JPH066334B2 - 積層体からなる容器素材の製造方法 - Google Patents

積層体からなる容器素材の製造方法

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JPH066334B2
JPH066334B2 JP17634788A JP17634788A JPH066334B2 JP H066334 B2 JPH066334 B2 JP H066334B2 JP 17634788 A JP17634788 A JP 17634788A JP 17634788 A JP17634788 A JP 17634788A JP H066334 B2 JPH066334 B2 JP H066334B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、樹脂材料の積層体からなる容器およびその製
造方法に関する。とくに本発明は、ガスバリヤー性を有
する容器およびその製造方法に関する。
〔従来技術〕
食品の容器は、食品を収容した状態で、常温のままの流
通および長期間の保存に際しても内部の食品に悪影響が
なく、かつ食品を容器に収容したままで加熱調理および
電子レンジによる調理が可能であることが望まれる。ま
た、レトルト食品用の容器は、食品充填後のレトルト殺
菌の際の高温多湿の条件にも支障なく耐え得るものでな
ければならない。さらに、容器材料としては、価格およ
び容器製造の容易さから樹脂材料が望ましい。
従来、樹脂製の食品用容器の製造方法として、シート材
料からの加熱成形、パリソンからのブロー成形、溶融樹
脂の射出成形などが採用されている。食品用の容器は、
内部に収容される食品に対する無害性、内部の液体やガ
ス体の外部への流出または外部からのガスの浸透などを
阻止するバリヤー性、容器形状を保つ形状保持性などの
諸特性が要求されるところから、それぞれの特性に適合
した複数の材料の層を積層して構成することが望まし
い。そして、この積層材料の容器の製造にはシート材料
からの加熱成形方法が適している。
従来広く使用されている方法としては、ポリスチレン樹
脂やABS樹脂、ポリプロピレン樹脂のシートの加熱成
形方法があるが、充分なガスバリヤー性が得られないた
め用途が限定される。ガスバリヤー性を付与する方法と
して金属箔の両側にポリプロピレン樹脂を積層したシー
トを形成し、該シートを成形する方法があるが、金属箔
を使用するため浅い絞りのトレーに限られ、カップ、ボ
ール状の深絞りは不可能である。又、電子レンジ調理が
不可能である。ポリ塩化ビニリデン系共重合、エチレン
ビニルアルコール共重合などのポリマー材料は、延伸状
態でガスバリヤー性が向上することが知られており、こ
の種の樹脂材料の層を上述の金属箔に代えてガスバリヤ
ー層として使用する試みもなされている。この材料を容
器の製造に使用する場合、延伸状態を維持するためには
成形を該樹脂材料の軟化状態で行わなければならない。
しかし、このように成形を樹脂材料の軟化状態で行う
と、両側の樹脂層も同様に軟化状態で成形されることに
なるため、成形後の形状維持のために設けられる両側の
樹脂層の高温下での形状維持特性が悪くなり、食品の熱
間充填やレトルト殺菌に際して熱のために容器が変形す
る、という問題が生じる。したがって従来は、成形を樹
脂材料の溶融状態で行う方法が採用されてきたが、この
方法ではバリヤー層の材料の延伸状態が維持できず、材
料の特性を利用したガスバリヤー性を十分に利用できな
くなる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、延伸状態でガスバリヤー性が向上する特性を
備えたポリマー材料を容器のバリヤー層として使用する
場合に、延伸状態を容器成形後も維持するために成形を
該樹脂材料の軟化状態で行うと、容器が後の高温に曝さ
れた時に変形を生じる、という上述の問題を解決するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するための、本発明の方法において
は、熱可塑性樹脂材料により形成された内層および外層
の間に、延伸によりガスバリヤー性が高められる性質の
樹脂材料により構成されたバリヤー層を挟んだ積層体を
