JP2612118B2 - 両面フレキシブル印刷回路用基板の製造方法 - Google Patents

両面フレキシブル印刷回路用基板の製造方法

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のポリイソイミド
を用いた、接着剤層を持たない両面フレキシブル印刷回
路用基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子・電気工業の発展に伴い、通
信用、民生用機器の実装方式の簡略化、小型化、高信頼
性が要求され、プリント回路基板の使用が望まれてい
る。特に軽量で立体的に実装できるフレキシブルプリン
ト回路板の使用が有利であり、注目されている。
【0003】従来、ポリイミド樹脂を用いた2層フレキ
シブルプリント回路基板を製造するには、銅箔上にポリ
アミック酸のワニスを塗布し、これを乾燥、硬化させる
方法が一般的に用いられている。しかし、このポリアミ
ック酸の溶液は室温では不安定であり、保存には低温を
要し、長期の保存には適していない。さらに、最近では
多層構造を有するフレキシブルプリント回路基板の使用
が強く望まれている。しかしながら、これらのポリアミ
ック酸を両面フレキシブルプリント回路基板に用いた場
合、乾燥条件が穏やかな場合、銅箔同志を貼り合わせた
ときに、イミド化の際に生成する水などにより、銅箔上
に、膨れ、しわなどを生じ、反対に、乾燥条件が強すぎ
ると十分な接着力が得られないという欠点があった。ま
た、熱可塑性のポリイミドを用いた例もいくつか報告さ
れているが、接着力、耐熱性の面でまだ十分とは言えな
い。接着剤層を持たない両面フレキシブル印刷回路用基
板は、電子機器の小型・軽量化が進むにつれ、ますます
用途が拡大している。
【0004】従来用いられているこれらの方法において
は、それぞれに耐熱性、密着力、加工性、耐薬品性に欠
点を有している。先ず、接着剤層を持つ3層フレキシブ
ル印刷回路用基板では、接着剤層の耐熱性が低いため、
支持フィルムにポリイミドを用いても、フレキシブル印
刷回路用基板としての耐熱性は接着剤層の耐熱性によっ
て決定されるという欠点を有している。導体層を蒸着や
スパッタリング法で形成した場合、支持フィルム層と導
体層の密着力が低いという欠点、あるいは樹脂層を厚く
していった場合たとえば直接ポリアミック酸を塗布・乾
燥させ、厚膜を形成させるとイミド化に伴う収縮による
応力が導体層の支持力を上回り、乾燥中に大きなカール
を生じる。一方、導体層にポリアミック酸溶液を直接何
度か繰り返し塗布・乾燥し、さらにイミド化すると工程
中のカールは軽減されるが、導体層に近い部分と導体層
の反対側の部分では熱履歴が異なるためフィルム中のイ
ミド化率及び溶剤残留量に差が生じ、銅箔エッチング後
のフィルムのカール・寸法変化率等が大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、上述の欠点を克服したポリイソイミドを用いて
接着剤層のない両面フレキシブル印刷回路板の本来持っ
ている耐アルカリ性、耐溶剤性、耐熱性、電気特性を低
下させることなく、所定の厚みを有する両面フレキシブ
ル印刷回路用基板を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、3,3',4,4'-ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物(以下BPDAと略
す)とピロメリット酸二無水物(以下PMDAと略す)
とのモル比(BPDA:PMDA)が90:10〜50:50で
ある芳香族カルボン酸二無水物成分と、パラ-フェニレ
ンジアミン(以下 PPDと略す)、4,4'-ジアミノジフ
ェニルエーテル(以下4,4'-DDEと略す)、3,4'-ジア
ミノジフェニルエーテル(以下3,4'-DDEと略す)の
3種の芳香族ジアミンのうち、PPD:4,4'-DDE及
び/又は3,4'-DDEのモル比が90:10〜50:50である
芳香族ジアミン成分とを、該ジアミン成分が両末端を形
成し、該両末端がジカルボン酸無水物及び/又はその誘
導体で封止されたポリアミック酸をイソイミド化したポ
