JP2783389B2 - フレキシブル金属箔積層板の製造方法 - Google Patents

フレキシブル金属箔積層板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子工業分野において普及しつつあるフレ
キシブル金属箔積層板(Flexible Metal Clad Laminat
e、以下FMCLと略す)に関するものである。
[従来の技術] FMCLは、主として可撓性を有するプリント配線板用の
基材として使用されるが、その他電磁波シールド用材
料、面発熱体、フラットケーブル、包装材料等に使用さ
れる。
近年においては、プリント配線板が収容されるケース
類がコンパクトになるなどのために、FMCLのプリント配
線板用の基材としての利用が増大している。特に、プリ
ント配線板の高密度化に伴なって、重合体の両面に金属
箔が形成されたFMCL(以下、両面FMCLと略す)の需要が
大きくなりつつある。
このような両面FMCLは従来、通常は厚さ5μm程度以
上の有機重合体からなる接着剤を用いて二層の金属箔の
間の耐熱性重合体フィルムを張り合わせることにより製
造されている。しかしながら、この接着剤を使用した両
面FMCLは、その接着剤の特性が不十分であるため耐熱性
重合体フィルムの優れた特性を十分に生かさることがで
きず、特に耐熱性の点で問題があった。
また、耐熱性重合体フィルムと金属箔が接着剤を介す
ることなく直接的に固着させられてFMCLとする方法は従
来から検討されている。たとえば米国特許3,179,634、
同3,736,170、特開昭49−129,862、同58−190,091、同5
9−162,044などがある。
しかしながら、これらの方法による接着剤不使用のFM
CLは一層の金属箔層上に耐熱性重合体が形成されたもの
(以下、片面FMCLと略す)であって、両面に金属箔を有
する両面FMCLとは成り得ず、接着剤を使用しない両面FM
CLが熱望されていた。
[発明が解決しようとする課題] ポリイミドフィルムが厚さ5μm程度以上のエポキシ
樹脂、アクリル樹脂等の有機重合体からなる接着剤層を
介して二層の金属箔の間に挾み込まれて張り合わせられ
た両面FMCLはすでに提案されているが、そのような有機
重合体からなる接着剤を使用する既存の両面FMCLは、そ
の特性は多くの点において要求水準に達していない。ま
た、接着剤層の存在しない片面FMCLは耐熱性の点では接
着剤層の存在する両面FMCLに比べて優れているが、両面
FMCLとすることは困難であり、このようなものとして、
僅かに米国特許4,543,295号で提案されているものがあ
る程度である。
この提案によると、すでにポリイミドとなっているフ
ィルムの両方の表面にリニアなポリアミド酸接着剤溶液
を塗布し、イミド化後、二層の金属箔の間に該ポリイミ
ドフィルムを挟んで加熱圧着することによって両面FMCL
を得ることができる。しかしながら、この両面FMCLのす
でにポリイミドとなっているフィルムとポリイミド接着
剤との間の接着力が、すでにポリイミドとなっているフ
ィルムの表面状態に大きく依存するため、この表面状態
を厳しく管理しなければならないと云う問題がある。
本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、耐熱性重
合体層の優れた特性が活用される状況を維持しながら、
耐熱性重合体層が金属箔に強固に安定に接着されられ、
かつ耐熱性重合体層内部の接着力の高い優れた両面FMCL
を提供せんとするものであり、このような両面FMCLは産
業上、特に電子工業上極めて有用なものである。
[課題を解決するための手段] 発明者らは鋭意検討した結果、一方の金属箔上に耐熱
性重合体を塗布することによって三層以上形成し、この
三層以上の耐熱性重合体層内部のすべての層間で、好ま
しくは、相互の耐熱性重合体が混合および/または架橋
した片面FMCLを得た後、もう一方の金属箔を加熱圧着す
ることによって、すべての層間の接着強度の高い両面FM
CLが得られることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、 第一に、溶媒に溶解した、加熱圧着が可能なポリイミ
ドまたはその前駆体を金属箔上に塗布した後に加熱し、
続いて加熱圧着が可能なポリイミドまたはその前駆体と
は異なる組成のポリイミドまたはその前駆体を塗布した
後に加熱し、続いて、加熱圧着が可能なポリイミドまた
はその前駆体を塗布した後に加熱して、金属箔上に少な
くとも三層のポリイミド層を形成させた後、もう一層の
金属箔を加熱加圧下でラミネートすることを特徴とす
