JPH0668714U - チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡 - Google Patents
チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡Info
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- JPH0668714U JPH0668714U JP1159693U JP1159693U JPH0668714U JP H0668714 U JPH0668714 U JP H0668714U JP 1159693 U JP1159693 U JP 1159693U JP 1159693 U JP1159693 U JP 1159693U JP H0668714 U JPH0668714 U JP H0668714U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 処置のし易さと、観察視野での処置具の出現
の仕方につき術者の受ける望ましい感覚との2つの面の
両立を図る。 【構成】 チャンネル付き内視鏡カバー10の手元側と
先端側との断面レイアウトで、カバー手元側のチャンネ
ル部分とカバー先端側のチャンネル部分は、鉗子チャン
ネル102位置が異なる。術者が処置具を挿通しやすい
よう、カバー手元側のチャンネル部分を例えば上側とし
鉗子挿入口105を上方向とする一方、観察視野ではチ
ャンネルを挿通した処置具が下方から現れるよう、先端
側の鉗子チャンネル位置をずらしてカバー手元側の位置
とは異なる例えば下側とすることもできる。術者による
処置のしやすやを得ることと、観察視野での処置具の出
現の仕方についての術者の受ける望ましい感覚を得よう
とすることとが両立する。
の仕方につき術者の受ける望ましい感覚との2つの面の
両立を図る。 【構成】 チャンネル付き内視鏡カバー10の手元側と
先端側との断面レイアウトで、カバー手元側のチャンネ
ル部分とカバー先端側のチャンネル部分は、鉗子チャン
ネル102位置が異なる。術者が処置具を挿通しやすい
よう、カバー手元側のチャンネル部分を例えば上側とし
鉗子挿入口105を上方向とする一方、観察視野ではチ
ャンネルを挿通した処置具が下方から現れるよう、先端
側の鉗子チャンネル位置をずらしてカバー手元側の位置
とは異なる例えば下側とすることもできる。術者による
処置のしやすやを得ることと、観察視野での処置具の出
現の仕方についての術者の受ける望ましい感覚を得よう
とすることとが両立する。
Description
【0001】
本考案は、内視鏡カバー方式の内視鏡、特にチャンネル付き内視鏡カバー方式 の内視鏡に関するものである。
【0002】
医療用の内視鏡を用いる内視鏡検査では、検査前に十分な洗滌・消毒をした清 潔な内視鏡を使用する必要がある。このような作業は、1本の内視鏡を複数の患 者に使用するため、各症例ごとに行う。 従って、一旦検査に使用したその内視鏡を次の患者に対する検査に用いる場合 、そのような洗滌・消毒または滅菌を十分に行うのに必要な時間の間、次の検査 は開始できず、かつその処置のための相当の手間も要する。この工程では、時間 がかかり、作業は面倒なものとなる。
【0003】 これらの時間と手間のかかる作業による不便を軽減しようとして、そのような 従来の繰り返し使用型の内視鏡に対し、事前に洗滌・消毒をした挿入部と検査後 の (即ち、使用後の) 挿入部を交換する使い捨て型の内視鏡カバー方式の内視鏡 が提案されている。 これによると、従来の繰り返し使用型の内視鏡、即ちカバー無しの内視鏡に比 し、上述したような従来必要とされる使用毎の洗滌・消毒に要する時間の削減、 作業性の向上が期待できる。このような内視鏡カバー方式の内視鏡は、内視鏡カ バーと内視鏡カバーに挿入する内視鏡カバー用内視鏡の組み合わせからなる。
【0004】
チャンネルを有するチャンネル付き内視鏡カバーでは、その内視鏡カバーに処 置具挿通用の管路を内蔵させ、かかる内視鏡カバーとカバー用内視鏡とを組み合 わせ、検査時は、1回限りの使用で使い捨てられるチャンネル付き内視鏡カバー 側で処置具を挿通させることができる。 ここで、組付け作業でのカバー用内視鏡へのチャンネル付き内視鏡カバーの装 着のしやすさから、カバーを装着したチャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡 の先端側と手元側とでは、先端側と手元側との断面の内蔵物レイアウトは同じに なるようにされている。即ち、管路チャンネルがカバー径方向の一方の片側にお いて直線状に先端まで延び、その反対側は、先端に照明、光学系を有するカバー 用内視鏡が入る空間であり、かかる関係が手元側から先端側へと続くこととなり 、従ってその途中のどの断面をとっても同じである。
【0005】 さて、このようなチャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡の使用に着目する と、観察視野に対して処置具が下方から延出してきた方が、術者は自分の手で処 置をしているのと近い感覚で作業できるので好ましい。 しかし、これを優先させると、チャンネル付き内視鏡カバーでの処置具の挿入 口の位置も下方になってしまい、検査、処置時において処置具を挿通する作業は やりにくくなる。 逆に、処置具を挿通しやすいようにとカバーでの処置具挿入口を上方向にする と、今度は、観察視野の上方向から処置具が出てくるような状態となり、そのよ うに観察視野の上方向から処置具が出てくるのは術者には頭ごしに手が出てきて いるような感覚を与え、違和感を感じながら作業をすることになる。 このように、術者による処置のしやすやと、観察視野での処置具の出現の仕方 についての術者の受ける望ましい感覚とは、それぞれ上述した考察では、その2 つの面は相反し両立はしがたい。 チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡において、上記の両立が達成されれ ば、観察視野での自然な感覚と相まって、処置具使用時の術者による処置はより しやすいものとなり、好ましいものとなる。 本考案の目的は、従って、これら2つの面の両立を図ることのできる、処置の しやすいチャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡を提供することである。
【0006】
本考案のチャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡は、チャンネル付き内視鏡 カバーと、チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡との組み合わせによるチャンネ ル付き内視鏡カバー方式の内視鏡であって、 前記チャンネル付き内視鏡カバーの手元側と先端側とのそれぞれの断面レイア ウトで、カバー手元側におけるチャンネル部分と、カバー先端側におけるチャン ネル部分とでは、前記チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡の操作部の所定部位 に応じた手元側の所定のチャンネル位置に対し先端側のチャンネル位置が異なる ようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
本考案においては、チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡におけるチャン ネル付き内視鏡カバーの手元側と先端側とのそれぞれの断面レイアウトで、カバ ー手元側におけるチャンネル部分とカバー先端側におけるチャンネル部分は、位 置関係が偏寄していて、チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡の操作部の所定部 位に応じた手元側の所定のチャンネル位置に対し先端側のチャンネル位置が異な るものであることから、術者が処置具を挿通しやすいよう、カバー手元側のチャ ンネル部分を例えば上側とし処置具挿入口を上方向とする一方、観察視野ではチ ャンネルを挿通した処置具が下方から現れるよう、カバー先端側のチャンネル部 分の位置をずらして上記カバー手元側の位置とは異なる例えば下側とすることも 柔軟に対応可能で、自在性に優れ、従って、先端側と手元側との断面の内蔵物レ イアウトが同じである場合のものにおけるような、チャンネルを上にすれば一方 では視野の上方から処置具が出てきて処置のやりにくさを伴い、他方、チャンネ ルを下にすれば術者の処置具挿通がしにくくなるといったような不便は解消し得 て、術者による処置のしやすやを得ることと、観察視野での処置具の出現の仕方 についての術者の受ける望ましい感覚を得ようとすることとの両立が図れる。か つまた、かかる両立は、観察視野での自然な感覚と相まって、この種のチャンネ ル付き内視鏡カバー方式の内視鏡による処置具使用時の術者による処置をよりし やすいものにすることを可能にする。