リイソイミドを導体箔上にフィルム状に形成させ、次い
でポリイソイミドフィルム面同士を合わせて又はポリイ
ソイミドフィルム面に導体箔を合わせて加熱・圧着し、
イミド化した両面フレキシブル印刷回路用基板の製造方
法である。
【0007】本発明においては、テトラカルボン酸二無
水物成分またはジアミン成分に対して、少量のその他の
テトラカルボン酸二無水物またはジアミンを添加しても
良い。
【0008】テトラカルボン酸二無水物成分としては、
例えば2,3,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、3,3',4,4'-P-テルフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,
3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3',4,4'-P-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,
4'-ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(フタル酸無
水物)等も併用することが出来る。
【0009】ジアミン成分としては、例えば4,4'-ジア
ミノジフェニルメタン、3,3'-ジメチルベンジジン、4,
4'-ジアミノ-P-テルフェニル、4,4'-ジアミノ-P-クォー
ターフェニル、2,8-ジアミノジフェニレンオキサイドな
ども併用することができる。
【0010】ジカルボン酸無水物としては、無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、ナフタリンジカルボン酸無水物な
どが普通には用いられる。
【0011】本発明において、用いられるBPDAとP
MDAのモル比は、90:10〜50:50が好ましく、さらに
好ましくは、80:20〜60:40である。酸成分としてPM
DAを用いた場合、50モル%以上の添加ではフィルムの
接着性は低下する。また10モル%以下では寸法変化率の
値が悪くなる。
【0012】一方、芳香族ジアミンとして用いるPPD
と4,4'-DDEまたは3,4'-DDEのモル比は、90:10〜
50:50が好ましく、さらに好ましくは、80:20〜60:40
である。4,4'-DDEまたは3,4'-DDEの添加量が50モ
ル%を超えると耐熱性、寸法安定性が低下する。一方、
10モル%以下では充分な接着力が得られない。
【0013】テトラカルボン酸二無水物成分、ジアミン
成分、ジカルボン酸無水物成分の反応は、酸二無水物成
分/ジアミン成分/酸無水物成分(モル比)=0.9/1.0
/0.2〜0.99/1.0/0.02で行うのが好ましい。酸二無水
物成分が0.90より低いと重合度が上がらず、硬化後の皮
膜特性が悪い。1.00より大きいと、硬化時にガスを発生
し、平滑な皮膜を得ることが出来ない。
【0014】反応は通常、テトラカルボン酸二無水物ま
たはジアミン類と反応しない有機極性溶媒中で行われ
る。この有機極性溶媒は、反応系に対して不活性であ
り、かつ生成物に対して溶媒であること以外に、反応成
分の少なくとも一方、好ましくは両者に対して良溶媒で
なければならない。この種の溶媒として代表的なもの
は、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、N-メ
チル-2-ピロリドン等があり、これらの溶媒は単独また
は組み合わせて使用される。この他にも溶媒として組み
合わせて用いられるものとしてベンゼン、ジオキサン、
キシレン、トルエン、シクロヘキサン等の非極性溶媒
が、原料の分散媒、反応調節剤あるいは生成物からの揮
散調節剤、皮膜平滑剤等として使用される。
【0015】反応は一般的に無水の条件下で行うことが
好ましい。これはテトラカルボン酸二無水物が水により
開環し、不活性化し、反応を停止させる恐れがあるため
である。このため仕込原料中の水分も溶媒中の水分も除
去する必要がある。しかし一方、反応の進行を調節し、
樹脂重合度をコントロールするためにあえて水を添加す
ることも行われる。また反応は不活性ガス雰囲気中で行
