JPH0664047B2 - 色原性チオール指示薬 - Google Patents

色原性チオール指示薬

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JPH0664047B2
JPH0664047B2 JP1167183A JP16718389A JPH0664047B2 JP H0664047 B2 JPH0664047 B2 JP H0664047B2 JP 1167183 A JP1167183 A JP 1167183A JP 16718389 A JP16718389 A JP 16718389A JP H0664047 B2 JPH0664047 B2 JP H0664047B2
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ジェームス・ピー・アルバレラ
デビッド・エル・ガーリング
ロバート・ピー・ハッチ
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マイルス・インコーポレーテッド
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D275/00Heterocyclic compounds containing 1,2-thiazole or hydrogenated 1,2-thiazole rings
    • C07D275/04Heterocyclic compounds containing 1,2-thiazole or hydrogenated 1,2-thiazole rings condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N31/00Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods
    • G01N31/22Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods using chemical indicators

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、イソベンゾチアゾロンをベースとする新しい
種類の色原性チオール指示薬に関する。これらの指示薬
は、化学反応又は酵素反応によって生成するチオール基
の検出に用いることができる。
従来、多数の発色性ジスルフィドがチオール残基を検出
するために用いられている。最も多く用いられている化
合物は、Ellman′s試薬、即ち5,5′−ジチオ(2−
ニトロ安息香酸)であり、これは、チオールの存在下
で、405nmにおけるp−ニトロチオフェノールの黄色
を発現せしめる。
チオールを検出するために通常用いられている他の試薬
としては、その還元発色団が340nmにおける吸収を有
する2,2′−及び4,4′−ジピリジルジスルフィド
が挙げられる。
より長い波長及び吸光度の色を生成するジスルフィド試
薬を製造するいくつかの試みが文献に記載されている。
これらの化合物は、尿、血清及び全血中の多数の着色障
害物質の存在下においてより着色度の高い物質をより容
易に読取ることができるので、診断試験系の開発におい
て特に重要である。今日に至るまで、これらの化合物の
いずれも、診断法における用途は見出されていない(下
記の参考文献を参照)。これは、主として、その低い溶
解性に起因するチオールとの低い反応性、あるいは、水
性溶媒中において得られる還元色素の弱い色原性のよう
ないくつかのファクターの組み合わせを原因とするもの
である。
(1)イソベンゾチアゾロンに関連する参考文献 (a)2−アリール−1,2−ベンゾイソセレナゾール−
32H)−オンとチオールとの新規開環反応(Novel rin
g opening reaction of 2-aryl-1,2-benzoisoselenazol
-3(2H)-one with thiols),N.カミガタ、M.タカ
タ、H.マツヤマ及びM.コバヤシ、Heterocycles,2
4,3027(1986)。
(b)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン及びイソ
チアゾリン−3−オン誘導体を加えることによる、ハロ
ゲン化銀材料用の写真用親水性コロイドの殺菌・殺かび
処理、コニカ(株)、特開昭55−142,543号
(1984年8月15日)。
(c)殺バクテリア性及び殺かび性1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン誘導体(Bacterial and fungicidal
1,2-benzoisothiazolin-3-one derivatives),Grivas.
J.C.(Sherwin-Williams Co.),西独国特許公報第
2119730号(1971年11月11日)/特許番
号第914,682号(1972年11月11日)。
(d)ジチオサリチルアミノからの1,2−ベンゾイソチ
アゾール−3−オン(1,2-Benzoiso-thiazol-3-ones fro
m dithiosalicylamides),T.Vitali,L.Amoretti及
びV.Plazzi,Farmaco Ed.Sci.23,1075(1968)。
(e)ベンゼン環の塩素置換による1,2−ベンゾイソチ
アゾリンの製造及びその殺かび活性(Preparation and a
ntifugal activity of 1,2-benzoisothiazolin-3-ones
with chlorine substitution in the benzen ring),
R.Ponci,T.Vitali,F.Mossini,L.Amoretti,
同上.22,989(1967)。
(f)殺かび剤及び殺菌剤としてのN−トリクロロメチル
スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾロン類(N-tri
chloromethylsulfenyl-1,2-benzoisothiazolones as fu
ngicides and bacteriacides),R.Ponci,A.Baruff
ini及びp.Borgna,同上,21,249(1966)。(5−ニト
ロ誘導体の製造を含む)。
(g)6−ニトロ−1,2−ベンゾイソチアゾロン類(6-ni
tro-1,2-benzoisothiazolones),R.Ponci,F.Giald
i及びA.Baruffini,同上,19,254(1964)。
(h)ベンゾイソチアゾロン及びその誘導体の殺かび活性
(Antifungal activity of benzoisothiazolone and its
derivatives),F.Gialdi,R.Ponci及びA.Baruff
ini,同上,19,474(1964)。
(i)5−ニトロ−1,2−ベンゾイソチアゾロンの殺か
び性(Fungicidal properties of 5-nitro-1,2-benzoiso
thiazolones),R.Ponci,A.Baruffini及びF.Gial
di,同上,19,121(1964)。
(j)5−ニトロベンゾイソチアゾロン及びその誘導体の
製造(Preparation of 5-nitrobenzoisothiazolone and
its derivatives),R.Ponci,A.Baruffini,M.Gr
oci及びF.Gialdi,同上,18,732(1963)。
(k)ベンゾイソチアゾロン類:広範囲の静菌性及び静か
び性(On benzoisothiazolones:Aseries with a wide
range of bacteriostatic and fungistatic activit
y),R.Fischer及びH.Hurni,Arzneimittel-Forac
h.14,1301(1964)。
(N−アセチル誘導体及びN−非置換−5−ニトロ誘導
体)。
(l)ベンゾイソチアゾロン類の静菌性及び静かび性(Bact
eriostatic and fungistatic activity of benzoisothi
azolones),英国特許第848,130号(1958年
3月14日)。
(m)ADP及びコラーゲンに対する血小板感受性への
1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オンの効果(Effec
ts of 1,2-benzoisothiazol-3-ones on platelet resop
onsiveness to ADP and collagen),K.H.Baggale
y,P.D.English,J.A.Jennings,B.Morgan,
B,Nunn及びA.W.R.Tyrrell,J.Med.Chem.28,
1661(1985)。
(n)1,2−ベンゾイソチアゾール誘導体を含む殺精子
性腟内組成物の使用方法(Methods of using spermicida
l vaginal compositions comprising 1,2-benzoisothia
zole derivatives),A.Butti及びG.Gazzanni,米国
特許第4,093,730号(1978号)(5−ニト
ロ誘導体を含む)。
(o)1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類の製造
方法(Method for the production of 1,2-benzoisothia
zol-3-ones),H.Hagen及びH.Ziegler(BASF AG),ヨ
ーロッパ特許第0,082,398B1号、西独国特許
公報第3,150,629号(1983年6月30日)
(非置換誘導体の合成に関する方法特許)。
(2)イソチアゾロピリジノンに関する参考文献 (a)対植物病原性のかびを制御するためのイソチアゾロ
ピリジノン類(Isothiazolo pyridinones to control ph
ytopathogenic fungi),J.L.Rainey及びM.C.Se
idel,米国特許3,965,107号(1974年7月
8日)。
(b)活性成分として[5,5b]−イソチアゾロピリジ
ン−3−オンの誘導体を含む抗アクネ複合物(Anti-acne
composite containing as active ingredient a deriv
ative of [5,5b]-iso-thiazolo pyridine-3-one),B.
Shroot及びJ.Maignan,フランス国特許第2,55
5,450号(1985年5月31日)。
(c)[2H]−4,6−ジメチルピリド−[3,2b]
−イソチアゾリン−3−オンのいくつかの誘導体の合成
及び特性(Synthesis and properties of some derivati
ves of[2H]-4,6-dimethyl-pyrido-[3,2b]-isothiazolin
-3-one),T.Zawisza及びW.Malinka,Farmaco.Ed.S
ci.40,124(1985);同.40,133(1985)。
(d)[5,4b]−イソチアゾロピリジン−3−オンの
N−カルバモイル誘導体及びそれを含む抗アクネ化粧用
組成物(N-carbamoyl derivatives of[5,4b]-isothiazol
o pyridine-3-one and anti-acne cosmetic compositio
ns containing the same),米国特許第4,512,9
85号(1985年4月23日)。
(e)[5,4b]−イソチアゾロピリジン−3−オンの
誘導体の抗アクネ性用途(Anti-acne use of derivative
s of[5,4b]-isothiazolo pyridine-3-one),B.Shroot
及びJ.Maignan,米国特許第4,548,942号
(1985年10月22日)。
(3)色原性ジスルフィドに関する参考文献 (a)組織性スルフヒドリル基(Tissue sulfhydryl group
s),G.Elman,Arch.Biochem.Biophys.82,70(1959)。
(Ellman′s試薬の製造及び初期の用途)。
(b)チオール類の光比色測定用の試薬としての2,2′
−置換−4,4′−ビス(4−ピリジルアゾ−1−オキ
シド)−ジフェニルジスルフィド類(2,2′-substitute
d-4,4′-bis(4-pyridylazo-1-oxide)-diphenyl jisulfi
des as reagents for photocolorimetric determinatio
n of thiols),K.V.Veksler,E.Yu Golubera,
A.G.Goncharenko,A.N.LaVrent′ev,ソビエト
国特許SU1,277,627A1号(1986年4月
30日)(Chem.Abstr.106,43229f)。
(c)硫化水素及びチオール類の比色測定のための試薬(Re
agent for colorimetric determination of hydrogen s
ulfide and thiols),K.V.Veksler及びC.M.Tra
khnova,ソビエト国特許SU1,085,937号(1
984年4月15日)(Chem.Abtr.101:103344y)。(4
−(アリールアゾ)−フェニルジスルフィド) (d)チオール上の硫化水素の比色測定のための試薬の製
造方法(Method of obtaining a reagent for colorimet
ric determination of hydrogen sulfide on thiols),
K.B.Veksler及びG.M.Trakhnova,ソビエト国特
許SU1,177,296A号(1985年9月7日)
(4,4′−ビス(1−ヒドロキシ−8−クロロ−3,
6−ジスルホ−2−ナフチルアゾジフェニルジスルフィ
ドの合成)。
(e)チオール類の検出における芳香族ジスルフィド(Arom
atic disulfides in the detection of thiols),T.N
ovak,S.G.Pleva及びJ.Epstein,Anal.Chem.52,
1851(1980)(4,4′−ジチオジアニリンのSchiff塩基
誘導体の合成)。
(f)チオール類の検出(Detection of thiols),T.Nova
k及びM.T.Packard,米国特許出願第301,507
AO(1982年3月26日)(4,4′−ジチオジア
ニリンのSchiff塩基誘導体の合成)。
(g)チオール基の検出のための試験試薬及びその製造方
法(Test reagents for the detection of thil groups
and methods for their production),H.Heidenreich
及びK.Wehling,Bayer AG。
(4)チオール検出の種々の方法 (a)特願昭59−106,299号(1984年6月1
9日),グルタチオンレダクターゼ及び発色剤の存在下
における酸化されたグルタチオンによるNAD(P)H
の評価方法。与えられている発色剤の例は、Ellman′s
試薬、(1−アニリノ−ナフチル−4)マレイミド、ヒ
ドロキシエチル−2,4−ジニトロフェニルジスルフィ
ド、2,2−ジチオピリジン及びベンズイミダゾイルマ
レイミドである。
(b)特開昭57−135,360号(1982年8月2
0日),チオール化合物によって発生する口臭の強度の