ドライラミネート法により形成し、この積層体の外層の
外側に、熱可動性樹脂材料と無機材料との混合物からな
る剛性層と熱可塑性樹脂材料からなる表面層とを、剛性
層が積層体の外層に面するように共押し出しして接合す
ることにより、容器素材を形成し、この容器素材を前記
積層体の内層および外層の溶融温度よりは高く前記バリ
ヤー層の溶融温度より低い温度に加熱して前記積層体を
所要形状に成形することからなる。
内層および外層とバリヤー層をほぼ同一温度にして積層
体の成形を行う場合には、バリヤー層の樹脂材料として
は、溶融温度が内層及び外層を構成する樹脂材料の溶融
温度よりも高いものを選ぶことが必要である。積層体の
内層および外層の外側から急激な加熱を行うことにより
加熱工程を実施する場合には、バリヤー層を構成する樹
脂材料の溶融温度は内層および外層を構成する樹脂材料
の溶融温度とほぼ同程度であっても、内層および外層に
生じる温度勾配により、バリヤー層に延伸を生じる条件
を達成できる。
本発明の方法の好ましい態様においては、ポリプロピレ
ンフィルムからなる内層と、同じくポリプロピレンフィ
ルムからなる外層との間に、ポリ塩化ビニリデン系共重
合フィルムからなる中間層を配置した積層体を構成し、
該積層体の外層の外側に無機質材料を含む剛性層と熱可
塑性の表面層を形成して容器素材とした後、この容器素
材を前記内層および外層の溶融温度より高く前記バリヤ
ー層の溶融温度より低い温度に加熱して所要形状に成形
することにより、前記バリヤー層のポリ塩化ビニリデン
系共重合フィルムを延伸状態にする。
この場合において、バリヤー層として延伸状態、たとえ
ば2軸延伸状態のポリ塩化ビニルデン系共重合フィルム
を使用すると、成形によりさらに延伸率が高められ、ガ
スバリヤー性が一層向上する。
〔作用〕
本発明の容器においては、熱可塑性樹脂材料により形成
された内層および外層間に、延伸によりガスバリヤー性
が高められる性質の樹脂材料により構成されたバリヤー
層が延伸状態で配置されている。バリヤー層は、これを
構成する樹脂材料が延伸状態であるため、ガスバリヤー
性が向上している。この延伸状態にあるバリヤー層は、
容器成形後にたとえば容器が内容物のレトルト殺菌処理
のために高温多湿の条件のもとに置かれた場合、熱によ
って収縮しようとするが、このバリヤー層を挟む内層お
よび外層は延伸されていないため、形状変化を生じな
い。したがって、バリヤー層の収縮は阻止され、延伸率
が高められる。その結果、バリヤー層のガスバリヤー性
が一層向上する。また、容器の熱による変形も防止され
る。
本発明による容器の製造方法においては、熱可塑性樹脂
材料により形成された内層および外層の間に、延伸によ
りガスバリヤー性が高められる性質の樹脂材料により構
成されたバリヤー層を挟んだ積層体がドライラミネート
法により形成され、この積層体の外層の外側に剛性層と
熱可塑性樹脂材料の表面層が共押し出しにより形成され
る。積層体がドライラミネート法により形成される理由
は、内層および外層とバリヤー層の材料が異なるため、
この積層体を共押し出しにより形成するとその後のレト
ルト殺菌の際に多湿状態での高温に曝されたとき、ある
いは電子レンジ等により調理時に、これらの層間に剥離
を生じるからである。
また、積層体を共押し出しにより形成すると、共押し出
しの温度が高いために樹脂に酸化による劣化を生じた
り、分解により異臭や異味を生じるので、食品と接触す
る積層体の形成には好ましくない。また、共押し出しで
は、延伸樹脂フィルムをガスバリヤー層として使用でき
ない。剛性層と表面層を共押し出しにより形成する理由
は、剛性層が厚いのでドライラミネートには不適当であ
り、かつ共押し出しにより工程が簡略化できるからであ
る。
容器素材を前記内層および外層がその溶融温度よりは高
く前記バリヤー層がその溶融温度よりは低い温度に加熱
した状態で成形が行われる。したがって、この成形工程
において、バリヤー層には成形による伸びのために2倍
ないし10倍程度の延伸が生じ、バリヤー層の物性が向
上する。バリヤー層を予め延伸した樹脂材料により構成
しておけば、成形によりさらに延伸率が高められ、バリ
ヤー性は一層向上することになる。
積層体の外層の外側に設けられる剛性層は、価格の低廉
な無機質材料により構成でき、外層のみにより容器の剛
