JPH0673633B2 - 銅―鉄―アルミニウム触媒の製造方法 - Google Patents

銅―鉄―アルミニウム触媒の製造方法

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JPH0673633B2
JPH0673633B2 JP1072369A JP7236989A JPH0673633B2 JP H0673633 B2 JPH0673633 B2 JP H0673633B2 JP 1072369 A JP1072369 A JP 1072369A JP 7236989 A JP7236989 A JP 7236989A JP H0673633 B2 JPH0673633 B2 JP H0673633B2
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aluminum
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高級脂肪酸エステルを触媒の存在下、水素で還
元を行い、対応するアルコールを製造する際に用いられ
る、高活性を示す銅−鉄−アルミニウム触媒の製造方法
に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
高級アルコールは高級脂肪酸メチルエステルを高温下、
高圧水素で還元することによって製造されている。
従来より、この反応に用いられる触媒は銅−クロム酸化
物系触媒であり、通常銅−クロマイト触媒と呼ばれてい
る。その製法はインダストリアル・アンド・エンジニア
リング・ケミストリー第26巻、第878頁(1936年)に記
載されているものから現在まで大きく進歩はしていな
い。
この触媒は製造に際し、多量の6価クロムイオンが排出
されるという重大な欠点を有する。環境汚染防止のた
め、これらの重金属は適当な方法で捕捉されるが、ここ
で生ずる重金属スラッジの最終的な処理法はまだ確立さ
れていない。
この問題を解決するために種々の方法で製造された銅−
鉄−アルミニウム触媒が提案されている(特開昭53-923
95号公報、特開昭55-8820号公報、特公昭58-50775号公
報)。
しかしながら、これらの触媒は活性、選択性、耐久性に
おいて従来の銅−クロマイト触媒に勝るものではあるも
のの、触媒製造反応の後、反応生成物から濾別する際の
濾過速度が遅く、大規模な濾過設備を必要とする欠点が
あったり(特開昭53-92395号公報、特開昭55-8820号公
報)、反応後、反応物を高圧より常圧に高圧バルブを通
して抜き出す時に触媒が著しく微粒化するため濾過が困
難となり、さらにアルカリ剤として尿素を使用するた
め、これに起因する尿素廃水、NH3廃水処理負荷等の製
造工程上に問題があった(特公昭58-50775号公報)。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、銅−クロマイト触媒の欠点を解消し、上
記触媒の微粒化の問題及び触媒製造プロセス合理化につ
いて鋭意検討した結果、沈澱剤として尿素の代わりにア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物或いは炭酸
塩等のアルカリを使用することにより、触媒の微粒化が
なく、活性、選択性、耐久性及び濾過性が大幅に向上
し、かつ触媒製造工程が大幅に簡略化された銅−鉄−ア
ルミニウム触媒の製造方法を見出し本発明を完成するに
至った。
すなわち本発明は、水溶性銅塩、水溶性鉄塩及び水溶性
アルミニウム塩の水溶液からアルカリにより銅、鉄及び
アルミニウムの水酸化物の沈澱物を生成させ、該沈澱物
を水洗・乾燥した後、焼成して銅−鉄−アルミニウム
(原子比Cu:Fe:Al=1:0.4〜2.5:0.1〜3.0)触媒を製造
するにあたって、 (1)アルミニウム塩だけをアルカリで単独に沈澱させ
た後、銅塩及び鉄塩を加え、さらに沈澱させる (2)銅塩及び鉄塩をアルカリで沈澱させた後、アルミ
ニウム塩を加え沈澱させる (3)アルミニウム塩だけをアルカリで単独に沈澱さ