定量において用いる色指示薬4,4′−ビスジメチルア
ミノジフェニルカルビトール及び界面活性剤(チオール
の存在下における青色色素の脱色)。
(c)A.M.Seet及びK.T.Lee,Mikrochim.Acta,5-
6,577(1975),リポイルデヒドロゲナーゼの試験のため
の比色法)(還元リポアミドによる赤色の1,3−ビス
(2′−ピリジル)−1,2−ジアザ−プロプ−2−エ
ン−Pd(II)コンプレックスの脱色)。
(d)L.K.Tatt,I.K.Tan及びA.M.Seet,Clin
ica.Chem.Acta.58,101(1975),赤血球中及び血漿中の
NADH/NADPH依存グリタチオンレダクターゼの
測定のための新規比色法)(還元グルタチオンによる赤
色の1:1クロルプロマジン−Pd(II)の脱色)。
(e)N、アオヤマ、A,ミイカ、Y、シミズ及びT、タ
タノ、ヨーロッパ特許出願EP159,870A2(1
985年10月30日)、メリカプト化合物の測定及び
その用途のための試薬)(着色顔料を製造するための、
トリアリールメタン又はトリアリールメタノール誘導体
の存在下におけるチオールとペルオキシダーゼ又はチオ
ールオキシダーゼとの反応)。
上記(1)の参考文献は、イソベンゾチアゾロン(ベンゾ
イソチアゾロン)のタイプの化合物の製造及び用途に関
するものである。
それぞれの参考文献に、研究の標題又は簡単な説明を記
載している。文献(b)〜(o)においては、これらの化合物
の合成及び種々の抗感染目的の用途が記載されている。
カミガタ及び共同研究者による文献(a)においては、非
色原性セレノール生成物を得るための、関連するベンゾ
イソセレナゾロン類縁体とチオール類との反応が記載さ
れている。
(2)の参考文献は、本発明化合物のピリジン類縁体(イ
ソチアゾロピリジノン類)の合成及び抗菌特性に関する
ものである。
(3)の参考文献においては、チオールを検出するための
文献記載の種々の色原性ジスルフィド誘導体の概要が記
載されている。
最後に、(4)においては、色原性ジスルフィドを排他的
に用いない数多くのチオール検出法の概要が記載されて
いる。
本発明は、イソベンゾチアゾロン類及びその誘導体を、
チオール残基の色原性検出に最初に適用したものであ
る。
(4)において記載されている従来のジスルフィド誘導体
を凌ぐ本発明化合物の有利性としては、その小さな分子
寸法及び形状、並びに、種々の窒素側鎖の影響を用いる
指示薬としてその反応性を変化させる能力が挙げられ
る。窒素側鎖は、また、指示薬を固定化し、他の色素と
の相互作用を防止するのに用いることができる。
発明の概要 本発明は、次式: の構造を有する新規な合成色原性チオール指示イソベン
ゾチアゾロン誘導体に関するものである。
上記式において、R1及びR2の少なくとも一つは、ニト
ロ、アリールアゾ、置換アリールアゾ、ベンジリデンア
ミノ又は置換ベンジリデンアミノである。R1及びR2
一方のみが置換基である場合には、R1及びR2の一方は
水素であってよい。R3置換基は、少なくとも約7個の
炭素原子を有するアルキル基、アミノ、ヒドロキシル、
及びアリール基(並びに、指示薬に所望の溶解性及び反
応性を与える官能化形態のもの)から選択される。
本発明のイソベンゾチアゾロン誘導体の好ましい種は、
例えば、ニトロ又はアリールアゾとしてのR1及び水素
としてのR2を有するものである。例としては、R2が水
素であり、R1がフェニルアゾ;4−ヒドロキシフェニ
ルアゾ、4−ニトロ−2−メチルフェニルアゾ、2−ヒ
ドロキシ−1−ナフチルアゾ、2−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−メチル−5−
ニトロフェニルアゾ、4−ヒドロキシ−1−ナフチルア
ゾ、4−ヒドロキシ−3−メチル−1−ナフチルアゾ、
4−ヒドロキシ−5−アザ−1−ナフチルアゾ、2−ア
ミノ−1−ナフチルアゾ、1−ヒドロキシ−2−ナフチ
ルアゾ、3−N,N−ジメチルアミノプロピルカルボキ
シアミド−1−ヒドロキシ−4−ナフチルアゾ、1−ヒ
ドロキシ−4−メトキシ−2−ナフチルアゾ、2−ヒド
ロキシ−3−カルボキシ−1−ナフチルアゾ、2,3−
ジヒドロキシ−1−ナフチルアゾ又は2−ヒドロキシ−
3,5−ジメチル−1−フェニルアゾのような置換アリ
ールアゾである化合物が挙げられる。一つの特定の態様
においては、R1は、置換ベンジリデンアミノ、2,4
−ジニトロベンジリデンアミノであるR2は水素であ
る。他の指示薬は、水素としてのR1、及び、2−ヒド
ロキシ−1−ナフチルアゾ又は4−ヒドロキシ−1−フ
ェニルアゾとしてのR2を有する。
一態様において、水性雰囲気中におけるチオールの検出
におけるその有用性のために特に好ましい本発明化合物
は、化合物に水性溶解性を与えるのに十分な極性を有す
るR3置換基を有するものである。例えば、R3は、-(CH
2)n-NR4R5(ここで、nは2〜6であり、R4及びR5
簡単な構造のアルキル又は水素である)であってよい。
他の考えられる水溶化側鎖としては、3−カルボキシプ
ロピル、スルホナトエチル及び-CH2(CH2OCH2)nCH3(こ
こで、nは10以下である)のタイプのポリエチルエー
テルが挙げられる。固定化の目的のためには、好ましい
化合物は、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ω−
アミノポリエチルエーテル及びN−ハロアセチル誘導体
を含むR3側鎖を有する。より広い概念においては、種
々の用途のために、R3は、アルキル、アルコキシ、ヒ
ドロキシ又はアミノ基であってよい。可溶性又は反応性
の目的のための置換基を有する場合には、R3は、アミ
ノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル
又はハロアルキルであってよい。
本発明化合物の主たる有用性としては、チオールの検出
におけるその用途が挙げられる。しかして、本発明は、
特に水性系中において、チオール類の存在又は発生を測
定するための方法を包含する。本方法は、かかる水性系
を、ここで記載しているような色原性チオール指示イソ
ベンゾチアゾロン誘導体に接触させることを含む。次
に、チオールによって行なわれるイソベンゾチアゾロン
誘導体の還元による発色変化が起こる。かかる変化は、
溶液中であっても、あるいは、水性系に接触するか又は
接触している指示約表面上におけるものであってもよ
い。イソベンゾチアゾロン誘導体の還元による特徴的な
光吸収における深色シフトによる発色変化は、水性系中
におけるチオールの発生量又は速度に比例する。
本発明は、また、次式: (式中、R1及びR2の少なくとも一つは、ニトロ、アリ
ールアゾ、置換アリールアゾ、ベンジリデンアミノ又は
置換ベンジリデンアミノであり、R1及びR2の一つは水
素であってもよく、R3は、アミノアルキル又はアミノ
若しくはヒドロキシ基を有するポリマーに共有結合して
いるカルボキシアルキルである) の構造を有する色原性チオール指示イソベンゾチアゾロ
ン誘導体を含むものと判断することができる。スペーサ
ーアームR3は、ポリエチレングリコール及びその誘導
体のオリゴマーを有することができる。一つの態様にお
いては、R3は、17−クロロアセトアミド−3,6,
9,12,15−ペンタオキシヘプタデシル(ヘキサエ
チレングリコールがクロロアセトアミド化されているも
の)であってもよい。ポリマーがヒドロキシル基を有す
る場合には、R1及びR3はカルボキシル基を有していて
もよく、共有結合は好ましくはエステル結合を介してい
る。ポリマーがアミノ基を有する場合には、類縁の共有
結合はアミド結合を介している。アミン含有ポリマーが
3に結合している場合には、これは、キトサン、ポリ
アルキルアミン、アミノデキストラン、ポリエチレンイ
ミン、ポリリシン又はアミノスチレンのようなポリマー
であってよい。
本発明化合物のR3置換基は、また、α−ハロアルキル
又はα−ハロアルキルカルボキサミドR3前駆体からの
ハロゲンのアミン置換によってアミン含有ポリマーに結
合しているアルキルを有していてもよい。アミノアルキ
ル基の場合には、R3置換基は、また、ポリエピクロロ
ヒドリン又はポリビニルアルコールのようなポリマーに
共有結合していてもよい。本発明化合物のR3置換基
は、一般に、アミド又はエステル結合を介してカルボキ
シル基含有ポリマーに結合しているアミノアルキル又は
ヒドロキシアルキルであってよい。
ポリマーがR3の構造中に含まれる場合には、かかるポ
リマーは、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリイ
タコン酸、酸化ポリエチレンオキシド、ポリ(メチルメ
タクリレート/メタクリル酸)、カルボキシメチルデキ
ストランのようなものであってよい。かかるカルボキシ
ルポリマーが含まれる場合には、R3は、アミド又はエ
ステル結合を介してポリマーに結合しているアミノアル
キル(例えば6−アミノヘキシル)、ヒドロキシアルキ
ルであってよい。かかる場合には、R3前駆官能基は、
酸無水物含有ポリマーとの反応によって、又は、カルボ
ジイミド誘導体結合形成を介してカルボキシレート含有
ポリマーと結合させることによってポリマーに共有結合
しているアミン又はヒドロキシル基を有していてよい。
本発明化合物におけるR3置換基又はそれへの前駆体
は、また、ハロアルキル又はクロロアセトアミドのよう
なカルボキシハロアルキルであってもよい。かかる置換
基は、ハロゲンのアミン置換によってアミン含有ポリマ
ーに容易に結合させることができる。
好ましい実施態様の説明 本明細書において用いる「アルキル」という用語は、付
加位置に炭素を有する脂肪族及び環式有機残基を包含す
るものと意図されている。したがって、アルキル基とし
ては、式:C2n+1の非置換炭化水素残基及びその置
換並びに環式形態のものが挙げられる。かかる炭化水素
は、通常、6個以下の炭素原子を有する低級アルキルの
種のものである。より大きなアルキル基を用いることが
できるが、これらがより単純な化合物を凌ぐ利点を有す
るとは考えられないと理解される。上記記載のように、
アルキルには、1以上の、同一又は異なる以下に示す官
能基を有する炭化水素残基を包含する置換残基が包含さ
れる。
上記記載のアルキル及びアリール基は、官能基で置換さ
れていてもよい。これらの基は、最終指示薬において所
望の、必要な色原性又は溶解性を与えるように選択され
る。かかる官能基は、合成的に導入することができ、安
定な化合物が得られる実質的に全ての化学基を包含す
る。これらの官能基の例は、ヒドロキシル、ハロ(フル
オロ、クロロ、ブロモ)、アミノ(アルキルアミノ及び
ジアルキルアミノを含む)、シアノ、ニトロ、カルボキ
シ(カルボアルコキシを含む)、カルバモイル(N−及
びN,N−アルキル置換のものを含む)、スルホ、アル
コキシ、アルキル、アリール及びアリールアゾである。
一般に、本発明の色原性指示薬化合物は、チオール及び
他の還元剤との反応後に変化する特徴的なUV可視光ス
ペクトルを有している。好ましい化合物においては、こ
の変化によって最大吸収の大きなシフトが得られ、これ
を、視覚的に又は機器的に検出することができる。
記述したように、これらの指示薬は、ジスルフィド類の
還元によって生成するもののような(しかしながらこれ
らに限定されるものではない)チオール類を検出するの
に有用である。特に、これらの化合物は、リポアミドデ
ヒドロゲナーゼ及びNADHとリポアミドとの反応によ
って生成するジヒドロリポアミド(6,8−ジメルカプ
トオクタミド)を検出することができる。NADHはデ
ヒドロゲナーゼによる基質の酸化によって生成するの
で、これらの化合物はかかる基質を間接的に検出するこ
とができる。代表的なNADH発生機構は、グリコース
デヒドロゲナーゼ及びその基質であるグルコースから構
成される。
ここで、本発明を、これらの指示薬に関する説明、製造
及び用途によって説明する。
本発明のこれらの指示薬は、一般式A: (式中、R1及びR2は、同一であって、ニトロ、アリー
ルアゾ又はアリーリデンアミノであるか、あるいは、一
方は水素であり他方はニトロ、アリールアゾ又はアリー
リデンアミノであり:R3は、種々のアルキル、アミ
ノ、ヒドロキシ及びアルコキシ基から選択される) の構造のものである。
本発明のこれらの指示薬に関する特徴から逸脱すること
なく、環上の4及び6位において、種々の置換基を有す
ることができることは明白である。かかる置換された形
態は、特許請求されている指示薬と同等のものと考えら
れる。
1及びR2が水素及び/又はニトロである式Aの化合物
は対応する酸(次式B)から製造される。
この酸を、塩化チオニルを用いてその酸塩化物に転化さ
せ、次にR3置換アミンで処理して上式Cのアミドを製
造することができる[Zabicky,The Chemistry of Amid
es,p.515-600,Inter-science,New York(1970)]。
式Cの塩化物をスルフィドで置換する[Patei,The Che
mistry of the Thiol Group,pt.2,p.735-744,Wile
y,New York(1974)]。Iによる温和な酸化によって
式Aの化合物が製造される。
1及びR2がアリーリデンアミノであるか、あるいは、
一方が水素であり他方がアリーリデンアミノである式A
の化合物は、式Cの中間体アミドから製造される。この
化合物を過剰の硫化ナトリウムで処理することによっ
て、クロリドの置換及びニトロ基のアミンへの還元が行
なわれる[H.K.Porter,Org.Rections,vol.20,
J.Wiley and Sons,NY,NY,p.455-481(1973)]。次
に、R1及びR2がアミノであるか、あるいは一方がアミ
ノであり他方が水素である式Aの温和な酸化を行なう。
これらの化合物を、水を共沸除去しながらアリールアル
デヒドと反応させて、R1及びR2がAr−C=N−であ
るか、あるいは一方がArC=N−であり他方が水素で
ある式Aの指示薬を製造することができる。
1及びR2が、どちらもアリールアゾであるか、あるい
は、一方がアリールアゾであり他方が水素である式Aの
化合物は、R1及びR2が、どちらもアミノであるか、あ
るいは、一方がアミノであり他方が水素である式Aの化
合物から製造される。これを行なう一般的な方法は2種
類ある。一つはジアゾニウムカップリング[J.M.Tr
edder,The Chemistry of Synthetic Dyes,vol.III,
(K.Venkataramen編),p.223-301]であり、もう一
つは、ニトロソ化合物とアミノとの縮合[Boyer,The C
hemistry of the Nitro and Nitroso Groups,Pt.1(Fe
uer編),p.273-283,Intersciences,New York(196
9)]である。
後者の方法に関しては、ニトロソ化合物を製造しなけれ
ばならない。必要な化合物は、芳香族アミンを酸化する
[W.D.Langley,Org.Synthesis,Col.vol.3,p.23
4,Wiley(1955)]か、あるいは芳香族ニトロ化合物を還
元[Kubli,Chem.Ber.41,1936(1908)]し、次に酸化す
る[E.Brill,Experentia,835(1874)]ことによって
合成することができる。他の製造法は、ジメチルスルホ
ニウムクロリドと芳香族アミンとの反応である。次に、
中間ジメチルイミノスルフランを酸化してニトロソ化合
物を製造する。この方法は、炭環式のもの[A.D.Da
wson及びD.Swern,J.Org.Chem.,42,(4),592(197
7)]か、又は複素環式の類縁体[E.C.Taylor,C.
