JPH06320860A - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体

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JPH06320860A
JPH06320860A JP5133897A JP13389793A JPH06320860A JP H06320860 A JPH06320860 A JP H06320860A JP 5133897 A JP5133897 A JP 5133897A JP 13389793 A JP13389793 A JP 13389793A JP H06320860 A JPH06320860 A JP H06320860A
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JP
Japan
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acid
substance
organic low
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low molecular
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JP5133897A
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English (en)
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Yutaka Nakabayashi
豊 中林
Yoshihiro Hieda
嘉弘 稗田
Seiji Kondo
誠司 近藤
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • B41M5/363Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using a polymeric layer, which may be particulate and which is deformed or structurally changed with modification of its' properties, e.g. of its' optical hydrophobic-hydrophilic, solubility or permeability properties using materials comprising a polymeric matrix containing a low molecular weight organic compound such as a fatty acid, e.g. for reversible recording
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の可逆性感熱記録媒体は、(i)樹脂
母材、(ii)前記樹脂母材に少なくとも部分的に不溶
で、樹脂母材中にて相分離し、粒子状に分散されている
少なくとも一種の有機低分子物質(A)および(iii)前
記樹脂母材に溶解する有機低分子物質(B)からなり、前
記有機低分子物質(B)は温度T1〜T2(ただしT1は有
機低分子物質(A)の樹脂母材中での融点、T2は有機低
分子物質(B)の樹脂母材中での融点)において有機低分
子物質(A)の融液に秩序性を付与する。 【効果】 本発明の記録媒体は透明温度領域が拡大し、
サーマルヘッド等による消去が容易となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドなどの
加熱手段により可逆的に画像の形成、消去を繰り返し行
うことのできる可逆性感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルヘッドの普及にともな
い、感熱記録媒体の需要は急激に拡大している。特に通
信、運輸、流通等の分野において急速に普及しつつある
プリペイドカードにおいては、磁気情報を可視情報とし
てカード上に表示されることが多い。このような磁気カ
ードは、ハイウエーカード、百貨店、スーパー等のプリ
ペイドカード、JRオレンジカードなどとして広く用い
られている。
【0003】しかしながら、このような記録媒体におい
て、可視情報が表示できる面積は限られており、例えば
高額なプリペイドカードの場合、その残高を追記してい
くと情報が表示し切れなくなることがある。このような
場合は、従来、新しいカードを再発行するなどして対応
しておりコスト高となるなどの問題があった。
【0004】このような問題を解決するために、同一エ
リアに繰り返し記録、消去を行うことができる可逆性記
録媒体について検討がなされている。このような材料を
用いると、古い不要な情報を消去して新しい情報を表示
することができるので、表示しきれなくなって新しいカ
ードを再発行する必要はない。また、このような記録媒