【0008】
【実施例】 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図1は、チャンネル付き内視鏡カバーを用いた内視鏡装置の一例の全体図であ る。ここでは、電子内視鏡として使用する場合の内視鏡、光源、流体制御装置な どからなるセットの全体構成を示してある。
【0009】 図中、1は周辺機器が収納されているカートである。このカート1には、例え ば光源装置2、ビデオプロセッサー3、流体制御装置4、チャンネル付き内視鏡 カバー拡張器(以下、拡張器とも略す)5、モニター6等が収納されている。 光源装置2は、チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡 (以下、カバー用内視鏡 とも略す) 22がコネクター部25介して接続されている。カバー用内視鏡22 には、その挿入部先端近傍に設けられた撮像素子としてのCCDから出力された 信号をビデオプロセッサー3に入力させるカールコード8がコネクター接続で接 続されている。
【0010】 全体を符号31で示すチャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡は、カバー用 内視鏡22とチャンネル付き内視鏡カバー10の組み合わせからなる。 カバー用内視鏡22には、カバー用内視鏡22を覆う汚染防止用のチャンネル 付き内視鏡カバー10 (以下、カバーとも略す) が被覆されている。カバー10 は挿入部カバー部27(カバーの挿入部)、操作部カバー34、ユニバーサルコ ードカバー21によって構成されている。これらは、使用前は全て滅菌されてい る。 ここに、挿入部カバー部27は、上記カバー10のうち、カバー用内視鏡22 の挿入部を覆う部分及びその近傍構成部分で構成される。操作部カバー12は、 カバー用内視鏡22の操作部を覆うカバー部分である。 拡張器5には、拡張チューブ14が設けられている。
【0011】 本実施例においは、このようなチャンネル付き内視鏡カバー10とチャンネル 付き内視鏡カバー用内視鏡22とからなるチャンネル付き内視鏡カバー方式の内 視鏡31において、その断面レイアウトで、チャンネルの位置が、基準の上方向 に対して、先端側と手元側で異なるように構成したものである。また、この場合 において、下記する好適例の一つでは、カバー挿入部に対して回転自在な鉗子挿 入口回転部を有して、かつ先端側より手元側が太径のチャンネル付き内視鏡カバ ー10と、先端側より手元側が細径のチャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡22 との組み合わせの構成としたものである。
【0012】 チャンネルの設定位置については、好ましくはチャンネルの位置は先端側で下 方向、手元側で上または右方向であり、より詳しくは、先端側では処置具挿通チ ャンネルは観察窓より下側にレイアウトし、手元側では上側にレイアウトするの がよく、この場合、好ましくは、その上側は右上側であり、また、好ましくは上 側は真上である。 以下、具体的に説明する。
【0013】 図2乃至図5の実施例(第1実施例)では、図2に示す状態が装着組み合わせ 完了の様子を示し、この場合のカバー10の挿入部カバー部27は、カバー挿入 部27a(カバーのうち、体腔内の挿入される部分)と、鉗子挿入口分岐回転部 106と、内視鏡挿入部固定用口体部118とからなる。カバー挿入部27aの 先端部分には、先端面において観察窓としてのカバーガラス103が上部位置( 図2中の上方)に配され、その下部位置(図2中の下方)に鉗子チャンネル10 2(鉗子チャンネル兼用吸引管路)が開口している。カバー挿入部27aは、図 4に示すカバー用内視鏡22のカバー用内視鏡挿入部23を外部環境から離隔す る挿入部カバー外皮108を有し、この挿入部カバー外皮108の手元側にはカ バー後口金107が設けられている。
【0014】 図4のカバー用内視鏡22は、観察及び照明光学系を有する先端構成部110 とそれに続くカバー用内視鏡湾曲部109を有するカバー用内視鏡挿入部23と 、カバー用内視鏡操作部固定部119を有する操作部26とを備え、操作部26 には、各種操作スイッチ及びアングルノブ116が設けられ、また端部にコネク ター部25を備えたユニバーサルコード24が接続されている。コネクター部2 5は、カールコード8(図1)の電気(EL)コネクター40を有する。
【0015】 カバー10の挿入部カバー部27側では、鉗子挿入口分岐回転部106に鉗子 挿入口105をもつ鉗子挿入口分岐部104が固定されている。鉗子挿入口分岐 回転部106の前方(先端寄り)端側にはカバー後口金107が、また後方(手 元寄り)端側には内視鏡操作部固定用口体部118が取り付く。ここに、鉗子挿 入口分岐回転部106と内視鏡操作部固定用口体部118は一体であり、また、 本例では鉗子挿入口分岐回転部106に固定の鉗子挿入口105と内視鏡操作部 固定用口体部118の固定部118aとは、互いに反対の位置(180°反対の 位置)を占めるように設けられている。内視鏡操作部固定用口体部118の端部 からは上記鉗子挿入口分岐部104を通して鉗子チャンネル102に連通した手 元側吸引チューブ28が突出し、手元側へと導かれる。 カバー挿入部27aのカバー後口金107は鉗子挿入口分岐回転部106の前 端係合部と連結されるが、カバー後口金107と鉗子挿入口分岐回転部106は 互いに回転自在である。 カバー後口金107は挿入部カバー外皮108と固定され、挿入部カバー外皮 108は、先端側から例えば約3分の2の位置の部分からは、手元側へ向かって 徐々に太径化している。先端側と手元側の径の比は、例えば2対3の比であると する。 カバー用内視鏡挿入部23は、先端側では、図2のB−B断面を表す図3Aや カバー用内視鏡23単体を示す図4に示されるように、円形断面形状から挿入部 カバー部27側の鉗子チャンネル102の径に相当する部分だけ、下部で切り欠 いた断面形状23aとなるように構成されている。一方、手元側での形状は、図 2のB−B断面を表す図3Bに示すように、元の円形形状から鉗子チャンネル1 02の径を引いた径を短軸とし、元の円形形状の約8割の径を長軸とする略楕円 形断面形状23bである。
【0016】 上述のように、本実施例では、先端より手元側にくるに従って細径化されてい るカバー用内視鏡22と、鉗子挿入口分岐部104が取り付けられてカバー10 の挿入部カバー部に対して相対的に回転する鉗子挿入口分岐回転部106を有し 、手元側が先端側よりも太径である挿入部カバー部27を有するカバー10とか らなるカバー式内視鏡31を採用したものである。 上記構成において、カバー式内視鏡31として図2に示された状態のものを得 るには、次のような装着作業によってこれを得ることができる。 基本的には、カバーをカバー用内視鏡に装着するとき、カバー10の挿入部カ バー部27に設置された鉗子挿入口分岐回転部106をして、鉗子チャンネル1 02が先端側と手元側で同じ配置になるような位置にしておく。例えば、先端側 で下なら、手元側でも下となるよう、鉗子挿入口分岐回転部106の当初の回転 位置を設定するものである。 この状態で、カバー内視鏡挿入部23を挿入し、前記回転部106のところに 細径のカバー内視鏡挿入部23(手元側部分)が通過する時に、その回転部10 6を本例では180°回転させ、これによって先端側と手元側で鉗子チャンネル 102が反対の位置になるように配置する。その後、最後までカバー用内視鏡挿 入部23を挿入し、カバー10の挿入部カバー部27を固定させる。 これを、組付け過程を表す図5も参照して説明すると、まず、カバー用内視鏡 挿入部23の挿入前において、図5のように例えば鉗子チャンネル102、手元 側吸引チューブ28が真下(図5中下側)になるように、予め鉗子挿入口分岐回 転部106を回転させておく。
【0017】 次に、この状態で、カバー用内視鏡挿入部23を挿入部カバー部27内に挿入 していく。かかる挿入過程で、鉗子挿入口分岐回転部106を通過するカバー用 内視鏡挿入部23についての断面形状が前記した断面形状23aのものからら略 楕円形断面形状23bのものに変わってしばらくしたとき、挿入を一時中断し、 図2のように鉗子挿入口分岐回転部106を回転させて、鉗子挿入口105の占 める位置が反対側の真上(図2中上側)にくるようにする。 図3Bには、このときの鉗子挿入口分岐回転部106の回転の状態が表わされ ており、下部にあった二点鎖線で示す鉗子挿入口分岐部104は矢印の如く18 0°回転して実線位置の上部へ移り、結果、鉗子挿入口105も図2のように上 方向を向くことになる。かつまた、鉗子チャンネル102も、かかる回転に伴っ て、図2のように、先端側はカバー用内視鏡挿入部23と平行した状態でカバー 用内視鏡挿入部23とは交差はしないままであるが、手元側付近では、カバー用 内視鏡挿入部23と交差するようねじれることになる。
