JPH0671269U - シートトラック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組付け精度にばらつきが生じても、シ−トの
ガタを防止できるシ−トトラック装置のロック機構を提
供する。 【構成】 シ−トトラック装置のロック機構において、
ロックレバーの基端部に設けられた切欠部に、ハンドル
シャフトブラケットに延設された係止脚を係合させるこ
とにより、ロックレバーに対するアッパーレールのレー
ル長手方向の動きを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車等に使用されるシ−トトラック装置に関し、特にシ−トのロ ック機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

シ−トの前後位置を調節するシ−トトラック装置は、左右のシ−トトラックの ロアレ−ルを床面に固定し、ロアレ−ルに摺動自在に嵌めたアッパ−レ−ルをシ −トに固定している。ロアレ−ルとアッパ−レ−ルの間には、シ−ト位置を固定 するためのロック機構が設けられている。

【０００３】 図４に示すロック機構は、アッパ−レ−ル１０１に固着された一対のシャフト 支持部１０２，１０２に回転可能に支持されたハンドルシャフト１０３と、一対 のシャフト支持部１０２，１０２間のハンドルシャフト１０３に固着されたロッ クレバ−１０４と、ロアレ−ル１０５に固着され、ロック孔１０６ａを有するロ ックプレ−ト１０６と、ロックレバ−１０４がロックプレ−ト１０６に係合する 方向の付勢力をハンドルシャフト１０３に与えるスプリング１０７とから構成さ れている。

【０００４】 一対のシャフト支持部１０２，１０２にハンドルシャフト１０３を組み付ける 方法としては、図５に示すように、略下方に延びる一対のシャフト支持部１０２ ，１０２を、ハンドルシャフト１０３の外周面に沿って、ハンドルシャフト１０ ３が一対のシャフト支持部１０２，１０２に対して回転可能に、カ−リングする （図５における鎖線部）ことにより行われる。 また、図４において、スキ１０８は、一対のシャフト支持部１０２，１０２間 に配設されたロックレバ−１０４が、ロックプレ−ト１０６と係脱する方向への 回転を可能にするとともに、ロック状態（ロックレバ−１０４がロックプレ−ト １０６に係合している状態）において、一対のシャフト支持部１０２，１０２お よび一対のシャフト支持部１０２，１０２が固着されたアッパ−レ−ル１０１が 、ロックレバー１０４に対し、図４における左右方向（レ−ル長手方向）へ摺動 するのを規制するように、所定範囲内（０．３〜０．５ｍｍ）に設定されている 。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、一対のシャフト支持部１０２，１０２とロックレバ−１０４との間の スキ１０８を所定範囲内（０．３〜０．５ｍｍ）に設定するためには、高度な技 術を必要とする。

【０００６】 組付け精度のばらつきにより、スキ１０８が所定範囲より大きく設けられると 、ロック状態（ロックレバ−１０４がロックプレ−ト１０６に係合している状態 ）において、一対のシャフト支持部１０２，１０２および一対のシャフト支持部 １０２，１０２が固着されたアッパ−レ−ル１０１が、図４における左右方向（ レ−ル長手方向）に、所定範囲を越えたスキの寸法分だけ、摺動可能となり、シ −トにガタが生じるという問題点がある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ロックレバーに基端部に、ハンドルシャフトブラケットより延設さ れた係止脚が係合可能な切欠部を有することを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

ロックレバーの基端部に設けられた切欠部に、ハンドルシャフトブラケットに 延設された係止脚を係合させることにより、ロックレバーに対するアッパーレー ルのレール長手方向の動きを防止する。

【０００９】

【実施例】

以下、図１乃至図３を用いて本考案の実施例を説明する。

【００１０】 シート側に固設されるアッパレール１１は、フロア側に固設されるロアレール １５に摺動自在に嵌合している。

【００１１】 ロアレール１５には、複数のロック孔１６ａが所定ピッチで刻設されたロック プレート１６が固着されている。

【００１２】 アッパ−レ−ル１１の上面には、ハンドルシャフトブラケット１２が固着され ている。ハンドルシャフトブラケット１２はアッパーレール１１に固着される固 着部１２ａと、固着部１２ａの両端部に延設された一対のシャフト支持部１２ｂ ，１２ｂと、固着部１２の中央部により一対のシャフト支持部１２ｂ，１２ｂ間 に延設された係止脚１２ｃとから構成されている。