P.Tseng及びJ.B.Rampal,J.Org.Chem.,47,55
2(1982)]のいずれかを製造するのに用いることができ
る。
式Aの好ましい指示薬は、R1がニトロ又はアリールア
ゾであり、R3が、スルホアルキル、カルボキシアルキ
ル、アミノアルキル(N−アルキル及びN,N−ジアル
キル置換物を含む)及び式:CH2(CH2OCH2)nCH3(ここ
で、nは通常4未満である)のタイプのポリエーテルの
ような水溶化基である下式Dのものである。通常、アル
キル基は、低級アルキル及び式:(CH2)n-X(ここでXは
官能基である)のタイプの直鎖のものである。
特に好ましい化合物は、R1がニトロ、1−ヒドロキシ
−2−アリールアゾ又は2−ヒドロキシ−1−アリール
アゾ基である下式Eのものである。
いくつかの製造例を以下に示す。これらは例示のための
ものであり、本発明を制限するものではない。更に、こ
れらの指示薬のグリコース検出への適用を示す。これ
は、これらの指示薬の有用性を例示するものであり、こ
れらの適用を、示されている分析対象物への適用に限定
するものではない。
実施例1 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−ニトロイソ
ベンゾチアゾール−3−オン(IBTZ I) N−(3−ジメチルアミノプロピル)−2−クロロ−5
−ニトロベンズアミドの合成を以下に示す。CH
50m中に、2−クロロ−5−ニトロ安息香酸2
0.1g(0.1モル)、N,N−ジメチルホルムアミ
ド(DMF)6m及び塩化チオニル60mを含む懸
濁液を還流下で3時間加熱すると、この間に明澄な溶液
が得られた。次に、溶液を減圧下で蒸発させ、残留した
固形分をヘキサンで1回滴定(triturate)し、減圧下で
1時間乾燥させた。次に、固形分を不活性雰囲気下に配
置し、CH50m中に溶解し、0℃に冷却
し、CH200m中に3−ジメチルアミノプ
ロピルアミン10.21gを含む溶液を2時間かけて滴
下することによって処理した。次に、溶液を、一晩、雰
囲気温度になる迄放置した。次に、得られた溶液を過
し、次に液を塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ
た。過し、溶媒を除去することによって、明黄色の固
体15.6gが得られ、これを、SiO−60(23
0〜400メッシュ)のカラム500g上でフラッシュ
クロマトグラフィーにかけ、以下の工程勾配:110:
10:1;80:10:1;50:10:1;30:1
0:1の溶媒混合物CHC:CHOH:CH
Hで溶出した。25mのフラクションを採取し
た。95〜540のフラクションをプールし、濃縮し
て、黄色の固体であるN−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−2−クロロ−5−ニトロベンズアミド17.2g
を得、これを酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させた。
収量=14.59g(51%)。
この化合物の、分析値、核磁気共鳴(NMR)、赤外ス
ペクトル(IR)及びマススペクトル(MS)は以下の
通りであった。
1216CN・H2Oに関する分析値 C H N 計算値 47.45 5.97 13.83 測定値 47.75 5.98 12.951 H-NMR(90 MHz,CDC)δ:2.05(q,J=7Hz,2H); 2.50(s,6H);2.88(t,J=7Hz,2H); 3.58(m,2H);7.56(d,J=9Hz,1H); 8.20(dd,J=9Hz,2Hz,1H); 8.42(d,J=2Hz,1H);10.3(m,1H)。
IR(KBr):3000,1663,1526,1350cm-1
マススペクトル (EI)m/e:285.1(M+,1.2%);287.1(M+2, 0.4%)。
(CI)m/e:286.1(M+1,100%);288.1(m+3, 32.0%)。
O 100m中に、N−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−2−クロロ−5−ニトロベンズアミド1
3.22g(46.3ミリモル)を含む溶液を、40℃
に保持している、HO 100m中にNaS・9
O 11.3g(47ミリモル)を含む溶液に、4
5分間かけて滴下した。次に、得られた溶液を40℃で
3時間撹拌した。KI/I溶液20mを2時間かけ
て滴下することによって、得られたチオールを処理し
た。酸化が認められなかったので、溶液を通気し、50
℃に加熱し、KI/I溶液60mで処理した。次
に、混合物を50℃で一晩加熱した。沈殿を氷水で洗浄
し、55℃、圧0.1mmで一晩乾燥させた。乾燥させた
沈殿8.5gは、部分的に生成された生成物を含んでい
ることが分かった。これをメタノール中に溶解し、少量
のSiO−60上に吸収させ、SiO−60(23
0〜400メッシュ)500g上でフラッシュクロマト
グラフィーにかけ、150:10:1のCHC3:
eOH:28%NHOH溶媒混合物で溶出し、25m
のフラクションを採取した。112〜270のフラク
ションが生成物を含んでおり、これをプールし、濃縮し
て明黄色の生成物4.18gを得た。
反応混合物からの上澄み溶液を濃縮し、同一の溶媒系を
用いて500gのSiO−60上でフラッシュクロマ
トグラフィーにかけ、更に2.3gの生成物を得た。二
つのカラムからの生成物を合わせて、トルエン/ヘキサ
ンから再結晶させ、明黄色の結晶6.01g(収率46
%)を得た。融点89.5〜90.5℃、この化合物(I
BTZ I)に関する分析値、NMR、IR及びMSデータ
は、以下のとおりであった。
C12H15N3O3Sに関する分析値 C H N 計算値 51.23 5.37 14.94 測定値 51.60 5.50 14.671 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:2.0(m,2H); 2.25(s,6H);2.35(q,J=7Hz,2H); 4.05(t,J=6Hz2H);7.73(d,J=9Hz,1H); 8.47(dd,J=9Hz,2Hz,1H); 8.88(d,J=2Hz,1H)。
IR(KBr):3100,2950,2830,2690,1666,1650,1523,1340cm
-1
溶液中のIBTZ Iの構造及び確実な光学特性を表1に示
す。
実施例2 5−ニトロ−N−(3−N,N,N−トリメチルアンモ
ニウムプロピル)−イソベンゾチアゾール−3−オン・
ヨージド塩 CH30m中にIBTZ I0.5g(1.78ミ
リモル)及びヨードメタン0.5mを含む溶液を還流
下で1時間加熱した。次に、生成物を過し、CH
、氷水及びアセトンで十分に洗浄し、55℃(0.