【0018】 また、この回転時、鉗子挿入口分岐回転部106の回転につれて、最初、真上 (図5中上側)にあった内視鏡操作部固定用口体部118の固定部118aは、 図2に示すように下部へと移ることになる。即ち、180°の回転で、その固定 部118aの占める位置は反対側の真下(図2中下側)になる。 このようにして、回転させてねじるが、挿入部カバー部27の先端側の径に比 べて鉗子挿入口分岐回転部106はの部分は太径化しており、他方、カバー用内 視鏡挿入部23は手元側では前記した略楕円形断面形状23bのように細径化し ているため、鉗子挿入口分岐回転部106はスムーズに回転し、鉗子チャンネル 102も、そのようなねじれが生じてもつぶれることない。
【0019】 上記回転後は、引き続き、直進的にカバー用内視鏡挿入部23を挿入し続け、 カバー用内視鏡挿入部23先端が、挿入部カバー部27先端面部分に突き当たっ たなら、カバー用内視鏡操作部固定部119と内視鏡操作部固定用口体部118 を固定すればよい。 これで図2の状態が得られ、カバー用内視鏡挿入部23と挿入部カバー部27 の組付け装着は完了する。
【0020】 上記カバー式内視鏡では、内視鏡検査での検査、処置時に、先端で図2のよう に鉗子チャンネル102が下部のあるため、観察像の下方から処置具が出てくる 。一方、手元側では、図2のように鉗子挿入口105が上部にあるため、術者は 上方から処置具の挿通ができる。 また、手元側で鉗子チャンネル102は半周にわたってねじれてはいるが、こ れは十分長さをとってねじれば、鉗子挿通性を損ねることはない。
【0021】 本実施例によると、処置具が視野の下方から出てきて、手元側では上方から処 置具が挿通できるので、処置がしやすく画面も自然なものとすることができる。 観察視野に対して処置具が下方から延出してくるので、術者は自分の手で処置 をしているのと近い感覚で作業できる。観察視野の上方向から処置具が出てくる 場合のような術者に対し頭ごしに手が出てきているような感覚を与えることはな く違和感を感じながら作業をすることもない。しかも、処置具を挿通しやすいよ うに処置具挿入口は上方にあり、処置具の挿入口の位置が下方の場合のような処 置具挿通作業のやりにくさもないのである。 このようにして、術者による処置のしやすやと、観察視野での処置具の出現の 仕方についての術者の受ける望ましい感覚とを両立させられ、観察視野での自然 な感覚と相まって、処置具使用時の術者による処置はよりしやすいものとなり、 上記2つの面の両立を図ることができて処置のしやすいチャンネル付き内視鏡カ バー方式の内視鏡31を実現できる。 また、組付けも、鉗子挿入口分岐回転部106をねじる作業が加わるだけなの で簡単である。 更に、組付け装着状態では、カバー用内視鏡22の先端側のカバー用内視鏡湾 曲部109個所(図4)でのカバー側の鉗子チャンネル102の位置が湾曲角の 大きい上方とは反対の下方にあるので湾曲力量の点でも有利である。
【0022】 次に、図6及び図7に本考案の他の実施例(第2実施例)を示す。 以下要部を説明すると、本実施例では、図6に示すように、カバー10の挿入 部カバー部27は、カバー先端構成部41と、カバー先端構成部41に一端部側 を気密的に接続固定した軟性材料からなる挿入部カバー外皮108と、この挿入 部カバー外皮108の他端部側を同様にして接続固定した内視鏡操作部固定用口 体部118とを備えて構成する。カバー先端構成部41には内視鏡先端チャンネ ル51が設けられ、内視鏡操作部固定用口体部118には内視鏡手元チャンネル 52が設けられる。また、この内視鏡操作部固定用口体部118は拡張器5の拡 張チューブ(図1)に接続する拡張チューブ口体42を有し、更にその周面には 、カバー用内視鏡22に挿入部カバー部27を装着脱するときに用いられるカバ ー保持具側のU字型保持部材へ取り付けるための保持具装着部43が設けられて いる。図6中、111は内視鏡挿入チャンネルである。
【0023】 本実施例ではまた、カバー用内視鏡挿入部22については、前記第1実施例に おけるカバー用内視鏡挿入部の構成と異なり、図6、並びに図6のA−A断面、 B−B断面及びC−C断面でのレイアウトをそれぞれ表す図7A,B及びCに示 すように、カバー用内視鏡22における先端嵌合部44、カバー用内視鏡湾曲部 109、蛇管部117及び手元嵌合部45は、一様な太さの円形断面形状を有す る。
【0024】 ここに、図6において先端嵌合部44に続くカバー用内視鏡湾曲部109部分 は複数個の湾曲コマからなる構成のもので、先端嵌合部44側内の上下左右に固 定されたアングルワイヤ115を操作部26側に設けられた上下及び左右用の2 つのアングルノブ116を回転させることによって押し引きすると、このカバー 用内視鏡湾曲部109が上下左右に湾曲する構成のものとすることができる。ま た、アングルノブ116は、操作部26内のスプロケットの軸と同軸で、スプロ ケットにはチェーンがかけられ、チェーンの先端にアングルワイヤ115が接続 されている構成のものとすることができる。 上記カバー用内視鏡湾曲部109及びそれに続く蛇管部117内には、対物レ ンズ部113(図7A)に続くCCDにつながる信号ケーブル(図示せず)が内 蔵され、かつ、照明レンズ部114(図7A)に続くライトガイド(LG)バン ドル(図示せず)と前記した上下左右4本のアングルワイヤ115(蛇管部11 7内に付き図7B参照)とが内蔵されている。かかるカバー用内視鏡挿入部23 自体の内部におけるレイアウトは長手方向で変化せず、手元嵌合部45部分まで も同じである(図7C参照)。
【0025】 一方、カバー10側では、図7Aの断面レイアウトのように、先端では内視鏡 先端チャンネル51が上側に、また鉗子チャンネル102が下側に、更に送気送 水チューブ46が鉗子チャンネル102に横にそれぞれ配置されているが、手元 では、図7Cの断面レイアウトのように、内視鏡手元チャンネル52が下側に、 また鉗子チャンネル102が上側に、更に送気送水チューブ46が分岐した送気 チューブ47及び送水チューブ48は鉗子チャンネル102に横にそれぞれ配置 されているので、その中間部では、図7Bのような断面レイアウトとなる。なお 、図7B中、53は接着固定部である。 これらの断面レイアウト及び図6から、本例では、鉗子チャンネル102、送 気チューブ47、送水チューブ48は、挿入部カバー外皮108に中間部では内 視鏡手元チャンネル52部分のようにして固定されながら、先端から手元へいく に従って180°ねじれて取り付けられているのが分かる。
【0026】 上記構成においては、カバー用内視鏡22をカバー10に挿入する時は、カバ ー10内の鉗子チャンネル102、送気チューブ47及び送水チューブ48のな い空間である内視鏡挿入チャンネル111に従って挿入していけばよく、最後に 先端嵌合部44を内視鏡先端チャンネル51に嵌合させればよい。なお、ここで 、先端嵌合部44先端面で対物レンズ部113及び照明レンズ部114は、円柱 状に突出している構成(対物レンズ部113及び照明レンズ部114部分につき 図8参照)のものとすることができるが、その位置を合わせることにより、前記 したアングルワイヤ115の上下左右関係が合うようにされている。 結果として、上記のようにして嵌合させれば、カバー用内視鏡22は、カバー 10内で、鉗子チャンネル102、送気チューブ47及び送水チューブ48とね じれあうように180°その位置を変え、図6のように、手元側では上方向の鉗 子挿入口5をもつ鉗子挿入口分岐部104の下側であったカバー用内視鏡22が 、先端側では鉗子チャンネル102の上側に位置する状態のカバー式内視鏡31 が得られこととなる。ただし、この場合においても、アングルワイヤ115の上 下左右は、先端側と手元側とで変化はしないものである。
【0027】 本実施例によれば、前記第1実施例同様に処置具を上方から挿入しつつ、処置 具が下方から出てくるので自然であり処置がしやすい。 また、カバー10とカバー用内視鏡22の装着も簡単であり、アングルワイヤ 115の位置も前後で変わらないのでこの点でも自然な湾曲操作ができる。
【0028】 次に、図8乃至図10を参照し、本考案の更に他の実施例(第3実施例)を説 明する。 図8は、本実施例で用いられるD形断面形状の挿入部22を有するカバー用内 視鏡23の一例を示す。図9は、そのカバー用内視鏡23にカバー10の挿入部 カバー部27を装着した状態のカバー式内視鏡31の外観図であり、また、図1 0A,B及びCは、図9のD−D断面、F−F断面及びE−E断面でのレイアウ トを示す。
【0029】 本実施例では、図8にその外観構成を示すように、カバー用内視鏡23の挿入 部22は全長にわたりD形断面形状のものであるが、先端嵌合部44とカバー用 内視鏡湾曲部109ではともに挿入部22下面側部分がチャンネル用平坦部44 A,109Aとなるように、また手元嵌合部45では図示の挿入部22側面側部 分がチャンネル用平坦部45Aとなるように、更に蛇管部117の個所では先端 側から手元側変へ向けて徐々にチャンネル用平坦部117Aが挿入部22下面側 部分から図示の挿入部22側面側部分へと自然に約135°の範囲の変化でずれ ていくように、そのD形断面のカバー用内視鏡挿入部22が断面形状が形成され ている。 なお、図8中、50はチューブ用チャンネルである。