性を確保する場合に比して経済的である。また、剛性層
をポリプロピレンに炭酸カルシウム、タルク、シリカ、
マイカなどの材料の混合物により構成すれば、レトルト
殺菌の熱で収縮しない容器が構成でき、かつ容器の廃棄
に際して焼却が容易である。さらに、容器成形の前の材
料取りにおいて生じたスクラップをの再使用も簡単で、
これらスクラップを破砕してポリプロピレンと無機材料
の混合物に加えるだけでよい。
本発明において重要なことは、容器の成形工程で、内層
と外層の間に配置されるバリヤー層に延伸作用が加えら
れるか、またはバリヤー層にあらかじめ加えられた延伸
状態を維持できるようにすることである。容器成形工程
においては、剛性層および表面層に延伸作用が生じるか
どうか、ということは発明の所期の効果を達成する上で
重要ではない。容器の成形工程において剛性層および表
面層に加えられる加熱条件は、該剛性層および表面層の
成形が可能となるとようにするだけで充分である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図について説明する。
第1図は、本発明の方法により形成された食品容器の一
例を示すもので、この容器1は、板材から深絞りされた
容器本体部1aと該容器本体部1aの上端部に形成され
たフランジ1bとからなり、食品を充填した後に、該フ
ランジの上面に蓋(図示せず)を載せ、溶着等により密
封結合する。第2図は、容器1を構成する積層体の一部
を断面で示すもので、この積層体は、容器1の内部に面
する側に配置される内層2と該内層2の外側に隣接して
配置されるバリヤー層3と該バリヤー層3の外側に隣接
して配置される外層4、および該外層4の外側に配置さ
れる剛性層5と該剛性層5の外側に配置される表面層9
により構成される。内層2はポリプロピレンフィルムに
より構成され、30ないし200μの厚さを有する。内
層2の好ましい厚さは50ないし150μである。バリ
ヤー層3は延伸状態のポリ塩化ビニリデン系共重合フィ
ルムにより構成され、厚さは10ないし150μ、好ま
しくは15ないし100μとする。内層2とバリヤー層
3との間にはポリウレタン系の接着材層6を配置する。
外層4は内層2と同様な材料により形成され、厚さは1
0ないし200μ、好ましくは20ないし100μとす
る。バリヤー層3の外層4との間には、接着材層6と同
様なポリウレタン系の接着材層7を設ける。これら内層
2とバリヤー層3および外層4は、接着剤層6、7を間
に挟んでドライラミネート法により互いに接合され、積
層体8を構成する。剛性層5は、ポリプロピレン樹脂
と、たとえば炭酸カルシウムやタルク、シリカ、マイカ
等の無機質材料の混合物により構成し、厚さは200な
いし2000μ程度、好ましくは300ないし1500
μ程度とする。表面層9は、剛性層5の表面を被覆して
外観を良くするとともに印刷性を改善するもので、ポリ
プロピレン樹脂により20ないし100μ、好ましくは
30ないし50μの厚さに形成する。
製造に際しては、先ず内層2とバリヤー層3および外層
4の積層体8を上述したようにドライラミネート法によ
り形成し、次いで該積層体8の外層4の側に剛性層5を
形成するポルプロピレン樹脂と無機材料の混合物と表面
層9を形成するポリプロピレン樹脂を溶融状態で共押出
しして該剛性層5と表面層9を形成する。次いで、この
ようにして得られた容器素材を成形型内に配置し、内層
2と外層4を構成する樹脂材料の溶融温度より高く、バ
リヤー層3を構成する樹脂材料の溶融温度より低い温度
にして、成形を行う。この成形により、バリヤー層3を
構成するポリ塩化ビニリデン系共共重合フィルムには伸
びを生じ、フィルムは延伸される。この成形による延伸
率は、2倍ないし10倍程度である。この延伸によりバ
リヤー層3のガスバリヤー性は向上するが、さら高いガ
スバリヤー性が求められる場合には、積層時にバリヤー
層3としてすでに延伸済のフィルムを使用すればよい。
たとえば、延伸率が5倍程度の2軸延伸フィルムをバリ
ヤー層に使用すれば、形成時にさらに延伸率が高められ
てガスバリヤー性が一層向上する。
ポリプロピレンの融点は140ないし160℃であり、
ポリ塩化ビニリデン系共重合樹脂の融点は延伸のない状
態で160℃であるから、バリヤー層3に無延伸のポリ