1mm)で4時間乾燥させた。収量=648mg(86
%)。この化合物に関する分析値、NMR、IRのデー
タは以下の通りであった。
C12H18IN3O3Sに関する分析値: C H N 計算値 36.89 4.29 9.93 測定値 37.16 4.25 10.231 H-NMR(300 MHz,DMF-d7)δ:2.37(m,2H); 3.2(s,9H);3.55(m,2H); 4.1(t,J=6.7Hz,2H); 8.2(d,J=9Hz,1Hz); 8.55(dd,J=2.3Hz,8.8Hz,1); 8.6(d,J=2.1Hz,1H); IR(KBr):3030,3010,1660,1600,1518,1340,1040,780cm
-1
実施例3 N−(17−アミノ−3,6,9,12,15−ペンタ
オキサヘプタデシル)−5−ニトロイソベンゾチアゾー
ル−3−オン(アミノ−PEG IBTZ) 下記の工程(a)〜(d)で標記化合物を製造した。
(a)1−アミノ−17−(N−BOC−アミド)−3,
6,9,12,15−ペンタオキサヘプタデカンを以下
のように合成した。CH30m中t−ブチル
カーボネート5.76g(26.4ミリモル)の溶液
を、CH50m中に1,17−ジアミノ−
3,6,9,12,15−ペンタオキサヘプタデカン
(KernらのMakromol.Chem.1979,180(10),2539にした
がって製造)7.4gを含む保存溶液に0.5時間かけ
て滴下した。得られた混合物を0.5時間撹拌し、次に
油状物に濃縮した。SiO600g上でフラッシュク
ロマトグラフィーにかけ、CHC:CHOH:濃
NHOHの90:10:1混合物で溶出することによ
って混合物を精製し、25mのフラクションを採用し
た。135〜201のフラクションが所望の生成物を含
んでおり、これをプールし、濃縮して、油状物3.05
gを得、これを更なる精製を行なわずに用いた(収率3
0%)。
この化合物の分析値、NMR、IR及びMSデータは以
下の通りであった。
C17H36N2O7・1/2H2Oに関する分析値 C H N 計算値 52.42 9.47 7.19 測定値 52.20 8.84 7.301 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:1.4(s,9H); 1.9(m,2H,NH2);2.8-3.1(m,3H); 3.3-3.6(m,6H);3.67(s,16H)。 IR(KBr):3010,2930,2875,1706,1509,1248,1101cm-1
マススペクトル(EI)m/e:381(M+1,2.7%) (CI)m/e:381(M+1,100%) (b)N−オキシスクシンイミジル−2−クロロ−5−ニ
トロベンゾエートを以下のように合成した。CH
140m中N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド21.67g(0.1モル)の溶液を、2−クロロ−
5−ニトロ安息香酸20.1g(0.1モル)、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド12.65g(0.11モル)
及びCH600mを含む氷冷撹拌懸濁液に1
時間かけて滴下した。得られた混合物を0℃で1時間撹
拌し、次に、一晩、雰囲気温度になるまで放置した。次
に、混合物を過し、沈殿を少量のCHで2回
洗浄した。次に、減圧下で溶媒を除去して、桃色の固形
分32.94gを得た。N−オキシスクシンイミジル−
2−クロロ−3−ニトロベンゾエートをトルエン/ヘキ
サンから再結晶されると、灰白色の生成物28.3gが
収率95%で得られ、これを更に精製することなく用い
た。融点148〜151℃。
この化合物の分析値、NMR、IR及びMSデータは以
下の通りであった。
C17H7CN・に関する分析値 C H N 計算値 44.24 2.36 9.38 測定値 44.99 2.84 9.321 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:2.9(s,4H); 7.7(d,J=9Hz);8.4(dd,J=2Hz,9Hz,1H); 8.93(d,J=2Hz,1H); IR(KBr):3000,2990,2930,2850,1810,1780,1740,1630cm
-1
MS(EI)m/e:298(M+,0.4%);300(M+2,0.2%); 114(M-オキシスクシンイミジル,100%); 116(36.9%)。
(c)N−(17−BOC−アミド−3,6,9,12,
15−ペンタオキサヘプタデシル)−2−クロロ−5−
ニトロベンズアミドを以下のように製造した。
CH30m中に1−アミノ−17−(N−B
OC−アミド)−3,6,9,12,15−ペンタオキ
サヘプタデカル3.04g(7.99ミリモル)を含む
溶液を,CH30m中にN−オキサスクシン
イミジル−2−クロロ−5−ニトロベンゾエート2.3
9g(7.49ミリモル)含む氷冷撹拌溶液に0.5時
間かけて滴下した。得られた溶液を、0℃で0.5時
間、雰囲気温度で1時間撹拌した。次に、溶液を水及び
塩水で十分に洗浄し、MgSO上で乾燥させた。過
し、溶媒を除去すると、黄色の油状物4.47gが得ら
れた。SiO500g上でフラッシュクロマトグラフ
ィーにかけ、49:1のCHC/CHOH溶媒混
合物で溶出することによって混合物を精製し、20m
のフラクションを採取した。生成物を含むNO.26〜1
55のフラクションをプールし、油状物に濃縮した。油
状物をCHC中に溶解し、活性炭で処理し、Celite
を通して過し、濃縮して、生成物3.34gを黄色の
油状物として得た(収率70%)。
この化合物の分析値、NMR、IRデータは以下の通り
であった。
2438CN・3/2H2Oに関する分析値 C H N 計算値 51.56 7.39 7.52 測定値 51.78 6.78 7.581 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:1.4(s,9H); 3.0-3.4(m,6H);3.6-3.8(m,20H); 7.6(d、J=9Hz,1Hz); 8.2(dd,J=9Hz,2Hz,1H); 8.4(d,J=2Hz,1H)。
IR(CHC):3030,2940,1675,1635,1526,1350,12
13,1102,668cm-1
(d)2−N−(17−アミノ−3,6,9,12,15
−ペンタオキサヘプタデシル)−5−ニトロイソベンゾ
チアゾリン−2−オンヒドロクロリド(アミノ−PEG-IB
TZ)を以下のように合成した。
2−N−(17−N−BOC−アミド−3,6,9,1
2,15−ペンタオキサヘプタデシル)−5−ニトロイ
ソベンゾチアゾロン600mg及び3N−HC3mを
含む溶液を、雰囲気温度で1時間撹拌した。分析TLC
(SiO、90:10:1のCHC/CHOH
/濃NHOH)によっては、出発物質(R=0.
8)の生成物(R=0.3)への完全な転化は観察さ
れなかった。次に、減圧下で溶媒を除去して黄色の油状
物570mgを得、これを更に精製することなく用いた。
この化合物の分析値、NMR、IRデータは以下の通り
であった。
C19H29N3O8S・HC・H2Oに関する分析値 C H N 計算値 44.40 6.28 8.18 測定値 44.21 6.40 7.721 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:3.2(m,2H); 3.64(m,14H);3.8(m,6H);4.1(m,4H); 8.2(d,J=8Hz,1Hz);8.2(m,1H); 8.5(dd,J=8Hz,2Hz,1H); 8.8(d,J=2Hz,1H); IR(CHC):2970,2915,1693,1524,1343,1226,11
10cm-1
実施例4 N−(17−クロロアセトアミド−3,6,9,12,
15−ペンタオキサヘプタデシル)−5−ニトロイソベ
ンゾチアゾール−3−オン(クロロアセトアミド−PEG-
IBTZ) アミノ−PEG-IBTZ50mg(0.1ミリモル)、トリエチ
ルアミン14m(0.1ミリモル)及びDMF0.5
m中の無水クロロ酢酸17mg(0.1ミリモル)を含
む溶液をRT(室温)で1時間撹拌した。TLC(Si
90:10:1のCHC/CHOH /濃N
OH)によって、出発物質(R=0.5)の部分
的な転化が観察された。更に、無水クロロ酢酸34mg及
びトリエチルアミン28mを加え、得られた溶液をR
Tで1時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去し、残渣を酢
酸エチル3mに溶解し、過した。次に、液を、
0.5N−HC及び塩水0.5mで十分に洗浄し、
乾燥させた(MgSO)。過し、溶媒を除去する
と、生成物30mgが黄色の油状物として得られた(収率
63%)。
この化合物のIR及びNMRデータは以下の通りであっ
た。1 H-NMR(300 MHz,CDC)δ:3.53(q,J=5.5Hz,2H); 3.60(t,J=4.9Hz,1H);3.7(m,16H); 3.81(t,J=4.7Hz,2H);4.08(s,2H); 4.13(s,2H);4.15(m,3H); 7.73(d,J=8.9Hz,1H); 8.45(dd,J=8.9Hz,2.2Hz,1H); 8.88(d,J=2.1Hz,1H)。
IR(CHC):3000,1736,1669,1515,1344,1210,11
20cm-1
実施例5 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5,7−ジニト
ロイソベンゾチアゾール−3−オン(IBTZ II) N−(3−ジメチルアミノプロピル)−2−クロロ−
3,5−ジニトロベンズアミドの合成を以下のようにし
て行なった。25%の水を含む2−クロロ−3,5−ジ
ニトロ安息香酸の懸濁液を、この物質の懸濁液を、トル
エン中で、水を共沸除去しながら還流することによって
乾燥させた。固形分12.33g(0.05モル)を、
DMF0.5m及び塩化チオニル15m(0.20
モル)を含むCH125m中に懸濁させ、次
に1時間還流させた。減圧下で溶媒を除去し、残渣をC
125m中に溶解した。反応温度を−20
℃に保持しながら、3−ジメチルアミノプロピルアミン
5.1g(0.05モル)を滴下した。5分間撹拌した
後、反応混合物を過し、塩酸塩16g(83%)を得
た。その一部(10.0g)を水100m中に溶解
し、1N−NaOH溶液を用いてpHを12に調節した。
混合物をEtOAc100mで3回抽出し、抽出物を
合わせて水100mで1回、次に飽和NaC溶液1
00mで1回洗浄した。有機層を合わせて乾燥(Na
SO)した後、減圧下で溶媒を蒸発させて、生成物
7.0gを、融点81〜84℃の暗赤色の固形分として
得た。
この化合物の分析値及びNMRデータは以下の通りであ
った。
1215Cに関する分析値 C H N 計算値 43.46 4.54 16.95 測定値 43.41 4.68 16.541 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:8.48(d,J=2,1H); 8.41(d,J=2,1H);3.3-3.8(m,1H); 2.50(t,J=6,2H);2.30(s,6H); 1.5-2.0(m,2H)。
無水CHOH 10m中にN−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)−2−クロロ−3,5−ジニトロベンズア
ミド1.65g(5ミリモル)を含む溶液を調製し、ア
ルゴン流で抜気した。MeOH10m中硫化水素カリ
ウム0.38g(5ミリモル)の同様に抜気した溶液に
混合物を加えた。反応混合物を3時間撹拌した後、CH
OH15m中のI0.774g(0.6ミリモ
ル)を滴下した。16時間撹拌した後、混合物を過
し、固形分を水10m中に溶解した。水溶液をEtO
Acで2回抽出し、pHを12に調節した後、EtOAc
100mで3回以上抽出した。この最後の3回の有機
抽出物を合わせて、乾燥(NaSO)し、過し、
次に蒸発させて、融点113〜115℃の黄色の固体
0.9gを得た。
この化合物IBTZ II)に関する分析値、NMR、IR及び
MSデータは以下の通りであった。
C12H14N4OSに関する分析値 C H N 計算値 44.1 4.32 17.1 測定値 43.41 4.07 16.541 H-NMR(300 MHz,CDC)δ:9.32(d,J=2,1H); 9.18(d,J=2,1H);4.10(t,J=7,2H); 2.36(t,J=7,2H);2.26(s,6H); 1.93-2.06(tt,J=7,2H)。
IR (KBr):1660,1620,1520,1340cm-1
マススペクトル(EI)m/e:326(m+,22.3%)。
IBTZ IIの溶液中の構造及び光学特性を表1に示す。
実施例6 5−ニトロ−イソベンゾチアゾール−3−オン 2−クロロ−5−ニトロベンズアミドの合成を以下のよ
うに行なった。塩化チオニル100m中2−クロロ−
5−ニトロ安息香酸40g(0.198モル)の混合物
を1時間還流させた。減圧下で溶媒を蒸発させて赤色の
油状物を得、これをCCと共に数回共沸させた。か
くして得られた結晶状の酸塩化物を、少量ずつ、15分
間かけて、冷却された濃NHOH200mに加え
た。更に15分間撹拌した後、過して、融点174〜
175℃(文献値178℃)の2−クロロ−5−ニトロ
ベンズアミド39.2g(99%)を得た。
この化合物に関する分析値は以下の通りであった。
CNOに関する分析値 C H N 計算値 41.91 2.51 13.97 測定値 41.39 2.59 13.92 5−ニトロベンゾチアゾール−3−オンを以下のように
合成した。EtOH75m中2−クロロ−5−ニトロ
ベンズアミド4.4g(0.022モル)の溶液を還流
下に加熱し、NaS・9HO 5.78g(0.0
24モル)を含む水溶液50mを滴下した。還流を1
時間継続した後、反応混合物を50℃に冷却した。混合
物の暗褐色が持続的に淡黄色に変化するまで、5%KI
水溶液300m中I12gの溶液を滴下した。過
によって5−ニトロベンゾチアゾール−3−オンを採取
し、融点297〜298℃(文献値300℃,Farmaco
Ed.Sci.1968,23,1075-80)の黄色の固体1.72g
(40%)を得た。
この化合物に関するIR及びMSデータは以下のとおり
であった。
IR (KBr):1664cm-1
マススペクトルEI:196(M+)。
実施例7 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−アミノイソ
ベンゾチアゾール−3−オン(5−アミノIBTZ) N−(3−ジメチルアミノプロピル)−2−クロロ−5
−ニトロベンズアミド20.75g(0.073モ
ル)、NaS・HO 57.0g(0.238モ
ル)及び蒸留水100mの混合物をアルゴン下で1時
間還流させた。その間に、CHOH 250m中I
18.4g(0.073モル)の溶液を調製し、これ
をNaS反応混合物に滴下し、室温に冷却した。減圧
下でCHOHを除去し、5%NaOH水溶液でpHを1
2に上昇させた。混合物をCHC250mで2回
抽出し、抽出物を合わせて乾燥(NaSO)し、
過し、濃縮した。残渣を、SiO−60(230〜4
00メッシュ)上でフラッシュクロマトグラフィーにか
け、60:10:1(v/v/v)のCHC/MeOH/
濃NHOH溶液で溶出した。フラクション52〜65
(1フラクションあたり20m)をプールし、濃縮し
て、融点101〜103℃の明黄色の固体6.4g(3
5%)を得た。
この化合物に関する分析値、NMR、IR及びMSデー
タは以下の通りであった。
C12H17N3OSに関する分析値 C H N 計算値 57.34 6.81 16.71 測定値 56.59 6.39 16.261 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:7.13(m,2H); 6.83(dd,J=2,8,1H);3.83(t,J=7,2H); 2.33(ブロードt,2H);2.17(s,6H); 1.83(q,J=7,2H)。
IR (KBr):3350,3200,1640cm-1
マススペクトル(EI)m/e:251(M+,9%)。
実施例8 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(4−ヒド
ロキシフェニルアゾ)−イソベンゾチアゾール−3−オ
ン(IBTZ III) 水200m中N−(3−ジメチルアミノプロピル)−
5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン3.98g
(0.016モル)の溶液のpHを、2.5N−HC水
溶液を用いて2.0に調節した。5℃に冷却した後、水
20m中NaNO1.1g(0.016モル)の溶
液を滴下し、反応混合物を0〜5℃で30分間撹拌し
た。CHOH 20m中フェノール1.5g(0.
