JPH0673289A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0673289A JPH0673289A JP22745692A JP22745692A JPH0673289A JP H0673289 A JPH0673289 A JP H0673289A JP 22745692 A JP22745692 A JP 22745692A JP 22745692 A JP22745692 A JP 22745692A JP H0673289 A JPH0673289 A JP H0673289A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- weight
- ppe
- component
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 (a) ポリフェニレンスルフィド樹脂 1
0〜90重量% (b) ポリフェニレンエーテル樹脂に、式(I)のア
クリレートを反応させた樹脂 90〜10重量% (R1 はH、メチル基、R2 はC2〜3の炭化水素基、
P は1,2。) (a)+(b)=100重量部に対し、(c)が0.0
1〜10重量部の割合で配合された熱可塑性樹脂組成物 (c) 分子内に、A群:アミノ基、エポキシ基、メル
カプト基、ハロゲン基、イソシアナート基又はウレイド
基、およびB群:Y−O−C、Y−OH、Y−O−P、
Y−NH、Y−N−C、Y−N=C、Y−Cl、Y−B
r又はY−I(ただし、YはSiである)を有する化合
物。 【効果】 相溶性を成形品の外観と衝撃強度を顕著に改
善する。成形品は、PPSおよびPPEの優れた性質を
損なうこと無く、優れた機械的強度を有する。
0〜90重量% (b) ポリフェニレンエーテル樹脂に、式(I)のア
クリレートを反応させた樹脂 90〜10重量% (R1 はH、メチル基、R2 はC2〜3の炭化水素基、
P は1,2。) (a)+(b)=100重量部に対し、(c)が0.0
1〜10重量部の割合で配合された熱可塑性樹脂組成物 (c) 分子内に、A群:アミノ基、エポキシ基、メル
カプト基、ハロゲン基、イソシアナート基又はウレイド
基、およびB群:Y−O−C、Y−OH、Y−O−P、
Y−NH、Y−N−C、Y−N=C、Y−Cl、Y−B
r又はY−I(ただし、YはSiである)を有する化合
物。 【効果】 相溶性を成形品の外観と衝撃強度を顕著に改
善する。成形品は、PPSおよびPPEの優れた性質を
損なうこと無く、優れた機械的強度を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンスルフ
ィド樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂を含む樹脂組成
物に関する。このものは機械的強度、耐熱剛性および外
観が優れたエンジニアリングプラスチック工業材料、例
えばコネクター、イグニッションマニフォールド、歯
車、バンパー、コイル封止材等を与えるのに有用な熱可
塑性樹脂組成物である。
ィド樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂を含む樹脂組成
物に関する。このものは機械的強度、耐熱剛性および外
観が優れたエンジニアリングプラスチック工業材料、例
えばコネクター、イグニッションマニフォールド、歯
車、バンパー、コイル封止材等を与えるのに有用な熱可
塑性樹脂組成物である。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下P
PSと略記する)は流動性、耐有機溶剤性、電気特性、
難燃性などが優れた高融点の耐熱樹脂として知られてい
る。しかしながら成形材料として用いた場合、重合度が
低く押出安定性、成形安定性が劣る欠点があり、またガ
ラス転移温度が約90℃とそれほど高くないため高温に
おける剛性の低下が大きい。そのためガラス繊維、炭素
繊維、タルク、シリカなどの無機充填剤との複合化によ
る性能改良が実施されているが、この場合、成形品の外
観が悪化したり、成形品にソリが生じ易いなどの問題点
がある。
PSと略記する)は流動性、耐有機溶剤性、電気特性、
難燃性などが優れた高融点の耐熱樹脂として知られてい
る。しかしながら成形材料として用いた場合、重合度が
低く押出安定性、成形安定性が劣る欠点があり、またガ
ラス転移温度が約90℃とそれほど高くないため高温に
おける剛性の低下が大きい。そのためガラス繊維、炭素
繊維、タルク、シリカなどの無機充填剤との複合化によ
る性能改良が実施されているが、この場合、成形品の外
観が悪化したり、成形品にソリが生じ易いなどの問題点
がある。
【0003】一方、ポリフェニレンエーテル樹脂(以下
PPEと略記する)は優れた耐熱性、寸法安定性、非吸
湿性、電気特性などを有するエンジニアリングプラスチ
ックスとして認められているが、溶融流動性が悪く、成
形加工が困難であり、かつ耐油性、耐衝撃性が劣るとい
う欠点がある。そこで両者の長所を損なわずに欠点を相
補った成形材料を提供する目的で種々の組成物が提案さ
れている。
PPEと略記する)は優れた耐熱性、寸法安定性、非吸
湿性、電気特性などを有するエンジニアリングプラスチ
ックスとして認められているが、溶融流動性が悪く、成
形加工が困難であり、かつ耐油性、耐衝撃性が劣るとい
う欠点がある。そこで両者の長所を損なわずに欠点を相
補った成形材料を提供する目的で種々の組成物が提案さ
れている。
【0004】例えば、PPEにPPSをブレンドするこ
とにより、PPEの成形加工性を改良する技術が開示さ
れている(特公昭56−34032号)。しかしながら
成形加工性の改善はみうけられるものの、PPEとPP
Sとは本来相溶性が悪いので、このような単純なブレン
ド系では界面における親和性が乏しく、成形時に相分離
(デラミネーション)が生じ、機械的強度が優れた成形
品は得られない。
とにより、PPEの成形加工性を改良する技術が開示さ
れている(特公昭56−34032号)。しかしながら
成形加工性の改善はみうけられるものの、PPEとPP
Sとは本来相溶性が悪いので、このような単純なブレン
ド系では界面における親和性が乏しく、成形時に相分離
(デラミネーション)が生じ、機械的強度が優れた成形
品は得られない。
【0005】このため両者の相溶性を向上させうる技術
がいくつか提案されている。例えばPPSとPPEのブ
レンド物に、エポキシ樹脂を配合する方法(特開昭59
