JPH0673620B2 - 分散装置 - Google Patents

分散装置

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JPH0673620B2
JPH0673620B2 JP3153931A JP15393191A JPH0673620B2 JP H0673620 B2 JPH0673620 B2 JP H0673620B2 JP 3153931 A JP3153931 A JP 3153931A JP 15393191 A JP15393191 A JP 15393191A JP H0673620 B2 JPH0673620 B2 JP H0673620B2
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JP
Japan
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vessel
rotor
container
mill base
gap
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JP3153931A
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進 梶浦
佑爾 竹原
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ASADA TETSUKO KK
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
ASADA TETSUKO KK
Dai Nippon Toryo KK
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Publication date
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Publication of JPH0673620B2 publication Critical patent/JPH0673620B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F23/00Mixing according to the phases to be mixed, e.g. dispersing or emulsifying
    • B01F23/50Mixing liquids with solids
    • B01F23/53Mixing liquids with solids using driven stirrers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F23/00Mixing according to the phases to be mixed, e.g. dispersing or emulsifying
    • B01F23/50Mixing liquids with solids
    • B01F23/56Mixing liquids with solids by introducing solids in liquids, e.g. dispersing or dissolving
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F27/00Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders
    • B01F27/80Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis
    • B01F27/86Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis co-operating with deflectors or baffles fixed to the receptacle
    • B01F27/861Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis co-operating with deflectors or baffles fixed to the receptacle the baffles being of cylindrical shape, e.g. a mixing chamber surrounding the stirrer, the baffle being displaced axially to form an interior mixing chamber