【００１３】 ハンドルシャフトブラケット１２の一対のシャフト支持部１２ｂ，１２ｂには ハンドルシャフト１３が回転可能に支持されている。ハンドルシャフト１３は、 一端に操作部１３ａを有し、他端にスプリング係止溝１３ｂを有している。ハン ドルシャフトブラケット１２の一対のシャフト支持部１２ｂ，１２ｂ間のハンド ルシャフト１３にはロックレバー１４が固着されている。

【００１４】 スプリング１７は、一端がアッパーレール１１に係止されるとともに、他端が ハンドルシャフト１３のスプリング係止溝１３ｂに係止されている。これにより 、ハンドルシャフト１３は、図３においてハンドルシャフト１３に固着されるロ ックレバー１４の回転端部１４ａがロックプレート１６に係合する方向（矢印Ａ 方向）に付勢されている。

【００１５】 ハンドルシャフトブラケット１２の一対のシャフト支持部１２ｂ，１２ｂ間の ハンドルシャフト１３に固着されるロックレバー１４は、ハンドルシャフト１３ に固着される基端部１４ａと、基端部１４ａに設けられ、ハンドルシャフトブラ ケット１２の係止脚１２ｃが係合可能な切欠部１４ｄと、ロックプレート１６の ロック孔１６ａに係合する回転端部１４ｃとから構成されている。

【００１６】 ロックレバー１４がロックプレート１６に係合している状態において、ハンド ルシャフトブラケット１２の係止脚１２ｃはロックレバー１４の切欠部１４ｄに 係合し、ハンドルシャフトブラケット１２（アッパレール１）は、ロックレバー １４に対してレール長手方向の動き（ガタ）が規制される。

【００１７】 次に、本考案の作動について説明する。 ハンドルシャフト１３の操作部１３ａを操作し、図３においてハンドルシャフ ト１１３時計方向に回転させると、ハンドルシャフト１３に固着されたロックレ バー１４の回転端部１４ａは、ロックプレート１６のロック孔１６ａとの係合が 解除される方向に回転する。シート着座者は、この状態を保持しつつ、シートを 任意の位置にスライドさせた後、操作ハンドル１３ａを時計方向に回動させてい た力を解除すると、スプリング１６の付勢力により再び、ロックレバー１４とロ ックプレート１６との係合がなされシートトラックのロックが完了する。 組付け精度のばらつきにより、ハンドルシャフトブラケット１２の一対のシャ フト支持部１２ｂ，１２ｂと、一対のシャフト支持部１２ｂ，１２ｂ間のハンド ルシャフト１３に固着されるロックレバー１４との間に所定範囲（０．３〜０． ５ｍｍ）を越えるスキが生じても、シートトラックのロック状態において、ハン ドルシャフトブラケット１２の係止脚１２ｃがロックレバー１４の切欠部１４ｄ に係合し、アッパーレール１１がレールの長手方向に摺動することがなく、シー トのガタが発生しない。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、組付け精度のばらつきによるシートのガタが防 止できるシートトラックのロック機構を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるシートトラック装置の要部斜視図
である。

【図２】本考案によるシートトラック装置の実施例を示
す側面図である。

【図３】図１におけるＡ−Ａ断面図である。

【図４】従来例を示すシートトラック装置の側面図であ
る。

【図５】従来例におけるハンドルシャフトの組付け方法
を示す説明図である。

【符号の説明】

１１ アッパ−レ−ル １２ ハンドルシャフトブラケット １２ａ 固着部 １２ｂ シャフト支持部 １２ｃ 係止脚 １３ ハンドルシャフト １３ａ 操作部 １３ｂ スプリング係止溝 １４ ロックレバー １４ａ 基端部 １４ｃ 回転端部 １４ｄ 切欠部 １５ ロアレール １６ ロックプレート １６ａ ロック孔 １７ スプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フロア側に固設されるロアレ−ルと、該
   ロアレ−ルに摺動可能に嵌合するアッパ−レ−ルと、前
   記ロアレ−ル側に穿設せれた複数のロック孔と、前記ア
   ッパ−レ−ルに固着されたハンドルシャフトブラケット
   と、該ハンドルシャフトブラケットに回転可能に支持さ
   れたハンドルシャフトと、基端部が前記ハンドルシャフ
   トに固定され、回転端部が前記ロック孔に係脱可能に設
   けられたロックレバーとを有するシートトラック装置に
   おいて、 前記ロックレバーの基端部に、前記ハンドルシャフトブ
   ラケットより延設された係止脚が係合可能な切欠部を有
   し、 前記ロックレバーに対する前記アッパレールのレール長
   手方向の動きを防止するようにしたことを特徴とするシ
   ートトラック装置。