JP4040839B2 - シートスライド装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロアレールと、このロアレールにその長手方向に摺動可能に係合したアッパレールと、アッパレールに設けられ、ロアレールに対するアッパレールの摺動を許容するアンロック位置並びにロアレールに対するアッパレールの摺動を禁止するロック位置に移動可能なロックレバーと、このロックレバーをロック方向に付勢するロックレバー付勢手段とを有するシートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フロントシート及びリヤシートを備えた自動車等にあっては、フロントシートの前後位置の調整をリヤシート側から行うためのリヤ側操作ハンドルは設けられていない。
【0003】
しかし、現実には、リヤシートの人間が例えば助手席の位置を前後に移動したい場合がある。このような場合、従来は、助手席の人間にシート位置を調整してもらうか、リヤシートの人間が助手席に移って助手席のシート位置を調整することになる。
【0004】
又、リヤシートの後側の荷室からリヤシートの前後位置の調整をしたい場合もある。この場合も同様に、リヤシートの人間にシート位置を調整してもらうか、リヤシートに移ってそのシート位置を調整することになる。
【0005】
このシート位置調整を容易にするために、既存のフロント側操作ハンドルと同一構造でもって、リヤ側操作ハンドルを仮に設けたとすると、自動車等の衝突時に、荷物や人間がこの操作ハンドルに当接し、そのシートの前後方向のロックが解除され、そのシート上の人間が前に激しく押し出される危険性がある。又、自動車等の走行中に、後側のシートの人間が不用意に操作ハンドルを蹴ってしまったりして、そのシートの前後方向のロックが解除される危険性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、特にミニヴァンにおいては、シートアレンジが多種多様になってきており、シートの後側からシートの前後位置調整をしたい機会も増えている。その場合に、リヤ側操作ハンドルを持たない従来のシートスライド装置では、シートの前後位置の調整に速やかに対応できないことになる。一方、リヤ側操作ハンドルを設ける場合には、安全面への配慮が必要であり、又、その安全を確保する機構としては、重量増やコストアップを回避するために簡単な構成のものが要求される。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、フロント側操作ハンドルだけでなくリヤ側操作ハンドルをも有し、シートの後側からもシートの前後位置の調整を行え、安全性も確保され、構造も簡単なシートスライド装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、ロアレールと、該ロアレールにその長手方向に摺動可能に係合したアッパレールと、該アッパレールに設けられ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を許容するアンロック位置並びに前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を禁止するロック位置に移動可能なロックレバーと、該ロックレバーをロック方向に付勢するロックレバー付勢手段とを有し、フロント側操作ハンドルにより前記ロックレバーをアンロック位置に移動させた後、前記アッパレールを前記ロアレールに対して摺動させ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの前後方向の位置を調整するシートスライド装置において、前記アッパレールに、前記アッパレールに対して前後方向に移動可能に設けられ、後方位置に移動している場合にのみ回動でき、かつ、その回動により、前記ロックレバーをロック解除方向に押動するリヤブラケットと、該リヤブラケットを前方に付勢するリヤブラケット付勢手段と、前記リヤブラケットと一体となって回動するリヤ側操作ハンドルと、を有し、前記アッパレールに対する前記リヤブラケットの後方への移動及び後方位置での回動を可能にするために、前記リヤブラケットの垂直面には、前後方向に延びた水平穴部及びこの水平穴部の前端から垂直方向に延びた垂直穴部からなるL字状長穴と、前後方向に延びた直線状長穴とが、前記L字状長穴が前記直線状長穴よりも後方又は前方に位置するように形成されると共に、前記直線状長穴と前記L字状長穴のそれぞれに、前記アッパレール側に設けられたガイドピンが前記リヤブラケットに対して前後方向に摺動可能に挿入されており、前記リヤブラケットが後方位置に移動している場合には、前記L字状長穴内の前記ガイドピンが前記L字状長穴の垂直穴部内に進入することにより、前記リヤブラケットの回動を可能にしたことを特徴とするものである。
【0009】