塩化ビニリデン系共重合フィルムを使用する場合には、
融点の低いポリプロピレンを選ぶことが必要である。ポ
リ塩化ビニリデン系共重合樹脂は延伸状態では融点が1
70℃程度になるので、常にポリプロピレンより高い融
点を示す。
このようにして形成された容器1は、延伸フィルムによ
り構成されたバリヤー層3を有するので優れたガスバリ
ヤー特性を持ち、内容物の長期間の保存に適したものと
なる。また、バリヤー層3の内側および外側には無延伸
の樹脂層が形成されているので、容器成形後の熱によっ
て容器の変形を生じる恐れがない。したがって、この容
器1に食品を充填し、密封後にレトルト殺菌を行う場合
にも、殺菌処理時の熱により容器に変形を生じることが
なく、かつバリヤー層3の延伸状態はそのまま保持でき
る。容器の形状を保持する目的からは、外層4を十分に
厚く構成すれば剛性層5は不要であるが、材料の経済性
を考慮すれば、外層4はできる限り薄くして、剛性層5
により容器形状を維持することが好ましい。
第3図は本発明の他の実施例を示すもので、この実施例
においては、容器を構成する積層体は、内層12がポリ
オレフィンフィルムからなり、該内層12の外側のバリ
ヤー層は、内層12に隣接して配置された第1バリヤー
層13および該第1バリヤー層13の外側に配置された
第2バリヤー層13aからなる。第1バリヤー層13は
延伸状態のポリ塩化ビニリデン系共重合フィルムにより
構成され、第2バリヤー層13aは延伸状態のエチレン
ビニルアルコール共重合フィルムにより構成される。第
1バリヤー層13および第2バリヤー層13aは、とも
に延伸状態のフィルムを積層して使用し、成形時にさら
に延伸率を増加させることにより形成してもよく、また
未延伸のフィルムを使用して、成形時に延伸を加えるよ
うにしてもよい。外層14はポリオレフィンフィルムに
より構成され、剛性層15はポリオレフィンと無機材料
の混合物により形成される。剛性層15の外側にはポリ
オレフィンからなる表面層19が形成される。ポリオレ
フィンとしてポリプロピレンを使用する場合には、上述
したとうり融点は140ないし160℃であり、ポリエ
チレンを使用するときは、融点は120ないし130℃
である。エチレンビニルアルコール共重合樹脂は融点が
170ないし190℃であるから、問題なく使用でき
る。
第2バリヤー層13aを構成する延伸状態のエチレンビ
ニルアルコール共重合樹脂は、ガスバリヤー性を有する
が、レトルト殺菌のように高温多湿の環境に置かれると
ガスバリヤー性が低下する。しかし、一旦ガスバリヤー
性が低下した延伸エチレンビニルアルコール共重合フィ
ルムも乾燥すると再びガスバリヤー性が回復する。した
がって、この延伸エチレンビニルアルコール共重合フィ
ルムのバリヤー層は、レトルト殺菌処理後に乾燥し易く
するために、第1バリヤー層13よりも外側に配置す
る。これに対して、延伸ポリ塩化ビニリデン系共重合フ
ィルムは、高温多湿の条件下でもガスバリヤー性の低下
がなく、乾燥が進行し難い内側に配置しても差し支えな
い。
本例においても、内層12、第1バリヤー層13、第2
バリヤー層13aおよび外層14からなる積層体18
は、間に接着剤層16、16a、17を介してドライラ
ミネート法により接合することにより形成される。剛性
層15と表面層19は共押し出しにより形成される。
第4図は、典型的なポリプロピレン樹脂の温度特性を示
す図表である。実線で示す特性の点Aはビカット軟化
点、Bは融点すなわち溶融温度である。延伸を与える成
形は、ビカット軟化点Aと融点Bとの間の斜線を付した
温度領域Cにおいて行うことが好ましい。また、延伸を
与えない成形は、融点Bより高い温度領域Dにおいて行
うことが好ましい。内層および外層を構成する樹脂材料
の溶融温度とバリヤー層を構成する樹脂材料の溶融温度
がほぼ同一の場合には、内層および外層とバリヤー層と
の境界部が溶融温度より僅かに低くなるように加熱を行
うと内層と外層の大部分は溶融状態に、バリヤー層は軟
化状態になるので、バリヤー層に十分な延伸が与えられ
る。バリヤー層を内層および外層より溶融温度が高い樹
脂材料により構成すると、バリヤー層の樹脂材料の温度
特性は、内層および外層の樹脂材料の温度特性に対して
第4図に一点鎖線で示すようになり、加熱の際の温度制