−164360号および同59−213758号)、エ
ポキシ基を有するスチレン系重合体を配合する方法(特
開平2−86652号および同1−213361号)等
が開示されている。また、PPEに官能基を導入して、
変性PPEとし、PPSとの混和性を改良することが提
案されている。特開昭64−36645号および特開平
2−36261号では、エチレン性不飽和結合と酸無水
物を分子内に併せ有する化合物、具体的には無水マレイ
ン酸変性PPEが用いられている。しかしながら、ここ
で得られる樹脂組成物の機械的強度は、なお不十分であ
る。
がいくつか提案されている。例えばPPSとPPEのブ
レンド物に、エポキシ樹脂を配合する方法(特開昭59
−164360号および同59−213758号)、エ
ポキシ基を有するスチレン系重合体を配合する方法(特
開平2−86652号および同1−213361号)等
が開示されている。また、PPEに官能基を導入して、
変性PPEとし、PPSとの混和性を改良することが提
案されている。特開昭64−36645号および特開平
2−36261号では、エチレン性不飽和結合と酸無水
物を分子内に併せ有する化合物、具体的には無水マレイ
ン酸変性PPEが用いられている。しかしながら、ここ
で得られる樹脂組成物の機械的強度は、なお不十分であ
る。
【0006】そこで、PPSとPPEのブレンド物にカ
ップリング剤を配合することによって、機械的強度を改
善しようとする試みがなされている(特開平3−796
61号)。また、PPSとPPEのブレンド物にカップ
リング剤と無水マレイン酸を配合することによって、同
様に機械的強度の改善をすることが試みられている(特
開平3−54251号)しかしこれらの組成物は、機械
的強度もなお不十分で、相溶性にも乏しい。
ップリング剤を配合することによって、機械的強度を改
善しようとする試みがなされている(特開平3−796
61号)。また、PPSとPPEのブレンド物にカップ
リング剤と無水マレイン酸を配合することによって、同
様に機械的強度の改善をすることが試みられている(特
開平3−54251号)しかしこれらの組成物は、機械
的強度もなお不十分で、相溶性にも乏しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するため、PPSとの混和性が極めて優れたアル
コール性水酸基含有PPEとカップリング剤を用いるこ
とによって、PPSとPPEを均質に混合させ、外観、
機械的強度が優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物
を提供することを目的とする。
を解決するため、PPSとの混和性が極めて優れたアル
コール性水酸基含有PPEとカップリング剤を用いるこ
とによって、PPSとPPEを均質に混合させ、外観、
機械的強度が優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、成分(a)
ポリフェニレンスルフィド樹脂 10〜90重量% 成分(b) ポリフェニレンエーテル樹脂に、式(I)
で示されるアクリレートを反応させて得られるアルコー
ル性水酸基含有ポリフェニレンエーテル樹脂 90〜1
0重量%
ポリフェニレンスルフィド樹脂 10〜90重量% 成分(b) ポリフェニレンエーテル樹脂に、式(I)
で示されるアクリレートを反応させて得られるアルコー
ル性水酸基含有ポリフェニレンエーテル樹脂 90〜1
0重量%
【化2】 (式中R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 は炭
素数2〜3の炭化水素基を、P は1または2の数を表
す。)上記成分(a)および(b)の合計量100重量
部に対して、次の成分(c)が0.01〜10重量部の
割合で配合されてなる熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。 成分(c) 分子内に、 A群:アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、ハロゲン
基、イソシアナート基およびウレイド基より選ばれる
基、および B群:Y−O−C、Y−OH、Y−O−P、Y−NH、
Y−N−C、Y−N=C、Y−Cl、Y−BrおよびY
−I(ただし、YはSiである)より選ばれる化学構造
を有する化合物。
素数2〜3の炭化水素基を、P は1または2の数を表
す。)上記成分(a)および(b)の合計量100重量
部に対して、次の成分(c)が0.01〜10重量部の
割合で配合されてなる熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。 成分(c) 分子内に、 A群:アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、ハロゲン
基、イソシアナート基およびウレイド基より選ばれる
基、および B群:Y−O−C、Y−OH、Y−O−P、Y−NH、
Y−N−C、Y−N=C、Y−Cl、Y−BrおよびY
−I(ただし、YはSiである)より選ばれる化学構造
を有する化合物。
【0009】以下に、本発明をさらに詳細に説明する。(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂 本発明で使用するPPSは、一般式(III)
【0010】
【化3】
【0011】で示される繰り返し単位を主構成要素とし
て含有する結晶性樹脂である。本発明では、上記の繰り
返し単位を主構成要素とするもの、すなわち上記繰り返
し単位からなるもの、又はこれを主成分として好ましく
は80モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む
ものが、耐熱性等の物性上の点から好ましい。
て含有する結晶性樹脂である。本発明では、上記の繰り
返し単位を主構成要素とするもの、すなわち上記繰り返
し単位からなるもの、又はこれを主成分として好ましく
は80モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む
ものが、耐熱性等の物性上の点から好ましい。
【0012】成分(a)の実質的全量が上記繰り返し単
位からなる成分で成り立っていない場合、残り(例えば
20モル%まで)は共重合可能な、例えば下記のような
繰り返し単位からなる成分で充足させることができる。
位からなる成分で成り立っていない場合、残り(例えば