る、二層の金属箔層の層間にポリイミド層を有するフレ
キシブル金属箔積層板において、該ポリイミド層が三層
以上からなり、該ポリイミド層の金属箔層に接している
二つの層が金属箔層と加熱圧着が可能なものであるフレ
キシブル金属箔積層板の製造方法、 第二に、金属箔に接している、加熱圧着が可能なポリ
イミド層がその中心面に対して厚さ方向に対称的である
ことを特徴とする前記第一に記載したフレキシブル金属
箔積層板の製造方法、 第三に、溶媒に溶解した、加熱圧着が可能なポリイミ
ドまたはその前駆体を金属箔上に塗布した後に加熱し、
続いてポリパラバン酸、ポリヒダントインの前駆体を塗
布した後に加熱し、続いて、加熱圧着が可能なポリイミ
ドまたはその前駆体を塗布した後に加熱して、金属箔上
に少なくとも三層の耐熱性重合体層を形成させた後、も
う一層の金属箔をラミネートすることを特徴とするフレ
キシブル金属箔積層板の製造方法、および、 第四に、金属箔に接している、加熱圧着が可能なポリ
イミド層がその中心面に対して厚さ方向に対称的である
ことを特徴とする前記第三に記載したフレキシブル金属
箔積層板の製造方法、を要旨とするものである。
以下、本発明を説明する。
本発明においては、一方の金属箔上に溶媒に溶解した
耐熱性重合体またはその前駆体を塗布し、これをタック
フリーの状態まで加熱することが好ましい。これは、次
に塗布する溶媒に溶解した耐熱性重合体またはその前駆
体の溶液の塗布を容易にし、厚さのコントロールをし易
くするためである。このとき形成された耐熱性重合体ま
たはその前駆体は残溶媒を含んだ状態で続いてこの耐熱
性重合体またはその前駆体上に、次に形成させる耐熱性
重合体またはその前駆体の溶液を塗布し、その後タック
フリーの状態まで加熱する。このとき形成された耐熱性
重合体またはその前駆体も残溶媒を含んだ状態であるこ
とが好ましい。このようにして三層以上の耐熱性重合体
またはその前駆体層を金属箔上に形成させた後、加熱乾
燥および/または硬化を行ない金属箔上に耐熱性重合体
が形成された積層物を得る。なお、該耐熱性重合体層の
被塗布層の残溶媒の量は、0.1%以上30%未満であるこ
とが好ましく、この状態で溶媒に溶解した耐熱性重合体
またはその前駆体が塗布された後に加熱される。最後に
耐熱性重合体面ともう一層の金属箔とを加熱圧着により
貼り合わせて両面FMCLを得るのである。このようにして
得た両面FMCLは、耐熱性重合体またはその前駆体層中に
溶媒が残った状態で次の耐熱性重合体またはその前駆体
溶液を塗布するので、これらの層間では、二種の耐熱性
重合体またはその前駆体が拡散することができるため分
子の混合が起きて物理的な結合が生まれて層間の強度が
大きくなる。また混合が起きた状態で加熱されると架橋
反応が進み易くなるため、化学的な結合により層間の強
度が大きくなる。以上の二つの要因によりすべての耐熱
性重合体を塗布により形成させると良好な層間の接着力
を確保することができる。
本発明の両面FMCLの耐熱性重合体層は、三層以上の耐
熱性重合体層を一層ずつ塗布、加熱して積層されるが、
最後に積層された耐熱性重合体層は金属箔と積層される
ため、加熱圧着可能であることが好ましい。この最後に
積層された耐熱性重合体層は、金属箔層と積層される前
には十分に脱溶媒されることが好ましく、縮合されて得
られたものである場合には、十分に縮合反応が完了され
ることが好ましいが、付加反応は完了しなくともよい。
これは、片面FMCLが金属箔と加熱圧着される際に、溶媒
あるいは縮合反応により生成した低分子物質が気化され
て膨れが生じる恐れがあるためである。また、本発明の
両面FMCLの中の三層以上の耐熱性重合体層はその中心面
に対して対称的であることが好ましい。すなわち、三層
以上の耐熱性重合体層の中心面に対して、両側とも同じ
厚みおよび物質構成であることが好ましいのである。こ
れは、両面FMCLの両面が回路加工された場合に反り、ね
じれ、うねり等が生じないようにするためである。
本発明の両面FMCLの耐熱性重合体層は、三層以上の耐
熱性重合体層を一層ずつ塗布、加熱して積層されるが、
最後に積層された耐熱性重合体層は金属箔と積層される
ため、加熱圧着可能であることが好ましい。この最後に
積層された耐熱性重合体層は、金属箔層と積層される前
には十分に脱溶媒されることが好ましく、縮合されて得
られたものである場合には、十分に縮合反応が完了され
ていることが好ましいが、付加反応は完了しなくともよ
い。これは、片面FMCLが金属箔と加熱圧着される際に、
溶媒あるいは縮合反応により生成した低分子物質が気化
されて膨れが生じる恐れがあるためである。また、本発
明の両面FMCLの中の三層以上の耐熱性重合体層はその中