016モル)の混合物を滴下し、2N−NaOH水溶液
でpHを6.0に上昇させた。室温で一晩撹拌した後、pH
を9.0に調節し、反応混合物をCHC150m
で3回抽出した。抽出物を合わせて、乾燥(NaSO
)し、過し、濃縮した。残渣を、SiO−60
(230〜600メッシュ)350g上でフラッシュク
ロマトグラフィーにかけ、60:10:1(v/v/v)のC
HC/CHOH/濃NHOH溶媒系で溶出し、
フラクション48〜80(1フラクションあたり15m
)で生成物を得た。これらをプールし、濃縮して、生
成物2.37g(41%)を融点148〜151℃の橙
色の固体として得た。
この化合物に関する分析値、NMR、IR及びMSデー
タは以下の通りであった。
C18H20N4O2Sに関する分析値 C H N 計算値 60.65 5.65 15.72 測定値 60.60 5.61 15.581 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:8.47(d,J=2,1H); 8.17(dd,J=2,8,1H);7.83(d,J=9,2H); 7.60(d,J=8,1H);6.93(d,J=9,2H); 4.00(ブロードt,J=7,2H); 2.50(ブロードt,2H);2.32(s,6H); 2.00(ブロードq,2H)。
IR (KBr):1650,1590,1140cm-1
マススペクトル(EI)m/e:356(M+,13.4%)。 溶液中の
IBTZ IIIの構造及びある光学特性を表1に示す。
実施例9 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(4−ニト
ロ−2−メチルフェニルアゾ)−イソベンゾチアゾール
−3−オン(IBTZ IV) 4−ニトロ−2−メチルニトロソベンゼン[Langley,O
rg.Synth.vol.III,Horing編,p.334(1955)]0.12
g(0.72ミリモル)及びN−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オ
ン0.18g(0.71ミリモル)の混合物を、アンゴ
ン下、9.1(v/v)のCHOH/HOAc10m中
で2時間還流した。ニトロソ化合物を更に0.2gを加
え、還流を一晩継続した。室温に冷却した後、反応混合
物を過し、液を減圧下で濃縮した。残渣をSiO
−60(70〜230メッシュ)95g上でクロマトグ
ラフィーにかけ、120:10:1(v/v/v)のCHC
/MeOH/濃NHOH溶液で溶出した。NO.24
〜33のフラクション(1フラクションあたり12m
)を合わせて、蒸発させ、生成物0.12gを、11
1〜115℃で軟化する融点134〜135℃の赤色の
固体として得た。この化合物(IBTZ IV)のNMR、IR
及びマススペクトルは以下の通りであった。1 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:8.50(d,J=2,1H); 8.23-7.90(m,3H);7.78-7.53(m,2H); 3.98(t,J=7,2H);2.80(s,3H) 2.37(ブロードt,2H);2.22(s,6H); 2.00(ブロードq,2H)。
IR (KBr):1640,1600,1520,1340cm-1。 マススペクトル(EI)m/e:399(M+,7.5%)。溶液中のIBTZ
IVの構造及びある光学特性を表1に示す。
実施例10 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(2,4−
ジニトロベンジリデンアミノ)−イソベンゾチアゾール
−3−オン(IBTZ V) トルエン60m中の2,4−ジニトロベンズアルデヒ
ド(Aldrich Chemical Co.)0.9g(4.59ミリモ
ル)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−ア
ミノイソベンゾチアゾール−3−オン1.15g(4.
58ミリモル)の混合物を、水を共沸的に除去しながら
一晩還流した。減圧下で溶媒を除去し、残渣を還流Et
50m中でスラリー状にした。固形分を過した
後、還流CHOH 50m中に溶解した。混合物を
30mの容量に濃縮し、沈殿を採取した。生成物0.
66g(32%)が、融点147〜149℃の橙色の固
体として得られた。
この化合物(IBTZ V)の分析値、NMR、IR及びMSデ
ータは以下の通りであった。
C19H19N5O5Sに関する分析値 C H N 計算値 53.14 4.46 16.31 測定値 52.65 4.36 16.331 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:9.03(s,1H); 8.85(m,1H);8.50(s,2H); 7.90(ブロード s,1H);7.68(d,2H); 3.98(t,J=7,2H); 2.38(ブロード t,2H);2.25(s,6H); 2.00(ブロード q,2H)。
IR(KBr):1640,1600,1525,1340cm-1
マススペクトル(FAB)m/e:440(M++1,4.0%)。
溶液中のこの化合物(IBTZ V)の構造及びある光学特性を
表1に示す。
実施例11 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−フェニルア
ゾ−イソベンゾチアゾール−3−オン(IBTZ VI) 9:1%(v/v)のCHOH/HOAc10m中のニト
ロソベンゼン(Aldrich Chemical Co.)0.13g(1.
2ミリモル)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)
−5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン0.3g
(1.2ミリモル)の混合物をアルゴン下で一晩還流さ
せた。ニトロソベンゼンを更に50mg加え、還流を3時
間継続した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣をSiO
−60(70〜230メッシュ)65g上でクロマト
グラフィーにかけ、120:10:1(v/v/v)のCHC
/CHOH/濃NHOH溶液で溶出した。NO.
17〜26のフラクションを合わせて、蒸発させ、融点
68〜71℃の黄色の固体0.2g(38%)を得た。
この化合物(IBTZ VI)の分析値、NMR、IR及びMS
データは以下の通りであった。
C18H20N4OSに関する分析値 C H N 計算値 63.50 5.92 16.45 測定値 64.28 5.98 16.381 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:8.30(d,J=2,1H); 8.13(dd,J=2,8,1H);7.97-7.30(m,5H); 3.93(t,J=7,2H); 2.33(ブロード t,2H);2.23(s,6H); 1.97(ブロード q,J=7,2H)。
IR(KBr):3430,1635 1595cm-1
マススペクトル(EI)m/e:340(M+,7.1%)。
溶液中のこの化合物(IBTZ VI)の構造及びある光学特性
を表1に示す。
実施例12 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(2−ヒド
ロキシ−1−ナフチルアゾ)−イソベンゾチアゾール−
3−オン(IBTZ VII) IBTZ IXに関して用いているのと同様の工程を1.2ミ
リモルのスケールで行なった。残渣をSiO−60
(60〜230メッシュ)100g上でクロマトグラフ
ィーにかけ、60:10:1(v/v/v)のCHC/C
OH/濃NHOHの溶媒系で溶出した。赤色の固
体0.23g(47%)が単離された。融点119〜1
24℃ この化合物に関する分析値、NMR、IR及びMSデー
タは以下の通りであった。
C22H22N4O2Sに関する分析値 C H N 計算値 65.00 5.45 13.78 測定値 65.46 5.47 13.531 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:8.60(m,1H); 8.38(d,J=2,1H);8.0-7.2(m,6H); 6.93(d,J=9,1H); 4.05(ブロード t,2H); 2.8-1.8(ブロード 10H)。
IR(KBr):1650,1640,1615,1595,1390,1240cm-1
マススペクトル(EI)m/e:406(M+,2.8%)。
溶液中のIBTZ VIIの構造及びある光学特性を表1に示
す。
実施例13 N−3−(ジメチルアミノプロピル)−5−(2−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニルアゾ)−イソベンゾチアゾ
ール−3−オン(IBTZ VIII) クロマトグラフィーに関する方法の外はIBTZ IXに関し
て用いる工程を行なった。クロマトグラフィーは、6
0:10:1(v/v/v)のCHC/CHOH/濃N
OHの溶媒系を用いて行なった。生成物(0.23
g、31%)が、融点123〜124℃の橙色の固体と
して回収された。
この化合物(IBTZ VIII)に関する分析値、NMR、IR
及びMSデータは以下の通りであった。
C19H22N4Sに関する分析値 C H N 計算値 61.60 5.98 15.12 測定値 60.76 5.65 14.591 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:8.48(d,J=2,1H); 8.13(dd,J=2,8,1H);7.62(m,2H); 7.30-6.80(m,3H);3.98(t,J=7,2H); 2.32(s,3H); 2.50-2.10(ブロード s,8H); 1.95(ブロード q,2H)。
IR(KBr):1640,1600cm-1
マススペクトル(EI)m/e:370(M+,4%)。
溶液中のIBTZ VIIIの構造及びある光学特性を表1に示
す。
実施例14 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(2−ヒド
ロキシ−4−ニトロ−5−メチルフェニルアゾ)−イソ
ベンゾチアゾール−3−オン(IBTZ IX) 水40m中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−
5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン0.51g
(2ミリモル)の溶液中に、亜硫酸ナトリウム(0.1
4g、2ミリモル)を溶解した。混合物を5℃に冷却
し、pH2.0が得られるまで2.5N−HC水溶液を
加えた。20分間撹拌した後、CHOH 5m中に
溶解した4−メチル−3−ニトロフェノール(0.30
6g、2ミリモル)を滴下した。反応混合物を室温に加
温し、一晩撹拌した。2N−NaOHでpHを9に上昇さ
せ、混合物をCHC50mで2回抽出した。抽出
物を合わせて、乾燥(NaSO)し、過し、減圧
下で濃縮した。残渣をSiO−60(60〜230メ
ッシュ)50g上でクロマトグラフィーにかけ、12
0:10:1(v/v/v)のCHC/CHOH/濃N
OHで構成される溶媒で溶出し、フラクション12
〜20(1フラクションあたり10m)において生成
物を得た。これらを合わせて、蒸発させて、融点177
〜181℃の赤色の固体70mg(9%)を得た。
この化合物(IBTZ IX)の分析値、NMR、IR及びMS
データは以下の通りであった。
C19H22N4O2Nに関する分析値 C H N 計算値 61.60 5.98 15.12 測定値 60.76 5.65 14.591 H-NMR(60 MHz,CDC)δ:8.46(d,J=7,1H); 8.20(m,1H);7.70(d,J=8,1H); 7.20(m,2H);4.00(t,J=7,2H); 2.37(s,3H);2.22(ブロード,10H)。
IR(KBr):1630,1600,1530cm-1
マススペクトル(EI):415(M+,9.8%)。
溶液中のIBTZ IXの構造及びある光学特性を表1に示
す。
実施例15 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(1−ヒド
ロキシ−2−ナフチルアゾ)−イソベンゾチアゾール−
3−オン(IBTZ XIV)及びN−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−5−(4−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)イ
ソベンゾール−3−オン(IBTZ X) 水50m中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−
5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン0.5g
(2ミリモル)の溶液を調製し、5℃に冷却した。pHを
2に低めた後、水2m中のNaNO0.14g(2
ミリモル)の混合物を滴下した。pHが3に上昇したら、
2.5N−HCでpH2に再調節した。反応混合物を2
0分間撹拌した後、CHOH 10m中のα−ナフ
トール0.28g(2ミリモル)の溶液を加えた。1時
間撹拌した後、pHを11.5に上昇させ、反応混合物を
CHC75mで4回抽出した。有機抽出物を合わ
せて、乾燥(NaSO)し、過し、濃縮した。残
渣をSiO−60(230〜400メッシュ)100
g上でクロマトグラフィーにかけ、2種類の生成物を得
た。副生成物はフラクション15〜23に溶出された。
これらを合わせて、濃縮し、融点115〜118℃の暗
赤色の固体20mgを得た。
この化合物に関するマススペクトルは以下の通りであっ
た。
マススペクトル(EI)m/e:406(M+,17%)。
α−ナフトールは4位において選択的に結合することが
知られているので、この副生成物はN−(3−ジメチル
アミノプロピル)−5−(1−ヒドロキシ−2−ナフチ
ルアゾ)−イソベンゾチアゾール−3−オン(IBTZ XIV)
の構造を有すると同定された。
主生成物、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−
(4−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)−イソベンゾチ
アゾール−3−オン(IBTZ X)が、フラクション31〜4
5(1フラクションあたり15m)において溶出し、
96〜100℃で軟化し、再凝固し、215〜220℃
で分解する赤色の固体0.32gが得られた。
この化合物(IBTZ X)に関するマススペクトルデータは、
以下の通りであった。
マススペクトルEI(m/e):406(M+,2.5%)。
溶液中のIBTZ X及びIBTZ XIVの構造及びある光学特性を
表1に示す。
実施例16 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(4−ヒド
ロキシ−3−メチル−1−ナフチルアゾ)−イソベンゾ
チアゾール−3−オン(IBTZ XI) 水30m中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−
5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン1.2g
(0.8ミリモル)の溶液を調製し、5℃で冷却した。
3N−NCでpHを1.8に低めた後、水3m中の亜
硫酸ナトリウム0.54g(0.8ミリモル)を加え、
反応混合物を20分間撹拌した。次に、CHOH 5
m中の2−メチル−1−ナフトール0.13g(0.