われることが好ましい。これはジアミン類の酸化を防止
するためである。不活性ガスとしては一般的に乾燥窒素
ガスが使用される。
【0016】ジカルボン酸無水物は、酸二無水物成分及
びジアミン成分と共に同時に反応系中に添加して反応さ
せてもよいし、酸二無水物成分とジアミン成分とを予め
反応させた後で、添加して反応させてもよい。反応によ
って得られたポリアミック酸は、ジシクロヘキシルカル
ボジイミドなどの触媒でイソイミド化される。
【0017】導体箔として用いることのできる材料とし
ては、銅、アルミニウム、コンスタンタン、ニッケル等
の金属箔が挙げられる。
【0018】本発明において、導体箔上にポリイソイミ
ドフィルムを形成する方法は、導体箔上にロータリーコ
ーター、ナイフコーター、ドクターブレード、フローコ
ーター等の公知の塗布手段で導体箔上端から1〜100μm
の均一な厚さに流延塗布した後、加熱乾燥することによ
り得ることが出来る。次いで、導体箔上のポリイソイミ
ド面を合わせて又は他の導体箔を合わせて圧着し、イミ
ド化して両面フレキシブル印刷回路用基板とする。ま
た、導体箔上に半硬化させたポリイソイミドフィルムを
形成させ、さらに同一組成または異なる組成の他の離型
材上に形成されたポリイソイミドフィルムをイソイミド
フィルム面を合わせて、必要によりこの間にイソイミド
フィルムを所定の枚数挿入し、2枚以上同時に加熱・圧
着し、厚みの厚いポリイソイミドフィルムを形成させる
ことも出来る。
【0019】即ち、離型材上にポリイソイミド溶液を塗
布し、タックフリー状態になるまで乾燥し、ポリイソイ
ミドフィルムを形成する。その後、ポリイソイミドフィ
ルム面を重ね合わせ、ポリイソイミドフィルム同士を加
熱・圧着し、最初に塗布・乾燥した厚みの整数倍のポリ
イソイミドフィルムを作製する。このとき、必要に応じ
てポリイソイミドの面同士を重ねられるように、離型材
を剥離したポリイソイミドフィルムを所定の枚数間に挿
入してより厚いポリイソイミドフィルムを得ることも出
来る。また圧着後片側の離型材を剥し、同様のことを繰
り返して更に厚いものを得ることも出来る。このとき、
所要の厚みとなるところで上下両側に導体箔の付いたも
のを用いれば、両面フレキシブル印刷回路用基板とする
ことができる。
【0020】本発明において、ポリイソイミド溶液を乾
燥させ、ポリイソイミドフィルムを形成させる条件とし
ては、100〜180℃、30〜200分が適当である。これより
温度が低く時間が短い場合、両面板とするとき、加熱・
圧着する際、流動性が大きく、フィルム厚のバラツキも
大きくなり、イミド化後の寸法変化が大きくなる。ま
た、残存溶媒による膨れが生じる。反対に、これより温
度が高く時間が長い場合、イソイミドのイミド化が進行
し、加熱・圧着する際、流動性が小さすぎ、導体箔もし
くはフレキシブル印刷回路基板とのピール強度が低下す
る。
【0021】イソイミド1枚の塗布厚みとしては、イミ
ド化後の厚み50μm以下が適当である。これより厚い場
合は、溶剤の蒸発速度が遅く、生産性が著しく低下す
る。ポリイソイミドフィルムを導体箔に加熱・圧着する
条件としては、プレス形式の場合は200〜380℃、5〜150
kg/cm2、5〜30分、ロール式ラミネータの場合は200〜3
80℃、1〜50kg/cm、0.1〜10m/分の条件が適当であ
る。
【0022】さらに、本発明のフィルムは、加熱硬化時
の縮合水の生成がないことから、多層板としても応用が
可能であり、また接着剤層を持たず導体箔とポリイミド
から構成された基板を2層フレキシブル印刷回路基板と
して用いることが出来る。
【0023】
【作用】本発明は、離型材上に形成された必要により開
孔部を有する特定のポリイソイミドフィルムを用い、導
体箔もしくはフレキシブル印刷回路基板と加熱・圧着
し、イミド化を完結させることにより、容易にかつ安価
に、生産性・収率よく両面フレキシブル印刷回路用基板
を得ることが出来る。
【0024】
【実施例】(実施例1)撹拌機、温度計、還流冷却管を
備えた4ッ口フラスコへ、ジアミン成分として、PPD
86.4g(0.8モル)、3,4'-DDE 40.0g(0.2モル)
を加え、さらにN-メチル-2-ピロリドン(以下NMPと
