JP3658403B1 - 車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用者の立ち上がり動作の補助をより単純な機構で実現する車椅子を提供する。
【解決手段】 座部2の2つの車体フレーム10の間に座部フレーム11を設ける。座部フレーム11は支軸12周りに回転自在である。背もたれ部3の背もたれフレーム20の支軸21にクランク部材30の一端部を接続する。クランク部材30の他端部と,座部フレーム11の下部に設けられたブラケット33とを座部連接アーム31により接続する。ブラケット33は支軸35周りに回動自在である。ブラケット33に座部フレーム11を支持するローラ36を取り付ける。背もたれフレーム20が起立すると,先端部20aがクランク部材30を後方側に押して座部連接アーム31が移動し,クランク部材33が回動してローラ36が座部フレーム11の後方側を押し上げる。背もたれ部3の傾動動作に連動して座部2を傾斜させ,使用者の立ち上がりを補助する。
【選択図】 図2

Description

本発明は,使用者の立ち上がり動作を補助する車椅子に関する。
例えば高齢者等の被介護者が使用する車椅子は,通常使用者が腰掛ける座部と,使用者が寄り掛かる背もたれ部を備えており,使用者がリラックスした状態で移動できるようになっている。
ところで,車椅子の使用者が例えばリファビリを行うときや,車椅子からベット等に移動するときなどには,使用者が車椅子から立ち上がる動作が必要になってくる。このようなとき,使用者が自力のみで立ち上がることは困難な場合が多く,また介護者の補助が必要になってくる。かかる点から,使用者の自力による立ち上がりを助け,また介護者の負担を軽減するため,車椅子に,使用者の立ち上がり動作を補助する機能があると便利である。
立ち上がり動作を補助する機能を有する車椅子として,例えば座部の下にエアバックを設け,当該エアバックを膨縮することによって座部を傾斜させて,使用者の立ち上がり動作を補助するものが提案されている(例えば,特許文献1,2参照。)。
しかしながら,かかる場合,車椅子の座部や背もたれ部などの通常の部品に加えて,車椅子には,エアバック,エアポンプ,空気配管などのエアバックを膨縮させるための給排気系,その給排気系の制御部などを設ける必要がある。このため,車椅子が大型化し重量化して,車椅子の機動性,利便性が低下していた。また,車椅子全体の構造が複雑化し,車椅子の生産コストが増大して,車椅子が比較的高価なものになっていた。
特開2002−78742号公報 特開2002−65749号公報
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,使用者の立ち上がり動作の補助をより単純な機構で実現する車椅子を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するために,本発明によれば,座部と,起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,を備え,前記座部傾斜機構は,前記背もたれ部が所定の角度以上起立したときに前記座部を傾斜させ,さらに前記座部傾斜機構は,前記背もたれ部の傾動動作に連動して車体の前後方向に移動可能な座部連接アームと,前記座部連接アームの移動により回動して前記座部の後方側を押し上げる回動部材とを備え,前記回動部材と前記座部との接触部には,回転自在なローラが取り付けられていることを特徴とする車椅子が提供される。
本発明によれば,座部傾斜機構により,背もたれ部の傾動動作に連動して座部を傾斜させるので,従来のようにエアポンプなどの多くの部材を車椅子に取り付ける必要がなく,単純な機構で使用者の立ち上がりを補助することができる。
かかる場合,起立した背もたれ部により使用者の背中を押しならが,座部が前下がりに傾斜するので,使用者の立ち上がりをより好適に補助することができる。
前記回動部材と前記座部との接触部には,回転自在なローラが取り付けられているので,前記回動部材による座部の押し上げを滑らかに行うことができる。
前記背もたれ部は,傾動動作の際に支軸を中心に揺動する背もたれフレームを備え,前記座部連接アームは,前記背もたれフレームの揺動によって前後方向に移動できてもよい。また,前記車椅子は,前記背もたれフレームの支軸に対して回転可能に取り付けられたクランク部材をさらに備え,前記クランク部材は,前記背もたれフレームが特定の角度以上に揺動したときに当該背もたれフレームにより押されて回転でき,前記座部連接アームは,前記クランク部材に接続され,前記背もたれフレームによるクランク部材の回転により前後方向に移動できてもよい。