心面に対して対称的であることが好ましい。ここで云う
対象的とは、三層以上の耐熱性重合体層の中心面に対し
て、両側とも同じ厚みおよび同じ物質構成を有している
ことをいう。これは、両面FMCLの両面が回路加工された
場合に反り、ねじれ、うねり等が実質的に生じないよう
にするためである。
両面FMCLは、その製造上、加熱される。このため常温
に戻した際に、耐熱性重合体と金属箔との熱膨張率差に
起因して、耐熱性重合体に応力がかかった状態となる場
合があり、両面FMCLの金属箔層を回路加工すると皺や凹
凸が生じる原因となってしまう。この現象を防ぐために
本発明では、両面FMCLの三層以上の耐熱性重合体層の少
なくとも一層に、金属箔層との熱膨張率の差が1.5×10
-5-1以内の耐熱性重合体を用いることが好ましいので
ある。
本発明において使用される耐熱性重合体層は、イミド
結合を有する耐熱ポリマー、および/またはイミド結合
以外の複素環を有する耐熱ポリマーからなるものであ
り、イミド結合を有するポリマーとしては、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリヒダントイン、ポリパラバ
ン酸、ポリオキサジンジオンなどであり、またイミド結
合以外の複素環保有耐熱ポリマーとしてはポリベンゾイ
ミダゾール、ポリイミダゾピロロン、トリアジン誘導体
等が挙げられる。
この発明においては、イミド結合を有する耐熱ポリマ
ーが好ましく、さらに好ましくはポリイミド、ポリアミ
ドイミドと称されるもののであり、これらは複合されて
もよい。
ポリイミドの代表的なものは、その構造式が次に示さ
れるものである。
また、ポリアミドイミドとしては、その構造式が次に
示されるものである。
また、構造式(1)にて表される反復単位を有するピ
ロメリット酸二無水物と芳香族ジアミンとから得られる
重合体、構造式(2)にて表される反復単位を有する3,
3′,4′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物と芳香族ジアミンから得られる重合体、および構造式
(3)にて表される反復単位を有する3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンと
から得られる重合体も適している。
上記の構造式において、Rは原料であるジアミンのア
ミノ基を除いた残基であり、原料となるRを含むジアミ
ンの例としては、o,m,p−フェニレンジアミン、4,4′−
ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジアミ
ノビフェニル、4,4′−ジアミノターフェニル、3,3′−
ジアミノターフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′ジ
アミノジフェニルスルホン、3,3′ジアミノジフェニル
スルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノ
ジフェニルスルフォキシド、3,3′−ジアミノジフェニ
ルスルフォキシド、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、
3,3′−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニ
ル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]メタン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケ
トン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテ
ル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エ
ーテル、4,4′−ビス(4−アミノフェニルスルホニ
ル)ジフェニルエーテル、4,4′−ビス(3−アミノフ
ェニルスルホニル)ジフェニルエーテル、4,4′−ビス
(4−アミノチオフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,
4′−ビス(3−アミノチオフェノキシ)ジフェニルス
ルホン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル]ベンゼン等の対称のジアミンが挙げられ、こ
れらは単独あるいは二種以上混合したり、共重合体とし
て用いることができる。
上記の耐熱性重合体を合成するには、有機溶媒中たと
