JP2767737B2 - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体

Info

Publication number
JP2767737B2
JP2767737B2 JP5278646A JP27864693A JP2767737B2 JP 2767737 B2 JP2767737 B2 JP 2767737B2 JP 5278646 A JP5278646 A JP 5278646A JP 27864693 A JP27864693 A JP 27864693A JP 2767737 B2 JP2767737 B2 JP 2767737B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermosensitive recording
recording medium
reversible thermosensitive
heat
recording layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5278646A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07125450A (ja
Inventor
和彦 深谷
力 村田
武 鈴木
真一 高橋
光宏 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomoegawa Paper Co Ltd filed Critical Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority to JP5278646A priority Critical patent/JP2767737B2/ja
Publication of JPH07125450A publication Critical patent/JPH07125450A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2767737B2 publication Critical patent/JP2767737B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱により可逆的に画
像を記録、消去することが可能な可逆性感熱記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】加熱した時の到達温度の違いにより冷却
後の透明度が可逆的に変化し、これによって画像を記
録、消去することのできる可逆性感熱記録媒体は、例え
ば、特開昭55−154198号、特開昭62−257
883号公報等において提案されている。このような可
逆性感熱記録媒体は、一旦加熱されてから室温付近まで
冷却されたときの透明度が加熱前と異なり、更に加熱す
るともとの透明度にもどり、しかもこの現象を繰り返し
行えるものである。
【0003】図1を用いて、該感熱記録媒体を構成する
感熱記録層の光学反射濃度と、それに与える熱履歴との
関係を説明する。図1は、可逆性感熱記録媒体にかかる
温度と透明度、すなわち温度と光学反射濃度との関係を
示す図であり、記録原理の概念を示している。
【0004】図1において、白濁状態は、感熱記録層
を温度範囲T1 〜T2 (透明化温度範囲)まで加熱し
てから室温TR に徐冷することにより、透明状態にす
ることができる。この時の感熱記録層が受ける熱履歴は
→→→で表される。逆に、透明状態を白濁状
態にするには、透明状態を温度T3 (白濁化温度
)以上に加熱してから室温TR まで冷却することによ
り、白濁状態になる。この時の感熱記録層が受ける熱
履歴は→→→→で表される。この可逆性感熱
記録媒体の透明状態および白濁状態は、室温TR におい
て安定に保たれる。
【0005】このような従来の可逆性感熱記録媒体は、
例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体のような有機高
分子樹脂中に、高級脂肪酸のような有機低分子物質を微
粒子状に分散させた感熱記録層を支持体上に設けた層構
成を有する。そのような可逆性感熱記録媒体を構成する
感熱記録層は、透明状態である透明部と白濁状態である
不透明部との透明度の差、いわゆるコントラストを向上
させるため、あるいは透明化温度幅を広げる目的で、可
塑剤や界面活性剤等を添加物として含有していた。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述
した添加剤を用いることにより、可逆性感熱記録媒体は
一時的に画像のコントラストが向上するものの、感熱記
録層内の可塑剤や界面活性剤が他の層に拡散する、いわ
ゆるマイグレーションを起こしていた。このため、長期
的に使用した場合、コントラストの低下や、記録層と他
の層との界面の接着不良等を生じ実用上問題となってい
た。
【0007】
【本発明の目的】本発明は、前記問題を解決し、感熱記
録層に形成される画像の透明部と不透明部とのコントラ
ストに優れ、かつ、長期の使用においてもその性能が劣
化することのない可逆性感熱記録媒体を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機高分子樹
脂中に有機低分子物質が分散して存在し、透明度が温度
によって可逆的に変化し得る感熱記録層が支持体上に設
けられた可逆性感熱記録媒体において、上記有機高分子
樹脂として塩素化ポリオレフィンを含有させる、または
上記有機高分子樹脂として塩素化ポリオレフィンを用い
ることにより上記課題を解決した。
【0009】以下、本発明の可逆性感熱記録媒体の構成
について説明する。本発明の可逆性感熱記録媒体は、感
熱記録層と、支持体とから構成されている。上記感熱記
録層の厚さは、1〜40μmの範囲にあることが好まし
く、特に2〜20μmの範囲内にあるものが好ましい。