20モル%まで)は共重合可能な、例えば下記のような
繰り返し単位からなる成分で充足させることができる。
【0013】
【化4】
【0014】(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、
フェニル基、アルコキシ基である。)
フェニル基、アルコキシ基である。)
【0015】本発明で使用するPPSは、実質的に線状
構造であるものが、成形物の物性などの観点から好まし
い。この物性を実質的に低下させない範囲において、例
えば重合時に有効量の架橋剤(例えばトリハロベンゼ
ン)を用いて得た重合架橋物、あるいはポリマーを酸素
の存在下等で加熱処理して架橋させた熱架橋物も使用可
能である。
構造であるものが、成形物の物性などの観点から好まし
い。この物性を実質的に低下させない範囲において、例
えば重合時に有効量の架橋剤(例えばトリハロベンゼ
ン)を用いて得た重合架橋物、あるいはポリマーを酸素
の存在下等で加熱処理して架橋させた熱架橋物も使用可
能である。
【0016】本発明の組成物に用いるPPSは、300
℃での溶融粘度が100〜100,000ポイズ、好ま
しくは、500〜50,000ポイズ、さらに好ましく
は500〜50,000ポイズの範囲のものが好まし
い。溶融粘度が100ポイズ未満では、流動性が高すぎ
て成形が困難である。また、溶融粘度が100,000
ポイズを超えると逆に流動性が低すぎ、成形が困難とな
る。
℃での溶融粘度が100〜100,000ポイズ、好ま
しくは、500〜50,000ポイズ、さらに好ましく
は500〜50,000ポイズの範囲のものが好まし
い。溶融粘度が100ポイズ未満では、流動性が高すぎ
て成形が困難である。また、溶融粘度が100,000
ポイズを超えると逆に流動性が低すぎ、成形が困難とな
る。
【0017】本発明に用いるPPSは、本発明の目的に
反しない限り、任意の方法により製造することができる
が、上記のような条件を満たす好ましいPPSは、例え
ば、特公昭45−3368号公報に開示されるような比
較的分子量の小さい重合体の製造法、特公昭52−12
240号公報に開示されるような線状の比較的高分子量
の重合体の製造法又は低分子量重合体を酸素存在下で加
熱して架橋体を得る方法に従って、あるいはこれらに必
要な改変を加えて、製造することができる。(b)アルコール性水酸基含有ポリフェニレンエーテル
樹脂 成分(b)のアルコール性水酸基含有PPEは、式
(I)
反しない限り、任意の方法により製造することができる
が、上記のような条件を満たす好ましいPPSは、例え
ば、特公昭45−3368号公報に開示されるような比
較的分子量の小さい重合体の製造法、特公昭52−12
240号公報に開示されるような線状の比較的高分子量
の重合体の製造法又は低分子量重合体を酸素存在下で加
熱して架橋体を得る方法に従って、あるいはこれらに必
要な改変を加えて、製造することができる。(b)アルコール性水酸基含有ポリフェニレンエーテル
樹脂 成分(b)のアルコール性水酸基含有PPEは、式
(I)
【化5】 (式中R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 は炭
素数2〜3の炭化水素基を、P は1または2の数を表
す。)に示される官能化剤によりアルコール性水酸基を
付加したPPEを用いることができる。かかるアルコー
ル性水酸基含有PPEは、PPE100重量部と官能化
剤0.01〜20重量部、好ましくは1〜10重量部と
を、PPEを溶解できる有機溶媒の存在下または非存在
下でラジカル開始剤を用いて50〜290℃の温度で反
応させることにより得ることができる。
素数2〜3の炭化水素基を、P は1または2の数を表
す。)に示される官能化剤によりアルコール性水酸基を
付加したPPEを用いることができる。かかるアルコー
ル性水酸基含有PPEは、PPE100重量部と官能化
剤0.01〜20重量部、好ましくは1〜10重量部と
を、PPEを溶解できる有機溶媒の存在下または非存在
下でラジカル開始剤を用いて50〜290℃の温度で反
応させることにより得ることができる。
【0018】(i)PPE 原料のPPEは、一般式(X)
【0019】
【化6】
【0020】(式中、Q1 は各々ハロゲン原子、第一級
もしくは第二級アルキル基、フェニル、アミノアルキル
基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表
し、Q2は各々水素原子、ハロゲン原子、第一級もしく
は第二級アルキル基又はハロ炭化水素オキシ基を表
す。)で示される構造単位を有する単独重合体又は共重
合体である。Q1 およびQ2 の第一級アルキル基の好適
な例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、
n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、2,3−
ジメチルブチル、2−、3−もしくは4−メチルペンチ
ル又はヘプチルである。第二級アルキル基の例はイソプ
ロピル、sec−ブチル又は1−エチルプロピルであ
る。多くの場合、Q 1 はアルキル基又はフェニル基、特
に炭素数1〜4のアルキル基であり、Q2 は水素原子で
ある。
もしくは第二級アルキル基、フェニル、アミノアルキル
基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表
し、Q2は各々水素原子、ハロゲン原子、第一級もしく
は第二級アルキル基又はハロ炭化水素オキシ基を表
す。)で示される構造単位を有する単独重合体又は共重
合体である。Q1 およびQ2 の第一級アルキル基の好適
な例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、
n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、2,3−
ジメチルブチル、2−、3−もしくは4−メチルペンチ
ル又はヘプチルである。第二級アルキル基の例はイソプ
ロピル、sec−ブチル又は1−エチルプロピルであ
る。多くの場合、Q 1 はアルキル基又はフェニル基、特
に炭素数1〜4のアルキル基であり、Q2 は水素原子で
ある。
【0021】具体的には、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ
プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−
メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,
4−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチルフェノー
ル/2,3,6−トリメチルフェノール共重合体、2,
6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリエチルフェ
ノール共重合体、2,6−ジエチルフェノール/2,
3,6−トリメチルフェノール共重合体、2,6−ジプ
ロピルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール
共重合体、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテルにスチレンをグラフト重合したグラフト共
重合体、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−ト
リメチルフェノール共重合体にスチレンをグラフト重合
したグラフト共重合体等が挙げられる。好適なPPEの
単独重合体としては、例えば、2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル単位構造からなるものである。
好適な共重合体としては、上記2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル単位と2,3,6−トリメチル
−1,4−フェニレンエーテル単位との組み合わせから
なるランダム共重合体である。多くの好適な、単独重合
体又はランダム共重合体が、特許、文献に記載されてい
る(USP3422062号、同3306874号、同
3257358号)。例えば、分子量、溶融粘度および
/又は衝撃強度等の特性を改良する分子構成部分を含む
PPEも、また好適である。
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ
プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−
メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,
4−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチルフェノー
ル/2,3,6−トリメチルフェノール共重合体、2,
6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリエチルフェ
ノール共重合体、2,6−ジエチルフェノール/2,
3,6−トリメチルフェノール共重合体、2,6−ジプ
ロピルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール
共重合体、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテルにスチレンをグラフト重合したグラフト共
重合体、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−ト
リメチルフェノール共重合体にスチレンをグラフト重合
したグラフト共重合体等が挙げられる。好適なPPEの
単独重合体としては、例えば、2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル単位構造からなるものである。
好適な共重合体としては、上記2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル単位と2,3,6−トリメチル
−1,4−フェニレンエーテル単位との組み合わせから
なるランダム共重合体である。多くの好適な、単独重合
体又はランダム共重合体が、特許、文献に記載されてい
る(USP3422062号、同3306874号、同
3257358号)。例えば、分子量、溶融粘度および
/又は衝撃強度等の特性を改良する分子構成部分を含む
PPEも、また好適である。
【0022】PPEの分子量は通常クロロホルム中、3
0℃の固有粘度が0.2〜0.8dl/g程度のもので
ある。PPEは、通常前記のモノマーの酸化カップリン
グにより製造される。PPEの酸化カップリング重合に
関しては、数多くの触媒系が知られている。触媒の選択
に関しては、数多くの触媒系が知られている。触媒の選
択に関しては特に制限はなく、公知の触媒のいずれも用
いることができる。例えば、銅、マンガン、コバルト等
の重金属化合物の少なくとも一種を通常は種々の他の物
質との組み合わせで含むもの等である。
0℃の固有粘度が0.2〜0.8dl/g程度のもので
ある。PPEは、通常前記のモノマーの酸化カップリン
グにより製造される。PPEの酸化カップリング重合に
関しては、数多くの触媒系が知られている。触媒の選択
に関しては、数多くの触媒系が知られている。触媒の選
択に関しては特に制限はなく、公知の触媒のいずれも用
いることができる。例えば、銅、マンガン、コバルト等
の重金属化合物の少なくとも一種を通常は種々の他の物
質との組み合わせで含むもの等である。
【0023】(ii) アルコール性水酸基含有ポリフェニ
レンエーテル樹脂の製法 例えば、次に示す方法により製造することができる。P
PEに、前記一般式(I)で示されるアクリレート、例
えば、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセ
ロールモノメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは
2−ヒドロキシプロピルアクリレートをラジカル開始剤
の存在または非存在下で溶液または溶融グラフト反応さ
せてアルコール性水酸基含有PPEを製造する(特開平
1−259060号公報)。成分(b)のアルコール性
水酸基含有PPEの一部(80重量%以下)をポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)等
の未変性のPPEにおきかえても良い。アルコール性水
酸基含有PPEの調製に用いられるラジカル開始剤とし
ては、有機過酸化物、ジアゾ化合物類等が挙げられる。
好ましい具体例としてはベンゾイルパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキ
サイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ク
メンハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニト
リル、ジクミルなどが挙げられる。
レンエーテル樹脂の製法 例えば、次に示す方法により製造することができる。P
PEに、前記一般式(I)で示されるアクリレート、例
えば、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセ
ロールモノメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは
2−ヒドロキシプロピルアクリレートをラジカル開始剤
の存在または非存在下で溶液または溶融グラフト反応さ
せてアルコール性水酸基含有PPEを製造する(特開平
1−259060号公報)。成分(b)のアルコール性
水酸基含有PPEの一部(80重量%以下)をポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)等
の未変性のPPEにおきかえても良い。アルコール性水
酸基含有PPEの調製に用いられるラジカル開始剤とし
ては、有機過酸化物、ジアゾ化合物類等が挙げられる。
好ましい具体例としてはベンゾイルパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキ
サイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ク
メンハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニト
リル、ジクミルなどが挙げられる。
【0024】(c)カップリング剤 成分(c)のカップリング剤としては、一般に各種のフ
ィラーやガラス繊維の表面処理剤、接着や塗装における
プライマーとして使用されるシランカップリング剤を使
用することができる。好ましいものとしては、例えば、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジ
メトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロ
ロプロピルメチルジクロルシラン、3−クロロプロピル
メチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラザン−3−アニリノプロピルト
リメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチル
ジクロルシラン、トリメチルクロルシラン等を挙げるこ
とができる。特に好ましいのは、有機質と反応する官能
基(アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、
ハロゲン基、ウレイド基、メタクリロキシ基、イソシア
ナート基等)を有するものである。例えば、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メ
ルカプトプロピルメトキシシラン、3−クロロプロピル
トリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキ
シシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシ
ランである。特に好ましくは、3−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメ
トキシシラン、3−アミノプロピルエトキシシランであ
る。さらに上述したカップリング剤の加水分解物をも使
用することができる。
ィラーやガラス繊維の表面処理剤、接着や塗装における
プライマーとして使用されるシランカップリング剤を使
用することができる。好ましいものとしては、例えば、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジ
メトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロ
ロプロピルメチルジクロルシラン、3−クロロプロピル
メチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラザン−3−アニリノプロピルト
リメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチル
ジクロルシラン、トリメチルクロルシラン等を挙げるこ
とができる。特に好ましいのは、有機質と反応する官能
基(アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、
ハロゲン基、ウレイド基、メタクリロキシ基、イソシア
ナート基等)を有するものである。例えば、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メ
ルカプトプロピルメトキシシラン、3−クロロプロピル
トリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキ
シシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシ
ランである。特に好ましくは、3−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメ
トキシシラン、3−アミノプロピルエトキシシランであ
る。さらに上述したカップリング剤の加水分解物をも使
用することができる。
【0025】付加的成分 本発明による樹脂組成物には、他の付加的成分を添加す
ることができる。例えば、PPSに周知の酸化防止剤、
耐候性改良剤、造核剤、難燃剤等の添加剤を;PPEに
周知の酸化防止剤、耐候性改良剤、可塑剤、流動性改良
剤等を付加成分として使用できる。また有機、無機充填
剤、補強剤、特にガラス繊維、マイカ、タルク、ワラス
トナイト、チタン酸カリウム、炭酸カルシウム、シリカ
等の添加は剛性、耐熱性、寸法精度等の向上に有効であ
る。実用のために各種着色剤およびそれらの分散剤など
も周知のものが使用できる。
ることができる。例えば、PPSに周知の酸化防止剤、
耐候性改良剤、造核剤、難燃剤等の添加剤を;PPEに
周知の酸化防止剤、耐候性改良剤、可塑剤、流動性改良
剤等を付加成分として使用できる。また有機、無機充填
剤、補強剤、特にガラス繊維、マイカ、タルク、ワラス
トナイト、チタン酸カリウム、炭酸カルシウム、シリカ