えばN−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、γ−ブチロラクトン、クレゾール、フェノール、ハ
ロゲン化フェノール等の溶媒中で行なわれることが好ま
しい。
本発明では、第一層目の耐熱性重合体を金属箔上に形
成させるが、この耐熱性重合体は溶媒に溶解した状態で
金属箔上に塗布されるか、耐熱性重合体の前駆体が溶媒
に溶解した状態で金属箔上に塗布される。塗布する方法
には特に限定はないが、コンマコーター、ナイフコータ
ー、ロールコーター、リバースコーター等公知の塗布装
置を使用することができる。
この後に耐熱性重合体またはその前駆体が塗布された
金属箔は加熱されるが、その加熱方法には熱窒素、遠赤
外線、高周波等公知の方法を使用することができるが、
加熱乾燥後の残溶媒濃度は30%以下、好ましくは15%以
下であることが望ましい。また、金属箔上に耐熱性重合
体の前駆体を塗布した場合にはこの加熱乾燥時に縮合、
架橋等の反応が必ずとも進行しなくともよい。
上記の第一層目の耐熱性重合体層は、金属箔層との接
着力の優れた耐熱性重合体が使用されることが好まし
い。一般に耐熱性重合体は、一般にガラス転移温度が高
いと接着力が低下するが、金属箔と直接接している第一
層目の耐熱性重合体フィルム層は、金属箔および回路形
成した後に形成されるカバー材との高い接着力を持ちな
がら、かつ170℃以上の高いガラス転移温度を持つこと
が好ましい。また、この第一層目の耐熱性重合体は、最
後に積層される耐熱性重合体と同じ組成の金属箔と加熱
圧着可能な耐熱性重合体であることが好ましい。
本発明においては、金属箔上に第一層目の耐熱性重合
体が形成されている積層物の第一層目の耐熱性重合体上
に、第二層目の耐熱性重合体を、第二層目の耐熱性重合
体上に第三層目の耐熱性重合体を、というように所望の
任意の層数だけ耐熱性重合体を形成させるが、これらの
塗布方法および加熱方法は第一層目の耐熱性重合体層と
同様な方法をとることができる。
このようにして得た耐熱性重合体層が三層以上である
片面FMCLは、最後の耐熱性重合体層が形成された時点
で、すべての耐熱性重合体が脱溶媒を実質的に完了して
いることが好ましく、耐熱性重合体の前駆体を塗布した
場合には、縮合や架橋反応が実質的に完了していること
が好ましい。すなわち、耐熱性重合体またはその前駆体
の溶液を塗布、加熱するたび毎に脱溶媒や縮合、架橋等
の反応を完了させてもよいし、最後の耐熱性重合体また
はその前駆体の溶液を塗布した後にまとめて脱溶媒や縮
合、架橋等の反応を完了させてもよいが、耐熱性重合体
またはその前駆体の溶液を塗布する前には、すでに塗布
および加熱された耐熱性重合体層の残溶媒は好ましくは
30%以下、特に好ましくは15%以下であることが望まし
い。このような塗布、加熱を行なうことによって、耐熱
性重合体相互の界面で二層の耐熱性重合体が混合および
/または架橋してその層間の接着強度が高くなると推察
されるのである。
本発明においては、三層以上の耐熱性重合体層が金属
箔上に形成された後に、最後に形成された耐熱性重合体
と金属箔が加熱圧着され、常温に戻される。このため耐
熱性重合体層と金属箔層との熱膨張率が著しく異なる
と、耐熱性重合体層は常温で弾性変形状態にあることに
なり、両面FMCLの金属箔をエッチングにより回路加工す
ると、金属箔の存在しない部分が収縮するために、皺、
ひきつれ等が生じてしまう。そこで発明者らは、三層以
上の耐熱性重合体層の少なくとも一層に、金属箔層との
熱膨張率の差が1.5×10-5-1以内の耐熱性重合体を用
いれば、回路加工後に生じる皺、ひきつれ等が少ない両
面FMCLが得られることを見出したものである。なお、各
耐熱性重合体層の厚みは、任意に選択可能であるが、好
ましくは、1〜250μm程度である。
上記のごとくして得られた金属箔上に三層以上の耐熱
性重合体層を有する片面FMCLは、続いて、最後に積層さ
れた耐熱性重合体層側でもう一層の金属箔と加熱圧着さ
れて両面FMCLとなる。加熱圧着する方法は、熱ロールを
用いて熱ラミネートする方法やホットプレス等公知の方
法を適宜使用することができる。このようにして、最後
に形成された耐熱性重合体と金属箔とが加熱圧着される
ために、最後に形成された耐熱性重合体が加熱圧着可能
であることが好ましい。
本発明に使用される金属は特に限定はないが、通常、
銅、アルミニウム、ニッケル、金、銀が挙げられる。
金属箔の厚さは任意に選択可能であるが、通常10〜10
0μmの範囲内であり、好ましくは10〜50μmの範囲内
のものである。
また、金属箔に直接接している耐熱性重合体と金属箔
との接着力を大きくさせるために金属箔上に金属単体や