【0030】 一方、これと組み合わせるカバー10の挿入部カバー部27側では、図10A (図9のD−D断面)のように先端では上側にD形断面形状の内視鏡先端チャン ネル51が、また手元では図10C(図9のE−E断面)のように左側に上記図 10AのD形断面を約135°向きを変えたような状態でD形断面形状の内視鏡 手元チャンネル52が、それぞれ設けられている。内視鏡先端チャンネル51の 反対側(図10Aの下側部分)、及び内視鏡手元チャンネル52の反対側(図1 0Aの右上側部分)に、それぞれ、鉗子チャンネル102と送気送水チューブ4 6とが、及び鉗子チャンネル102と送気チューブ47、送水チューブ48とが 配置されている。 また、図10B(図9のF−F断面)は、それらの中間部のレイアウトの様子 であり、図8のカバー用内視鏡挿入部23では蛇管部117の個所に相当する。 なお、図10Aに示した配列は、図8のカバー用内視鏡挿入部23のカバー用 内視鏡湾曲部109の個所部分での配列と同じである。 ここで、鉗子チャンネル102、送気送水チューブ46等は、前記第2実施例 と同様に、挿入部カバー部27側でその組立て時にもともと前後(先端、手元間 )で約135°ねじられて組付けられている。また、挿入部カバー外皮108に ついては、その外径は全長を通じて均一な円形である。
【0031】 本実施例では、カバー用内視鏡22のカバー用内視鏡挿入部23へのカバー1 0の挿入部カバー部27の装着は、次のようにして行える。 まず、先端嵌合部44と内視鏡手元チャンネル52の形状を合わせながら挿入 部カバー部27を挿入していく。そのまま押し込んでいくと、先端嵌合部44, カバー用内視鏡湾曲部109,蛇管部117及び手元嵌合部45のチャンネル用 平坦部44A,109A,117A及び45Aが内視鏡手元チャンネル52の同 じところを通るので、特に意識して操作部26を回転させなくても、そのまま挿 入することができる。 挿入が完了すると、挿入部カバー部27内でカバー用内視鏡挿入部23と、鉗 子チャンネル102及び送気送水チューブ46や送気チューブ47、送水チュー ブ48との位置関係は、図10の如くに先端側と手元側とで約135°ねじれる ことになる。
【0032】 本実施例によっても同様の効果が得られるものである。また、本実施例の場合 は、処置具をカバー式内視鏡31の側面上横側から入れて下側から出す感覚とな り、操作性はそれほど変わらず不便はなく、かつまた、チューブ類のねじれ方が 小さくて済み、それだけ鉗子挿通性うあ組み付け等もよくなるものである。
【0033】 なお、前記した第1乃至第3実施例のそれぞれにおいて、チャンネルのねじれ 角については、各例で述べた180°や135°に限定されるものではない。そ のねじれ角は、望ましくは50度から270度の範囲、より望ましくは100度 から180度程度がよい。また、そのねじれは、右ねじりでも左ねじりでもよい 。
【0034】 次に、図11及び図12に本考案の更に他の実施例(第4実施例)を示す。 以下要部を説明すると、本実施例の構成は、前記した一様な円形断面形状のカ バー用内視鏡挿入部23を使用する前記第2実施例(図6及び図7)とほぼ基本 的な考えを同じくするものである。
【0035】 即ち、本実施例では、図11に示すように、挿入部カバー外皮108の一部分 を図示の膨出部108aの如くにふくらませ、その部分に、図11のG−G断面 及びH−H断面のレイアウトを表す図12A及びBに示すように鉗子チャンネル 102や送気チューブ47、送水チューブ48等を内蔵させ、固定した構成とす るものである。 ここで、挿入部カバー外皮108の膨出部108aは、図11及び図12に示 すように、先端側寄りでは真下に、手元側にいくに従って、先端からみて右側か ら左回りで螺旋を描くようにしてねじられて、手元側で本例では真上になるよう に、なめらかにつなげられている。また、カバー10の先端のカバー先端構成部 41及び手元側の内視鏡操作部固定用口体部118の断面形状は円形であるが、 膨出部108aを含めた挿入部カバー外皮108の最大径は、これと同じである か(図12参照)、あるいはそれより小さくなるようにするのがよい。 本実施例によっても前記実施例と同様の効果が得られるものであるが、これに 加えて、本実施例によれば、カバー10の挿入部27aが細径にできるため、患 者の苦痛が低減されるという利点がある。 本考案は、このようにして実施してもよい。
【0036】 次に、図13を参照して、カバー用内視鏡に対し、ユニバーサルコードカバー をも含んでカバーの装着をするのに有利に用いられるカバー装着方法の好適例に ついて説明する。 カバー用内視鏡へのカバー装着にあたって、保持具にカバーの挿入部カバー部 27をぶらさげてカバー用内視鏡挿入部を挿入するのは効果的であるが、特にそ れに加えてユニバーサルコードカバーをも採用するとき、清潔さを確保しながら カバー装着作業を進めることが面倒な場合がある。 そこで、本例では、カバー用内視鏡にユニバーサルコードカバーをも含んでカ バーを装着する場合でも清潔さを保ちながら装着を行えるようにしようとするも のである。
【0037】 本方法では、トレイにユニバーサルコードを敷く第1工程と、トレイにカバー 用内視鏡を置く第2工程と、挿入部カバー部をカバー用内視鏡に装着する第3工 程と、吸引管路をユニバーサルコードとともにユニバーサルコードカバー上に置 く第4工程と、両者をユニバーサルコードカバーで包み込む第5工程とからなる 手順によって、これを実現する。 図13(a)〜(e)は、かかる手順の工程例を示し、まず、(a)のように トレー20の上にシート状のユニバーサルコードカバー21を展開状態で広げる 。ここに、トレー20は清潔なものとし、ユニバーサルコードカバー21は、例 えば、ビニール等の樹脂製のもので、滅菌済みのものである。次に、(b)のよ うにトレー20内にカバー用内視鏡22を置くが、ユニバーサルコードカバー2 1上にはユニバーサルコード24、コネクター部25が載るようにし、ユニバー サルコードカバー21のない所に操作部26、カバー用内視鏡挿入部23等が載 るようにする。次に、(c)のように挿入部カバー部27をカバー用内視鏡挿入 部23に装着していき、内視鏡操作部固定用口体部118、カバー用内視鏡操作 部固定部119を固定させる。
【0038】 続いて、(d)のように、挿入部カバー部27内に挿入部側吸引チューブ30 として内蔵され、かつ挿入部カバー部27端から延出している手元側吸引チュー ブ28の先端部がコネクター部25を越えるようにしながら、手元側吸引チュー ブ28をユニバーサルコード24に添うようにユニバーサルコードカバー21の うえに伸ばす。最後に、(e)のように、ユニバーサルコード24と手元側吸引 チューブ28をまとめてユニバーサルコードカバー21で包むものである。 なお、この時ユニバーサルコードカバー21でコネクター部25及び操作部2 6を包めば、より簡単にカバー装着をでき、従ってそのようにしてもよいし、別 の不図示の操作部カバー34を操作部26に装着してもよい。その場合は、上記 工程(d)と(e)の間に行うか、(e)の後に行うのがよい。 本装着例によれば、シート状のユニユニバーサルコードカバー24を採用して カバーするときでも、かつまたチューブ類をまとめて覆う場合でも、トレー20 の上で作業するので容易であり、この点で、カバー10装着作業全体での面倒さ を軽減でき、清潔さも維持できる。また、手元側吸引チューブ28を特別挿入し たりする必要がなく、カバー用内視鏡22自体を単純な構造とすることができる 。 本例は、図1のカバー用内視鏡20のカバー装着作業で実施してもよい。
【0039】 次に、図14乃至図17を参照して、操作部カバー34として好適な構成例に ついて説明する。 カバー用内視鏡操作部を覆う使い捨て型の操作部カバーとして、シート状カバ ーを用いる構成のものの場合、内視鏡検査終了時、そのシート状の操作部カバー を内視鏡操作部から取り外す作業をすることとなる。この場合、シート端部を見 つけ、開閉部付近を持ってシートを引きはがすということになるが、その際、は ずしにくいかったりなどして手際よく行えないと、取り外す作業の途中で、清潔 でない手で操作部を直接触ってしまう結果となるようなことも生じ、作業に手間 取ることにもなる。
【0040】 そこで、本例では、清潔状態を保ったまま、操作部カバーを容易にはずせるよ うにしようというものである。 そのため、操作部カバー外皮と、その操作部カバー外皮を開封する開封部と、 開封するときに作業者がつかむ把持部とからなる構成の操作部カバーによって、 これを実現する。 この場合、好ましくは、開封部は上記外皮に設けられたミシン目状のものであ って、把持部はかかる開封部をはさんで上記外皮に設けられた2つの把持部材を 有する。また、好ましくは、開封部が糸状の開封部材で、把持部がかかる開封部 と一体の把持部である構成とするのがよい。