この発明においては、リヤ側操作ハンドルを用いることで、シートの後側からもシートの前後位置を調整できる。すなわち、リヤ側操作ハンドルを後方に引き、その引いた状態で回動させることにより、リヤブラケットを回動できる。この回動により、ロックが解除され、アッパレールをロアレールに対して前後に摺動させることができる。位置調整後、リヤ側操作ハンドルを離せば、ロックレバーはロック位置に戻り、シートスライド装置はロック状態に戻る。
【0010】
この発明では、例えば自動車等の衝突時に、荷物や人間がリヤ側操作ハンドルに当接したり、自動車等の走行中に、後側のシートの人間が不用意にこの操作ハンドルを蹴っても、リヤ側操作ハンドルに対して、リヤ側操作ハンドルを後方に引く力は掛からず、まして、リヤ側操作ハンドルを後方に引いた状態で回動させるという力は掛からないため、シートの前後方向のロックは解除されず、シート上の人間が前に激しく押し出される危険性はない。又、この発明では、リヤブラケットに直線状長穴とL字状長穴とを形成するという簡単な構成で、アッパレールに対する前後方向の移動と、後方位置に移動している場合の回動を確保している。
【0011】
請求項2記載の発明は、ロアレールと、該ロアレールにその長手方向に摺動可能に係合したアッパレールと、該アッパレールに設けられ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を許容するアンロック位置並びに前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を禁止するロック位置に移動可能なロックレバーと、該ロックレバーをロック方向に付勢するロックレバー付勢手段とを有し、フロント側操作ハンドルにより前記ロックレバーをアンロック位置に移動させた後、前記アッパレールを前記ロアレールに対して摺動させ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの前後方向の位置を調整するシートスライド装置において、前記アッパレールに、前記アッパレールに対して前後方向に移動可能に設けられ、後方位置に移動している場合にのみ回動でき、かつ、その回動により、前記ロックレバーをロック解除方向に押動するリヤブラケットと、該リヤブラケットを前方に付勢するリヤブラケット付勢手段と、前記リヤブラケットと一体となって回動するリヤ側操作ハンドルと、を有し、前記アッパレールに対する前記リヤブラケットの後方への移動及び後方位置での回動を可能にするために、前記アッパレールの垂直面には、前後方向に延びた水平穴部及びこの水平穴部の前端から垂直方向に延びた垂直穴部からなるL字状長穴と、前後方向に延びた直線状長穴とが、前記L字状長穴が前記直線状長穴よりも後方又は前方に位置するように形成されると共に、前記直線状長穴と前記L字状長穴のそれぞれに、前記リヤブラケット側に設けられたガイドピンが前記アッパレールに対して前後方向に摺動可能に挿入されており、前記リヤブラケットが後方位置に移動している場合には、前記L字状長穴内の前記ガイドピンが前記L字状長穴の垂直穴部内に進入することにより、前記リヤブラケットの回動を可能にしたことを特徴とするものである。
【0012】
この発明においても、請求項1記載の発明の場合と全く同様に、リヤ側操作ハンドルを用いることで、シートの後側からもシートの前後位置を調整できる。すなわち、リヤ側操作ハンドルを後方に引き、その引いた状態で回動することにより、リヤブラケットを回動でき、この回動により、ロックレバーとアッパレールとの噛合が解除され、アッパレールをロアレールに対して前後に摺動させることができる。位置調整後、リヤ側操作ハンドルを離せば、ロックレバーはロック位置に戻り、ロックレバーとアッパレールとが再び噛合し、シートスライド装置はロック状態に戻る。
【0013】
更に、請求項1記載の発明の場合と同様に、この発明でも、リヤ側操作ハンドルに対して、リヤ側操作ハンドルを後方に引く力は掛からず、まして、リヤ側操作ハンドルを後方に引いた状態でリヤ側操作ハンドルを回動させるという力は掛からないため、シートの前後方向のロックは解除されず、シート上の人間が前に激しく押し出される危険性はない。又、この発明でも、アッパレールに直線状長穴とL字状長穴とを形成するという簡単な構成で、アッパレールに対するリヤブラケットの前後方向の移動と、後方位置に移動している場合の回動を確保している。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ロアレールには複数のロック穴又はロック爪が前後方向に所定の間隔をもって設けられ、前記ロックレバーは前記アッパレールに回動可能に設けられ、その回動により、一端に形成されたロック爪又はロック穴が、前記ロアレールのロック穴又はロック爪に下方から噛合するように構成されると共に、フロント側操作ハンドルの操作により回動されて前記ロックレバーをロック解除方向に押動するフロントブラケットが前記アッパレールの前端部に設けられ、前記リヤブラケットが前記アッパレールの後端部に設けられ、前記ロックレバー,前記フロントブラケット及び前記リヤブラケットの各回転は、前記アッパレールの垂直面と平行な平面内でなされ、前記フロントブラケットの回転中心は前記ロックレバーの回転中心よりも前側に位置し、前記リヤブラケットの回転中心は前記ロックレバーの回転中心よりも後側に位置し、前記フロントブラケットの回転時に押圧される前記ロックレバー上の部位は、前記フロントブラケットの回転中心よりも前側にあり、前記リヤブラケットの回転時に押圧される前記ロックレバー上の部位は、前記ロックレバーの回転中心と前記リヤブラケットの回転中心との間にあることを特徴とするものである。