その酸化物、合金、たとえば金属箔が銅箔の場合には銅
単体をはじめ酸化銅、ニッケル−銅合金、亜鉛−銅合金
等の無機物を形成させることも好ましい。また、無機物
以外にもアミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシ
ラン等のカップリング剤を金属箔上に形成したり、耐熱
性重合体またはその前駆体溶液中に上記カップリング剤
を混合することにより耐熱性重合体と金属箔との接着力
を向上することも可能である。
次に実施例を示してさらに本発明を説明する。
合成例1 撹拌機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器中
に、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン14.6g
(0.05モル)と、N,N−ジメチルアセトアミド92.1gを挿
入し、室温で窒素雰囲気下において3,3′,4,4′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物16.1g(0.05モ
ル)を溶液温度の上昇に注意しながら4分割して加え、
室温で約20時間かきまぜた。こうして得られたポリアミ
ド酸溶液の対数粘度(N,N−ジメチルアセトアミド溶
媒、濃度0.5g/100ml溶媒、35℃で測定、以下同様)は、
1.3dl/gであった。
このポリアミド酸溶液を、ジメチルアセトアミドで18
%まで希釈し、回転粘度を10,000cpsに調節した。
合成例2 ジアミンとしてパラフェニレンジアミン5.4g(0.05モ
ル)、テトラカルボン酸二無水物として3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物14.7g(0.05モ
ル)を用いたことを除いて合成例1と同様な操作でポリ
アミド酸溶液を得た。こうして得られたポリアミド酸の
対数粘度は1.2dl/gであった。
このポリアミド酸溶液を、ジメチルアセトアミドで19
%まで希釈し、回転粘度を10,000cpsに調節した。
合成例3 ジアミンとして4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル18.4g(0.05モル)、テトラカルボン酸
二無水物としてビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物15.5g(0.05モル)を用いたことを除い
て合成例1と同様な操作でポリアミド酸溶液を得た。こ
うして得られたポリアミド酸の対数粘度は2.0dl/gであ
った。
このポリアミド酸溶液を、ジメチルアセトアミドで19
%まで希釈し、回転粘度を10,000cpsに調節した。
実施例1 金属箔として、電解銅箔(福田金属金属箔粉工業
(株)製、CF−T8、厚さ35μm)を用いてその上に、耐
熱性重合体の前駆体である合成例1で得られたポリアミ
ド酸溶液を均一に流延塗布し、140℃で5分間、さらに1
80℃で5分間加熱乾燥した後、250℃の窒素雰囲気中
(酸素濃度0.5%以下)で3分間加熱して銅箔上に第一
層目のポリイミド層を形成させた積層板を得た。斯くし
て得られた積層板の総厚は、41μmであった。またこの
積層板の残溶媒濃度は5.2%であった。
次に、上記で得られた積層板のポリイミド層上に、耐
熱性重合体の前駆体である合成例2で得られたポリアミ
ド酸溶液を流延塗布し、140℃で5分間、さらに180℃で
5分間加熱乾燥した後、250℃の窒素雰囲気中(酸素濃
度0.5%以下)で3分間加熱することにより第二層目の
耐熱性重合体を形成させ、銅箔上に二層のポリイミド層
を形成させた積層板を得た。こうして得られた積層板の
総厚は61μmであった。またこの積層板の残溶媒濃度は
6.5%であった。
続いて、上記で得られた二層のポリイミド層を形成さ
せた積層板のポリイミド層上に、合成例1で得られたポ
リアミド酸溶液を流延塗布し、140℃で5分間、さらに1
80℃で5分間加熱乾燥した後、150℃の窒素雰囲気中
(酸素濃度0.5%以下)で3分間350℃の窒素雰囲気中
(酸素濃度0.5%以下)で5分間さらに400℃の窒素雰囲
気中で5分間加熱することにより第三層目の耐熱性重合
体を形成させ、銅箔上に三層のポリイミド層を形成させ
た積層板を得た。こうして得られた積層板の総厚は67μ
mであった。また、この積層板の三層のポリイミド層の
残溶媒(三層の平均)は0.01%であった。
上記のようにして得られた積層板を250cm×250cmに切
り出し、そのポリイミド層面と前述の電解銅箔とを240
℃、50kg/cmでホットプレスにより加熱圧着して二層の