8ミリモル)の溶液を滴下した。反応混合物を室温に加
温し、一晩撹拌し。pHを9.3に上昇させた後、混合物
をCHC50mで2回抽出した。水相のpHを9に
再調節し、混合物をCHC50mで2回以上抽出
した。有機抽出物を合わせて、乾燥(NaSO
し、過し、減圧下で濃縮した。残渣をSiO(70
〜230メッシュ)100g上でクロマトグラフィーに
かけ、120:10:1(v/v/v)のCHC/CH
OH/濃NHOHで溶出し、融点94℃の暗赤色の固
体0.13gを得た。生成物はフラクション17〜24
(12mフラクション)に溶出した。
この化合物(IBTZ XI)の分析値、NMR、IR及びMS
データは、以下の通りであった。
C23H29N4O2S・H2Oに関する分析値 C H N 計算値 62.99 5.97 12.77 測定値 62.80 5.76 12.531 H-NMR(300 MHz,CDC)δ:8.38(d,J=7,5,1
H); 8.17(dd,J=7.5,0.7,1H);8.12(s,1H); 7.91(d,J=8.9,1H);7.85(s,1H); 7.57(t,J=8,1H);7.45(m,2H); 2.88(t,J=4.5,2H);2.25(t,2H); 2.10(s,6H);1.82(t,J=7,2H)。
IR(KBr):3450,3250,1610,1595,1540,1460cm-1
マススペクトル EI(m/e,トリメチルシリル化):492(3.4%)。
溶液中のIBTZ XIの構造及びある光学特性を表1に示
す。
実施例17 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(4−ヒド
ロキシ−5−アザ−1−ナフチルアゾ)−イソベンゾチ
アゾール−3−オン(IBTZ XII) 水50m中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−
5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン0.5g
(2ミリモル)の溶液を調製し、2.5N−HCでそ
のpHを2に低下させた。5℃に冷却した後、水5m中
亜硝酸ナトリウム0.14g(2ミリモル)の溶液を滴
下した。添加の間にpHが3に達したら、2に戻した。反
応混合物を20分間撹拌した後、CHOH 5m中
の8−ヒドロキシキノリン0.26g(1.9ミリモ
ル)の溶液を加えた。混合物を30分間撹拌した後、3
N−NaOHでpHを7.1に上昇させた。
CHC50mで抽出し、水相を濃縮して残渣を
得、これをSiO(70〜230メッシュ)100g
上でクロマトグラフィーにかけ、60:10:1(v/v/
v)のCHC/CHOH/濃NHOHで溶出し
た。フラクション11〜19(17mフラクション)
を合わせて、蒸発させ、融点173〜180℃の暗栗色
の固体0.25gを得た。
この化合物(IBTZ XII)に関する分析値、NMR、IR及
びMSデータは以下の通りであった。
C21H21N5O2Sに関する分析値 C H N 計算値 61.89 5.19 17.18 測定値 61.26 5.17 16.471 H-NMR(60 MHz,D6DMSO−CDC,4:1) δ: 9.30(ブロード d,J=8,1H); 9.00(ブロード s,1H);8.32-7.80(m,5H); 7.25(d,J=7,2H); 3.97(ブロード ,J=7,2H); 2.40(ブロード t,2H);2,22(s,6H); 1,90(ブロード t,2H)。
IR(KBr):1665,1645,1600,1500,1467,1250,1230cm-1
マススペクトル(EI)m/e:407(M+,6.4%)。
溶液中のIBYZ XIIの構造及びある光学特性を表1に示
す。
実施例18 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(2−アミ
ノ−1−ナフチルアゾ)−イソベンゾチアゾール−3−
オン(IBTZ XIII) 水50m中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−
5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン0.5g
(2ミリモル)の溶液を調製し、そのpHを2に低下させ
た。5℃に冷却した後、水5m中NaNO0.14
g(2ミリモル)の溶液を滴下した。添加の間にpHが3
に達したら、2に再調節した。反応混合物を5℃で20
分間撹拌した後、CHOH 5m中の2−アミノナ
フタレン0.29g(2ミリモル)を加えた。反応混合
物を1時間撹拌した後、2.5N−NaOHでpHを11
に調節した。CHC50mで2回抽出し、有機層
を合わせて、乾燥させ、過し、液を蒸発させた。残
渣をSiO(70〜230メッシュ)100g上でク
ロマトグラフィーにかけ、90:10:1(v/v/v)のC
HC/CHOH/濃NHOHで溶出した。好適
なフラクションを合わせ、濃縮して、融点175〜17
7℃の明橙色の固体0.42gを得た。
この化合物(IBTZ XIII)に関する分析値、NMR、IR
及びMSデータは以下の通りであった。
C23H22N4O4Sに関する分析値 C H N 計算値 65.16 5.72 17.27 測定値 65.71 5.94 16.761 H-NMR(60 MHz,CDC) δ: 8.93(ブロード d,J=8,1H); 8.53(d,J=2,1H);8.20(dd,J=2,8,1H); 7.8-7.5(m,6H);6.83(d,J=9,1H); 4.00(t,J=7,2H);2.40(ブロード t,2H); 2,26(s,6H);1.90(ブロード t,2H)。
IR(KBr):1660,1630,1560,1510,1440,1343,1265,825cm
-1
マススペクトル(EI)m/e:405(M+,22%)。
溶液中のIBYZ XIIIの構造及びある光学特性を表1に示
す。
実施例19 Gantrez−N−6−アミノヘキシルイソベンゾチアゾー
ル−3−オン 工程(a)及び(b)に記載のようにして標記化合物を製造し
た。
(a)N−(6−アミノヘキシル)−5−ニトロイソベン
ゾチアゾール−3−オンヒドロクロリドを以下のように
合成した。CH25m中の2−クロロ−5−
ニトロベンゾイルクロリド2.2g(10ミリモル)の
溶液を、CH125m中の6−t−ブトキシ
カルボニルアミノ−1−ヘキシルアミンヒドロクロリド
[Stahlら,J.Org.Chem.,43,2285(1978)]2.5g
(10ミリモル)及びトリエチルアミン2.0g(10
ミリモル)の混合物に滴下した。一晩撹拌した後、水1
50m及びCHC100mを加えた。有機層を
分離し、水相をCHC100mで3回抽出した。
有機抽出物を合わせて、乾燥(NaSO)し、過
し、液を濃縮して、N(6−t−ブトキシカルボニル
アミノ−1−ヘキシル)−5−ニトロベンズアミド3.