前記車椅子は,前記座部から前方側の俯角方向に向けて形成された脚載せ部と,前記背もたれ部の起立姿勢から後傾姿勢への傾動動作に連動して,前記脚載せ部の前方側を押し上げる脚載せ部押し上げ機構と,をさらに備えていてもよい。かかる場合,背もたれ部が後傾姿勢に移動すると,脚載せ部の前方側が押し上げられ,車椅子がベット状になるので,使用者が車椅子に横たわることができる。したがって,車椅子をベットとしても使用することができる。また,例えばベットから車椅子,車椅子からベットへの使用者の移動をスムーズに行うことができる。
前記脚載せ部押し上げ機構は,前記背もたれ部の傾動動作に連動して前後方向に移動する脚載せ部連接アームと,前記脚載せ部連接アームの移動により回動して前記脚載せ部を下から押し上げる押し上げ部材と,を備えていてもよい。
前記車椅子は,前記背もたれ部に取り付けられた肘掛け部と,前記背もたれ部の傾斜角によらず前記肘掛け部を水平に維持する水平維持機構と,をさらに備えていてもよい。かかる場合,背もたれ部の傾斜角度を変えても肘掛け部を水平に維持できるので,使用者が如何なる体勢の時でも肘掛け部に肘を載せることができ,車椅子をリラックスした状態で使用することができる。
前記水平維持機構は,平行クランク機構を用いて前記肘掛け部を水平に維持してもよい。
前記背もたれ部は,車体の基台に対し揺動する背もたれフレームを有し,前記水平維持機構は,前記肘掛け部を支持し,前記背もたれフレームを側方から回転自在に貫通する水平軸と,前記背もたれフレームと平行に揺動するように,前記基台に対して揺動可能に取り付けられたクランクアームと,前記水平軸と前記クランクアームを連接する連接部材と,を備え,前記連接部材は,前記背もたれフレームと前記クランクアームの揺動角度によらず水平に維持されていてもよい。
前記水平軸は,前記連接部材に対し軸周りに回転自在に連接され,前記肘掛け部は,前記水平軸と共に前記連接部材に対して回転自在であり,前記水平軸には,当該水平軸と共に回転する回転部材が取り付けられ,前記回転部材は,前記肘掛け部が起立姿勢から降ろされ水平姿勢になったときに前記連接部材に当接し前記水平軸の回転を止めるように,前記水平軸に取り付けられていてもよい。かかる場合,肘掛け部を必要に応じて起立姿勢に動かすことができ,水平姿勢の時には,背もたれ部の傾斜角によらず肘掛け部を水平状態に維持することができる。
前記車椅子は,車体の前方側に配置された前輪と前記座部とを連結する第1の連結アームと,車体の後方側に配置された後輪と前記座部とを連結する第2の連結アームとを,さらに備え,前記第1の連結アームと第2の連結アームは,一端部が前記座部に対して回転自在に取り付けられており,前記座部に対して回転して前輪と後輪の間隔を広げることによって前記座部の位置を低くし,前記車輪の間隔を狭めることによって前記座部の位置を高くできてもよい。かかる場合,座部の高さを調節して,使用者が所望の高さで座ることができる。
別の観点による本発明によれば,座部と,起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,前記座部から前方側の俯角方向に向けて形成された脚載せ部と,前記背もたれ部の起立姿勢から後傾姿勢への傾動動作に連動して,前記脚載せ部の前方側を押し上げる脚載せ部押し上げ機構と,を備えたことを特徴とする車椅子が提供される。
前記脚載せ部押し上げ機構は,前記背もたれ部の傾動動作に連動して前後方向に移動する脚載せ部連接アームと,前記脚載せ部連接アームの移動により回動して前記脚載せ部を下から押し上げる押し上げ部材と,を備えていてもよい。
別の観点による本発明によれば,座部と,起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,前記背もたれ部に取り付けられた肘掛け部と,前記背もたれ部の傾斜角によらず前記肘掛け部を水平に維持する水平維持機構と,を備えたことを特徴とする車椅子が提供される。
前記水平維持機構は,平行クランク機構を用いて前記肘掛け部を水平に維持していてもよい。
また,前記背もたれ部は,車体の基台に対し揺動する背もたれフレームを有し,
