JPH0664316A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JPH0664316A
JPH0664316A JP4356007A JP35600792A JPH0664316A JP H0664316 A JPH0664316 A JP H0664316A JP 4356007 A JP4356007 A JP 4356007A JP 35600792 A JP35600792 A JP 35600792A JP H0664316 A JPH0664316 A JP H0664316A
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JP
Japan
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acid
higher fatty
recording material
fatty acid
organic low
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JP4356007A
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English (en)
Inventor
Shige Hashimoto
樹 橋本
Yoshihiro Hieda
嘉弘 稗田
Yasushi Inoue
泰史 井上
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の可逆性感熱記録材料は、樹脂母材お
よび有機低分子物質を含有する可逆性感熱記録材料であ
って、該有機低分子物質が炭素数23〜37の高級脂肪
酸の少なくとも1種を含有する。 【効果】 本発明の可逆性感熱記録材料は、白濁記録し
た後、再度記録の消去を行う場合の透明化エネルギー範
囲が安定化し経時変化がない。このため、常に一定の消
去エネルギーにより記録の消去を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドなどの
加熱手段により可逆的に画像の形成、消去を繰り返し行
うことのできる可逆性感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルヘッドの普及にともな
い、感熱記録材料の需要は急激に拡大している。特に通
信、運輸、流通等の分野において急速に普及しつつある
プリペイドカードにおいては、磁気情報を可視情報とし
てカード上に表示されることが多い。このような磁気カ
ードは、ハイウエーカード、百貨店、スーパー等のプリ
ペイドカード、JRオレンジカードなどとして広く用い
られている。
【0003】しかしながら記録材料において、可視情報
が表示できる面積は限られており、例えば高額なプリペ
イドカードの場合、その残高を追記していくと情報が表
示し切れなくなることがある。このような場合は、通
常、新しいカードを再発行するなどして対応しておりコ
スト高となるなどの問題があった。
【0004】このような問題を解決するために、同一エ
リアに繰り返し記録、消去を行うことができる可逆性記
録材料について検討がなされている。このような材料を
用いると、古い不要な情報を消去して新しい情報を表示
することができるので、表示しきれなくなって新しいカ
ードを再発行する必要はない。
【0005】また、このような記録材料を例えばファク
シミリ用紙として用いることにより資源の節約が可能と
なり環境問題に対する解決の一助となる。
【0006】従来、このように情報を可逆的に記録、消
去することのできる感熱記録材料としては、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル、ポリアミド等の樹脂母材中に高級アルコール、高級
脂肪酸等の有機低分子物質を分散させた感熱層を有する
ものが提案されている(特開昭54−119377号、5
5−154198号、55−154199号および特開
平2−1363号等)。
【0007】かかる可逆性感熱記録材料の画像の形成お
よび消去の原理は、異なる温度まで昇温し常温に戻した
時の感熱層の透明度の変化にある。すなわち、このよう
な記録材料はある温度まで上昇させ常温に戻した時は透
明状態を示し、また別の温度まで上昇させ常温に戻した
時は白濁状態を示す。このような感熱記録層への記録方
法としては、サーマルヘッドが好ましく、また消去方法
としては熱ロール、ホットスタンプ、サーマルヘッドな
どが好ましい。
【0008】しかしながら、記録−消去装置の汎用性を
考慮した場合、消去にあたってもサーマルヘッドを使用
することが望ましい。この場合、特開昭55−1541
98号公報などに開示の記録材料では、消去に適正なエ
ネルギーの範囲が極端に狭く事実上消去は不可能であっ
た。
【0009】このような問題を解消するため、本発明者
らは先に特願平3−204804号において、有機低分
子物質として炭素数16以上の高級脂肪酸の少なくとも
一種とスルフィドとを配合し、消去を行うことのできる
エネルギーの範囲を拡大した可逆性記録材料を提案し
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この記
録材料では、記録材料に最大透明度を与える消去エネル
ギー量が記録の直後と保存後とでは大きく異なる。この
ため、記録−消去装置の印加エネルギーを一方の適正値
に設定すると他方の場合に透明状態を得ることができな
いという問題があった。
【0011】本発明の目的は、白濁記録した後の透明化
エネルギー範囲に経時的な変化がなく、常に一定の消去
エネルギー値により記録を消去することのできる可逆性
感熱記録材料を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために、さらに研究を重ねた結果、記録材料
に配合した有機低分子である高級脂肪酸の炭素数が増加
するに伴ない最大透明度を示す印加エネルギー値の経時
的変化が少ないとの知見を得て本発明を完成するに至っ
た。
【0013】すなわち本発明は樹脂母材および有機低分
子物質を含有する可逆性感熱記録材料であって、該有機
低分子物質として炭素数23〜37の高級脂肪酸の少な
くとも1種を含有することを特徴とする可逆性感熱記録
材料を提供するものである。また、有機低分子物質とし
て、前記炭素数23〜37の高級脂肪酸に加えて、炭素
数16〜22の高級脂肪酸を配合してもよい。この場
合、高級脂肪酸中、炭素数23〜37の高級脂肪酸の配
合量割合は20重量%以上となるよう調製する。
【0014】つぎに本発明の記録材料に用いられる各材
料について説明する。
【0015】樹脂母材は有機低分子物質を均一に分散保
持した層を形成するものであり、透明時の記録層の透明
度に大きく影響する。このため樹脂母材は透明性が高
く、機械的に安定で、かつ成膜性に優れた樹脂が好まし
い。このような樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−ア
クリレート共重合体などの塩化ビニル系共重合体;ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体などの
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレートまたはポリメタクリレート;アク
リレート−メタクリレート共重合体、シリコーン樹脂、
ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などの熱
可塑性樹脂あるいはその他の熱硬化性樹脂などが挙げら
れる。これらの樹脂母材は単独で、あるいは2種以上を
併用してもよい。
【0016】つぎに、本発明の記録材料に用いられる有
機低分子物質としては、炭素数23〜37の高級脂肪酸
が用いられる。炭素数が22以下の脂肪酸であると、記
録材料の保存性が充分でなく、経時的に消去エネルギー
が変化する。また炭素数が38以上の脂肪酸では、透明
化エネルギー領域が狭くなりすぎる。
【0017】炭素数23〜37の高級脂肪酸の具体例と
しては、例えばトリコサン酸、リグノセリン酸、ペンタ
コサン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、
セラコレイン酸、トランス−セラコレイン酸、メリシン
酸、ヘントリアコンタン酸、ドトリアコンタン酸、トリ
トリアコンタン酸、テトラトリアコンタン酸、ペンタト
リアコンタン酸、ヘキサトリアコンタン酸、ヘプタトリ
アコンタン酸、キシメン酸、ニシン酸、セレブロン酸、
3−ウンデシルテトラデカン酸、2−ドデシルテトラデ
カン酸、3−トリデシルヘキサデカン酸などが挙げられ
る。これらの高級級脂肪酸は単独で、あるいは二種以上
を併用してもよい。
【0018】これら炭素数23〜37の高級脂肪酸は一
般に高価であり、また透明化エネルギー領域を低エネル
ギー側に移行させるため有機低分子物質として前記の炭
素数23〜37の高級脂肪酸に加えて、さらに炭素数1
6〜22の高級脂肪酸を配合してもよい。ここで高級脂
肪酸中、炭素数23〜37の高級脂肪酸の配合割合は2
0重量%以上であるのが好ましい。配合割合がこれより
少ないと保存性が充分でない。
【0019】前記の炭素数16〜22の高級脂肪酸の具
体例としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、ア
ラキン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン
酸、オレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バク
セン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、
エルカ酸、ブラシジン酸、リノール酸、ヒラゴ酸、α−
エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、プニカ
酸、リノレン酸、γ−リノレン酸、モロクチ酸、ステア
リドン酸、アラキドン酸、イワシ酸、タリリン酸、ステ
アロール酸、クレペニン酸、キシメニン酸、マルバリン
酸、ステルクリン酸、ヒドノカルピン酸、ショールムー
グリン酸、ゴルリン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン
酸、アンブレットール酸、アリューリット酸、リシノー
ル酸、カムロレイン酸、リカン酸、フェロン酸などが挙
げられ、これらの1種または2種以上が配合される。
【0020】これら有機低分子物質の配合量は、母材樹
脂100重量部に対して5〜50重量部であるのが好ま
しい。
【0021】これら樹脂母材と有機低分子物質単独の組
合わせでは、透明化温度領域が狭い。このため、感熱記
録材料には更に添加剤を加えて透明化温度領域を拡大す
るのが好ましい。かかる添加剤としては特にスルフィド
が好ましい。具体的には、(1,1´−ジカルボキシ)ジ
メチルスルフィド、2,2´−ジカルボキシ(ジエチル
スルフィド)[チオジプロピオン酸]、(3,3´−ジ
カルボキシ)ジプロピルスルフィド、(1,2´−ジカ
ルボキシ)メチルエチルスルフィド、(1,3´−ジカ
ルボキシ)メチルプロピルスルフィド、(1,4´−ジ
カルボキシ)メチルブチルスルフィド、(2,3´−ジ
カルボキシ)エチルプロピルスルフィド、(2,4´−
ジカルボキシ)エチルブチルスルフィド、(5,5´−
ジカルボキシ)ジペンチルスルフィドなどが挙げられ
る。かかるスルフィドと前記高級脂肪酸の配合割合は5
0:50〜15:85が好ましい。この範囲よりスルフ
ィドが少ないと透明温度幅の拡大が充分でなく、一方こ
れより多いとコントラストが低下する。
【0022】感熱記録層の形成には一般に、樹脂母材及
び有機低分子物質の二成分を溶解した溶液を調製する
か、あるいは有機低分子物質のうち少なくとも1種を溶
解しない溶剤を用いて樹脂母材の溶液を調製し、これに
有機低分子物質を微粒子状に分散して調製する。これら
の溶液を支持体上に塗布し、乾燥して感熱記録層を形成
する。
【0023】感熱記録層の形成に用いられる溶剤は、母
材及び有機低分子物質の種類によって種々選択してよい
が、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、
エタノール、トルエン、ベルゼン等が好ましい。なお、
分散液を使用した場合だけでなく溶液を使用した場合に
も、得られる感熱記録層中で有機低分子物質は微粒子と
して析出し分散状態で存在する。
【0024】感熱記録層の膜厚は通常1〜20μmであ
る。これより厚くなると感熱性が低下し厚み方向に温度
勾配が生じて好ましくない。一方、膜厚がこれより薄い
とコントラストが低下し好ましくない。特に2msec以下
の高速のエネルギー印加手段を用いるときは感熱記録層
の厚みは10μm以下であるのがより好ましい。
【0025】本発明の記録材料には、さらに必要に応じ
て滑剤、静電防止剤、可塑剤、分散剤、安定剤、界面活
性剤、無機あるいは有機の充填剤などを配合してもよ
い。
【0026】感熱記録層の上に更に該層保護のために必
要に応じて、直接或いは下引き層を介してオーバーコー
ト層を設けてもいい。オーバーコート層としては、アク
リル系、シリコーン系、フッ素系、エポキシ系などの有
機物質を用いてもよく、またSiO2、SiO、MgO、Z
nO、TiO2、Al23、AlN、Ta25などの無機物質
を用いてもよい。
【0027】オーバーコート層の形成には、従来公知の
塗工法や真空薄膜形成法(真空蒸着法など)が用いら
れ、厚みは0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜3.0
μmとする。厚みがこれより薄いとオーバーコートの効
果がなく、またこれより厚いと記録に必要なエネルギー
量が大きくなり共に好ましくない。
【0028】[試験]つぎに、炭素数22の高級脂肪酸
であるベヘン酸を用いた可逆性感熱記録材料と、炭素数
24の高級脂肪酸であるリグノセリン酸を用いた可逆性
感熱記録材料の記録消去における感度を試験した結果を
示す。
【0029】 組 成 重量部(部) ベヘン酸(C2143COOH) 70 チオジプロピオン酸 30 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25 テトラヒドロフラン 150 図1(a)は上記組成のごとく有機低分子として炭素数2
2の高級脂肪酸であるベヘン酸を用いた可逆性感熱記録
材料を金属反射基材上に6μm厚に形成し、サーマルヘ
ッド(ライン型サーマルヘッド;8dot/mm)の印加エネ
ルギーを変えながら記録した場合の反射濃度を表わす感
度曲線である。
【0030】ここで、各サンプルは最大白濁状態を示す
ようサーマルヘッドによりにあらかじめ記録(パルス
幅、1.5msec)されており、次に、これをパルス幅1.