【0015】
この発明では、ロックレバー,フロントブラケット及びリヤブラケットの各回転が、アッパレールの垂直面と平行な平面内でなされるため、これらの配置が容易であり、運動伝達も円滑に行える。このため、全体の構成が簡単になる。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項1〜3記載の発明において、前記L字状長穴の水平穴部の後端側内壁面の少なくとも一部を、傾斜平面で形成し、前記リヤブラケットが前方位置にあるときには、この傾斜平面が前記L字状長穴内の前記ガイドピンに押接していることを特徴とするものである。
【0019】
この発明では、リヤブラケットのL字状長穴における水平穴部の後端側内壁面の少なくとも一部を傾斜平面で形成し、リヤブラケット付勢手段の付勢力を利用して、傾斜平面をガイドピンに押接し、ここでのガタの発生を抑えている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1〜図14を用いて本発明の実施の形態例を説明する。尚、図1〜図3に示したシートスライド装置はシートの右側に用いられるものであり、図1〜図3における左側がフロント側に配置される。本実施の形態例のシートスライド装置は、ロアレール100と、ロアレール100にその長手方向に摺動可能に係合したアッパレール200とを有している。
【0021】
ロアレール100は、ロアレールに100の前端部及び後端部に設けられた取り付け用ブラケット101,102を介してフロア側に固着され、アッパレール200は、アッパレール200に固着されたサポートブラケット201,202,203を用いて、シートクッションフレームに取り付けられる。
【0022】
ロアレール100には、特に図4〜図7に示すように、水平に配置された底板部111と、底板部111におけるロアレール100の横幅方向の両端から立ち上がった一対の起立部112a,112bと、起立部112a,112bの上端からロアレール100の中央に向けて水平に延びた一対のつば部113a,113bと、つば部113a,113bの先端から下方に延びた一対の垂下部114a,114bとが設けられている。
【0023】
一方、アッパレール200は、図4〜図7に示すように、ロアレール100の垂下部114a,114b間に挿入配置された2枚のレールプレート210,230を背中合わせに固着したものでなる。レールプレート210の下端側には、ロアレール100の垂下部114aの下方に水平に配置された水平部211と、この水平部211の外端から立ち上がった側板部212と、側板部212の上端からアッパレール200の中央に近づくように斜め上方に延出した傾斜部213とが設けられている。
【0024】
同様に、レールプレート230の下端側には、ロアレール100の垂下部114bの下方に水平に配置された水平部231と、この水平部231の外端から立ち上がった側板部232と、側板部232の上端からアッパレール200の中央に近づくように斜め上方に延出した傾斜部233とが設けられている。
【0025】
図5に示すように、ロアレール100の起立部112a内側における上側角部空間には、適所に複数のボール215が配置され、ロアレール100の起立部112b内側における上側角部空間にも、ボール215と対称位置にボール235が配置されている。更に、ロアレール100の底板部111とレールプレート210,230の水平部211,231との間の空間には、複数のローラ251が配置されている。
【0026】
ボール215,235及びローラ251は、図5に示すリテーナ252によって、所定の間隔及び位置に整列されている。これらボール215,235及びローラ251により、アッパレール200がロアレール100に対して滑らかに移動すると共に、ロアレール100とアッパレール200との上下方向,左右方向のガタがなくなる。
【0027】
2枚のレールプレート210,230を背中合わせ部分には、図4及び図5に示すように、ロックレバー300を回動自在に挟み込むためのスペースが設けられており、このスペースに、段付きピン310でもってレールプレート210,230に垂直回動可能に支持されたロックレバー300が収納されている。このロックレバー300は、図7及び図1に示すように、後端側において水平に折り曲げられており、この折曲部301に、矩形のロック穴302が複数形成されている。
