JPH0665702A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法Info
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- JPH0665702A JPH0665702A JP22129092A JP22129092A JPH0665702A JP H0665702 A JPH0665702 A JP H0665702A JP 22129092 A JP22129092 A JP 22129092A JP 22129092 A JP22129092 A JP 22129092A JP H0665702 A JPH0665702 A JP H0665702A
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Abstract
れかつ、低温チッピング性やめっき密着性にも優れたも
のとする。 【構成】本発明は合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造におい
て、めっき皮膜中のAl濃度と亜鉛ポット浴中Al濃度
が、 (めっき皮膜中A1濃度)−(亜鉛ポット浴中A1濃
度)≧0.2wt% という式で表される関係をもち、鋼板表面粗度をPPI
で150以上とし、めっき浴に進入する直前の鋼板の温
度を490℃以上とする。
Description
板として用いられる合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
法に関し、低温チッピング性およびめっき密着性の向上
を図るものである。
より、自動車車体にとって非常に厳しい腐食環境が強い
られている。すなわち、北アメリカ地域等では融雪剤と
一緒に小石を散布するため、その小石が自動車外面に衝
突し、塗膜を傷つけるだけでなくめっき層と素地鋼板と
の間を剥離させるという低温チッピング性の問題が顕著
になっている。
のため、自動車車体にこれまで以上に錆等に対する高耐
食性が要求されてきている。この要求に答えて、従来か
ら、自動車車体外装用として厚目付亜鉛系合金めっき鋼
板が多用されているが、一般に合金化溶融亜鉛めっき鋼
板はめっき被膜自体が固くて脆いため、素地鋼板とめっ
き層とのめっき密着力は弱いものであった。
ら合金化溶融亜鉛めっき鋼板における亜鉛付着量を増加
させるほど、低温チッピング性等のめっき剥離現象を増
長させることとなっている。
耐低温チッピング性の向上のため、亜鉛系合金めっき
鋼板上にクロメートを塗布する方法(特開平3−100
180号公報)、さらにその上に鉛筆硬度H〜2Bの
有機樹脂皮膜を形成させる方法(特開昭64−7883
2号公報)、めっきとクロメート被膜との間にZn−
Niを設け複装する方法(特開平2−294489号公
報)などの方法が提案されている。
0.12wt%以上のめっき浴でめっきしてFe−Al
−Zn合金層形成量をAl量換算で0.05g/m2 以
上にする方法(特開平3−232952号公報)も提案
されている。
、、については、合金化亜鉛めっき鋼板のめっき
密着性、耐低温チッピング性の向上は見られるものの、
その効果は薄いものであった。また、については、め
っき密着性、耐低温チッピング性については、その効果
を発揮するものの、この方法では、作業工程が複雑にな
り、経済的にも不利となるものであった。
外面防錆用鋼板としての、耐食性に優れ、さらに耐低温
チッピング性およびめっき密着性にも優れたものとする
ことにある。
め、本発明は合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造において、
めっき皮膜中のAl濃度と亜鉛ポット浴中Al濃度が、 (めっき皮膜中A1濃度)−(亜鉛ポット浴中A1濃
度)≧0.2wt% という式で表される関係をもち、めっき皮膜除去後の鋼
板表面粗度(PPI)を150以上とし、めっき浴に進
入する直前の鋼板の温度を490℃以上とする点をその
構成とする。
応を制御することでめっき鋼板界面の密着性を向上させ
ることができ、さらにその条件について鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成した。
造する際、めっき浴に進入する鋼板の温度を490℃以
上にして、初期Fe−Al反応を促進させる。そして、
めっき皮膜中のAl濃度を高め、形成されたFe−Al
層による母材粒界からの鉄拡散を抑え、母材全体からの
鉄拡散を促す。また、均一な合金化反応によりめっき除
去後の鋼板表面粗度をPPIで150以上にして細かな
凹凸を付与させ、アンカー効果を高める。かくして、F
e−Al層の形成を促進させ、均一な合金化反応を行わ
せ、めっき被膜中のAlの濃化により、めっき界面密着
性を向上させ、チッピングなどのめっき層と素地鋼板の
剥離を防止するものである。
l濃度と亜鉛ポット浴Al濃度の差」、「めっき皮膜除
去後の鋼板表面粗度」、「亜鉛めっき浴進入直前の鋼板
温度」を上記の如く限定した理由を説明する。
浴Al濃度の差 めっき界面に形成されるFe−Al反応によりめっき皮
膜中にAlが濃化するが、めっき皮膜中Al濃度と亜鉛
ポット浴Al濃度差が0.2wt%未満では、鋼板表面
に脆いFe−Zn化合物が形成され、めっき鋼板密着性
を著しく損なうため、めっき皮膜中Al濃度と亜鉛ポッ
ト浴Al濃度の差を0.2wt%以上と定めた。この条
件を満たすには、ポット進入直前の鋼板温度を上げる、
または亜鉛ポットAl濃度を上げてめっき皮膜中のAl
濃度を上げることで達成できる。
では、鋼板表面凹凸によるアンカー効果が期待できなく
なるため、めっき皮膜除去後の鋼板表面粗度をPPIで
150以上と定めた。めっき皮膜除去後の鋼板表面粗度
をPPIで150以上とするには、めっき皮膜中Al濃
度を上げるか、または合金化度を上げる(ポット進入直
前の鋼板温度を上げる)ことで達成できる。
分なFe−Al層が形成されないため、不均一な合金化
反応が起こり、めっき鋼板界面に細かな凹凸が付与され
ない。また同条件下だと、安定的に(1)式を満たすこ
とができないという理由からも、亜鉛めっき浴進入直前
鋼板温度を490℃以上と定めた。
めっき初期におこるFe−Al反応を促進させ、メッキ
皮膜中にAlを濃化させることによるチッピング性改善
のメカニズムについては必ずしも明確ではない。しか
し、Fe−Zn化合物は硬くて脆く、鋼板との密着性は
良くない。しかるに、めっき初期におこるFe−Al反
応を促進させると、Fe−Al層の形成によりFeの拡
散が粒界から優先的におこることはなく、合金化反応が
均一化するのでめっき鋼板界面にかなり細かい凹凸が付
与され、界面凹凸によるアンカー効果が得られることは
確かである。また、めっき鋼板界面のAlの濃化によ
り、硬くて脆いFe−Zn合金層以外にFe−Zn−A
l層を形成させることで界面密着性が向上し、低温チッ
ピング性等のメッキ剥離現象が抑制される効果もある。
る。進入直前鋼板温度を変えてめっき合金化してめっき
初期Fe−Al反応を制御し、実験を行った。テスト材
は、板厚0.8 mm、材質(重量%):C:0.0027、Si:
0.01、Mn:0.15、P:0.069 、S:0.004 、Al:0.
