JPH04103749A

JPH04103749A - めっき外観及び皮膜加工性に優れた合金化溶融Ｚｎめっき鋼板の製造方法

Info

Publication number: JPH04103749A
Application number: JP21909490A
Authority: JP
Inventors: Hideo Takamura; 日出夫高村; Nobuyuki Morito; 森戸　延行; Hajime Kimura; 肇木村
Original assignee: Kawasaki Steel Corp
Current assignee: JFE Steel Corp
Priority date: 1990-08-22
Filing date: 1990-08-22
Publication date: 1992-04-06
Anticipated expiration: 2014-12-13
Also published as: JP2988985B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は、自動車車体用表面処理鋼板として使用される
プレス成形時に必要とされる耐パウダリング性、耐フレ
ーキング性に優れた合金化溶融Ｚｎめっき鋼板に関する
ものである。

〈従来の技術〉一般的に、合金化溶融Ｚｎめっき鋼板は溶融Ｚｎめっき
を施した後、合金化炉でＺｎの融点以上に加熱してめっ
き層をＦｅとＺｎからなる合金、すなわち鋼板側からｒ
、δ１．この各相からなる合金層としたものである。こ
の合金化溶融Ｚｎめっき鋼板は、優れた塗装後耐食性お
よび溶接性を兼備しているため、自動車、家電、建材用
素材として多用されている。家電、建材では比較的軽度
の加工で使用されるが、自動車等では厳しい絞り加工が
行われる。このため自動車用鋼板としてプレス成形性を
付与する目的で、ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂを添加した極低
炭素鋼を素材としている場合がほとんどである。

このＴｉまたはＴｊ＋Ｎｂ含有綱は、一般の冷延鋼板に
比べ溶融Ｚｎとの反応性が高いので溶融Ｚｒ＋めっき時
に銅板とめっき層界面に合金層が異常成長し、めっき密
着性が劣る場合が多い、またその後に合金化処理して合
金化溶融Ｚｎめっき鋼板を製造する際、一般の冷延鋼板
と同様の合金化条件では、オーバーベイクとなってパウ
ダリング性が著しく劣るという欠点がある。また、Ｔｉ
またはＴｉ＋Ｎｂ含有鋼は、合金化処理後のめっき表面
にライン方向に白い筋状模様や山形模様の欠陥が発生す
る場合が多（、これはめっき外観を損なうだけでなくこ
の部分のパウダリング性も劣る。このパウダリングは高
Ｆｅ％の合金化溶融Ｚｎめっき鋼板はど、合金層構造で
言えば「相が厚く形成するほど発生しやすいことが知ら
れている。そこでパウダリングを抑制するために、「相
の形成を抑制したζ相主体の合金層にしているのが一般
的であるが、一方でこのζ相主体のめっき層はプレス時
に隣片状剥離、いわゆるフレーキングしやすいという欠
点がある。

この合金化溶融ＺｎめっきＴｉ４仮のフレーキング性お
よびパウダリング性については、薄目付（４５ｇ／ボ以
下）の場合比較的問題は少ないが近年、厚目付合金化溶
融Ｚｎめっき鋼板の要求が増し、さらに−層の耐フレー
キング性および耐パウダリング性に優れた合金化溶融Ｚ
ｎめっき鋼板の開発が強く要望されてきた。

これらの耐フレーキング性および耐パウダリング性改善
に関しての従来技術としては、例えば特開昭６４−６８
４５６号公報、特開平１−１３６９５２号公報ではめっ
き層中Ｆｅ％を低Ｆｅ％にして「相の形成を抑制したり
、合金化溶融Ｚｎめっき鋼板のめっき上層にＰａ系めっ
きを行う方法、また特開平１−１７２５５３号公報では
、めっき層中Ｆｅ％を高Ｆｅ％にしてζ相のないδ１．
Ｆ相からなる層にする方法が提案されている。これらの
方法によってパウダリング、フレーキングはある程度抑
制されるものの、市販の合金化熔融Ｚｎめっき鋼板を入
手し調査したところ、「相が形成したδ、十「相生体の
合金層構造をもつものがほとんどで現状では対策が十分
とはいえない。

一方、めっき外観を損なう白い筋状欠陥については、本
発明者らは特開平２−１）７４６号公報でめっき条件を
規制してその対策を示したが、まだ十分とはいえない。

〈発明が解決しようとする課題〉本発明の目的は、ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有鋼を素材に
した溶融Ｚｎめっき鋼板を製造する上で発生しやすい下
記の３つの現象、すなわち■ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有
鋼は一般の冷延鋼板に比べ、溶融Ｚｎとの反応性が高い
のでめっき時に鋼板とめっき層界面に合金層が異常成長
し、溶融Ｚｎめっき鋼板そのもののめっき密着性が劣る
とともにその後の合金化処理において通常の冷延鋼板と
同様の合金化条件ではオーバーベイクとなって耐パウダ
リング性が劣ること、■ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有鋼を
素材にした場合、合金化処理後のめっき表面に発生する
白い筋状および山形状欠陥がめつき外観を害し、また耐
パウダリング性を低下させること、■耐パウダリング性
改善から低Ｆｅ％としてζ相主体のめっき層にすると一
方でプレス時にフレーキングしやすいこと等を改善し、
外観及び耐パウダリング性、耐フレーキング性に優れた
合金化溶融Ｚｎめっき鋼板の製造方法を提供するもので
ある。

