JPH0664002B2 - 水素または水蒸気の濃度測定装置 - Google Patents
水素または水蒸気の濃度測定装置Info
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- JPH0664002B2 JPH0664002B2 JP63142542A JP14254288A JPH0664002B2 JP H0664002 B2 JPH0664002 B2 JP H0664002B2 JP 63142542 A JP63142542 A JP 63142542A JP 14254288 A JP14254288 A JP 14254288A JP H0664002 B2 JPH0664002 B2 JP H0664002B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、プロトン導電性を有する固体電解質を利用
した、水素または水蒸気の濃度の測定装置に関するもの
である。
した、水素または水蒸気の濃度の測定装置に関するもの
である。
溶融金属またはガスのような被測定物中に含有されてい
る水素または水蒸気の濃度を測定するための装置とし
て、少なくともその閉じられた先端部分が、酸化ストロ
ンチウムおよび酸化セリウムから主としてなる、400℃
以上の温度下においてプロトン導電性を有する固体電解
質によって構成された測定管を利用した装置が、例え
ば、特開昭58−50,458号公報をはじめ、特開昭60−2638
53号,特開昭61−2064号,特開昭61−3054号,特開昭61
−14566号等の各公報によって開示されている。
る水素または水蒸気の濃度を測定するための装置とし
て、少なくともその閉じられた先端部分が、酸化ストロ
ンチウムおよび酸化セリウムから主としてなる、400℃
以上の温度下においてプロトン導電性を有する固体電解
質によって構成された測定管を利用した装置が、例え
ば、特開昭58−50,458号公報をはじめ、特開昭60−2638
53号,特開昭61−2064号,特開昭61−3054号,特開昭61
−14566号等の各公報によって開示されている。
例えば、特開昭58−50,458号公報に開示されている装置
は、下記からなっている。
は、下記からなっている。
その閉じられた先端が、酸化ストロンチウムおよび酸化
セリウムの混合物から主としてなる、400℃以上の温度
下においてプロトン導電性を有する固体電解質で構成さ
れた、その内部に、基準物質として所定濃度の水素また
は水蒸気を含有する基準ガスが満たされた測定管と、前
記測定管の前記先端の内表面および外表面に、前記固体
電解質を間にして張り合わされた多孔質の内面電極およ
び外面電極と、前記測定管内の前記基準ガス中に含有さ
れている水素または水蒸気の濃度と、被測定物中に含有
されている水素または水蒸気の濃度との間の差によっ
て、前記測定管の、前記先端の内表面と外表面との間に
発生する起電力を測定するための起電力検出器とからな
る測定装置(以下、「先行技術」という)。
セリウムの混合物から主としてなる、400℃以上の温度
下においてプロトン導電性を有する固体電解質で構成さ
れた、その内部に、基準物質として所定濃度の水素また
は水蒸気を含有する基準ガスが満たされた測定管と、前
記測定管の前記先端の内表面および外表面に、前記固体
電解質を間にして張り合わされた多孔質の内面電極およ
び外面電極と、前記測定管内の前記基準ガス中に含有さ
れている水素または水蒸気の濃度と、被測定物中に含有
されている水素または水蒸気の濃度との間の差によっ
て、前記測定管の、前記先端の内表面と外表面との間に
発生する起電力を測定するための起電力検出器とからな
る測定装置(以下、「先行技術」という)。
しかしながら、上述した先行技術の装置は、測定管の内
部に満たされる基準物質が、所定濃度の水素または水蒸
気を含有するガスであるために、次に述べるような問題
を有している。
部に満たされる基準物質が、所定濃度の水素または水蒸
気を含有するガスであるために、次に述べるような問題
を有している。
(1) 測定管の、固体電解質によって構成された先端
部と、その胴部との接着部、または測定管自体に亀裂や
破損が発生すると、測定管内の基準ガスが、測定される
べきガスが存在する室内に漏出する。この結果、室内の
ガス中に含有されている水素または水蒸気の濃度を正確
に測定することができず、基準ガスの漏出が甚だしい場
合には、測定不能になる。
部と、その胴部との接着部、または測定管自体に亀裂や
破損が発生すると、測定管内の基準ガスが、測定される
べきガスが存在する室内に漏出する。この結果、室内の
ガス中に含有されている水素または水蒸気の濃度を正確
に測定することができず、基準ガスの漏出が甚だしい場
合には、測定不能になる。
(2) 溶融金属中に含有されている水素濃度を測定す
る場合に、測定管に上述のような亀裂や破損が発生する
と、基準ガスが溶融金属中に漏出する結果、正確な測定
ができないばかりか、溶融金属の品質を著しく劣化さ
せ、更に、溶融金属中への基準ガスの混入により、水蒸
気爆発を起す危険がある。
る場合に、測定管に上述のような亀裂や破損が発生する
と、基準ガスが溶融金属中に漏出する結果、正確な測定
ができないばかりか、溶融金属の品質を著しく劣化さ
せ、更に、溶融金属中への基準ガスの混入により、水蒸
気爆発を起す危険がある。
(3) 測定管内への基準ガスの循環のためにガス循環
器等が必要になり、コンパクトな装置にすることができ
ない。
器等が必要になり、コンパクトな装置にすることができ
ない。
本発明者等は、上述した問題を解決する手段として、先
に、従来の基準ガスに代り、測定管内に充填される下記
からなる固体状の基準物質を開発し、特許出願(特願昭
62−101147号、特開昭63−269053号公報)した。
に、従来の基準ガスに代り、測定管内に充填される下記
からなる固体状の基準物質を開発し、特許出願(特願昭
62−101147号、特開昭63−269053号公報)した。
(A) 測定温度において溶融しない例えば硫酸セリウ
ム(Ce(SO4)3・8H2O)のような金属硫酸塩の水和
物と、測定温度において溶融する例えば炭酸カリウム
(K2CO3),炭酸ナトリウム(Na2CO3),炭酸リチ
ウム(Li2CO3)のようなアルカリ炭酸塩との混合塩の
粉末、および、 (B) 測定温度において溶融しない例えばニッケル,
銅,クロム等の金属粉末 上記(A)と(B)とが所定割合で混合された混合物。
ム(Ce(SO4)3・8H2O)のような金属硫酸塩の水和
物と、測定温度において溶融する例えば炭酸カリウム
(K2CO3),炭酸ナトリウム(Na2CO3),炭酸リチ
ウム(Li2CO3)のようなアルカリ炭酸塩との混合塩の
粉末、および、 (B) 測定温度において溶融しない例えばニッケル,
銅,クロム等の金属粉末 上記(A)と(B)とが所定割合で混合された混合物。
上述した固体状の基準物質を使用すれば、従来の基準ガ
スのような問題は生じない。しかしながら、その後の研
究の結果、この固体状の基準物質を使用した場合には、
次のような問題の生ずることがわかった。
スのような問題は生じない。しかしながら、その後の研
究の結果、この固体状の基準物質を使用した場合には、
次のような問題の生ずることがわかった。
(1) 高温下での測定時に、固体電解質の結晶粒界中
に存在する不純物としてのSiO2と、基準物質中の例え
ばK2O,Ka2Oのようなアルカリ成分とが反応して低融
点物質が生成する。このように生成した低融点物質によ
って、固体電解質の組織が、その基準物質側から変化す
る結果、時間が経過するに従って測定精度が劣化する。
に存在する不純物としてのSiO2と、基準物質中の例え
ばK2O,Ka2Oのようなアルカリ成分とが反応して低融
点物質が生成する。このように生成した低融点物質によ
って、固体電解質の組織が、その基準物質側から変化す
る結果、時間が経過するに従って測定精度が劣化する。
例えば、下記からなるセンサーを使用し、比較的反応条
件の厳しくない600℃の温度で50時間測定を行なった
後、固体電解質の基準物質側の面を調べた。
件の厳しくない600℃の温度で50時間測定を行なった
後、固体電解質の基準物質側の面を調べた。
固体電解質:SrCe0.95Yb0.05O3 −α 基準物質:金属硫酸塩の水和物…Ce(SO4)3・8H2O アルカリ炭酸塩…Na2CO3,K2CO3 金属粉末…ニッケル粉 その結果、固体電解質の基準物質側の面に約50μmの深
さの変質層が認められ、そして、起電力特性も、測定初
期に比較して約10%低下した。
さの変質層が認められ、そして、起電力特性も、測定初
期に比較して約10%低下した。
(2) 基準物質は、所定割合で混合された金属硫酸塩
の水和物とアルカリ炭酸塩とを加熱して溶融し、次い
で、冷却して固化させた後、粉砕し、得られた混合塩粉
末に金属粉末を添加、混合することによって製造され
る。このような金属硫酸塩の水和物とアルカリ炭酸塩と
の混合物の加熱、溶融時に、各塩の分解が生じ、金属硫
酸塩からは(OH)水酸基が脱離しそしてアルカリ炭酸塩
からはCO2が脱離する。この結果、製造された基準物質
の化学成分組成が変動して、その品質にバラツキが生ず
るため、測定結果の変動を招く。
の水和物とアルカリ炭酸塩とを加熱して溶融し、次い
で、冷却して固化させた後、粉砕し、得られた混合塩粉
末に金属粉末を添加、混合することによって製造され
る。このような金属硫酸塩の水和物とアルカリ炭酸塩と
の混合物の加熱、溶融時に、各塩の分解が生じ、金属硫
酸塩からは(OH)水酸基が脱離しそしてアルカリ炭酸塩
からはCO2が脱離する。この結果、製造された基準物質
の化学成分組成が変動して、その品質にバラツキが生ず
るため、測定結果の変動を招く。
従って、この発明の目的は、少なくともその閉じられた
先端部分が固体電解質で構成され、その内部に所定濃度
の水素または水蒸気を含有する固体状の基準物質が充填
された測定管を使用し、被測定物中に含有されている水
素または水蒸気の濃度を、経時的な性能劣化や測定結果
の変動が生ずることなく、安定して正確に測定するため
の装置を提供することにある。
先端部分が固体電解質で構成され、その内部に所定濃度
の水素または水蒸気を含有する固体状の基準物質が充填
された測定管を使用し、被測定物中に含有されている水
素または水蒸気の濃度を、経時的な性能劣化や測定結果
の変動が生ずることなく、安定して正確に測定するため
の装置を提供することにある。
この発明は、少なくともその閉じられた先端部分が、プ
ロトン導電性を有する固体電解質で構成され、その内部
に所定濃度の水素または水蒸気を含有する基準物質が充
填された測定管と、前記測定管内の前記基準物質中に含
有されている水素または水蒸気の濃度と、被測定物中に
含有されている水素または水蒸気の濃度との間の差によ
って、前記測定管の少なくとも先端部分の内表面と外表
面との間に発生する起電力を測定するための起電力検出
器とからなる、水素または水蒸気の濃度測定装置におい
て、前記基準物質が、水酸基を有する固体状のハイドロ
キシアパタイトからなることに特徴を有するものであ
る。
ロトン導電性を有する固体電解質で構成され、その内部
に所定濃度の水素または水蒸気を含有する基準物質が充
填された測定管と、前記測定管内の前記基準物質中に含
有されている水素または水蒸気の濃度と、被測定物中に
含有されている水素または水蒸気の濃度との間の差によ
って、前記測定管の少なくとも先端部分の内表面と外表
面との間に発生する起電力を測定するための起電力検出
器とからなる、水素または水蒸気の濃度測定装置におい
て、前記基準物質が、水酸基を有する固体状のハイドロ
キシアパタイトからなることに特徴を有するものであ
る。
基準物質としてのハイドロキシアパタイトの化学成分組
成は、次の通りである。
成は、次の通りである。
A1 0(MO4)6(CH)2 但し、A:Ca,Ba,Mg,SrおよびPdの何れか1つ。
M:P,As,V,SおよびSiの何れか1つ。
ハイドロキシアパタイトは、約1,100℃の温度になるま
で水酸基を有しており、その間の各温度において、一定
の水素活量を示す。従って、上述の基準物質として使用
することができる。
で水酸基を有しており、その間の各温度において、一定
の水素活量を示す。従って、上述の基準物質として使用
することができる。
このようなハイドロキシアパタイトは、水溶液反応を利
用した湿式法または高温固相反応を利用した乾式法など
によって合成し、得られた合成物を高温で焼成した、均
一な結晶構造を有する結晶質の酸化物焼結体である。従
って、測定温度範囲の高温下においても、化学的に安定
で且つ均質であり、測定時に固体電解質と反応して固体
電解質を劣化させるようなことはなく、しかも、製造時
にその化学成分組成が変動し、品質にバラツキが生ずる
こともない。
用した湿式法または高温固相反応を利用した乾式法など
によって合成し、得られた合成物を高温で焼成した、均
一な結晶構造を有する結晶質の酸化物焼結体である。従
って、測定温度範囲の高温下においても、化学的に安定
で且つ均質であり、測定時に固体電解質と反応して固体
電解質を劣化させるようなことはなく、しかも、製造時
にその化学成分組成が変動し、品質にバラツキが生ずる
こともない。
次に、この発明の装置を、図面を参照しながら説明す
る。第1図は、この発明の装置の一実施態様を示す概略
垂直断面図である。第1図に示すように、測定管1の管
状の胴部1aは、非導電性の例えばアルミナ質の磁器から
なっている。測定管1の先端部分1bは、例えば酸化スト
ロンチウム、酸化セリウムおよび酸化イッテルビウムの
混合物からなる、400℃以上の温度下においてプロトン
導電性を有する試験管状の固体電解質(SrCe0.95Yb0.05
O3 −α)からなっている。先端部分1bは、胴部1aの下
端に、無機質の接着剤2によって固定され、胴部1aの下
端を閉じている。
る。第1図は、この発明の装置の一実施態様を示す概略
垂直断面図である。第1図に示すように、測定管1の管
状の胴部1aは、非導電性の例えばアルミナ質の磁器から
なっている。測定管1の先端部分1bは、例えば酸化スト
ロンチウム、酸化セリウムおよび酸化イッテルビウムの
混合物からなる、400℃以上の温度下においてプロトン
導電性を有する試験管状の固体電解質(SrCe0.95Yb0.05
O3 −α)からなっている。先端部分1bは、胴部1aの下
端に、無機質の接着剤2によって固定され、胴部1aの下
端を閉じている。
上述のような固体電解質からなる先端部分1bの内表面に
は、そのほぼ全体にわたって、例えば白金からなる多孔
質の内面電極3が張り合わされている。内面電極3の下
端面には、例えば白金からなるネット状の内面電極集電
帯4が取り付けられている。先端部分1bの外表面には、
固体電解質を間にして、内面電極3と向き合うように、
例えば白金からなる多孔質の外面電極5が張り合わされ
ている。外面電極5の上部外周面には、例えば白金から
なるネット状の外面電極集電帯6が取り付けられてい
る。
は、そのほぼ全体にわたって、例えば白金からなる多孔
質の内面電極3が張り合わされている。内面電極3の下
端面には、例えば白金からなるネット状の内面電極集電
帯4が取り付けられている。先端部分1bの外表面には、
固体電解質を間にして、内面電極3と向き合うように、
例えば白金からなる多孔質の外面電極5が張り合わされ
ている。外面電極5の上部外周面には、例えば白金から
なるネット状の外面電極集電帯6が取り付けられてい
る。
内面電極集電帯4および外面電極集電帯6の各々には、
胴部1aを通る例えば白金製のリード線7,7′の一端が固
定されている。外面電極集電帯6のリード線7′は、胴
部1aから、先端部分1bとの接合部を通って、先端部分1b
の外に引き出されている。リード線7,7′の、先端部分1
b以外の部分は、ムライト製の絶縁管8,8′によって絶縁
されている。
胴部1aを通る例えば白金製のリード線7,7′の一端が固
定されている。外面電極集電帯6のリード線7′は、胴
部1aから、先端部分1bとの接合部を通って、先端部分1b
の外に引き出されている。リード線7,7′の、先端部分1
b以外の部分は、ムライト製の絶縁管8,8′によって絶縁
されている。
先端部分1b内には、基準物質としての粉末状のハイロド
キシアパタイト9が、内面電極3をすべて覆うように充
填されており、その上部には、アルミナ粉10が、ハイロ
ドキシアパタイト9を押し付けるように充填されてい
る。アルミナ粉10の上面は、無機質の接着剤2によって
シールされている。
キシアパタイト9が、内面電極3をすべて覆うように充
填されており、その上部には、アルミナ粉10が、ハイロ
ドキシアパタイト9を押し付けるように充填されてい
る。アルミナ粉10の上面は、無機質の接着剤2によって
シールされている。
第1図において、11は、先端部分1b内の基準物質として
のハイロドキシアパタイト9に含有されている水素また
は水蒸気の濃度と、被測定物中に含有されている水素ま
たは水蒸気の濃度との間の差によって、固体電解質から
なる先端部分1bの内表面と外表面との間に発生する起電
力を測定するための起電力検出器である。内面電極集電
帯4および外面電極集電帯6の各々にその一端が固定さ
れたリード線7,7′の他端は、起電力検出器11に接続さ
れている。
のハイロドキシアパタイト9に含有されている水素また
は水蒸気の濃度と、被測定物中に含有されている水素ま
たは水蒸気の濃度との間の差によって、固体電解質から
なる先端部分1bの内表面と外表面との間に発生する起電
力を測定するための起電力検出器である。内面電極集電
帯4および外面電極集電帯6の各々にその一端が固定さ
れたリード線7,7′の他端は、起電力検出器11に接続さ
れている。
基準物質であるハイロドキシアパタイトは、次のように
して製造される。0.3mol%のCa(OH)2懸濁溶液(試薬
使用)にH3PO4水溶液を徐々に滴下し、そして、所定
時間攪拌することにより十分熟成して、低結晶質のアパ
タイトを合成する。
して製造される。0.3mol%のCa(OH)2懸濁溶液(試薬
使用)にH3PO4水溶液を徐々に滴下し、そして、所定
時間攪拌することにより十分熟成して、低結晶質のアパ
タイトを合成する。
次いで、このようにして合成された低結晶質のアパタイ
トを乾燥して粉末状にする。得られたアパタイト粉をア
ルミナ製るつぼによって、800℃の温度により空気中で
3時間焼成する。かくして、結晶質の塊状のハイロドキ
シアパタイト(Ca1 0(PO4)6(OH)2)が得られ
る。この塊状のハイロドキシアパタイトを粉砕すること
により、例えば100メッシュ以下の粒度の粉末状にす
る。
トを乾燥して粉末状にする。得られたアパタイト粉をア
ルミナ製るつぼによって、800℃の温度により空気中で
3時間焼成する。かくして、結晶質の塊状のハイロドキ
シアパタイト(Ca1 0(PO4)6(OH)2)が得られ
る。この塊状のハイロドキシアパタイトを粉砕すること
により、例えば100メッシュ以下の粒度の粉末状にす
る。
次に、この発明を実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕 第2図に示すように、上述した構造の測定管1を、温度
制御が可能な空気雰囲気の恒湿槽12内に取り付けた。測
定管1の先端部分1bの周囲には、先端部分近傍を加熱す
るための、導線14によって温度制御盤15に連結されてい
るヒータ13を配置した。更に、先端部分1bに近接させ
て、先端部分近傍の温度を測定するための、同じく導線
14′によって温度制御盤15に連結されている熱電対16を
配置した。起電力検出器11には記録計17を接続し、起電
力の電圧測定および電圧の経時変化を記録できるように
した。
制御が可能な空気雰囲気の恒湿槽12内に取り付けた。測
定管1の先端部分1bの周囲には、先端部分近傍を加熱す
るための、導線14によって温度制御盤15に連結されてい
るヒータ13を配置した。更に、先端部分1bに近接させ
て、先端部分近傍の温度を測定するための、同じく導線
14′によって温度制御盤15に連結されている熱電対16を
配置した。起電力検出器11には記録計17を接続し、起電
力の電圧測定および電圧の経時変化を記録できるように
した。
ヒータ13によって、測定管1の先端部近傍を700℃に加
熱した。そして、前記温度下で恒湿槽12内の空気圧力を
5から100Torrの範囲内で変化させることにより、恒湿
槽12内の空気中の水蒸気の量を変化させた。
熱した。そして、前記温度下で恒湿槽12内の空気圧力を
5から100Torrの範囲内で変化させることにより、恒湿
槽12内の空気中の水蒸気の量を変化させた。
測定管1の先端部分1b内に充填されている、基準物質と
してのハイロドキシアパタイト9中に含有されている水
蒸気の濃度と、恒湿槽12内の空気中の水蒸気の濃度との
間の差によって、測定管1の固体電解質からなる先端部
分1bの内表面と外表面との間に起電力が発生した。
してのハイロドキシアパタイト9中に含有されている水
蒸気の濃度と、恒湿槽12内の空気中の水蒸気の濃度との
間の差によって、測定管1の固体電解質からなる先端部
分1bの内表面と外表面との間に起電力が発生した。
このようにして発生した起電力を、内面電極集電帯4お
よび外面電極集電帯6を介し、リード線7,7′を通って
起電力検出器11に伝達し、起電力検出器11によって測定
した。第1表および第3図にその測定結果を示す。
よび外面電極集電帯6を介し、リード線7,7′を通って
起電力検出器11に伝達し、起電力検出器11によって測定
した。第1表および第3図にその測定結果を示す。
第1表および第3図から明らかなように、恒湿槽12内の
圧力を高める即ち恒湿槽12内の空気量(水蒸気量)を増
やすに伴って、起電力は上昇した。
圧力を高める即ち恒湿槽12内の空気量(水蒸気量)を増
やすに伴って、起電力は上昇した。
〔実施例2〕 実施例1と同じ方法により、恒湿槽12内において、その
圧力即ち水蒸気量を変化させながら、約500時間連続的
に起電力を測定した。第4図はその測定結果を示すグラ
フである。
圧力即ち水蒸気量を変化させながら、約500時間連続的
に起電力を測定した。第4図はその測定結果を示すグラ
フである。
第4図から明らかなように、この発明によれば約500時
間連続的に測定を行なっても、基準物質であるハイロド
キシアパタイトの性能が変化することはなく、正確な測
定を行なうことができた。
間連続的に測定を行なっても、基準物質であるハイロド
キシアパタイトの性能が変化することはなく、正確な測
定を行なうことができた。
以上述べたように、この発明によれば、基準物質として
固体状のハイロドキシアパタイトを使用したことによ
り、従来のガス状の基準物質のように測定管から漏出す
るような問題は生じないことは勿論、測定温度範囲の高
温下においても、基準物質は化学的に安定で且つ均質で
あり、経時変化が生ずることはない。従って、被測定物
中に含有されている水素または水蒸気の濃度を、経時的
な性能劣化や変動が生ずることなく、安定して正確に測
定することができる工業上有用な効果がもたらされる。
固体状のハイロドキシアパタイトを使用したことによ
り、従来のガス状の基準物質のように測定管から漏出す
るような問題は生じないことは勿論、測定温度範囲の高
温下においても、基準物質は化学的に安定で且つ均質で
あり、経時変化が生ずることはない。従って、被測定物
中に含有されている水素または水蒸気の濃度を、経時的
な性能劣化や変動が生ずることなく、安定して正確に測
定することができる工業上有用な効果がもたらされる。
第1図はこの発明の装置の一実施態様を示す概略垂直断
面図、第2図はその使用状態を示す概略側面図、第3図
はこの発明の装置による測定結果を示す恒湿槽内の圧力
と起電力との関係を示すグラフ、第4図は同じく恒湿槽
内の圧力と起電力との関係を測定時間の経過と共に示す
グラフである。 図面において、 1……測定管、1a……胴部、 1b……先端部分、2……接着剤、 3……内面電極、4……内面電極集電帯、 5……外面電極、6……外面電極集電帯、 7,7′……リード線、8……絶縁管、 9……ハイロドキシアパタイト、 10……アルミナ粉、11……起電力検出器、 12……恒湿槽、13……ヒータ、 14,14′……導線、15……温度制御盤、 16……熱電対、17……記録計。
面図、第2図はその使用状態を示す概略側面図、第3図
はこの発明の装置による測定結果を示す恒湿槽内の圧力
と起電力との関係を示すグラフ、第4図は同じく恒湿槽
内の圧力と起電力との関係を測定時間の経過と共に示す
グラフである。 図面において、 1……測定管、1a……胴部、 1b……先端部分、2……接着剤、 3……内面電極、4……内面電極集電帯、 5……外面電極、6……外面電極集電帯、 7,7′……リード線、8……絶縁管、 9……ハイロドキシアパタイト、 10……アルミナ粉、11……起電力検出器、 12……恒湿槽、13……ヒータ、 14,14′……導線、15……温度制御盤、 16……熱電対、17……記録計。
Claims (2)
- 【請求項1】少なくともその閉じられた先端部分が、プ
ロトン導電性を有する固体電解質で構成され、その内部
に所定濃度の水素または水蒸気を含有する基準物質が充
填された測定管と、前記測定管内の前記基準物質中に含
有されている水素または水蒸気の濃度と、被測定物中に
含有されている水素または水蒸気の濃度との間の差によ
って、前記測定管の少なくとも先端部分の内表面と外表
面との間に発生する起電力を測定するための起電力検出
器とからなる、水素または水蒸気の濃度測定装置におい
て、 前記基準物質が、水酸基を有する固体状のハイドロキシ
アパタイトからなっていることを特徴とする、水素また
は水蒸気の濃度測定装置。 - 【請求項2】前記ハイドロキシアパタイトの化学成分組
成は、 A1 0(MO4)6(OH)2 但し、A:Ca,Ba,Mg,SrおよびPdの何れか1つ。 M:P,As,V,SおよびSiの何れか1つ。 である、請求項1記載の水素または水蒸気の濃度測定装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63142542A JPH0664002B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 水素または水蒸気の濃度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63142542A JPH0664002B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 水素または水蒸気の濃度測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH021538A JPH021538A (ja) | 1990-01-05 |
JPH0664002B2 true JPH0664002B2 (ja) | 1994-08-22 |
Family
ID=15317773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63142542A Expired - Fee Related JPH0664002B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 水素または水蒸気の濃度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0664002B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0421868D0 (en) * | 2004-10-01 | 2004-11-03 | Environmental Monitoring And C | Apparatus and method for measuring hydrogen concentration |
CN105723211B (zh) * | 2013-09-12 | 2019-04-02 | 韩国科学技术院 | 用于测量溶解在液体中的氢气浓度的氢传感器元件以及使用氢传感器元件测量氢气浓度的方法 |
-
1988
- 1988-06-09 JP JP63142542A patent/JPH0664002B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH021538A (ja) | 1990-01-05 |
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