前記水平維持機構は,前記肘掛け部を支持し,前記背もたれフレームを側方から回転自在に貫通する水平軸と,前記背もたれフレームと平行に揺動するように,前記基台に対して揺動可能に取り付けられたクランクアームと,前記水平軸と前記クランクアームを連接する連接部材と,を備え,前記連接部材は,前記背もたれフレームと前記クランクアームの揺動角度によらず水平に維持されていてもよい。
前記水平軸は,前記連接部材に対し軸周りに回転自在に連接され,前記肘掛け部は,前記水平軸と共に前記連接部材に対して回転自在であり,前記水平軸には,当該水平軸と共に回転する回転部材が取り付けられ,前記回転部材は,前記肘掛け部が起立姿勢から降ろされ水平姿勢になったときに前記連接部材に当接し前記水平軸の回転を止めるように,前記水平軸に取り付けられていてもよい。
さらに,別の観点による本発明によれば,座部と,起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,車体の前方側に配置された前輪と前記座部とを連結する第1の連結アームと,車体の後方側に配置された後輪と前記座部とを連結する第2の連結アームとを備え,前記第1の連結アームと第2の連結アームは,一端部が前記座部に対して回転自在に取り付けられており,前記座部に対して回転して前輪と後輪の間隔を広げることによって前記座部の位置を低くし,前記車輪の間隔を狭めることによって前記座部の位置を高くできることを特徴とする車椅子が提供される。
本発明によれば,車椅子の機動性,利便性を担保しながら使用者の立ち上がりを補助することができる。また,かかる車椅子の生産コストも低減できる。
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる車椅子1の斜視図である。
本発明にかかる車椅子1は,主に座部2と,背もたれ部3,脚載せ部4,肘掛け部5及び移動機構6によって構成されている。この車椅子1は,例えば走行機能などの車椅子としての通常の機能に加えて,背もたれ部3の傾動動作に連動して座部2の後方側が上下動する立ち上がり補助機能と,背もたれ部3の傾動動作に連動して脚載せ部4の前方側が上下動するベット機能と,肘掛け部5を水平に維持する肘掛け水平維持機能を備えている。以下,これらの機能を実現するための車椅子1の構成について説明する。
先ず,車椅子1の立ち上がり補助機能について説明する。図2は,この立ち上がり補助機能を実現するための車椅子1の骨格の概略を示す斜視図である。
座部2の左右の両側部には,略直方体で板状の基台としての車体フレーム10が設けられている。これらの車体フレーム10の間には,例えば略U字型の座部フレーム11が配置されている。座部フレーム11は,U字の開口部側が車体の前方になるように略水平に配置されている。座部フレーム11の開口部側の両端部は,例えば支軸12によって各車体フレーム10の内側に回転可能に取り付けられている。
背もたれ部3には,略U字型の背もたれフレーム20が配置されている。背もたれフレーム20の開口部側の両端部は,支軸21によってそれぞれ車体フレーム10に対して揺動可能に接続されている。これにより,背もたれ部3は,車体フレーム10に対して傾動できる。背もたれフレーム20の両端部の先端部20aは,車体の後方側に所定の鋭角で屈折しており,前記支軸21は,その屈折部付近に設けられている。
支軸21には,クランク部材30の一端部が回転自在に接続されている。図3に示すようにクランク部材30には,背もたれフレーム20の先端部20aが後方側に回転したときに当該先端部20aに接触し押圧する押圧板30aが形成されている。クランク部材30の他端部には,車体の前後方向に長い座部連接アーム31の一端部が支軸32により回転可能に接続されている。座部連接アーム31の他端部は,略三角形状の回動部材としてのブラケット33に対し支軸34により回転可能に接続されている。ブラケット33は,支軸34の上方側に配置された支軸35により車体フレーム10に対して回転自在に取り付けられている。クランク部材30が背もたれフレーム20の先端部20aに押されて後方側に回転し,座部連接アーム31が後方に移動した時には,ブラケット33は,支軸35を中心に回動できる。
ブラケット33には,座部フレーム11の後方側の下面を支持するローラ36が設けられている。ローラ36は,支軸37によりブラケット33に対し回転自在である。ローラ36は,ブラケット33が回動したときに上昇し,回転しながら座部フレーム11の後方側を押し上げることができる。