厚さが2μmよりも薄いと感熱記録層の白濁状態が充分
ではなく、また20μmより厚いとサーマルヘッド等に
よる印字記録時、あるいは消去時において熱伝導性が悪
くなり、感熱記録層の熱に対する感度が悪くなるので好
ましくない。
【0010】感熱記録層は、塩素化ポリオレフィンを含
有する有機高分子樹脂と、有機低分子物質とから構成さ
れている。
【0011】上記塩素化ポリオレフィンは加工成形用、
塗料、インキのバインダー、あるいは接着剤等に幅広く
使用されているポリマーであり、その例としては塩素化
ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム等が
挙げられる。その中でも、分子量が1〜25万、塩素含
有量が30〜70重量%のものが好ましい。具体的には
塩素化ポリエチレンとしてダイソー(株)から市販され
ているダイソラック、ダイソラックSE等が挙げられ
る。
【0012】塩素化ポリオレフィンはそれ単独で用いて
もよいが、他の樹脂とブレンドして使用することもでき
る。この場合、他の樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共
重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビ
ニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹
脂、およびシリコーン樹脂等が挙げられる。他の樹脂と
ブレンドして塩素化ポリオレフィンを用いる場合、ブレ
ンドして得た樹脂に対して、塩素化ポリオレフィンが少
なくとも5重量%以上含有されることが好ましい。
【0013】次に、上記有機低分子物質は、上記有機高
分子樹脂中に粒子状に分散された状態で存在し、その粒
径がおよそ0.5〜2μmの範囲に分布するものが好ま
しい。有機低分子物質としては、一般的にワックス、あ
るいはロウと呼ばれ、室温においては固体状である、C
14〜C50程度の長鎖アルキル基を含む化合物、長鎖
アルキル基からなる脂肪酸、アルコール、エステル、ア
ミド、あるいはケトンが好ましい。具体的には、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような
脂肪酸、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、
C30アルコール、C50アルコールのようなアルコー
ル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ベヘニル、
ベヘニン酸ベヘニル、モンタン酸ベヘニル、ステアリン
酸C30アルコール、ベヘニン酸C30アルコール、ス
テアリン酸C50アルコール、ベヘニン酸C50アルコ
ールエステル、エイコサジ酸ステアリルアルコールジエ
ステル等のエステル、パルミチン酸アミド、ステアリン
酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、N−ス
テアリルステアリン酸アミド、N−オレイルパルミチン
酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−ステア
リルオレイン酸アミド等のアミド、例えば、ジステアリ
ルケトン、ジベヘニルケトン等のケトンをあげられる
が、これらに限定されることはない。さらにこれら長鎖
アルキル基含有化合物は、単独で使用してもよいが、2
種以上を混合して使用することもできる。
【0014】また、前記有機低分子物質に、それよりも
融点の高い有機低分子物質を添加剤として用いること
で、透明化温度幅を広げることもできる。この場合、前
者を低融点有機低分子物質、後者を高融点有機低分子物
質とそれぞれ呼ぶことにする。高融点有機低分子物質と
しては、融点が100℃〜160℃の物質が好ましく、
特に100〜160℃の範囲の融点を有する飽和脂肪族
ビスアミドや飽和脂肪族ジカルボン酸が好ましい。上記
飽和脂肪族ビスアミドは、長鎖飽和脂肪酸とアルキレン
ジアミンとの酸アミド、あるいは飽和脂肪族ジカルボン
酸と飽和脂肪族アミンとの酸アミドである。
【0015】具体的には、例えば、飽和脂肪族ビスアミ
ドとしては、 エチレンビスステアリン酸アミド 融点143℃ (C1735CONH)2 (CH22 エチレンビスベヘン酸アミド 融点141℃ (C2143CONH)2 (CH22 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド 融点146℃ (C1735CONH)2 (CH26 ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド 融点143℃ (C2143CONH)2 (CH26 N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド 融点144℃ (C1837NHCO)2 (CH24 N,N’−ジステアリルエイコサンジ酸アミド 融点128℃ (C1837NHCO)2 (CH218 N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド 融点138℃ (C1837NHCO)2 (CH28 N,N’−ジラウリルドデカンジ酸アミド 融点138℃ (C1225NHCO)2 (CH210 N,N’−ジラウリルエイコサンジ酸アミド 融点130℃ (C1225NHCO)2 (CH218 N,N’−ジステアリルドデカンジ酸アミド 融点130℃ (C1837NHCO)2 (CH210 を例示でき、ジカルボン酸としては、 アジピン酸 HOOC(CH24COOH 融点153℃ ピメリン酸 HOOC(CH25COOH 融点105℃ スベリン酸 HOOC(CH26COOH 融点140℃ アゼライン酸 HOOC(CH27COOH 融点107℃ セバシン酸 HOOC(CH28COOH 融点133℃ ウンデカンジ酸 HOOC(CH29COOH 融点111℃ ドデカンジ酸 HOOC(CH210COOH 融点128℃ トリデカンジ酸 HOOC(CH211COOH 融点113℃ テトラデカンジ酸 HOOC(CH212COOH 融点125℃ ペンタデカンジ酸 HOOC(CH213COOH 融点115℃ ヘキサデカンジ酸 HOOC(CH214COOH 融点125℃ ペプタデカンジ酸 HOOC(CH215COOH 融点118℃ オクタデカンジ酸 HOOC(CH216COOH 融点125℃ ノナデカンジ酸 HOOC(CH217COOH 融点119℃ エイコサンジ酸 HOOC(CH218COOH 融点120℃ 等をあげることができる。しかしながら、これらに限定