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F2101/00Mixing characterised by the nature of the mixed materials or by the application field
    • B01F2101/30Mixing paints or paint ingredients, e.g. pigments, dyes, colours, lacquers or enamel

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  • Dispersion Chemistry (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、インク、セラミ
ック等の固体粒子懸濁液をコロイド状に分散せしめるた
めの装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】塗料、イ
ンク、セラミック等を製造するに当っては、通常媒体式
分散機が使用されている。媒体式分散機とは、サンド、
硬質ガラスビーズ、鋼球(メジア)などの媒体を用いて
顔料等の固体粒子懸濁液すなわちミルベースを分散せし
める分散機をいい、この種のものとしてサンドミル、ボ
ールミル、アトライターがよく知られている。
【0003】サンドミルは媒体としてサンドまたは硬質
ガラスビーズを主として使用するものをいい、プレミッ
クス(正規の分散を行う前の段階で予め攪拌混合するこ
と)したミルベースをポンプでミルと称する容器内に圧
送し、容器内に位置せしめた攪拌羽根によって強制的に
流動せしめられる媒体の衝突力によりミルベース中の凝
集体を分散せしめる。この分散機の利点は分散能力が大
であることであるが、逆に、固体粒子と液とを予め攪拌
混合(プレミックス)して均一混合されたミルベースと
しておかなければならないという不便がある。なぜプレ
ミックスが必要かというと、サンドミルがミルベースを
ポンプにより容器内に圧送しながら処理済のミルベース
を容器から取り出す、いわゆる連続処理式の分散機であ
るからである。そして、この方式を採った場合には、固
体粒子と液とを予め攪拌混合(プレミックス)するため
の装置とサンドミルの容器とをパイプで連結し、その途
中にポンプを配置しなければならないため、洗浄に多大
の労力を要する欠点もある。
【0004】一方、ボールミル、アトライターは媒体と
して鋼球(メジア)を主として使用するものをいい、固
体粒子と液とをミルもしくはタンクと称する容器に1回
ごと投入して1回ごとの攪拌混合を行う、いわゆるバッ
チ処理方式の分散機である。従って、連続処理式の分散
機であるサンドミルのようにミルベースの前処理(プレ
ミックス)は不要であるが、容器そのものが粉砕室とな
っていてその中に充填されているメジアの量は膨大であ
り、容器内壁およびメジア外周面の表面積も膨大となる
のみならず、メジア同志の隙間にも当然液が残るから、
その洗浄性はきわめて悪く、例えば黒色塗料製造後この
分散機を用いて白色塗料を製造する場合のように品種を
代えるに当って対応させにくいという欠点がある。さら
に作動時における騒音が大となり、容器の昇温も著しい
という欠点がある。
【0005】これらの分散機に代わるものとして、最近
籠体を用いたいわゆるバスケットミルと称する分散機が
開発された(例えば、特公昭62−16687号公報、
特開平1−210020号公報参照)。両分散機は、媒
体を収容した籠体を容器内のミルベースにつけながら籠
体内に位置せしめた攪拌羽根により籠体内の媒体を強制
的に流動させるとともに、籠体の直下に位置せしめた対
流羽根により容器内のミルベースを籠体内に強制的に対
流させることにより、容器内のミルベースを籠体上部か
ら流入させる一方、その側壁部と底部の網部分から外部
へ排出せしめてミルベースを分散せしめるものである。
このバスケットミルは粉砕室が籠体内部のみであってボ
ールミル、アトライターに比べてきわめて小さいのみな
らず、籠体を空転させるだけで遠心力により液を飛散さ
せることができるため、洗浄も比較的簡単であるが、サ
ンドミル同様固体粒子と液とを予め混合攪拌(プレミッ
クス)しておかなければならない欠点がある。充分プレ
ミックスされていない状態でバスケットミルを稼働させ
ると、籠体の外面および網目に未分散の媒質が付着して
目づまりを起し、ミルベースを分散させ得ないばかりか
媒体が籠体外へ飛び出してしまう危険があるからであ
る。また、籠体は磨耗しやすいため、耐摩耗性材料やセ
ラミックを製造するに際しそのミルベースを分散させる
ためにバスケットミルを用いるのは不適当である。
【0006】本発明は、バスケットミルの長所を最大限
生かしつつ上記各欠点を解消するような分散装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では容器1内の任意の位置に配置させ得るベ
ッセルの直下に、回転可能なローターを配置してベッセ
ルとローターとで室8を形成する一方、前記ベッセル下
端面とローター上端面との間にミルベースは通過するが
媒体は通過できない隙間9を設け、また、前記ベッセル
天井部を開口せしめる。
【0008】そして、ベッセル天井部の内面は中心線に
近づくに連れて低くなるよう傾斜せしめることが好まし
い。また、ベッセルとローターとで囲まれる室8内に攪
拌羽根を配置しておくのもよい。さらに、ローターまた
はベッセルには、上記隙間の出口付近において羽根71を
突設しておくのもよい。
【0009】また、容器1内の液の循環対流量を増やす
ために、ベッセル又はローターには、上記隙間9に面す
る端面より周壁部の所定高さの間に、ミルベースは通過
するが媒体は通過できない複数個の隙間もしくは網目部
を設けても良い。
【0010】
【作用】図1および図2に示すように、容器1内には顔
料等の固体粒子懸濁液すなわちミルベースAが収容され
ており、このミルベースAの中にベッセル〔例えば、図
1,図7における2、図3における3、図4ないし図6
における4、図9における23、図10における33〕が浸漬
され、容器1内で停止している。そして、このベッセル
とその直下に位置するローター〔例えば、図1,図7に
おける5、図3,図9における6、図4〜図6における
7、図10における27〕とで形成される室8には、図1に
示すように分散用の媒体Bが多数収容されている。
【0011】ベッセルに対してローターを回転させる
と、ミルベースAは図1の矢印で示すように容器1内を
対流し、その一部がベッセル天井部の開口部10からベッ
セル内に引き込まれる。そして、ローターの回転力によ
り室8内を運動している多数の媒体Bの間を通って隙間
9から室8外へ放出される。この動きを繰り返すことに
より、容器1内のミルベースAを攪拌混合分散すること
ができる。
【0012】ベッセル天井部の内面が中心線に近付くに
連れて低くなるように傾斜せしめられていると、室8内
を運動している多数の媒体Bはこの傾斜面〔例えば、図
1,図7における21、図3,図9,図10における31、図
4〜図6における41〕に誘導されて徐々に降下せしめら
れ、回転するローターの遠心力によって室8の外方に向
って飛散せしめられ、さらに、ベッセルの側壁内面に沿
って上昇し、再びベッセル天井部の傾斜面に達する動き
を繰り返す。
【0013】ところで、この室8内に攪拌羽根〔例え
ば、図3,図9における32、図4,図10における42、図
5における43、図6における44、図7における22〕が配
置されていると、室8内の多数の媒体Bはこの攪拌羽根
で強制的に攪拌せしめられる。
【0014】また、上記隙間9の出口付近において羽根
〔例えば図4〜図6における71〕が例えば放射状に複数
個形成されていると、ローター〔例えば図4〜図6にお
ける7〕回転時において室8内におけるミルベースが隙
間9から流出しやすくなる一方、ベッセル天井部の開口
部10からベッセル内にミルベースが流入しやすくなる。
【0015】そして、上記隙間9に面する端面より周壁
部の所定高さの間に、ミルベースは通過するが媒体は通
過できない複数個の隙間〔例えば図9における19〕が設
けられていると、攪拌羽根〔例えば図9における32〕に
よる液の攪拌時、または、ローター回転時(図示しない
がローター周壁部に図9における19と同様な隙間がある
場合)に室8から容器1内への液の吐出量が増え、液の
循環対流量が増加し分散効率を上げることができる。
【0016】さらに、ローターの上端面と底壁部との間
の周壁部に所定高さの間、耐磨耗性のよい網目部〔例え
ば図10における20〕を形成すると、ローターの回転時に
上記と同じく室8から容器1内への液の吐出量が増え、
液の循環対流量が増加して分散効率を上げることができ
るが、従来の籠体のベッセルにおける網目部(スクリー
ン)が固定されたものであるのと異なり、網目部が回転
するため遠心力の作用で網目がつまるようなことはな
い。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を添付の図面に基づいて説明
する。
【0018】本発明の分散装置においては、容器1内に
ベッセルとその直下に回転可能なローターとが近接して
配置され、ベッセルとローターとで1つの室8が形成さ
れている。そして、ベッセル下端面とローター上端面と
の間には、ミルベースは通過するが分散用の媒体は通過
できない隙間9が形成されており、また、ベッセル天井
部には開口部10が形成されている。
【0019】容器1は例えば図1に示すように縦型円筒
形とし、これに蓋11を被嵌せしめたものとすることがで
きる。そして、必要に応じてその外壁にジャケット12を
付設すると、運転中における加温または冷却が可能とな
る。また、容器1底部には排出バルブ13を付設しておく
