JPH0665655B2 - ソルビン酸アルカリ塩の製法 - Google Patents
ソルビン酸アルカリ塩の製法Info
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- JPH0665655B2 JPH0665655B2 JP18370685A JP18370685A JPH0665655B2 JP H0665655 B2 JPH0665655 B2 JP H0665655B2 JP 18370685 A JP18370685 A JP 18370685A JP 18370685 A JP18370685 A JP 18370685A JP H0665655 B2 JPH0665655 B2 JP H0665655B2
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- solvent
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はソルビン酸アルカリ塩の製造方法に関するもの
であり、とくに経時安定性の優れたソルビン酸アルカリ
塩の製造方法に関するものである。
であり、とくに経時安定性の優れたソルビン酸アルカリ
塩の製造方法に関するものである。
(従来技術および問題点) ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム等のソルビ
ン酸アルカリ塩は、食品の防かび剤として重要であり、
特に水に易溶性であるので、同効のソルビン酸に比し、
取扱上優れ、多用されている。ところが、ソルビン酸ア
ルカリ塩は、大気中に通常の貯蔵条件下に保存するとき
は時間の経過と共に変質して着色を増し、著るしく商品
価値が低下するという問題があった。
ン酸アルカリ塩は、食品の防かび剤として重要であり、
特に水に易溶性であるので、同効のソルビン酸に比し、
取扱上優れ、多用されている。ところが、ソルビン酸ア
ルカリ塩は、大気中に通常の貯蔵条件下に保存するとき
は時間の経過と共に変質して着色を増し、著るしく商品
価値が低下するという問題があった。
即ち、ソルビン酸アルカリ塩の品質を評価する場合、初
期の色相(通常20%水溶液にし、430μmの波長で分光
光度計を用いてその透過率で表わす)の他に、このよう
な時間による変質(経時変化と呼ぶことにする)も重要
な因子となる。
期の色相(通常20%水溶液にし、430μmの波長で分光
光度計を用いてその透過率で表わす)の他に、このよう
な時間による変質(経時変化と呼ぶことにする)も重要
な因子となる。
初期品質が良好で、かつ経時変化の少ないソルビン酸ア
ルカリ塩に関する研究は古くから行なわれてきた。経時
変化を防止する目的で、防止剤を添加する方法がある
が、効果もさほどではなく、該不純物を混入せしめるこ
との方に問題があった。
ルカリ塩に関する研究は古くから行なわれてきた。経時
変化を防止する目的で、防止剤を添加する方法がある
が、効果もさほどではなく、該不純物を混入せしめるこ
との方に問題があった。
低級アルコール等の低沸点溶剤一水系で反応し、冷却等
の操作により析出させ、分離乾燥する方法(特公昭42−
23168等)があるが、乾燥後の製品中にも数十〜数百ppm
の溶剤が残存する問題の他、液の回収に多くのエネル
ギーコストが必要となる欠点がある。
の操作により析出させ、分離乾燥する方法(特公昭42−
23168等)があるが、乾燥後の製品中にも数十〜数百ppm
の溶剤が残存する問題の他、液の回収に多くのエネル
ギーコストが必要となる欠点がある。
ソルビン酸を水媒体中で反応せしめる場合も、経時変化
等の品質の面での問題があり、特に反応操作条件におけ
る問題点が指摘されてきた。35重量%以下で反応し、濃
縮する方法(特公昭42−11922)、不足量のアルカリで
反応し、過する方法(特公昭40−19937)等がある
が、いづれの場合も経時変化に関する問題が残されてい
た。
等の品質の面での問題があり、特に反応操作条件におけ
る問題点が指摘されてきた。35重量%以下で反応し、濃
縮する方法(特公昭42−11922)、不足量のアルカリで
反応し、過する方法(特公昭40−19937)等がある
が、いづれの場合も経時変化に関する問題が残されてい
た。
一方、ソルビン酸アルカリ塩の経時変化に関して、その
機構は明らかではないが、空気中の酸素が一部関与する
と考えられ、その管理方法として、窒素等の不活性ガス
でシールしておくことも考えられる。この場合、完全窒