されるものではなく、前記以外のビスアミド、ジカルボ
ン酸、あるいはステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド等
の飽和脂肪酸モノアミド類、メチロールステアリン酸ア
ミド等のメチロールアミド類、ヘキサメチレンビスオレ
イン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド
等の不飽和脂肪酸ビスアミド類、m−キシリレンビスス
テアリン酸アミド等の芳香族系ビスアミド類、N−ステ
アリル−N’−ステアリル尿素等の置換尿素類であり、
融点が100℃〜160℃の範囲にある物質であればい
かなるものでも使用できる。これら高融点有機低分子物
質は、1種使用してもよいが、2種以上を混合して用い
てもよい。
【0016】有機低分子物質として、上記低融点有機低
分子物質と高融点有機低分子物質とを用いる場合の配合
割合は、重量比で98:2〜50:50の範囲であるこ
とが好ましい。高融点有機低分子物質の有機低分子物質
全体に占める割合が2重量%以下になると、透明化温度
幅の拡大に対して効果が得られず、一方、50重量%よ
りも高くなると、白濁の程度が悪化するので好ましくな
い。
【0017】このように、高融点有機低分子物質を添加
することで、透明化温度幅を高温側に広げることが可能
であるが、使用する低融点有機低分子物質を変えること
でも透明化温度や透明化温度幅を制御することができ
る。一般に、透明化温度の下限は、低融点有機低分子物
質の融点より数℃低いところにある。
【0018】支持体としては、合成樹脂フィルムまたは
紙のようなものが使用でき、様々な厚さのものが使用で
きる。また、それらの表面または裏面に着色被覆層を設
けたもの、着色顔料を混練した合成樹脂フィルム等が使
用できる。例えば、カーボンブラックを混練した黒色フ
ィルムが挙げられる。さらに、透明な有機高分子樹脂フ
ィルム、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリア
セテート、ポリイミド等のフィルム、およびこれらに金
属蒸着等の反射層を設けたもの等の使用も可能である。
【0019】上記有機高分子樹脂と、低融点有機低分子
物質と、高融点有機低分子物質とからなる塗料あるいは
インキを支持体上に塗布、印刷またはその他の方法で成
膜することにより本発明の感熱記録体を設けることがで
きる。上記塗料あるいはインキとしては、前記の材料を
溶液にしたものや、有機低分子物質を有機高分子樹脂溶
液中に分散したもの等を例示できる。
【0020】また、本発明の感熱記録媒体には、必要に
応じて以下に述べる層を設けることができる。例えば、
感熱記録層が蓄積されていない支持体面上に、あるいは
支持体と感熱記録層の間に、磁気記録層を設けることが
できる。また、感熱記録層の上に保護層を設けてもよ
い。この保護層に使用する材料は耐熱性を有することが
好ましい。例えば、ポリメタクリレート樹脂、シリコー
ン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性や熱
硬化性樹脂、ウレタン−アクリレート樹脂等の光硬化
性、または電子線硬化性樹脂を主成分として用いること
ができる。特に、サーマルヘッドを用いて画像の記録・
消去を行う場合、または感熱記録層の耐熱性を向上させ
るとともに、サーマルヘッドとのマッチング性を保つ必
要が生じた場合、上記保護層を設けることが好ましい。
さらに、透明化状態と、白濁化状態とのコントラストを
向上させるため、支持層上に金属蒸着等の反射層を設け
ることもできる。感熱記録層中に分散される有機低分子
物質が他の層へ移行することを防止するため、あるいは
感熱記録層と保護層の接着性を高めるために、感熱記録
層と上記保護層との間に中間層を設けてもよい。
【0021】感熱記録媒体に磁気記録層を設ける場合、
磁気記録層の磨耗を防止するために、磁気記録層の表面
に耐熱性の被膜層を設けてもよい。この被覆層はポリメ
タクリレート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ア
ルキド樹脂等からなる熱可塑性樹脂または熱硬化性樹
脂、あるいは、例えば、ウレタン−アクリレート樹脂、
エポキシーアクリレート樹脂等からなる光硬化性または
電子線硬化性樹脂を主成分とした層であることが好まし
い。
【0022】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく
説明する。なお、配合部数は全て「重量部」を意味す
る。
【0023】(実施例1)厚さ188μmの透明状のポ
リエチレンテレフタレートフィルムの片面にアルミニウ
ムの蒸着を施し反射層を設けたものを支持体として、下
記に示した感熱記録層用の塗料をアルミニウム蒸着面が
施していない面上にワイヤーバーを用いて塗布した。つ
いで、乾燥させて溶媒であるテトラヒドロフランを除去
し、厚さ10μmの感熱記録層を形成し、本実施例の可
逆性感熱記録媒体を作製した。 ・モンタン酸ベヘニル 95部 ・N,N’−ジステアリルドデカンジ酸アミド 5部 ・塩素化ポリオレフィン 300部 (ダイソ(株)製、商品名;ダイソラックG235、塩素含有率35重量%) ・テトラヒドロフラン 1600部