例えば座部連接アーム31の長さは,背もたれフレーム20の傾斜角度(垂直方向に対する後傾角度)が所定の角度θ(図4に示す),例えば20°以下になったときに先端部20aがクランク部材30の押圧板30aを押してクランク部材30を後方側に回転させるように設定されている。かかる構成により,背もたれ部3が後傾姿勢から起立姿勢に傾動し,所定の角度θ以上起立すると,先端部20aがクランク部材30を後方側に押して,座部連接アーム31が後方側に移動し,図4に示すようにブラケット33が回動して,ローラ36により座部2の後方側が押し上げられる。これにより,座部2は後方側が高くなるように傾斜し,使用者の立ち上がり動作を補助できる。なお,背もたれフレーム20は,例えば図示しない電動駆動部により所望の角度に揺動させることができる。本実施の形態においては,例えばクランク部材30,座部連接アーム31,ブランケット33及びローラ36によって座部傾斜機構が構成されている。
次に,車椅子1のベット機能について説明する。図5は,このベット機能を実現するための車椅子1の骨格の概略を示す斜視図である。
脚載せ部4には,座部2から前方側の俯角方向に向けて形成された略U字型の脚載せフレーム50が配置されている。脚載せフレーム50の両端部は,支軸51によって車体フレーム10に対して回転自在に接続されている。
例えば背もたれフレーム20の先端部20aに設けられた支軸52には,脚載せ部連接アーム53の一端部が回転自在に接続されている。脚載せ部連接アーム53は,前後方向に長い細長形状を有している。脚載せ部連接アーム53の他端部は,車体フレーム10の前方側に設けられた押し上げ部材としてのブラケット54に対して支軸55により回転自在に接続されている。ブラケット54は,脚載せフレーム50と同軸の支軸51により車体フレーム10に対し回動自在に取り付けられている。ブラケット54は,脚載せ部連接アーム53が前後移動すると,支軸51を中心に回動する。
ブラケット54には,図6に示すように脚載せフレーム50を下から支持する支持板54aが形成されている。ブラケット54が支軸51を中心に回動すると,支持板54aが上下動し,脚載せフレーム50の前方側を昇降できる。
かかる構成により,図7に示すように背もたれフレーム20が後方側に揺動して先端部20aが前方側に移動すると,脚載せ部連接アーム53が前方に移動しブラケット54が回動して,支持板54aが脚載せフレーム50の前方側を押し上げる。これにより,車椅子1がベット状に変形する。なお,背もたれフレーム20が略水平姿勢まで後傾したときに,脚載せフレーム50の角度がほぼ水平になるように,脚載せ部連接アーム53の長さ等を設定してもよい。また,本実施の形態においては,例えば脚載せ部連接アーム53及びブラケット54によって,脚載せ部押し上げ機構が構成されている。
次に,肘掛け部5の水平維持機能について説明する。図8は,この水平維持機能を実現するための車椅子1の骨格の概略を示す斜視図である。
肘掛け部5には,細長の略直方体形状の肘掛けフレーム60が配置されている。肘掛けフレーム60は,背もたれフレーム20を側方から水平方向に貫通する肘掛け軸61の一端部に固定されている。肘掛け軸61は,背もたれフレーム20に対して回転自在に貫通している。この肘掛け軸61により,肘掛けフレーム60は,背もたれフレーム20と一体となって揺動する。
肘掛け軸61の他端部は,背もたれフレーム20の内側に配置された連接部材62に回転自在に貫通している。連接部材62は,例えば下面が平坦の板状に形成され,立てた状態で配置されている。肘掛け軸61は,連接部材62の前方部に貫通している。連接部材62の後方部に固定された支軸63には,クランクアーム64の一端部が回転自在に接続されている。支軸63は,肘掛け軸61と同じ高さに設けられている。クランクアーム64の他端部は,車体フレーム10に固定された固定軸65の一端部に回転自在に接続されている。固定軸65は,肘掛け軸61に平行に配置され,固定軸65の他端部は,例えば固定部材66により車体フレーム10に固定されている。固定軸65は,例えば図9に示すように背もたれフレーム20の支軸21の後方側で当該支軸21と同じ高さに配置されている。
クランクアーム64は,背もたれフレーム20と平行で,クランクアーム64の支軸63と固定軸65との距離と背もたれフレーム20の支軸21と肘掛け軸61までの距離が等しくなるように取り付けられている。車体フレーム10,背もたれフレーム20,連接部材62及びクランクアーム64からなるリンクと,肘掛け軸61,支軸21,支軸63及び固定軸65からなる対偶によって,平行クランク機構が形成され,背もたれフレーム20が揺動しても連接部材62が常に水平に維持されるようになっている。
