JPH066481B2 - 窒化ケイ素粉末の製造法 - Google Patents
窒化ケイ素粉末の製造法Info
- Publication number
- JPH066481B2 JPH066481B2 JP1195953A JP19595389A JPH066481B2 JP H066481 B2 JPH066481 B2 JP H066481B2 JP 1195953 A JP1195953 A JP 1195953A JP 19595389 A JP19595389 A JP 19595389A JP H066481 B2 JPH066481 B2 JP H066481B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- silicon nitride
- fluidized bed
- nitride powder
- nitriding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、窒化ケイ素粉末を品質上のバラツキを少な
く、かつ効率よく製造する方法に関する。
く、かつ効率よく製造する方法に関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする課題 従来、窒化ケイ素粉末の製造方法としては、金属ケイ素
粉末を窒素雰囲気下で直接窒化する方法が一般に採用さ
れている。
粉末を窒素雰囲気下で直接窒化する方法が一般に採用さ
れている。
この直接窒化法は、その窒化反応が下記式 3Si+2N2→Si3N2+176kcal/mol で表わされるように激しい発熱を伴うので、反応時にお
ける温度制御が困難であり、このため品質にバラツキが
生じ易いという欠点がある。
ける温度制御が困難であり、このため品質にバラツキが
生じ易いという欠点がある。
このような直接窒化法の問題を解決するため、金属ケイ
素粉末を窒素又はアンモニアを含む非酸化性反応ガスで
流動化すると共に、この流動層をその昇温速度を30〜
150℃/Hrに制御して金属ケイ素粉末の溶融,凝集を
防ぎながら加熱し、高α型窒化ケイ素粉末を製造する方
法が提案されている(特開昭61−97110号公
報)。しかし、この製造法は流動層を加熱する際、昇温
に長時間を要し、工業的規模の生産には製造効率の点で
問題がある。
素粉末を窒素又はアンモニアを含む非酸化性反応ガスで
流動化すると共に、この流動層をその昇温速度を30〜
150℃/Hrに制御して金属ケイ素粉末の溶融,凝集を
防ぎながら加熱し、高α型窒化ケイ素粉末を製造する方
法が提案されている(特開昭61−97110号公
報)。しかし、この製造法は流動層を加熱する際、昇温
に長時間を要し、工業的規模の生産には製造効率の点で
問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、品質的にバ
ラツキの少ない高α型窒化ケイ素粉末を効率的に製造し
得、工業的規模の生産にも十分応用し得る窒化ケイ素粉
末の製造法を提供することを目的とする。
ラツキの少ない高α型窒化ケイ素粉末を効率的に製造し
得、工業的規模の生産にも十分応用し得る窒化ケイ素粉
末の製造法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び作用 本発明は、上記目的を達成するため、金属ケイ素粉末に
窒化ケイ素粉末を10〜70重量%添加混合したものを
流動層反応炉内に仕込み、該反応炉内で窒素ガス又はア
ンモニアガスを含む反応ガスと共に流動層を形成し、流
動層を150〜500℃/Hrの速度で昇温すると共に、この流
動層中で上記金属ケイ素粉末を1250〜1500℃において直
接窒化することを特徴とする窒化ケイ素粉末の製造法を
提供する。
窒化ケイ素粉末を10〜70重量%添加混合したものを