5g(88%)を、融点157〜159℃の白色の固体
として得た。
CHOH 150m中のこの化合物2.73g
(6.8ミリモル)のスラリーを調製し、10分間アル
ゴンをバブリングした。アルゴン下において、硫化水素
化カリウム0.59g(8.2ミリモル)及びトリエチ
レンアミン0.68g(6.8ミリモル)を加えた。反
応混合物を室温で一晩撹拌した後、CHOH 75m
中のI1.72g(6.8ミリモル)を滴下した。
添加の完了の15分後に、CHOH約75mを減圧
下で除去した。CHC 100m及び水100m
で混合物を希釈した。水相をCHCで2回以上抽
出し、有機抽出物を合わせて乾燥(NaSO)し、
過し、濃縮した。残渣を還流CHOH 30m中
に溶解した後、室温に冷却し、過した。液を3℃に
冷却すると、生成物、N−(6−t−ブトキシカルボニ
ルアミノヘキシル)−5−ニトロイソベンゾチアゾール
−3−オンが晶出した。過によって、融点127〜1
30℃の黄色の固体0.55g(20%)を得た。これ
を、EtOAc中3N−HC21mに加え、20分
間撹拌した。過によって、標記化合物0.39gが、
融点211〜214℃の黄色の固体として得られた。こ
の化合物に関する分析データは以下の通りであった。
C13H18N3O3S・HCに関する分析値 C H N 計算値 47.06 5.47 12.66 測定値 46.96 5.30 12.611 H-NMR(60 MHz,DDMSO)δ:8.42(m,3H); 8.05(ブロード m,3H,NH3 +); 3.90(ブロード t,2H); 2.80(ブロード m,2H);2.0-1.2(m,8H)。
IR(KBr):3300,1660,1520,1340cm-1
(b)DMF25m中の、上記で合成されたN−(6−
アミノヘキシル)−5−ニトロイソベンゾチアゾール−
3−オンヒドロクロリド1.0g(3ミリモル)の溶液
を調製し、トリエチルアミン0.83m(5.9ミリ
モル)を加えた。これを、DMF15m中のGantrez
AN 119(分子量20,000、GAF Corp.)0.89g
(無水物6ミリモル)の混合物に滴下した。30分間撹
拌した後、水45m中のトリエチルアミン0.41m
(3ミリモル)を更に加え、混合物を30分間撹拌し
た。
1N−HC水溶液(5.9m)を加えると、褐色が
かった固形分が速やかに沈殿した。溶媒をデカントし、
固形分を水100m中で、一晩、激しく撹拌した。固
形分を採取し、高減圧下、58℃で乾燥させ、淡黄色の
固体1.7gを得た。
この化合物に関する分析データは以下の通りであった。
C27H35N3O12Sに関する分析値 C H N 計算値 51.83 5.63 6.71 測定値 49.88 5.50 7.58 溶液中のGantrez−N−6−アミノヘキシルイソベンゾ
チアゾール−3−オンの構造及びある光学特性を表1に
示す。
実施例20 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−[1−ヒド
ロキシ−2−(N−ジメチルアミノプロピル)カルバモ
イル−4−ナフチルアゾ]−イソベンゾチアゾール−3
−オン(IBTZ XV) 水50m中の5−アミノイソベンゾチアゾール−3−
オン0.5g(2ミリモル)の溶液を調製し、そのpHを
1.8に低下させた。5℃に冷却した後、水2m中の
NaNO0.14g(2ミリモル)の溶液を滴下し
た。添加の間、pHを1.8に調節した。20分間撹拌し
た後、pHを約2に保持しながら、CHOH 5m中
の2−(N−ジメチルアミノプロピルカルバモイル)−
マフトール0.54g(1ミリモル)を加えた。反応混合物
を30分間撹拌した後、pHを7に上昇させた。これをC
HC50mで1回洗浄した。水相を分離し、濃縮
した。残渣をシリカゲル(70〜230メッシュ)10
0g上でクロマトグラフィーにかけ、20:5:1(v/v
/v)のCHC/CHOH/濃NH4OHで溶出して、生
成物をフラクション30〜65(17mフラクショ
ン)で得た。融点94〜97℃。
以下に、分析値及びH−NMRのデータを示す。
C26H34N6O3Sに関する分析値 C H N 計算値 61.15 6.71 16.45 測定値 61.45 6.50 15.391 H-NMR(D6DMSO,60 MHz)δ:8.66(s,1H); 8.4-8.0(m,4H);7.40(ブロードt,2H); 3.90(ブロードt,2H); 3.50(ブロードm,2H);2.60(s,6H); 2.30(s,6H);1.85(m,2H)。
実施例21 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(4−メト
キシ1−ヒドロキシ−2−ナフチルアゾ)−イソベンゾ
チアゾール−3−オン(IBTZ XVI) 水50m中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−
5−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン0.5g
(2ミリモル)の溶液を調製し、3N−HCでpHを2
に低下させた。5℃に冷却した後、pHを2に保持しなが
ら、NaNO0.14g(2ミリモル)の溶液を滴下
した。反応混合物を20分間撹拌した後、CHOH
7m中の4−メトキシ−1−ナフトール0.34g(2ミ
リモル)を滴下した。1時間後、EtOH 50mを
加え、3N−NaOHでpHを6.5に上昇させた。減圧
下で溶媒を除去し、残渣をシリカゲル(70〜230メ
ッシュ)150g上でクロマトグラフィーにかけ、12
0:10:1(v/v/v)のCHC/CHOH/濃NH4
OHで溶出した。フラクション24〜33(15mフラ
クション)に、そのTLCスポットがメルカプトエタノ
ールを噴霧すると青色に変化する赤色の化合物が含まれ
ていた。これらのフラクションを合わせて、濃縮し、赤
色のガラス状物0.24gを得た。ジエチルエーテル
(10m)を加え、混合物を過して、融点115〜
117℃の赤色の固体を得た。
この化合物に関するH−NMR、IR及びMSデータ
は以下の通りであった。1 H-NMR(60 MHz,CDC):8.207.20(m,7H); 6.30(s,1H);3.92(s,3H);3.92(g,2H); 2.8-1.8(m,ブロードs,10H)。
IR(KBr):3455,1655,1509,1482,1191cm-1
マススペクトルm/e=436(M+,3.1%) 実施例22 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(3−カル
ボキシ−2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)−イソベ
ンゾチアゾール−3−オン(IBTZ XVII) IBTZ XVに関して記載した方法によって、5−アミンIBT
Zのジアゾニウム塩を製造した。次に、CHOH 5
m中の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸0.37g
(2ミリモル)の溶液を滴下した。5℃において1時間
撹拌した後、反応混合物を室温に加温し、そのpHを7に
上昇させた。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲル(70
〜230メッシュ)上でクロマトグラフィーにかけ、
7:3(v/v)のEtOH/1M−トリエチルアンモニウ
ム重炭酸塩水溶液で溶出させた。フラクション90〜1
25を合わせて、蒸発させて、融点235℃の暗赤色の
固体0.29gを得た。元素分析によって、生成物に無
機塩が不純物として含まれていることが示された。
この化合物に関する分析値及びH−NMRデータは以
下の通りであった。
C23H21N4O4SNaに関する分析値 C H N 計算値 58.46 4.48 11.86 測定値 48.97 4.47 9.471 H-NMR(D6DMSO,300 MHz) δ:8.85(d,J=8.5,1H);8.51(s,1H); 8.24-8.13(m,3H);7.89(d,J=8,1H); 7.56(t,J=8,1H);7.31(t,J=7.5,1H); 3.91(t,J=6.5,2H); 2.48(t,J=6.5,2H);2.29(s,6H); 1.89(q,2H)。
実施例23 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(1−ヒド
ロキシ−3,6−ジスルホ−2−ナフチルアゾ)−イソ
ベンゾチアゾール−3−オン(IBTZ XVIII)及びIBTZ XIX IBTZ XVに関して記載したようにして、5−アミノIBTZ
のジアゾニウム塩を、水40m中において、アミンの
スケール1gで製造した。水10m中のNaNO
0.28g(4ミリモル)の溶液を滴下した。30分
間撹拌した後、水20m中の1−ナフトール−3,6
−ジスルホン酸(工業等級、Pfaltz and Bauer)0.6
9g(4ミリモル)の溶液を反応混合物に加えた。混合
物を1時間撹拌し、pHを9に上昇させた。次に、イソプ
ロパノールを加え、混合物を過した。固形分を、7:
3(v/v)のEtOH/1M−トリエチルアンモニウム重
炭酸塩水溶液25m中でスラリー状にした。可溶性の
部分を、シリカゲル(230〜400メッシュ)200
g上でフラッシュクロマトグラフィーにかけ、同じ溶媒
で溶出した。TLCにおいて2つのスポットが観察され
た。フラクション60〜95(17mフラクション)
を蒸発させることによって、より迅速に移動する主生成
物を単離した。これを同定すると、標記化合物、IBTZ X
VIIIの構造が示された。
副生成物はフラクション105〜130で溶出した。こ
れは同定しなかったが、IBTZ XIXと示した。
IBTZ XVIIIの分析値及びH−NMRデータは以下の通
りであった。
C22H20N4O8S2Na2・2H2Oに関する分析値 C H N 計算値 40.86 3.74 8.66 測定値 41.20 3.89 7.861 H-NMR(D6DMSO,300 MHz) δ:8.23(m,3H);8.09(dd,J=9,0.5,6H); 7.89(d,J=1,1H); 7.73(dd,J=8,1.5,1H);7.57(s,1H); 3.87(t,J=6.5,2H);2.25(s,6H); 1.88(s,1H);1.85(quint,2H)。
実施例24 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(2,3−
ジヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)−イソベンゾチアゾ
ール−3−オン(IBTZ XX) IBTZ XVに関して記載したようにして、5−アミノIBTZ
のジアゾニウム塩を、水15m中、アミンのスケール
0.3gで製造した。CHOH5m中の2,3−ジ
ヒドロキシナフタレン0.2g(1.2ミリモル)の溶
液を滴下した。5分間撹拌した後、pHを7に調節し、反
応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣
をシリカゲル(70〜230メッシュ)100g上でク
ロマトグラフィーにかけ、60:10:1(v/v/v)のC
HC/CHOH/濃NHOHで溶出した。フラク
ション22〜30(15mフラクション)を合わせ
て、蒸発させて、融点181〜185℃の暗赤色の固体
0.2gを得た。
この化合物に関する分析値、H−NMR及びIRデー
タは以下の通りであった。
C22H22N4O3Sに関する分析値 C H N 計算値 62.54 5.25 13.26 測定値 62.68 5.14 12.591 H-NMR(300 MHz,D6DMSO) δ: 8.32(ブロード d,J=8.9,1H); 8.14(m,2H); 7.51(ブロードdd,J=0.9,7.7,1H); 7.36(d quint,J=1.6,7.2,2H); 7.12(s,1H);3.85(t,J=7.5,2H); 2.28(t,J=7.5,2H);2.17(s,6H); 1.82(quint,J=7.5 2H)。
実施例25 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−5−(2−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチル−1−フェニルアゾ)−イソ
ベンゾチアゾール−3−オン(IBTZ XXI) 上記記載のようにして、5−アミノIBTZのジアゾニウム
塩を、水10m中、5−アミノイソベンゾチアゾール
−3−オンのスケール0.3g(1.2ミリモル)で製
造した。pHを2に保持しながら、水1m中のNaNO
0.08g(1.2ミリモル)の溶液を冷(5℃)反
応混合物に滴下した。これに、CHOH 5m中の
2,4−ジメチルフェノールの溶液を加えた。pHを7に
上昇させ、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発
させ、残渣をシリカゲル(70〜230メッシュ)10
0g上でクロマトグラフィーにかけ、120:10:1
(v/v/v)のCHC/CHOH/濃NHOHで溶出
した。フラクション21〜27(10mフラクショ
ン)を合わせて、蒸発させ、融点153〜155℃の橙
色の固体0.23gを得た。
分析値、H−NMR、マススペクトル及びIRデータ
は、以下の通りであった。
C20H24N4O2Sに関する分析値 C H N 計算値 62.47 6.29 14.57 測定値 61.74 5.95 14.211 H-NMR(D6DMSO,300 MHz)δ:11.23(s,1H); 8.44(d,J=1.8,1H); 8.44(dd,J=1.9,8.7,1H); 8.15(d,J=8.7,1H);7.47(d,J=1.4,1H) 7.17(d,J=1.1,1H);3.92(t,J=7.5,1H); 2.30(s,3H);2.22(s,3H);2.18(s,6H); 1.82(quint,J=7.5 2H)。
実施例26 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−7−アミノイソ
ベンゾチアゾール−3−オン 実施例1においてN−(3−ジメチルアミノプロピル)
−2−クロロ−5−ニトロベンズアミドに関して記載し
たものと同様の手順を用いることによって、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)−2−クロロ−3−ニトロベ
ンズアミドを製造し、CHOH中9.0g(31.5
ミリモル)の溶液を、水300m中のNaS・9H
O 32.0g(133ミリモル)の混合物に滴下し
た。反応混合物を1時間還流した後、氷浴中で冷却し
た。CHOH中I17.0g(67.5ミリモル)
の溶液を滴下した。2時間撹拌した後、固形分を過
し、母液をCHCで4回抽出した。水相からCH
OHを蒸発除去し、次にCHCで2回以上抽出し
た。有機抽出物を合わせて乾燥(NaSO)し、
過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(70〜230メッ
シュ)200g上でクロマトグラフィーにかけ、90:
10:1(v/v/v)のCHC/CHOH/濃NH
OHで溶出した。淡黄色の固形1.4gを単離した。融
点122〜125℃。
この化合物に関するNMR、MS及びIRデータは、以
下の通りであった。1 H-NMR(60 MHz,CDC) δ:7.48(dd,J=1,8,1H); 7.20(dd,J=8,8,1H); 6.86(dd,J=1,8,1H); 3.92(t,J=8,2H);2.32(t,2H); 2.20(s,3H);1.96(ブロード t,2H)。
IR(KBr):3374,1630,1585,1486cm-1
マススペクトルEI m/e=251(M+,12.4%)。
実施例27 N−(3−ジメチルアミノプロピル)−7−(4−ヒド
ロキシ−1−フェニルアゾ)−イソベンゾチアゾール−
3−オン(IBTZ XXII) 水50m中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−
7−アミノイソベンゾチアゾール−3−オン(0.5
g、2ミリモル)の溶液を調製し、3N−HCでその