御がより容易になることが分かる。いずれの場合でも、
単位時間あたりの加熱量および総加熱量の制御は、積層
体の各層の厚さと、各層を構成する樹脂材料の熱伝導特
性を考慮して所要の温度勾配が得られるように制御す
る。
〔実施例〕
融点150℃、軟化点120℃のポリプロピレンフィル
ム70μと融点170℃、軟化点130℃の2軸延伸ポ
リ塩化ビニリデンアクリル酸エステルフィルム50μ
を、間にポリウレタン接着剤を介在させてドライラミネ
ート法により積層し、この積層物の2軸延伸ポリ塩化ビ
ニリデンアクリル酸エステルフィルム側に、融点150
℃、軟化点100℃のポリプロピレンフィルム30μ
を、ポリウレタン接着剤を介在させてドライラミネート
法により積層して積層体を形成した。接着剤の塗布量は
4g/m2であった。さらに、融点150℃、軟化点10
0℃のポリプロピレン樹脂70%、タルク30%からな
る混合物のペレットとこの混合物を含むスクラップのペ
レットを9:1の混合比で混合したものを、1000
μ、融点150℃、軟化点100℃のポリプロピレン樹
脂を50μ、共押し出しして、剛性層と表面層とからな
るシートを形成した。この共押し出しは、前述の積層体
の厚さ30μのポリプロピレンフィルム上に行われ、共
押し出しの熱により厚さ30μのポリプロピレンフィル
ムの外面と前述のシートの混合物層とがヒートラミネー
トされ、容器素材が形成された。
このようにして形成した容器素材を表面温度が170℃
になるように加熱して容器を成形した。容器の成形過程
で層間の剥離等は生じなかった。さらにこの容器に温水
を充填し、蓋をヒートシールした後、125℃で30分
間のレトルト殺菌処理を行った。外観の観察では、容器
に変形はなく層間の剥離も見られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法により製造される食品容器の一
例を示す斜視図、第2図は、容器の壁の構成の一実施例
を示す断面図、第3図は、他の実施例を示す断面図、第
4図は、樹脂材料の温度特性を示す図表である。 2、12……内層、 3、13……バリヤー層、 4、14……外層、 5、15……剛性層、 9、19……表面層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 1/09 // B29L 22:00 4F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂材料により形成された内層お
    よび外層と、前記内層および外層の間に配置され、かつ
    延伸状態でこの延伸によりガスバリヤー性が高められだ
    樹脂材料からなるバリヤー層とを、間に接着剤を介して
    ドライラミネート法により積層して積層体を形成し、前
    記積層体の前記外層の外側に熱可塑性樹脂材料と無機材
    料との混合物からなる剛性層と熱可塑性樹脂材料からな
    る表面層を前記剛性層が前記外層に面するように共押し
    出しして前記積層体に接合することにより容器素材を形
    成し、前記容器素材を前記積層体の前記内層および前記
    外層がほぼ溶融状態になり、前記バリヤー層が軟化状態
    になるように加熱して容器形状に成形することからなる
    容器の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載された容器の製造方法に
    おいて、前記内層および外層は、ポリプロピレン樹脂、
    高密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート
    樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂
    の中から選ばれた1種類又は2種類により構成され、前
    記バリヤー層は、延伸状態のポリ塩化ビニリデン系共重
    合樹脂またはエチレンビニルアルコール共重合樹脂、ア
    クリルニトリル系共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレ
    ート樹脂、ナイロン−6樹脂、メタキシリレンジアミン
    アジピン酸縮重合ポリアミド樹脂の中から選ばれた1種
    類又は2種類によって構成されることを特徴とする容器
    の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項(1)または(2)に記載された容器の製
    造方法において、前記バリヤー層は延伸状態のポリ塩化
    ビニリデン系共重合樹脂により構成された第1バリヤー
    層と延伸状態のエチレンビニルアルコール共重合樹脂に
    より構成された第2バリヤー層との積層体からなり、前
    記第1バリヤー層は前記内層に隣接する側に配置される
    ことを特徴とする容器の製造方法。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂材料により形成された内層お
    よび外層の間に、これら内層および外層を構成する樹脂
    材料より低くない溶融温度を持ち、かつ延伸によりガス
    バリヤー性が高められる性質の樹脂材料により構成され
    たバリヤー層を挟みドライラミネート法により接合して
    積層体を形成し、前記積層体の前記外層の外側に熱可塑
    性樹脂材料と無機材料との混合物からなる剛性層と熱可
    塑性樹脂材料からなる表面層とを、前記剛性層が前記外
    層に面するように共押し出しして前記外層に接合するこ
    とにより容器素材を形成し、この容器素材を前記積層体
    の前記内層および外層の溶融温度よりは高く前記バリヤ
    ー層の溶融温度よりは低い温度に加熱した状態で前記積
    層体を所要形状に成形することを特徴とする容器の製造
    方法。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂材料により形成された内層お
    よび外層と、これら内層および外層を構成する樹脂材料
    より低くない溶融温度を持ち、かつ延伸状態でこの延伸
    によりガスバリヤー性が高められた樹脂材料からなるバ
    リヤー層とを、該バリヤー層が前記内層および外層の間
    になるように配置し、間に接着剤を介してドライラミネ
    ート法により積層して積層体を形成し、前記積層体の前
    記外層の外側に熱可塑性樹脂材料と無機材料との混合物
    からなる剛性層と熱可塑性樹脂材料からなる表面層を前
    記剛性層が前記外層に面するように共押し出しして前記
    積層体に接合することにより容器素材を形成する方法。
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JP17634788A Expired - Lifetime JPH066334B2 (ja) 1988-05-06 1988-07-15 積層体からなる容器素材の製造方法

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JP2830739B2 (ja) * 1994-05-17 1998-12-02 東洋製罐株式会社 内容物保存性に優れた多層成形容器

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JPS56137961A (en) * 1980-03-31 1981-10-28 Toyo Ink Mfg Co Sealed vessel
JPS6024945A (ja) * 1983-07-20 1985-02-07 凸版印刷株式会社 ボイル殺菌に適した積層フイルム
JPS61202842A (ja) * 1985-03-05 1986-09-08 昭和電工株式会社 プラスチツク容器
JPS6229053A (ja) * 1985-07-30 1987-02-07 Toshiba Corp 標準白色光源装置
JPS6364725A (ja) * 1986-09-05 1988-03-23 Idemitsu Petrochem Co Ltd 積層材料の製造方法

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JPH0225316A (ja) 1990-01-26

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