等の添加は剛性、耐熱性、寸法精度等の向上に有効であ
る。実用のために各種着色剤およびそれらの分散剤など
も周知のものが使用できる。
【0026】さらに、耐衝撃強度向上剤の添加、特にス
チレン−ブタジエン共重合体ゴムおよびその水素化物、
エチレン−プロピレン−(ジエン)共重合体ゴム、さら
にそれらのα,β−不飽和カルボン酸無水物変性体およ
びグリシジルエステルもしくは不飽和グリシジルエーテ
ルとの変性体並びに不飽和エポキシ化合物とエチレンか
らなる共重合体または不飽和エポキシ化合物、エチレン
およびエチレン系不飽和化合物からなる共重合体等の添
加は組成物の衝撃強度向上に有効である。上記の耐衝撃
性向上剤は、単独で用いても良いし、2種またはそれ以
上併用しても良い。耐衝撃強度向上剤の配合量は、目安
とする物性値により異なるが、例えば組成物の剛性と衝
撃強度のバランスの改良の場合は、組成物の成分(a)
と成分(b)の樹脂成分100重量部当たり5ないし3
0重量部である。
チレン−ブタジエン共重合体ゴムおよびその水素化物、
エチレン−プロピレン−(ジエン)共重合体ゴム、さら
にそれらのα,β−不飽和カルボン酸無水物変性体およ
びグリシジルエステルもしくは不飽和グリシジルエーテ
ルとの変性体並びに不飽和エポキシ化合物とエチレンか
らなる共重合体または不飽和エポキシ化合物、エチレン
およびエチレン系不飽和化合物からなる共重合体等の添
加は組成物の衝撃強度向上に有効である。上記の耐衝撃
性向上剤は、単独で用いても良いし、2種またはそれ以
上併用しても良い。耐衝撃強度向上剤の配合量は、目安
とする物性値により異なるが、例えば組成物の剛性と衝
撃強度のバランスの改良の場合は、組成物の成分(a)
と成分(b)の樹脂成分100重量部当たり5ないし3
0重量部である。
【0027】構成成分の組成比 本発明の熱可塑性樹脂組成物における成分(a)と成分
(b)のアルコール性水酸基含有PPEの組成比はいか
なる値であっても良好な相溶性が得られるが、機械的強
度と耐有機溶剤性のバランスから、成分(a)のPPS
と(b)成分のアルコール性水酸基含有PPEの組成比
は重量比で10対90から90対10の範囲、好ましく
は20対80から80対20、より好ましくは、30対
70から70対30である。PPSが10重量%未満で
は耐有機溶剤性が劣る。90重量%超過では耐熱剛性が
十分でない。
(b)のアルコール性水酸基含有PPEの組成比はいか
なる値であっても良好な相溶性が得られるが、機械的強
度と耐有機溶剤性のバランスから、成分(a)のPPS
と(b)成分のアルコール性水酸基含有PPEの組成比
は重量比で10対90から90対10の範囲、好ましく
は20対80から80対20、より好ましくは、30対
70から70対30である。PPSが10重量%未満で
は耐有機溶剤性が劣る。90重量%超過では耐熱剛性が
十分でない。
【0028】成分(c)は、成分(a)と成分(b)の
合計100重量部に対して、0.01重量部から10重
量部配合され、好ましくは0.05重量部から5重量部
配合され、さらに好ましくは、0.5重量部から3重量
部配合される。
合計100重量部に対して、0.01重量部から10重
量部配合され、好ましくは0.05重量部から5重量部
配合され、さらに好ましくは、0.5重量部から3重量
部配合される。
【0029】混合組成物の製法および成形法 本発明の熱可塑性樹脂組成物を得るための溶融混練の方
法としては、熱可塑性樹脂について一般に実用されてい
る混練方法が適用できる。例えば、粉状または粒状の各
成分を、必要であれば、付加的成分の項に記載の添加物
等と共に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V
型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸または多
軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等で混練す
る事ができる。成分の混合順序は、特に限定されない。
法としては、熱可塑性樹脂について一般に実用されてい
る混練方法が適用できる。例えば、粉状または粒状の各
成分を、必要であれば、付加的成分の項に記載の添加物
等と共に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V
型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸または多
軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等で混練す
る事ができる。成分の混合順序は、特に限定されない。
【0030】本発明の熱可塑性樹脂組成物の成形加工法
は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂につい
て一般に用いられる成形法、すなわち、射出成形、中空
成形、押出成形、熱成形、プレス成形等の成形法が適用
できる。
は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂につい
て一般に用いられる成形法、すなわち、射出成形、中空
成形、押出成形、熱成形、プレス成形等の成形法が適用
できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、詳しく説明
する。使用した各成分は次のとおりである。 PPS:トープレン社製PPS(商品名:トープレンT
−7)を用いた。 PPE:日本ポリエーテル(株)社製ポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)(30℃におけ
るクロロホルム中で測定した固有粘度0.3dl/g)
を用いた。 SEBS(部分水添スチレン−ブタジエンブロック共重
合体):シェル化学社製(商品名:クレイトンG165
1)を用いた。 [製造例1] アルコール性水酸基含有PPE−1 固有粘度0.3dl/gのPPE 100重量部に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート 10重量部をドラ
イブレンドした後、東洋精機(株)製ラボプラストミル
を用い、温度280℃、ローター回転数60rpmで5
分間混練した。混練終了後、粉砕機で粉砕し粒状とし
た。この粒状物6gをクロロホルム50mlに溶解さ
せ、400mlのアセトニトリル中に注ぎ、沈澱、濾別