流動層反応炉内に仕込み、該反応炉内で窒素ガス又はア
ンモニアガスを含む反応ガスと共に流動層を形成し、流
動層を150〜500℃/Hrの速度で昇温すると共に、この流
動層中で上記金属ケイ素粉末を1250〜1500℃において直
接窒化することを特徴とする窒化ケイ素粉末の製造法を
提供する。
即ち、品質的にバラツキの少ない窒化ケイ素粉末を工業
的規模で製造する方法としては、流動層形式が最も適し
ていると考えられるが、昇温速度は30〜150℃/Hr
とした特開昭61−97110号公報記載の製造法で
は、上述のように生産性が非常に低いばかりでなく、こ
のように昇温速度を制御する方法は、連鎖的反応を制御
して金属ケイ素粉末の凝集を防止する手段としては工業
的に不十分である。そこで本発明者は、流動層中で金属
ケイ素粉末を窒化する流動層形式の製造法において、金
属ケイ素粉末が溶融するようなことがなく、しかも効率
よく窒化反応を行ない得る手段を見い出すべく鋭意検討
を行なった結果、出発原料として金属ケイ素粉末に窒化
ケイ素粉末を10〜70重量%、好ましくは20〜50
重量%混合した混合粉末を用いることにより、1250
〜1500℃で窒化反応を行なっても窒化原料の混合粉
末に粒子の溶融,凝集を生じることなく、安定的に品質
のバラツキの少ない窒化ケイ素粉末を製造することがで
き、しかも流動層の昇温速度を150〜500℃/Hrに
高めることが可能になり、効率的にも十分工業的規模の
生産に適用し得ることを見い出し、本発明を完成したも
のである。
的規模で製造する方法としては、流動層形式が最も適し
ていると考えられるが、昇温速度は30〜150℃/Hr
とした特開昭61−97110号公報記載の製造法で
は、上述のように生産性が非常に低いばかりでなく、こ
のように昇温速度を制御する方法は、連鎖的反応を制御
して金属ケイ素粉末の凝集を防止する手段としては工業
的に不十分である。そこで本発明者は、流動層中で金属
ケイ素粉末を窒化する流動層形式の製造法において、金
属ケイ素粉末が溶融するようなことがなく、しかも効率
よく窒化反応を行ない得る手段を見い出すべく鋭意検討
を行なった結果、出発原料として金属ケイ素粉末に窒化
ケイ素粉末を10〜70重量%、好ましくは20〜50
重量%混合した混合粉末を用いることにより、1250
〜1500℃で窒化反応を行なっても窒化原料の混合粉
末に粒子の溶融,凝集を生じることなく、安定的に品質
のバラツキの少ない窒化ケイ素粉末を製造することがで
き、しかも流動層の昇温速度を150〜500℃/Hrに
高めることが可能になり、効率的にも十分工業的規模の
生産に適用し得ることを見い出し、本発明を完成したも
のである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の窒化ケイ素粉末の製造法は、上述したように出
発原料として金属ケイ素粉末に窒化ケイ素粉末を混合し
た混合粉末を用い、これを流動層中で窒化するものであ
る。
発原料として金属ケイ素粉末に窒化ケイ素粉末を混合し
た混合粉末を用い、これを流動層中で窒化するものであ
る。
上記混合粉末中の窒化ケイ素粉末の混合量は10〜70
重量%、好ましくは20〜50重量%である。この混合
物が10重量%未満では金属ケイ素粉末が溶融,凝集を
生じる場合があり、窒化ケイ素粉末を添加した効果が実
質的に得られず、一方70重量%を超えると特に効果の
向上が見られないばかりでなく、1回の窒化反応に供さ
れる金属ケイ素粉末量が少なくなり、効率的に不利とな
る。なお、金属ケイ素粉末は特に限定されないが、好ま
しくは1次粒径が44μm以下の微粉末から成形した1
49μm〜4mm程度の顆粒を用いることが望ましい。ま
た、窒化ケイ素粉末は、前記金属ケイ素を含む出発原料
を窒化して得られる生成物を用いることが好ましい。