【0028】
このロック穴302はロアレール100のロック爪と噛合するものである。そのため、ロアレール100の垂下部114aの下端には、下方を向いたロック爪114cが、前後方向に所定の間隔をもって多数設けられている。図1中に、このロック爪114cを二点鎖線で示した。ロックレバー300のロック穴302をロアレール100のロック爪114cに選択的に噛合させることにより、ロアレール100に対してアッパレール200を所望の位置にロックできる。
【0029】
ロックレバー300の前端部と後端部には、それぞれ、図1及び図2における手前方向に折り曲げられた突片部303,304が設けられている(図7も参照)。この突片部303,304がレールプレート210の外部に露出するように、レールプレート210には、窓216,217が穿設されている(図2及び図7参照)。
【0030】
このロックレバー300は、図2に示すロックレバー付勢手段としてのトーションスプリング311により、そのロック穴302がロアレール100のロック爪114cと噛合するロック方向に付勢されている。このために、トーションスプリング311は、一端がレールプレート210のフック穴218に係止され、他端がロックレバー300のフック穴305に掛止されている。
【0031】
フロントブラケット400は、アッパレール200の前端部にピン410を用いて垂直回動可能に設けられ、その回動により、ロックレバー300の突片部303に当接し、ロックレバー300をロック解除方向に押動するものである。本形態例では、トーションコイルスプリング411によって、フロントブラケット400は、ロックレバー300の突片部303と当接しない方向に付勢されている。
【0032】
このトーションコイルスプリング411は、ピン410に嵌挿され、その一端は、アッパレール200に固定されたスペーサ420に掛止され、他端がフロントブラケット400の段部403に当接されている。又、フロントブラケット400にはカール部401,402が形成されており、ここに、フロント側操作ハンドル405が取り付けられている。このフロント側操作ハンドル405としては、ループハンドルが好適である。
【0033】
リヤブラケット500は、アッパレール200の後端部に、アッパレール200に対して前後方向に移動可能に設けられ、後方位置に移動している場合にのみ垂直回動でき、かつ、その回動により、ロックレバー300をロック解除方向に押動するものである。
【0034】
本形態例では、この機能を実現するために、リヤブラケット500として図9〜図13に示すような形状のものを用いている。これらの図から明らかなように、リヤブラケットの垂直面には、前後方向に延びた水平穴部501及びこの水平穴部501の前端から下方に延びた垂直穴部502からなるL字状長穴503と、前後方向に延びた直線状長穴504とが形成されている。そして、図1及び図2に示すように、L字状長穴503が直線状長穴504よりも後方に位置するようにして、アッパレール200にガイドピン506,507でもって取り付けられている。
【0035】
ガイドピン506,507は、それぞれL字状長穴503,直線状長穴504に摺動可能に挿入されている。そして、リヤブラケット500が後方位置にあるときには、L字状長穴内のガイドピン506がL字状長穴503の垂直穴部502内に進入して、リヤブラケット500がガイドピン507を中心に回動できる状態(図8の二点鎖線位置)を作り出し、リヤブラケット500が前方位置にあるときには、L字状長穴内のガイドピン506がL字状長穴503の水平穴部501内にあるため垂直穴部502内に進入できず、リヤブラケット500がガイドピン507を中心に回動できない状態(図8の実線位置)を作り出している。
【0036】
リヤブラケット500の前端部508は、U字形に形成されており、リヤブラケット500が後方位置に移動して、ガイドピン507を中心に回動したときに、ロックレバー300の突片部304に当接し、ロックレバー300をロック解除方向に押動するものである。
【0037】
尚、L字状長穴503の水平穴部501の後端側内壁面501aは、図14に示すように、傾斜平面で形成されており、リヤブラケット500が前方位置にあるときには、この傾斜平面がL字状長穴503内のガイドピン506に押接している。
【0038】
本形態例では、リヤブラケット付勢手段としてのテンションコイルスプリング520(図3参照)によって、リヤブラケット500は、前方に付勢されている。このテンションコイルスプリング520は、その一端が、リヤブラケット500のフック穴509に掛止され、他端がアッパレール200側のフック部材に掛止されている。
【0039】