せ、次に銅塩及び鉄塩を加え沈澱させ、さらにアルミニ
ウム塩を加え沈澱させる のいずれかの方法をとることを特徴とする高級脂肪酸エ
ステルの水素化によるアルコール製造用銅−鉄−アルミ
ニウム触媒の製造方法を提供するものである。
本発明に係わる銅−鉄−アルミニウム触媒は、その組成
が原子比でCu:Fe:Al=1:0.4〜2.5:0.1〜3.0の範囲にあ
ることが重要である。これらの範囲外にあると得られる
触媒の活性が銅−クロマイト触媒より小さくなると同時
に水素化反応に使用した場合に副生成物が多くなる。
上記(1)〜(3)に示される調製法を例示すれば、下
記の通りである。
(1)の方法では先ず、アルミニウムのイオン当量数の
モル数に相当する量の水酸化ナトリウムを水に溶解さ
せ、この水溶液を60℃以上に加熱し、これにアルミニウ
ム塩を原子比でCuに対し、0.1〜3.0になるように水に溶
解させて作った水溶液を加えてアルミニウムを沈澱させ
る。次いで第二銅塩及び第一鉄塩をCu/Fe原子比が0.4〜
2.5となるように水に溶解させた水溶液を加える。この
時、さらに選択性及び濾過性を改良するために亜鉛塩、
マンガン塩、または亜鉛塩とマンガン塩をCu/Zn/Mn原子
比が1/0.01〜1/0.01〜0.5となるように上記第二銅塩及
び第一鉄塩に加えることもできる。
その後、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化
物を加えてpHを7.0以上に高めた後、30分〜8時間反応
を行い、生じた沈澱を分離、水洗、乾燥し、乾燥物を80
0℃以下に焼成する。
本発明に用いられる第二銅塩には種々のもの、例えば硫
酸第二銅、塩化第二銅、硝酸第二銅等が挙げられるが、
これらのうち、経済的な面から硫酸第二銅が最適であ
る。
本発明に用いられる第一鉄塩としては、種々のもの、例
えば硫酸第一鉄、塩化第一鉄、硝酸第一鉄等が挙げられ
るが、同様に経済的な面から、硫酸第一鉄が最適であ
る。これらの第一鉄塩は、第二鉄塩を含まないものでな
ければならない。第二鉄塩を含む場合、濾過性が極端に
悪くなる。従って、工業用の第一鉄塩が第二鉄塩を含む
場合は予め適当な方法でこれを還元するか、反応を行う
際に還元剤を添加する必要がある。
アルミニウム塩としては硫酸アルミニウム、硝酸アルミ
ニウム、塩化アルミニウム、各種みうょばんが挙げられ
るが、これらのうちでは硫酸アルミニウムが最適であ
る。
亜鉛塩及びマンガン塩も硫酸塩、硝酸煙、塩酸塩が使用
でき、特に硫酸塩が好適である。
アルミニウムの沈澱を生成させるのに使用されるアルカ
リとしてはアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化
物が適当であり経済的な面及び水に対する溶解度の点か
ら水酸化ナトリウムが最適である。その濃度は任意に選
べるが、触媒の収量の問題からあまり低濃度は経済的に
好ましくなく、30〜48重量%が適当である。
このアルカリ水溶液への硫酸アルミニウムの如きアルカ
リ塩水溶液の滴下は、例えば水酸化ナトリウム水溶液を
よく攪拌しつつ30〜120分程度で終了するようにする。
滴下速度が速すぎると沈澱した触媒の濾過性が悪くな
り、遅すぎるとサイクルタイムの上で不経済である。
滴下温度も任意でよいが、常圧下で滴下する場合は100
〜103℃が適当である。
硫酸アルミニウム水溶液の濃度は適宜、例えば30%とす
る。
上記滴下が終了すれば、次に硫酸第二銅の如き水溶性銅
塩と硫酸第一鉄の如き水溶性鉄塩の混合水溶液を滴下す
る。この時の滴下温度は硫酸アルミニウム水溶液の滴下
温度と同じとする。
混合水溶液の温度は適宜、例えば30〜50重量%とする。
滴下時間は適宜、例えば5〜30分とする。
滴下が終了すれば、反応温度を60℃以上、好ましくは80
℃以上に保ちながらアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物または炭酸塩水溶液等のアルカリ水溶液を
滴下する。アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸
化物の場合は沈澱触媒の濾過速度を損なわないようにゆ
っくりと滴下することが望ましい。アルカリ金属または
アルカリ土類金属の炭酸塩としては炭酸ナトリウムが最
適である。これらの濃度は適宜、例えば22%とする。こ
の滴下は反応液をよく攪拌しながら30分〜4時間、好ま
しくは1〜2時間程度で終了するようにする。滴下終了
時のpHは5〜9.5、好ましくは8〜9である。
滴下終了後の反応時間は30分〜8時間、好ましくは1〜
3時間である。この反応中液のpHは7〜13.5、好ましく
は9〜12.0である。この範囲のpHを保つため、必要なら
ば例えば5〜30重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液の
如きアルカリ水溶液でpHを調整する。
以上本発明の方法中(1)の方法について詳述したが、
(2)及び(3)の方法についても簡単に説明する。
(2)の方法では先ず、第二銅塩及び第一鉄塩をCu/Fe
原子比が0.4〜2.5になるように仕込み、水溶液とする。
触媒の選択性及び濾過性をさらに改良するために亜鉛
塩、マンガン塩、または亜鉛塩とマンガン塩をCu/Zn/Mg
原子比が1/0.01〜1/0.01〜1となるように上記第二銅塩
及び第一鉄塩に加えることもできる。
この溶液を60℃以上、好ましくは80℃以上に加熱し、こ
れにアルカリとしてアルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属の水酸化物、または炭酸塩水溶液を滴下する。アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物を用いる場
合、沈澱触媒の濾過速度を損なわないようにゆっくりと
滴下することが望ましい。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩としては
炭酸ナトリウムが最適である。これらの濃度は適宜、例
えば22%とする。この滴下は反応液をよく攪拌しながら
30分〜4時間、好ましくは1〜2時間程度で終了するよ
うにする。滴下終了時のpHは5〜9.5、好ましくは8〜
9である。
次いでアルミニウムのイオンの当量数のモル数に相当す
るアルカリ、例えば水酸化ナトリウムを水に溶解させた
アルカリ水溶液を滴下し、さらにアルミニウム塩を原子
比で銅に対し0.1〜3.0になるように水に溶解させた水溶
液を滴下する。
滴下終了後の反応時間は30分〜8時間、好ましくは1〜
3時間である。この反応中液のpHは7〜13.5、好ましく
は9〜12.0である。この範囲のpHを保つため、必要なら
ば例えば5〜30重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液の
如きアルカリでpHを調整する。沈澱の濾別以降は(1)
の方法と同様の操作を行う。
(3)の方法ではアルカリ水溶液滴下までは(1)の方
法と同様の操作を行い、さらに以下の反応を続行させ
る。
例えば炭酸ナトリウム水溶液の如きアルカリの滴下後、
アルミニウムのイオンの当量数のモル数に相当するアル
カリ、例えば水酸化ナトリウムを水に溶解させたアルカ
リ水溶液を滴下し、さらにアルミニウム塩を原子比で銅
に対し0.1〜2.0になるように水に溶解させた水溶液を滴
下する。
滴下終了後の反応時間は30分〜8時間、好ましくは1〜
3時間である。この反応中液のpHは7〜13.5、好ましく
は9〜12.0である。この範囲のpHを保つため、必要なら
ば例えば5〜30重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液の
如きアルカリ水溶液でpHを調整する。沈澱の濾別以降は
(1)と同様の操作を行う。
上記した如き(1)〜(3)の何れかの方法による沈澱
物生成反応が終了すれば、沈澱を母液から分離する。こ
の分離には公知の任意の方法が適用できるが、通常の濾
過法を適用することは極めて容易である。
濾別して得られた沈澱はこれを数回水洗し、副生した硫