素シール下で保存すると経時変化は少いが、やはり、空
気の混入により、品質の低下が問題となった。
機構は明らかではないが、空気中の酸素が一部関与する
と考えられ、その管理方法として、窒素等の不活性ガス
でシールしておくことも考えられる。この場合、完全窒
素シール下で保存すると経時変化は少いが、やはり、空
気の混入により、品質の低下が問題となった。
本発明の目的は、この様な従来の問題を解決し、簡単な
処理手段により、空気雰囲気下においても、経時変化の
少ない高品質のソルビン酸アルカリ塩を得ることであ
る。
処理手段により、空気雰囲気下においても、経時変化の
少ない高品質のソルビン酸アルカリ塩を得ることであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、中和反応により
得られるソルビン酸アルカリ塩の経時変化が、該中和反
応の条件に深い関りを持つことを見いだした。
得られるソルビン酸アルカリ塩の経時変化が、該中和反
応の条件に深い関りを持つことを見いだした。
ソルビン酸をアルカリで中和反応を行なった際、一部、
ソルビン酸−ソルビン酸アルカリ塩の複塩を形成するこ
とによるものと考えられるが、固いコロが発生する。特
に反応液濃度を30重量%以上で行なった場合、この傾向
は特に顕著であり、大型装置で反応を行なう時、このよ
うなコロによる閉塞の問題からPHを高くして行なわなけ
ればならなかった。しかしながら、PHを高くすれば反応
液が着色するという別の悪影響が出ることから、反応操
作は困難を極めた。
ソルビン酸−ソルビン酸アルカリ塩の複塩を形成するこ
とによるものと考えられるが、固いコロが発生する。特
に反応液濃度を30重量%以上で行なった場合、この傾向
は特に顕著であり、大型装置で反応を行なう時、このよ
うなコロによる閉塞の問題からPHを高くして行なわなけ
ればならなかった。しかしながら、PHを高くすれば反応
液が着色するという別の悪影響が出ることから、反応操
作は困難を極めた。
本発明者等は、得られるソルビン酸アルカリ塩の経時変
化を促進させるような物質が、このようにコロ発生によ
り、比較的長時間を要する反応中に発生していることを
つきとめた。このような副反応が、酸素に起因するの
か、ソルビン酸−ソルビン酸アルカリ塩の複塩を経由す
るものか、あるいはどのような副反応生成物であるのか
は、いづれも明らかではない。
化を促進させるような物質が、このようにコロ発生によ
り、比較的長時間を要する反応中に発生していることを
つきとめた。このような副反応が、酸素に起因するの
か、ソルビン酸−ソルビン酸アルカリ塩の複塩を経由す
るものか、あるいはどのような副反応生成物であるのか
は、いづれも明らかではない。
これに対し、本発明者等は、鋭意検討を重ね、ソルビン
酸に水への溶解度の低い溶剤を添加して該溶剤にて結晶
を被覆せしめた後、中和反応を行なうことを検討した。
この結果、溶剤にて被覆されたソルビン酸結晶を用いて
中和すると、固いコロの発生がなくなり、また経時変化
を促進させる物質の生成を極力抑制することが可能にな
り本発明に到達した。即ち、本発明は、ソルビン酸を、
水媒中で、中和反応により、ソルビン酸アルカリ塩を製
造する工程において、水への溶解度が10%以下である溶
剤の混入したソルビン酸湿ケーキを用いて反応すること
を特徴とするソルビン酸アルカリ塩の製法である。
酸に水への溶解度の低い溶剤を添加して該溶剤にて結晶
を被覆せしめた後、中和反応を行なうことを検討した。
この結果、溶剤にて被覆されたソルビン酸結晶を用いて
中和すると、固いコロの発生がなくなり、また経時変化
を促進させる物質の生成を極力抑制することが可能にな
り本発明に到達した。即ち、本発明は、ソルビン酸を、
水媒中で、中和反応により、ソルビン酸アルカリ塩を製
造する工程において、水への溶解度が10%以下である溶
剤の混入したソルビン酸湿ケーキを用いて反応すること
を特徴とするソルビン酸アルカリ塩の製法である。
本発明におけるソルビン酸の中和反応に用いるアルカリ
としてはナトリウム、カリウム等の水酸化物、炭酸塩、
重炭酸塩などが挙げられるが、経時変化の少いソルビン
酸アルカリ塩を得るという観点からカリウムの水酸化物
あるいは塩が好しい。
としてはナトリウム、カリウム等の水酸化物、炭酸塩、
重炭酸塩などが挙げられるが、経時変化の少いソルビン
酸アルカリ塩を得るという観点からカリウムの水酸化物
あるいは塩が好しい。
中和反応は通常、常温で行われるが、反応温度が高くな
