JPH0664636U - 介護ベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 後部フェンスに邪魔されることなく、真っ直
ぐ前方に降りることができるようにする。 【構成】 ヘッド側からフット側にかけて、背部フレー
ムと座部フレームと下腿部フレームと足部フレームとを
順番に配設して床フレーム体を形成し、かつ患者が座り
姿勢がとれるように上記床フレーム体の各フレームが折
り曲げ可能となるように構成された介護ベッドにおい
て、上記足部フレームの後端部から後部フェンスを立設
すると共にこの後部フェンスが後方に起倒自在となるよ
うに構成したことを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、介護ベッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に介護ベッドは、前部と後部にフェンスが立設されているが、患者が座り 姿勢をとれるように４つ折れ可能に構成された介護ベッドの場合、４つ折れにし た状態では、図５に示すように足部フレーム５１の後部フェンス５２は立設され たままとなるので、患者は前方へ降りることができず、後部フェンスに沿って横 方向に移動して足部フレーム５１の側方に降りるしかなく、ベッドから降りにく いという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは 、後部フェンスに邪魔されることなく、真っ直ぐ前方に降りることができる介護 ベッドを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために提案された介護ベッドは、ヘッド側からフット側 にかけて、背部フレームと座部フレームと下腿部フレームと足部フレームとを順 番に配設して床フレーム体を形成し、かつ患者が座り姿勢がとれるように上記床 フレーム体の各フレームが折り曲げ可能となるように構成された介護ベッドにお いて、上記足部フレームの後端部から後部フェンスを立設すると共にこの後部フ ェンスが後方に起倒自在となるように構成したことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

本考案の介護ベッドによれば、上記足部フレームの後端部から後部フェンスを 立設すると共にこの後部フェンスが後方に起倒自在となるように構成したので、 患者は後部フェンスに邪魔されることなく足部フレームの上に立ち上がって真っ 直ぐ前におりることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の介護ベッドの実施例を図面に基づいて説明する。 １は床フレーム体であって、背部フレーム１１と座部フレーム１２と下腿部フ レーム１３と足部フレーム１４とで構成され、これらのフレーム１１〜１４はヘ ッド側からフット側にかけて順番に配設されている。

【０００７】 背部フレーム１１と座部フレーム１２の端部同士、座部フレーム１２と下腿部 フレーム１３の端部同士、及び下腿部フレーム１３と足部フレーム１４の端部同 士はそれぞれヒンジ部１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃで連結されており、ヒンジ部１５ Ａ，１５Ｂ，１５Ｃにより床フレーム体１が４ツ折れ可能となるように構成され ている。

【０００８】 床フレーム体１の各フレーム１１〜１４にはマット１１１〜１１４がそれぞれ 取付けられている。

【０００９】 ２は床フレーム体１の支持体であって、この支持体２からは脚２Ａが延設され ている。 ３はモータＭ１を駆動源とする回動機構部であって、ロッド３１およびリンク ３２，３３にて下腿部フレーム１３および足部フレーム１４を回動させるもので ある。

【００１０】 モータＭ１は支持体２に形成された軸受け体２Ｂに横ピン２Ｃにて枢着されて あり、モータＭ１の駆動軸３４には雄ねじ部３４ａが形成されている（図２）。 ロッド３１の基端側に開口するねじ孔３１ａがロッド３１と同軸となるように してロッド３１に形成され、このねじ孔３１ａを駆動軸３４の雄ねじ部３３ａに 螺合して、駆動軸３４とロッド３１とが同軸となるように連結されている。

【００１１】 リンク３２の中間部及び下端部には連結部３２ａ，３２ｂが突設されており、 リンク３２の上端は支持体２のヘッドがわ端部の下面に形成された連結片２Ｄに 横ピンＰ１に枢着されており、連結部３２ａにはロッド３１の先端が横ピンＰ２ にて枢着されている。リンク３２，３３の連結部３２ａ，３２ｂと足部フレーム １４とは、ヒンジＨ１（Ｈ２）にて枢着されている（図２）。

【００１２】 ４はモータＭ２を駆動源とする回動機構部であって、ロッド４１および一対の リンク４２にて背部フレーム１１および座部フレーム１２を回動させるものであ る。

【００１３】 モータＭ２は支持体２に形成された軸受け体２Ｅに横ピン２Ｆにて枢着されて あり、モータＭ２の駆動軸４４には雄ねじ部４４ａが形成されている。 ロッド４１の基端側に開口するねじ孔３１ａがロッド３１と同軸となるように してロッド３１に形成されており、このねじ孔４１ａを駆動軸４４の雄ねじ部４ ３ａに螺合して、駆動軸４４とロッド４１とが同軸となるように連結されている 。

【００１４】 回動機構部４の一対のリンク４２は横材４１Ａにて連結されており、この横材 ４１Ａからは連結片４１Ｂが突設され、この連結片４１Ｂとロッド３１の先端と は横ピンＰ４にて枢着されている（図２）。