酸ナトリウムを除去する。この水洗も極めて容易であ
る。
水洗終了後、沈澱を常法により乾燥し、焼成する。焼成
温度は通常100℃以上800℃以下の範囲であり、好ましく
は500℃以上750℃以下である。焼成時間は特に制限され
ないが、経済的には10時間以下が良い。焼成を終了した
ものは粉砕することなく直ちにこれを触媒として使用す
ることができる。
本発明の触媒は上記金属の組合せにより優れた活性、選
択性等の性能を有するものであるが、本発明の効果を損
なわない範囲で他の微量の金属を添加することも可能で
あり、何ら排除するものではない。
上記触媒を用いての高級脂肪酸エステルの水素による還
元は、温度130℃〜350℃、好ましくは180〜300℃、水素
圧10〜300kg/cm2、好ましくは100〜250kg/cm2で行われ
る。触媒の使用量は出発物質である高級脂肪酸エステル
に対し、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の範
囲である。
本発明の触媒を用いて水素化される高級脂肪酸エステル
としては、脂肪酸の炭素数が6以上でかつエステル基を
1個以上有するものが挙げられる。高級脂肪酸エステル
としては直鎖脂肪酸エステル、分岐鎖脂肪酸エステルあ
るいは不飽和脂肪酸エステルのいずれを用いてもよく、
またこれらの混合物を用いてもよい。高級脂肪酸エステ
ルを構成するところのアルコール鎖は炭素数が1〜4の
低級アルコールが好ましく、特にメチルアルコールが好
ましい。
高級脂肪酸エステルの具体例としては、ヤシ油脂肪酸メ
チル、パーム油脂肪酸メチル、パーム核油脂肪酸メチ
ル、パーム油脂肪酸メチル、パーム核油脂肪酸メチル、
ナタネ油脂肪酸メチル、牛脂脂肪酸メチル、魚油脂肪酸
メチル、オレンジラフィー脂肪酸メチル等が挙げられ
る。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 水200mlにAl2(SO4)3・16H2O及びNaOHをそれぞれ55g及び
35g溶解させた。
この溶液を逆流冷却器を有する反応器に入れ、系内を窒
素置換し、溶液の温度を100℃上昇させた。温度を100℃
に保ちながら、Al2(SO4)3・16H2O32.5gを水75.8mlに溶
解させた溶液を約2時間かけて滴下する。次いで温度を
100℃に保ちながら、CuSO4・5H2O、Fe2SO4・7H2O、ZnSO
4・7H2O及びMnSO4・5H2Oのそれぞれ60g、66.8g、11.25g
及び6.64gを水150mlに溶液させた溶液を約30分で滴下す
る。この時のCu/Fe/Al/Zn/Mnの原子比は1/1/1.19/0.15/
0.10である。
さらに温度を100℃に保ちながらNa2CO362.07gを水200ml
に溶解させた溶液を約2時間かけて滴下する。反応にお
いて最初青緑色の沈澱が徐々に褐色に変色し、約30分後
に黒変する。
滴下終了後、反応液のpHを確認し、pHが10.5になるよう
に少量のNaOHを滴下し、100℃で2時間pHを10.5に保ち
ながら熟成を行った。
熟成終了後、反応物を吸引濾過した。濾過は極めて容易
であり、濾液は無色であった。沈澱を毎回450mlの水で
5回洗った後、常法により乾燥した。乾燥終了物を粉砕
することなくそのまま700℃で1時間空気中で焼成し、
所望の触媒1を得た。
実施例2〜6 Cu/Fe/Al/Zn/Mnの原子比を表−1に示す比率に種々変え
た以外は実施例1と同様にして触媒2〜6を得た。
実施例7 水400mlにCuSO4・5H2O、Fe2SO4・7H2O、ZnSO4・7H2O及
びMnSO4・5H2Oのそれぞれ60g、66.8g、11.25g及び6.64g
溶解させた。
この溶液を逆流冷却器を有する反応器に入れ、系内を窒
素置換し、溶液の温度を100℃に上昇させた。温度を100
℃に保ちながら、NaCO362.07gを水200mlに溶解させた溶
液を約2時間かけて滴下する。反応において、最初青緑
色透明であった液は次第に黄緑色の沈澱を生じ、沈澱は
褐色となり約30分後に黒変する。