【0041】 図14及び図15は、前者の態様の例を示し、図中、34はビニール製または ポリエチレン製の袋状の操作部カバーである。この操作部カバー34は、片面中 央部長手方向にミシン目39が設けられている。なお、ミシン目39は両面にわ たってつけられていてもよい。 上記中央部のミシン目39をはさんで両側に開封把持部35aが設けられてい る。開封把持部35aは長方形をなし、図14に示すように、一辺はミシン目3 9をはさんだ操作部カバー34部分の両側と一体成形され、対辺はそれぞれ逆側 の開封把持部35aと重ねられている。また、開封把持部35aのうち下側とな る部分は、上面がシール面となっている。なお、これについては、上側となる部 分の方の下面がシール面となっていてもよいし、それらの組合せでもよい。
【0042】 上記構成において、操作部カバー34を開封する時には、図15Aのように、 開封把持部35aを両側に分けて、それぞれ両手でつかみ、図15Bのようにし て引っ張れば、ミシン目39の部分から破れ、従って、操作部カバー34は操作 部26から完全に取り去ることができる。この時、開封把持部35aはミシン目 39から離れているので、作業者は両手で操作部26表面に触れることはない。 取り外した操作部カバー34は、廃棄する。 本例によれば、清潔状態を保ったまま操作部カバー34を容易に手早くはずす ことができ、汚染の未然防止も図れる。また、開封把持部35aが操作部カバー 34に貼り付いているので、操作時の邪魔にならず、かつ、はがす時もシールを はがすだけの簡単な作業で便利である。
【0043】 図16及び図17の例の場合は、操作部カバー34は上記例と同じ材質のもの であるが、図16のように操作部カバー34の長手方向中央に沿って両面に開封 ピールアウェイ糸36が設けられている。この開封ピールアウェイ糸36の一端 には、親指大の長方形の開封把持部35bが設けられている。 本例では、操作部カバー34を開封する時には、図17のように、開封把持部 35baをつかみ上部へ引き上げれば、開封ピールアウェイ糸36が操作部カバ ー34を切り裂いていくことになる。最上部まで切り裂いなら、今度は、反対面 側(図16の紙面裏側)を下側まで引く下げればよく、これで操作部カバー34 は完全に2つに分けられるので、切れ目から遠いところをつかんで捨てればよい 。 本構成例でも、同様の効果が得られるものである。開封把持部35baが操作 部カバー26最下部に取り付けられているため、操作時に殆ど触れない位置であ ることから操作の邪魔にはならない。また、開封ピールアウェイ糸36は操作部 カバー34の基準表面(スイッチ類の操作面)でないので、手が引っ掛かること もなく、誤操作するおそれもない。
【0044】 次に、図18乃至図20を参照して、視野くもり防止を加味した内視鏡カバー 10の好適構成例について説明する。 カバー挿入部をカバー用内視鏡に装着するとき、カバー先端に設けられたカバ ーガラスとカバー用内視鏡の第1レンズとの間に湿気が侵入することにより視野 くもり発生すると、この視野くもりは、カバー式内視鏡使用時の検査、処置の支 障となる。そこで、本例では、視野くもりの発生を防止し、組付け時にたとえ湿 気侵入があっても視野くもりの生じない内視鏡カバーを得ようとするものである 。 即ち、下記構成例では、先端にカバーガラスと、チャンネルと、内視鏡挿入チ ャンネルを有する内視鏡カバーにおいて、内視鏡挿入チャンネルの一部に吸湿部 材を設けることによって、これを実現する。
【0045】 図18及び図19に示す例では、カバー先端構成部41aにシリカゲル等の吸 湿材38aを設ける。図18に示すように、吸湿材38aは、短パイプ形状をし ており、内径は内視鏡挿入チャンネル111に等しく、内視鏡挿入チャンネル1 11最先端部でカバーガラス103より内側(手元側)にはめ込まれている。 上記構成のカバー10の挿入部カバー部27は、図20のように、カバー用内 視鏡22の挿入部23を挿入したとき、吸湿材38aによって、カバーガラス1 03に近い内視鏡挿入チャンネル111内は乾燥しているため、カバーガラス1 03とカバー用内視鏡カバーガラス112の間も乾燥状態が保たれている。 従って、本例によると、上記吸湿材38aの作用により、視野くもりが良好に 防止できる。
【0046】 図20の場合は、吸湿材38bは上記例と同じ材質であるが、本例の場合は、 吸湿材38bがカバーガラス103の保持と間隔カンの機能を兼ねた構造とした ものである。吸湿材38b自体の作用については、前述と同様である。なお、吸 湿材38b カバー先端構成部41bはCE止めされている。 本構成によっても同様の効果が得られる。加えて、組付けが簡単であり、使用 中にカバーガラス103とカバー用内視鏡カバーガラス112の間に湿気が侵入 してもすぐに吸湿し得て、この点での視野くもりも生じない利点がある。 これらの例は、前記図2乃至図12で説明した、カバー先端側で例えば鉗子チ ャンネル102を下側に配置する構成のものに対し、更に付加して実施すること ができる。
【0047】 次に、図21乃至図24を参照し、カバーの挿入部カバー部とカバー用内視鏡 を着脱するときに用いて好適なカバー保持具の構成例を説明する。 カバーの挿入部カバー部に対しカバー用内視鏡挿入部を入れるよう両者を組付 けたりするなどカバーとカバー用内視鏡との着脱の際に、カバー保持具を使用す ると、便利であるが、カバー保持具のカバー保持部材の位置が低いと、カバーの 挿入部が内視鏡室の床に触れてしまい、せっかく滅菌済みのものを汚染させるこ ととなって、新しいものと交換し作業のやり直し等を招くなどし、一方、逆に高 いと着脱作業自体がしくにいものとなる。 そこで、本例では、着脱作業が容易でカバー挿入部を清潔に保てる、自在性に 優れたカバー保持具を提供しようとするものである。
【0048】 図21乃至図23はかかるカバー保持具の一例を示す。図21は使用説明図で あり、また、図22は内部構成を、図23はその要部構成を示す。 図21,図22に示すように、保持具68の保持具本体55には保持部材56が 設けてある。これは、カバー10の挿入部カバー部27側の保持具装着部43( 図6参照)が装着できる保持部材である。 保持具本体55内面下部に保持具本体係止部64が設けられ、保持具台61に 設けた保持具支柱57上部に保持具本体ストッパー58が設けられている。ここ に、保持具本体ストッパー58は、図23に示すように、支点で指示された2本 の腕からなり、この2本の腕は、常時互いに拡がる方向にばね(不図示)で付勢 されている。 また、図22のように、保持具本体55内面上端と保持具支柱57最上部をつ なぐように移動ばね59が設けられている。保持具支柱57内には保持具本体ス トッパー58につながる保持具本体ストッパ用ロッド60が設置され、この保持 具本体ストッパ用ロッド60を通して保持具本体ストッパ用ペダル62はつなが れている。なお、保持具本体係止部64はのこぎり状に形成され、上面が水平で 下部へ向かい斜めに切られている。図22中、69は挿入部受けである。
【0049】 上記保持具68の使用例を述べると、まず、カバー用内視鏡22に装着すべき 挿入部カバー部27を保持部材56にセットしてからカバー用内視鏡挿入部23 を挿入部カバー部27に挿入するものである(図21A)。このとき、挿入部カ バー部27の表面にはカバー用のオーバーチューブ70が被覆されているので、 作業者はこれを手で持ってもよい。また、保持部材56は図21Aのように低い 位置にある。
【0050】 次に、装着が終了したら、図21Bに示すように足で保持具本体ストッパ用ペ ダル62を踏んで、保持部材56を持ち上げる。保持具本体ストッパ用ペダル6 2を踏むと、図22右部において、保持具本体ストッパ用ロッド60が上部へ押 され、保持具本体ストッパー58両端が支点を中心に下方へ回転し、保持具本体 係止部64からはずれる(図23)。このようにはずれることにより、移動ばね 59の力により、保持具本体55は上部へ移動するが(図21B、図22左部、 図23)、保持具本体ストッパ用ペダル62から足をはずすことにより、保持具 本体ストッパー58は再び開き、保持具本体係止部64によってロックされ、こ れにより自在に保持部材56の位置が決められることになる。 上記のようにして保持部材56を持ち上げた後、挿入部カバー部27に装着し たオーバーチューブ70をはずして、検査に備える。この時、保持部材56を高 い位置へ持ち上げているので、内視鏡室の床に触れることもない。 また、保持部材56を下げたい時には、保持具本体ストッパ用ペダル62を踏 みながら保持部材56を押し下げて保持具本体ストッパ用ペダル62から足を離 せばよい。
【0051】 本例によれば、カバー10の挿入部カバー部27とカバー用内視鏡22の脱着 作業が低位置で行えるため、作業が容易である。また、保持部材56の上下動が ペダル62でできるため両手が使えて融通がきく利点がある。