るにつれて、製品に着色を生ずるおそれがあるため、50
℃以下好しくは30℃以下で行なうことが好しい。
るにつれて、製品に着色を生ずるおそれがあるため、50
℃以下好しくは30℃以下で行なうことが好しい。
本発明の溶剤は、水媒体中でソルビン酸結晶を被覆する
ことを目的とするものであり、又、反応液は分液操作に
より、該溶剤を除去し、除去された溶剤は回収され、場
合により再使用される。これらのために、該溶剤は水
(あるいは反応液)への溶解度が高いことは望しくな
く、溶解度が10%以下、好しくは1%以下であればソル
ビン酸結晶への溶剤の被覆効果が表われ、さらに溶剤回
収も容易に行われる。
ことを目的とするものであり、又、反応液は分液操作に
より、該溶剤を除去し、除去された溶剤は回収され、場
合により再使用される。これらのために、該溶剤は水
(あるいは反応液)への溶解度が高いことは望しくな
く、溶解度が10%以下、好しくは1%以下であればソル
ビン酸結晶への溶剤の被覆効果が表われ、さらに溶剤回
収も容易に行われる。
又、かくして得られた反応液は、溶剤を分液除去后、乾
燥されるが、乾燥後得られる結晶中に溶剤分を全く混入
せしめないために、使用する溶剤は、沸点が100℃以
下、好ましくは80℃以下のものを使用すること、あるい
は、沸点が70℃以上で水と共沸するものを使用すること
である。このうち、前者より後者、つまり、水と共沸す
る溶剤を使用することがより好ましい。
燥されるが、乾燥後得られる結晶中に溶剤分を全く混入
せしめないために、使用する溶剤は、沸点が100℃以
下、好ましくは80℃以下のものを使用すること、あるい
は、沸点が70℃以上で水と共沸するものを使用すること
である。このうち、前者より後者、つまり、水と共沸す
る溶剤を使用することがより好ましい。
使用する溶剤はその沸点、あるいは水との共沸点が100
℃以下、好しくは90℃以下であるものから選ばれ、 例えば、常圧での沸点が180〜300℃の石油、トルエン、
ベンゼン等がある。
℃以下、好しくは90℃以下であるものから選ばれ、 例えば、常圧での沸点が180〜300℃の石油、トルエン、
ベンゼン等がある。
なお、混入する溶剤は中和反応時にあらたにソルビン酸
ケーキに加えても良いが、より効率的には、例えば、石
油共蒸留法等により得られた湿ソルビン酸ケーキを乾燥
する工程なしで、そのまま中和反応を用いることが好し
い。
ケーキに加えても良いが、より効率的には、例えば、石
油共蒸留法等により得られた湿ソルビン酸ケーキを乾燥
する工程なしで、そのまま中和反応を用いることが好し
い。
いずれの場合においても、溶剤の量は、ソルビン酸結晶
に100重量部に対し5〜30重量部の範囲で使用されるこ
とが望ましい。
に100重量部に対し5〜30重量部の範囲で使用されるこ
とが望ましい。
以上本発明について説明したが、 当初、ソルビン酸を該溶剤で被覆することは、反応時間
の著しい延長を要することが予想された。しかしなが
ら、この問題は、反応液濃度を30重量%以上で連続反応
を行なうことにより、容易に解決された。すなわち、30
重量%以上のソルビン酸アルカリ塩水溶液中では、該湿
ケーキの分散性が比較的良く、反応に要する滞留時間
も、ソルビン酸結晶を用いた時と殆ど同じであることが
判ったのである。さらに、反応液濃度を其の飽和溶解度
近くまで上昇して操作を行なっても何ら支障がなかっ
た。
の著しい延長を要することが予想された。しかしなが
ら、この問題は、反応液濃度を30重量%以上で連続反応
を行なうことにより、容易に解決された。すなわち、30
重量%以上のソルビン酸アルカリ塩水溶液中では、該湿
ケーキの分散性が比較的良く、反応に要する滞留時間
も、ソルビン酸結晶を用いた時と殆ど同じであることが
判ったのである。さらに、反応液濃度を其の飽和溶解度
近くまで上昇して操作を行なっても何ら支障がなかっ
た。
本発明の方法により、反応中に固いコロは発生しない
が、ソルビン酸と、溶剤が集まった凝集体がままこ状に
なり、存在する。
が、ソルビン酸と、溶剤が集まった凝集体がままこ状に
なり、存在する。
この問題に対しては、必要ならば反応槽に循環設備を取
付け、その配管の一角に湿式粉砕機を設置し、反応を行
なうことで解決される。
付け、その配管の一角に湿式粉砕機を設置し、反応を行
なうことで解決される。
こうして得られるソルビン酸アルカリ塩の品質は、さら
に向上し、該ままこ状の凝集体を機械的に破壊すること
により、反応時間を短縮し得る。
に向上し、該ままこ状の凝集体を機械的に破壊すること