方がよい。この容器1内に位置せしめられるベッセルは
伝導ケース14から垂下せしめた固定用の支柱15に着脱可
能に固定され、上下方向の移動と回転とが阻止されてい
る。
【0020】このベッセルの直下に位置するローターは
回転可能であるが、このローターを回転可能とするため
には例えば実施例に示すように伝導ケース14に軸受され
ている攪拌軸16を容器1内に延び出させるとともに、ベ
ッセルの開口部10からベッセルを貫通してその下方にま
で延び出させ、その先端(下端)にローターを取り付け
るとよい。もっとも、ローターを回転可能ならしめるた
めの手段はこれのみに限定されるものではないが、伝導
ケース14を上下動させたりその首を振った場合において
ベッセルとローターとを同時に上下動させたりそのまま
移動させることができる点でこの手段を採るのがよいで
あろう。攪拌軸16は伝導ケース14に取付けた可変速モー
ターその他の駆動手段17により回転させることができ、
攪拌軸16の回転により容器1内におけるベッセルの直下
でローターを回転させることができる。なお、伝導ケー
ス14は油圧式その他の手段により基台18に対して上下動
可能であり、また、そのシリンダー軸18a を中心として
首を振ることができるようになっている。
【0021】この分散装置を使用するに当っては図1お
よび図2に示すように容器1内に塗料、インク、セラミ
ック等の固体粒子懸濁液すなわちミルベースAを、ま
た、ベッセルとローターとで形成される室8内に分散用
の多数の媒体Bを収容する。ミルベースAの量はベッセ
ルがミルベースA中に完全に浸漬されるような量であ
り、また、媒体Bは粒径0.5 〜3.0mm 程度とし、その量
は室8の見かけ体積の60〜85%程度とするのが好まし
い。
【0022】そして、図面の矢印で示すように攪拌軸16
を回転させると、その先端(下端)に取り付けられてい
るローターが回転する。すると、ミルベースAは図1の
矢印で示すように容器1内を対流し、その一部がベッセ
ル天井部の開口部10からベッセル内に引き込まれる。そ
して、ローターの回転力によりベッセル内を運動してい
る多数の媒体Bの間を通って隙間9から室8へ放出され
る。この動きを繰り返す間に、ベッセル内に引き込まれ
た未分散ミルベースは媒体B同志の衝突、ローターと媒
体とのずり(擦れ合い)、ベッセルと媒体とのずり(擦
れ合い)、ベッセルとローターとの間に形成されている
隙間9部分における分散、ローター内面での攪拌作用に
より均一に攪拌混合分散せしめられる。ミルベースA中
に大きな固体粒子が含まれている場合でも、それらは隙
間9を通過する間においてローターの回転により解体、
分散され、この部分につまることはない。ローターは周
速6〜15m/sec 程度で回転させるとよい。
【0023】なお、上記実施例においては、ベッセルを
停止させローターのみを回転させることにより、容器1
内で攪拌混合分散作業を行う場合について説明したが、
ベッセル駆動用の軸を別に配置し、ベッセルをローター
と反対方向に回転させるようにしてもよい。
【0024】この分散装置を使用するに当って容器1内
にミルベースAを収容することは先程述べたが、ミルベ
ースAの原料である固定粒子と液とを容器1に直接投入
しても一向に差し支えない。なぜならば、この分散装置
がボールミル、アトライターと同様バッチ処理方式(固
体粒子と液とを容器に1回ごと投入して1回ごとの攪拌
混合を行う処理方式)の分散機に属し、固体粒子と液と
を予じめ攪拌混合(プレミックス)しておく必要がない
からである。また、この分散装置は籠体を用いたバスケ
ットミルほど摩耗を恐れる必要がないから、耐摩耗性材
料やセラミックを製造するに当りそのミルベースを分散
させる際に有利に使用することができる。
【0025】ベッセル下端面とローター上端面との間に
形成される隙間9の間隙tは媒体Bの粒径の1/2 〜1/3
程度に設定するのが好ましい。間隙tがこの数値以上に
なるは媒体Bが隙間9にかみ込みやすくなって破壊せし
められるようになり、また、逆に間隙tがこの数値以下
になるとミルベースの吐き出し量が少くなり過ぎて分散
能力が低下する。一方、ベッセル天井部に形成されてい
る開口部10の大きさは、この部分を貫通して下方に延び
ている攪拌軸16の直径プラス媒体Bの粒径の6■20倍程
度とし、さらに、攪拌軸16と開口部10の内周面との間に
は媒体Bの約3個分以上の隙間が存在するようにするの
が好ましい。この開口部10はミルベースAをベッセル内
に引き込むためのものであるから、それを可能ならしめ
る一方ミルベースの分散能力の低下を来さないようにす
るためには、さらに、攪拌軸16と開口部10の内周面との
間に媒体Bがかみ込まないようにするためには、開口部
10を上述した程度の大きさとすることが好ましい。
【0026】ところで、ベッセルとローターとで形成さ
れる室8の形状には特に制限はなく、例えば図1および