銅箔層の間に三層の耐熱性のポリイミド層を有する両面
FMCLを得た。なお、この両面FMCLの総厚は100μmであ
り、カールのないフラットな両面FMCLであった。
こうして得られた両面FMCLは、第1図に示される構造
を有していたが、その接着強度は第1図のの界面では
1.5kg/cm、の界面では1.0kg/cmであり、およびの
界面では引き剥がすことができないほど高かった。
また、上記両面FMCLの二層の銅箔層をエッチングによ
り全面的に取り去った後の三層のポリイミド層の寸法
は、二層の銅箔層を取り去る前の寸法に比べて0.07%短
かかった。この寸法の減少率を以後寸法収縮率と呼ぶ。
なお、この二層の銅箔層を取り去った後の三層からなる
ポリイミド層は、カールのないフラットなフィルムであ
った。
さらに、上記両面FMCLの二層の銅箔層を回路加工した
ところ、皺、カール、ねじれ、うねり等のないフラット
なフレキシブルプリント配線板となった。また、このよ
うにして得られたフレキシブルプリント配線板を、260
℃の半田槽に10秒浸漬しても膨れや縮れは生じなかっ
た。また、合成例2で得られたポリイミド酸ワニスをガ
ラス板上に均一に流延塗布し、140℃で5分、180℃で5
分、250℃の窒素雰囲気中で3分間さらに400℃の窒素雰
囲気中で10分間加熱した後、ガラス板から引き剥がして
厚さ20μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミ
ドフィルムの室温から250℃までの熱膨張率は1.3×10-5
であった。一方、銅の熱間膨張係数は1.7×10-5である
ため、その差は、0.4×10-5であり、その結果、ここで
得られた両面FMCLは寸法収縮率が小さく、回路加工した
場合にも、カール、ねじれ、うねり等のないフラットな
フレキシブルプリント配線板となったものと推定され
る。
実施例2 金属箔として圧延銅箔(日本鉱業(株)製、BHN−0
2、厚さ35μm)を、第一層目および第三層目の耐熱性
重合体の前駆体として合成例3で得られたポリアミド酸
溶液を、第二層目の耐熱性重合体の前駆体として合成例
2で得られたポリアミド酸溶液を用いたことを除いて実
施例1と同様な操作を行なって、二層の銅箔層の間に三
層の耐熱性のポリイミド層を有する両面FMCLを得た。ま
た、第一層目のポリイミド層を形成させた後の残溶媒濃
度は2.5%、第二層目のポリイミド層を形成させた後の
残溶媒濃度は3.8%、第三層目のポリイミド層を形成さ
せた後の残溶媒濃度は0.02%であった。なお、この両面
FMCLの総厚は100μmであり、カールのないフラットな
両面FMCLであった。
こうして得られた両面FMCLは、第1図に示される構造
を有していたが、その接着強度は第1図のの界面では
1.5kg/cm、の界面では1.2kg/cmであり、およびの
界面では引き剥がすことができないほど高かった。
また、上記両面FMCL寸法収縮率は、0.07%であった。
なお、両面FMCLの二層の銅箔層を取り去った後の三層か
らなるポリイミド層は、カールのないフラットなフィル
ムであった。
さらに、上記両面FMCLの二層の銅箔層を回路加工した
ところ、皺、カール、ねじれ、うねり等のないフラット
なフレキシブルプリント配線板となった。また、このよ
うにして得られたフレキシブルプリント配線板を、260
℃の半田槽に10秒浸漬しても膨れや縮れは生じなかっ
た。
比較例1 金属箔として、電解銅箔(福田金属金属箔粉工業
(株)製、CF−T8、厚さ35μm)を用いてその上に、耐
熱性重合体の前駆体である合成例2で得られたポリアミ
ド酸溶液を均一に流延塗布し、140℃で5分間、さらに1
80℃で5分間加熱乾燥した後、250℃の窒素雰囲気中
(酸素濃度0.5%以下)で3分間加熱して銅箔上に第一
層目のポリイミド層を形成させた積層板を得た。斯くし
て得られた積層板の総厚は、55μmであった。また、こ
の積層板の残溶媒濃度は7.2%であった。
次に、上記で得られた積層板のポリイミド層上に、耐
熱性重合体の前駆体である合成例1で得られたポリアミ
ド酸溶液を流延塗布し、140℃で5分間、さらに180℃で
5分間加熱乾燥した後、250℃の窒素雰囲気中(酸素濃
度0.5%以下)で3分間さらに400℃の窒素雰囲気中(酸
素濃度0.5%以下)で10分間加熱することにより第二層
目の耐熱性重合体を形成させ、銅箔上に二層のポリイミ
ド層を形成させた積層板を得た。こうして得られた積層
板の総厚は61μmであった。また、この積層板の二層の
ポリイミド層の残溶媒は0.01%であった。
上記のようにして得られた積層板を250cm×250cmに切
り出し、そのポリイミド層面と前述の電解銅箔とを240
℃、50kg/cmでホットプレスにより加熱圧着して二層の
銅箔層の間に二層の耐熱性のポリイミド層を有する両面
FMCLを得た。なお、この両面FMCLの総厚は95μmであ
り、カールのないフラットな両面FMCLであった。
こうして得られた両面FMCLは、第2図に示される構造
を有していたが、その接着強度は第2図のの界面では
1.0kg/cmであり、の界面では引き剥がすことができな
いほど高かったが、の界面では0.8kg/cmとやや低い接
着強度であった。
また、上記両面FMCL寸法収縮率は、0.06%であった
が、上記両面FMCLの二層の銅箔層を取り去った後の二層
からなるポリイミド層は、あとから積層されたポリイミ
ド層を内側にして大きくカールした。
さらに、上記両面FMCLの二層の銅箔層を回路加工した
ところ、皺が多く、最後に積層された銅箔層を内側にし
てカールが発生したため、上記で得られた両面FMCLは、
フレキシブルプリント基板として適さないことがわかっ
た。また、このようにして得られたフレキシブルプリン
ト配線板を260℃の半田槽に10秒浸漬しても膨れや縮れ
は生じなかった。
比較例2 第一層目および第三層目の耐熱性重合体の前駆体とし
て合成例1で得られたポリアミド酸溶液を用い、第二層
目の耐熱性重合体として市販のポリパラバン酸のN,N−
ジメチルホルムアミド−N−メチル−2−ピロリドン溶
液(東燃石油化学(株)製、ソルラックXT)を用いたこ
とを除いて実施例1と同様な操作を行なって、二層の銅
箔層の間に三層の耐熱性のポリイミド層を有する両面FM
CLを得た。また、第一層目のポリイミド層を形成させた
後の残溶媒濃度は4.0%、第二層目のポリパラバン酸層
を形成させた後の残溶媒濃度は4.8%、第三層目のポリ
イミド層を形成させた後の残溶媒濃度は0.01%であっ
た。なお、該両面FMCLの総厚は100μmであり、カール
のないフラットな両面FMCLであった。
こうして得られた両面FMCLは、第1図に示される構造
を有していたが、その接着強度は第1図のの界面では
1.5kg/cm、の界面では1.0kg/cmであり、およびの
界面では引き剥がすことができないほど高かった。
また、上記両面FMCL寸法収縮率は0.50%であったた
め、上記で得た両面FMCLは、フレキシブルプリント配線
板としては適さないことがわかった。なお、両面FMCLの
二層の銅箔層を取り去った後の三層からなる耐熱性重合
体は、カールのないラットなフィルムであった。
さらに、上記両面FMCLの二層の銅箔層を回路加工した
ところ、カール、ねじれ、うねり等のないフラットなフ
レキシブルプリント配線板となったが、皺が発生し、フ
レキシブルプリント基板としては適していないことがわ
かった。また、このようにして得られたフレキシブルプ
リント配線板を、260℃半田槽に10秒浸漬しても膨れや
縮れは生じなかった。
なお、市販のポリパラバン酸のN,N−ジメチルホルム
アミド−N−メチルピロリドン溶液(東燃石油化学
(株)製。ソルラックXT)をガラス板上に均一に流延塗
布し、140℃で5分、180℃で5分間加熱乾燥した後、25
0℃の窒素雰囲気中で3分間さらに400℃の窒素雰囲気中
で10分間加熱した後、ガラス板から引き剥がして厚さ20
μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィ
ルムの室温から250℃までの熱膨張率は4.2×10-5であっ
た。一方、銅の熱間膨張係数は1.7×10-5であるため、
その差は、2.5×10-5であり、その結果、寸法収縮率が
大きく、回路加工した場合には、皺が生じてしまったと
推定される。
比較例3 市販のポリイミドフィルム(宇部興産(株)製ユーピ
レックス−S、厚さ25μm)の一方の面上に、耐熱性重
合体の前駆体である合成例1で得られたポリアミド酸溶
液を均一に流延塗布し、140℃で5分間、さらに180℃で
5分間加熱乾燥した後、250℃の窒素雰囲気中(酸素濃
度0.5%以下)で3分間さらに350℃の窒素雰囲気中(酸
素濃度0.5%以下)で10分間加熱してポリイミドフィル
ム上にポリイミド層を形成させた積層板を得た。こうし
て得られた積層板の総厚は、31μmであった。
次に、上記で形成した積層板のユーピレックス−S上
に、上記と同様な方法で合成例1で得られた耐熱性重合
体の前駆体溶液を塗布し、加熱した。このようにして三
層の耐熱性重合体層からなるフィルムを得た。このフィ
ルムの総厚は37μmであった。
上記で得られた三層の耐熱性重合体層からなるフィル
ムを250cm×250cmに切り出し、二枚の電解銅箔(福田金
属箔粉工業(株)製CF−T8、厚さ35μm)で挟んで240
℃、50kg/cmでホットプレスにより加熱圧着して二層の
銅箔層の間に三層の耐熱性のポリイミド層を有する両面
FMCLを得た。なお、この両面FMCLの総厚は110μmであ
り、カールのないフラットな両面FMCLであった。
こうして得られた両面FMCLは、第1図に示される構造
を有していたが、その接着強度は第1図のおよびの
界面では1.0kg/cmであり、およびの界面では0.2kg/
cmであったため、その接着強度の点でフレキシブルプリ
ント配線板として適していないことがわかった。この接
着強度の弱い原因は、フィルムとその上に塗布した耐熱
性重合体との結合の弱さに起因すると考えられる。
また、上記両面FMCLの寸法収縮率は0.06%であった。
なお、この二層の銅箔層を取り去った後の三層からなる
ポリイミド層は、カールのないフラットなフィルムであ
った。
さらに、上記両面FMCLの二層の銅箔層を回路加工した
ところ、皺、カール、ねじれ、うねり等のないフラット
なフレキシブルプリント配線板となった。また、このよ
うにして得られたフレキシブルプリント配線板を、260
℃の半田槽に10秒浸漬すると三層の耐熱性重合体層の層
間から剥離が生じた。
[発明の効果] 本発明により提案された、三層以上の耐熱性重合体層
を有する両面FMCLは、三層以上の耐熱性重合体層が塗布
により形成されるため、その界面近傍で混合および/ま
たは架橋することによって高い接着強度を持ち、実施例
で見られるように全ての層間の接着強度は1.0kg/cm以上
と高い。また、三層以上の耐熱性重合体層が対称的であ
るために、この両面FMCLの金属箔層を回路形成した際に
皺、カール、ねじれ、うねりのないフラットなフレキシ
ブルプリント配線板となることができる。さらに、三層
以上の耐熱性重合体層の一層以上に、金属箔との熱膨張
率の差が1.5×10-5-1以内の耐熱性重合体を用いるこ
とによって、寸法収縮率の小さな両面FMCLを得ることが
できる。以上のように、本発明の両面FMCLは、フレキシ
ブルプリント配線板用途に特に適した積層板である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の積層板の層構成を示す説明図であ
り、第2図は、しからざる積層板の層構成を示す説明図
である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 1/03 B32B 15/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒に溶解した、加熱圧着が可能なポリイ
    ミドまたはその前駆体を金属箔上に塗布した後に加熱
    し、続いて加熱圧着が可能なポリイミドまたはその前駆
    体とは異なる組成のポリイミドまたはその前駆体を塗布
    した後に加熱し、続いて、加熱圧着が可能なポリイミド
    またはその前駆体を塗布した後に加熱して、金属箔上に
    少なくとも三層のポリイミド層を形成させた後、もう一
    層の金属箔を加熱加圧下でラミネートすることを特徴と
    する、二層の金属箔層の層間にポリイミド層を有するフ
    レキシブル金属箔積層板において、該ポリイミド層が三
    層以上からなり、該ポリイミド層の金属箔層に接してい
    る二つの層が金属箔層と加熱圧着が可能なものであるフ
    レキシブル金属箔積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】金属箔に接している、加熱圧着が可能なポ
    リイミド層がその中心面に対して厚さ方向に対称的であ
    ることを特徴とする請求項1のフレキシブル金属箔積層
    板の製造方法。
  3. 【請求項3】溶媒に溶解した、加熱圧着が可能なポリイ
    ミドまたはその前駆体を金属箔上に塗布した後に加熱
    し、続いてポリパラバン酸、ポリヒダントインの前駆体
    を塗布した後に加熱し、続いて、加熱圧着が可能なポリ
    イミドまたはその前駆体を塗布した後に加熱して、金属
    箔上に少なくとも三層の耐熱性重合体層を形成させた
    後、もう一層の金属箔をラミネートすることを特徴とす
    るフレキシブル金属箔積層板の製造方法。
  4. 【請求項4】金属箔に接している、加熱圧着が可能なポ
    リイミド層がその中心面に対して厚さ方向に対称的であ
    ることを特徴とする請求項3のフレキシブル金属箔積層
    板の製造方法。
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