JPH0665654B2 - ソルビン酸アルカリ塩の製造方法 - Google Patents

ソルビン酸アルカリ塩の製造方法

Info

Publication number
JPH0665654B2
JPH0665654B2 JP60183705A JP18370585A JPH0665654B2 JP H0665654 B2 JPH0665654 B2 JP H0665654B2 JP 60183705 A JP60183705 A JP 60183705A JP 18370585 A JP18370585 A JP 18370585A JP H0665654 B2 JPH0665654 B2 JP H0665654B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sorbic acid
reaction
alkali salt
alkali
acid alkali
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60183705A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6245551A (ja
Inventor
登 亀井
正穂 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP60183705A priority Critical patent/JPH0665654B2/ja
Publication of JPS6245551A publication Critical patent/JPS6245551A/ja
Publication of JPH0665654B2 publication Critical patent/JPH0665654B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はソルビン酸アルカリ塩の製造方法に関するもの
であり、とくに経時安定性の優れたソルビン酸アルカリ
塩の製造方法に関するものである。
(従来技術および問題点) ソルビン酸カリウム,ソルビン酸ナトリウム等のソルビ
ン酸アルカリ塩は、食品の防かび剤として重要であり、
特に水に易溶性であるので、同効のソルビン酸に比し、
取扱上優れ、多用されている。ところが、ソルビン酸ア
ルカリ塩は、大気中に通常の貯蔵条件下に保存するとき
は時間の経過と共に変質して着色を増し、著るしく商品
価値が低下するという問題があった。
即ち、ソルビン酸アルカリ塩の品質を評価する場合、初
期の色相(通常、20%水溶液にし、430μmの波長で分
光々度計を用いて、その透過率で表わす)の他にこのよ
うな時間による変質(経時変化と呼ぶことにする)も重
要な因子となる。
初期品質が良好で、かつ経時変化の少ないソルビン酸ア
ルカリ塩に関する研究は古くから行なわれてきた。経時
変化を防止する目的で防止剤を添加する方法があるが、
効果もさほどではなく、該不純物を混入せしめることの
方に問題があった。
低級アルコール等の低沸点溶剤−水系で反応し、冷却等
の操作により析出させ、分離乾燥する方法(特公昭42−
23168等)があるが、乾燥後の製品中にも数十〜数百ppm
の溶剤が残存する問題の他、液の回収に多くのエネル
ギーコストが必要となる欠点がある。
ソルビン酸を水媒体中で反応せしめる場合も、経時変化
等の品質の面での問題があり、特に反応操作条件におけ
る問題点が指摘されてきた。35重量%以下で反応し、濃
縮する方法(特開昭42−11922)、不足量のアルカリで
反応し、過する方法(特公昭40−19937)等がある
が、いずれの場合も経時変化に関する問題が残されてい
た。
一方、ソルビン酸アルカリ塩の経時変化に関して、その
機構は明らかではないが、空気中の酸素が一部関与する
と考えられ、その管理方法として窒素等の不活性ガスで
シールしておくことも考えられる。この場合、完全窒素
シール下で保存すると経時変化は少ないが、やはり、空
気の混入により品質の低下が問題となった。
本発明の目的は、この様な従来の問題を解決し、簡単な
処理手段により空気雰囲気下においても、経時変化の少
ない高品質のソルビン酸アルカリ塩を得ることである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果中和反応により得
られるソルビン酸アルカリ塩の経時変化が、該中和反応
の条件に深い関わりを持つことを見いだした。ソルビン
酸をアルカリで中和反応を行なった際、pHのふらつきが
激しく、さらに一部ソルビン酸−ソルビン酸アルカリ塩
の複塩を形成することによるものと考えられるが、固い
コロが発生する。特に反応液濃度を30重量%以上で行な
った場合、この傾向は特に顕著であり、大型装置で反応
を行なう時、このようなコロによる閉塞の問題からpHは
高くして行なわなければならなかった。しかしながら、
pHを高くすれば反応液が着色するという別の悪影響が出
ることから、反応操作は困難を極めた。
本発明者等は、反応液の着色がコロの発生と関わりの深
いこと、該着色反応液を乾燥しても経時変化の激しいソ
ルビン酸アルカリ塩しか得られなかった事実から、ソル
ビン酸の中和反応時に着色あるいは経時変化を促進させ
るような物質が副生していることをつきとめた。そこ
で、発生したコロを機械的に破壊することを検討し、本
発明に至ったものである。
即ち、本発明はソルビン酸の水媒中でアルカリとの和反
応により、ソルビン酸アルカリ塩を製造する工程におい
て、中和反応時に発生するコロを湿式粉砕機を用いて、
破砕しながら反応を行うことを特徴とするソルビン酸ア
ルカリ塩の製造法である。
本発明の湿式粉砕機とは水媒体中で発生するコロを機械
的に粉砕できるものであればよい。水媒体中でソルビン
酸を反応せしめる時、強攪拌下に於ても若干コロの発生
は抑制されるが、コロを粉砕する結果は得られず、発生
コロによる着色には何ら効果が得られない。湿式粉砕機
は反応容器内に設置されることがより好ましいが、循環
パイプラインに設置するだけでも充分な効果が得られ