＜’４１Ｂを解決するための手段〉本発明は、Ｃ：０．Ｏｈｔ％以下、Ｓｉ：０．１）１ｔ
％以下、Ａｌ　：　　０．１ｗＬ％以下を含有し、さら
にＴｉを単独またはＴｉ＋Ｎｂを合計でＯ，１ｗｔ％以
下を含有する冷延鋼板の表面に溶融Ｚｎめっき後、合金
化処理を行う合金化溶融Ｚｎめっき鋼板の製造方法にお
いて、ＡＮを０．１２〜０．１６＋ｍｔ％含有する熔融
Ｚｎめっき浴中で、下記（］）式を満足する侵入板温Ｔ
（℃）で溶融Ｚｎめっき後、合金化処理を行うことを特
徴とするめっき外観及び皮膜加工性に優れた合金化溶融
Ｚｎめっき鋼板の製造方法である。

（−８００Ａ　＋５３０）−２０≦Ｔ≦（−８００Ａ　
＋５３０）　＋２０・−−−−−（１）但しく１）弐において、Ａは鋼中にＴｉを単独含有する
場合はＴｉ含有量（ｗｔ％）を示し、ＴｉとＮｂを複合
含有する場合は７ｉ＋Ｎｂ含有ｆ（ｗｔ％）を示す。

〈作用〉以下、本発明の詳細な説明する。まず素材成分の限定理
由について説明する。

Ｃ：Ｃは鋼中に不可避的不純物元素として含有され、鋼
板のプレス成形性を阻害する元素である。

Ｔｉを添加しＴｉＣとして鋼中に固定されれば、その害
は著しく軽減されるものの０．０１ｗｔ％超ではＴｉＣ
としてＣを固定するのに必要なＴｉ量が増し、かつ多量
にＴｉＣが鋼中に分散することによる材質劣化が著しい
ため０．０１ｗｔ％以下とする。

Ｓｉミニ−に鋼中Ｓｉは溶融金属との濡れ性を阻害し、
不めっき欠陥の発生を助長する。　　０．１ｗｔ％超え
含有すると不めっき欠陥が発生しやすくなるのでＳｉの
上限は０．１ｈｔ％とする。

Ａｊ！：Ａｌ２は鋼中にＴｉまたはＮｂを添加する際に
脱酸剤として使用することによりＴｉ、　Ｎｂの歩留ま
り向上と清浄な表面を得るため有効である。しかし、Ａ
ＰがＯ，１ｗｔ％超えでは鋼板の延性が劣化するためＯ
，］ｗｔ％以下とする。

Ｔｉ：Ｔｉを鋼中に添加することによりＣ，Ｎをそれぞ
れＴｉＣ、ＴｒＮとして固定し、これら不純物元素が鋼
板のプレス成形性に及ぼす悪影響を削減せしめ、高い延
性と高ｒ値を有する鋼板を製造することが可能である。

しかし０．１ｗｔ％超のＴｉを含有すると、合金化処理
における焼けむら発生の原因となるので上限を０．１ｗ
ｔ％とする。

Ｎｂ　：　ＮｂもＴｉと同様な働きをし、高い延性と高
ｒ値をえるのに必要な元素である。Ｎｂの含有量は特に
規制しないが、Ｎｂ十ＴｉがＯ，１ｗｔ％超になると、
常温で鋼板の延性が低下しプレス成形性を阻害するので
、Ｎｂ十Ｔｉ含有量は０．１ｗｔ％以下に限定する。

以上延べたＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有鋼板を素材に０．
１２〜０．１６％のＡｌを含有する溶融Ｚｎめっき浴で
、下記（１）式を満足する侵入板温Ｔ（’Ｃ）で溶融Ｚ
ｎめっき後、合金化処理すれば、めっき外観及び耐パウ
ダリング性、耐フレーキング性に優れた合金化熔融Ｚｎ
めっき鋼板が得られる。

（−８００Ａ　＋　５３０）　−２０≦Ｔ≦（−８００
Ａ　＋　５３０）　＋　２０但しく】）式において、Ａ
は鋼中にＴｉを単独含有する場合はＴ１含有量（ｗｔ％
）を示し、ＴｊとＮｂを複合金有する場合はＴｊ＋Ｎｂ
含有ｆｉｌ（ｗｔ％）を示す。

本発明は、浴中Ａ！濃度は一般の冷延鋼板と同じ０．１
２〜０．１６ｗｔ％、すなわち浴中へ２％は変えずに鋼
中ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含を量によって侵入板温Ｔ（°
Ｃ）を調整することで、ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有鋼板
の合金化条件を見いだしたものである。