【0024】ついで、得られた可逆性感熱記録媒体を1
30℃のオーブン中で十分加熱した後、室温まで徐冷
し、全面を白濁化させて不透明部(図1における熱履歴
→→→に対応)を得た。そして、不透明部の光
学反射濃度(Y)を、マクベス濃度系(マクベス社製、
RD−914)を用いて測定した。
【0025】しかるのち、圧力400g/m2 、1秒間
の条件で熱傾斜試験機のヒートブロック(東洋精機社
製)を感熱記録媒体に押しつけ(図1の熱履歴に対
応)、透明化温度範囲内の感熱記録層の透明部の光学反
射濃度(X)を測定した。ついで、可逆性感熱記録媒体
の透明部(X)と不透明部(Y)の光学反射濃度の差
〔(X)−(Y)〕をコントラストとして評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0026】また、白濁状態と透明状態を交互に繰り返
し、実施例および比較例で得られた感熱記録媒体の耐久
性を調べた。試験方法としては、先に使用した熱傾斜試
験機を用い120℃で白濁化させ、90℃で透明化させ
た。その他の条件は透明化温度幅の測定と同様に行っ
た。白濁・透明の繰り返し回数は100回とした。この
結果を表2に示す。
【0027】加えて、記録層の接着性を調べるため、上
記耐久性試験前後でのセロテープ剥離試験を行った。こ
の試験は、セロテープ(18mm幅、ニチバン株式会社
製)を可逆性感熱記録媒体表面に貼り、これを剥した
際、記録層が剥がれるかどうかを調べ、記録層の接着性
を評価するものである。この結果は、表3にまとめた。
【0028】(実施例2)実施例1の感熱記録層をなす
塗料において、塩素化ポリオレフィン(ダイソー(株)
製、商品名:ダイソラックG235、塩素含有率35重
量%)300部を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(電気化学工業社製、商品名;デンカビニル#1000
LCH)260部と、塩素化ポリオレフィン(ダイソー
(株)、商品名:ダイソラックSE−50A、塩素含有
率66重量%)40部とに代替した以外は実施例1と同
様にして本実施例の可逆性感熱記録媒体を形成し、諸物
性の評価を行った。その結果を表1、表2、および表3
に示す。
【0029】(比較例)感熱記録層用の塗料を下記配合
とした他は実施例1と同様にして比較用の可逆性感熱記
録媒体を形成し、諸物性の評価を行った。その結果を表
1、表2、および表3に示す。 ・モンタン酸ベヘニル 95部 ・N,N’−ジステアリルドデカンジ酸アミド 5部 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 260部 (電気化学工業社製、商品名;デンカビニル♯#1000LCH) ・ジオクチルフタレート 40部 ・テトラヒドロフラン 1600部 上記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は有機高分子樹脂
として、ジオクチルフタレート(DOP)は可塑剤とし
て含有させた。本比較例で得た可逆性感熱記録媒体は従
来使用されている有機高分子樹脂と、可塑剤とが添加さ
れた媒体である。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】表1から明らかなように、本実施例の可逆
性感熱記録媒体は、有機高分子樹脂として塩素化ポリオ
レフィンを用いているので、可塑剤を使用した比較例の
媒体と同様の、透明度、白濁度、およびコントラストを
示していることがわかる。ところが、表2に示した耐久
性試験後の結果を比較すると、可塑剤が添加された比較
例の可逆性感熱記録媒体は、本実施例の媒体と比べ、透
明度、白濁度、およびコントラストがかなり低下してお
り、耐久性にも劣っていることがわかる。また表3から
明らかなように、可塑剤を使用した比較例の媒体は耐久
性試験後かなり剥がれやすくなっていた。これに対し
て、可塑剤を添加せず、塩素化ポリオレフィンを使用し
た本実施例の媒体は、記録層の接着性についても問題の
無いことが判った。
【0034】以上のことから、塩素化ポリオレフィンを
可逆性感熱記録媒体の感熱記録層の有機高分子樹脂とし
て用いることにより、可逆剤を添加したものと同様に透
明度を向上させることができ、しかも可逆剤を添加した
ときの欠点である耐久性の低下を防ぐことができるとい
うことが確認された。
【0035】
【発明の効果】本発明の可逆性感熱記録媒体は、有機高
分子樹脂中に有機低分子物質が分散して存在し、透明度
が温度によって可逆的に変化し得る感熱記録層が支持体
上に設けられた可逆性感熱記録媒体において、上記有機
高分子樹脂として塩素化ポリオレフィンを含有させる、
または上記有機高分子樹脂として塩素化ポリオレフィン
を用いることを特徴とする可逆性感熱記録媒体であるの
で感熱記録層に可塑剤や界面活性剤等を添加する必要が
ない。したがって、発明の可逆性感熱記録媒体は、長期
使用に耐え、透明状態と白濁状態との光学反射濃度の差
であるコントラストが大きな媒体である。
【図面の簡単な説明】
図1は可逆性感熱記録媒体の記録原理を説明するための
概念図である。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 真一 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所 情報メディア事業部内 (72)発明者 吉田 光宏 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所 情報メディア事業部内 (56)参考文献 特開 昭63−104879(JP,A) 特開 昭63−115796(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/36 G01K 11/12 G01K 11/16 G01K 11/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機高分子樹脂中に有機低分子物質が分