【0052】 図24の例は、保持具68はモータ式のものである。モーター71は保持具モ ーターカバー72内に、またプーリー73は保持具本体55最上部にそれぞれ設 けられ、保持部材移動ワイヤ74によってつなげられている。保持部材移動ワイ ヤ74にはプーリー73が接続され、保持部材支え75から保持部材用溝76を 通して保持具本体55外へ保持部材56がアーム56を介して延びている。ここ で、保持部材用溝76は保持部材支え75よりは狭く、アーム56幅厚よりは広 く、上下に縦長となっている。 また、保持具本体55内には保持部材支え75よりやや大きい内径の保持部材 支え用穴77が設けられており、上下面にそれぞれ下降切り換えスイッチ78及 び上昇切り換えスイッチ79が設けられ、モーター71へ配線されている。なお 、保持部材用溝76は保持部材支え用穴77と同じ長さに設定されている。 図中、80はフットスイッチ、81は電源コードである。
【0053】 本構成では、フットスイッチ80を足で踏むことによってモーター71が回転 し、保持部材移動ワイヤ74と共に保持部材支え75が上下動し、結果として保 持部材56が上下動することになる。保持部材支え75が最上部に達すると、下 降切り換えスイッチ78を押し、モーター71を逆回転させる信号が送出される 。同様に、保持部材支え75が最下部に達すると上昇切り換えスイッチ79を押 し、今度は上昇するようにモーター71が調整制御される。従って、フットスイ ッチ80のみによって上下動が制御され、他に格別のスイッチは有しない。 実際の使用法は、前記したものとほぼ同じであるが、カバー用内視鏡22を挿 入部カバー部27に取り付ける時には、オーバチューブ70(図21)片手で持 ちながら作業を行い、フットスイッチ80を踏みながらオーバチューブ70を離 していけばよい。 本構成例でも、前記例と同様の効果が得られるものである。
【0054】
本考案によれば、チャンネル付き内視鏡カバーの手元側と先端側とのそれぞれ の断面レイアウトで、カバー手元側におけるチャンネル部分とカバー先端側にお けるチャンネル部分では、チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡の操作部の所定 部位に応じた手元側の所定のチャンネル位置に対し先端側のチャンネル位置が異 なるようにしたので、先端側と手元側との断面の内蔵物レイアウトが同じである 場合のもののにおけるような不便は解消される。術者が処置具を挿通しやすいよ うにカバー手元側のチャンネル部分を例えば上側とし処置具挿入口を上方向とす る一方で、観察視野ではチャンネルを挿通した処置具が下方から現れるようにカ バー先端側のチャンネル部分の位置をずらして上記カバー手元側の位置とは異な る例えば下側とすることも柔軟に対応可能であり、自在性に優れ、術者による処 置のしやすやと、観察視野での処置具の出現の仕方についての術者の受ける望ま しい感覚との両立も容易に図ることができ、処置をよりしやすいものにすること ができる。
【提出日】平成5年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【0009】 図中、1は周辺機器が収納されているカートである。このカート1には、例え ば光源装置2、ビデオプロセッサー3、流体制御装置4、チャンネル付き内視鏡 カバー拡張器(以下、拡張器とも略す)5、モニター6等が収納されている。 光源装置2は、チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡 (以下、カバー用内視鏡 とも略す) 22がコネクター部25を介して接続されている。カバー用内視鏡2 2には、その挿入部先端近傍に設けられた撮像素子としてのCCDから出力され た信号をビデオプロセッサー3に入力させるカールコード8がコネクター接続で 接続されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【0013】 図2乃至図5の実施例(第1実施例)では、図2に示す状態が装着組み合わせ 完了の様子を示し、この場合のカバー10の挿入部カバー部27は、カバー挿入 部27a(カバーのうち、体腔内に挿入される部分)と、鉗子挿入口分岐回転部 106と、内視鏡挿入部固定用口体部118とからなる。カバー挿入部27aの 先端部分には、先端面において観察窓としてのカバーガラス103が上部位置( 図2中の上方)に配され、その下部位置(図2中の下方)に鉗子チャンネル10 2(鉗子チャンネル兼用吸引管路)が開口している。カバー挿入部27aは、図 4に示すカバー用内視鏡22のカバー用内視鏡挿入部23を外部環境から離隔す る挿入部カバー外皮108を有し、この挿入部カバー外皮108の手元側にはカ バー後口金107が設けられている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【0015】 カバー10の挿入部カバー部27側では、鉗子挿入口分岐回転部106に鉗子 挿入口105をもつ鉗子挿入口分岐部104が固定されている。鉗子挿入口分岐 回転部106の前方(先端寄り)端側にはカバー後口金107が、また後方(手 元寄り)端側には内視鏡操作部固定用口体部118が取り付く。ここに、鉗子挿 入口分岐回転部106と内視鏡操作部固定用口体部118は一体であり、また、 本例では鉗子挿入口分岐回転部106に固定の鉗子挿入口105と内視鏡操作部 固定用口体部118の固定部118aとは、互いに反対の位置(180°反対の 位置)を占めるように設けられている。内視鏡操作部固定用口体部118の端部 からは上記鉗子挿入口分岐部104を通して鉗子チャンネル102に連通した手 元側吸引チューブ28が突出し、手元側へと導かれる。 カバー挿入部27aのカバー後口金107は鉗子挿入口分岐回転部106の前 端係合部と連結されるが、カバー後口金107と鉗子挿入口分岐回転部106は 互いに回転自在である。 カバー後口金107は挿入部カバー外皮108と固定され、挿入部カバー外皮 108は、先端側から例えば約3分の2の位置の部分からは、手元側へ向かって 徐々に太径化している。先端側と手元側の径の比は、例えば2対3の比であると する。 カバー用内視鏡挿入部23は、先端側では、図2のB−B断面を表す図3Aや カバー用内視鏡23単体を示す図4に示されるように、円形断面形状から挿入部 カバー部27側の鉗子チャンネル102の径に相当する部分だけ、下部で切り欠 いた断面形状23aとなるように構成されている。一方、手元側での形状は、図 2のA−A断面を表す図3Bに示すように、元の円形形状から鉗子チャンネル1 02の径を引いた径を短軸とし、元の円形形状の約8割の径を長軸とする略楕円 形断面形状23bである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【0017】 次に、この状態で、カバー用内視鏡挿入部23を挿入部カバー部27内に挿入 していく。かかる挿入過程で、鉗子挿入口分岐回転部106を通過するカバー用 内視鏡挿入部23についての断面形状が前記した断面形状23aのものから略楕 円形断面形状23bのものに変わってしばらくしたとき、挿入を一時中断し、図 2のように鉗子挿入口分岐回転部106を回転させて、鉗子挿入口105の占め る位置が反対側の真上(図2中上側)にくるようにする。 図3Bには、このときの鉗子挿入口分岐回転部106の回転の状態が表わされ ており、下部にあった二点鎖線で示す鉗子挿入口分岐部104は矢印の如く18 0°回転して実線位置の上部へ移り、結果、鉗子挿入口105も図2のように上 方向を向くことになる。かつまた、鉗子チャンネル102も、かかる回転に伴っ て、図2のように、先端側はカバー用内視鏡挿入部23と平行した状態でカバー 用内視鏡挿入部23とは交差はしないままであるが、手元側付近では、カバー用 内視鏡挿入部23と交差するようねじれることになる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【0018】 また、この回転時、鉗子挿入口分岐回転部106の回転につれて、最初、真上 (図5中上側)にあった内視鏡操作部固定用口体部118の固定部118aは、 図2に示すように下部へと移ることになる。即ち、180°の回転で、その固定 部118aの占める位置は反対側の真下(図2中下側)になる。 このようにして、回転させてねじるが、挿入部カバー部27の先端側の径に比 べて鉗子挿入口分岐回転部106はの部分は太径化しており、他方、カバー用内 視鏡挿入部23は手元側では前記した略楕円形断面形状23bのように細径化し ているため、鉗子挿入口分岐回転部106はスムーズに回転し、鉗子チャンネル 102も、そのようなねじれが生じてもつぶれることはない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【0032】 本実施例によっても同様の効果が得られるものである。