図8に示すように肘掛け軸61の背もたれフレーム20と連接部材62との間には,肘掛け軸61と共に回転する回転部材としてのブラケット67が取り付けられている。ブラケット67には,例えば肘掛け軸61の軸対称に肘掛けフレーム60と同じ姿勢の当接板67aが形成されている。当接板67aは,連接部材材62側に長い長方形状に形成され,図10に示すように肘掛けフレーム60が起立姿勢から降ろされ水平姿勢になったときに連接部材62の下面に当接し,肘掛け軸61の回転を停止できるようになっている。これにより,肘掛けフレーム20を降ろしている時には,肘掛けフレーム20が連接部材62と同じ水平姿勢に維持される。また必要に応じて肘掛けフレーム20を回転させ上方に上げることができる。なお,本実施の形態においては,例えば肘掛け軸61,連接部材62,クランクアーム64及び固定軸65によって水平維持機構が構成されている。
次に,車椅子1の移動機構6について説明する。移動機構6は,図11に示すように例えば車体の前後にそれぞれ2つずつ配置された前輪70及び後輪71と,第1及び第2の駆動軸72,73と,第1及び第2の連結アーム74,75によって主に構成されている。第1及び第2の駆動軸72,73は,例えば各車体フレーム10の外側面の中央部に前後に並べて設けられている。車体の前方側の第1の駆動軸72には,第1の連結アーム74の上端部が接続され,第1の連結アーム74の下端部には,前輪70が取り付けられている。また,車体の後方側の第2の駆動軸73には,第2の連結アーム75の上端部が接続され,第2の連結アーム75の下端部には,後輪71が取り付けられている。第1の連結アーム74と第2の連結アーム75は,例えば図示しないアクチュエータ等の電動駆動部を備えた第1及び第2の駆動軸72,73により軸周りに回転し,第1の連結アーム74と第2の連結アーム75間の内角を調節して,前輪70と後輪71との距離を変更することができる。第1の連結アーム74と第2の連結アーム75の間の角度が広がり前輪70と後輪71との距離が広がることによって座部2の位置が下がり,第1の連結アーム74と第2の連結アーム75との間の角度が狭まり前輪70と後輪71との距離が狭まることによって座部2の位置が上がる。なお,座部2は,図示しない電動駆動部により使用者の所望の高さに調整できる。
本実施の形態にかかる車椅子1は,以上のように構成されている。そして,例えば使用者が車椅子1から立ち上がる際には,背もたれ部3を後傾姿勢から起立姿勢に所定の角度θ以上起立させることによって,座部2の後方側が上昇し座部2が傾斜する。このとき,背もたれ部3によって使用者の背中が押され,座部2の傾斜によって体の重心が前方に移動されて,使用者の立ち上がり動作が補助される。また,使用者が車椅子1上で横たわる際には,背もたれ部3を後傾させることによって,脚載せ部4の前方側が押し上げられ,背もたれ部3,座部2及び脚載せ部4が水平に近づいて車椅子1がベット状に変形する。
使用者が車椅子1に腰掛ける際には,肘掛け部5を水平姿勢に降ろすことによって,背もたれ部3の傾斜角によらず,肘掛け部5が水平に維持される。肘掛け部5は,必要に応じて起立状態に上げることができる。また,移動機構6の第1及び第2の駆動軸72,73を回転させ,第1の連結アーム74と第2の連結アーム75の間の角度を変更することによって,座部2の高さが調整される。
以上の実施の形態によれば,車椅子1に,背もたれ部3の傾動に連動して座部2を傾斜させる機構を取り付けたので,従来に比べてより単純な機構で使用者の立ち上がり動作の補助を行うことができる。この結果,従来に比べて車椅子1の軽量化,小型化,低コスト化が図られる。
背もたれ部3が所定の角度θ以上起立したときに座部2が傾斜するようにしたので,背もたれ部3が使用者の背中を押して,背もたれ部3と座部2の両方で使用者の立ち上がりを補助することができる。
座部2を押し上げるブラケット33と座部2との接触部にローラ36を設けたので,ローラ36が回転しながら座部2を押し上げ,座部2の押し上げが摩擦の小さい状態でスムーズに行われる。
車椅子1に,背もたれ部3の傾動に連動して脚載せ部4の前方側を押し上げる機構を取り付けたので,例えば車椅子1をベットとしても用いることができる。また,例えば使用者のベットから車椅子1,車椅子1からベットへの移動を好適に行うことができる。さらに,上述のベット状態への変形をより単純な機構で行うことができる。