る。粉砕機の種類は、ミル型式,ミキサー型式等いずれ
も使用できるが粉砕後の粒径は5mm以下、好ましくは2mm
以下であることが望まれる。
本発明におけるソルビン酸の中和反応に用いるアルカリ
としてはナトリウム,カリウム等の水酸化物,炭酸塩,
重炭酸塩などが挙げられるが、経時変化の少ないソルビ
ン酸アルカリ塩を得るという観点からカリウムの水酸化
物あるいは塩が好ましい。
中和反応は通常、常温で行なわれるが、反応温度が高く
なるにつれて、製品に着色を生ずるおそれがあるため、
50℃以下好ましくは30℃以下で行なうことが好ましい。
かくして得られた反応液は、例えば、溶剤が存在する場
合には、これを分液操作により除去した後、公知の方法
により濃縮乾燥されるが、該ソルビン酸アルカリ塩水溶
液の濃縮乾燥には長管状加熱器と攪拌機付真空乾燥機と
の組合わせからなる装置を用いることが望ましい。特に
大型設備で行なう場合、水溶液中のソルビン酸アルカリ
塩の品質を劣化させずに濃縮、乾燥を行なうことができ
る。
(発明の効果) 本発明の方法により、コロの発生を抑え、反応が非常に
速くなった他に、pHを12〜13に上昇しても反応液の着色
は全く起きず、pH管理が非常に容易になった。該反応液
を減圧下、濃縮,乾燥して得られるソルビン酸アルカリ
塩は、初期品質が良好かつ空気雰囲気下での経時変化も
極めて少ないものであった。さらに、反応液濃度の其の
飽和溶解度近くまで上昇して操作を行なっても何ら支障
がなかった。このことにより後の濃縮,乾燥工程でのエ
ネルギーコストを著しくい低減することができた。
実施例1 攪拌機を備えた容量50のジャケット付反応槽を用意
し、底部より同槽へポンプ循環を行ない、かつ配管の途
中に湿式粉砕機(パイプラインホモミキサー)を設置し
た。同槽ヘソルビン酸を4Kg/H,49%水酸化カリウム4Kg
/Hr,水3Kg/Hrで連続供給した。反応液は循環配管の言
部より11Kg/Hrで抜取った。反応pHは9〜10の間でコン
トロールし、反応温度は20℃〜40℃で行なった。
抜取った反応液はpHを10.5〜11.5に再調整した。得られ
た反応液はほゞ5の濃度であった。
該反応液を内径6mmφ,長さ10mの長管状加熱管と容量60
,伝熱面積1m2の攪拌機付真空乾燥機の組み合わせか
らなる濃縮乾燥装置で処理した。
濃縮,乾燥条件はジャケットの加熱で長管状加熱器は圧
力5Kg/cm2Gの蒸気を使用し、真空乾燥機はジャケット
に55℃の温水を循環した。操作圧力は30mmHgとし、原液
の仕込量を11Kg/Hrで連続運転したところ、5Kg/Hrの
ソルビン酸カリウムを得た。
このソルビン酸カリウムの色価として2gを水に溶解して
10mlとて水溶液の透過率を430μmの波長における分光
々度計で測定したところ98.0%であった。同サンプルを
エアーシールして6ケ月放置した時の色価は95.0%、同
サンプルを窒素シールして6ケ月放置した時の色価は9
7.5%であった。
実施例2 実施例1において、pHを11.0に調整した反応液を主要寸
法1,400φ×1,500H遠心噴霧型式の噴霧乾燥装置を使っ
て処理した。熱風源は、空気を電気ヒーターで加熱した
ものである。
乾燥条件は入口熱風温度度180℃,熱風量8N−m3/min,
噴霧器回転数18,000rpmとし、原液の仕込量を5Kg/Hrで
10時間連続運転を実施し、乾燥機底部より白色粉末状ソ
ルビン酸カリウムを得た。
このソルビン酸カリウムの色価は97.5%であり、同サン
プルをエアーシールして6ケ月放置した時の色価は92.0
%,窒素シールして6ケ月放置した時の色価は94.5%で
あった。
比較例1 実施例1において、湿式粉砕機を作動させず、反応を行
なった。pH10以下を目標にしたが非常にふらつき、時と
してpHが8を割った。特にこの時、循環配管,槽の底部
等が閉塞し、運転中断を余儀なくされた。抜取反応液中
にもコロが多数あった為、これを一度過し、得られた
反応液をpH11.0に調整した後、実施例1と同様に濃縮乾
燥を行なった。
得られたソルビン酸カリウムの色価は97.0%であり、窒
素シールして6ケ月放置した時の色価は95.5%であった
が、エアーシールして6ケ月放置した時の色価は90.5%
であった。
比較例2 比較例1において、閉塞対策としてpHを9以上で反応し
た以外同様に処理した。閉塞頻度はかなり少なくなった
が、反応液がやゝ黄変した。さらに抜取反応液中のコロ
は、この場合もかなり存在していた。
得られたソルビン酸カリウムの色価は95.5%であり、窒
素シールして6ケ月放置した時の色価は91.0%、エアー
シールして6ケ月放置した時の色価は86.5%であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソルビン酸の水媒中でアルカリとの中和反
    応により、ソルビン酸アルカリ塩を製造する方法に於い
    て、中和反応時に発生するコロを湿式粉砕機を用いて、
    破砕しながら反応を行うことを特徴とするソルビン酸ア
    ルカリ塩の製造方法。
JP60183705A 1985-08-21 1985-08-21 ソルビン酸アルカリ塩の製造方法 Expired - Lifetime JPH0665654B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60183705A JPH0665654B2 (ja) 1985-08-21 1985-08-21 ソルビン酸アルカリ塩の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60183705A JPH0665654B2 (ja) 1985-08-21 1985-08-21 ソルビン酸アルカリ塩の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6245551A JPS6245551A (ja) 1987-02-27
JPH0665654B2 true JPH0665654B2 (ja) 1994-08-24