滴下終了後、さらに40重量%NaOH水溶液87.5gに、30重
量%Al2(SO4)水溶液202gを加えて溶解させた溶液を10分
で加える。
溶液の温度が100℃になるのを確認してから、30重量%A
l2(SO4)3水溶液100gを約2時間かけて滴下する。この時
のCu/Fe/Al/Zn/Mnの原子比は1/1/2/0.15/0.1である。
滴下終了後、10重量%NaOH水溶液で反応液のpHを10.5に
調節した後、pHを10.5に保ちながら2時間熟成する。熟
成終了後以降は、実施例1と同様の操作を行い触媒7を
得る。
実施例8〜12 Cu/Fe/Al/Zn/Mnの原子比を表−2に示す比率に種々変え
た以外は実施例7と同様にして触媒8〜12を得た。
実施例13 水200mlにAl2(SO4)3・16H2O及びNaOHをそれぞれ55g及び
35g溶解させた。
この溶液を逆流冷却器を有する反応器に入れ、系内を窒
素置換し、溶液の温度を100℃に上昇させた。温度を100
℃に保ちながら、Al2(SO4)3・16H2O32.5gを水75.8mlに
溶解させた溶液を約2時間かけて滴下する。次いで温度
を100℃に保ちながら、CuSO4・5H2O、Fe2SO4・7H2O、Zn
SO4・7H2O及びMnSO4・5H2Oのそれぞれ60g、66.8g、11.2
5g及び6.64gを水150mlに溶解させた溶液を約30分で滴下
する。
滴下終了後40重量%NaOH水溶59.6gに30重量%Al2(SO4)3
水溶液137gを加えて溶解させた溶液を約10分で加える。
溶液の温度が100℃になるのを確認してから、30重量%A
l2(SO4)3水溶液100gを約2時間かけて滴下する。この時
のCu/Fe/Al/Zn/Mnの原子比は1/1/2/0.15/0.1である。
滴下終了後、10重量%NaOH水溶液で反応液のpHを10.5に
調節した後、pHを10.5に保ちながら2時間熟成する。熟
成終了後以降は、実施例1と同様の操作を行い触媒13を
得る。
実施例14〜18 Cu/Fe/Al/Zn/Mnの原子比を表−3に示す比率に種々変え
た以外は実施例13と同様にして触媒14〜18を得た。
試験例1 ヤシ油脂肪酸メチルエステル150gに触媒1を3.75g加
え、500mlのオートクレーブ中で、水素圧250kg/cm2、反
応温度275℃、水素を5l/minで流し、反応を4時間行わ
せた。
反応途中30、60、90、120、180、240分にサンプリング
を行いSVを測定し、原料ヤシ油脂肪酸メチルエステルの
SVをSVo、t分時のサンプリングにおけるの反応物のSV
をSVt、275℃、250kg/cm2における平衡SVをSVeとし、こ
の値から1次反応速度定数k(×103/min)を、 k=(1/t)ln(SVo-SVe)/(SVt-SVe) により求めた。この時の反応のkは6.7×103であった。
(以下の試験例においては×103は省略する。) 反応終了後、液を冷却し、オートクレーブを開放して反
応液を抜き出し、加圧濾過により触媒を除去した。得ら
れた反応生成物の組成をガスクロマトグラフィーにより
分析した結果、アルコール97.18%、未反応メチルエス
テル0.04%、ワックス1.66%、ハイドロカーボン0.70
%、その他の副生物0.42%であった。
次いで、濾過速度を測定するために、ヤシ油脂肪酸メチ
ルエステル150gに触媒1を7.50g加え、500mlのオートク
レーブ中で、水素圧250kg/cm2、反応温度275℃で反応を
1時間行い、冷却せずに200kg/cm2に減圧し、200kg/cm2
を保ちながら高圧バルブを通して全量をサンプリング
し、この抜き出したスラリーを58g秤量し、ドデシルア
ルコールで255gに希釈した後、内径3cmの外部加熱式温
度コントロールのついた加圧濾過機を使用し、一定条件
(濾過圧力3kg/cm2-N2、濾過温度50℃±2℃)で濾過を
行い、単位時間当たりの濾液量をプロットし、その勾配
より濾過速度定数F(m3/時)を求めた。この時の、触
媒1のFは0.36であった。
試験例2〜6 触媒2〜6を用いて、試験例1と同様の評価を行った。