【００１５】 背部フレーム１１の横材１１ａの後側には支持材Ｒ１で支持された一対のロー ラＲが取付けられている。このローラＲはリンク４２に転接している（図２）。 なお、ＣはローラＲおよびリンク４１を覆うカバーである。

【００１６】 床フレーム体１の座部フレーム１２は支持体２にヒンジＨ４にて枢着されてい る（図４）。

【００１７】 Ｆは後部フェンスであって、足部フレーム１４の後端部にヒンジＦ１にて連結 されて起倒自在となるように構成されている。 後部フェンスＦの基端部には連結部Ｆ２が突設されており、座部フレーム１２ の後端部にも連結部Ｆ３が突設されており、これら連結部Ｆ２，Ｆ３には連係体 Ｆ４の各端部をピンＦ５にて接続されている。

【００１８】 したがって、図３の実線で示すように足部フレーム１４が上昇した状態では、 後部フェンスＦは立設し、一方図３の二点鎖線で示すように足部フレーム１４が 降下した状態では、後部フェンスＦは後方に倒れることとなり、患者Ｐは後部フ ェンスＦに邪魔されることなく介護ベッドから降りることができる。 なお、後部フェンスＦが倒れた状態では、足部フレーム１４のマット１１４と 後部フェンスＦとが段になるように構成されており、したがって患者Ｐは介護ベ ッドに上がる際に、後部フェンスＦをステップ台として使用することができる。

【００１９】 以上のようにして構成される介護ベッドの動作について説明する。 まず、回転駆動機構部４のモータＭ２を正転させてロッド４１を引き込み、 リンク４１を起立させると、図４の二点鎖線で示すように、ヒンジＨ４を中心と して座部フレーム１２のヘッドがわ端部が下方に回動するとともに、リンク４１ にロールＲが転動しながら背部フレーム１１がヒンジ１５に中心に上方に回動す る。

【００２０】 一方、回転駆動機構部３のモータＭ１を正転させてロッド４３を引き込み、 リンク３２，３３を回動させると、図３の二点鎖線で示すように、ヒンジＨ１， Ｈ２，１５Ａ，１５Ｂが回動して下腿部フレーム１３が垂下方向に回動する。そ して、下腿部フレーム１３が垂下した状態で、足部フレーム１４は下腿部フレー ム１３に対してほぼ９０度に折れ曲がる。

【００２１】 それに伴って、図１に示すように足部フレーム１４の後部フェンスＦが後方に 倒れる。

【００２２】 このように床フレーム１が４つに折れて、患者Ｐが座れるようになる。すなわ ち、患者の臀部および大腿部を座部フレーム１２に位置させたまま、患者の頭部 及び体幹部が背部フレーム１１によって起立すると共に、患者の下腿部が下腿部 フレーム１３によって曲がり、患者の足部を足部フレームのマットに接触させる ことができる。

【００２３】 回転駆動機構部３，４のモータＭ１，Ｍ２を逆転させてロッド４１を突出さ せると、図４の実線で示すように、背部フレーム１１、座部フレーム、下腿部フ レーム１３および足部フレーム１４が同レベルで水平に位置して、横臥が可能と なる。

【００２４】 なお、後部フェンスＦは足部フレーム１４や座部フレーム１２の折り曲げ動作 とは関係なく独自に起倒するようにしても良く、また、起倒するための構造は特 に限定はされず、適宜設計変更することができるのは勿論のことである。

【００２５】

【考案の効果】

上記の説明からも明らかなように、本考案の介護ベッドによれば、患者は後部 フェンスに邪魔されることなく足部フレームの上に立ち上がって真っ直ぐ前に降 りることができ、ベットからの降り動作が容易となり、患者や介護者の負担を軽 減することができる。

【００２６】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の介護ベッドの４つ折り状態を示す斜視
図

【図２】本考案の介護ベッドの折り曲げ機構部を斜視図

【図３】本考案の介護ベッドの折り曲げ動作を示す側面
図

【図４】本考案の介護ベッドの折り曲げ動作を示す側面
図

【図５】従来の介護ベッドの４つ折り状態を示す斜視図

【符号の説明】

１ 床フレーム体 １１ 背部フレーム １２ 座部フレーム １３ 下腿部フレーム １４ 足部フレーム Ｆ 後部フェンス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ヘッド側からフット側にかけて、背部フレ
   ームと座部フレームと下腿部フレームと足部フレームと
   を順番に配設して床フレーム体を形成し、かつ患者が座
   り姿勢がとれるように上記床フレーム体の各フレームが
   折り曲げ可能となるように構成された介護ベッドにおい
   て、 上記足部フレームの後端部から後部フェンスを立設する
   と共にこの後部フェンスが後方に起倒自在となるように
   構成したことを特徴とする介護ベッド。