Family

ID=16140510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60183705A Expired - Lifetime JPH0665654B2 (ja) 1985-08-21 1985-08-21 ソルビン酸アルカリ塩の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0665654B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58183756A (ja) * 1982-04-22 1983-10-27 Toyo Ink Mfg Co Ltd アゾ顔料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6245551A (ja) 1987-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NO147304B (no) Polypeptid som har evnen til aa regulere og/eller oeke fruktbarheten hos dyr og/eller aa bedre ufruktbarhet hos menn og kvinner
US4996309A (en) Process for preparing sucrose fatty acid ester powder
KR100436790B1 (ko) 다단계 반응기, 그의 용도 및 과산화 수소의 제조 방법
JPS61100529A (ja) 化学的脱水反応方法
JPH0665654B2 (ja) ソルビン酸アルカリ塩の製造方法
JPH0665655B2 (ja) ソルビン酸アルカリ塩の製法
CN113698308A (zh) 一种溴芬酸钠新合成方法
SU545251A3 (ru) Способ получени м-ип фенилендиамина
JPS58116435A (ja) 4−ヒドロキシ−2,4,6−トリメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1−オンの製造法
CN110590527B (zh) 一种液相法连续合成蒽醌的工艺及其合成系统
US4191621A (en) Process for the production of substituted benzal and benzyl bromides
CN107383418A (zh) 一种新型抗紫外线塑料添加剂及其制备方法
JPH07150199A (ja) 洗剤ペーストからの溶剤除去方法及び洗剤の製造方法
CN1123563C (zh) 一种丙烯酰胺晶体的制造方法
TW202112713A (zh) 蘋果酸的製造
NO147600B (no) Fremgangsmaate til fremstilling av tereftalsyre.
JP2868614B2 (ja) アルカンスルホニル安息香酸の製法
JP2016141668A (ja) ショ糖脂肪酸エステルの製造方法
JPS63159332A (ja) ヒドロキシ芳香族化合物のアルカリ金属塩の製造方法
US5424461A (en) Preparation of 1-amino-4-hydroxyanthraquinone
JPS5929635A (ja) ソルビン酸アルカリ塩の製造方法
US4002654A (en) Process for the preparation of dihydroxyanthraquinones
JPS6114156B2 (ja)
JP2016141667A (ja) ショ糖脂肪酸エステルの製造方法
JPS6237618B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term