車椅子1に,肘掛け部5を水平に維持する機構を取り付けたので,使用者が常にリラックスした状態で車椅子1に座ることができる。背もたれ部3に取り付けた平行クランク機構を用いて肘掛け部5を水平に維持するので,モータ等を用いない単純な機構で肘掛け部5の水平維持機能を実現できる。
座部2と前輪70を連結する第1の連結アーム74と,座部2と後輪71を連結する第2の連結アーム75を回転させて,前輪70と後輪71の距離を調節して座部2の高さを調整できるようにしたので,座部2の高さの調整を単純な機構で実現できる。
以上,本発明の実施の形態の一例について説明したが,本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。
本発明は,車椅子において使用者の立ち上がり動作の補助をより単純な機構で実現する際に有用である。
本実施の形態にかかる車椅子の斜視図である。 立ち上がり補助機能を実現するための車椅子の骨格の構成を示す斜視図である。 ブランク部材の斜視図である。 座部フレームが傾斜したときの車椅子の構成の概略を示す模式図である。 脚載せ部の押し上げ機能を実現するための車椅子の構成を示す斜視図である。 ブラケット周辺の斜視図である。 脚載せフレームの前方側が押し上げられたときの車椅子の構成の概略を示す模式図である。 肘掛け部の水平維持機構を実現するための車椅子の構成を示す斜視図である。 平行クランク機構を備えた車椅子の構成の概略を示す側面図である。 肘掛け部が水平に維持されるときの車椅子の構成を示す斜視図である。 移動機構の構成を示すための車椅子の模式図である。
符号の説明
1 車椅子
2 座部
3 背もたれ部
4 脚載せ部
5 肘掛け部
10 車体フレーム
11 座部フレーム
12 支軸
20 背もたれフレーム
20a 先端部
21 支軸
30 クランク部材
31 座部連接アーム
33 ブラケット
35 支軸
37 ローラ

Claims (16)

  1. 座部と,
    起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,
    前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,を備え
    前記座部傾斜機構は,前記背もたれ部が所定の角度以上起立したときに前記座部を傾斜させ,
    さらに前記座部傾斜機構は,
    前記背もたれ部の傾動動作に連動して車体の前後方向に移動可能な座部連接アームと,
    前記座部連接アームの移動により回動して前記座部の後方側を押し上げる回動部材とを備え,
    前記回動部材と前記座部との接触部には,回転自在なローラが取り付けられていることを特徴とする,車椅子。
  2. 前記背もたれ部は,傾動動作の際に支軸を中心に揺動する背もたれフレームを備え,
    前記座部連接アームは,前記背もたれフレームの揺動によって前後方向に移動できることを特徴とする,請求項1に記載の車椅子。
  3. 前記背もたれフレームの支軸に対して回転可能に取り付けられたクランク部材をさらに備え,
    前記クランク部材は,前記背もたれフレームが特定の角度以上に揺動したときに当該背もたれフレームにより押されて回転でき,
    前記座部連接アームは,前記クランク部材に接続され,前記背もたれフレームによるクランク部材の回転により前後方向に移動できることを特徴とする,請求項2に記載の車椅子。
  4. 前記座部から前方側の俯角方向に向けて形成された脚載せ部と,
    前記背もたれ部の起立姿勢から後傾姿勢への傾動動作に連動して,前記脚載せ部の前方側を押し上げる脚載せ部押し上げ機構と,をさらに備えたことを特徴とする,請求項1,2又は3のいずれかに記載の車椅子。
  5. 前記脚載せ部押し上げ機構は,
    前記背もたれ部の傾動動作に連動して前後方向に移動する脚載せ部連接アームと,
    前記脚載せ部連接アームの移動により回動して前記脚載せ部を下から押し上げる押し上げ部材と,を備えたことを特徴とする,請求項4に記載の車椅子。
  6. 前記背もたれ部に取り付けられた肘掛け部と,
    前記背もたれ部の傾斜角によらず前記肘掛け部を水平に維持する水平維持機構と,をさらに備えたことを特徴とする,請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の車椅子。
  7. 前記水平維持機構は,平行クランク機構を用いて前記肘掛け部を水平に維持していることを特徴とする,請求項6に記載の車椅子。
  8. 前記背もたれ部は,車体の基台に対し揺動する背もたれフレームを有し,