させた。その後、100℃で減圧乾燥を行った。共重合
体中のグラフトしている2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート含有量は、赤外線吸収スペクトルの1741cm
-1の吸光度により作成した検量線を用いて求めた。結果
は、0.80wt%であった。 [製造例2] アルコール性水酸基含有PPE−2 固有粘度0.3dl/gのPPE 100重量部に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートを10重量部、ジク
ミル(化薬アクゾ(株)製商品名パーカドックス30)
を1重量部をドライブレンドした後、製造例1と同様に
混練した。同様の分析を行ったところ、共重合体中の2
−ヒドロキシエチルメタクリレート含有量は、0.87
wt%であった。 <実施例1>PPS 70重量部と、前記製造例で得た
アルコール性水酸基含有PPE−130重量部と3−ア
ミノプロピルエトキシシラン 3重量部とをドライブレ
ンドした後、東洋精機(株)製ラボプラストミルを用
い、温度310℃、ローター回転数180rpmで5分
間混練した。混練終了後、粉砕機で粉砕して粒状とし
た。粒状の試料を東洋精機(株)製圧縮成形機を用い
て、温度310℃の条件で、厚さ2mmのシートを成形
した。このシートを熱風乾燥器内で、120℃、4時間
加熱し、PPSの結晶化を充分に行った。このシートよ
り物性評価用の試験片を切削加工した。なお、混練、成
形に際して、PPSはあらかじめ100℃、24時間真
空乾燥したものを用いた。また、物性評価用試験片は2
日間、デシケータ内に保存した後評価した。剛性は、J
IS−K−7106、ASTM−D747に準じて23
℃において曲げこわさ試験を実施した。耐衝撃強度はJ
IS−K−7110に準じて2mm厚試片を3枚重ねに
して、アイゾット衝撃試験機にて測定した。分散形態
は、シートの一部を切り取り、日立製作所(株)製走査
形電子顕微鏡S−2400を用い、倍率1000倍およ
び5000倍で観察した。観察した形態写真から日本ア
ビオニクス(株)製SPICCA II 型画像解析装置を
用いて数平均分散粒径Dnを次式により求めた。 Dn=Σnidi/Σni 外観は良好なものを○、これより悪いが実用上問題ない
ものを△、粗面で実用上問題あるものを×とした。これ
らの結果を表1に示した。 <実施例2〜10>表1および2に示す配合で実施例1
と同様に混練、評価を行い、結果を表1および2に示し
た。 <比較例1〜8>実施例と同様に、表1および2に示す
配合で混練、評価を実施し、結果を表1および2に示し
た。
する。使用した各成分は次のとおりである。 PPS:トープレン社製PPS(商品名:トープレンT
−7)を用いた。 PPE:日本ポリエーテル(株)社製ポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)(30℃におけ
るクロロホルム中で測定した固有粘度0.3dl/g)
を用いた。 SEBS(部分水添スチレン−ブタジエンブロック共重
合体):シェル化学社製(商品名:クレイトンG165
1)を用いた。 [製造例1] アルコール性水酸基含有PPE−1 固有粘度0.3dl/gのPPE 100重量部に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート 10重量部をドラ
イブレンドした後、東洋精機(株)製ラボプラストミル
を用い、温度280℃、ローター回転数60rpmで5
分間混練した。混練終了後、粉砕機で粉砕し粒状とし
た。この粒状物6gをクロロホルム50mlに溶解さ
せ、400mlのアセトニトリル中に注ぎ、沈澱、濾別
させた。その後、100℃で減圧乾燥を行った。共重合
体中のグラフトしている2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート含有量は、赤外線吸収スペクトルの1741cm
-1の吸光度により作成した検量線を用いて求めた。結果
は、0.80wt%であった。 [製造例2] アルコール性水酸基含有PPE−2 固有粘度0.3dl/gのPPE 100重量部に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートを10重量部、ジク
ミル(化薬アクゾ(株)製商品名パーカドックス30)
を1重量部をドライブレンドした後、製造例1と同様に
混練した。同様の分析を行ったところ、共重合体中の2
−ヒドロキシエチルメタクリレート含有量は、0.87
wt%であった。 <実施例1>PPS 70重量部と、前記製造例で得た
アルコール性水酸基含有PPE−130重量部と3−ア
ミノプロピルエトキシシラン 3重量部とをドライブレ
ンドした後、東洋精機(株)製ラボプラストミルを用
い、温度310℃、ローター回転数180rpmで5分
間混練した。混練終了後、粉砕機で粉砕して粒状とし
た。粒状の試料を東洋精機(株)製圧縮成形機を用い
て、温度310℃の条件で、厚さ2mmのシートを成形
した。このシートを熱風乾燥器内で、120℃、4時間
加熱し、PPSの結晶化を充分に行った。このシートよ
り物性評価用の試験片を切削加工した。なお、混練、成
形に際して、PPSはあらかじめ100℃、24時間真
空乾燥したものを用いた。また、物性評価用試験片は2
日間、デシケータ内に保存した後評価した。剛性は、J
IS−K−7106、ASTM−D747に準じて23
℃において曲げこわさ試験を実施した。耐衝撃強度はJ
IS−K−7110に準じて2mm厚試片を3枚重ねに
して、アイゾット衝撃試験機にて測定した。分散形態
は、シートの一部を切り取り、日立製作所(株)製走査
形電子顕微鏡S−2400を用い、倍率1000倍およ
び5000倍で観察した。観察した形態写真から日本ア
ビオニクス(株)製SPICCA II 型画像解析装置を
用いて数平均分散粒径Dnを次式により求めた。 Dn=Σnidi/Σni 外観は良好なものを○、これより悪いが実用上問題ない
ものを△、粗面で実用上問題あるものを×とした。これ
らの結果を表1に示した。 <実施例2〜10>表1および2に示す配合で実施例1
と同様に混練、評価を行い、結果を表1および2に示し
た。 <比較例1〜8>実施例と同様に、表1および2に示す
配合で混練、評価を実施し、結果を表1および2に示し
た。
【0032】
【表1】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明は、カップリング剤を配合するこ