略す)を3000g加え、ジアミンが溶解するまでよく撹拌
した。ジアミン成分が溶解した後、溶液を15℃以下まで
冷却し、BPDA 223.6g(0.76モル)、PMDA41.4
g(0.19モル)、無水フタル酸 14.8g(0.1モル)を系
内の温度が15℃を越えないように徐々に添加し、添加終
了後、20℃で6時間撹拌を行った。
【0025】次いで、600gのNMP溶液に溶解した N,
N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 412.6gを8時間
かけてゆっくりと滴下した。滴下終了後、20℃で24時間
撹拌を行った。撹拌終了後、反応混合物を濾過し、ジシ
クロヘキシル尿素を除去した。得られた溶液は、メタノ
ール中に沈澱し、黄色のポリイソイミド粉末を得た。こ
の粉末50gを200gのジメチルホルムアミド(以下DM
Fと略す)に溶解し、ポリイソイミド溶液とした。
【0026】(実施例2)撹拌機、温度計、還流冷却管
を備えた4ッ口フラスコへ、ジアミン成分として、PP
D 75.6g(0.7モル)、4,4'-DDE 60.0g(0.3モ
ル)を加え、さらにNMPを3000g加え、ジアミンが溶
解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、
溶液を15℃以下まで冷却し、BPDA 195.6g(0.66モ
ル)、PMDA 63.3g(0.29モル)、無水フタル酸 1
4.8g(0.1モル)を系内の温度が15℃を越えないように
徐々に添加し、添加終了後、20℃で6時間撹拌反応を行
った。
【0027】次いで、600gのNMP溶液に溶解した N,
N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 412.6g(2モル)
を8時間かけてゆっくりと滴下した。滴下終了後、20℃
で24時間撹拌を行った。撹拌終了後、反応混合物を濾過
し、ジシクロヘキシル尿素を除去した。得られた溶液
は、メタノール中に沈澱し、黄色のポリイソイミド粉末
を得た。この粉末50gを200gのDMFに溶解し、ポリ
イソイミド溶液とした。
【0028】(比較例1)撹拌機、温度計、還流冷却管
を備えた4ッ口フラスコへ、ジアミン成分として、PP
D 86.4g(0.8モル)、3,4'-DDE 40.0g(0.2モ
ル)を加え、さらにNMPを3000g加え、ジアミンが溶
解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、
溶液を15℃以下まで冷却し、BPDA 223.6g(0.76モ
ル)、PMDA 41.4g(0.19モル)、無水フタル酸 1
4.8g(0.1モル)を系内の温度が15℃を越えないように
徐々に添加し、添加終了後、20℃で6時間撹拌を行い反
応を終了した。
【0029】(比較例2)撹拌機、温度計、還流冷却管
を備えた4ッ口フラスコへ、ジアミン成分として、PP
D 108.1g(1.0モル)を加え、NMPを3000g加え、
ジアミンが溶解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が
溶解した後、溶液を15℃以下まで冷却し、BPDA 27
9.3g(0.95モル)、無水フタル酸 14.8g(0.1モル)
を系内の温度が15℃を越えないように徐々に添加し、添
加終了後、20℃で6時間撹拌を行った。
【0030】次いで、600gのNMP溶液に溶解した N,
N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 412.6gを8時間
かけてゆっくりと滴下した。滴下終了後、20℃で24時間
撹拌を行った。撹拌終了後、反応混合物を濾過し、ジシ
クロヘキシル尿素を除去した。得られた溶液は、メタノ
ール中に沈澱し、黄色のポリイソイミド粉末を得た。こ
の粉末50gを200gのDMFに溶解し、ポリイソイミド
溶液とした。
【0031】(比較例3)撹拌機、温度計、還流冷却管
を備えた4ッ口フラスコへ、ジアミン成分として、PP
D 43.3g(0.4モル)、3,4'-DDE 120.1g(0.6モ
ル)を加え、さらにNMPを3000g加え、ジアミンが溶
解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、
溶液を15℃以下まで冷却し、BPDA 111.8g(0.38モ
ル)、PMDA 124.3g(0.57モル)、無水フタル酸 1
4.8g(0.1モル)を系内の温度が15℃を越えないように
徐々に添加し、添加終了後、20℃で6時間撹拌を行っ
た。
【0032】次いで、600gのNMP溶液に溶解した N,
N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド 412.6gを8時間
かけてゆっくりと滴下した。滴下終了後、20℃で24時間
撹拌を行った。撹拌終了後、反応混合物を濾過し、ジシ
クロヘキシル尿素を除去した。得られた溶液は、メタノ
ール中に沈澱し、黄色のポリイソイミド粉末を得た。こ
の粉末50gを200gのDMFに溶解し、ポリイソイミド
溶液とした。
【0033】以上、実施例1,2、比較例1,2,3で
合成したポリイソイミド溶液を銅箔上に、イミド化後の
厚みが25μmになるようにスピンナーで塗布し、100
℃、1時間、150℃、30分(比較例1については熱イミ
ド化を完結するために350℃、30分加熱)硬化を行い、
片面2層フレキシブル印刷回路用基板を得た。
【0034】得られた2層フレキシブル印刷回路用基板
を2枚フィルム面を内側にして貼り合わせ、350℃、50k
g、15分、加熱・圧着を行ない、両面フレキシブル印刷
回路用基板を得た。得られた両面フレキシブル印刷回路
用基板のピール強度、半田耐熱性、および寸法変化率の
値を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】本発明の方法によるものはいずれも優れた
特性を示すが、イソイミド化していない比較例1では、
ピール強度が充分でなく、PMDA、DDEを用いない
比較例2も同様であった。またPMDA、DDEの使用
量が多すぎる比較例3では、寸法変化が大きく、基板と
して不適当であった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、接着剤層を有しない両
面フレキシブル印刷回路用基板を得ることができる。さ
らに、特定のポリイソイミドを用いることによりイミド
化完結後も他の特性を損なうことなく、寸法変化率の低
下及びカール発生の低減等の効果も得ることができた。
本発明は、連続シートを用いたフレキシブル印刷回路基
板の連続工程にも容易に適用できるなど、工業的なフレ
キシブル印刷回路用基板の製造方法として好適なもので
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸
    二無水物(以下BPDAと略す)とピロメリット酸二無
    水物(以下PMDAと略す)とのモル比(BPDA:P
    MDA)が90:10〜50:50である芳香族カルボン酸二無
    水物成分と、パラ-フェニレンジアミン(以下PPDと
    略す)、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル(以下4,4'-
    DDEと略す)、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル
    (以下3,4'-DDEと略す)の3種の芳香族ジアミンの
    うち、PPD:4,4'-DDE及び/又は3,4'-DDEのモ
    ル比が90:10〜50:50である芳香族ジアミン成分とを、
    該ジアミン成分が両末端を形成し、該両末端がジカルボ
    ン酸無水物及び/又はその誘導体で封止されたポリアミ
    ック酸をイソイミド化したポリイソイミドを導体箔上に
    フィルム状に形成させ、次いでポリイソイミドフィルム
    面同士を合わせて又はポリイソイミドフィルム面に導体
    箔を合わせて加熱・圧着し、イミド化した両面フレキシ
    ブル印刷回路用基板の製造方法。
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