により、反応時間を短縮し得る。
また、中和反応終了後分液して溶剤除去後、活性炭で処
理する工程を加えることができる。この工程を加えるこ
とにより、分液后の反応液中残存溶剤分をさらに大巾に
低減せしむることが可能である。
理する工程を加えることができる。この工程を加えるこ
とにより、分液后の反応液中残存溶剤分をさらに大巾に
低減せしむることが可能である。
分液後のソルビン酸アルカリ塩溶液の濃縮乾燥には、長
管状加熱器と撹拌機付真空乾燥機との組合せからなる装
置を用いることが望ましい。特に大型設備で行なう場
合、水溶液中のソルビン酸アルカリ塩の品質を劣化させ
ずに濃縮、乾燥を行なうことができ好しい。
管状加熱器と撹拌機付真空乾燥機との組合せからなる装
置を用いることが望ましい。特に大型設備で行なう場
合、水溶液中のソルビン酸アルカリ塩の品質を劣化させ
ずに濃縮、乾燥を行なうことができ好しい。
(発明の効果) 本発明の方法により、コロの発生を抑え、反応が非常に
速くなった他に、PHを12〜13に上昇しても反応液の着色
は全く起きず、PH管理が非常に容易になった。該反応液
を減圧下、濃縮、乾燥して得られるソルビン酸アルカリ
塩は、初期品質が良好かつ空気雰囲気下での経時変化も
極めて少ないものであった。
速くなった他に、PHを12〜13に上昇しても反応液の着色
は全く起きず、PH管理が非常に容易になった。該反応液
を減圧下、濃縮、乾燥して得られるソルビン酸アルカリ
塩は、初期品質が良好かつ空気雰囲気下での経時変化も
極めて少ないものであった。
さらに、反応液濃度を、其の飽和溶解度近くまで上昇し
て操作を行なっても何ら支障がなかった。このことによ
り、後の濃縮、乾燥工程でのエネルギーコストを著しく
低減することができた。
て操作を行なっても何ら支障がなかった。このことによ
り、後の濃縮、乾燥工程でのエネルギーコストを著しく
低減することができた。
実施例1 ソルビン酸結晶50kgとトルエン200を混合し、分離し
たところ、ソルビン酸湿ケーキ55kgを得た。この湿ケー
キを用いて次のように中和反応を行なった。
たところ、ソルビン酸湿ケーキ55kgを得た。この湿ケー
キを用いて次のように中和反応を行なった。
攪拌機を備えた容量50のジャケット付反応槽を用意
し、底部より同槽へポンプ循環を行ない、かつ配管の途
中に湿式粉砕機(特殊機工製、パイプラインホモミキサ
ー)を設置した。同槽へ、ソルビン酸湿ケーキを4.4kg
/Hr、49%水酸化カリウム4kg/Hr、水3kg/Hrで連続供
給した。反応液は循環配管の一部より11.4kg/Hrで抜取
った。反応PHは、9〜10の間でコントロールし、反応温
度は、20℃〜40℃で行なった。
し、底部より同槽へポンプ循環を行ない、かつ配管の途
中に湿式粉砕機(特殊機工製、パイプラインホモミキサ
ー)を設置した。同槽へ、ソルビン酸湿ケーキを4.4kg
/Hr、49%水酸化カリウム4kg/Hr、水3kg/Hrで連続供
給した。反応液は循環配管の一部より11.4kg/Hrで抜取
った。反応PHは、9〜10の間でコントロールし、反応温
度は、20℃〜40℃で行なった。
得られた反応液は分液し、トルエン分を除去した後、PH
を11.0に再調整した。反応液濃度はほゞ50%であった。
を11.0に再調整した。反応液濃度はほゞ50%であった。
該反応液を内径6mmφ、長さ10mの長管状加熱管と容量60
、伝熱面積1m2の攪拌機付真空乾燥機の組み合わせか
らなる濃縮乾燥装置で処理した。
、伝熱面積1m2の攪拌機付真空乾燥機の組み合わせか
らなる濃縮乾燥装置で処理した。
濃縮、乾燥条件はジャケットの加熱で長管状加熱器は圧
力5kg/cm2Gの蒸気を使用し、真空乾燥機はジャケット
に55℃の温水を循環した。操作圧力は30mmHgとし、原液
の仕込量を11kg/Hrで連続運転したところ、5kg/Hrの
ソルビン酸カリウムを得た。
力5kg/cm2Gの蒸気を使用し、真空乾燥機はジャケット
に55℃の温水を循環した。操作圧力は30mmHgとし、原液
の仕込量を11kg/Hrで連続運転したところ、5kg/Hrの
ソルビン酸カリウムを得た。
このソルビン酸カリウムの色価として、2gを水に溶解
し、10mlとして水溶液の透過率を430μmの波長におけ
る分光光度計で測定したところ、98.5%であった。同サ
ンプルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は9
7.0%、同サンプルを窒素シールして6ヶ月放置した時