リヤブラケット500には装着穴511,512が形成されており、ここに、リヤ側操作ハンドル515が取り付けられている。このリヤ側操作ハンドル515としては、ループハンドルが好適である。
【0040】
上記レイアウトにより、フロントブラケット400の回転中心はロックレバー300の回転中心よりも前側に位置し、リヤブラケット500の回転中心はロックレバー300の回転中心よりも後側に位置し、フロントブラケット400の回転時に押圧されるロックレバー300上の部位は、フロントブラケット400の回転中心よりも前側にあり、リヤブラケット500の回転時に押圧されるロックレバー300上の部位は、ロックレバー300の回転中心とリヤブラケット500の回転中心との間にある。
【0041】
次に上記実施の形態例の作動を説明する。まず、図1〜図3及び図8(実線位置)に示した状態では、ロックレバー300のロック穴302がロアレール100のロック爪114cに噛合しており、シートスライド装置はアッパレール200の移動が禁止されたロック状態にある。
【0042】
このロック状態から、フロント側操作ハンドル405を用いてシートスライド装置のロックを解除するには、スプリング411の付勢力に抗してフロント側操作ハンドル405を引き上げ、フロントブラケット400を図1における時計方向に回転させる。
【0043】
これにより、ロックレバー300の突片部303がフロントブラケット400に押圧され、ロックレバー300もスプリング311の付勢力に抗してロック解除方向に回動し、ロックレバー300のロック穴302内からからロアレール100のロック爪114cが離脱し、アッパレール200はロアレール100に対して摺動可能なアンロック状態となる。
【0044】
この状態では、シートを前後方向に移動させ、所望の位置のロック爪114cを選択できる。所望の位置のロック爪114cを選択して操作力を解除すると、スプリング311の付勢力により、ロックレバー300が位置調整後のロック爪114cに噛合し、シートスライド装置はロック状態に戻る。
【0045】
又、リヤ側操作ハンドル515を用いてシートスライド装置のロックを解除するには、スプリング520の付勢力に抗してリヤ側操作ハンドル515を後方に引いて、L字状長穴内のガイドピン506がL字状長穴503の垂直穴部502内に進入できる状態にし、この状態から、図8の二点鎖線で示すようにリヤ側操作ハンドル515を持ち上げ、リヤブラケット500を反時計方向に回転させる。
【0046】
これにより、ロックレバー300の突片部304がリヤブラケット500に押圧され、ロックレバー300もスプリング311の付勢力に抗してロック解除方向に回動し、ロックレバー300のロック穴302内からからロアレール100のロック爪114cが離脱し、アッパレール200はロアレール100に対して摺動可能なアンロック状態となる。
【0047】
この状態では、前述の通り、シートを前後方向に移動させ、所望の位置のロック爪114cを選択できる。所望の位置のロック爪114cを選択して操作力を解除すると、スプリング311の付勢力により、ロックレバー300が位置調整後のロック爪114cに噛合し、シートスライド装置はロック状態に戻る。
【0048】
このように、本実施の形態例においては、リヤ側操作ハンドル515を用いることで、シートの後側からもシートの前後位置を調整できる。
しかも、例えば自動車等の衝突時に、荷物や人間がリヤ側操作ハンドル515に当接したり、自動車等の走行中に、後側のシートの人間が不用意にこの操作ハンドル515を蹴っても、リヤ側操作ハンドル515に対して、リヤ側操作ハンドル515を後方に引く力は掛からず、まして、リヤ側操作ハンドル515を後方に引いた状態でリヤ側操作ハンドル515を回動させるという力は掛からないため、シートの前後方向のロックは解除されず、シート上の人間が前に激しく押し出される危険性はない。
【0049】
又、この形態例では、ロックレバー300,フロントブラケット400及びリヤブラケット500の各回転が、アッパレール200の垂直面と平行な平面内でなされるため、これらの配置が容易であり、運動伝達も円滑に行える。このため、全体の構成が簡単になる。
【0050】
更に、アッパレール200に対する前後方向の移動と、後方位置に移動している場合の回動とを、リヤブラケット500に直線状長穴504とL字状長穴503を形成することにより実現しているため、この機構の構成も簡単である。
【0051】
又、L字状長穴503の水平穴部501の後端側内壁面の一部501aを、傾斜平面で形成し、スプリング520の付勢力を利用して、傾斜平面をガイドピン506に押接しているので、ここでのガタの発生を抑えることができる。すなわち、図14に示すように、この構成では、ガイドピント506と傾斜平面(501a)とは図中の点Pを通る直線でもって線接触するすることになり、ガイドピント506と傾斜平面とは、相対的に変位し難くなり、リヤブラケット500の振動が抑えられる。ちなみに、後端側内壁面501aの全周を円弧面で形成しながらガタを無くすには、その半径をガイドピント506の半径に正確に一致させる必要があるが、このような加工は現実には難しく、製造コストも上昇する。
