JPH0666583A - 車両用経路誘導装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現在位置修正を確実に行う。 【構成】 交差点通過時において、表示パネルにおける
交差点名にタッチされた場合には（Ｓ１）、現在地修正
画面を表示し（Ｓ２）、地点セットキーにタッチされた
場合に（Ｓ３）、現在地修正を行う（Ｓ４）。このた
め、運転者が誤って現在位置修正キーにタッチした場合
において誤った現在地修正が行われるのを防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、画面表示で経路誘導を
行う車両用経路誘導装置、特にその現在位置修正機能に
関する。

【０００２】

【従来の技術】運転者の負担を軽減するための各種装置
が検討され、車両に搭載されるようになってきている
が、この中に目的地までの経路を誘導する経路誘導装置
がある。そして、この経路誘導装置においては、運転席
の周辺に設けられたディスプレイに地図を表示してお
き、この地図上に車両の現在位置を表示する。このた
め、運転者は、ディスプレイを見ることで随時現在位置
を確認することができる。

【０００３】ここで、車両の現在位置検出手段として
は、衛星からの電波を利用したＧＰＳ（グローバル・ポ
ジショニング・システム）がある。ＧＰＳは、衛星が見
通せることが条件となるため、必ずしも常時利用できる
訳ではなく、車輪回転数の検出による距離センサや地磁
気センサなどの方位センサからの出力により、車両の移
動量を特定し、現在位置を更新していく自立航法が必須
となる。

【０００４】しかし、距離センサからの出力には、タイ
ヤのスリップ等による誤差が生じ、また方位センサも各
種環境条件の影響を受けるため、自立航法も必ずしも精
度を高く維持できるわけではない。そして、これらの誤
差は走行の継続に伴って累積される。このため、正確な
現在位置表示を行うためには、ある程度の頻度で現在位
置を修正する必要がある。

【０００５】一方、交差点通過時等において、運転者
は、車両現在位置を確実に知ることができる。そこで、
交差点通過時において現在位置をその交差点位置に修正
すれば、現在位置の好適な修正を行うことができる。

【０００６】そこで、本出願人は特開平２−２７２１８
号公報において、交差点通過時に修正キーにタッチする
ことにより、現在位置を交差点位置に修正する方法につ
いて提案した。この方法によれば、簡単な操作で正確な
位置修正を行うことができる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
提案の方法では、交差点から離れた位置において誤って
修正キーにタッチした場合には、位置修正が行われてし
まう。そこで、このような場合に、修正される交差点位
置から離れているにもかかわらず、該交差点位置に現在
位置が修正されてしまうという問題点があった。

【０００８】本発明は、上記問題点を解決することを課
題としてなされたものであり、現在位置の修正を確実に
行うことができる車両用経路誘導装置を提供することを
特徴とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、画面の地図表
示上に車両の現在位置を表示して経路誘導を行う車両用
経路誘導装置であって、所定のキー地点通過時にキータ
ッチすることにより、車両の現在位置を通過中のキー地
点に修正することを指示する現在地点修正キーと、この
現在地点修正キーが操作された場合に、修正するキー地
点を表示する修正キー地点表示手段と、この修正キー地
点表示手段により修正キー地点が表示されている時に、
キータッチすることにより現在位置を修正キー地点の位
置に修正することを指示する地点セットキーと、この地
点セットキーが操作された場合に、現在位置を修正する
現在位置修正手段と、を有し、地点セットキーによる確
認が行われた時に、現在位置のキー地点位置への修正を
行うことを特徴とする。

【００１０】

【作用】このように、本発明においては、現在地修正キ
ーにタッチされただけでは、現在位置の修正を行わず、
地点セットキーによる確認が行われた時に、現在位置の
キー地点位置への修正を行う。このため、運転者が誤っ
て現在位置修正キーにタッチした場合において誤った現
在地修正が行われるのを防止することができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明にかかる好適な実施例を図面に
したがって説明をする。図１には本装置の構成を示すブ
ロック図が示されている。道路、地名（交差点名）、建
造物名、河川名、などの情報を記憶する地図情報記憶部
１０が設けられており、この必要に応じて記憶されてい
る地図情報を読みだすことができるようになっている。
また、現在の自車両の位置を測定するための衛星航法シ
ステム（以下ＧＰＳと記す）を利用したＧＰＳレシーバ
１４と、地磁気に基づき自車両の進行方位を検出する方
位センサ１６と、車輪の回転数により走行距離を検出す
る距離センサ１７が設けられており、これらのセンサの
検出結果に基づき現在位置測定部１２は自車両の現在位
置を確定する。また、ステアリングセンサ１９からの情
報も入力され、交差点右折、左折等の時に現在地を地図
上の交差点に位置に補正するマップマッチング等に利用
される。