体を例えばファクシミリ用紙として用いることにより資
源の節約が可能となり環境問題の解決にも寄与する。
【0005】従来、このような情報を可逆的に記録、消
去することのできる感熱記録媒体としては、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル、ポリアミド等の樹脂母材中に高級アルコール、高級
脂肪酸等の有機低分子物質を分散させた感熱層を有する
ものが提案されている(特開昭54−119377号、5
5−154198号および特開平2−1363号等)。
【0006】かかる可逆性感熱記録媒体の画像の形成お
よび消去の原理は、異なる温度に昇温し常温に戻した時
の感熱層の透明度の相違にある。すなわち、このような
記録媒体は所定の温度まで上昇させ常温に戻した時は透
明状態を示し、また別の温度まで上昇させ常温に戻した
時は白濁状態を示す。
【0007】このような感熱記録層への記録方法として
は、サーマルヘッドが好ましく、また消去方法としては
熱ロール、ホットスタンプ、サーマルヘッドなどが好ま
しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録−
消去装置の汎用性を考慮した場合には、消去にあたって
もサーマルヘッドを使用することが望ましい。この場
合、特開昭55−154198号公報などに開示の記録
媒体では、消去が可能な適正エネルギー範囲が極端に狭
く事実上消去は不可能であった。
【0009】このような問題を解決するため、特開平2
−1363号公報などでは、有機低分子物質の第二成分
として高融点物質を添加することにより消去可能なエネ
ルギー範囲を拡大することが提案されている。
【0010】しかしながら、前記の記録媒体では高融点
物質の見掛けの融点が低下して、結果として充分に消去
可能なエネルギー範囲を拡大できないという問題があっ
た。
【0011】本発明の目的は、広いエネルギー領域にわ
たって消去が可能でかつ高い透明度を示す可逆性感熱記
録媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の問題
点について鋭意研究を行った結果、所定の有機低分子物
質に対し、この融液に秩序性(配向性)を付与する物質を
配合することにより前記の問題点が解決するとの知見を
得て本発明を完成するに至った。
【0013】本発明は、(i)樹脂母材、(ii)前記樹
脂母材に少なくとも部分的に不溶で、樹脂母材中にて相
分離し、粒子状に分散されている少なくとも一種の有機
低分子物質(A)および(iii)前記樹脂母材に溶解する
有機低分子物質(B)からなる可逆性感熱記録媒体であっ
て、前記有機低分子物質(B)は温度T1〜T2(ただしT
1は有機低分子物質(A)の樹脂母材中での融点、T2は有
機低分子物質(B)の樹脂母材中での融点)において有機
低分子物質(A)の融液に秩序性を付与することを特徴と
する可逆性感熱記録媒体を提供するものである。
【0014】従来、脂肪族化合物(脂肪酸)が、その融点
直上において秩序的な融液構造を示すことを示唆するX
線回折データの報告(B. N. Tyutyunnikov, lzd.Pishche
vayaProm. Moskva (1966), M. Iwasaki et. al J. Phy
s. Chem. "95 44 (1991)など)もある。本発明者らは、
この融液に秩序性を付与する物質を組み合わせて有機低
分子物質の融液の秩序性(配向性)を保持することにより
消去性を改善し、実用的な可逆的記録性を備えた可逆性
感熱記録媒体を得た。
【0015】本発明の感熱記録媒体において有機低分子
物質(A)の粒子は、樹脂母材に部分的に不溶で樹脂母材
中で相分離して島状をなしドメインとも呼ばれる相を形
成する。このような有機低分子物質としては融点直上で
秩序性を有する各種の脂肪族化合物が用いられる。ここ
で秩序性とはX線回析により分子の平行配置を示すX線
像が得られることを意味する。
【0016】一方、有機低分子物質(B)は、樹脂母材中
に溶解し、有機低分子物質(A)の外部に存在する。また
有機低分子物質(B)は温度T1〜T2において結晶成長し
有機低分子物質(A)の融液に秩序性を付与する。ここ
で、T1は有機低分子物質(A)の樹脂母材中での融点で
あって、T2は有機低分子物質(B)の樹脂母材中での融
点であり、T1<T2である。樹脂母材中における有機低
分子物質(A)および融液に秩序性を付与する物質(B)の
融点は、各物質固有の融点より低く走査示差熱分析(D
SC)などで容易に確認できる。
【0017】偏光顕微鏡による観察およびX線回折など
から本発明の可逆性感熱記録媒体において有機低分子物
質(B)が有機低分子物質(A)に秩序性を付与する機構は
つぎのとおりである。
【0018】常温の白濁状態では、有機低分子物質(B)
は樹脂母材中に溶解し、ほとんど結晶化していない。し
かし、加熱すると結晶化が進み、樹脂母材中における有
機低分子物質(A)の融点(T1)を越えても結晶は大きく
なって、有機低分子物質(A)の粒子の周囲に存在し、本