とによりPPSとアルコール性水酸基含有PPEの相溶
性を極めて良好にすることができたので、成形品の外観
と衝撃強度を顕著に改善せしめた。よって本発明の熱可
塑性樹脂組成物より得られた成形品は、PPSおよびP
PEの優れた性質を損なうこと無く、しかも優れた機械
的強度を有する。
とによりPPSとアルコール性水酸基含有PPEの相溶
性を極めて良好にすることができたので、成形品の外観
と衝撃強度を顕著に改善せしめた。よって本発明の熱可
塑性樹脂組成物より得られた成形品は、PPSおよびP
PEの優れた性質を損なうこと無く、しかも優れた機械
的強度を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 成分(a) ポリフェニレンスルフィド
樹脂 10〜90重量% 成分(b) ポリフェニレンエーテル樹脂に、式(I)
で示されるアクリレートを反応させて得られるアルコー
ル性水酸基含有ポリフェニレンエーテル樹脂 90〜1
0重量% 【化1】 (式中R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 は炭
素数2〜3の炭化水素基を、P は1または2の数を表
す。)上記成分(a)および(b)の合計量100重量
部に対して、次の成分(c)が0.01〜10重量部の
割合で配合されてなる熱可塑性樹脂組成物 成分(c) 分子内に、 A群:アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、ハロゲン
基、イソシアナート基およびウレイド基より選ばれる
基、および B群:Y−O−C、Y−OH、Y−O−P、Y−NH、
Y−N−C、Y−N=C、Y−Cl、Y−BrおよびY
−I(ただし、YはSiである)より選ばれる化学構造
を有する化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22745692A JPH0673289A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22745692A JPH0673289A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673289A true JPH0673289A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=16861158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22745692A Pending JPH0673289A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0673289A (ja) |
-
1992
- 1992-08-26 JP JP22745692A patent/JPH0673289A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0635548B1 (en) | Thermoplastic resin composition | |
US5134194A (en) | Thermoplastic resin composition | |
EP0472960B1 (en) | Thermoplastic resin composition | |
WO1992007908A1 (fr) | Composition de resine thermoplastique | |
JPH0673289A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH05194833A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH05271530A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH05287202A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH07278427A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH05295256A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0733973A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2000178436A (ja) | ポリフェニレンエ―テル系樹脂組成物 | |
JPH05279568A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH06234887A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH07145310A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0748505A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0776653A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH06336551A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0733972A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0480254A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH07145309A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH05295257A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0753867A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH06336549A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2000281907A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 |