【００１２】目的地までの経路誘導を行う場合には、目
的地を入力部１８により後述する表示部の画面上で指示
したり、地名などにより入力し、現在位置測定部１２に
より算出された現在位置から目的地に至る経路を演算制
御部２０に含まれる経路算出部２２により算出し、この
算出された経路を経路記憶部２４に記憶する。なお、こ
の経路の算出には、適当な経路探索法が採用される。

【００１３】そして、目的地を入力し、経路を決定した
後、実際の経路誘導が行われる。前述の演算制御部２０
に含まれる経路案内部２６は自車両周辺の地図情報を地
図情報記憶部１０より読み出し、現在の自車両位置・進
行方向と経路記憶部２４に記憶された経路と共に重畳し
て表示部２８に表示する。なお、表示データは表示部２
９を介し、表示部２８に供給される。

【００１４】表示部２８は運転席近傍のインストルメン
ツパネル内に設けられており、運転者はこの表示部２８
を見ることにより自車両の位置を確認し、また今後の経
路についての情報を得る。この表示の一例を図２に示
す。図２において選択された経路は太い実線１００で示
されており、その他の道路は細い実線１０２で示されて
いる。自車両の位置は丸印１０４で、進行方向はくさび
型矢印１０６で示されている。道路の表示については、
線の太さによる区別に限らず色を変えることにより区別
することもできる。

【００１５】自車両の位置が進路変更すべき交差点１０
８に近付くと表示画面が図３のように変わり、交差点名
１１０とその交差点までの距離１１２を表示する。ま
た、この表示切り換えと同時に交差点での経路誘導に対
応する音声を発生するように経路案内部２６は音声制御
部３０に指示を行う。音声制御部３０は音声記憶部３２
にデジタルデータとして記憶されている情報を読み出
し、これをアナログ信号に変換しスピーカ３４を駆動す
る。そして、スピーカ３４より「およそ３００ｍ先＊＊
＊交差点を左方向です。」などと経路指示を運転者に行
い経路誘導する。この音声指示は交差点を通過するまで
所定距離ごとに行われる。例えば、２車線以上の道路を
走行している場合には、交差点の７００ｍ手前で１回
目、３００ｍ手前で２回目１００ｍ手前で最終的な案内
を行う。そして、これらの案内音声は、音声記憶部３２
にフレーズ毎にデジタルデータとして記憶されている。
そこで、案内音声を出力する場合には、これを複数読み
出してフレーズ合成して、案内用の信号としてスピーカ
３４から出力する。また、案内音声の出力タイミングは
経路案内部２６が検出し、音声制御部３０が音声出力の
ための処理を行う。

【００１６】また、本実施例においては、表示部２８は
その画面がタッチパネルで構成されており、入力部１８
として機能する。すなわち、運転者は、表示部１８に表
示された地名等をタッチすることでデータの入力が行え
る。また、入力部１８には、目的地の入力や音量の調整
などの処理を選択するためのメニュー画面に戻るための
メニューキー１８ａ、地図の表示を行う地図キー１８
ｂ、現在地を表示する画面に戻るためまたはその状態で
の音声案内を要求するための現在地・案内キー１８ｃ、
エアコンの調整画面を表示するエアコンキー１８ｄおよ
びオーディオの調整画面を表示するオーディオキー１８
ｅ等が設けられている。

【００１７】そして、本実施例においては、交差点等の
キー地点を通過する際に、現在地修正を行うことができ
る。そこで、この現在地修正の動作について図４〜図６
に基づいて説明する。車両が直進交差点を通過する際に
は、図５に示すように地図に現在地を表示している画面
の右上に「交差点名」が表示される。そして、この状態
で、運転者がこの「交差点名」にタッチすると（Ｓ
１）、図６に示すような現在地修正画面が表示される
（Ｓ２）。この現在地修正画面には、左下に地点セット
キーが表示され、右上にはリターンキーが表示されてい
る。そして、現在位置を交差点位置に修正して表示す
る。なお、この図においては、地図の表示を省略してい
るが、実際には道路の表示も行われる。また、現在地の
周囲に修正用の矢印（三角マーク）も表示されるが、走
行中は、この修正用矢印による現在地修正は行わない。