また、本実施例の場合 は、処置具をカバー式内視鏡31の側面上横側から入れて下側から出す感覚とな り、操作性はそれほど変わらず不便はなく、かつまた、チューブ類のねじれ方が 小さくて済み、それだけ鉗子挿通性や組み付け等もよくなるものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【0038】 続いて、(d)のように、挿入部カバー部27内に挿入部側吸引チューブ30 として内蔵され、かつ挿入部カバー部27端から延出している手元側吸引チュー ブ28の先端部がコネクター部25を越えるようにしながら、手元側吸引チュー ブ28をユニバーサルコード24に添うようにユニバーサルコードカバー21の うえに伸ばす。最後に、(e)のように、ユニバーサルコード24と手元側吸引 チューブ28をまとめてユニバーサルコードカバー21で包むものである。 なお、この時ユニバーサルコードカバー21でコネクター部25及び操作部2 6を包めば、より簡単にカバー装着をでき、従ってそのようにしてもよいし、別 の不図示の操作部カバー34を操作部26に装着してもよい。その場合は、上記 工程(d)と(e)の間に行うか、(e)の後に行うのがよい。 本装着例によれば、シート状のユニバーサルコードカバー24を採用してカバ ーするときでも、かつまたチューブ類をまとめて覆う場合でも、トレー20の上 で作業するので容易であり、この点で、カバー10装着作業全体での面倒さを軽 減でき、清潔さも維持できる。また、手元側吸引チューブ28を特別挿入したり する必要がなく、カバー用内視鏡22自体を単純な構造とすることができる。 本例は、図1のカバー用内視鏡20のカバー装着作業で実施してもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【0043】 図16及び図17の例の場合は、操作部カバー34は上記例と同じ材質のもの であるが、図16のように操作部カバー34の長手方向中央に沿って両面に開封 ピールアウェイ糸36が設けられている。この開封ピールアウェイ糸36の一端 には、親指大の長方形の開封把持部35bが設けられている。 本例では、操作部カバー34を開封する時には、図17のように、開封把持部 35bをつかみ上部へ引き上げれば、開封ピールアウェイ糸36が操作部カバー 34を切り裂いていくことになる。最上部まで切り裂いなら、今度は、反対面側 (図16の紙面裏側)を下側まで引く下げればよく、これで操作部カバー34は 完全に2つに分けられるので、切れ目から遠いところをつかんで捨てればよい。 本構成例でも、同様の効果が得られるものである。開封把持部35bが操作部 カバー26最下部に取り付けられているため、操作時に殆ど触れない位置である ことから操作の邪魔にはならない。また、開封ピールアウェイ糸36は操作部カ バー34の基準表面(スイッチ類の操作面)でないので、手が引っ掛かることも なく、誤操作するおそれもない。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【0046】 図20の場合は、吸湿材38bは上記例と同じ材質であるが、本例の場合は、 吸湿材38bがカバーガラス103の保持と間隔カンの機能を兼ねた構造とした ものである。吸湿材38b自体の作用については、前述と同様である。なお、吸 湿材38bとカバー先端構成部41bは接着固定されている。 本構成によっても同様の効果が得られる。加えて、組付けが簡単であり、使用 中にカバーガラス103とカバー用内視鏡カバーガラス112の間に湿気が侵入 してもすぐに吸湿し得て、この点での視野くもりも生じない利点がある。 これらの例は、前記図2乃至図12で説明した、カバー先端側で例えば鉗子チ ャンネル102を下側に配置する構成のものに対し、更に付加して実施すること ができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【0052】 図24の例は、保持具68はモータ式のものである。モーター71は保持具モ ーターカバー72内に、またプーリー73は保持具本体55最上部にそれぞれ設 けられ、保持部材移動ワイヤ74によってつなげられている。保持部材移動ワイ ヤ74にはプーリー73が接続され、保持部材支え75から保持部材用溝76を 通して保持具本体55外へ保持部材56がアーム56aを介して延びている。こ こで、保持部材用溝76は保持部材支え75よりは狭く、アーム56a幅厚より は広く、上下に縦長となっている。 また、保持具本体55内には保持部材支え75よりやや大きい内径の保持部材 支え用穴77が設けられており、上下面にそれぞれ下降切り換えスイッチ78及 び上昇切り換えスイッチ79が設けられ、モーター71へ配線されている。なお 、保持部材用溝76は保持部材支え用穴77と同じ長さに設定されている。 図中、80はフットスイッチ、81は電源コードである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【0054】
本考案によれば、チャンネル付き内視鏡カバーの手元側と先端側とのそれぞれ の断面レイアウトで、カバー手元側におけるチャンネル部分とカバー先端側にお けるチャンネル部分では、チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡の操作部の所定 部位に応じた手元側の所定のチャンネル位置に対し先端側のチャンネル位置が異 なるようにしたので、先端側と手元側との断面の内蔵物レイアウトが同じである 場合のものにおけるような不便は解消される。術者が処置具を挿通しやすいよう にカバー手元側のチャンネル部分を例えば上側とし処置具挿入口を上方向とする 一方で、観察視野ではチャンネルを挿通した処置具が下方から現れるようにカバ ー先端側のチャンネル部分の位置をずらして上記カバー手元側の位置とは異なる 例えば下側とすることも柔軟に対応可能であり、自在性に優れ、術者による処置 のしやすやと、観察視野での処置具の出現の仕方についての術者の受ける望まし い感覚との両立も容易に図ることができ、処置をよりしやすいものにすることが できる。
【図1】本考案の実施例を適用できるチャンネル付き内
視鏡カバー方式の内視鏡による内視鏡装置の一例の全体
図である。
視鏡カバー方式の内視鏡による内視鏡装置の一例の全体
図である。
【図2】本考案の一実施例に係るチャンネル付き内視鏡
カバー方式の内視鏡の構成を示す図である。
カバー方式の内視鏡の構成を示す図である。
【図3】図2のA−A断面、B−B断面のレイアウトの
説明図である。
説明図である。
【図4】適用できるカバー用内視鏡の一例の外観図であ
る。
る。
【図5】組付け過程の一例を示す説明図である。
【図6】本考案の他の実施例の構成を示す図である。
【図7】図6のA−A断面、B−B断面、C−C断面の
レイアウトの説明図である。
レイアウトの説明図である。
【図8】本考案の更に他の実施例の構成を示す図であ
る。
る。
【図9】同実施例でのチャンネル付き内視鏡カバー方式
の内視鏡の一例の外観を示す図である。
の内視鏡の一例の外観を示す図である。
【図10】図9のD−D断面、E−E断面、F−F断面
のレイアウトの説明図である。
のレイアウトの説明図である。
【図11】本考案の更に他の実施例の構成を示す図であ
る。
る。
【図12】図10のG−G断面、H−H断面のレイアウ
トの説明図である。
トの説明図である。
【図13】カバー装着方法の一例を示す手順工程図であ
る。
る。
【図14】操作部カバーの構成の一例を示す図である。
【図15】その使用説明図である。
【図16】操作部カバーの構成の他の例を示す図であ
る。
る。
【図17】その使用説明図である。
【図18】吸湿機能を付加した内視鏡カバーの構成の一
例を示す図である。
例を示す図である。
【図19】その内視鏡カバーとカバー用内視鏡の組付け
状態の説明図である。
状態の説明図である。
【図20】吸湿機能を付加したカバー用内視鏡の他の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図21】保持部材の位置調整可能な保持具の使用説明
図である。
図である。
【図22】その保持具の構成の説明に供する図である。
【図23】その要部説明図である。
【図24】保持部材の位置調整可能な保持具の他の例の
構成図である。
構成図である。
1 カート 2 光源装置 3 ビデオプロセッサー 4 流体制御装置 5 チャンネル付き内視鏡カバー拡張器 6 モニター 8 カールコード 10 チャンネル付き内視鏡カバー(カバー) 14 拡張チューブ 20 トレー 21 ユニバーサルコードカバー(シート) 22 チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡(カバー用
内視鏡) 23 カバー用内視鏡挿入部 23a 先端側断面 23b 手元側断面 24 カバー用内視鏡ユニバーサルコード 25 カバー用内視鏡コネクター部 26 カバー用内視鏡操作部 27 挿入部カバー部 27a カバー挿入部 28 手元側吸引チューブ 30 挿入部側吸引チューブ 31 チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡(カバ