の色価は98.0%であった。また、得られたソルビン酸カ
リウム中のトルエン分は、1ppm以下であった。
し、10mlとして水溶液の透過率を430μmの波長におけ
る分光光度計で測定したところ、98.5%であった。同サ
ンプルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は9
7.0%、同サンプルを窒素シールして6ヶ月放置した時
の色価は98.0%であった。また、得られたソルビン酸カ
リウム中のトルエン分は、1ppm以下であった。
実施例2 実施例1において、PHを11.0に調整した反応液を主要寸
法1400φ×1500H遠心噴霧型式の噴霧乾燥装置を使って
処置した。熱風源は、空気を電気ヒーターで加熱したも
のである。
法1400φ×1500H遠心噴霧型式の噴霧乾燥装置を使って
処置した。熱風源は、空気を電気ヒーターで加熱したも
のである。
乾燥条件は入口熱風温度180℃、熱風量8N−m3/min、噴
霧器回転数18,000rpmとし、原液の仕込量を5kg/Hrで10
時間連続運転を実施し、乾燥機底部より白色粉末状ソル
ビン酸カリウムを得た。
霧器回転数18,000rpmとし、原液の仕込量を5kg/Hrで10
時間連続運転を実施し、乾燥機底部より白色粉末状ソル
ビン酸カリウムを得た。
このソルビン酸カリウムの色価は97.5%であり、同サン
プルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は93.0
%、窒素シールして6ヶ月放置した時の色価は95.5%で
あった。トルエン分は1ppm以下であった。
プルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は93.0
%、窒素シールして6ヶ月放置した時の色価は95.5%で
あった。トルエン分は1ppm以下であった。
実施例3 石油共蒸留法で得られたソルビン酸湿ケーキ(石油分10
%)を用いて、実施例1と同様に反応を行なった。得ら
れた反応液を分液して石油分を除去後、活性炭(白サギ
A、武田薬品工業(株)製)を反応液重量の0.5%添加
し、常温で20分処理後、過した。過液をPH11.0に調
整した後、実施例1と同様に濃縮乾燥した。
%)を用いて、実施例1と同様に反応を行なった。得ら
れた反応液を分液して石油分を除去後、活性炭(白サギ
A、武田薬品工業(株)製)を反応液重量の0.5%添加
し、常温で20分処理後、過した。過液をPH11.0に調
整した後、実施例1と同様に濃縮乾燥した。
得られたソルビン酸カリウムの色価は99.0%であり、同
サンプルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は
97.0%、窒素シールして6ヶ月放置した時の色価は98.0
%であった。また、活性炭処理後の反応液中の石油分
は、10〜20ppmであり、ソルビン酸カリウム中の石油分
は1ppm以下であった。
サンプルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は
97.0%、窒素シールして6ヶ月放置した時の色価は98.0
%であった。また、活性炭処理後の反応液中の石油分
は、10〜20ppmであり、ソルビン酸カリウム中の石油分
は1ppm以下であった。
実施例4 実施例1において、湿式粉砕機を作動させず、反応を行
なった。得られた、反応液中に、ままこ状の凝集体が若
干含まれていたが、分液操作中、界面にこれが集まり、
分液後の反応液中にはこのような未反応は全く含まれて
いなかった。
なった。得られた、反応液中に、ままこ状の凝集体が若
干含まれていたが、分液操作中、界面にこれが集まり、
分液後の反応液中にはこのような未反応は全く含まれて
いなかった。
反応液のPHを11に調整した後、実施例1と同様に濃縮乾
燥を行なった。
燥を行なった。
得られたソルビン酸カリウムの色価は98.0%であり、同
サンプルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は
95.5%、窒素シールして6ヶ月放置した時の色価は97.0
%であった。
サンプルをエアーシールして6ヶ月放置した時の色価は
95.5%、窒素シールして6ヶ月放置した時の色価は97.0
%であった。
比較例1 実施例4においてトルエンを添加せずに、反応を行なっ
た。PH10以下を目標にしたが非常にふらつき、時として
PHが8を割った、特にこの時、循環、配管、槽の底部等