【００１８】この状態において、地点セットキーがタッ
チされたかを判定し（Ｓ３）、これがタッチされた場合
には、現在位置修正の処理を行う（Ｓ４）。すなわち、
現在位置測定部１２において測定された現在位置を地図
情報記憶部１０に記憶されている当該交差点位置に修正
する。

【００１９】一方、地点セットキーがタッチされなかっ
た場合には、リターンキーがタッチされたかを判定し
（Ｓ５）、リターンキーがタッチされた場合には、現在
地修正野処理を行わずに通常の経路誘導の画面に戻る。
また、リターンキーがタッチされなかった場合には所定
時間経過したかを判定し（Ｓ６）、所定時間経過してい
なかった場合にはＳ３に戻り、所定時間経過した場合に
は、通常の画面に戻る。このように、本実施例におい
て、交差点名にタッチしただけでは現在地修正を行わな
ず、地点セットキーがタッチされた場合にのみ、現在地
修正を行う。このため、運転者が誤って交差点名にタッ
チした場合において誤った現在地修正が行われるのを防
止することができる。

【００２０】なお、経路誘導の画面では、特定の建物の
等目印となるキー地点でもその表示を行うことができ
る。そこで、上述の現在位置修正は、交差点だけでな
く、建物などのキー地点を通過する際に行うのが好適で
ある。

【００２１】さらに、右折、左折などを行う案内交差点
に近付いた場合にも、図３に示すように交差点名が表示
される。そして、運転者がこの交差点名にタッチした場
合には、上述の場合と同様に現在地修正の画面を表示
し、地点セットキーがタッチされた場合には、現在地修
正の処理を行う。

【００２２】このようにして、現在地の修正を行うた
め、車両の現在地の修正を適当な頻度で行うことがで
き、常に正しい現在地を認識することができ、その表示
を行うことができる。特に、本実施例では上述のよう
に、「 … ３００ｍ先＊＊＊交差点 … 」といった
音声による経路案内を行うため、現在地が正しいことが
要求される。このため、誤った操作により現在地の不適
当な修正が行われると、経路案内が、不適切なものとな
る。そこで、本実施例による現在地修正の効果は、非常
に大きい。

【００２３】なお、本実施例においては、Ｓ１において
交差点名にタッチされたときの現在位置をＳ４において
交差点位置に修正する。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車両
用経路誘導装置によれば、交差点名等の現在地修正キー
にタッチされただけでは、現在位置の修正を行わず、地
点セットキーによる確認が行われた時に、現在位置のキ
ー地点位置への修正を行う。このため、運転者が誤って
現在位置修正キーにタッチした場合において誤った現在
地修正が行われるのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の全体構成を示すブロック図である。

【図２】経路案内の表示例を示す説明図である。

【図３】交差点付近の経路案内の表示例を示す説明図で
ある。

【図４】現在地修正動作のフローチャートである。

【図５】交差点通過時の表示例を示す説明図である。

【図６】現在地修正時の表示例を示す説明図である。

【符号の説明】

１８ 入力部 ２０ 演算制御部 ２８ 表示部 ２９ 表示制御部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 浩司 愛知県豊田市トヨタ町１番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画面の地図表示上に車両の現在位置を表
   示して経路誘導を行う車両用経路誘導装置であって、 所定のキー地点通過時にキータッチすることにより、車
   両の現在位置を通過中のキー地点に修正することを指示
   する現在地点修正キーと、 この現在地点修正キーが操作された場合に、修正するキ
   ー地点を表示する修正キー地点表示手段と、 この修正キー地点表示手段により修正キー地点が表示さ
   れている時に、キータッチすることにより、現在位置を
   修正キー地点の位置に修正することを指示する地点セッ
   トキーと、 この地点セットキーが操作された場合に、現在位置を修
   正する現在位置修正手段と、 を有し、 地点セットキーによる確認が行われた時に、現在位置の
   キー地点位置への修正を行うことを特徴とする車両用経
   路誘導装置。