ー式内視鏡) 32 吸引スイッチ 33 送水スイッチ 34 操作部カバー 35a,35b 操作部カバー開封把持部 36 操作部カバー開封ピールアウェイ糸 37 対物レンズ 38 吸湿材 39 ミシン目 40 電気(EL)コネクター 41,41a,41b カバー先端構成部 42 拡張チューブ口体 43 保持具装着部 44 先端嵌合部 44A,45A,109A,117A チャンネル用平
坦部 45 手元嵌合部 46 送気送水チューブ 47 送気チューブ 48 送水チューブ 50 チューブ用チャンネル 51 内視鏡先端チャンネル 52 内視鏡手元チャンネル 53 接着固定部 55 保持具本体 56 保持部材 57 保持具支柱 58 保持具本体ストッパー 59 移動ばね 60 保持具本体ストッパー用ロッド 61 保持具台 62 保持具本体ストッパー用ペダル 68 保持具 69 挿入部受け 70 オーバーチューブ 71 モーター 72 保持具モーターカバー 73 プーリー 74 保持部材移動ワイヤ 75 保持部材支え 76 保持部材用溝 77 保持部材支え用穴 78 下降切換えスイッチ 79 上昇切換えスイッチ 80 フットスイッチ 81 電源コード 102 鉗子チャンネル(兼吸引管路) 103 カバーガラス(観察窓) 104 鉗子挿入口分岐部 105 鉗子挿入口 106 鉗子挿入口分岐回転部 107 カバー後口金 108 挿入部カバー外皮 109 カバー用内視鏡湾曲部 110 先端構成部(カバー用内視鏡側) 111 内視鏡挿入チャンネル 112 カバー用内視鏡カバーガラス 113 対物レンズ部 114 照明レンズ部 115 アングルワイヤ 116 アングルノブ 117 蛇管部 118 内視鏡操作部固定用口体部 118a 固定部 119 カバー用内視鏡操作部固定部
内視鏡) 23 カバー用内視鏡挿入部 23a 先端側断面 23b 手元側断面 24 カバー用内視鏡ユニバーサルコード 25 カバー用内視鏡コネクター部 26 カバー用内視鏡操作部 27 挿入部カバー部 27a カバー挿入部 28 手元側吸引チューブ 30 挿入部側吸引チューブ 31 チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡(カバ
ー式内視鏡) 32 吸引スイッチ 33 送水スイッチ 34 操作部カバー 35a,35b 操作部カバー開封把持部 36 操作部カバー開封ピールアウェイ糸 37 対物レンズ 38 吸湿材 39 ミシン目 40 電気(EL)コネクター 41,41a,41b カバー先端構成部 42 拡張チューブ口体 43 保持具装着部 44 先端嵌合部 44A,45A,109A,117A チャンネル用平
坦部 45 手元嵌合部 46 送気送水チューブ 47 送気チューブ 48 送水チューブ 50 チューブ用チャンネル 51 内視鏡先端チャンネル 52 内視鏡手元チャンネル 53 接着固定部 55 保持具本体 56 保持部材 57 保持具支柱 58 保持具本体ストッパー 59 移動ばね 60 保持具本体ストッパー用ロッド 61 保持具台 62 保持具本体ストッパー用ペダル 68 保持具 69 挿入部受け 70 オーバーチューブ 71 モーター 72 保持具モーターカバー 73 プーリー 74 保持部材移動ワイヤ 75 保持部材支え 76 保持部材用溝 77 保持部材支え用穴 78 下降切換えスイッチ 79 上昇切換えスイッチ 80 フットスイッチ 81 電源コード 102 鉗子チャンネル(兼吸引管路) 103 カバーガラス(観察窓) 104 鉗子挿入口分岐部 105 鉗子挿入口 106 鉗子挿入口分岐回転部 107 カバー後口金 108 挿入部カバー外皮 109 カバー用内視鏡湾曲部 110 先端構成部(カバー用内視鏡側) 111 内視鏡挿入チャンネル 112 カバー用内視鏡カバーガラス 113 対物レンズ部 114 照明レンズ部 115 アングルワイヤ 116 アングルノブ 117 蛇管部 118 内視鏡操作部固定用口体部 118a 固定部 119 カバー用内視鏡操作部固定部
フロントページの続き (72)考案者 伊藤 秀雄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 田代 芳夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 山崎 稔 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 瑞田 修 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 石井 広 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 チャンネル付き内視鏡カバーと、チャン
ネル付き内視鏡カバー用内視鏡との組み合わせによるチ
ャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡であって、 前記チャンネル付き内視鏡カバーの手元側と先端側との
それぞれの断面レイアウトで、カバー手元側におけるチ
ャンネル部分と、カバー先端側におけるチャンネル部分
とでは、前記チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡の操
作部の所定部位に応じた手元側の所定のチャンネル位置
に対し先端側のチャンネル位置が異なるようにしたこと
を特徴とするチャンネル付き内視鏡カバー方式の内視
鏡。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993011596U JP2587182Y2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡 |
US08/053,255 US5674180A (en) | 1993-03-15 | 1993-04-28 | Endoscope system including endoscope and disposable protection cover |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993011596U JP2587182Y2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0668714U true JPH0668714U (ja) | 1994-09-27 |
JP2587182Y2 JP2587182Y2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=11782294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993011596U Expired - Lifetime JP2587182Y2 (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-16 | チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2587182Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014185186A1 (ja) * | 2013-05-16 | 2014-11-20 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | チューブ体の固定構造,このチューブ体の固定構造を適用した内視鏡洗浄シース,この内視鏡洗浄シースを含む内視鏡システム |
WO2015119299A1 (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-13 | 株式会社工販 | 内視鏡用オーバーチューブ |
-
1993
- 1993-03-16 JP JP1993011596U patent/JP2587182Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014185186A1 (ja) * | 2013-05-16 | 2014-11-20 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | チューブ体の固定構造,このチューブ体の固定構造を適用した内視鏡洗浄シース,この内視鏡洗浄シースを含む内視鏡システム |
WO2015119299A1 (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-13 | 株式会社工販 | 内視鏡用オーバーチューブ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2587182Y2 (ja) | 1998-12-14 |
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