図7に示すように縦断面略円形状としたり、図3および
図9に示すように上下共内径が等しい形としたり、図4
〜図6に示すように底側の内径の方が小さい縦断面逆截
頭円錐形としたり、図10に示すように上部のベッセル部
が上下共内形が等しく下部のローター部が縦断面逆截頭
円錐形とすることができる。ベッセル天井部の内面は、
図1, 図7において21で、図3,図9,図10において31
で、図4〜図6において41で示すように、いずれも室8
の中心線に近付くに連れて低くなるように傾斜させてお
くことが好ましい。ベッセル天井部の内面をこのように
傾斜させておくと、ベッセル内を運動している多数の媒
体Bは下向きに傾斜している各傾斜面21,31,41に誘導
されて攪拌軸16に沿って下向きに移動し、回転するロー
ターの遠心力によってローターの外方へと飛散せしめら
れ、さらに、ベッセル側壁内面に沿って上昇し、ベッセ
ル天井部の傾斜面21,31,41に再び達する動きを繰り返
す。なお、図1に、ベッセル2とローター5とで形成さ
れる室8内における媒体Bの動きを矢印により図示して
ある。
【0027】一方、図3〜図6および図9,図10にあっ
ては、ベッセル3とローター6、ベッセル4とローター
7、ベッセル23とローター6、ベッセル33とローター27
とで形成される室8内における攪拌軸16に、媒体攪拌用
の攪拌羽根がいずれも取り付けられている。図3,図9
において32で、図4,図10において42で示す攪拌羽根
は、4本のバーを攪拌軸16に対して均等に、しかも上下
2段に装着したクロスバー方式のものであり、また、図
5において43で示す攪拌羽根は円板状、図6において44
で示す攪拌羽根は逆截頭円筒状のものである。図7にお
いては、ローター5の上面であって直交する直径上に4
つの攪拌羽根22を備えた場合を示す。それを平面的に見
た状態を図8に示すが、各攪拌羽根22はローター5の上
面をいずれも一定の長さだけ隆起させることによって形
成することができる。このように、室8内に各羽根が配
置されていると、室8内の多数の媒体Bはローターの回
転もしくは攪拌軸16の回転による攪拌羽根の回転により
強制的に攪拌せしめられる。
【0028】また、図4〜図6におけるローター7に
は、ベッセル4下端面とローター7上端面との間に形成
されている隙間9の出口付近に羽根71が放射状に複数個
備えられている。この羽根71はベッセル4側に設けても
よい。隙間9の出口付近に羽根71が備えられていると、
ローター7回転時においてベッセル4とその直下に位置
するローター7との間に形成されている隙間9からミル
ベースが出やすくなる一方、開口部10からベッセル4内
にミルベースが流入しやすくなり、攪拌混合機能すなわ
ち分散機能が大幅に向上する。
【0029】さらに、図9におけるベッセル23には、ロ
ーターとの隙間9に面するベッセル下端面から周壁部の
所定高さの間に、複数個(図面では3ケ)の隙間19が固
定状態で設けられ、媒体を阻止して液が通過するように
なっている。この隙間19の形成は、例えばベッセル23の
円環状の下端面と同一形状の薄板を、形成すべき間隙の
厚みのスペーサーを挾んで必要枚数を、所定の隙間形成
部分に相当する高さを短かくした周壁部にねじ止めして
形成することができる。これによりローター6の回転
時、攪拌羽根32により攪拌され媒体同志の衝突などで分
散されてベッセル下端面と回転するローター上端面との
間の隙間9から液が容器1内へ吐出されるとき、ベッセ
ル下部周壁に形成された複数個の隙間19より同時に液を
吐出せしめてその吐出量を増すことができ、容器1内の
液の循環対流量を増して分散効率を上げることができ
る。
【0030】そして、図10においては、ベッセル33の高
さを低くするとともに、短かくなったベッセル周壁部の
下端面と隙間9を挾んで対面する上端面の位置を高くし
たローター27に、径を若干小さくした底壁部と上端面と
の間の逆截頭円錐形の側面部に、パンチングメタルなど
の網目材を用いて、媒体を阻止して液を吐出できるよう
に、耐磨耗性材料からなる網目部(スクリーン)20が設
けられている。これによりローター27の回転時、攪拌羽
根42により、攪拌され媒体同志の衝突などで分散されて
上記隙間9から液が容器1内へ吐出されるとき、同時に
網目部(スクリーン)20を通して液を吐出せしめ、容器
1内の液の循環対流量を増し分散効率を上げることがで
きる。このローター周壁部に網目部を備えたものは、該
網目部が回転するため、網目内にあるものは遠心力で放
散させることから、従来の運転中籠体を固定させたもの
と異なり、媒質で網目がつまるようなことはない。ま
た、この場合、網目部(スクリーン)を使用していても
攪拌羽根と同時に回るため、媒体とのずりによる摩耗も
従来の籠体中で攪拌羽根の回る場合と比較し少くてす
む。なお、ベッセル部に前記網目部20を設けてもよく、
またローター部に前記隙間19を設けてもよい。