重量%、好ましくは20〜50重量%である。この混合
物が10重量%未満では金属ケイ素粉末が溶融,凝集を
生じる場合があり、窒化ケイ素粉末を添加した効果が実
質的に得られず、一方70重量%を超えると特に効果の
向上が見られないばかりでなく、1回の窒化反応に供さ
れる金属ケイ素粉末量が少なくなり、効率的に不利とな
る。なお、金属ケイ素粉末は特に限定されないが、好ま
しくは1次粒径が44μm以下の微粉末から成形した1
49μm〜4mm程度の顆粒を用いることが望ましい。ま
た、窒化ケイ素粉末は、前記金属ケイ素を含む出発原料
を窒化して得られる生成物を用いることが好ましい。
上記流動層は窒素ガス又はアンモニアガスを含む非酸化
性の反応ガスにより形成するが、この場合反応ガスには
水素ガス等を混合することができる。なお、窒素ガス又
はアンモニアガスの含有量は10〜100容量%、特に
60〜90容量%とすることができる。また、窒化温
度、即ち流動層の温度は1250〜1500℃とし、こ
の場合昇温速度は150〜500℃/Hr、特に300〜
400℃/Hrとする。昇温速度が150℃/Hr以下であ
ると1サイクルの稼働時間が長くなり、不経済であり、
一方500℃/Hrを超えると金属ケイ素粉末に凝集が生
じて流動層を維持することが困難になる場合がある。
性の反応ガスにより形成するが、この場合反応ガスには
水素ガス等を混合することができる。なお、窒素ガス又
はアンモニアガスの含有量は10〜100容量%、特に
60〜90容量%とすることができる。また、窒化温
度、即ち流動層の温度は1250〜1500℃とし、こ
の場合昇温速度は150〜500℃/Hr、特に300〜
400℃/Hrとする。昇温速度が150℃/Hr以下であ
ると1サイクルの稼働時間が長くなり、不経済であり、
一方500℃/Hrを超えると金属ケイ素粉末に凝集が生
じて流動層を維持することが困難になる場合がある。
なお、上記以外の窒化条件は、通常の条件とすることが
できる。
できる。
発明の効果 以上説明したように、本発明の製造法によれば、流動層
を用いた直接窒化法により窒化原料粉末に粒子の溶融,
凝集を生じさせることなく、品質的にバラツキの少ない
窒化ケイ素粉末を安定的に製造することができ、しかも
流動層の昇温速度を150〜500℃/Hrに高めること
ができ、効率的にも十分工業的規模の生産に適用し得
る。
を用いた直接窒化法により窒化原料粉末に粒子の溶融,
凝集を生じさせることなく、品質的にバラツキの少ない
窒化ケイ素粉末を安定的に製造することができ、しかも
流動層の昇温速度を150〜500℃/Hrに高めること
ができ、効率的にも十分工業的規模の生産に適用し得
る。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
〔実施例1〜3,比較例〕 粒径44μm以下の金属ケイ素粉末にポリビニルアルコ
ール水溶液を固形分換算で1重量%添加して混練した
後、押出し造粒機で平均粒径0.5mmに造粒した。これ
を150℃で乾燥して水分を除去した後、焼結炉内に仕
込み、アルゴンガス流通下1300℃で1時間焼結し
た。次に、この粒上物に窒化ケイ素粉末(平均粒径0.
5mm)を第1表に示した割合で混合した。この混合粉末
を内径50mm、灼熱部の長さ500mmの反応炉に仕込
み、5%の水を含む窒素ガスを3.5/min流して流
動層を形成し、300℃/Hrの速度で1400℃まで昇
温して1時間保持し、高α型窒化ケイ素粉末を得た。こ
の窒化ケイ素粉末のα相率及び流動層の流動性を調べ
た。結果を第1表に示す。
ール水溶液を固形分換算で1重量%添加して混練した
後、押出し造粒機で平均粒径0.5mmに造粒した。これ
を150℃で乾燥して水分を除去した後、焼結炉内に仕
込み、アルゴンガス流通下1300℃で1時間焼結し
た。次に、この粒上物に窒化ケイ素粉末(平均粒径0.