ＴｉまたはＴｊ＋Ｎｂ含有量に応じた適正侵入板温Ｔ（
’Ｃ）を第１図に示した０例えば、浴中Ａｆ濃度が０．
１２〜０．１６彎ｔ％の範囲で、ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ
含有量がＯ，Ｏｈｔ％では、侵入板温Ｔ（℃）の下限は
４７８°Ｃ１上限は５１８℃、ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含
有量がｏ、１〇−１％では、侵入板温Ｔ（’Ｃ）の下限
は４３０°Ｃ１上限は４７０℃である。

浴中Ａｒ濃度の下限を０．１２ｗｔ％としたのは、この
濃度未満ではめっき時に「相が形成しやすく、その後の
合金化処理によってパウダリング性が著しく劣るためで
ある。また、浴中Ａｌ濃度の上限を０．１ｈｔ％とした
のは、この濃度以上では侵入板温を適正範囲に管理して
も、η相が残存したり、ζ相が必要以上に厚く形成して
、焼けむらやフレーキングが発生しやすいためである。

また、侵入板温Ｔ（’ｃ）が（−８００Ａ　＋　５３０
）　−２０’Ｃ（但し、Ａは鋼中にＴｉを単独含有する
場合はＴｉ含有量（ｗｔ％）を示し、ＴｉとＮｂを複合
金有する場合はＴｉ＋Ｎｂ含有量（ｗｔ％）を示す）未
満では、へ１富化層が必要以上に厚く形成しやすく、ま
た（Ｂｏｏ　Ａ　＋　５３０）　＋　２０°Ｃ超テハ、
逆Ｌ：ＡＩＸ化層が不均一に形成しやすく結果的にめっ
き外観及び耐パウダリング性、耐フレーキング性に優れ
た合金化処理範囲が著しく狭くなる。

以上延べたように、ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有鋼板を素
材に合金化熔融Ｚｎめっき鋼板を製造するには、浴中Ａ
ｌ濃度を変えずに鋼中ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有量に応
じて侵入板温Ｔ（’Ｃ）を調整すれば、めっき外観及び
耐パウダリング性、耐フレーキング性に優れた製品が得
られる。

〈実施例〉本発明の実施例を以下に説明する。

第１表に示す組成のＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有鋼を用い
て、鋼中ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有量に応じて侵入板温
Ｔ（’Ｃ）を変えて溶融Ｚｎめっきした場合のへ！冨化
層およびめっき密着性の調査結果を第２表に、また、第
２表と同一条件で溶融Ｚｎめっき後合金化処理して、同
様にめっき特性（外観、めっき層構造、Ｆｅ％、パウダ
リング性およびフレーキング性）を調べた結果を第３表
に示した。

〈発明の効果〉近年、自動車用表面処理鋼板として塗装後針食性が優れ
ている合金化溶融Ｚｎめっき鋼板の使用が増大しており
、ＴｉまたはＴｊ＋Ｎｂ含有鋼板は合金化処理熔融Ｚｎ
めっき鋼板としてめっき外観が損なわれ、安定したプレ
ス成形性が得られにくいが、以上説明したように本発明
によるめっき条件で溶融Ｚｎめっきし合金化処理すれば
、自動車用表面処理鋼板としてめっき外観及び耐パウダ
リング性、耐フレーキング性に優れた高品質合金化熔融
Ｚｎめっき鋼板の製造が可能であり、これによって益々
需要拡大が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の適正範囲のＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有
量（ｗｔ％）と侵入板温Ｔ（℃）の関係を示したたグラ
フである。特許出願人　　　川崎製鉄株式会社ＴｉまたはＴｉ＋Ｎｂ含有量Ａ（ｗｔ％）

Claims

【特許請求の範囲】Ｃ：０．０１ｗｔ％以下、Ｓｉ：０．１ｗｔ％以下、Ａ
ｌ：０．１ｗｔ％以下を含有し、さらにＴｉを単独また
はＴｉ＋Ｎｂを合計で０．１ｗｔ％以下を含有する冷延
鋼板の表面に溶融Ｚｎめっき後、合金化処理を行う合金
化溶融Ｚｎめっき鋼板の製造方法において、Ａｌを０．
１２〜０．１６ｗｔ％含有する溶融Ｚｎめっき浴中で、
下記（１）式を満足する侵入板温Ｔ（℃）で溶融Ｚｎめ
っき後、合金化処理を行うことを特徴とするめっき外観
及び皮膜加工性に優れた合金化溶融Ｚｎめっき鋼板の製
造方法。（−８００Ａ＋５３０）−２０≦Ｔ≦（−８００Ａ＋５
３０）＋２０……………（１）但し（１）式において、Ａは鋼中にＴｉを単独含有する
場合はＴｉ含有量（Ｗｔ％）を示し、ＴｉとＮｂを複合
含有する場合はＴｉ＋Ｎｂ含有量（ｗｔ％）を示す。