が閉塞し、運転中断を余儀なくされた。さらに抜取反応
液中にもコロが多数あった。これを一度過し、得られ
た反応液をPH11.0に調整した後、実施例1と同様に濃縮
乾燥を行なった。
た。PH10以下を目標にしたが非常にふらつき、時として
PHが8を割った、特にこの時、循環、配管、槽の底部等
が閉塞し、運転中断を余儀なくされた。さらに抜取反応
液中にもコロが多数あった。これを一度過し、得られ
た反応液をPH11.0に調整した後、実施例1と同様に濃縮
乾燥を行なった。
得られたソルビン酸カリウムの色価は97.0%であり、窒
素シールして6ヶ月放置した時の色価は95.5%であった
が、エアーシールして6ヶ月放置した時の色価は、90.5
%であった。
素シールして6ヶ月放置した時の色価は95.5%であった
が、エアーシールして6ヶ月放置した時の色価は、90.5
%であった。
比較例2 比較例1において、閉塞対策として、PHを9以上で反応
した以外同様に処理した。閉塞頻度はかなり少なくなっ
たが、反応液が、やゝ黄変した。さらに抜取反応液中の
コロは、この場合もかなり存在していた。
した以外同様に処理した。閉塞頻度はかなり少なくなっ
たが、反応液が、やゝ黄変した。さらに抜取反応液中の
コロは、この場合もかなり存在していた。
得られたソルビン酸カリウムの色価は95.5%であり、窒
素シールして6ヶ月放置した時の色価は91.0%、エアー
シールして6ヶ月放置した時の色価は86.5%であった。
素シールして6ヶ月放置した時の色価は91.0%、エアー
シールして6ヶ月放置した時の色価は86.5%であった。
Claims (2)
- 【請求項1】ソルビン酸を水媒中で中和反応によりソル
ビン酸アルカリ塩を製造する工程において、水への溶解
度が10%以下、水との共沸点が100℃以下である溶剤の
混入したソルビン酸湿ケーキを用いることを特徴とする
ソルビン酸アルカリ塩の製法。 - 【請求項2】混入する溶剤が石油であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項に記載の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18370685A JPH0665655B2 (ja) | 1985-08-21 | 1985-08-21 | ソルビン酸アルカリ塩の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18370685A JPH0665655B2 (ja) | 1985-08-21 | 1985-08-21 | ソルビン酸アルカリ塩の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6245552A JPS6245552A (ja) | 1987-02-27 |
JPH0665655B2 true JPH0665655B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=16140527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18370685A Expired - Lifetime JPH0665655B2 (ja) | 1985-08-21 | 1985-08-21 | ソルビン酸アルカリ塩の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665655B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3128745B2 (ja) * | 1993-01-05 | 2001-01-29 | 日立工機株式会社 | 電子写真式印刷装置の現像装置 |
JPH11199541A (ja) * | 1997-11-14 | 1999-07-27 | Daicel Chem Ind Ltd | ソルビン酸の回収装置および回収方法 |
JP2005196081A (ja) | 2004-01-09 | 2005-07-21 | Ricoh Printing Systems Ltd | 電子写真用現像トナー及び電子写真装置 |
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1985
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