046 である。合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造条件は、め
っき浴として、浴温460℃、浴Al濃度0.11wt%、
目付量45〜65g/m2 、進入直前板温430〜52
0℃、合金化条件として、板温500〜550℃、処理
時間10〜60秒、合金化度10〜13%で実験を行っ
た。その結果、めっき目付量45g/m2 、合金化度1
0%、進入直前鋼板温度は490℃以上で、めっき皮膜
中Al濃度と亜鉛ポット浴Al濃度の差0.2wt%以
上、めっき皮膜除去後の鋼板表面粗度がPPIで150
以上の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができ、4
90℃未満では上記条件を満たす鋼板は得られなかっ
た。
塩酸でめっき皮膜を溶解し、原子吸光法にて測定した。
亜鉛ポット浴Al濃度は、浴インゴットを蛍光X線にて
測定した。めっき皮膜除去後の鋼板表面粗度は、インヒ
ビター入り塩酸でめっき皮膜を除去し、鋼板表面の粗さ
を二次元粗さ計にて測定した。 1)チッピング性 耐チッピング試験は、グラベロ試験で行った。70×1
00mmの試験片を浸漬型化成処理、カチオン電着塗
装、自動車用中塗り、上塗り塗装を施し総合塗膜厚を9
0μmとした。低温( −20℃) にした試験片をグラベ
ロ試験機により石を空気圧3Kg/cm2 で投射した。
そして、テープ剥離を行い、めっき層と素地鋼板が剥離
した最大径を測定した。その結果を図1に示す。
りしろ25×12.5mm、接着膜圧1mmで張り合わせ、せん断
引張を行い、せん断引張強度を求めた。その結果を図2
に示す。
(Zn ポットAl濃度)と鋼板表面粗度(PPI)の関
係を示した。これにより、めっき皮膜中Al濃度を上げ
ると、鋼板表面粗度が上昇することが判った。
(めっき皮膜中Al濃度)−(ZnポットAl濃度)と
の関係を示し、ポット進入直前板温が490℃未満で
は、定義式(1)を安定的に満たすことができないこと
が判る。
の方法によれば、自動車車体外面用防錆鋼板としての耐
食性に優れ、耐ピッチング性やめっき層と素地鋼板界面
の密着性も良好である、合金化溶融亜鉛メッキ鋼板を容
易に低コストで製造することが可能となる。
ある。
る。
濃度)と鋼板表面粗度(PPI)との関係を示したグラ
フである。
濃度)とポット進入直前板温との関係を示したグラフで
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造におい
て、めっき皮膜中のA1濃度が亜鉛ポット浴中A1濃度
と次式、 (めっき皮膜中A1濃度)−(亜鉛ポット浴中A1濃
度)≧0.2wt% の関係を満たし、 めっき皮膜除去後の鋼板表面粗度(PPI)を150以
上とし、 亜鉛ポットに進入する直前の上記めっき鋼板の進入時の
温度を490℃以上とすることを特徴とする合金化溶融
亜鉛めっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4221290A JP2679543B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 耐低温チッピング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4221290A JP2679543B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 耐低温チッピング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665702A true JPH0665702A (ja) | 1994-03-08 |
JP2679543B2 JP2679543B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=16764473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4221290A Expired - Fee Related JP2679543B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 耐低温チッピング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2679543B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02173250A (ja) * | 1988-12-26 | 1990-07-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 |
JPH04103749A (ja) * | 1990-08-22 | 1992-04-06 | Kawasaki Steel Corp | めっき外観及び皮膜加工性に優れた合金化溶融Znめっき鋼板の製造方法 |
-
1992
- 1992-08-20 JP JP4221290A patent/JP2679543B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH02173250A (ja) * | 1988-12-26 | 1990-07-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 |
JPH04103749A (ja) * | 1990-08-22 | 1992-04-06 | Kawasaki Steel Corp | めっき外観及び皮膜加工性に優れた合金化溶融Znめっき鋼板の製造方法 |
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JP2679543B2 (ja) | 1997-11-19 |
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