その結果を表−1に示す。
試験例7 触媒7を用いて、試験例1と同様の評価を行った。この
時反応速度定数kは6.3であった。
又、反応4時間後の生成物をガスクロマトグラフィーで
分析した結果、アルコール97.16%、未反応メチルエス
テル0.05%、ワックス1.66%、ハイドロカーボン0.62%
であった。
又、Fは0.39であった。
試験例8〜12 触媒8〜12を用いて、試験例1と同様の評価を行った。
その結果を表−2に示す。
試験例13 触媒13を用いて、試験例1と同様の評価を行った。この
時の反応速度定数kは7.2であった。
又、反応4時間後の生成物をガスクロマトグラフィーで
分析した結果、アルコール97.28%、未反応メチルエス
テル0.05%、ワックス1.55%、ハイドロカーボン0.65%
であった。
又、Fは0.37であった。
試験例14〜18 触媒14〜18を用いて、試験例1と同様の評価を行った。
その結果を表−3に示す。
比較試験例1〜2 最高品質の銅−クロム触媒、及び特公昭58-50775号公報
に記載されている銅−鉄−アルミニウム触媒を用いて試
験例1と同様の評価を行ったところ、kはそれぞれ6.7
及び5.7、Fはそれぞれ0.18及び0.018であった。又、ハ
イドロカーボンはそれぞれ0.95%及び1.35%であった。
比較試験例3 還流冷却器を有する反応器に、水(400g)、CuSO4・5H2
O(37.0g)、FeSO4・7H2O(41.3g)及びAl2(SO4)3・16H2O(9
8.3g)を入れ、攪拌しながら温度を96℃に上昇させた。
温度を96±2℃に保ちながら1時間保持した。
次いでこの温度を保ちながらNa2CO388.8gを水315gに溶
解させた溶液を約80分かけて滴下する。この反応におい
て、最初青緑色の沈澱が徐々に褐色に変化し、最終的に
黒色となる。
更に10%NaOH水溶液を滴下し、pHを10.5に調整した。pH
を10.5に保ちながら1時間熟成を行った。熟成終了後、
反応物を吸引濾過した。濾過は極めて困難であった。沈
澱を毎回450mlの水で3回洗った後、常法により乾燥し
た。乾燥終了物を軽く粉砕し、750℃で1時間空気中で
焼成し、触媒Aを得た。この触媒Aの性能を実施例1の
触媒と同様に評価し、実施例1で得られた触媒との比較
を行った。その結果を以下の表−4に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭59−44896(JP,B2) 特公 昭58−50775(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性銅塩、水溶性鉄塩及び水溶性アルミ
    ニウム塩の水溶液からアルカリにより銅、鉄及びアルミ
    ニウムの水酸化物の沈澱物を生成させ、該沈澱物を水洗
    ・乾燥した後、焼成して銅−鉄−アルミニウム(原子比
    Cu:Fe:Al=1:0.4〜2.5:0.1〜3.0)触媒を製造するにあ
    たって、 (1)アルミニウム塩だけをアルカリで単独に沈澱させ
    た後、銅塩及び鉄塩を加え、さらに沈澱させる (2)銅塩及び鉄塩をアルカリで沈澱させた後、アルミ
    ニウム塩を加え沈澱させる (3)アルミニウム塩だけをアルカリで単独に沈澱さ
    せ、次に銅塩及び鉄塩を加え沈澱させ、さらにアルミニ
    ウム塩を加え沈澱させる のいずれかの方法をとることを特徴とする高級脂肪酸エ
    ステルの水素化によるアルコールの製造用銅−鉄−アル
    ミニウム触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】水溶性銅塩と共に水溶性亜鉛塩(原子比で
    銅に対し0.01〜2.0)及び/または水溶性マンガン塩
    (原子比で銅に対し0.01〜0.5)を添加する請求項1記
    載の高級脂肪酸エステルの水素化によるアルコールの製
    造用銅−鉄−アルミニウム触媒の製造方法。
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