来、等方性の液体である有機低分子物質(A)は秩序性
(配向性)を示す。これはX線回折により融液の配向性の
存在を示すピークによって確認された。
【0019】このような記録媒体をさらに加熱すると、
融液に秩序性を付与する物質(B)の樹脂母材中での融点
(T2)近傍までは結晶が成長し有機低分子物質(A)に秩
序性を与える。しかしながら、有機低分子物質(B)は樹
脂母材中における融点(T2)を越えると結晶が融解し、
有機低分子物質(A)に秩序性を付与することができなく
なる。これはX線回折によりすべてのピークが消滅する
ことによって確認された。
【0020】一方、前記可逆性感熱記録媒体をT1とT2
との間の温度領域から室温まで冷却すると透明状態が得
られる。これは、有機低分子物質(A)の融液が配向性を
有するため、大きな結晶が成長し、光の散乱の少ない透
明状態となったためである。この状態では融液に配向性
を付与する物質(B)が有機低分子物質(A)の粒子の周囲
に結晶状態で存在することが偏光顕微鏡観察によって確
認された。
【0021】また、T2以上の温度領域から可逆性感熱
記録媒体を室温まで冷却すると白濁状態となる。これは
有機低分子物質(B)が融点(T2)以上に加熱されて融解
し、有機低分子物質(A)の融液状態の配向性を保持でき
なくなることによる。記録媒体をこの状態から冷却する
と有機低分子物質(A)の粒子は小さな結晶の集合となっ
て、光を散乱させる界面が多くなり白濁状態を呈する。
この状態を偏光顕微鏡で観察すると有機低分子物質(A)
の粒子は小さな結晶からなり、融液に秩序性を付与する
物質(B)は結晶としてはほとんど確認されない。
【0022】このように有機低分子物質(A)の融液と、
秩序性を付与する有機低分子物質(B)とを組み合わせる
ことにより可逆性感熱記録媒体の透明消去温度幅が拡大
し、サーマルヘッドにより消去を行うことが可能とな
る。
【0023】つぎに本発明の記録媒体の構成成分をさら
に具体的に説明する。
【0024】樹脂母材は有機低分子物質を均一に分散保
持した層を形成するものであり、透明時の記録層の透明
度に大きく影響する。このため樹脂母材は透明性が高
く、機械的に安定で、かつ成膜性に優れた樹脂が好まし
い。このような樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−ア
クリレート共重合体などの塩化ビニル系共重合体;ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体などの
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレートまたはポリメタクリレート;アク
リレート−メタクリレート共重合体、シリコーン樹脂、
ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などの熱
可塑性樹脂あるいはその他の熱硬化性樹脂などが挙げら
れる。これらの樹脂母材は単独で、あるいは2種以上を
併用してもよい。
【0025】有機低分子物質(A) 有機低分子物質(A)としては、融点が50℃以上の脂肪
族ケトン化合物、高級脂肪酸およびそのエステル化合
物、高級アルコールおよびそのエステル化合物、あるい
は、これらの化合物からなる固溶体が用いられる。ここ
で固溶体とは2種以上の独立した有機低分子物質(A)が
固体状態で互いに溶けたものであり、それらの物質の結
晶構造が似通っている場合に生成しやすい。脂肪族化合
物の場合、固溶体は化合物の炭素主鎖の長さがほぼ同じ
場合に得られやすい。
【0026】本発明にて用いられる有機低分子物質(A)
の融点は50℃以上であることが好ましい。融点が50
℃未満であると室温で不安定となり、記録に必要なエネ
ルギー値が保存中に変化する。このため、透明化エネル
ギー領域がシフトし、一定の設定エネルギーで消去を行
うことが不可能となり好ましくない。本発明にて用いる
ことができる融点50℃以上の脂肪族ケトン、高級脂肪
酸およびそのエステル、高級アルコールおよびそのエス
テルを以下に挙げる。
【0027】融点が50℃以上のケトンの例としてはつ
ぎのようなものが挙げられる。 1)ジアルキルケトン 一般式 CH3(CH2n-1CO(CH2n-1CH3 n≧8 2)メチルアルキルケトン 一般式 CH3CO(CH2n-3CH3 n≧17 3)フェニルアルキルケトン 一般式 C65CO(CH2n-1CH3 n≧10
【化1】 5)対称α−ジケトン 一般式 RCOCOR R=Cn2n+1 n≧7 6)アシロイン 一般式 RCH(OH)COR R=Cn2n+1 n≧7
【0028】
【化2】 また高級脂肪酸の具体例としては、ミリスチン酸、ペン
タデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン
酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、ヘンエイコサン酸、
ベヘン酸、リグノセリン酸、ペンタコサン酸、セロチン
酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、トリアコンタン酸、