    散して存在し、透明度が温度によって可逆的に変化し得
    る感熱記録層が支持体上に設けられた可逆性感熱記録媒
    体において、 上記有機高分子樹脂として塩素化ポリオレフィンを含有
    させる、または上記有機高分子樹脂として塩素化ポリオ
    レフィンを用いることを特徴とする可逆性感熱記録媒
    体。
JP5278646A 1993-11-08 1993-11-08 可逆性感熱記録媒体 Expired - Fee Related JP2767737B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5278646A JP2767737B2 (ja) 1993-11-08 1993-11-08 可逆性感熱記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5278646A JP2767737B2 (ja) 1993-11-08 1993-11-08 可逆性感熱記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07125450A JPH07125450A (ja) 1995-05-16
JP2767737B2 true JP2767737B2 (ja) 1998-06-18

Family

ID=17600186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5278646A Expired - Fee Related JP2767737B2 (ja) 1993-11-08 1993-11-08 可逆性感熱記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2767737B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007057337A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Jiikuesuto:Kk テスト用シリコンウェハー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007057337A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Jiikuesuto:Kk テスト用シリコンウェハー

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07125450A (ja) 1995-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2668635B2 (ja) 可逆性示温材
JP2767737B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPS59196291A (ja) 感熱記録用転写体
JP2805431B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
US5278129A (en) Rewritable thermosensitive recording medium
JP2597268B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2832567B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2682622B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
EP0567012A2 (en) Reversible heat-sensitive recording medium
JP2655038B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2597268C (ja)
JP2704595B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH10250239A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH10151867A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP3278008B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH04366682A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3270342B2 (ja) 熱可逆性記録材料
JP2706188B2 (ja) 熱可逆性記録材料
JP3007761B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2999386B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPS6071292A (ja) 感熱記録用転写体
JPH0664316A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3242195B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH07101161A (ja) 可逆性感熱記録媒体及び可逆性感熱記録シート
JPH0216716B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980224

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees