JPH066359B2 - プリント回路用基板 - Google Patents

プリント回路用基板

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JPH066359B2
JPH066359B2 JP6827985A JP6827985A JPH066359B2 JP H066359 B2 JPH066359 B2 JP H066359B2 JP 6827985 A JP6827985 A JP 6827985A JP 6827985 A JP6827985 A JP 6827985A JP H066359 B2 JPH066359 B2 JP H066359B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、極めて優れた半田耐熱性,耐ヒートショッ
ク性を備えたプリント回路用基板に関するものである。
〔従来の技術〕
プリント回路用基板は、半導体装置等の材料として極め
て有用である。このようなプリント回路用基板は、回路
形成が施され電子部品等が実装されて半導体装置等に組
み込まれる。最近では、半導体装置の実装密度を高める
ことが行われており、回路形成が施されたプリント回路
用基板に電子部品を実装する際、その製造工程で複数回
の半田処理を施し電子部品を高密度で実装することが行
われている。この場合、実装に際しては高融点の半田か
ら順に低融点の半田を使用し、部品を順次実装すること
が行われている。特に、最近のように実装密度が高くな
ると高融点半田を溶融させるため、プリント回路用基板
を300℃以上の温度で処理することが行われるように
なっている。したがって、プリント回路用基板にはこれ
に耐えうる耐熱性等を備えていることが要求される。
従来から、耐熱性を有するプリント回路用基板として、
絶縁層にポリイミド樹脂層を備えたプリント回路用基板
がある。この種のプリント回路用基板は、ポリイミドフ
ィルムを、接着剤を介して金属箔に接着したり、ポリイ
ミドフィルムと金属箔とを加熱圧着したりもしくは金属
箔上にポリイミド前駆体ないしはポリイミドの有機極性
溶媒溶液を流延塗布し、加熱によりポリイミド樹脂層化
するという方法により製造されている。しかしながら、
ポリイミドフィルムを接着剤を介して金属箔に接着する
方法は、接着剤を用いているため、プリント回路用基板
全体の耐熱性や耐ヒートショック性が低下するという難
点があり、またポリイミドフィルムと金属箔とを加熱圧
着する方法や金属箔上にポリイミド前駆体ないしはポリ
イミドの有機極性溶媒溶液を流延塗布し加熱によりポリ
イミド樹脂層化する方法では、ポリイミド樹脂層の、金
属箔に対する密着性の点で問題があり、金属箔とポリイ
ミド樹脂層とが強固に密着していないため、半田耐熱性
や耐ヒートショック性に劣るようになる。したがって、
このようなポリイミド樹脂層を絶縁層に用いた従来のプ
リント回路用基板は、前記のような300℃以上の温度
でプリント回路用基板を処理するという工程には耐え得
ないのであり、この種の用途には絶縁層にセラミック板
を用いることが行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、プリント回路用基板の絶縁層にセラミック
板を使用する場合には、セラミック板が高価であるた
め、プリント回路用基板全体のコストが高くなり、また
セラミック板が極めてもろいため、製造中に不良品が多
発し、製品歩どまりが大幅に低下するというような難点
が生じている。
この発明はこのような事情に鑑みなされたもので、製造
歩どまりがよく、安価であり、かつ極めて優れた半田耐
熱性,耐ヒートショック性を備えたプリント回路用基板
の提供をその目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明のプリント回路用
基板は、導電性金属製シートと、このシートに密着形成
されたポリイミド樹脂層とを備えたプリント回路用基板
であって、上記ポリイミド樹脂層が、下記の一般式(1)
および(2)で表される反覆単位を主体とするポリイミド
によって構成されているという構成をとる。
上記(1)式および(2)式において、Rはケイ素原子を含ん
でいない二価の有機基、R1はメチレン基,フェニレン
基または置換フェニレン基、R2はメチル基,フェニル
基または置換フェニル基、Xは酸素原子またはフェニレ
ン基、/mモル比は0.1/99.9〜10/90、nは
1がフェニレン基もしくは置換フェニレン基の場合は
1でありメチレン基の場合は3または4である。
上記のような構成のプリント回路用基板は、ポリイミド
の分子骨格中にケイ素原子を導入すると、ポリイミドの
金属に対する密着性が大幅に増加し、接着剤を用いなく
ても直接金属に強固に密着するようになるという本発明
者らの発見によって初めて実現されるようになったもの
である。ポリイミドの分子骨格中にケイ素原子を導入す
ると、そのケイ素原子の作用により、ポリイミドがシリ
コンウエハ等のケイ素含有材に対して強固に密着するよ
うになるということはすでに知られているが、本発明者
らは、これに関してさらに研究を重ねた結果、ポリイミ
ドの分子骨格中に、上記のようにケイ素原子を導入する
と、ケイ素含有材に対してだけでなく、金属に対しても
強固に密着するようになり、これをプリント回路用基板
の基板樹脂に応用すると、金属箔等の導電性金属製シー
トと基板樹脂とが強固に密着し、極めて優れた半田耐熱
性,耐ヒートショック性を備えたプリント回路用基板が
得られるようになることを見いだしこの発明に到達し
た。
金属箔等の導電性金属製シートに対して強固に密着する
ポリイミドは、その分子骨格中にケイ素原子が導入され
ているものであり、ケイ素原子さえ導入されていれば金
属箔に対して強固に密着する。しかしながら、300℃
以上の温度で処理することに耐えうるような基板樹脂
は、前記の式(1)および(2)で表される反覆単位を主体と
するポリイミドのみである。このようなポリイミドを用
いてプリント回路用基板のポリイミド樹脂層を形成する
ことにより、300℃をはるかに超える350℃以上の
半田耐熱性,耐ヒートショック性を備えたプリント回路
用基板が始めて得られるようになるのである。ここで主
体とするとは、全体が主体のみからなる場合も含めるも
のである。
前記式(1)で表される反覆単位と式(2)で表される反覆単
位の相互の割合は、前記のように式(2)で表される反覆
単位が0.1〜10モル%で式(1)で表される反覆単位が9
9.9〜90モル%になるように設定される。すなわち、
前記式(2)で表される反覆単位の割合が0.1モル%よりも
少なくなると密着性向上効果が小さくなり、所定の耐熱
性を有するプリント回路用基板が得られなくなる。逆に
10モル%を超えるとポリイミド樹脂層を構成するポリ
イミド自体の耐熱性が低下し、やはり300℃以上の高
温に耐えうるプリント回路用基板が得られなくなるから
である。特に、前記一般式(1)で表される反覆単位とし
て、下記の一般式(4) で表される反覆単位をポリイミドの分子骨格中に組み込
むと、最も耐熱性に富むポリイミドが得られるようにな
り、それを用いることによってより優れた半田耐熱性、
耐ヒートショック性を備えたプリント回路用基板が得ら
れるようになるのである。また、上記の一般式(1)で表
される反覆単位として、下記の一般式(3)で表される反
覆単位を組み込み、 この一般式(3)の反覆単位て前記一般式(2)で表される反
覆単位との相互のモル比m/を0.1/99.9〜10/90
に選択すると、導電性金属製シートとして剛直性のない
金属箔を用いても得られるプリント回路用基板がカール
の生じないものとなるのである。すなわち、ポリイミド
樹脂層を備えたプリント回路用基板は、ポリイミド樹脂
層の形成に高温を要するため、導電性金属製シートとポ
リイミド樹脂層との熱膨張率の差から常温に温度降下す
ると収縮率に差が生じるのであり、このとき上記導電性
金属製シートとして剛直性のない金属箔を用いると、そ
の収縮応力に耐え得なくなるためカールするのである。
これが導電性金属製シートとして金属箔を用いたプリン
ト回路用基板の最大の欠点であるが、上記のような一般
式(3)で表される反覆単位をポリイミドの分子骨格中に
組み込み、これと前記一般式(2)で表される反覆単位と
の相互のモル比m/を上記のような割合に選ぶことに
より、導電性金属製シートとして薄い金属箔を用いた場
合にもカールしないプリント回路用基板が得られるよう
になるのである。この場合において、上記一般式(3)で
表される反覆単位のジアミノ成分の構成原料としてはp
−フェニレンジアミンが用いられるのであるが、それの
30モル%以下を4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ルで置換し、一般式(4)で表される反覆単位においてK
≧30モル%と特定するようにしても上記同様カールは
生じないのであり、かつこの場合には耐熱性も向上する
ようになるのである。
上記一般式(1)で表される反覆単位と式(2)で表される反
覆単位を主体とするポリイミドの樹脂層は、例えば、下
記の一般式(5)で表されるシリコン系ジアミンおよび 式中、R1はメチレン基,フェニレン基または置換フェ
ニレン基、R2はメチル基,フェニル基または置換フェ
ニル基、Xは酸素原子またはフェニレン基、nはR1
フェニレン基もしくは置換フェニレン基の場合は1でメ
チレン基の場合は3または4である。
一般式(6) H2N-R-NH2 ……(6) 式中、Rはケイ素原子を含んでいない二価の有機基であ
る。
で表される芳香族ジアミン等のジアミンが、前者0.1〜
10モル%に対して後者が99.9〜90モル%の割合に
なっているジアミノ化合物と、3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物ないしその誘導体を
主成分とするカルボン酸二無水物類とを有機極性溶媒中
で反応させてポリイミド前駆体化し、このポリイミド前
駆体をそのまま溶液てもしくはポリイミド化して用いる
ことにより構成される。
上記一般式(5)で表されるシリコン系ジアミンの代表的
なものはつぎのとおりである。これらのジアミンは単独
でもしくは併せて用いられる。
上記のジアミンのなかでも最も好適なものは(イ)で表
させるジアミンである。
また、上記一般式(5)で表されるシリコン系ジアミンと
共に用いられる、一般式(6)で表されるところの、分子
内にケイ素原子を含まないジアミン(以下「ケイ素不含
ジアミン」と称する)の代表的なものはつぎのとおりで
ある。これらのジアミンも単独でもしくは併せて用いら
れる。
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、
p−フェニレンジアミン、m−フエニレンジアミン、
4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、1,5′−ジ
アミノナフタレン、2,6′−ジアミノナフタレン、
4,4′−ジアミノジフェニルスルフイド、3,3′−
ジ(m−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,
4′−ジ(m−アミノフェノキシ)ジフェニルプロパ
ン。
これらのジアミンのうちでも4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテルとp−フェニレンジアミンとを併用すると
前記一般式(4)で表される反覆単位をもつところの、極
めて耐熱性に富むポリイミドが得られるようになるので
あり、p−フェニレンジアミンのみを用いるときには導
電性金属性シートとして薄手の金属箔を用いてもカール
しにくいプリント回路用基板を得ることができるように
なるのである。
また、上記シリコン系ジアミンとケイ素不含ジアミンと
からなるジアミノ化合物に対して反応させるカルボン酸
二無水物類は、前記のように、3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物ないしはその酸ハロ
ゲン化物、ジエステル、モノエステル等の誘導体を主成
分とするものである。通常はこの二無水物ないしはその
誘導体を70モル%以上、その他の芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物ないしはその酸ハロゲン化物、ジェステ
ル、モノエステル等の誘導体を30モル%以下の割合で
含むものが用いられる。3,3′,4,4′−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物ないしはその誘導体の割合
が少なすぎると、導電性金属製シートとポリイミド樹脂
層との密着性が低下したり、ポリイミド樹脂層の強度が
低下する等の不都合を生じるため好ましくない。
上記のその他の芳香族テトラカルボン酸二無水物ないし
はその誘電体としては、ピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物等の酸二無水物ないしはその誘電体があげ
られ、単独でもしくは併せて用いられる。
また、上記ジアミノ化合物およびカルボン酸二無水物類
をそのなかで反応させる有機極性溶媒としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルホスホアミド、m−クレゾール、p−ク
レゾール、p−クロルフェノール等があげられる。な
お、キシレン、トルエン、ヘキサン、ナフサ等を一部併
用してもよい。
また、上記ジアミノ化合物およびカルボン酸二無水物を
有機極性溶媒中で反応させる際、無機質充填剤を添加混
合してポリアミド中に分散させるようにしてもよい。上
記無機質充填剤としては、平均粒子径0.1〜30μm程
度のアルミナ,ガラス,マイカ,シリカ,表面処理を施
した酸化マグネシウム等があげられ好適に用いられる。
この無機質充填剤はプリント回路用基板のポリイミド樹
脂層の熱伝導性を主として向上させるものであり、ポリ
イミドの固形分100重量部(以下「部」と略す)に対
して20〜300部程度使用することにより、上記の目
的を達成しうるのである。好ましいのは40〜200部
である。無機質充填剤の使用量が20部未満になると熱
伝導性向上効果が殆どなくなり、逆に300部を超える
とポリイミドの接着性,均一皮膜形成等に悪影響を及ぼ
すようになる。したがって、上記充填剤を使用する場合
にはポリイミドの固形分100部に対して20〜300
部の範囲内に規制することが妥当である。このような無
機質充填剤をポリイミドに混合する方法としては、予め
有機極性溶媒中に上記無機質充填剤を分散させておく方
法、ジアミノ化合物とカルボン酸二無水物類とともに反
応系中に添加する方法、反応中の溶液に添加する方法、
反応後にミキシングロール等を用いて溶液に練り込む方
法等があげられるが、ポリイミド樹脂層の形成をポリイ
ミド前駆体溶液を用いて行う場合には上記無機質充填剤
を予め有機極性溶媒中に分散させておく方法が好結果を
もたらす。また、ポリイミド樹脂層の形成をポリイミド
溶液を用いて行う場合には反応溶液を加温してポリイミ
ド前駆体をポリイミドに添加する時点で上記無機質充填
剤を添加混合する方法が好適である。
上記各原料を用いてのポリイミド樹脂層の形成法につい
て詳しく説明すると、上記樹脂層の形成は、上記ジアミ
ノ化合物とカルボン酸二無水物類とを反応させてポリイ
ミド前駆体溶液をつくり、これを用いる場合と、出発原
料を適宜選択しポリイミド前駆体経由で溶媒可溶型のポ
リイミドを合成し、そのポリイミドの溶媒溶液を用いる
場合とがある。すなわち、前者については、上記ジアミ
ノ化合物とカルボン酸二無水物類とを略等モル有機極性
溶媒中、0〜90℃の温度で1〜24時間反応させてポ
リイミド前駆体を合成し(合成されたポリイミド前駆体
は有機極性溶媒溶液として得られる)、これを後記のよ
うに金属箔等の導電性金属製シートのシート面に塗布等
することが行われる。この場合、上記ポリイミド前駆体
の対数粘度(得られたポリイミド前駆体溶液をN−メチ
ル−2−ピロリドン中0.5g/100mの濃度に希釈
し30℃で測定)を0.4〜5.0の範囲内に設定することが
好ましい。より好ましいのは1.5〜3.0の範囲内である。
上記対数粘度が0.4を下まわると、ポリイミド樹脂層の
機械的強度が低くなり、逆に5.0を上まわると金属箔等
の導電性金属製シートのシート面に対する塗布作業等が
悪くなるからである。後者については、溶媒可溶型のポ
リイミドに対応するポリイミド前駆体溶液を通常、12
0〜200℃程度の温度で2〜7時間加熱してポリイミ
ドの溶媒溶液をつくり、これを後記のように金属箔等の
導電性金属製シートのシート面に塗布等することが行わ
れる。この場合上記ポリイミドはその対数粘度(濃硫酸
中0.5g/100mの濃度において30℃で測定)を
0.4〜5.0の範囲内に設計することが好ましい。上記対数
粘度が0.4を下まわると前記同様、ポリイミド樹脂層の
機械的強度が低くなり、逆に5.0を上まわると導電性金
属製シートに接合しがたくなるからである。なお、ポリ
イミド前駆体溶液の加熱イミド化に際しては、イミド化
反応時において副生する水を反応系外に留去することが
行われる。これにより反応率が高まり、高分子量のポリ
イミドの生成に好結果がもたらされる。
上記ポリイミド前駆体溶液およびポリイミド溶液を用い
てのプリント回路用基板の製造は、具体的に、つぎのよ
うにして行われる。
第1の方法は、上記のポリイミド前駆体溶液もしくはポ
リイミドの有機極性溶媒溶液を、80℃以下の温度に加
温して粘度を低下させ、その状態で、厚みが1〜500
μm好ましくは10〜300μmの導電性金属製シート
上にアプリケーター等の適宜の手段により流延塗布す
る。つぎに、100〜250℃の温度で5分〜2時間予
備乾燥を施したのち、最終的に250〜400℃の温度
で5分〜6時間加熱して溶媒の除去ないしイミド化を完
了させるという方法である。このようにして形成される
ポリイミド樹脂層の厚みは5〜200μmの範囲内であ
るが、好ましいのは10〜100μmの範囲内である。
このようにして得られるプリント回路用基板を第1図に
示す。図において、1はポリイミド樹脂層、2は金属箔
である。このプリント回路用基板1は導電性金属製シー
トとして薄い金属箔2を用いており、それにポリイミド
樹脂層を直接形成した状態のものであるため、通常のポ
リイミドを用いたのではカールしやすい。したがって、
使用するポリイミドとしては前記一般式(3)で表される
反覆単位を組み込んだものが用いられており、カールの
発生が防止されている。
第2の方法は、上記のポリイミド前駆体溶液あるいはポ
リイミドの有機極性溶媒溶液より、一旦ポリイミド前駆
体フィルムあるいはポリイミドフィルムを作製し、これ
と導電性金属製シートとを加熱加圧して接合するという
方法である。より詳しく説明すると、上記2種類のフィ
ルムのうちのポリイミド前駆体フィルムの作製は、ポリ
イミド前駆体の有機極性溶媒溶液をガラス板やステンレ
スベルト上に流延塗布して皮膜を形成し、これを50〜
150℃の温度で5分〜2時間乾燥することにより行わ
れる。このようにして得られるポリイミド前駆体フィル
ムの厚みは5〜200μmの範囲内であるが、好ましい
のは10〜100μmの範囲内である。つぎに、このよ
うにして得られたポリイミド前駆体フィルムを導電性金
属製シートに対して、温度80〜200℃,圧力1〜5
00kg/cm2の条件で予備接合し、引き続き、温度200
〜500℃好ましくは300〜450℃,圧力5〜20
00kg/cm2好ましくは20〜1000kg/cm2の条件で5
分〜2時間、好ましくは10分〜1時間加熱加圧して接
合することにより導電性金属製シートのシート面にポリ
イミド樹脂層が形成される。
上記2種類のフィルムのうちのポリイミドフィルムの作
製は、ポリイミド前駆体溶液あるいはポリイミドの有機
極性溶媒溶液をガラス板やステンレスベルト上に流延塗
布して皮膜を形成し、上記第1の方法と同様の加熱条件
で処理してポリイミドフィルムを作製するか、もしくは
ポリイミド前駆体溶液をガラス板やステンレスベルト上
に流延塗布し、これをピリジンと無機酢酸の混合溶液中
に浸漬して脱溶媒とイミド化反応を行うことによって作
製することが行われる。作製されたポリイミドフィルム
の厚みは5〜200μmの範囲内である。しかし、好ま
しいのは10〜100μmの範囲内である。つぎに、こ
のようにして得られたポリイミドフィルムを導電性金属
製シートに対して温度250〜500℃好ましくは30
0〜450℃,圧力5〜2000kg/cm2好ましくは20
〜1000kg/cm2の条件で5分〜2時間好ましくは10
分〜1時間加熱加圧して相互に直接接合することにより
導電性金属製シートのシート面にポリイミド樹脂層が形
成される。
このようにしてプリント回路用基板が得られる。これを
第2図に示す。図において、1はポリイミド樹脂層、3
は金属板(銅板)である。このように導電性金属製シー
トとして剛性に富む銅板を用いる場合には上記ポリイミ
ド樹脂層1のポリイミドとしては前記の一般式(3)で表
される繰返し単位を組み込んだもののみならず、それ以
外のものも用いることができ、金属板の剛性によりプリ
ント回路用基板全体の反りが防止される。そして、この
ように厚手の銅板3を導電性金属製シートとして用いる
ことにより電気容量が大になるため、電気容量の多い用
途に好適に用いうるプリント回路用基板が得られるよう
になる。
第3の方法は、導電性金属製シートを2枚用い、ポリイ
ミド樹脂層をサンドイッチにしたプリント回路用基板の
製法であり、上記2枚の導電性金属製シートのうちの少
なくとも1枚を前記第1の方法と同様にしてポリイミド
樹脂層で被覆されたポリイミド被覆導電性金属製シート
とし、その2枚の導電性金属製シートの間に上記第2の
方法で得られたポリイミドフィルムを挟み全体を温度3
00〜500℃、好ましくは350〜450℃、圧力5
〜2000kg/cm2好ましくは20〜1000kg/cm2の条
件で5分〜2時間好ましくは10分〜1時間加熱加圧し
て接合することによりプリント回路用基板を得るという
方法である。なお、上記挟み込みポリイミドフィルム
は、ポリイミド被覆導電性金属製シートのポリイミド被
覆層の厚みが12μm以上の場合は使用する必要がな
く、導電性金属製シート同志を接合するようにすればよ
い。またポリイミド被覆導電性金属製シートのポリイミ
ド被覆層の厚みが20μm以上の場合にはこのポリイミ
ド被覆導電性金属製シートと被覆されていない導電性金
属製シートとをポリイミドフィルムを用いることなく直
接接合することができる。これらの場合において、サン
ドイッチ状態のポリイミド樹脂層の全体の厚みが20μ
m以下であれば、場合によっては充分な接着力が得られ
ず、また絶縁性の点でも問題が生じるため、ポリイミド
樹脂層の厚みは20μmを超える厚みに設定することが
好ましい。上記導電性金属製シートとして、2枚の金属
箔を用いて構成されたプリント回路用基板を第3図に示
す。図において、1はポリイミド樹脂層、2は金属箔
(銅箔)である。
第4の方法は、ポリイミド被覆がなされていない2枚の
導電性金属製シートを用いサンドイッチ構造のプリント
回路用基板を製造するという方法であり、2枚の導電性
金属製シートの間に前記第2の方法で得られたポリイミ
ドフィルムを挟み、上記第3の方法と同様の条件で加熱
加圧して接合するという方法である。この場合もポリイ
ミドフィルムの厚みは20μm以上であることが好まし
い結果を与えるのである。上記2枚の導電性金属製シー
トとして1枚を金属箔、他の1枚を金属板にしたプリン
ト回路用基板を第4図に示す。図において、1はポリイ
ミド樹脂層、2は金属箔(銅箔)、3は金属板(銅
板)、4は上記銅板3に半田により接合された銅または
アルミニウムからなる放熱板である。
ここで、上記導電性金属製シートとしては、銅箔,アル
ミニウム板,ステンレス箔を始めとする金属箔や銅板,
アルミニウム板,ステンレス板等の金属板ならびに銀,
鉄,ニクロム,チタン,タングステン等の箔状または板
状の導電性材料(厚み1〜500μm)があげられる。
これらは、そのポリイミド樹脂層形成面に、サンドブラ
ストやホーニング等の機械的処理やクロメート処理,酸
化皮膜形成処理等の化学的処理もしくは電解処理を施す
ことが好ましい。上記の場合において一般式(3)で表さ
れる反覆単位がポリイミド分子骨格中に組み込まれてい
るものをポリイミド樹脂層として用いる場合には、金属
箔とポリイミド樹脂層だけからなる構造のプリント回路
用基板であってもカールは生じないが、それ以外のポリ
イミドを用いる場合にはカールを生じるから、それを防
ぐ意味で導電性金属製シートとして膜厚が200μm以
上の厚みのものを使用することが望ましい。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明のプリント回路用基板は、ポリ
イミド樹脂層と導電性金属製シートとの密着性が極めて
優れているため、耐熱性に優れており、350℃以上に
急激に加熱してもふくれや剥離等の現象は全く認められ
ない。したがって、極めて優れた半田耐熱性,耐ヒート
ショック性を備えており、これまでのセラミックを用い
たプリント回路用基板に代わって広範な用途に利用され
るものである。しかも、このものは、セラミックを用い
たプリント回路用基板と比べて安価であり、かつ製品歩
どまりがよいと実用的な効果を奏しうるものである。さ
らにポリイミド自体が耐薬品性,電気特性,機械特性等
にも優れているため、この発明のプリント回路用基板は
高性能なものであり、またポリイミド樹脂層に無機質充
填剤を混入させる場合には、さらに熱放散性にも優れる
ようになり各種の半導体装置等に好適に利用されうるよ
うになるのである。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕 攪拌機および温度計を備えた500ccのフラスコに、
3,3′−ジアミノジフエニルスルホン(以下「3,
3′−DDS」と略す)23.6g(0.095モル)およ
び前記構造式(イ)示されるシリコン系ジアミン1.24
g(0.005モル)ならびにN−メチル−2−ピロリド
ン(以下「NMP」と略す)200gを入れて攪拌し、
ジアミンを溶解させた。
つぎに、この系に、3,3′,4,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物(以下「s−BPDA」と略
す)29.4g(0.1モル)を徐々に加え、その後3時間
攪拌を続け、濃度21.3重量%(以下「%」と略す)の
ポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶
液の固有粘度(NMP中0.5g/100mの濃度、3
0℃で測定)は0.95であり、また溶液粘度は280ポ
イズ(30℃)であった。
つぎに、上記ポリイミド前駆体溶液を室温で厚み1.6mm
のアルマイト処理が施されたアルミニウム板(200×
200mm)上にアプリケーターを用いて流延し、150
℃で30分、200℃で1時間、さらに300℃で1時
間加熱した。そして、その後室温まで冷却し厚み35μ
mのポリイミド被覆のなされたアルミニウム板を得た。
ついで、このポリイミド被覆アルミニウム板の被覆面
に、酸化処理した厚み35μmの電解銅箔を重ね、温度
370℃,圧力200kg/cm2の条件で15分間加圧して
接合しプリント回路用基板を得た。
このプリント回路用基板に対して350℃の熱板状て急
激に加熱をしても銅箔の接着面には何ら異常は認められ
なかった。また銅箔の引き剥がし強さは1,7kg/cmであ
り、絶縁被覆電圧は5.2Kvであった。
〔比較例1〕 3,3′−DDSに代えてp−フエニレンジアミン10.
84g(0.10モル)を用い、かつシリコン系ジアミン
の使用を取り止めた。それ以外は実施例1と同様にして
ポリイミド前駆体溶液を合成し、同様にしポリイミド被
覆層の厚みが38μmのポリイミド被覆アルミニウム板
を得た。
つぎに、このポリイミド被覆アルミニウム板に酸化処理
した35μmの電解銅箔を接合しようとしたところ、電
解銅箔は全く接着しなかった。
〔実施例2〕 3,3′−DDSに代えて4,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル19.0g(0.095モル)を用いた以外は実
施例1と同様にしてポリイミド前駆体溶液(濃度19.9
%,固有粘度1.73,溶液粘度2810ポイズ)を合成
した。
このポリイミド前駆体溶液をNMPで希釈して粘度を5
0ポイズに下げ、厚み3.0mmのサンドブラスト法によっ
て表面が粗面化された圧延銅板(100×100mm)お
よび厚み50第3図μmのアルミニウム箔の上にスピン
ナーを用いてコーティングした。スピンコートの条件は
2000rpm,30秒に設定した。
つぎに、これを120℃,200℃,300℃で各1時
間加熱処理をしポリイミド被覆層の厚みが10μmのポ
リイミド被覆銅板およびポリイミド被覆アルミニウム箔
を得た。
つぎに、この2枚の被覆面の間に厚み50μmのポリピ
ロメリットイミドフィルム(カプトン200H)を挟
み、温度400℃,圧力350kg/cm2の条件で20分間
加熱加圧して接合しプリント回路用基板を得た。
得られたプリント回路用基板を370℃の熱板上で急激
に加熱しても接着面には何ら異常は認められなかった。
また、絶縁破壊電圧は14.5Kvであった。
〔比較例2〕 実施例2で用いた銅箔とアルミニウム箔にポリイミド被
覆を施さずそのまま使用し、それらの間にポリピロメリ
ットイミドフィルム(カプトン200H)を挟み、実施
例2と同様な条件で加熱加圧し接合しようとしたとこ
ろ、銅板およびアルミニウム箔とともに全く接着しなか
った。
〔実施例3〕 3,3′−DDSに代えてp−フエニレンジアミン10.
3g(0.095モル)を用いた以外は実施例1と同様に
してポリイミド前駆体溶液(濃度17.0%,固有粘度1.
81,溶液粘度4200ポイズ)を合成した。
このポリイミド前駆体溶液を用い、酸化処理した厚み3
5μmの電解銅箔上にアプリケーターを用いて流延し、
実施例1と同様にしてイミド化し、厚み35μmのポリ
イミド樹脂層を片面にもつプリント回路用基板を得た。
この片面銅張りプリント回路用基板は、全くカールを生
じず、平坦な状態のものであり、実施例1と同様にして
350℃の熱板上で急激に加熱しても銅箔の接合面には
何ら異常が認められなかった。また、銅箔の引き剥し強
さは2.1kg/cmであり、絶縁破壊電圧は6.0Kvであった。
〔比較実施例〕
実施例1と同様にしてポリイミド前駆体溶液をつくり、
これを、酸化処理した厚み35μmの電解銅箔上にアプ
リケーターを用いて流延し、実施例1と同様にしてイミ
ド化し、厚み35μmのポリイミド樹脂層を片面にもつ
プリント回路用基板を得た。
この片面銅張プリント回路用はカールを生じ、全体が円
筒状にまるまった。ただ、耐熱性は良好で、実施例1と
同様にして350℃の熱板上で急激に加熱しても銅箔の
接合面には何ら異常が認められなかった。また、銅箔の
引き剥し強さは1.8kg/cmであり、絶縁破壊電圧は6.2Kv
であった。
〔実施例4〕 3,3′−DDSに代えて3,3′−ジアミノジフェニ
ルエーテル(以下「3,3′−DDE」と略す)19.0
g(0.095モル)を用いるとともにNMPに代えてm
−クレゾール200gを用いた。それ以外は実施例1と
同様にしてポリイミド前駆体溶液(濃度19.9%,固有
粘度1.39,溶液粘度1710ポイズ)を合成した。
得られたポリイミド前駆体溶液を二つに分け、その一方
を攪拌しながら約1時間で180℃まで昇温させ、つい
で180〜190℃の温度で3時間加熱反応させてポリ
イミド溶液を得た。この間に副生した水は窒素ガスを流
しながら反応系外へ留去させた。得られたポリイミド溶
液をm−クレゾールで希釈して粘度を60ポイズとし、
これを厚み3.0mmの、サンドブラスト法により表面が粗
面化された圧延銅箔(100×100mm)の上にスピ
ンコートした。スピンコートの条件および加熱処理条件
は実施例2と同様に設定した。このようにして得られた
ポリイミド被覆銅箔のポリイミド被覆層の厚みは15μ
mであった。他方、二分されたポリイミド前駆体溶液の
うちの残る半分を、上記と同様にして昇温させる過程
で、この溶液に平均粒子径0.5μmのアルミナ粉末をポ
リイミド固形分100部に対して80部添加し、上記と
同様1時間かけて180℃まで昇温させ、180〜19
0℃の温度で3時間加熱反応させて加熱イミド化を完了
させた。
つぎに、このアルミナ含有ポリイミド溶液を60℃に加
温し、アプリケータを用いてガラス板上にキャスティン
グし、150℃,220℃,300℃でそれぞれ1時間
加熱処理して厚み45μmのアルミナ含有ポリイミドフ
ィルムを得た。つぎに、先に得られたポリイミド被覆銅
板と酸化処理の施された厚み70μmの電解銅箔の間
に、上記アルミド含有ポリイミドフィルムを挟み、温度
380℃,圧力300kg/cm2の条件で15分間加熱加圧
して接合し、プリント回路用基板を得た。
得られたプリント回路用基板は、360℃の半田浴中に
入れても接着面には何ら異常は認められなかった。ま
た、銅箔の引き剥がし強さは2.2kg/cmであり、絶縁破壊
電圧は12.6Kvであった。
〔比較例3〕 シリコン系ジアミンの使用を取り止めジアミノ化合物と
して、3,3′−DDEのみを20g(0.1モル)用い
た以外は実施例3と同様にしてポリイミド溶液を合成し
た。得られたポリイミド溶液をm−クレゾールに希釈し
て粘度を50ポイズとし、これを実施例2と同様に銅箔
にスピンコートし加熱処理してポリイミド被覆層の厚み
が12μmのポリイミド被覆銅板を得た。
他方、ポリイミドシリコンフィルムをつぎのようにして
作製した。すなわち、3,3′−DDSに代えて4,
4′−ジ(m−アミノフェノキシ)ジフェニルプロパン
39.9g(0.095モル)を用い、NMPを250gと
した以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体溶液
(濃度21.8%,固有粘度1.33,溶液粘度1600ポイ
ズ)を合成し、これを70℃に加温しアプリケータを用
いガラス板上にキャスティングし150℃,220℃,
300℃で各1時間加熱処理し、厚み55μmのポリイ
ミドフィルムを得た。
つぎに、先に得られたポリイミド被覆銅板と酸化処理の
施された厚み70μmの電解銅箔との間に上記ポリイミ
ドフィルムを挟み、温度350℃(圧力300kg/cm)
の条件で15分間加熱加圧して接合しプリント回路用基
板を得た。
得られたプリント回路用基板を300℃の半田浴に入れ
たところ、瞬時にして接着面にふくれが生じた。これは
銅板の被覆層であるポリイミドにシリコン系ジアミンか
ら誘導される構造部分が導入されていないことによる密
着性の低下と、ポリイミドフィルムの合成に用いた芳香
族ジアミンが4核体であり、得られたポリイミドの耐熱
性が低かったことに起因すると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図はこの発明のプリント回路用基板の
構成を示す構成図である。 1……ポリイミド樹脂層、2……金属箔、3……金属
板。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性金属製シートと、このシートに密着
    形成されたポリイミド樹脂層とを備えたプリント回路用
    基板であって、上記ポリイミド樹脂層が、下記の一般式
    (1)および(2)で表される反覆単位を主体とするポリイミ
    ドによって構成されていることを特徴とするプリント回
    路用基板。 上記(1)式および(2)式において、Rはケイ素原子を含ん
    でいない二価の有機基、R1はメチレン基,フェニレン
    基または置換フェニレン基、R2はメチル基,フェニル
    基または置換フェニル基、Xは酸素原子またはフェニレ
    ン基、/mモル比は0.1/99.9〜10/90、nは
    1がフェニレン基もしくは置換フェニレン基の場合は
    1でありメチレン基の場合は3または4である。
  2. 【請求項2】一般式(1)で表される反覆単位が下記の一
    般式(3)で表される反覆単位であり、上記一般式(2)で表
    される反覆単位との/mモル比が0.1/99.9〜10
    /90に選択されている特許請求の範囲第1項記載のプ
    リント回路用基板。
  3. 【請求項3】一般式(1)で表される反覆単位が、下記の
    一般式(4)で表される反覆単位である特許請求の範囲第
    1項記載のプリント回路用基板。
  4. 【請求項4】一般式(4)においてK≧30モル%である
    特許請求の範囲第3項記載のプリント回路用基板。
  5. 【請求項5】ポリイミド樹脂層の形成が、ポリイミド前
    駆体の有機極性溶媒溶液もしくはこれを加熱,脱水して
    得られたポリイミドの有機極性溶媒溶液を導電性金属製
    シートのシート面に直接流延塗布し加熱処理することに
    より行われる特許請求の範囲第1項ないし第4項のいず
    れかに記載のプリント回路用基板。
  6. 【請求項6】ポリイミド樹脂層の形成が、ポリイミド前
    駆体あるいはポリイミドの有機極性溶媒溶液から得られ
    るポリイミド前駆体フィルム、もしくはポリイミドフィ
    ルムを導電性金属製シートのシート面に熱圧着すること
    により行われる特許請求の範囲第1項ないし第4項のい
    ずれかに記載のプリント回路用基板。
  7. 【請求項7】ポリイミド樹脂層が2枚の導電性金属製シ
    ートの間に形成されている特許請求の範囲第1項ないし
    第4項のいずれかに記載のプリント回路用基板。
  8. 【請求項8】ポリイミド樹脂層を2枚の導電性金属製シ
    ートの間に形成することが、ポリイミド前駆体の有機極
    性溶媒溶液もしくはこれを加熱,脱水して得られたポリ
    イミドの有機極性溶媒溶液を導電性金属製シートに直接
    流延塗布し加熱処理することによりポリイミド被覆導電
    性金属製シートをつくり、これを、被覆側を内向きにし
    て2枚重ねるか、その被覆側にポリイミド被覆のなされ
    ていない導電性金属製シートを重ね、加熱加圧すること
    により行われる特許請求の範囲第7項記載のプリント回
    路用基板。
  9. 【請求項9】ポリイミド樹脂層を2枚の導電性金属製シ
    ートの間に形成することが、ポリイミド前駆体の有機極
    性溶媒溶液もしくはこれを加熱,脱水して得られたポリ
    イミドの有機極性溶媒溶液を導電性金属製シートに直接
    流延塗布し加熱処理することによりポリイミド被覆導電
    性金属製シートをつくり、これを、被覆側を内向きにし
    ポリイミドフィルムを介して2枚重ねるか、その被覆側
    にポリイミド被覆のなされていない導電性金属製シート
    をポリイミドフィルムを介して重ね、加熱加圧すること
    により行われる特許請求の範囲第7項記載のプリント回
    路用基板。
  10. 【請求項10】ポリイミド樹脂層に非導電性の無機質充
    填剤が含まれていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第9項のいずれかに記載のプリント回路用基
    板。
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