5msecに固定し印加電圧を変えながら透明化を行って感
度曲線を得た。また、反射濃度はマクベス反射濃度計
(モデルRD−920)にて測定した。
【0031】図1(a)より明らかなように透明化エネル
ギー範囲(反射濃度が1.2以上となるようなエネルギ
ー範囲)は、白濁化直後に比べ24時間室温(20℃)放
置後高エネルギー側にシフトする。このような現象は次
のように推察される。即ち、白濁記録直後の状態におい
ては、有機低分子が高分子中のドメイン内部で微結晶と
して存在するが、この状態は必ずしも最も安定な状態で
はなく、室温下でも状態は徐々に変化する。最も安定な
状態となるのは、白濁記録後24時間室温保存した時で
ある。この変化は透過率変化としては観察されないが、
パルス幅が2msec以下のような高速のエネルギー印加の
際に、結果として得られる状態の差となって観察され
る。白濁記録後24時間以上にわたり室温で放置して
も、24時間後の状態と、少なくともパルス幅0.5mse
c以上のエネルギーレベルでは変化が観察されない。
【0032】一方、図1(b)は有機低分子として前記ベ
ヘン酸に代えて、炭素数24の高級脂肪酸であるリグノ
セリン酸を用いた、本発明の可逆性感熱記録材料を金属
反射基材上に6μm厚に形成した場合の、同様の感度曲
線である。このように本発明の可逆性感熱記録材料で
は、白濁記録直後と24、48時間室温放置後の感度曲
線に有意差がなく、従って常に一定の設定エネルギーで
透明化(消去)が可能である。
【0033】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとづきさらに具体
的に説明する。なお、以下に部とあるのは重量部を意味
する。
【0034】[実施例1] 組 成 重量部(部) リグノセリン酸(C2347COOH) 70 チオジプロピオン酸 30 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25 テトラヒドロフラン 150 上記組成の溶液をワイヤーバーを用いて金属反射基材
(ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ188μ
m)上に真空蒸着法により0.1μm厚のAl層を形
成)上に塗布した。これを加熱乾燥して6μm厚の感熱
記録層を形成した。ついでこの上に、下記組成の溶液を
ワイヤーバーを用いて塗布し、加熱乾燥して2μm厚の
オーバーコート層を形成した。
【0035】 シリコーン系アクリレートハードコート剤 (信越化学工業(株)製);X−12−2150A) 10部 触媒 (信越化学工業(株)製);X−12−2150B) 1部 [実施例2]リグノセリン酸70部の代わりにセロチン
酸(C2551COOH)70部を用いたこと以外は実施
例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作製した。
【0036】[実施例3]リグノセリン酸70部の代わ
りにベヘン酸(C2143COOH)50部およびリグノ
セリン酸20部からなる混合高級脂肪酸を用いたこと以
外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作製し
た。
【0037】[実施例4]リグノセリン酸70部の代わ
りにモンタン酸(C2755COOH)70部を用いたこ
と以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作
製した。
【0038】[実施例5]リグノセリン酸70部の代わ
りにペンタトリアコンタン酸(C3469COOH)70
部を用いたこと以外は実施例1と同様にして可逆性感熱
記録材料を作製した。
【0039】[比較例1]リグノセリン酸70部の代わ
りにベヘン酸70部を用いたこと以外は実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を作製した。
【0040】[比較例2]リグノセリン酸70部の代わ
りにベヘン酸60部およびリグノセリン酸10部を用い
た以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作
製した。
【0041】[比較例3]リグノセリン酸70部の代わ
りにテトラコンタン酸(C3979COOH)70部を用い
たこと以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料
を作製した。この材料は透明化エネルギー領域が狭く、
パルス幅2msec以下の領域では透明化することができな
かった。
【0042】[比較例4]リグノセリン酸70部の代わ
りにテトラコンタン酸(C4081COOH)70部を用
い、チオジプロピオン酸30部の代わりにエチレンビス
ラウリン酸アマイド30部を用いたこと以外は実施例1
と同様にして可逆性感熱記録材料を作製した。この材料
は白濁エネルギーが0.41mJ/dotと高く、リサイクル
操作5回でオーバーコート層がダメージを受け目視で判
別不可能となった。
【0043】[評価]各実施例1〜4および比較例に1
〜2ついて、白濁記録後0、24および48時間後にサ
ーマルヘッドのパルス幅1.0及び1.5msecについて消
去操作を行ない、透明化エネルギーを求めた。結果を表
1に示す。
【0044】ここでエネルギー量は次式で計算される。
【0045】E = V2/R × t V:印加電圧 R:サーマルヘッド抵抗値 t:パルス幅
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の可逆性感熱記録材料は、白濁記
録した後、再度記録の消去を行う場合の透明化エネルギ
ー範囲が安定し経時変化がない。このため、常に一定の
消去エネルギーにより記録を消去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高級脂肪酸としてベヘン酸を用いた可逆性感熱
記録材料の感度曲線(a)およびリグノセリン酸を用いた
可逆性感熱記録材料(本発明)の感度曲線(b)を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂母材および有機低分子物質を含有す
    る可逆性感熱記録材料であって、該有機低分子物質とし
    て炭素数23〜37の高級脂肪酸の少なくとも1種を含
    有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 有機低分子物質として、さらに炭素数1
    6〜22の高級脂肪酸の少なくとも1種を含有する前記
    請求項1に記載の可逆性感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 高級脂肪酸中、炭素数23〜37の高級
    脂肪酸の配合量割合が20重量%以上である前記請求項
    2に記載の可逆性感熱記録材料。
JP4356007A 1992-06-19 1992-12-18 可逆性感熱記録材料 Pending JPH0664316A (ja)

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JP4356007A JPH0664316A (ja) 1992-06-19 1992-12-18 可逆性感熱記録材料

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JP4-185897 1992-06-19
JP18589792 1992-06-19
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