    前記水平維持機構は,
    前記肘掛け部を支持し,前記背もたれフレームを側方から回転自在に貫通する水平軸と,
    前記背もたれフレームと平行に揺動するように,前記基台に対して揺動可能に取り付けられたクランクアームと,
    前記水平軸と前記クランクアームを連接する連接部材と,を備え,
    前記連接部材は,前記背もたれフレームと前記クランクアームの揺動角度によらず水平に維持されていることを特徴とする,請求項7に記載の車椅子。
  9. 前記水平軸は,前記連接部材に対し軸周りに回転自在に連接され,前記肘掛け部は,前記水平軸と共に前記連接部材に対して回転自在であり,
    前記水平軸には,当該水平軸と共に回転する回転部材が取り付けられ,
    前記回転部材は,前記肘掛け部が起立姿勢から降ろされ水平姿勢になったときに前記連接部材に当接し前記水平軸の回転を止めるように,前記水平軸に取り付けられていることを特徴とする,請求項8に記載の車椅子。
  10. 座部と,
    起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,
    前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,
    前記座部から前方側の俯角方向に向けて形成された脚載せ部と,
    前記背もたれ部の起立姿勢から後傾姿勢への傾動動作に連動して,前記脚載せ部の前方側を押し上げる脚載せ部押し上げ機構と,を備えたことを特徴とする,車椅子。
  11. 前記脚載せ部押し上げ機構は,
    前記背もたれ部の傾動動作に連動して前後方向に移動する脚載せ部連接アームと,
    前記脚載せ部連接アームの移動により回動して前記脚載せ部を下から押し上げる押し上げ部材と,を備えたことを特徴とする,請求項10に記載の車椅子。
  12. 座部と,
    起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,
    前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,
    前記背もたれ部に取り付けられた肘掛け部と,
    前記背もたれ部の傾斜角によらず前記肘掛け部を水平に維持する水平維持機構と,を備えたことを特徴とする,車椅子。
  13. 前記水平維持機構は,平行クランク機構を用いて前記肘掛け部を水平に維持していることを特徴とする,請求項12に記載の車椅子。
  14. 前記背もたれ部は,車体の基台に対し揺動する背もたれフレームを有し,
    前記水平維持機構は,
    前記肘掛け部を支持し,前記背もたれフレームを側方から回転自在に貫通する水平軸と,
    前記背もたれフレームと平行に揺動するように,前記基台に対して揺動可能に取り付けられたクランクアームと,
    前記水平軸と前記クランクアームを連接する連接部材と,を備え,
    前記連接部材は,前記背もたれフレームと前記クランクアームの揺動角度によらず水平に維持されていることを特徴とする,請求項13に記載の車椅子。
  15. 前記水平軸は,前記連接部材に対し軸周りに回転自在に連接され,前記肘掛け部は,前記水平軸と共に前記連接部材に対して回転自在であり,
    前記水平軸には,当該水平軸と共に回転する回転部材が取り付けられ,
    前記回転部材は,前記肘掛け部が起立姿勢から降ろされ水平姿勢になったときに前記連接部材に当接し前記水平軸の回転を止めるように,前記水平軸に取り付けられていることを特徴とする,請求項14に記載の車椅子。
  16. 座部と,
    起立姿勢と後傾姿勢の間で傾動する背もたれ部と,
    前記背もたれ部の後傾姿勢から起立姿勢への傾動動作に連動して,前記座部を水平の状態から前記座部の後方側が高くなるように傾斜させる座部傾斜機構と,
    車体の前方側に配置された前輪と前記座部とを連結する第1の連結アームと,
    車体の後方側に配置された後輪と前記座部とを連結する第2の連結アームとを備え,
    前記第1の連結アームと第2の連結アームは,一端部が前記座部に対して回転自在に取り付けられており,前記座部に対して回転して前輪と後輪の間隔を広げることによって前記座部の位置を低くし,前記車輪の間隔を狭めることによって前記座部の位置を高くできることを特徴とする,車椅子。
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