ノナコサン酸、メリシン酸、トランス−2−オクタデセ
ン酸、トランス−4−オクタデセン酸、2−ヘプタデセ
ン酸、トランス−ゴンドイン酸、ブラシン酸、トランス
−8,トランス−10−オクタデカジエン酸などが挙げ
られる。
【0029】また、融点が50℃以上の高級脂肪酸のエ
ステル化合物としては、つぎに示す脂肪酸のメチルエス
テル、エチルエステルおよび高級アルコールとのエステ
ルが挙げられる。
【0030】 [脂肪酸のメチルエステルおよびエチルエステル] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Cn 脂肪酸残基 メチルエステル エチルエステル mp(℃) mp(℃) ──────────────────────────────── 22 ベヘン酸 53.3 − 23 トリコサン酸 54.4 51.4 24 リグノセリン酸 58.4 54.8 25 ペンタコサン酸 60.0 57.1 26 セロチン酸 63.4 60.2 28 オクタコサン酸 67.5 64.6 29 モンタン酸 68.8 66.6 30 メリシン酸 71.7 68.4 32 ドトリアコンタン酸 74.9 72.5 34 テトラトリアコンタン酸 77.9 75.4 36 ヘキサトリアコンタン酸 80.9 78.6 38 オクタトリアコンタン酸 83.1 80.5 46 ヘキサテトラコンタン酸 91.0 90.5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0031】
【0032】融点が50℃以上の高級アルコールの例と
しては、 1)1−アルカノール 一般式 CH3(CH2n-1OH n≧17 2)2−アルカノール 一般式 CH3CH(OH)(CH2)n-3CH3 n≧20 3)環状アルコール 一般式 (CH2n-1CH(OH) n≧12 等が挙げられる。
【0033】なお、高級アルコールのエステルとして
は、C12以上の1級アルコールのフタル酸モノエステル
等が挙げられる。
【0034】有機低分子物質(B) 有機低分子物質(A)の融液に秩序性(配向性)を付与する
物質(B)としては、前記樹脂母材に相溶する化合物が用
いられる。それらの化合物としてはスルフィド、脂肪族
ジカルボン酸、飽和および不飽和脂肪酸ビスアマイド、
芳香族ビスアマイド、飽和および不飽和脂肪族尿素並び
に芳香族尿素が挙げられる。
【0035】本発明に用いられるこのような化合物の例
を以下に具体的に挙げる。。
【0036】一般式HOOC(CH2)m−S−(CH2)n
OOH(mおよびnは各々1〜5の整数)で示されるスル
フィドの具体例としては、(1,1´-ジカルボキシ)ジメチ
ルスルフィド、(2,2´-ジカルボキシ)ジエチルフィド
[チオジプロピオン酸]、(3,3´-ジカルボキシ)ジプロ
ピルスルフィド(1,2´-ジカルボキシ)メチルエチルスル
フィド、(1,3´-ジカルボキシ)メチルプロピルスルフィ
ド、(1,4´-ジカルボキシ)メチルブチルスルフィド、
(2,3´-ジカルボキシ)エチルプロピルスルフィド、(2,4
´-ジカルボキシ)エチルブチルスルフィド、(5,5´-ジ
カルボキシ)ジペンチルフィドなどが挙げられ、特にチ
オジプロピオン酸が好ましい。
【0037】また脂肪族ジカルボン酸[一般式HOOC
(CH2)n-2COOH]の具体例としては、つぎの化合物
を挙げることができる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ n 物 質 名 n 物 質 名 ────────────────────────────────── 2 シュウ酸 15 ペンタデカン二酸 3 マロン酸 16 ヘキサデカン二酸 4 コハク酸 17 ヘプタデカン二酸 5 グルタル酸 18 オクタデカン二酸 6 アジピン酸 19 ノナデカン二酸 7 ピメリン酸 20 エイコサン二酸 8 スベリン酸 21 ヘンエイコサン二酸 9 アゼライン酸 22 ドコサン二酸 10 セバシン酸 23 トリコサン二酸 11 ウンデカン二酸 24 テトラコサン二酸 12 ドデカン酸 26 ヘキサコサン二酸 13 トリデカン二酸 30 ノナコサン二酸 14 テトラデカン二酸 34 ドトリアコンタン二酸 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0038】飽和脂肪酸ビスアマイドとしては、メチレ
ンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸
アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレン
ビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリ
ン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸ア
マイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレ
ンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘ
ン酸アマイド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリ
ン酸アマイド、N,N'−ジステアリルアジピン酸アマイ
ド、N,N'−ジステアリルセバシン酸アマイド等があげ
られる。
【0039】不飽和脂肪酸ビスアマイドとしては、エチ
レンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレ
イン酸アマイド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アマイ
ド、N,N'−ジオレイルセバシン酸アマイド等があげら
れる。
【0040】芳香族ビスアマイドとしては、m−キシレ
ンビスステアリン酸アマイド、N,N'−ジステアリルイ
ソフタル酸アマイド等があげられる。
【0041】飽和脂肪族系尿素としては、N−メチル−
N'−ステアリル尿素、N−ブチル−N'−ステアリル尿
素等が挙げられ、飽和脂肪族系ビス尿素としては、ヘキ
サメチレンビスステアリル尿素などが挙げられる。
【0042】不飽和脂肪族系尿素としては、N−ブチル
−N'−オレイル尿素、N−ブチル−N'−パルミトレイ
ル尿素、N−ブチル−N'−ミリストレイル尿素等が挙
げられ、不飽和脂肪族系ビス尿素としては、ヘキサメチ
レンビスオレイル尿素、ヘキサメチレンビスパルミトレ
イル尿素、ヘキサメチレンビスミリストレイル尿素など
が挙げられる。
【0043】芳香族尿素としては、N−フェニル−N'
−ステアリル尿素等が挙げられ、芳香族ビス尿素として
は、キシリレンビスステアリル尿素、トルイレンビスス
テアリル尿素、ジフェニルメタンビスステアリル尿素、
ジフェニルメタンビスラウリル尿素等があげられる。
【0044】ただし、有機低分子物質(A)の融液に配向
性を付与する物質(B)は有機低分子物質(A)と固溶体を
生成しないものを選択する必要がある。選択の指針とし
ては、有機低分子物質(A)および有機低分子物質(A)の
融液に配向性を付与する物質(B)の炭素主鎖の長さが炭
素数4以上異なるものを用いる。
【0045】有機低分子物質(A)の樹脂母材に対する配
合割合は、樹脂母材100重量部に対して5〜100重
量部が好ましい。有機低分子物質(A)の配合割合がこれ
より少ないと、十分なコントラストが得られず、また、
多いと十分な成膜性が得られず共に好ましくない。
【0046】有機低分子物質(B)の樹脂母材に対する配
合割合は、樹脂母材100重量部に対して0.5〜50
重量部が好ましい。有機低分子物質(B)の配合割合がこ
れより少ないと、有機低分子物質(A)の融液に配向性
を付与することができない。一方、多すぎる場合は樹脂
母材への相溶限界を越え、コントラストの低下をまね
き、かつ十分な成膜性が得られない。
【0047】感熱記録層の形成には一般に、樹脂母材及
び有機低分子物質の二成分を溶解した溶液を調製する
か、あるいは有機低分子物質のうち少なくとも1種を溶
解しない溶剤を用いて樹脂母材の溶液を調製し、これに
有機低分子物質を微粒子状に分散し、これらを基材上に
塗布し乾燥して感熱記録層を形成する。
【0048】感熱記録層の形成に用いられる溶剤は、母
材及び有機低分子物質の種類によって種々選択してよい
が、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、
エタノール、トルエン、ベンゼン等を挙げることができ
る。
【0049】感熱記録層の膜厚は通常1〜20μmであ
り、これより厚くなると感度が低下し、厚み方向に温度
勾配が生じて好ましくない。一方、これより薄いとコン
トラストが低下して好ましくない。特に2msec以下の高
速のエネルギー印加手段を用いる場合には、感熱記録層
の厚みは10μm以下であることが好ましい。
【0050】本発明の記録媒体には、更に必要に応じて
滑剤、静電防止剤、可塑剤、分散剤、安定剤、界面活性
剤、無機あるいは有機の充填剤などを配合してもよい。
【0051】前記感熱記録層の上には更に該層保護のた
めに必要に応じて、直接或いは下引き層を介してオーバ
ーコート層を設けてもよい。オーバーコート層として
は、アクリル系、シリコーン系、フッ素系、エポキシ系
などの有機物質を用いてもよいし、またSiO2、Si
O、MgO、ZnO、TiO2、Al23、AlN、Ta25
などの無機物質を用いてもよい。
【0052】オーバーコート層の形成には、従来公知の
塗工法や真空薄膜形成法(真空蒸着法など)が用いられ、
厚みは0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜3.0μm
とする。オーバーコートの厚みがこれより薄いと保護効
果が充分でなく、またこれより厚いと記録に必要なエネ
ルギー量が大きくなり共に好ましくない。
【0053】次に本発明の可逆性感熱記録媒体について
実施例を挙げて更に具体的に説明する。なお、以下に部
と示すのは重量部を意味する。