【0052】
尚、本発明は上記実施の形態例に限るものではない。例えば、ロック機構は上記形態例のものに限らない。
又、上記形態例では、ロックレバー300にロック穴302を形成し、ロアレール100にロック爪114cを形成したが、その逆であってもよい。
【0053】
更に、直線状長穴504をL字状長穴503の後側に配置し、L字状長穴503の垂直穴部502を上方に向けて形成するようにしてもよい。又、アッパレール200側に直線状長穴やL字状長穴を形成し、リヤブラケット500側にガイドピンを設けるようにしてもよい。
【0054】
フロント側操作ハンドル405,リヤ側操作ハンドル515については、それぞれ、フロントブラケット400,リヤブラケット500を延長し、その延長部をフロント側操作ハンドル405,リヤ側操作ハンドル515としてもよい。更に、フロントブラケット400を設けずに、フロント側操作ハンドル405をロックレバー300に直接取り付けてもよいし、ロックレバー300を延長し、その延長部をフロント側操作ハンドル405としてもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1及び請求項2記載の発明によれば、リヤ側操作ハンドルを用いることで、シートの後側からもシートの前後位置を調整できるシートスライド装置を実現できる。又、自動車等の衝突時に、荷物や人間がリヤ側操作ハンドルに当接したり、自動車等の走行中に、後側のシートの人間が不用意にこの操作ハンドルを蹴っても、シート上の人間が前に激しく押し出される危険性がないシートスライド装置を実現できる。又、請求項1及び請求項2記載の発明によれば、アッパレールに対する前後方向の移動と、後方位置に移動している場合の回動とを、リヤブラケット又はアッパレールに直線状長穴とL字状長穴を形成することにより実現しているため、この機構部分の構成も簡単になる。
【0056】
請求項3記載の発明によれば、ロックレバー,フロントブラケット及びリヤブラケットの各回転が、アッパレールの垂直面と平行な平面内でなされるため、これらの配置が容易であり、運動伝達も円滑に行え、全体の構成が簡単になる。
【0058】
請求項記載の発明によれば、リヤブラケットのL字状長穴における水平穴部の後端側内壁面の少なくとも一部を傾斜平面で形成し、リヤブラケット付勢手段の付勢力を利用して、傾斜平面をガイドピンに押接しているので、ここでのガタの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の主要構成部品の配置を概念的に示す図である。
【図2】本発明の実施の形態例の側面図である。
【図3】本発明の実施の形態例の平面図である。
【図4】図2の切断線A−Aでの断面図である。
【図5】図2の切断線B−Bでの断面図である。
【図6】図2の切断線C−Cでの断面図である。
【図7】図2の切断線D−Dでの断面図である。
【図8】リヤブラケットの回動をロックレバーの回動に変換する機構を説明する図である。
【図9】リヤブラケットの右側面図である。
【図10】リヤブラケットの平面図である。
【図11】図9における矢印E方向から見た図である。
【図12】図9における矢印F方向から見た図である。
【図13】図9における矢印G方向から見た図である。
【図14】リヤブラケットのL字状長穴の説明図である。
【符号の説明】
100 ロアレール
114c ロック爪
200 アッパレール
300 ロックレバー
302 ロック穴
303,304 突片部
310,410 ピン
400 フロントブラケット
405 フロント側操作ハンドル
500 リヤブラケット
501 水平穴部
501a 後端側内壁面
502 垂直穴部
503 L字状長穴
504 直線状長穴
506,507 ガイドピン
515 リヤ側操作ハンドル

Claims (4)

  1. ロアレールと、該ロアレールにその長手方向に摺動可能に係合したアッパレールと、該アッパレールに設けられ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を許容するアンロック位置並びに前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を禁止するロック位置に移動可能なロックレバーと、該ロックレバーをロック方向に付勢するロックレバー付勢手段とを有し、フロント側操作ハンドルにより前記ロックレバーをアンロック位置に移動させた後、前記アッパレールを前記ロアレールに対して摺動させ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの前後方向の位置を調整するシートスライド装置において、
    前記アッパレールに、前記アッパレールに対して前後方向に移動可能に設けられ、後方位置に移動している場合にのみ回動でき、かつ、その回動により、前記ロックレバーをロック解除方向に押動するリヤブラケットと、
    該リヤブラケットを前方に付勢するリヤブラケット付勢手段と、
    前記リヤブラケットと一体となって回動するリヤ側操作ハンドルと、
    を有し、
    前記アッパレールに対する前記リヤブラケットの後方への移動及び後方位置での回動を可能にするために、前記リヤブラケットの垂直面には、前後方向に延びた水平穴部及びこの水平穴部の前端から垂直方向に延びた垂直穴部からなるL字状長穴と、前後方向に延びた直線状長穴とが、前記L字状長穴が前記直線状長穴よりも後方又は前方に位置するように形成されると共に、前記直線状長穴と前記L字状長穴のそれぞれに、前記アッパレール側に設けられたガイドピンが前記リヤブラケットに対して前後方向に摺動可能に挿入されており、
    前記リヤブラケットが後方位置に移動している場合には、前記L字状長穴内の前記ガイドピンが前記L字状長穴の垂直穴部内に進入することにより、前記リヤブラケットの回動を可能にしたことを特徴とするシートスライド装置。
  2. ロアレールと、該ロアレールにその長手方向に摺動可能に係合したアッパレールと、該アッパレールに設けられ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を許容するアンロック位置並びに前記ロアレールに対する前記アッパレールの摺動を禁止するロック位置に移動可能なロックレバーと、該ロックレバーをロック方向に付勢するロックレバー付勢手段とを有し、フロント側操作ハンドルにより前記ロックレバーをアンロック位置に移動させた後、前記アッパレールを前記ロアレールに対して摺動させ、前記ロアレールに対する前記アッパレールの前後方向の位置を調整するシートスライド装置において、
    前記アッパレールに、前記アッパレールに対して前後方向に移動可能に設けられ、後方位置に移動している場合にのみ回動でき、かつ、その回動により、前記ロックレバーをロック解除方向に押動するリヤブラケットと、
    該リヤブラケットを前方に付勢するリヤブラケット付勢手段と、
    前記リヤブラケットと一体となって回動するリヤ側操作ハンドルと、
    を有し、
    前記アッパレールに対する前記リヤブラケットの後方への移動及び後方位置での回動を可能にするために、前記アッパレールの垂直面には、前後方向に延びた水平穴部及びこの水平穴部の前端から垂直方向に延びた垂直穴部からなるL字状長穴と、前後方向に延びた直線状長穴とが、前記L字状長穴が前記直線状長穴よりも後方又は前方に位置するように形成されると共に、前記直線状長穴と前記L字状長穴のそれぞれに、前記リヤブラケット側に設けられたガイドピンが前記アッパレールに対して前後方向に摺動可能に挿入されており、
    前記リヤブラケットが後方位置に移動している場合には、前記L字状長穴内の前記ガイドピンが前記L字状長穴の垂直穴部内に進入することにより、前記リヤブラケットの回動を可能にしたことを特徴とするシートスライド装置。
  3. 前記ロアレールには複数のロック穴又はロック爪が前後方向に所定の間隔をもって設けられ、前記ロックレバーは前記アッパレールに回動可能に設けられ、その回動により、一端に形成されたロック爪又はロック穴が、前記ロアレールのロック穴又はロック爪に下方から噛合するように構成されると共に、
    フロント側操作ハンドルの操作により回動されて前記ロックレバーをロック解除方向に押動するフロントブラケットが前記アッパレールの前端部に設けられ、前記リヤブラケットが前記アッパレールの後端部に設けられ、
    前記ロックレバー,前記フロントブラケット及び前記リヤブラケットの各回転は、前記アッパレールの垂直面と平行な平面内でなされ、
    前記フロントブラケットの回転中心は前記ロックレバーの回転中心よりも前側に位置し、前記リヤブラケットの回転中心は前記ロックレバーの回転中心よりも後側に位置し、
    前記フロントブラケットの回転時に押圧される前記ロックレバー上の部位は、前記フロントブラケットの回転中心よりも前側にあり、前記リヤブラケットの回転時に押圧される前記ロックレバー上の部位は、前記ロックレバーの回転中心と前記リヤブラケットの回転中心との間にある
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のシートスライド装置。
  4. 前記L字状長穴の水平穴部の後端側内壁面の少なくとも一部を、傾斜平面で形成し、前記リヤブラケットが前方位置にあるときには、この傾斜平面が前記L字状長穴内の前記ガイドピンに押接していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のシートスライド装置。
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