5mm)を第1表に示した割合で混合した。この混合粉末
を内径50mm、灼熱部の長さ500mmの反応炉に仕込
み、5%の水を含む窒素ガスを3.5/min流して流
動層を形成し、300℃/Hrの速度で1400℃まで昇
温して1時間保持し、高α型窒化ケイ素粉末を得た。こ
の窒化ケイ素粉末のα相率及び流動層の流動性を調べ
た。結果を第1表に示す。
なお、比較のため金属ケイ素粉末に窒化ケイ素粉末を混
合しない以外は上記と同様の条件で窒化し、得られた窒
化ケイ素粉末のα相率及びこの場合の流動層の流動性を
調べた。結果を第1表に併記する。
合しない以外は上記と同様の条件で窒化し、得られた窒
化ケイ素粉末のα相率及びこの場合の流動層の流動性を
調べた。結果を第1表に併記する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−162608(JP,A) 特開 昭59−13610(JP,A) 特開 昭61−97110(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】金属ケイ素粉末に窒化ケイ素粉末を10〜70
重量%添加混合したものを流動層反応炉内に仕込み、該
反応炉内で窒素ガス又はアンモニアガスを含む反応ガス
と共に流動層を形成し、該流動層を150〜500℃/Hrの速
度で昇温すると共に、この流動層中で上記金属ケイ素粉
末を1250〜1500℃において直接窒化することを特徴とす
る窒化ケイ素粉末の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1195953A JPH066481B2 (ja) | 1989-07-28 | 1989-07-28 | 窒化ケイ素粉末の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1195953A JPH066481B2 (ja) | 1989-07-28 | 1989-07-28 | 窒化ケイ素粉末の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0360409A JPH0360409A (ja) | 1991-03-15 |
JPH066481B2 true JPH066481B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=16349722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1195953A Expired - Fee Related JPH066481B2 (ja) | 1989-07-28 | 1989-07-28 | 窒化ケイ素粉末の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066481B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2687393B1 (fr) * | 1992-02-18 | 1994-04-15 | Elf Atochem Sa | Procede continu de preparation de nitrure de silicium par carbonitruration et nitrure de silicium ainsi obtenu. |
US5442485A (en) * | 1992-10-15 | 1995-08-15 | Olympus Optical Co., Ltd. | Zoom lens system |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5913610A (ja) * | 1982-07-15 | 1984-01-24 | Kaoru Umeya | 球状窒化物セラミツクス粒子およびその製造方法 |
JPS6197110A (ja) * | 1984-10-18 | 1986-05-15 | Osaka Titanium Seizo Kk | 高α相率窒化けい素の製造方法 |
JPS62162608A (ja) * | 1986-01-09 | 1987-07-18 | Mitsue Koizumi | 窒化珪素微粉末の製造方法 |
-
1989
- 1989-07-28 JP JP1195953A patent/JPH066481B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0360409A (ja) | 1991-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0134925B2 (ja) | ||
US3692474A (en) | Preparation of metal nitrides | |
JPS6112844B2 (ja) | ||
JPH066481B2 (ja) | 窒化ケイ素粉末の製造法 | |
JPH07309611A (ja) | 窒化アルミニウム粉末の製造方法 | |
JPH06102524B2 (ja) | 窒化ケイ素粉末の製造方法 | |
US5441694A (en) | Preparation of high α-type silicon nitride powder | |
JPS5839764B2 (ja) | 窒化アルミニウム質粉末の製造方法 | |
JPH0553723B2 (ja) | ||
JPH0649565B2 (ja) | α型窒化ケイ素粉末の製造方法 | |
JPH11278812A (ja) | 窒化ケイ素粉末の製造方法 | |
JPH066482B2 (ja) | 窒化ケイ素粉末の製造方法 | |
JPH0327481B2 (ja) | ||
JPH10203818A (ja) | 低酸素ケイ素造粒物及びその製造方法並びに窒化ケイ素の製造方法 | |
JP2513469B2 (ja) | 高圧アンモニア法による窒化ジルコニウム微粉末の製造方法 | |
JPH09156909A (ja) | 窒化ケイ素粉末の連続製造方法 | |
JP2646228B2 (ja) | 窒化ケイ素粉末の製造方法 | |
JPH0323484B2 (ja) | ||
JPS5891028A (ja) | β型炭化ケイ素粉末の製造方法 | |
JPH0122201B2 (ja) | ||
JPS6259049B2 (ja) | ||
JPH0240606B2 (ja) | ||
JPH0463802B2 (ja) | ||
JPH02289407A (ja) | α型窒化珪素の製造方法 | |
CN114409414A (zh) | 一种以高氧含量硅粉为原料制备高纯氮化硅粉体的方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |