、ステイツキング防止のために金属石けん類も
使用することができる。これらの使用量は0.2〜7g/m2
ある。
更に本発明の感熱記録材料には、熱記録濃度を上げるた
めに熱融解性物質を用いることができる。熱融解性物質
は、常温では固体であつてサーマルヘツドによる加熱で
融解する融点50〜150℃の物質であり、ジアゾ化合物、
カツプリング成分あるいは塩基性物質を溶かす物質であ
る。熱融解性物質は0.1〜10μの粒子状に分散して、固
形分0.2〜7g/m2の量で使用される。熱融解性物質の具体
例としては、脂肪酸アミド、N置換脂肪酸アミド、ケト
ン化合物、尿素化合物、エステル等が挙げられる。
本発明の感熱記録材料には適当なバインダーを用いて塗
工することができる。
バインダーとしてはポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、アラビヤゴム、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、カゼイン、スチレン−ブタジエンラテツク
ス、アクリロニトリル−ブタジエンラテツクス、ポリ酢
酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、の各種エマルジヨンを用いることができ
る。使用量は固形分0.5〜20g/m2、好ましくは0.5〜5g/m
2である。
本発明では以上の素材の他に酸安定剤としてクエン酸、
酒石酸、シユウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等を添
加することができる。
更に必要に応じてワツクス界面活性剤、帯電防止剤、消
泡剤、抑泡剤、蛍光増白剤、分散剤、硬膜剤、着色剤等
の添加物を含ませても良い。
また上記の感熱層の塗布量は3g/m2〜20g/m2、特に5g/m2
〜15g/m2の間にある事が好ましい。3g/m2以下では十分
な感度が得られないし、20g/m2以上塗布しても品質の向
上は見られず、コスト的に不利になるだけである。
本発明の感熱記録材料の感熱層の上にオーバーコート層
を設けることにより、耐水性、耐傷性を付与することが
できる。用いられる素材としてはポリビニルアルコー
ル、シリカ変性ポリビニルアルコール、ゼラチン、スチ
レン−無水マレイン酸の共重合体、澱粉等が単独で或は
混合してバインダーとして用いられ、更に、それらのバ
インダーを硬化させるために、前述の下塗層に用いたの
と同じ硬化剤を用いること、或は、ホウ砂やホウ酸、コ
ロイダルシリカ等を用いる事が望ましい。
更にまたオーバーコート層にカオリン、炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグ
ネシウム、クレー等の白色顔料を含有させることによ
り、白地をより白く見せたり、印字時にヘツドとの接着
を防止する事もできる。
又、蛍光染料、着色染料を少量添加し、より白く見せる
こともできる。又、背景部の色相が白でなく、所望の色
相になるように好適な染料を添加して一様に染色するこ
ともできる。又必要に応じてワツクス界面活性剤、帯電
防止剤、消泡剤、抑泡剤、分散剤等の添加物を含ませて
も良い。
オーバーコート層の塗布量は0.3g/m2から5g/m2の範囲に
ある事が好ましく、特に、0.5g/m2から4g/m2の範囲にあ
る事が好ましい。
塗布量が0.3g/m2より少ないと、耐水性や耐傷性を十分
持たせる事ができず、また、4g/m2より多いと、印字時
に余分なエネルギーが必要である。
更に、本発明に係る塗布液は一般によく知られた塗布方
法、例えばデイツプコート法、エアーナイフコート法、
カーテンコート法、ローラーコート法、ドクターコート
法、ワイヤーバーコート法、スライドコート法、グラビ
アコート法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記
載のホツパーを使用するエクストル−ジヨンコート法等
により塗布することが出来る。必要に応じて、米国特許
第2,761,791号、同3,508,947号、同2,941,898号、及び
同3,526,528号明細書、原崎勇次著「コーテイング工
学」253頁(1973年朝倉書店発行)などに記載された方
法により2層以上に分けて、同時に塗布することも可能
であり、塗布量、塗布速度等に応じて適切な方法を選ぶ
ことができる。
発明の実施例 以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、これらの例
に限定されるものではない。
なお添加量を示す「部」は「重量部」を表わす。
<マツト層塗液の作成> 予め、結晶性シリカを粒径0.1μに、ポリアクリロニト
リルを粒径1.0μに分散した次の組成の塗液を作成し
た。
次に比較例として次の組成の塗液を作成した。
<下塗り塗液の作成> 上記組成から成る下塗り塗液を作成した。
<感熱層塗液の作成> 発色剤として2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン10重量部を5%ポリビニルアルコール
(ケン化度98%、重合度500)50重量部とともにボール
ミルで一昼夜分散し、発色剤分散液(A)を得た。
顕色剤として2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プ
ロパン20重量部を使用し、第1表に示す本発明の化合物
(I)5重量部、化合物(II)又は(III)10重量部を
5%ポリビニルアルコール200重量部とともにボールミ
ルで一昼夜分散し、分散液(B)を得た。
炭酸カルシウム(白石工業製、ブリリアント−15)40重
量部、1%ヘキサメタリン酸ナトリウム40重量部を混合
し、ホモジナイザーで分散し、分散液(C)を得た。
分散液(A)、(B)及び(C)を混合した後、20%ス
テアリン酸亜鉛分散物及び20%パラフインワツクス分散
物を各々10部加え、よく撹拌し感熱塗液−1とした。
(a)カプセル液の作成 50部の化合物A−1にメチレンクロライド150g、トリク
レジルホスフエート50部、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート150部、m−キシリレンジイソシアナー
トのトリメチロールプロパン3:1付加物の75%酢酸エチ
ル溶液(タケネートDIION:武田薬品工業(株)製商品
名)200部を均一に混合して油相液とした。
一方、7%のポリビニルアルコール(PVA217E:ケン化度
88〜89%、重合度1700:クラレ(株)製商品名)を600部
を用意し水溶性高分子水溶液とした。
温浴の付いた5ステンレス製ポツトにデイゾルバーを
取り付け、保護コロイド水溶液を添加し、次いでデイゾ
ルバーを撹拌しながら油相溶液を添加し、顕微鏡観察で
平均粒径が1.5μになるまで乳化分散を行つた。分散終
了後撹拌をゆるめ、温浴には42℃の温水を通じ内温40℃
でカプセル化反応を3時間行つた。得られた液に、イオ
ン交換樹脂MB−3(オルガノ(株)社製商品)25ccを添
加し撹拌後ロカしてカプセル液を得た。
化合物A−1:ジアゾニウム塩 (b)分散液−Aの作成 下記混合物をデイゾルバーにて予分散し、その後ダイノ
ミル(WILLY.A.BACHOFENAG製)にて分散して平均粒径2
μの分散液−Aを作成した。
(c)分散液−Bの作成 分散液−Aと同様の方法で平均粒径3μの分散液−Bを
作成した。
上記のカプセル液と分散液−A、−Bを次の組成で混合
して感熱層塗液−2を作成した。
<オーバーコート層塗液の作成> 上記組成から成るオーバーコート層塗液を作成した。
以上の塗液組成物を用いて75μの2軸延伸されたポリエ
チレンテレフタレートのフイルムを紫外線照射処理した
後塗布し、第1表に示すようなサンプルを作成し、評価
した。
第1表から本発明の感熱記録材料の性能が優れているこ
とがわかる。
<評価方法> (1)筆記性 感熱記録層と反対側の面を鉛筆HBで加筆した時に字が書
けるものを○、かけないものを×で評価。
(2)光沢、画像の濃度 富士フイルム(株)製サーマルイメージヤ−FTI−100で
超音波画像を印字した後、記録面とは反対側の面から鑑
賞した場合の官能テスト。光沢が高いものを○、逆に低
いものを×。画像の濃度についてはマクベス濃度計で上
記と同じ方向から測定。
(3)ブロツキング ロール状態で巻いたまま温度40℃、湿度90%の条件下で
24時間保存した後、接着故障を起してないものを○、起
しているものを×で評価。
(4)支持体とマツト層との接着 感熱記録層と反対側の面を消しゴムでこすつても膜はが
れを起さないものを○、起すものを×で評価。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な支持体の片側に、有機溶剤可溶なエ
    ステル樹脂と該エステル樹脂に対して0.5〜20重量%の
    マツト剤を含むマツト層を有し、該マツト層と支持体の
    反対側の下塗層、感熱記録層およびオーバーコート層を
    この順序に有する事を特徴とする感熱記録材料。
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