【0054】試料としては金属反射基材上に可逆性感熱
記録層を5μm厚に形成したものを用い、加熱により白
濁状態とし、これを初期状態とした。次に、感熱紙静発
色装置(大倉電気(株)製)を用いて接触時間0.1秒にて
加熱し、常温に戻した時の光学反射濃度をマクベス反射
濃度計(モデルRD−918)により測定した。
【0055】
【実施例】つぎに本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
【0056】[実施例1] 組成 重量部 ステアロン([CH3(CH2)16]2CO、mp91.0℃) 20部 エチレンビスカプリン酸アマイド(mp:165.0℃) 1.0部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 40.0部 テトラヒドロフラン 244.0部 該溶液をワイヤーバーで金属反射基材(ポリエチレンテ
レフタレートフィルム188μm上に真空蒸着法により
0.1μm厚のA1層を形成したもの)上に塗布し、加熱
乾燥して10μmの可逆性感熱記録層を作製した。
【0057】[実施例2]ステアロンの代わりにベヘン
酸(mp80.0℃)を用いたこと以外は実施例1と同様
にして可逆性感熱記録層を作製した。
【0058】[実施例3]ステアロンの代わりにベヘニ
ルアルコール(mp76.5℃)を用いたこと以外は実施
例1と同様にして可逆性感熱記録層を作製した。
【0059】[実施例4]エチレンビスカプリン酸アマ
イドの代わりにジフェニルメタンビスラウリル尿素(m
p215.0℃)を用いたこと以外は実施例1と同様に
して可逆性感熱記録層を作製した。
【0060】[実施例5] メリシン酸C2959COOH 15部 ヘントリアコンタン酸C3061COOH 15部 メチレンビスステアリン酸アマイド 10部 (C1735CONH)2(CH2) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 100部 テトラヒドロフラン 480部 を用いて、実施例1と同様にして可逆性感熱記録層を作
製した。
【0061】[比較例1] ベヘン酸C2143COOH 80部 エイコサン二酸 20部 HOOC(CH218COOH 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 250部 テトラヒドロフラン 1400部 を用いて、実施例1と同様にして可逆性感熱層を作製し
た。
【0062】[比較例2] ステアリン酸C1735COOH 80部 ベヘン酸C2143COOH 20部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 250部 テトラヒドロフラン 1400部 を用いて、実施例1と同様にして可逆性感熱記録層を作
製した。
【0063】前記実施例および比較例にて得られた記録
媒体について、反射濃度が最大透明度〜(最大透明度−
0.1)の範囲内にある温度領域(透明化温度領域)を表1
に示す。
【0064】 [表1] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 透明化温度領域(℃) 透明化温度幅(℃) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 75〜110 35 実施例2 70〜100 30 実施例3 65〜105 40 実施例4 75〜105 30 実施例5 80〜100 20 ────────────────────────── 比較例1 70〜83 13 比較例2 65〜68 3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0065】
【発明の効果】本発明の記録媒体は、樹脂母材中に分散
された有機低分子物質の融液に配向性を付与する物質を
加えたことにより透明化温度領域が拡大し、サーマルヘ
ッド等による消去が容易になった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)樹脂母材、(ii)前記樹脂母材に少
    なくとも部分的に不溶で、樹脂母材中にて相分離し、粒
    子状に分散されている少なくとも一種の有機低分子物質
    (A)および(iii)前記樹脂母材に溶解する有機低分子
    物質(B)からなる可逆性感熱記録媒体であって、 前記有機低分子物質(B)は温度T1〜T2(ただしT1
    有機低分子物質(A)の樹脂母材中での融点、T2は有機
    低分子物質(B)の樹脂母材中での融点)において有機低
    分子物質(A)の融液に秩序性を付与することを特徴とす
    る可逆性感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 有機低分子物質(A)の粒子が固溶体を生
    成する少なくとも2種類の物質からなる請求項1記載の
    可逆性感熱記録媒体。
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