【0031】容器1内での攪拌混合分散作業完了後、ロ
ーターが容器1内の液面よりも上に来るまでで伝導ケー
ス14を上昇させ、その状態下でローターを回転させる。
すると、その遠心力により室8内のミルベースは室8外
に放出され、容器1内に回収することができる。
【0032】一方、実施例に示す分散装置においては、
容器1底部に備え付けた排出バルブ13を開くだけで分散
後の液を容器1から流出させることができ、その回収を
きわめて容易に行うことができる。もっとも、容器1底
部に排出バルブ13が付設されていない場合には、基台18
に対してケース14を上昇させ、ベッセルとローターとを
容器1外に存らしめた上で容器1を傾けることにより、
分散後の液を回収することができる。
【0033】なお、ベッセルとローター、攪拌軸16およ
び室8内の媒体などを完全に洗浄したい場合には、洗浄
液を入れた容器を別途用意するか、あるいは容器1に洗
浄液を入れ、ベッセルとローター、攪拌軸16などを洗浄
液に浸漬して分散時と同様の操作を行う。容器1に洗浄
液を入れた場合には、ベッセルとローターの洗浄時に容
器1の洗浄を同時に行うことができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、固体粒子
と液とを予じめ攪拌混合する前処理(プレミックス)を
行うことなくこれらを容器1に直接投入するだけで、そ
の分散を行うことができ、きわめて能率的であるという
効果がある。また、籠体を用いた従来のバスケットミル
ほど摩耗を恐れる必要がないから、耐摩耗性材料やセラ
ミックを製造するに当って有利に使用できるという効果
もある。さらに作動時における騒音や容器の昇温も少な
いという効果もある。
【0035】請求項2記載の発明によれば、室8内の多
数の媒体Bが室8内で循環運動せしめられるため、結果
的にミルベースを充分分散することができる効果があ
り、また、請求項3記載発明によれば、ミルベースの分
散度合が一層向上するという効果がある。
【0036】請求項4記載の発明によれば、ミルベース
の分散機能を大幅に向上させ得る効果がある。
【0037】請求項5記載の発明によれば、より容器内
の液の循環対流量を増し分散効率が向上するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分散装置の実施例による基本原理を説
明するための断面図、
【図2】第1図に示す分散装置を備えた分散機全体の立
面図、
【図3】変形例を説明するためにその一部分のみを示す
断面図、
【図4】変形例を説明するためにその一部分のみを示す
断面図、
【図5】変形例を説明するためのその一部分のみを示す
断面図、
【図6】変形例を説明するためにその一部分のみを示す
断面図、
【図7】変形例を説明するためにその一部分のみを示す
断面図、
【図8】図7のX−X線断面図、
【図9】変形例を説明するためにその一部分のみを示す
断面図、
【図10】変形例を説明するためにその一部分のみを示
す断面図である。
【符号の説明】
1…容器、 2…ベッセル、 3…ベッセル、 4…ベ
ッセル、 5…ローター、 6…ローター、 7…ロー
ター、 8…室、 9…隙間、 10…開口部、19…隙
間、 20…網目部(スクリーン)、 21…傾斜面、 22
…攪拌羽根、23…ベッセル、 27…ローター、 31…傾
斜面、 32…攪拌羽根、 33…ベッセル、41…傾斜面、
42…攪拌羽根、 43…攪拌羽根、 44…攪拌羽根、
71…羽根、A…ミルベース、 B…媒体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器1内の任意の位置に配置させ得るベッ
    セルの直下に、回転可能なローターを配置してベッセル
    とローターとで室8を形成する一方、前記ベッセル下端
    面とローター上端面との間にミルベースは通過するが媒
    体は通過できない隙間9を設け、また、前記ベッセル天
    井部を開口せしめたことを特徴とする分散装置。
  2. 【請求項2】ベッセル天井部の内面を中心線に近づくに
    連れて低くなるよう傾斜せしめてなる請求項1記載の分
    散装置
  3. 【請求項3】ベッセルとローターとで囲まれる室8内に
    攪拌羽根が配置されている請求項1記載の分散装置。
  4. 【請求項4】ローターまたはベッセルには、上記隙間の
    出口付近において羽根71が備えられている請求項1記載
    の分散装置。
  5. 【請求項5】ベッセルまたはローターには、上記隙間9
    に面する端面より周壁部の所定高さの間に、ミルベース
    は通過するが媒体は通過できない複数個の隙間もしくは
    網目部が設けられている請求項1記載の分散装置。
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