pHを1.5に低下させた。5℃に冷却した後、水2m
中のNaNO0.14g(2ミリモル)の混合物を滴
下した。反応混合物を20分間撹拌した後、CHOH
中のフェノール0.18g(2ミリモル)を加えた。pH
を7に調節した後、反応混合物を2時間撹拌した。溶媒
を蒸発させて、残渣を2回クロマトグラフィーにかけ
た。
1番目のクロマトグラフィーは、シリカゲル(70〜2
30メッシュ)120g上で行ない、60:10:1(v
/v/v)のCHC/CHOH/濃NHOHで溶出
した。2番目のクロマトグラフィーは、シリカゲル50
g上で行ない、同一の溶媒で溶出した。合計で0.25
gの橙色の固形を単離した。融点194〜198℃。
この化合物に関する分析値、NMR、IR及びMSデー
タを以下に示す。
C18H20N4O2に関する分析値 C H N 計算値 60.65 5.65 15.72 測定値 59.45 5.57 14.981 H-NMR(300 MHz,D6DMSO) 8.43(dd,J=1,7.5,1H); 8.02(dd,J=1,7.5,1H); 7.95(d,J=9,2H); 7.70(dd,J=7.5,7.5,1H); 6.98(d,J=9,2H);3.77(t,J=7,2H); 2.26(d,J=7,2H);2.16(s,6H); 1.81(q,J=7,2H)。
マススペクトル: (EI) m/e:356(M+,20%);228(M-128,100%)。
実施例28 3−(N−ジメチルアミノプロピル)−7−(2−ヒド
ロキシ−1−ナフチルアゾ)−イソベンゾチアゾール−
3−オン(IBTZ XXIII) 水50m中の7−アミノイソベンゾチアゾール−3−
オン0.5g(2ミリモル)の溶液を調製し、そのpHを
1.5に低下させた。5℃に冷却した後、水10m中
のNaNO0.14g(2ミリモル)の溶液を滴下し
た。1時間後、CHOH 5m中の2−ナフトール
0.288g(2ミリモル)を滴下した。20分後、pH
を7に上昇させ、混合物を1時間撹拌した。溶媒を蒸発
させ、残渣をシリカゲル200g上でクロマトグラフィ
ーにかけ、100:10:1(v/v/v)のCHC/C
OH/濃NHOHで溶出した。化合物200mg
が、融点161〜165℃の暗赤色の固体として単離し
た。
分析値、H−NMR及びマススペクトルデータを以下
に示す。
C22H22N4O2Sに関する分析値 C H N 計算値 65.00 5.45 13.78 測定値 65.47 5.64 12.141 H-NMR(D6DMSO,300 MHz) δ:8.92(d,J=8.5,1H); 8.57(d,J=7.6,1H); 8.05(d,J=7.9,2H); 7.96(d,J=8.1,1H); 7.53(t,J=7.4,1H); 7.58(d,J=7.9,1H); 3.90(t,J=6.5,1H); 2.35(t,J=6.6,2H)。
マススペクトルEI m/e:406(M+,5.5%)。
実施例29 5−ニトロ−2−(3−カルボキシプロピル)−イソベ
ンゾチアゾール−3−オン 2−クロロ−5−ニトロベンゾイルクロリド2.23
g、(10ミリモル)、エチル−4−アミノブチレート
ヒドロクロリド1.67g(10ミリモル)及びピリジ
ン25mの混合物を、一緒に、5℃で4時間撹拌し
た。混合物をCHCで希釈し、水で2回、3%HC
で1回、飽和NaHCO溶液で1回洗浄した。有機
層を分離し、乾燥(NaSO)し、過し、濃縮し
て、融点76〜78℃の白色の固体1.67g(53
%)を得た。
トリエチルアミン3.5m(25.4ミリモル)、C
OH50m及び上記塩化物7.86g(27.3
ミリモル)の溶液を通して、アルゴンをバブリングさせ
た後、KSH(0.35g)を更に加えた。30分後、
CHOH 100m中のI6.1gの溶液を滴下
した。添加の間、反応溶液の色が橙色から無色に変化す
る。これが起こったら、トリエチルアミンを更に0.2
5m加えた。次に、反応混合物を過し、約50m
の容量に濃縮した。過によって更に固体が得られ、こ
れを第1の分と合わせてCHOH 150mから再
結晶させ、融点140〜142℃の黄色の固体、5−ニ
トロ−2−(3−カルボエトキシプロピル)−イソベン
ゾチアゾール−3−オン4.45gを得た。
5−ニトロ−2−(3−カルボエトキシプロピル)−イ
ソベンゾチアゾール−3−オン0.25gを含むギ酸1
0m及びHSO25μの混合物を、120℃の
油浴中で一晩加熱した。反応混合物を冷却した後、水3
0m中に注いだ。一晩放置した後、混合物を過し、
標記化合物0.11gを、融点183〜186℃の黄色
の固体として得た。 H−NMR、マススペクトル及びIRデータを以下に
示す。1 H-NMR(60 MHz,D6DMSO)δ:8.20-8.40(m,3H); 3.90(t,J=7.5,2H);2.60-1.80(m,4H)。
IR(KBr):3600-2100,1730,1690,1620,1510,1440,1340cm
-1
マススペクトル(EI) m/e:282(M+,25.6%)。
実施例30 N−(N,N−ジメチルアミノ)−5−ニトロイソベン
ゾチアゾール−3−オン 2−クロロ−5−ニトロ安息香酸(10.4g、50ミ
リモル)及び塩化チオニル20mの混合物を3時間還
流した。減圧下で溶媒を除去し、トルエン40mを加
えた。混合物を濃縮し、ヘキサン50mを加えた。
過によって、融点56〜58℃の酸塩化物9.5gが得
られた。
これをCH 50m中に溶解し、CH
100m中の1,1−ジメチルヒドラジン5.1
g(86ミリモル)の冷溶液に滴下した。混合物を、冷
却下で45分間撹拌した後、水100m及びCHC
300mで希釈した。有機層を分離し、乾燥(M
gSO)し、過した。溶媒を除去し、イソプロパノ
ールから再結晶させると、N,N−ジメチル−2−クロ
ロ−5−ニトロベンゾヒドラジン7.5gが得られた。
メタノール50m中の、上記化合物6.5g(27.
3ミリモル)及びトリエチルアミン3.5m(25.
4ミリモル)の溶液を調製した。これに、NaSH・9
O 6.0g(2.75ミリモル)を加え、アルゴ
ン下、室温で混合物を18時間撹拌した。メタノール1
00m中のI6.1g(2.4ミリモル)の溶液を
滴下した。3時間撹拌した後、混合物を過した。液
を容量50mに濃縮し、混合物を再度過した。両方
の固形分を合わせて、メタノール中でスラリー化し、混
合物を還流下に加熱した。加熱溶液を過した後、濁り
が生じるまで液に水を加え、冷却した。過によっ
て、標記化合物1.5gが、融点163〜169℃の淡
黄色の固体として得られた。
C9H9N3O3Sに関する分析値 C H N 計算値 45.18 3.79 17.56 測定値 44.30 3.55 17.08 実施例31 本発明の還元IBTZ誘導体のUV可視スペクトルの測定方
法 各IBTZ誘導体の50マイクロモル/の溶液を、0.1
M、pH6.5のホスフェートバッファー中で調製し、U
V可視スペクトルを測定した[λmax(ox)]。これらの
溶液2.8m(0.14マイクロモル)に、同一のバ
ッファー中の160マイクロモル/のジチオトレイト
ール(DTT)の溶液0.2m(0.32マイクロモ
ル)を加えた。他に記載のない限り、還元イソベンズチ
アゾロンのUV可視スペクトルを直ちに測定した[λma
x(red)]。本発明の多くの化合物に関するこれらのデー
タを表1に示す。
グルコース試験 pipesバッファー0.5gを含む水0.5mに、フィ
ルム配合物中の成分を加えた。混合物を、減圧下、40
〜45℃で溶融させ、ポリエチレンテレフタレート上に
被覆した。
フィルム配合物 Bone Gel(pH=6.8) 5.0g 水 0.5g エチレングリコール 0.5g PVP(20%) 1.0g Olin 10G (4%) 0.5g Pipes バッファー(pH=7) 2.5g IBTZ 0.04 リポアミド 20mg LADH 400μ GDH 60mg NAD 60mg BSA 40mg ジアフォラーゼ 10mg 水0.5gとPipes0.5gとを混合した。ゲルを溶融
し、IBTZを溶解する際には減圧フラスコに加えた。
94.5μで注型成形した(Mayer rod #42)。
架橋溶液: 水 47.5g Olin 10G(4%) 2.5g カルボジイミド 0.62g 20.25μで注型成形した(Mayer rod #9)。
試験方法 10個の試験片を、異なるレベルのグルコース標準水溶
液(0、20、40、70、110、140、180、
250、400、800mg/d)と反応させた。試験
片を40秒間反応させた後、拭取乾燥した。拭取後、試
験片を10分間放置して色を安定させた後、Macbeth上
で読取った。
略号: PVP :ポリビニルピリジン 10−G :Olin 10-G Pipes:1,4−ピペラジンビス(エタンスルホン酸) LADH :リポアミドデヒドロゲナーゼ GDH :グリコースデヒドロゲナーゼ NAD :ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ド BSA :ウシ血清アルブミン a及びbは色を定量する座標である。aは緑−赤
軸を表し、bは青−黄軸を表す。a軸上において
は、濃い赤色は+100の値で示され、濃い緑は−10
0によって示される。同様に、b軸上においては、濃
い青色は−100によって示され、黄色は+100によ
って示される。
用語「△E」は、その次に低い濃度におけるものからの
全体的な色変化を定量する数値である。△Eの値が5で
あると眼によって容易に識別することができる。これら
の値は標準化されているものではなく、与えられた指示
薬に関する相対的な色を測定するためのみにしか用いる
ことができない。
特許請求の範囲及びその精神から逸脱することなく、本
発明の化合物及び誘導体に多くの変更を行なうことがで
きる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 31/00 V 7132−2J (72)発明者 ロバート・ピー・ハッチ アメリカ合衆国、インヂアナ 46514、エ ルクハート、フィルバート・ウェイ 1807 (56)参考文献 特開 昭62−249158(JP,A) 米国特許3862955(US,A) 欧州特許出願公開82398(EP,A) J Chem.Soc.Perkin Trans.II(1988)P.691−695 Chemical Abstracts Vol.66 No.9 P.3603 要約 番号37816

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式: (式中、R1及びR2の少なくとも一つは、ニトロ、アリ
    ールアゾ、置換アリールアゾ、ベンジリデンアミノ又は
    置換ベンジリデンアミノであり、R1及びR2の一つは水
    素であってもよく、R3は、アルキル、カルボキシアル
    キル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ハロアル
    キル、ヒドロキシ、アルコキシ又はアミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  2. 【請求項2】次式: (式中、R1はニトロであり、R2は水素であり、R
    3は、アルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアル
    キル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、ア
    ルコキシ又はアミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  3. 【請求項3】次式: (式中、R1及びR2はニトロであり、R3は、アルキ
    ル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノ
    アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又は
    アミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  4. 【請求項4】次式: (式中、R1は4−ヒドロキシフェニルアゾであり、R2
    は水素であり、R3は、アルキル、カルボキシアルキ
    ル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ヒドロキ
    シ、アルコキシ又はアミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  5. 【請求項5】次式: (式中、R1は4−ニトロ−2−メチルフェニルアゾで
    あり、R2は水素であり、R3は、アルキル、カルボキシ
    アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ハロ
    アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はアミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  6. 【請求項6】次式: (式中、R1は2,4−ジニトロベンジリデンアミノで
    あり、R2は水素であり、R3は、アルキル、カルボキシ
    アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ハロ
    アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はアミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  7. 【請求項7】次式: (式中、R1はフェニルアゾであり、R2は水素であり、
    3は、アルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシア
    ルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、
    アルコキシ又はアミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  8. 【請求項8】次式: (式中、R1は2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾであ
    り、R2は水素であり、R3は、アルキル、カルボキシア
    ルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ハロア
    ルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はアミノである) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  9. 【請求項9】次式: (式中、R1は2−ヒドロキシ−1−メチルフェニルア
    ゾであり、R2は水素であり、R3は、アルキル、カルボ
    キシアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、
    ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はアミノであ
    る) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
  10. 【請求項10】次式: (式中、R1及びR2の少なくとも一つは、ニトロ、アリ
    ールアゾ、置換アリールアゾ、ベンジリデンアミノ又は
    置換ベンジリデンアミノであり、R1及びR2の一つは水
    素であってもよく、R3は、アミノ又はヒドロキシ基を
    有するポリマーに共有結合しているカルボキシアルキル
    である) で示されるイソベンゾチアゾロン誘導体からなる色原性
    チオール指示薬。
JP1167183A 1988-07-01 1989-06-30 色原性チオール指示薬 Expired - Lifetime JPH0664047B2 (ja)

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